第 6章 子どもの安全の確保

第6
第1節
章
子どもの安全の確保
子どもの交通安全を確保するための活動の推進
【現状と課題】
子ども自身が全ての危険を判断し、回避することは極めて困難です。
子どもが交通事故に遭わないようにするためには、地域社会全体で子ど
もを見守り、支援する取り組みが大切です。また、子ども自身の危険を
判断する力を育成することも重要です。
就学前児童保護者・小学校児童保護者アンケート調査結果の子どもの
安全を守るために、特に重要と思われることをみると、「通学路や子ど
もの遊び場(公園等)の安全対策」が上位を占めています。
本市では、保育所(園)・幼稚園及び全小学校で交通安全教室を実施
し、交通ルールや安全な自転車の乗り方などの指導に取り組んでいます。
また、子どもの小学校などへの入学時期に、交通指導隊や各種団体等と
連携し、重点交通安全指導や街頭指導などを行っています。通学路の安
全を確保するため、学校と PTA が連携し、小学校区ごとの安全マップ
の作成や安全点検を実施するとともに、警察、交通安全協会、教育委員
会などの関係団体が連携して通学路の安全点検を実施しています。
今後も、子どもへの交通安全教育を推進するとともに、交通指導隊や
交通安全母の会などと連携した交通安全指導に取り組むことが重要です。
また、通学路の危険箇所を子どもが認識しながら通学できるよう継続し
て安全マップを作成するとともに、関係機関と連携した危険箇所の改修
や情報提供に取り組むことが大切です。
1.交通安全教室の推進
施策項目
施策の内容・方向性
関係課
①交通安全教育事業
子どもの交通事故防止のため、交通安全教
室・交通ルール指導・自転車実技指導を行い、
交通安全思想の普及・啓発に努めます。
生活環境課
②交通安全運動
(交通安全運動事業)
子どもの交通安全確保のため、交通指導隊及
び各種団体の活動による交通安全の現場指導を
通じ、市民への交通安全意識の啓発に努めます。
生活環境課
③交通安全団体の育成
④交通安全関係団体
との連携
学校における交通少年団活動への支援や交通
安全に関する団体の育成に取り組みます。また、
町内会や子ども会などの自主交通安全組織の育
成・支援に取り組みます。
警察署・交通安全協会・交通指導隊・交通安
全母の会や関係機関・団体との連携・協働によ
る交通安全教室の開催に取り組みます。
春・秋の交通安全運動月間を中心とした交通
安全の指導・啓発、交通安全やマナーの向上を
図るため、効果的な指導・取締りなどの情報交
換、研修の充実を図ります。
生活環境課
生活環境課
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施策項目
⑤通園・通学路の安全
点検
施策の内容・方向性
関係課
学校、PTA との連携による保育所(園)、幼
稚園、学校の通園・通学路の安全点検を推進し
ます。
学校教育課
2.チャイルドシートの正しい使用の徹底
施策項目
施策の内容・方向性
関係課
①チャイルドシート
の使用啓発
警察署や交通安全協会など、関係機関・団体
作成のパンフレット、リーフレットを配布し、
チャイルドシート使用の普及・啓発に努めます。
福祉・教育関係施設などの親子行事における
チャイルドシート講習の開催など、広報活動を
促進します。
生活環境課
②チャイルドシート
を利用しやすい
環境づくり
各種行事でのリサイクル用品のバザーや市広
報紙での「ゆずりあいコーナー」を活用し、チャ
イルドシートのリサイクル活用に取り組みます。
生活環境課
3.3人乗り(幼児2人同乗)自転車の広報・啓発
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施策項目
施策の内容・方向性
関係課
①3 人乗り(幼児2人
同乗)自転車に関する
情報提供
子育て家庭における自転車での安全な移動を
促すため、3人乗り(幼児2人同乗)自転車に
関する情報提供を行います。
生活環境課
第2節
子どもを犯罪被害などから守るための活動の推進
【現状と課題】
近年、子どもを巻き込んだ犯罪などが多発しています。また、子ども
が加害者となる事例も多発しています。宮城県の刑法犯に占める少年の
刑法犯の割合は、平成 20 年度には 30.2%と前年度の 29.7%より、
0.5 ポイント高くなっています。
地域社会全体で子どもを犯罪から守る体制づくりを推進するとともに、
子どもを取り巻く社会環境の改善に取り組むことが重要です。
就学前児童保護者・小学校児童保護者アンケート調査結果の子どもの
安全を守るために、特に重要と思われることをみると、「通学路や子ど
もの遊び場(公園等)の安全対策」に次いで、
「地域ぐるみのパトロー
ルなど子どもを犯罪等から守るための取り組み」の回答割合が高くなっ
ています。
本市では、
「岩沼市安全安心まちづくり条例及び基本計画」を策定し、
市・警察及び安全・安心に係る関係団体が相互に連携し、情報交換など
による防犯体制づくりに取り組んでいます。また、ボランティアによる
「ふれあいパトロール隊」には、354 人が登録し、自主的なパトロー
ルと計画的な巡視に取り組み、市内5つの防犯協会を中心に活動してい
ます。
また、全国的に局地的な豪雨などで子どもなどの災害に弱い人が犠牲
となる事例が発生しています。宮城県は、今後 30 年間で宮城県沖地震
が発生すると予測されており、災害に弱い子どもや妊産婦などが円滑に
避難できる防災体制を構築することが急務となっています。
子どもや妊産婦などの防災訓練などへの参加を促すとともに、災害発
生時に迅速に対応ができるよう災害時要援護者マニュアルに子どもや妊
産婦などを加えた対応などについて検討することが重要です。
1.地域での自主防犯体制づくりの推進
施策項目
施策の内容・方向性
関係課
①自主防犯体制づくり
地域での自主防犯組織の育成を図り、地域に
おいて適切で迅速な対応ができる体制づくりを
推進します。
生活環境課
②防犯パトロール活動
町内会や民生委員・児童委員などの協力によ
る、地区内の防犯パトロール活動や地域におけ
る防犯ネットワークづくりを推進します。
学校教育課
生活環境課
③防犯環境の整備
地域安全(防犯)運動・活動団体支援や啓発
広報を行うことにより、市民が安全で安心して
暮らせるような地域づくりに取り組みます。
生活環境課
2.地域での自主防災体制づくりの推進
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施策項目
施策の内容・方向性
関係課
①自主防災体制づくり
地域の自主防災組織の育成を図り、地域にお
いて適切で迅速な対応ができる体制づくりを推
進します。また、「子育てファミリーのための
ぐらっときても安心 BOOK」の配布により、災
害等への対応の意識向上を図ります。
防災課
子ども福祉課
②災害時要援護者
マニュアルに基づく
妊婦、子どもへの支援
災害発生時に災害時要援護者の円滑な避難・
誘導をするための災害時要援護者マニュアルの
作成にあたって、妊産婦や乳幼児などを含めた
マニュアル作成を検討します。
社会福祉課
防災課
健康増進課
③災害時要援護者台帳の
検討
災害発生時に災害時要援護者の円滑な避難・
誘導をするための災害時要援護者台帳について、
妊産婦や乳幼児などを含めた台帳の作成につい
て検討を行います。
社会福祉課
防災課
健康増進課
3.犯罪・事故などの被害から守るための関係機関・団体との
連携・活動
施策項目
①関係機関・団体との
連携・活動
施策の内容・方向性
関係課
PTA などの学校関係者や少年補導員などの関
係機関・団体が連携し、学校付近や通園・通学
路、公園・広場の地域環境における防犯活動を
推進します。
学校教育課
生涯学習課
生活環境課
4.防犯教育・防犯運動の推進
施策項目
①防犯教育・啓発
ア
防犯教室・講習
イ
防犯の情報提供
ウ
防犯作文・
ポスター募集
②子ども 110 番の家
普及・支援
関係課
子どもが犯罪の危険を判断するための防犯教
育を推進するとともに、防犯に関しての意識の
啓発に取り組みます。
各小学校における防犯グッズを活用した防犯
教室・講習、各種イベントでの防犯コーナーの
設置などによる防犯意識の啓発を行います。ま
た、不審者に対する対応指導の学習を行います。
子どもが犯罪の被害に遭わないため、地域や
事業所、各種施設に防犯パンフレットやリーフ
レットを配付し、防犯意識の啓発を推進します。
学校教育課
学校教育課
防犯作文・ポスターの募集や作品掲示などに
よって防犯意識の啓発に取り組みます。
学校教育課
子どもが犯罪などに遭いそうな時や遭ったと
きの緊急避難場所となる「子ども 110 番の家」
の普及と支援に取り組みます。
子どもが犯罪などに遭いそうな時や遭った時
の緊急避難場所である「 子ども 110 番の家」
の設置を推進します。
「子ども 110 番の家」のマップを作成・配
布し、子どもたちに「子ども 110 番の家」の
周知徹底を図ります。
学校教育課
生涯学習課
ア
子ども 110 番の
家設置推進
イ
子ども 110 番の
家マップ作成
ウ
子ども 110 番の
家マニュアル
活用
子どもが犯罪に遭いそうになった時や遭った
時に対応するため、
岩沼警察署が作成したマニュ
アルを活用します。
生涯学習課
子ども 110 番の
家ボランティア
への支援
「子ども 110 番の家」登録者を対象に、岩
沼警察署との共催によるタウンミーティングを
開催するなど、情報交換の機会を創出し、防犯
ボランティア登録者の活動を支援します。
生涯学習課
保護者の携帯電話に、不審者などの情報をメー
ルで送信し、適切な対応がとれるよう情報提供
を行います。
学校教育課
エ
③危険情報のメール
送信による周知
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施策の内容・方向性
学校教育課
生涯学習課
第3節
被害にあった子どもの保護の推進
【現状と課題】
犯罪やいじめなどに巻き込まれた子どもの精神的ダメージを軽減し、
日常生活を送れるよう支援することが重要です。子どもの不安や悩みな
どの精神的負担を軽減するためのカウンセリングや保護者に対する助言
を行うとともに、関係機関と連携しながらきめ細やかな支援を行う体制
づくりに取り組むことが大切です。
1.関係機関・団体との連携
施策項目
①関係機関・団体との
連携
施策の内容・方向性
関係課
警察署、被害者支援連絡協議会などの関係機
関・団体と連携した支援を行います。
子ども福祉課
社会福祉課
2.子どもに対するカウンセリング
施策項目
①子どもへのカウン
セリング
施策の内容・方向性
関係課
福祉・教育・保健関係機関や警察などと連携
し、子どもに対するカウンセリングを行います。
子ども福祉課
3.保護者等に対する助言
施策項目
①保護者等への助言
施策の内容・方向性
関係課
警察などの関係機関と連携し、被害に遭った
子どもの保護者や事件に関わった世帯等に対す
る助言を行います。
子ども福祉課
社会福祉課
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