ホワイトペー - Basler

ホワイトペー
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CCDカメラに取って代わる最新CMOSカメラ
2015年初め、世界最大のCCDセンサーメーカーであるSony社が、CCDセンサーの製造を中止することを発表しました。これにより、
特にこれまでCCDベースのカメラを利用してきたお客様から、最新のCMOSセンサーについて数多くの質問が寄せられています。こ
のホワイトペーパーでは、こうした疑問について詳しく取り上げ、センサーテクノロジーの概要や新しいCMOSセンサーと既存の
CCDセンサーの比較のほか、新しいCMOSセンサーが搭載されたカメラを選択する際に役立つヒントや、組み込み後に注意すべき点
についてもご説明いたします。
1. 2つのセンサーテクノロジーの違い
現在、市場にはCCD(電荷結合素子)画像センサーとCMOS
(相補型金属酸化膜半導体)画像センサーが存在しています。
これらのセンサーは光(フォトン)を電気信号(電子)に変換
する処理を行います。しかし情報を伝達する方法および手段が
センサーによって異なり、設計もまったく異なります。
1.1 CCDセンサーの設計
CMOSセンサー
目次
1.2つのセンサーテクノロジーの違い....................... 1
CCDセンサーでは、受光ピクセルの電荷が転送され信号に変換
されます。半導体の露光によって発生したピクセルの電荷は、
非常に細かい転送処理(垂直および水平シフトレジスター)を
「バケツリレー」のように何度も行うことにより、A/D変換回
路へ転送されます。電荷の転送はセンサーの電極によって形成
された電界の作用によって実行されます。
1.1 CCDセンサーの設計............................... 1
1.2 CMOSセンサーの設計............................... 1
2.高解像度が必要な場合:
マルチタップCCDセンサー............................... 2
3.最新のCMOSセンサーがCCDセンサーよりも優れ
ている理由........................................... 2
4.カメラ技術の切り替えを検討するべきタイミング............ 3
5.最新のCMOSベースカメラを組み込む際に考慮すべき点....... 3
5.1 必要な解像度、センサー、ピクセルサイズに適
したカメラの判断 ................................. 3
5.2 必要なカメラインターフェースの定義.................. 4
5.3 レンズおよび照明の選択............................ 4
5.4 ソフトウェアおよびカメラ制御の組み込みコスト........ 4
5.5 次の適切なカメラの選択 ........................... 5
6.まとめ............................................... 5
1
1.2 CMOSセンサーの設計
CMOSセンサーでは、電荷を蓄積するキャパシタが各ピクセルと
並列に配置されています。このキャパシタは各ピクセルの露光
による光電流によって荷電されます。キャパシタで発生する電
圧は明るさと露光時間に比例します。CCDと異なり、センサー
の露光によってキャパシタに蓄積された電子は単一の出力増幅
器に転送されるのではなく、各ピクセル自体に接続された電子
回路を使って、発生源で直接測定可能な電圧に変換されます。
この電圧をアナログ信号プロセッサで利用します。
ピクセルごとに電子回路を追加することで、CCDのように電荷
を転送する必要がなく、各ピクセルで処理を行うことができま
す。このためCCDセンサーに比べてかなり高速で画像情報を読
み取ることができ、過剰な露光によるブルーミングやスミアな
どのアーチファクトがほとんど、もしくはまったく発生しませ
ん。デメリットは、各ピクセルの電子回路に必要な追加スペー
スが受光領域として利用できなくなる点です。したがってセン
サー表面(フルファクターにより定義)に対する受光領域の割
合はCCDよりも小さくなります。このため、理論上画像情報に
対して収集できるフォトンの量が少なくなります。ただし、こ
のデメリットを抑える方法があります。
CCD
CMOS
垂直シ
フトレ
ジスタ
ー
結合マ
トリク
ス
ピク
セル
ピク
セル
3. 最新のCMOSセンサーがCCDセンサーよりも優れてい
る理由
出力バッ
ファ
ビデオ
出力
シャッター
列のデコードおよび選択
水平シフトレジスター
CCDセンサー(左)とCMOSセンサー(右)の設計。CCDセンサーではピクセルか
ら別のピクセルへと電荷が転送されます。一方CMOSセンサーでは各ピクセル
の電荷が直接電圧に変換されて読み取られます。このためCMOSセンサーは非
常に高速です。
マルチタップセンサーでは、センサー表面が複数の領域に分割
されています。各領域にはタップと呼ばれる独自の電子回路が
あり、このタップで各領域の信号と個別の出力が生成されます。
領域の画像情報はタップによって同時に短い距離で転送、増幅、
選択されるため、処理が高速になります。その後これらの領域
から画像が再構成されます。マルチタップ処理は高解像度と高
速性を実現しますが、非常に複雑であるというデメリットもあ
ります。各タップの電子回路を互いに慎重に調整する必要があ
り、非常にわずかな誤差であっても画像で目視可能な違いが生
じます。領域の境界は目立つため、とりわけ人間の目でわかる
違いになります。一般的にマルチタップセンサーは消費電力が
大きいため発熱が多くなります。これに伴ってセンサーのノイ
ズは増える傾向があり、必要に応じて冷却機能が必要になりま
す。
タップ1
タップ2
タップ4
タップ3
CMOSセンサーはその高速性、内部設
計、高解像度のおかげで、マルチタ
ップアーキテクチャを利用する必要
性がありません。
1
新しいCMOSセン
サー
グローバル
グローバルまたは
ローリング
中程度(グローバル
シャッター)~非常
に低額(ローリング
シャッター)
非常に高速でほぼ
無制限(例:180フレ
ーム/秒の4メガピク
セルグローバルシャ
ッターセンサー)
同一解像度のカメラ/
センサーにおける
コスト
非常に高額
最大読み出し速度
多くの場合20フレーム/
秒以下
電力消費
大きい
小さい
レンズ選択
ほとんどの場合センサー
のフォーマットが2/3"を超
えるため限定的
非常に広範囲
(1/4"~1")
冷却されない場合の
発熱とノイズの発生し
やすさ1
非常に高い
低い
画質1:ダイナミック
レンジ
広い
狭い~非常に広い
画質:感度1
良い 狭い~非常に広い
画質:低ノイズ1
少ない
少ない
タップ構成による画
像干渉1
発生する場合があり、難し
い調整が必要(マルチタ
ップCCDセンサーの場合
に限る)
無し
画像のアーチファクト
「ブルーミング」
有り
無し
画像のアーチファクト
「スミア」
有り
無し
2. 高解像度が必要な場合:マルチタップCCDセンサー
CCDセンサーでは電荷の転送にかなりの時間を要します。高解
像度センサーではピクセル数が多く何度も転送処理を行って増
幅器に電荷を転送しなければならないため特に不利で、最大フ
レームレートも低く制限されます。この問題に対する技術的な
答えがマルチタップセンサーです。
CCDセンサー
表に関するコメント:画質は正確なセンサーのタイプとカメラメーカーによるセンサー
の実装によって大きく変わります。
高解像度のグローバルシャッターCMOSセンサーを利用できるように
なったのはごく最近のことで、以前は多くのセンサーがローリングシ
ャッターのみをベースとしていました。さらに現在では、多くのCMOS
センサーの方がCCDセンサーより優れた画質を誇ります。これも世界
的CCDセンサー市場のリーダー(Sony社)でさえCCDセンサーの製造
を中止し、将来的にCMOSの製造のみに集中することを決断した理由
の1つです。
4タップセンサー
2
4. カメラ技術の切り替えを検討するべきタイミング
以下の確認項目に1つでも当てはまるものがあれば、CMOS技術への
切り替えのタイミングです。これは、既存のシステムで開発予定の新
しいシステムについても同様です。
„„フレームレートを高めて、システム性能を向上する必要がある。
„„パフォーマンスを高めて、難しい照明条件下でも画質を向上する
必要がある。
高度道路交通システム(ITS)における例:左の画像はON
Semiconductor(旧Kodak)社製4タップCCDセンサーKAI4050センサ
ーを使って撮影したもので、右の画像はSony社製最新CMOSセンサー
IMX174を使って撮影したものです。右の画像では、同じ画像内で運
転手だけでなくナンバープレートもしっかり識別することができ、ダ
イナミックレンジが明らかに広いことがわかります。また、こちらの
センサーの方がほぼ同じ設定で明らかに感度が高く、背景がより細
部まで再現されています。
„„カメラの発熱によって問題が発生している。または過度な冷却が
必要になっている。
„„目視可能な線、ブルーミング、スミアなどの画像アーチファクトの
問題がある。
„„システム目標としてコストを削減する必要がある。
„„既存のセンサー技術の製造が中止された、または中止される予
定である。
Sony ICX6252
e2V EV76C5601
5. 最新のCMOSベースカメラを組み込む際に考慮すべき点
センサー技術を切り替える決断を下したら、迅速かつ効果的な組み
込みを実現するためにいくつかの点に留意する必要があります。カメ
ラメーカーは画質の最適化など非常に複雑なセンサーの組み込み
について熟知しており、お客様がCMOSカメラを入手する際にはすで
にノウハウが確立されています。カメラを選択する際にお客様が検
討しなければならないのは「外側」に関することのみです。
具体的な例を挙げましょう。
Basler piA2400-17gm、ピクセル
サイズ3.5 µmの場合
2
1
Basler acA1300-60gm、ピクセルサ
イズ4.54 µmの場合
画質の比較では、他の設定が同じ場合にセンサーのノイズが増加す
る傾向があります。均一なライトグレー色の面(下の画像)の画像の
階調レベルのスペクトル(上の画像)を使用すると、信号ノイズ比
(SNR)を最もよく確認できます。グレー値のスペクトルの幅が狭い
ほど、画質が優れています。この例では、ライトグレー色の面とその
階調レベルの画像を示しています。左はSony社製ICX625のCCDグロ
ーバルシャッターセンサーのもので、右はe2V社製CMOSグローバル
シャッターセンサーEV76C560のものです。ピクセルサイズの影響は
取り除かれています。
3
5.1 必要な解像度、センサー、ピクセルサイズに適したカメラの判断
「解像度」とは実質、画像内で互いに独立したものとして知覚でき
る2行または2点間の最小可能距離の測定値を意味します。カメラの
データシートに「2048x1088」と記載されている場合、具体的には何
を意味するのでしょうか。この情報は、1ラインごとの像点(ピクセ
ル)の数を表し、この場合には画像の水平のラインに2048画素、垂
直のラインに1088画素であることを示します。これらを掛け合わせ
て得られる解像度は2,228,224ピクセル、つまり2.2メガピクセル(百
万ピクセル、MP)になります。
お客様の用途に必要な解像度を決定するために、簡単な式を使用し
ます。
解像度=
対象物のサイズ
検査対象となるディテールのサイズ
必要な解像度は、画像内で識別する必要があるディテールによって
変わります。
センサー、ピクセルサイズ
センサーについても個別のピクセル自体についても、表面が大きい
ほど多くのスペースで光を取り込むことができます。光は信号であ
り、センサーはこの信号から画像情報を生成し、処理します。利用可
能な表面面積が広いほど信号ノイズ比(SNR)は良くなり、大きなピク
セルでは特に優れています。SNRが良いほど画質が高くなります。
大型センサーの利点は、大きなスペースに多くのピクセルが適合す
るため、より高い解像度が得られることです。ここでの実際のメリッ
トは、各ピクセルは常に適切なSNRを確保するために十分な大きさの
ままであるという点です。これは、小型センサーでは利用可能な表
面が狭くピクセルサイズが小さくなることと対照的です。
大型のセンサーで大きなピクセルが多数あっても、対応するレンズが
なければ話になりません。適切なレンズと組み合わせることでその
性能が十分に発揮され、高いレベルの解像度を実現できるからで
す。また、スペースが広いほどより多くのシリコンが必要になるた
め、大型のセンサーには常に多くのコストがかかります。
5.2 必要なカメラインターフェースの定義
カメラインターフェースを選定する際の基準は、特に必要なケーブル
の長さ、帯域幅、速度とリアルタイム性の要件、PCハードウェアの可
用性によって異なります。
ここで重要なことは、多くのCMOSセンサーは大量のデータを生成す
るため、大きな帯域幅が必要になるという点です。このような理由も
あって、できる限り高帯域幅をサポートし、なおかつコストパフォー
マンスの高いインフラ(GigEやUSB 3.0など)を備えたカメラインター
フェースを選択する必要があります。フレームレートの向上によって
さらにパフォーマンスが向上する場合、将来に向けてシステムの準
備が十分に整ったと言えます。
次の図では、現在のカメラインターフェースとそのメリットおよびデ
メリットを簡潔にまとめています。
USB 2.0
「リア 「プラグ
最大帯域幅 マルチカ ケーブ
ルタイ アンドプ
(MB/秒)
メラ ル費用
ム」
レイ」
5m
40
4.5m
64
100m
100
8m
350
10m
850
様々なインターフェースの概要
インターフェース市場では今後しばらくはGigE VisionとUSB 3.0が
主流となり、CMOSへ移行する際にも最適な選択肢となる見込みで
す。
5.3 レンズおよび照明の選択
新しいセンサーフォーマットが決定したら、それに合わせたレンズの
決定も必要です。また、新しいセンサーの感度が異なる場合は照明
の変更も必要となる場合があります。最近ではパフォーマンスを向
上させつつコストも削減できることが多くなりました。つまり、ピクセ
ルサイズが小さくなると(「光学」ソリューションが適合する範囲で)
レンズサイズも小さくすることができるため、より低価格でレンズを
入手できるのです。たとえば½"レンズでは5メガピクセル以上の解像
度を得ることができます。
5.4 ソフトウェアおよびカメラ制御の組み込みコスト
一般的に「GenICam2」などの現行規格、USB3 VisionやGigE Vision
などのインターフェース規格に準拠しているカメラは組み込みが容
易です。以前のプログラミングを引き続き使用できる場合があり、必
要な記録パラメータのみが修正されます。以前のソリューションが規
格に対応していなかった場合、組み込みにはある程度多くのコスト
が必要になりますが、それでも組み込みを検討する余地はあります。
また将来に備えて新しいソリューションの準備を進め、より低価格な
カメラもいつでも組み込めるようにするべきです。
カメラインターフェースの概要については、ホワイトペーパー
『Comparison of the Most Common Digital Interface
Technologies (Camera Link®, USB3 Vision, GigE Vision,
FireWire)』
(最も一般的なデジタルインターフェース技術(Camera
Link®、USB3 Vision、GigE Vision、FireWire)の比較)を参照してく
ださい。
2
インターフ ケーブル
ェース
の長さ
デジタルカメラで汎用的に使用可能なオプション
4
こうした様々な質問に回答するためのツールがあれば、CCDカメラの
後継にふさわしいCMOSカメラ選びを手軽に進めることができるでし
ょう。そこでBaslerのWebサイトにカメラセレクターをご用意しまし
た。光学形式やフレームレートなどの基準に基づいて、CMOSカメラを
きわめて手軽にお選びいただけます。
5.5 次の適切なカメラの選択
このチェックリストを使って、適切なCMOSカメラを決定できます。選
定においては、古いCCDソリューションに関して次の点に留意する必
要があります。
光
学形式およびピクセルサイズ
レンズを変更しない場合は同一にする必要があります。感度が
高くなり、レンズの変更が可能な場合は、より小さくすることが
できます。
6. まとめ
最新のCMOSセンサーは一般的にマルチタップCCDセンサーや標準的
なCCDセンサーよりも優れています。価格面に関してだけでなく、高
速性、解像度の高さ、画像干渉の少なさ、発熱の少なさといった技
術面に関しても明らかに有利です。また、CCDセンサーの交換または
代替として新しいCMOSベースカメラを組み込むことにより、特に規格
に準拠したハードウェアおよびソフトウェアを選択した場合は、プロ
セスの簡素化にもつながります。お客様の用途においては、たとえ
ば画質を犠牲にすることなく部品検査のスループットを明らかに向
上させたり、カメラや検査システムのコストを大幅に削減できるので
す。
フ
レームレート
システムパフォーマンスを向上させるため高くするのが理想で
す。
EMVAデータ
同じか、向上する必要があります。3
感
度/波長
照明を変更できない場合は同様にする必要があります。
カ
メラの設計サイズ
同じか、より小さい必要があります。
カ
メラ内蔵ファームウェア機能
特定のファームウェアをこれまで利用している場合は、詳しく比
較する必要があります。通常、最新のCMOSベースカメラには、シ
ャープニングやノイズリダクションアルゴリズムなど、より多くの
機能が搭載されています。
ソ
フトウェアおよびプログラミング
これまで(GenICamやGigE Visionなどの)規格に準拠したソフト
ウェアを利用して処理を行っていた場合、必要なプログラミング
の修正をできる限り少なくするため、互換性を保つように注意し
ましょう。専用ソフトウェアを利用していた場合は、プログラミン
グを修正するためにより多くの時間が必要となります。このた
め、規格に準拠したソフトウェアへの変更をお勧めします。
カ
メラインターフェース
USB 3.0またはGigEの場合、同じインターフェースにします。古い
インターフェースまたはグラバーベースのインターフェースの場
合、システムコストを削減するため、または将来的により長く利
用できる設計にするために、変更を検討する必要があります。
3
EMVAデータを利用してセンサーおよびカメラの基本的な画像特性を比較できます。
5
著者
お問い合わせ先
René von Fintel
Head of Product Management
Mainstream
René von Fintel – 製品管理グループ担当責任者
René von FintelはBasler aceカメラの
プラットフォームを担当し、USB3 Vision
などの最新テクノロジーの市場導入を管
理しています。生産工学を学んだ後、ドイ
ツの著名な医療技術会社のセールスおよ
びマーケティング部門に8年間勤務。2012年からはBaslerの製品管
理部門に在籍しています。
Tel +49 4102 463 332
Fax +49 4102 463 46332
電子メール: [email protected]
Basler AG
An der Strusbek 60-62
22926 Ahrensburg
Germany
Baslerについて
Baslerは、世界をリードする高品質デジタルカメラメーカー。そのカ
メラはファクトリーオートメーション、医療機器、交通監視システム
等の幅広い用途で使用されています。業界のニーズに応える製品を
生み出し続け、容易な組み込み、コンパクトな寸法、優れた画質、突
出したコストパフォーマンスで知られます。画像処理においても25
年以上の実績を誇り、アーレンスブルクの本社のほか、米国、シンガ
ポール、台湾、中国、日本、韓国の各拠点に約500名の従業員が勤務
しています。
©Basler AG, 05/2015
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