TINA基本操作チュートリアル Spiceの3つの基本解析~ 「DC解析、過渡解析、AC解析」 iLink アイリンク合同会社 231-0023 横浜市中区山下町256 ヴィルヌーブ横浜関内 1F111 TEL:045-663-5940 FAX:045-663-5945 [email protected] http://www.ilink.co.jp 1 TINA操作チュートリアル 回路作製手順 DC解析~ダイオード特性の実測 過渡解析~CR一次フィルタ回路 AC解析 ~CR一次フィルタ回路 * このチュートリアルでSpiceの3つの基本解析~ 「DC解析、過渡解析、AC解析」 の操作の概要を 知る事ができます。 2 例1) LEDに「かかる電圧」と「流れる電流」を知る [Switchesタブ]-[switch] 左図のような電流計を備えた回路を 作製します。 [file] – [new] を選択し、 新しいプロジェクトを作製します。 * GNDシンボルは、0電位を明示的に決定 するために必ず必要です。 [Metersタブ]-[Ampere Meter] [Optoelectronic タブ]-[LED] [Basicタブ]-[ground] 直流電源: [sourcesタブ]-[voltage source] 3 回路の作成 パーツボックスからを必要なパーツを クリックする。 マウスにパーツが追随するので、任意 の場所に配置する。 なお、配置した後はドラッグによりパー ツの移動が可能です。 利用したいパーツは、タブ名を参照し て探してください。 4 パーツの選び方 基本的にはパーツボックスから選択を行い ますが、画面右上のプルダウンメニューか らの選択も可能です。 選択された状態で、エンターキーを 押下することにより、ツールボックスから 選択されたのと同じ意味になります。 5 パーツの値の決定 向きについて:パーツを右クリックし、 [Rotate Left]または [Rotate Right]によりパーツの 向きの変更が可能です。 (それぞれ CTRL+r,lでも可能) 同様にパーツを右クリックした後に、 [Properties]を選択。 (またはダブルクリック) 任意の値を設定します。 (今回は電源:5V スイッチのホットキーは[A]とします。) 6 配線1 パーツが配置完了した後、パーツの pin部分をクリックすると、アイコンが配 線モードに変わり、配線を行えます。 パーツpin部分をクリックした後、配線 先のピンをクリックすることで配線が完 了します。 ツールバーの[wire]ボタンをクリックす ることで、パーツpin以外の箇所から配 線を開始することもできます。 ヒント:慣れるまではゆっくりとカーソル を動かして確実に配線をおこなうことを お勧めします。 7 配線2 不要な配線の削除方法: 配線をクリックすると、色が変化します。 この状態で[Del]キーを押すことにより、 配線の削除が行えます。 配線の移動方法: 配線が選択された状態でドラッグするこ とにより、配線の移動が可能です。 この際、基本的に接続情報は維持 されます。 配線の途中では、軌跡をたどってもどる ことにより、修正することができます。 8 配線3 A B C 左図Aのように配線が交差しているだ けの場合、それらは電気的には接続し ていません。 接続させたい場合は、編集メニューの 「結合子」を選択し、手の形になった カーソル(図B)で交差部分をクリックし ます。 注:編集メニューの「結合子」で配置し た結合子(黒丸)は、もう一度「結合子」 を選択しクリックすることで消去するこ とができます。 注)配線時に自動的に配置された結合 子は消去できない場合があります。 9 配線4 A B C D 図Aのような結合子と接続している部品を、 部品だけを選択してドラッグすると図Bのよう に結合子が配線に付随してこない場合があり ます。 その際は図Cのように部品を結合子を含めて C ドラッグで囲み選択してから移動します。 注:上記の方法がうまくいかず、結合子がず れたり、消えてしまった場合は、 一度その周辺の配線を削除してから、もう一 度配線をし直すことをお勧めします。 また、短い配線が重なって描画されてしまっ ているような場合は、その周辺をドラッグで囲 んで選択し、Delキーで削除してください。 キーで削除してください。 んで選択し、 10 結線の確認 メニュー>[Analysis]>[ERC]に よって結線が確実に行われてい るか確認することができます。 [Electric Rules Check]ボックスに errorsまたはwarningsが 表示された場合は、 それクリックします。 すると回路図でのその箇所が ハイライトで表示されるので、 修正します。 11 完成図 これまでの作業で左下図 の回路図が作成できたこ とを確認してください。 12 DC解析 ダイード特性のシミュレーション DC解析を行います。メニュー、Analysis> DC Analysis>DC Transfer Characteristic… を選択します。 ダイアログが開くので以下のように設定します。 Start value 0 End value 1.8 [OK]をクリックします。 *この設定は0~1.8vを100等分でスキャンする事を意味します。 ダイアグラムウインドウが開き 「ダイオード特性」のグラフが表示されます。 13 電圧、電流の計測 各ノードの電圧、電流を計測します。 メニュー、Analysis>DC Analysis> Table of DC resultsを選択します。 すると、各ノード、及びデバイスの 電圧/電流のテーブルが開かれます。 また、カーソルがテストツールに 変わります。回路図上で任意のノードや デバイスをクリックすると、その値が テーブル内で赤く表示されます。 14 インタラクティブモードによるシミュレーション TINAのインタラクティブモードは、 教育目的、またはプレゼンテーションに 最適な機能です。 回路に図のように抵抗(500Ω)と電圧計を (500Ω 追加します。 インタラクティブモードで 回路を実行します。 [Interactive]-[start]をクリックします。 ボタンでも実行できます。 15 シミュレーションの結果 実行の結果、左図のようにLEDが 点灯し、電流計、電圧計がそれぞれの値を 表示していることを確認して下さい。 スイッチをクリック(または、ホットキーのA) するとon/offを切り替えることができます。 回路のシミュレートを終了したい場合は、 先ほどの[start]が[stop]に変わっているの で、それをクリックします。 注: 回路のシミュレート中は新しい プロジェクトの作製が不可能になります。 従って、次の項に進む前に、 [stop]状態にしてください。 16 例2)コンデンサの充電~過渡解析 回路図作成オシロスコープアイコンを使って [Meter タブ]- [oscilloscope] 前項を参考に、左図の 回路を作成します。 (次ページのものでも構いません。) [Volt generator]の設定は下図のよう に行います。 *DC Levelは0に設定、次にSignalの項の ボタンをクリックし、 Signal Editorを開きます。 [Basicタブ]- [capasitor] [sourcesタブ]-[Volt generator] *デフォルトのUnit stepが選択されてることを確認して Amplitudeの項を5vとします。これはコンデンサが 5vまで充電することを意味します。 17 回路図作成Voltage pin(out1,out2)を使って [Metersタブ]- [voltage pin] オシロスコープアイコンを使っ て描画するのが 煩雑な場合は、 [voltage pin]をかわりに 使用することもできます。 *過渡解析の観測点の指定は、この様に オシロスコープアイコンとピンの2通りが 有ります。 出力は グランドに対しての電圧 18 過渡解析 過渡解析を行います。 メニューから、[Analysis]>[Transient] を選択します。 ダイアログが開くので以下のように 設定し、[OK]をクリックします。 ・Start displayを 0s ・End displayを 5ms ダイアグラムウインドウが開き、 解析結果が表示されます。 19 パラメータ・ステッピング 次に部品の定数を変化させて現象を 確認するパラメータ・ステッピングをおこないます。 今回は抵抗の値をステップします。 メニュー>解析から[Select > [Select Control Object]を Object] 選択します。(またはツールバーの ボタン) カーソルの形が変化するので、 そのカーソルで回路図上の抵抗をクリックします。 (次項へ) 20 パラメータ・ステッピング(2) 左上図のダイアログが表示されるので、 Resistance[Ohm] の項が、 アクティブになっていることを確認し、 選択ボタンをクリックします。 下図ダイアログが表示されるので、 以下のように設定します。 ・Start value : 800 (ステップの開始値) ・End value : 1.2k (ステップの終了値) ・Number of cases : 3 (ステップ数) *上記の設定で、800,1k,1.2k(Ohm)を シミュレートすることになります。 OK ボタンをクリックします。 (次項へ) 21 パラメータ・ステッピング(3) パラメータ・ステッピングが設定された 部品には[*]が付きます。 17項と同様に過渡解析をおこないます。 すると左図のように、パラメータ・ ステッピングがおこなわれた解析結果が 表示されます。 カーソルをカーブに近づけると、 画面下部に電圧 ピン名、 パラメータ値などが表示されます。 また、ツールバーの ボタンをクリック するとカーブについての一覧表が 表示されます。 22 パラメータ・ステッピング(4) パラメータ・ステッピングの設定を解除 する場合は、左図のダイアログで(21~22 項参照)消去ボタンを押します。 部品に付いていた[*]が消え、 設定が解除されたことを確認できます。 23 オシロスコープによる過渡解析 1) 2) 5) 4) 3) TINAの仮想計測器は、実機さながらの 操作感で、エレクトロニクスの学習などに 非常に有益です。 それでは、オシロスコープで波形を観測します。 [T&M]-[oscilloscope]を選択。 オシロスコープを立ち上げます。 1) シミュレーション形式 Singleの場合、指定した時間シミュレートし、 自動的にストップする 2) 横軸(time)用設定~500us/div 3) 縦軸(volt)用設定~5v /div (チャンネルosc_ch1,2またはout1,2双方を2v と設定) 4) 見たいチャンネル (回路図中out1,2ピンを指す) 5) 実行:RUN 中止:Stop 24 オシロスコープによる過渡解析 実行により、オシロスコープが左 図のようなグラフを描くことを確認 してください。 続いて、データの出力のため、 [data]タブの中の、中央のボタン を押してください 25 オシロスコープによる過渡解析 左図のような波形が 出力されたことを確認 してください。 この波形は、 メタファイルとしての 出力も可能です。 [file]-[export] 26 過渡解析の使用(連続波形) 前項の回路図を使用 して、各種連続波形を 入力して応答を見て 下さい。 左は 正弦波、三角波、 方型波の例 27 出力波形選択 5に設定 波形選択ボタン [Voltage generator] のプロパティーを開き、 [signal]項目横のボタ ンを押し、下の画面を 開きます。 左図のように出力した い波形(square wave)を選択します。 28 波形観測 Time/Divを10mに変更 Volts/div : チャンネルout1,2共に5 波形の出力 前項と同様に、メ ニューから Analysis/Transient またはオシロスコープ を立ち上げ、 波形を観測します。 左図のようになること を確認してください。 29 AC解析 同じ回路で、AC解析を行います。 メニュー>AC Analysis>AC Transfer Characteristic…を選択 します。 開かれたダイアログで、 周波数レンジを確認し[OK]を クリックします。 ダイアグラムウインドウが開き、 解析結果を表示します。 30 iLink アイリンク合同会社 231-0023 横浜市中区山下町 256 ヴィルヌーブ横浜関内1F111 TEL:045-663-5940 FAX:045-663-5945 [email protected] http://www.ilink.co.jp *本資料の無断複製・転載を禁じます。 *著作権者:DesignSoft社、アイリンク合同会社 31
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