★ 教育科学専攻 教育臨床心理学コース ★ 安 部 順 子 研究室 安部研究室では,子どもや親をめぐる諸問題の臨床心理学的研究を行っており,中でも教員自身は 「遊戯療法」に強い関心を持っています。院生の具体的な研究テーマは,学校における児童生徒の適 応,青年期の友人関係,グループ・アプローチによる子育て支援など多彩です。研究方法も院生の個 性により, 数量的研究あるいは実践的研究があります。 院生は臨床心理士の資格取得をめざしており, 臨床心理実習などを通した心理臨床家としての訓練に明け暮れて睡眠不足になりつつも,修士論文の 完成に向けて熱心に取り組んでいます。 授業について 遊戯療法特論 遊びを媒介とした心理療法について,理論や実践上の実際問題などを論じ ます。 臨床心理査定演習A,B 「心理査定」の意義や倫理,および実際の知能検査,性格検査などの実施方 法や解釈の仕方を学びます。 臨床心理基礎実習 B ロールプレイング等の体験学習やカンファレンス等への参加といった心理 臨床家としての基礎的トレーニングを行います。 主たる修士論文 「発達障害児の物語りづくりに関する研究」 「母親の対人関係の広がりと子育て不安の軽減との関連 ―小学生を持つ親へのグループアプローチによ る心理学的援助の試み―」 「青年期における自己受容と内省との関連」 「ユーモアスタイルと抑うつとの関連」 「発達障害児(者)に対する健常者の態度に関する研究」 岩 橋 知 子 研究室 学内の保健管理センターにおいて,学生相談専任カウンセラーという実務を担当している関係上, 現在の中心的な臨床のフィールドは青年期の学生相談となっています。 教員の臨床実践と研究における関心は,精神分析的心理療法における,クライエントの無意識の探 求を安全に進めるためのスキルについて,また,その効果的取り扱いにあります。さらに,精神病水 準から人格障害水準の防衛機制をより健康度の高い働き方へと移行させていくあり方にも関心を持っ ています。これらは事例研究を中心に行っています。 授業について 精神分析学特論 精神分析的心理療法の開始から終結までの経過で生じる基本概念の理解を深め, 対応のあり方を学びます。 臨床心理基礎実習 A ロールプレイング等の体験学習やカンファレンス等への参加といった心理臨床 家としての基礎的トレーニングを行います。 臨床心理基礎実習 B ロールプレイング等の体験学習やカンファレンス等への参加といった心理臨床 家としての基礎的トレーニングを行います。 友 清 由 希 子 研究室 研究テーマとしてはスクールカウンセリング,研究方法として質的研究方法に関心を持っています。 また,本コースでは臨床心理士の養成を行っていますので,院生が相談室での実習を通じてマニュア ル的な理解や対応ではなく,自分で感じ取り考えていけるような指導を目指しています。 授業について 臨床心理学特論 A 自分自身の思考の傾向についての理解を促し,専門職としての素地作りとなる ような学びを進めます。 臨床心理基礎実習 A ロールプレイング等の体験学習やカンファレンス等への参加といった心理臨床 家としての基礎的トレーニングを行います。 臨床心理面接特論 B 模擬事例演習や討議、文献購読を通じて臨床心理学的援助について理解を深め ます。 中 村 俊 哉 研究室 臨床心理学,心理療法に関する広範囲の研究とともに,文化や社会を含めた調査などもおこなって います。留学生との交流が多い研究室です。 授業について 比較心理療法特論 臨床心理学特論B 精神分析学特論 フロイト,ユング,ウィニコットなどの精神分析的心理療法の諸概念を比較し ます。また最近のブリーフセラピー,認知行動療法も紹介し,さらに映画に見 られる症例などの分析を行います。 基本的な臨床心理学の概念を,原典を読みながら勉強します。神経症ではドラ の事例,ハンスの事例などもとりあげます。境界例,解離,転換などの基本を 学びます。 精神分析的心理療法の理論、実践の基本を学びます。また、精神分析の展開、 学派間の違いを学び、事例紹介もします。 主たる修士論文 「嫉妬感情への対処に関する質的研究」 「性的被害からの回復に関する臨床心理学的研究」 「臨床における自分についての比喩 ―比喩の役割とその活用―」 「大学生における母子関係に関する研究」 「『笑い』に関する研究 ―個人の『笑い』の意味に着目して― 」 「コラージュ療法に関する研究 -コラージュ制作における内的体験について-」 「大学生における解離性体験に関する研究 日常的解離と適応の観点から」 中 島 義 実 研究室 対話による心理療法を中心に,学びと実践とを重ねています。大学院生はみな心理教育相談室の相 談員として活動し,スーパーヴィジョン等の指導を受けつつ,実際に相談活動等にあたります。 教員自身の研究としては,学校教育に心理臨床を生かしていくことを中心としていますが,学校内 で活動するスクールカウンセラーとなるには臨床心理士資格が必要であり,これは学校教育に特化し た資格ではない,職域横断的な資格なので,より広い分野への発展的研究も行っています。心理臨床 的人間理解を深めるために,文化人類学,宗教学,社会学,思想史などの知見も援用しています。 色々なご縁を大切にしたいことから、近年では、多忙を極めている教師たちを支援する心理臨床的 発想の追究や支援の実践、育児支援・子育て支援のネットワークの紹介や支援、などにも関わってい ます。軽度発達障害児に関する支援にも、細々とですがかかわりをもっています。適応指導教室など、 不登校関連のことにもたずさわってきています。 大学院生に対しては,各自の関心,こだわりたいところを大切にしながら研究を進めていくように 指導しています。ですからテーマとしては幅広く多様なものを,各自が追究しています。また,現場 研究,質的研究,実践的研究などへのチャレンジを積極的に支援しています。このほか心理臨床の学 びの一環として,日本のユング派や対話心理療法、精神医学やアセスメントなど心理臨床の広い領域 に関係する文献の講読を学生のニーズに添って行っています。 授業について カウンセリング心理学特論 臨床心理査定演習A,B 主たる修士論文 臨床心理士志望者に限らず,心理的支援について幅広く検討します。 心理臨床で重視される査定の技法 (心理検査等) の用法を身につけます。 「学級風土質問紙を利用した学級アセスメントに関する研究」 「中学生の学校適応感とパーソナリティ特性に関する研究」 「大学生におけるキレ行動とパーソナリティ要因の関連」 「大学生の主張性と親の養育態度の関連性」 「方略的悲観主義に関する研究」 「動物介在療法の体験によりボランティアに生じる心理的変化」 「通常学級の多動傾向児への担任の理解のあり方とその影響」 「発達障害児の母親へのソーシャルサポートに関する研究」 「子育て支援プログラム-Nobody’ s Perfect プログラム-に関する研究」
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