「アルファベットの大文字・小文字を覚えよう」 指導者用マニュアル 1.はじめに この DVD は,児童に「アルファベット文字」を指導する際の補助教材です。鳴門教育大 学附属小学校での授業実践を経て, 「大文字」と「小文字」を別々に教えるのではなく,一 緒に扱うことが,特に小文字の認知を促進するという結論がでました。 また,大文字が長い年月をかけて変化し,現在の小文字の形になったという歴史的な背 景を利用し,子どもの知的好奇心を刺激し,その過程を「自分たちで考えさせる」ことで, 教え込みではない指導が可能になり,記憶にも残りやすくなります。 2.使用学年 この DVD は,どの学年においても,初期の文字指導で使用が可能です。 “Hi, friends!”内での活用を考えた場合,6 年生では Lesson 1 で大文字と小文字が扱わ れます。この時に,ワークシートに沿って指導を進めて下さい。また,5 年生の Lesson6 で 大文字を扱う際に,小文字との関係性に少し気づかせるために活用すること,もしくは大 文字と小文字を同時に指導することも問題はありません。興味をもってアルファベットの 小文字に触れる機会を少しでも早く持てば,外国語活動の幅も広がります。 今後,中学年から外国語活動が始まった場合も,クラスの様子を見ながらアルファベッ トの導入に利用することも可能ですが,「正しく書く」ということを求めてはいけません。 大文字と小文字のイメージが繋がり,なんとなく 2 つの文字をペアで認識できるくらいか ら始めましょう。また,現在は,中学 1 年生の初期学習にアルファベット文字の指導があ ります。この時に使用することもよいと思います。 3.指導手順 5 年生及び 6 年生の初期の文字指導で利用する場合についてご説明します。DVD を見せる 前に,(1)大文字の読み方の練習, (2)小文字の読み方の練習,をある程度しておきま しょう。また,一回の授業で全てをするのではなく,A から始めて,5~6個のアルファベ ットを 1 セットにしたり,下記の手順ごとに区切ったりして,数回の授業で扱うこともで きます。『アルファベットの変化表』を参照してください。 手順1:「大文字と小文字って似ているものもあれば全く似ていないものもありますね」 と話かけ, 『ワークシート①』を配布する。そして,大文字と小文字が(1)同じもの, (2) 少し違うもの,(3)全く違うものに友だちと相談して分けてシートに書かせましょう。 手順2:児童の回答を共有し,3つに区分してみます。そして,「みなさんは,大文字と 小文字,どちらが先にできたと思いますか?」と問いかけ,「実は,大昔 700 年から 800 年 ©2015 Naruto University of Education 1 かけて大文字が今の小文字に少しずつ変化してきたのですよ」と教えます。(『アルファベ ットの歴史』参照)また,漢字からひらがなになったことは国語で学習しているので,そ れに絡めて話をすると理解しやすいかも知れません。 手順3:「では(2)と(3)のアルファベットがどのように変化していったかをグルー プで考えてみましょう」と言い,『ワークシート②』を渡します。児童はグループまたはペ アでその過程を考え,シートに書きます。その後,それぞれにアルファベットを割り当て, 小型ホワイトボードや黒板に書いて,皆に見せながら発表させましょう。様々なアイディ アが出てきて楽しい活動になるはずです。 手順4:「では,DVD を見てみましょう」と言って,DVD を再生します。トップページの 『スタート』ボタンを押し,次のページでは,見せたいアルファベットを選択してクリッ クすると動画がスタートします。ゆっくり見たいと言われた場合は,5文字が揃ったとこ ろで一時停止して,変化の過程を一緒に確認したりするとよいでしょう。画面が固まってし まった場合は,『前のページに戻る』でやりなおしてください。 手順5:次に,『ワークシート③』を渡し,大文字と小文字をセットで書かせます。DVD で大文字と小文字がペアであることが理解できたので,それを書くことでより深い記憶へ と繋げます。最初が肝心ですので,4線の中で『高さ』にも気をつけながら丁寧に書かせ ます。2 回,「声に出しながらなぞり書きしましょう」と言い,その右側にあと 2 回書かせ ます。別の日に右側のまだ空いているところを使って数回書かせましょう。A から Z まで一 気に書かせる必要はなく,何度かに分けて書かせるなど,繰り返し焦らず少しずつ書かせ ていきます。そのときも,変化の過程を思い出させながら楽しく取り組ませましょう。 手順6:『ワークシート④』は発展学習ですので,児童の実態に合わせて利用してくださ い。教員が左の単語を読んで,児童にリピートさせその単語の頭文字を意識させます。右 側にアルファベットを書き,綴りを書きたい児童には書かせてもよいです。しかし,決し て「正確さ」を求めないことです。 4.指導後の留意点 アルファベットの「名前読み」ができたからといって,単語が読めるわけではありませ ん。英語を読めるようになるには「音読み」ができなければなりません。そのスタートと なるのが「フォネミック・アウェアネス(音素への気づき)」です。例えば,「名前読み」 では c は/si:/と読みますが,「音読み」では/k/と読みます。今後は,間を置かず, 「フォ ネミック・アウェアネス」に繋げる指導が必要です。この指導法につきましては,次の DVD をご活用ください。 ©2015 Naruto University of Education 2
© Copyright 2026 Paperzz