「雨に唄えば」幸せ!

リリオだより
雑学シリーズ 94
当時学生だった私はこの映画を見た覚えがあります。ストーリーは忘れまし
2014/10/14
「雨に唄えば」幸せ!
「雨に唄えば」という歌は、同名のミュージカル映画「雨に唄えば」のため
に書かれた歌と思っていましたら、そうではありませんでした。
映画「雨に唄えば」は 1952 年(昭和 27 年)に制作されていますが、歌はそれ
より 23 年前の 1929 年(昭和 4 年)の「ハリウッド・レヴィユー」という映画
の中で、クリフ・エドワードがウクレレを弾きながら歌っていました。
でもこの歌をこれほどまでヒットして有名にしたのは、間違いなく映画のあ
のシーンです。
1952 年にリバイバルされた「雨に唄えば」で、ジーン・ケリーが土砂降りの
雨の中で、タップダンスを踊りながら「雨に唄えば」を歌うシーンです。
下の写真です。このシーンは映画史に残る名場面とされています。
しかしこの撮影中、ケリーは風邪をひいて 40 度近い高熱を出していたという
のも有名な逸話です。
たが、総天然色の大画面と高音質の音響に感動した記憶があります。
ジーン・ケリーは主役と監督を兼ねています。
製作の発端は、作詞のアーサー・フリード(1894~1973)と作曲のナシオ・ハ
ーブ・ブラウンのコンビによる過去のヒット曲を集めたミュージカルとして企
画されました。
舞台は 1920 年代、サイレントからトーキーへと移り変わるハリウッド映画界
の裏側を、コメディタッチで描いています。
ジーン・ケリー、ドナルド・オコナー、デビー・レイノルズなど、MGMの
大物俳優の勢ぞろいです。とにかく歌とダンスいっぱいの楽しい映画です。
DVDがありますので、ご希望の方はどうぞご連絡ください。
昭和 28 年 4 月に日本でも映画が公開されましたが、10 月にはレコードが発売
されました。その頃はLPレコードがまだ普及していない時代なので、78 回転
のSPレコードです。
歌っているのは当時8歳だった童謡
歌手の松島トモ子さんです。
英語と日本語の部分がありますが、英
語のところは正確に原詩通りに歌って
います。8 歳の少女にしては立派です!
SP盤らしくアンチークな趣きのあ
る音ですが、この歌にとっては記念す
べき音源です。
復刻版のCDを入手していますので、ご希望の方はお知らせ下さい。
「雨に唄えば」の歌は、2004 年にアメリカ映画協会が発表したアメリカ映画
主題歌ベスト 100 曲で、第3位にランクされています。
因みに、堂々の第 1 位は「虹の彼方に」
(オズの魔法使い)です。すごい!
また、メリーポピンズの「スパカリフラジリスティク~」は 36 位です。
雨をテーマにした歌といえば失恋とか感傷的な歌がたくさんありますが、こ
の歌ほど雨を幸せな気分にさせてくれる歌はありません。
今年の夏は雨が多かったし、豪雨による災害も多い。もう雨はうんざり、と
思っていますが、
「雨に唄えば」で少しでも幸せな気分になりましょう!
亀岡弘志(記)
映画「雨に唄えば」は、1953 年(昭和 28 年)に日本でも公開されています。