検査室からみた DIC の旧基準と新基準

2015 5-4
検査室からみた DIC の旧基準と新基準
播種性血管内凝固症候群(DIC)は、予後不良の重篤な病態で、予後改善のためにも適切な診断
基準で診断することが重要であります。
この度、「日本血栓止血学会 DIC 診断基準暫定案」が発表され、その中にアンチトロンビン活性・凝
固活性化関連分子マーカー(TAT・SF・F1+2)が加えられました。可溶性フィブリン(SF)は、測定方法
がラテックス法であるため当院で使用している全自動血液凝固分析装置 CP2000 にて測定が可能
であります。また三次救急・救急救命センターのある当院の特性上、DIC の早期診断に重要であると
思われます。DIC の旧基準とアンチトロンビン活性・可溶性フィブリンが加えられた新基準において、検
査室レベルでの DIC 診断に有用であるか検証し、院内測定項目として可溶性フィブリンを新規導入す
るか検討することを目的としています。
本研究は、国が定めた「臨床研究に関する倫理指針」を遵守し、当院での臨床研究倫理委員会
(臨床研究の実施または継続について、倫理的観点及び科学的観点から調査及び審議する委員会)
においてその科学性・倫理性について厳重に審査され、病院長の承認を受けて実施されます。