2016_16a_01_AA_Gonokami, Makoto

東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
五神
真(GONOKAMI Makoto)
東京大学総長
東京大学理学部卒業、
同大学院理学系研究科修士課程修了。
理学博士。
東京大学理学部助手、同大学工学部講師、助教授、同大学大学院工学系研究科物理学専攻教授、
同大学大学院理学系研究科長 理学部長を経て、2015 年 4 月より現職。
2001 年~2008 年には同研究科附属量子相エレクトロニクス研究センター・センター長。2010 年
4 月~2014 年 3 月 同研究科附属光量子科学研究センター・センター長。2012 年~2014 年 副学
長。
1993,94 年、米国 AT&T ベル研究所客員研究員。
専門は光物理学、物性物理学。光量子科学の広い分野を研究対象とし分野をリードする研究を推
進すると共に、国内外の研究者連携のプロジェクトも多数統括。97 年~2002 年、JST-ERATO
五神協同励起プロジェクト総括責任者。現在は文部科学省の最先端の光の創成を目指したネット
ワーク研究拠点プログラム「先端光量子科学アライアンス」の拠点責任者、及び、博士課程教育
リーディングプログラム事業「フォトンサイエンス・リーディング大学院」のプログラムコーデ
ィネーターを務める。
主な受賞に、第 15 回日本 IBM 賞(2001 年)
、第 14 回松尾学術賞(2010 年)
Fellow of the American Physical Society(2012 年)
、Fellow of the Optical Society of America
(2013 年)。
日本学術会議連携会員(2006 年~)
、文部科学省中央教育審議会大学分科会大学院部会専門委員
(2009 年~)など。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
合原
一幸 (AIHARA Kazuyuki)
東京大学生産技術研究所 教授
東京大学工学部卒業、
同大学院工学系研究科博士課程修了。
工学博士。
日本学術振興会奨励研究員、東京電機大学工学部助手、専任講師、助教授、東京大学工学部
助教授、同大学院工学系研究科教授、新領域創成科学研究科教授、情報理工学系研究科教授
などを経て、2003 年から現職。 2010 年より東京大学生産技術研究所最先端数理モデル連携
研究センター長兼任。
主に、脳の数理や、カオス工学、複雑数理モデルに関して研究しており、具体的研究テーマ
として、(1) 複雑現象の数理解析、(2) 脳情報システム理論・人工知能、(3) 疾病の数理モデ
ルと治療への応用、(4) 複雑ネットワークの工学・産業応用などがある。
主な編著書に『脳はここまで解明された』(ウェッジ)、『カオス学入門』(放送大学教育振興
会)
『複雑系がひらく世界-科学・技術・社会へのインパクト』
(日経サイエンス社)
、
『社会を
変える驚きの数学』(ウェッジ)、『爆笑問題のニッポンの教養 脳を創る男 カオス工学』(講
談社)など多数。その他共著、研究論文多数。
計測自動制御学会・2015 年度 計測自動制御学会論文賞受賞(2015)、システム制御情報学会・
2014 年度システム制御情報学会論文賞受賞(2014)、Daiwa Adrian Prize 2010 受賞(2011)、
AROB (Artificial Life and Robotics) Academic Achievement Award 受賞 (2003)、東京テク
ノフォーラム 21・ゴールドメダル賞受賞 (2000)、日本神経回路学会平成 9 年度論文賞受賞
(1997)、(財)国際 AI 財団・AI 学術研究賞受賞 (1992)、日刊工業新聞技術・科学図書優秀賞
受賞 (1991) など。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
秋山
弘子 (AKIYAMA Hiroko)
東京大学高齢社会総合研究機構 特任教授
津田塾大学英文学科卒業、東京大学教育学部教育心理学科卒業、
同大学院教育学研究科(教育心理学)修士号取得、同大学院教育学研
究科(教育心理学)博士課程中途退学。米国イリノイ大学大学院(発
達心理学)博士課程修了、イリノイ大学博士号(Ph.D.)。
ミシガン大学公衆衛生学部研究員、米国国立老化研究所研究員、ミシガン大学社会科学総合
研究所研究教授、東京大学大学院人文社会系研究科教授(社会心理学)
、東京大学ジェロント
ロジー寄附研究部門教授(2006~2009 年)
、日本学術会議副会長などを経て、2009 年 4 月
から現職。
1987 年から 25 年余、高齢者の well-being の主要因である健康、経済、人間関係の間のダイ
ナミックな変容を約 6000 名の高齢者を 3 年毎に追跡調査し、加齢に伴う高齢者の生活の変
化に関する科学的データの蓄積と体系的理解を目指している。超高齢社会の新たな
Successful Aging の理念を追求。近年は超高齢社会のニーズに対応するまちづくりや産官学
民協働のリビングラボにも取り組む。超高齢社会におけるよりよい生のあり方を追求している。
主な最近の著書として、
『高齢社会のアクションリサーチ:新たなコミュニティ創りをめざし
て』
(東京大学出版会、2015 年)、
「Japan’s Longevity Challenge」
(『Science』December 2015
• VOL 350 ISSUE 6265)、
『東大がつくった高齢社会の教科書』
(ベネッセ出版、2013 年)
、
『発達科学入門』
(東京大学出版会、2012 年)
、
『2030 年 超高齢未来 ―「ジェロントロジー」
が、日本を世界の中心にする』
(東京大学高齢社会総合研究機構編、東洋経済新報社、2010)、
「長寿時代の科学と社会の構想」
(
『科学』岩波書店 2010 年 1 月号)、
「新老年学 第 3 版」
(東
京大学出版会、2010 年)
「自立の神話「サクセスフル・エイジング」を解剖する」
(上野千鶴
子他編『ケアという思想』:岩波書店
【東京大学講師陣】
181-194, 2008 年)などがある。他に論文多数。
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
浅井
祥仁(ASAI Shoji)
東京大学大学院理学系研究科 教授
東京大学理学部物理学科卒業、
同大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。
理学(博士)
。
1995 年 東京大学 素粒子物理国際研究センター 助手、2003 年 東京大学 素粒子物理国際研究セ
ンター 助教授、2007 年 東京大学大学院理学系研究科 准教授を経て 2013 より現職。
専門は素粒子実験。1995 年より欧州 CERN において世界最高エネルギー加速器 LEP,LHC に参
加して、ヒッグス、超対称性粒子研究を行っている。現在 LHC・ATLAS に参加している約 100
名の日本の研究者の代表。大型加速器実験と並んで、高輝度光源を用いた新しい素粒子実験の開
拓を行っている。
主な著作は、浅井祥仁「ヒッグス粒子の謎」
(祥伝社新書,2012 年)
。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
浅島
誠 (ASASHIMA Makoto)
東京大学名誉教授
東京理科大学 副学長・総合研究院院長
日本学術振興会 顧問
産業技術総合研究所名誉フェロー
東京教育大学理学部卒業、
東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。
理学博士。
ベルリン自由大学分子生物研究所研究員、横浜市立大学文理学部助教授、横浜市立大学文理
学部教授、東京大学教養学部教授、同大学院総合文化研究科教授、総合文化研究科長・教養
学部長、理事・副学長(2007~2009 年)
、国際大学協会理事(2008 年~)、日本学術会議副
会長(第 20 期、2005~2008 年)、日本学術振興会理事(2011 年 10 月~2015 年 9 月)。2015
年 10 月~東京理科大学特命教授、日本学術振興会学術顧問(2015 年~)
、産業技術総合研究
所名誉フェロー。
(2013 年~)東京理科大学副学長(2016 年 4 月~)
、(財法)公正研究推進協
議会・理事長
専門は発生生物学。
「卵から幼生への形づくり」について実験形態学から分子生物学まで行っ
ており、器官形成の発生生物学や 細胞の増殖と分化の分子生物学的研究を行っている。生物
の分子発生プログラムと各器官形成に興味を持ち、1989 年に分化誘導物質であるアクチビン
を世界で初めて同定し世界的評価を得た。実験材料でもあるイモリをこよなく愛する。年 2
回のイモリ採取は 35 年間欠かしたことがない。
主な著書に『発生とその仕組み』
(共著、出光書店)、
『現代の生物学』
『生物学 24 講』共著、
『発生生物学』
(朝倉書店)
、
『現代の発生生物学-英語論文セミナー』共編、
『発生のしくみが
みえてきた』(岩波書店)
、『分子発生生物学』(裳華房)
『新しい発生生物学』(講談社)、『東
大エグゼクティブ・マネジメント 課題設定の思考力』
(共著、東京大学出版会)
、など他多数。
各種受賞や受章も多い。日本動物学会賞、井上学術賞、Man of the Year 1991 (USA. ABI)、
木原記念学術賞、ジーボルト賞(ドイツ政府)、東レ科学技術賞、持田記念医学薬学学術賞、
内藤記念学術賞、有馬啓バイオインダストリー協会賞、上原賞、日本学士院賞、恩賜賞、紫
綬褒章、比較腫瘍学常陸宮賞、エルビン・シュタイン賞(2008)
。リトアニア共和国外務大臣
表彰(2015)
、2008 年度の文化功労者に選ばれた。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
雨宮
慶幸(AMEMIYA Yoshiyuki)
東京大学新領域創成科学研究科 教授
東京大学工学部物理工学科卒業、
同大学院工学系研究科修士課程修了、
同大学院工学系研究科博士課程修了。
工学博士。
日本学術振興会特定領域奨励研究員、高エネルギー物理学研究所放射光実験施設 助手、米国
ブルックヘブン国立研究所 客員研究員、高エネルギー物理学研究所放射光実験施設 助教授、
東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻 助教授、同 教授を経て、1999 年より現職。
2007〜2009 年 新領域創成科学研究科 研究科長。
専門分野は、放射光科学、X 線計測学、小角 X 線散乱、回折物理、ソフトマター。
日本放射光学会、日本結晶学会、日本物理学会、応用物理学会、日本生物物理学会、高分子
学会などに所属。
PF 懇談会 会長(2000.4〜2002.3、2004.4〜2006.3)、日本放射光学会 会長(2007.1〜2009.9)、
SPring-8 利用者懇談会 会長(2011)、SPring-8 ユーザー協同体 会長(2012.4〜)などを歴
任。
「放射光を用いた新しいX線計測技術の開発」で第1回日本結晶学会賞学術賞(2001 年)を
受賞。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
有馬 孝尚(ARIMA Taka-hisa)
東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
東京大学工学部物理工学科卒業、
同大学院工学系研究科修士課程修了。
博士(理学)。
東レ株式会社、日本学術振興会特別研究員、東京大学理学部助手、東京大学大学院工学系研
究科助手、筑波大学物質工学系助教授、東北大学多元物質科学研究所教授を経て、2011 年よ
り現職。理化学研究所放射光科学総合研究センタースピン秩序研究チーム長(2007 年~2014
年)、強相関量子構造研究チーム長(2013 年~現在)を兼務。
専門分野は、物質科学。特に、固体中の電磁気学、光物性、X 線散乱、中性子散乱。時間反
転、空間反転、鏡映、回転、空間並進などさまざまな対称性の複合的な破れを利用した新規
の物性の開拓を手掛けている。また、放射光 X 線や中性子などの量子ビームを用いて、物質
中の原子や電子の時空間配列から対称性を解明する研究を行っている。
主な著書に、『マルチフェロイクス ―物質中の電磁気学の新展開― (基本法則から読み解く
物理学最前線 2) 』
(共立出版、2014 年)、
『金属錯体の現代物性化学 (錯体化学会選書) 』
(共
編著、三共出版、2008 年)などがある。他に国内外での学術論文多数。
日本放射光学会、日本物理学会、応用物理学会、日本中性子科学会に所属。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
家
泰弘 (IYE Yasuhiro)
東京大学名誉教授
日本学術振興会 理事
東京大学理学部物理学科卒業、
同大学理学系大学院物理学専攻博士課程修了。
理学博士。
東京大学物性研究所・助手、米国 MIT 客員研究員、米国 AT&T Bell Laboratories 研究員、
米国 IBM T.J.Watson Research Center 客員研究員 (Leo Esaki group)、東京大学物性研究
所凝縮系物性部門・助教授、教授、物性研究所の改組により先端領域研究部門・教授、部門
名称変更によりナノスケール物性研究部門・教授。2008-2012 年度物性研究所所長。2015 年
10 月より現職。
2011-2012 年日本学術会議第三部(理学・工学)部長、2013-2014 年日本学術会議副会長、
現在は、日本学術会議連携会員および文部科学省科学技術・学術審議会専門委員を併任して
いる。
主な研究テーマは人工低次元電子系における量子輸送現象で、半導体や金属の人工物質系に
おける量子輸送現象の研究をしている。また、分子線エピタキシー(MBE)装置を用いて作製
した GaAs/AlGaAs 半導体ヘテロ構造 2 次元電子系試料をベースに、電子線描画等によって
微細構造を形成し、低温・磁場下での量子伝導現象を調べている。
最近の研究では、高温超伝導体の常伝導輸送現象、高温超伝導体の超伝導異方性、混合状態
における輸送現象と磁束状態、擬2次元伝導体における角度依存磁気抵抗振動効果、空間磁
場変調下の半導体 2 次元電子系、ポテンシャル変調下の量子ホール系、Ⅲ-Ⅴ族希薄磁性半導
体の磁性と伝導、超伝導ネットワークの相転移、アンチドット格子の量子輸送などが挙げら
れる。
主な著書として、『超伝導』(朝倉出版)、『量子輸送現象』(岩波書店)、
『物性物理』(産業図
書)、訳書として、
『自然のしくみ百科 宇宙から DNA まで』(Cassell's Laws of Nature by
James Trefil)(家泰弘・川村順子共訳(丸善)
、
『人間がサルやコンピューターと違うホント
の理由』
(日本経済出版社)、
『君がホットドッグになったら』
(”Cosmic Milkshake” by Robert
Ehrlich)
(家泰弘訳、三田出版)
、など多数。他に国内外での学術論文多数。
日本IBM科学賞(1993)、日本物理学会論文賞(2007)
、千葉県知事表彰(2008)
。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
幾原
雄一(IKUHARA Yuichi)
東京大学大学院工学系研究科教授
九州大学工学部卒業、
同大学院総合理工学研究科博士課程修了、
工学博士。
財団法人ファインセラミックスセンター (JFCC)研究員、米国ケースウエスタンリザーブ大
学材料科学科客員助教授、JFCC 構造解析部統括部長代理・主管研究員、東京大学大学院工
学研究科材料学専攻助教授を経て、2003 年より現職。JFCC ナノ構造研究所主管研究員、東
北大学原子分子材料科学高等研究機構(材料科学世界トップレベル研究拠点)
・教授・主任研
究員、京都大学構造材料元素戦略拠点教授を兼任。2007 年より東京大学大学院工学系研究科
総合研究機構・ナノ工学研究センター長。
専門は、結晶界面工学。主にセラミックスなど機能・構造材料の粒界や界面の原子・電子構
造を最先端の収差補正走査透過電子顕微鏡法で解析するとともに、第一原理計算を駆使して、
材料機能の発現機構の解明を行っている。また、得られた結果をベースにして、新規な機能
材料の設計や実用材料の開発を行っている。2007 年より文部科学省特定領域研究「機能元素
のナノ材料科学」の領域代表を努めた後、現在は文部科学省のナノテクノロジー・プラット
フォーム事業の実施責任者などを務めている。
主な著者に、
『セラミック材料の物理』
(日刊工業新聞社)
、
『透過電子顕微鏡』
(日本表面科学
会編、丸善株式会社)などがある。これまでに Nature や Science をはじめ 560 報の原著論
文を発表するとともに、約 200 件以上の国際会議での基調講演・招待講演を行っている。
主な受賞は、世界セラミックスアカデミー会員(2014)、文部科学大臣表彰科学技術賞(2013
年)、 米国セラミックス学会フェロー (2011 年)、フンボルト賞(独アレクサンダー・フォン
フンボルト財団)(2010 年)、本多フロンティア賞(2010 年), 日本顕微鏡学会瀬藤賞(2010 年)、
日本金属学会学術功労賞(2006 年),日本セラミックス協会学術賞(2001 年)など多数。日本学術
会議連携会員。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
池内
恵 (IKEUCHI Satoshi)
東京大学先端科学技術研究センター 准教授
東京大学文学部イスラム学科卒業。
東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。
日本貿易振興機構アジア経済研究所研究員、国際日本文化研究センター准教授を経て、2008
年 10 月より現職。
専門はイスラーム政治思想、中東地域研究、政教関係など。
『現代アラブの社会思想』(講談社現代新書)で大佛次郎論壇賞、『イスラーム世界の論じ方』
(中央公論新社)でサントリー学芸賞、『イスラーム国の衝撃』(文春新書)で毎日出版文化
賞・特別賞を受賞した。
また、書評・エッセー集『書物の運命』(文藝春秋)で、毎日書評賞を受賞している。
定期的に発表している現代中東分析は、
『アラブ政治の今を読む』
(中央公論新社)
、
『中東 危
機の震源を読む』
(新潮選書)として刊行されている。
出版・報道メディアを通じた研究成果発表に加えて、インターネット上で積極的に情報発信
を試みている。
ブログ「中東・イスラーム学の風姿花伝」(ikeuchisatoshi.com):寄稿・発表・発言のデー
タベース
Facebook(https://www.facebook.com/satoshi.ikeuchi):読者との双方向的なコミュニケー
ション・ツール
Twitter「中東ニュース速報@chutoislam」(https://twitter.com/chutoislam):英語・アラビ
ア語ニュースのリツイートによるフラッシュニュース
NewsPicks(https://newspicks.com/user/125232/):日本語の中東関連ニュースの選定と紹
介
新潮社『フォーサイト』
「池内恵の中東通信」
(http://www.fsight.jp/category/ikeuchinews)、
「中東の部屋」(http://www.fsight.jp/category/meast)でリアルタイムの分析を公開してい
る。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
石田
英敬 (ISHIDA Hidetaka)
東京大学大学院総合文化研究科 教授
東京大学大学院情報学環 教授(兼担)
東京大学文学部卒業、同大学院人文科学研究科博士課程中退。
パリ第十大学大学院博士課程修了、人文科学博士。
東京大学大学院情報学環・学環長、東京大学附属図書館副館長など歴任。2012 年より同大学
院総合文化研究科教授・同情報学環教授(兼担)。その間、パリ第 7 大学、パリ第 8 大学客員
教授、パリ哲学コレージュ・プログラムディレクターなども務める。
専門は、記号学、メディア論。とくに 19 世紀以後のメディア・テクノロジーの発達と人間文
明との関係を研究するメディア記号論の分野で日本を代表する研究者。情報技術を活用した
人文学的研究としてテレビ記号論や情報記号論の研究展開を主導してきた。近年は人文知の
閉塞状況を批判しメディア時代に応えうる新 しい人文学として「新しい〈記号の学〉
」を提
唱している。
主な編著書に、
『大人のためのメディア論講義 』
(ちくま新書、2016)
、
『デジタル・スタディ
ーズ』全 3 巻(『1 メディア哲学』、
『2 メディア表象』
『3 メディア年』
、東京大学出版会、2015)、
『自分と未来の作り方 情報産業社会を生きる』
(岩波ジュニア新書 2010)
、『現代思想の教
科書』(ちくま学芸文庫 2010)、
『知のデジタル・シフト』
(弘文堂 2006)
、『記号の知/メデ
ィアの知』 (東京大学出版会 2003)、
『シリーズ言語態5
2002)、
『シリーズ言語態1
社会の言語態』
(東京大学出版会
言語態の問い』東京大学出版会 2001)
『ミシェ ル・フーコー
思考集成』全 10 巻(筑摩書房 1998-2000)
『フーコー・コレクション』
、
全6巻
(筑摩書房 2006)
など、他多数。また時事的なメディア問題に関しても、新聞、総合誌、テレビなどで多数の
発言を行ってきている。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
市川 裕 (ICHIKAWA Hiroshi)
東京大学大学院人文社会系研究科・文学部 教授
(専攻 聖書・ユダヤ教)
東京大学法学部卒業、
同大学院人文科学研究科修士課程修了(宗教学・宗教史学)
、
同博士課程単位取得退学。
ヘブライ大学(エルサレム)留学。
筑波大学哲学・思想系文部技官、1990 年同講師、1991 年東京大学文学部助教授を経て、2004
年から現職。
1976 年、東京大学法学部を卒業後、宗教学の大学院で旧約聖書を学ぶが、イエス時代のユダ
ヤ教に強く惹かれたため、エルサレムのヘブライ大学に留学し、いわゆる律法研究に取り組
む。
大学では学べない生きた宗教の現場を経験するため、現地のシナゴーグ(ユダヤ教会堂)で
1 年間、毎朝の礼拝に出席し、一般庶民の生活の中に深く根ざした宗教の営みに感銘を受け
た。そうした体験と、帰国後に日本の宗教を学び直す中で、思索を深めた結果を、主著の『ユ
ダヤ教の精神構造』(東京大学出版会、2004)にまとめた。
他に、主な著書として『ユダヤ人と国民国家』(共編)[岩波書店(分担「第一章
らみた近代ユダヤ人のアイデンティティ」)2008]、『宗教史とは何か
宗教学か
上巻』
(共編)
、[リト
ン(分担「ギリシアとの相克としてのユダヤ教史」
)2008]、
「一神教と<戒>―ユダヤ教的特
徴」『思想の身体 戒の巻』(松尾剛次編、春秋社、2006)
、「レヴィナスにおけるタルムード
研究の意義」
『レヴィナス―ヘブライズムとヘレニズム―』
(哲学会編、哲学雑誌第 121 巻 793
号、有斐閣、2006)、
『バビロニアタルムード・マッコート篇』
(翻訳監修)
(三貴、1995)
、
『東
洋思想 ユダヤ思想 1』(共著)
(岩波書店、1988)などがある。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
井出
哲(IDE Satoshi)
東京大学大学院理学系研究科 教授
東京大学理学部地球物理学科卒業、
同大学院理学系研究科地球惑星物理学専攻修士課程修了、
同大学院理学系研究科地球惑星物理学専攻博士課程修了。
博士(理学)
。
東京大学地震研究所助手、同大学院理学系研究科講師、准教授を経て、2013 年 4 月より現職。
2000-2001 年スタンフォード大学在外研究員。
専門は地震学、特に地震の震源における破壊すべりの支配法則の研究。地震波データの分析と数
値シミュレーションによって、微小な岩石の破壊から超巨大地震にいたるスケール法則を解明し、
地震発生場のゆっくりした変形を明らかにしている。それらの理解に基づいて地震の予測可能性
を高めることを目指している。
地震波データの分析によって東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)の破壊すべりのメカニズム
を解明した研究(Science 誌 2011 年 6 月 17 日号)や、
「ゆっくり地震」という奇妙な地震現象の
性質を明らかにした一連の研究
(Nature 誌 2006 年 7 月 13 日号, 2007 年 3 月 15 日号, 2007 年 5
月 3 日号, 2010 年 7 月 15 日号)が代表的である。
日本地震学会若手学術奨励賞(2004 年)
、文部科学大臣表彰若手科学者賞(2006 年)
、日本学術
振興会賞(2014 年)
、日本学士院奨励賞(2014 年)受賞。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
伊藤
耕三 (ITO Kohzo)
東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
東京大学工学部卒業、
同工学系研究科博士課程修了。
工学博士。
通商産業省
繊維高分子材料研究所、東京大学工学部講師、同助教授を経て、2003 年から現
職。2009 年より 2011 年まで、副研究科長を兼務。また、2005 年より 2014 年までアドバン
スト・ソフトマテリアルズ株式会社取締役を兼務。現在は、内閣府
革新的研究開発推進プ
ログラム(ImPACT)プログラムマネージャーを兼務。
専門は、高分子材料学。学生時代より、高分子の電気・光・力学物性についての基礎的な研
究に一貫して従事している。2000 年に高分子材料の新しい基本構造と機能を発見し、特許を
出願したところ、物質に依存しない構造特許として日米中欧で成立した。これをもとに、2005
年に大学発ベンチャー、アドバンスト・ソフトマテリアルズ株式会社を設立した。
著書に、
『高分子の構造と物性』
(共著、講談社)
、
『非平衡系のダイナミクス入門』
(共著、培
風館)、
『Polyrotaxane and Slide-Ring Materials』
(共著、Royal Society of Chemistry)
、
『現
代界面コロイド化学の基礎』(共著、丸善)、『高分子機能材料
第3巻
高分子物性の基礎』
(共著、共立出版)、
『高分子の架橋・分離技術』
(共著、シーエムシー)
、
『複合糖質の化学と
最新応用技術』
(共著、シーエムシー)などがある。その他、論文、総説、特許多数。
2005 年度
高分子学会賞、2006 年 第 1 回モノづくり連携大賞(日刊工業新聞社、NEDO)、
2015 年 シクロデキストリン学会賞を受賞。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
稲葉
雅幸(INABA Masayuki)
東京大学大学院情報理工学系研究科教授
東京大学工学部卒業、
同大学院工学系研究科博士課程修了。
工学博士。
東京大学工学部講師、同大学院工学系研究科助教授を経て、2000 年 3 月 同研究科教授、2000 年
4 月 東京大学大学院情報学環教授を経て、2004 年 4 月より同大学院情報理工学系研究科教授。
専門はロボット工学、情報システム工学で、最近はヒューマノイド基盤研究、IRT 生活支援ロボ
ット産学連携研究、世界のロボット研究などを手掛けている。
1977 年に東京大学大学院工学系研究科に創設された情報工学専門課程の3つの基幹講座(計数、
電気、機械)の一つであった情報システム工学研究室において知能ロボット研究を始め、現在そ
の研究室を運営する教授として、工学部機械情報工学科、情報理工学系研究科知能機械情報学専
攻、創造情報学専攻、学際情報学専攻先端表現コースの学生の教育研究を担当している。世界で
初めて柔軟な紐を結ぶ目と手の協調ロボット行動(1983 年)から、近年のクラウドロボティクス
の先駆けとなっている脳を持ち歩かないリモートブレインロボットアプローチ(1993 年)
、小型
模型サイズから背骨のある筋骨格ボディを扱えるヒューマノイド基盤、その基盤をもとに IRT 生
活支援ロボット産学連携研究を行い、知能ロボットの発展的構成法の研究を進めている。近年、
米国を中心にロボット用オープンソースソフトウェア展開、災害対応ロボティクスチャレンジな
どの流れに対し、研究室出身の若手ベンチャー起業研究者の活動を支援し、世界のロボット研究
の新潮流に即して研究室活動の運営を進めてきている。
主な著書は、
『岩波講座ロボット学 7 ロボット・アナトミー』
(共著、岩波書店、2005 年)等。
主な受賞に、計測自動制御学会技術賞(1988 年)
、日本ロボット工業会 JIRA Awards(1994 年)、
日本機械学会ロボティクスメカトロニクス部門 ROBOMEC 賞(1994 年、1996 年、2002 年)
、
日本ロボット学会実用化技術賞(1997 年)
、日本機械学会ロボメカ部門業績賞(1998 年)
、日本
機械学会ロボティクスシンポジア優秀論文賞(1999 年)
、Humanoid 国際会議 Best Paper Award
(2000 年、2006 年)
、ロボットシステム国際会議 IROS Best Paper RoboCup Award(2008 年)
、
計測自動制御学会システムインテグレーション部門学術業績賞(2012 年)
。
日本機械学会(フェロー)
、日本ロボット学会(フェロー)
、計測自動制御学会、IEEE、ACM な
どの会員。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
井上
将行 (INOUE Masayuki)
東京大学大学院薬学系研究科 教授
東京大学理学部卒業、
同大学院理学系研究科化学専攻博士課程修了。
理学博士。
日本学術振興会特別研究員、スローンケタリングがん研究所博士研究員、東北大学大学院理
学研究科化学専攻・助手、講師、助教授を経て、2007 年 4 月より現職。
専門は天然物合成化学、生物有機化学。特に、医薬品などの候補として有望な生物活性を持
つ天然有機分子の化学合成(全合成)と、合成された分子の生物学的応用を主な研究目的と
している。現在までに、様々な新しい分子構築戦略を開発し、合成が困難とされる複雑な構
造をもつ天然分子群(シガトキシン、リアノジン、ポリセオナミドなど)の全合成を達成し
た。以上の方法論の確立は、多様な構造の誘導体を自由に合成できる可能性を意味し、生物
作用を研究するためのツール提供に道を拓くことが期待される。
主な受賞に、第 54 回日本化学会進歩賞(2004 年)
、第一回 Merck Banyu Lectureship Award
(2004 年)、Novartis Chemistry Lectureship 2008/2009 (2007 年)
、Asian Core Program
Lectureship Award 2009(2008 年)、
第 5 回日本学術振興会賞
(2009 年)
、
Mukaiyama Award
(2014 年)など。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
宇野
重規 (UNO Shigeki)
東京大学社会科学研究所 教授
東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。
博士(法学)。
千葉大学法経学部助教授などを経て現職。
専門は西洋政治思想史・政治哲学で、デモクラシーと宗教、現代政治哲学の比較分析(アメ
リカ、フランス、日本)
、現代フランス政治哲学、19 世紀フランス政治思想史などを研究し
ている。
主な著作に『政治哲学へ:現代フランスとの対話』
(東京大学出版会、渋沢・クローデル賞ル
イ・ヴィトン特別賞受賞)、
『トクヴィル
平等と不平等の理論家』
(講談社選書メチエ、サン
トリー学芸賞受賞)、『<私>時代のデモクラシー』(岩波新書)などがある。近著に、『西洋
政治思想史』(有斐閣)、
『民主主義のつくり方』
(筑摩選書)。
その他、政治哲学や政治思想に関する論文多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
浦
環 (URA Tamaki)
東京大学名誉教授
九州工業大学社会ロボット具現化センター センター長、特別教授
海上技術安全研究所フェロー
総合海洋政策本部参与
横浜国立大学客員教授
東京大学工学部船舶工学科卒業、
同大学院工学系研究科博士課程修了。
工学博士。
東京大学生産技術研究所講師、助教授、教授を歴任し、2013 年 3 月に定年退職。2013 年 4
月から九州工業大学に奉職。
専門は海中ロボット学。15 を越える自律型海中ロボット設計製作し、それらを使った深海観
測をおこなう。1999 年海中工学研究センター(現海中工学国際研究センター)を設立。2007
年より東京大学機構海洋アライアンスを設立し機構長を務め、東京大学の幅の広い海洋に関
する研究に横串を通す。
主な著書・編著に『海中ロボット総覧』(成山堂書店)、『海中ロボット』
(成山堂書店)、『海
中技術一般(改訂版)
』
(成山堂書店)、
『大型タンカーの海難救助論』
(成山堂書店)などがあ
る。
IEEE フェロー。
高等海難審判庁参審員、日本船舶海洋工学会副会長などを歴任。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
大久保 達也(OKUBO Tatsuya)
東京大学大学院工学系研究科 教授
東京大学工学部卒業、
同大学院工学系研究科博士課程修了。
工学博士。
九州大学助手、東京大学助手、講師、同助教授を経て、2006 年より現職。2012 年より総長
室総括機構「プラチナ社会総括寄付講座」
教授、2014 年より大学院工学系研究科副研究科長、
2014-2016 年日本学術振興会学術システム研究センター主任研究員(工学系科学)を兼務。
専門は化学工学、ナノ材料化学、プラチナ社会。学生時代より、ナノ空間(孔)の創製と応
用に関する研究に一貫して取り組んでいる。30 代前半に研究対象を規則性ナノ多孔性結晶に
シフトし、現在はゼオライトを中心に研究を進めている。基盤的な研究は公的な研究費(科
研費、さきがけ研究等)で推進するとともに、ここ 10 年ほどは企業との共同研究も並行して
進めている。これらの研究の中から、従来常識と考えられていたゼオライト合成法を革新す
る方法の開発に成功。2013 年に東京大学発ベンチャー、ユニゼオ株式会社を設立し、現在社
外取締役を兼務。
著書は「ゼオライトの科学と工学」
(分担執筆、講談社サイエンティフィック)、
「ナノテクノ
ロジーハンドブック」
(分担執筆、オーム社)、
”Morphology-Controlled Materials” (分担
執筆、Springer-Verlag) 、プラチナ構想ハンドブック(分担執筆、日経 BP 社)、”Handbook
of Solid State Chemistry” (分担執筆、Wiley-VCH)など。その他、論文、総説、特許多数。
2009 年度 化学工学会研究賞を受賞。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
江崎 浩 (ESAKI Hiroshi)
東京大学大学院情報理工学系研究科 教授
九州大学工学部卒業、
同大学院工学系研究科修士課程修了。
工学博士(東京大学)。
1987 年~1998 年 株式会社 東芝 総合研究所(現 研究開発センター)
、1990 年~1991 年米
国ニュージャージ州ベルコア社客員研究員、1994 年~1995 年米国ニューヨーク市コロンビ
ア大学客員研究員。 1998 年東京大学大型計算機センター助教授、2001 年東京大学大学院情
報理工学系研究科助教授を経て、2005 年 4 月から現職。
専門は、インターネット工学、情報工学、通信工学。WIDE プロジェクトボードメンバーと
して、日本のインターネットの創設に貢献し、現在は、次世代インターネットアーキテクチ
ャに関する研究開発を行うとともに、インターネット技術、インターネットアーキテクチャ
の環境・エネルギー対策などの新領域への適用を、産官学での協力体制を構築しながら進め
ている。
主な著書に、
『なぜ東大は 30%の節電に成功したのか?』
(幻冬舎)、『インターネット概論』
(共立出版)、
『ネットワーク工学』
(数理工学社)
、
『RFC 辞典』
(アスキー出版)
、
『インター
ネット辞典』(I&E 研究所)、
『IPv6 教科書』
(インプレス R&D)
、
『P2P 教科書』
(インプレス
R&D)
、『MPLS 教科書』
(インプレス R&D)など、他論文多数。
現在、WIDE プロジェクト代表、東大グリーン ICT プロジェクト代表、MPLS-JAPAN 代表、
IPv6 普及・高度化推進協議会専務理事、JPNIC 副理事長、ISOC(Internet Society)理事
(Board of Trustee)、IPv6 Forum フェロー、IPv6 Ready Logo Committee Chair など、イ
ンターネットおよび情報通信分野における先端技術および運用・政策に関係する組織の役員
多数。
1998 年日刊工業新聞社十大製品賞、2003 年および 2004 年総務大臣表彰(グループ受賞 グ
ループリーダ)、2004 年 IPv6 Forum Internet Pioneer Award、2008 年 船井情報科学振興
賞 などの表彰多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
大橋
弘(OHASHI Hiroshi)
東京大学大学院経済学研究科 教授
東京大学経済学部卒業、同大学院修士課程修了。
米国ノースウェスタン大学博士課程修了(PhD)
。
経済学博士。
カナダ・ブリティッシュ・コロンビア大学経営商学部助教授、東京大学大学院経済学研究科 准
教授を経て、2012 年から現職。
専門分野は産業組織、競争政策。企業行動や消費者行動の分析を通じて、産業や市場の特性
を明らかにし、その政策的な含意を定量的に評価・分析することを中心的な研究課題として
いる。ネットワーク産業(電力、家電、航空など)や鉄鋼産業を中心に企業戦略やイノベー
ションが産業構造や社会厚生に与える影響を分析してきた。競争政策においては、企業合併
の短期的・中長期的な効果を定量的に明らかにする分析や、法制度に係る研究を行ってきた。
主な論文・著作(邦文)として、『プロダクト・イノベーションの経済分析』
(編著、東京大
学出版、2014)、『経済学は何をすべきか』
(共著、日本経済新聞社、2014)、『モバイル産業
論』
(共著編、東京大学出版、2010)、
「八幡・富士製鐵の合併(1970)に対する定量的評価」
(経済学論集、2010)
、
「農地の転用機会が稲作の経営規模および生産性に与える影響:日本
ではなぜ零細農家が滞留し続けるのか」
(経済学論集、2009)
、
「わが国における全量買い取り
制度の課題:太陽光発電に注目して」
(『環境経済・政策研究』
、2011」など。ほか記事、英文
論文など多数。
(独)経済産業研究所
プログラムディレクター、公正取引委員会
競争政策研究センター
主任研究官、社会資本審議会臨時委員、原子力委員会専門委員、総合エネルギー調査会臨時
委員、経済・財政一体推進会議専門委員など。
欧州産業組織学会(EARIE)若手論文優秀賞
法人 公正取引協会
回
石川賞
2010 年。第3回 円城寺次郎記念賞
日本経済学会
【東京大学講師陣】
2001 年、第1回宮澤健一記念賞
2014 年。
公益財団
日本経済新聞社 2012 年。第9
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
岡村
定矩 (OKAMURA Sadanori)
東京大学 名誉教授
法政大学理工学部創生科学科 教授
東京大学理学部天文学科卒業、
同大学院理学系研究科天文学専攻修士課程修了、
同博士課程単位取得、理学博士号を取得。
日本学術振興会奨励研究員、東大東京天文台木曽観測所助手、連合王国エジンバラ王立天文
台客員研究員、東大東京天文台木曽観測所助教授、東大天文学教育研究センター木曽観測所
助教授と国立天文台助教授を併任。その後、東京大学理学部天文学科教授、同大学院理学系
研究科教授、理学系研究科長・理学部長、理事・副学長、東京大学国際高等研究所長などを
経て、2012 年 3 月定年。 2012 年 4 月より現職。
専門は銀河天文学、観測的宇宙論。銀河・銀河団の構造と進化および宇宙構造パラメータに
関する観測的研究をしている。主に可視光と近赤外線の観測に基づいて、宇宙初期の銀河・
銀河団とそれらが織りなす大規模構造を探査し、どのようにしてそれらが現在の姿に進化し
てきたかを描き出す。誕生時にすでに銀河に付与された性質と、進化の過程で環境によって
変成された性質の違いを明らかにする。ハッブル定数など宇宙論パラメータの研究も行う。
観測手段としての多様なモザイク CCD カメラと天体画像処理システムの開発も行ってきた。
ハワイ島にあるすばる望遠鏡の主焦点広視野カメラ Suprime-Cam の開発責任者。
主な著書に、
『天文学辞典』
(編著、日本評論社)
、
『宇宙のアルバム』
(共著、福音館書店)
、
『木
曽シュミットアトラス』(編著、丸善)、『銀河系と銀河宇宙』(東京大学出版会)、『オックス
フォード天文学辞典』
(監訳、朝倉書店)
、
『人類の住む宇宙(シリーズ現代の天文学Ⅰ)
』
(編
著、日本評論社)、『見えない宇宙を観る』(訳書、丸善)、『宇宙はどこまで分かったか』(編
著、数ゼミ別冊、日本評論社)、
『宇宙観 5000 年史 人類は宇宙をどうみてきたか』
(共著、東
大出版会)、『理系ジェネラリストへの手引き-いま必要とされる知とリテラシー』(共編著、
日本評論社)など。他に論文多数。
日本天文学会欧文報告論文賞を受賞('04, '05, '06, '07, '10 年)
。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
岡本
和夫(OKAMOTO Kazuo)
東京大学名誉教授
独立行政法人 大学評価・学位授与機構 理事
東京大学理学部卒業、
同大学院理学系研究科修士課程修了。
理学博士。
東京大学理学部助手、一橋大学助教授、東京大学教養学部助教授、同教授を経て 2012 年から現
職。1998 年から 2001 年まで大学院数理科学研究科長、2002 年から 2012 年まで大学総合教育研
究センター長。
数学、特に可積分系の理論が専門で、数学や物理学に現れる特殊関数を研究。主に非線型微分方
程式であるパンルヴェ方程式やガルニエ系の研究が専門分野で、これまでの仕事は著書『パンル
ヴェ方程式』
(2009 年,岩波書店)にまとめた。20 年来高等学校や中学校の数学教科書の編集・
執筆に関わり、代表著者を務めている。
研究論文の他、上述の著書に加えて、
『解析演習』
(共著,東京大学出版会)
、
『微分積分読本』
(朝
倉書店)
、『微分積分』(実教出版)
、『行列と1次変換』(実教出版)
、『数学者は城の中?』(共著、
日本評論社)
『初歩からの数学』
(共著、財団法人放送大学教育振興会)
、
『数学
理性の音楽』
(共
著、東京大学出版会)
、など。また、東アジア数学史研究会代表として『関流和算書大成』
(全 11
巻、勉誠出版)を編集。
日本学術会議会員、社団法人日本数学会理事長、財団法人東京大学出版会理事長などを歴任。現
在は日本学術会議連携会員、財団法人東京大学出版会理事、財団法人日仏会館理事などを兼務し
ている。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
岡本
孝司(OKAMOTO Koji)
東京大学大学院工学系研究科 教授
東京大学工学部原子力工学科卒業、
同大学院工学系研究科原子力工学専門課程修士課程修了。
昭和 60 年~63 年 三菱重工業株式会社 神戸造船所勤務、昭和 63 年~平成元年 東京大学工学部
原子力工学科助手、平成元年~5 年 東京大学工学部附属原子力工学研究施設助手、平成 5 年~16
年 同研究施設助教授、平成 6 年 3 月~ テキサスA&M大学客員助教授、平成 16 年~17 年東京
大学大学院工学系研究科システム量子工学専攻教授、平成 16 年 10 月~3 月 九州大学客員教授、
平成 17 年~23 年 東京大学大学院新領域創成科学研究科教授、平成 23 年より現職。
原子力主任技術者免状(国家資格)をもち、福島第一原子力発電所事故については、原子力学会
などを初めとして様々な提言を行っている。
著書に、
『証言班目春樹』
(新潮社)など。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
小川
紘一 (OGAWA Kouichi)
東京大学 政策ビジョン研究センター シニアリサーチャー
明治大学工学部卒業。
工学博士(明治大学)
。
富士通研究所、研究部長を経て富士通ビジネス部門へ移籍し、事業部長。2004 年、富士通を
退職。東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター 特任研究員(2004 年~2013
年)、上海の復旦大学、Information Science 学科教授(2004~2008 年)
、東京大学総括プロ
ジェクト機構、知的資産経営総括寄付講座特任教授(2008 年~)を経て、2013 年 4 月より
現職。また、独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のアドバイザー、
関西学院大学ビジネススクール客員教授、大阪大学非常勤講師も兼務。
行政関係では、内閣府「科学技術イノベーション会議・重要課題専門調査会・システム基盤
検討会」構成員、
「基盤技術の推進の在り方に関する検討会」委員。文部科学省「科学技術・
学術審議会」専門委員。経済産業省「ものづくり大賞」、総理大臣賞選考委員、
「自動車の自動
走行ビジネス研究会」委員を務める。
主な研究領域として、
「競争戦略」
、
「知的財産マネジメント」
、
「標準化事業戦略」などの研究
に従事。
主な著書・論文に、増補改訂版『オープン・アンド・クローズ戦略―日本企業再興の条件』
(翔泳社)
、
『国際標準化と事業戦略』
(白桃書房)
、
「知財立国のジレンマ」東京大学知的資産
経営総括寄付講座シリー第1巻 『ビジネスモデルイノベーション』(白桃書房)、「国際標準
化と比較優位の国際分業・経済成長」 東京大学知的資産経営総括寄付講座シリーズ 第2巻
『グローバルビジネス戦略』
(白桃書房)
、
「オープン・イノベーションシステムー欧州におけ
る 自 動 車 組 み 込 み シ ス テ ム の 開 発 と 標 準 化 ― 」( 共 著 、 晃 洋 書 房 )、『 The Effect of
Technological Innovation on the International Division of Labor』(共著)
、
『A.Gower ed.
Platform,Market and Innovation』、Cheltenham UK
Elgar などがある。
【東京大学講師陣】
and Northampton, MA,US, Edward
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
小野塚
知二 (ONODUKA Tomoji)
東京大学大学院経済学研究科 教授
東京大学経済学部卒業、
同大学院経済学研究科博士課程単位取得。
経済学博士。
東京大学社会科学研究所助手、横浜市立大学商学部専任講師、同大学商学部助教授、東京大
学大学院経済学研究科助教授を経て 2001 年から現職。政治経済学・経済史学会編集委員、社
会経済史学会常任理事、社会経済史学会賞選考委員、社会政策学会賞選考委員、社会政策学
会査読専門委員。
その間、連合王国ウォリック大学社会史研究センター客員研究員、横浜国立大学経営学部非
常勤講師(労働経済)
、連合王国ウェイルズ大学カーディフ・ビジネス・スクール客員研究員、
成蹊大学文学部非常勤講師(イギリス文化史、同演習)
、横浜国立大学経営学部兼任(国際経
営史)、横浜市立大学大学院経済学研究科非常勤講師(経済学特殊問題研究)
、イタリア共和
国サッサリ大学客員講師、東北大学大学院経済学研究科兼任(近代イギリス経済史)
、新潟大
学人文学部兼任(イギリス社会史)
、日本紅茶協会ティーインストラクター講座講師(イギリ
ス食文化史)、東京都立大学非常勤講師(経営史)
、フェリス女学院大学非常勤講師(経済史)
、
横浜市立大学非常勤講師(音楽社会史)
、神奈川大学非常勤講師(イギリス食文化史)など。
主な研究テーマは、近現代イギリス社会経済史とイギリス労務管理史・労使関係史で、そのほ
かに、機械産業史、音楽社会史、食文化史、兵器産業・武器移転史、ヨーロッパ統合史、など
の諸分野でも仕事をしている。
主な著書に、『第一次世界大戦開戦原因の再検討
―国際分業と民衆心理』(岩波書店)、『労
務管理の生成と終焉』
(榎一江と共編著、日本経済評論社)
、
『軍拡と武器移転の世界史 ―兵
器はなぜ容易に広まったのか―
』
(横井勝彦と共編著、日本経済評論社)
、
『自由と公共性 ―
介入的自由主義とその思想的起点―
』(日本経済評論社)、『大塚久雄「共同体の基礎理論」
を読み直す』
(沼尻晃伸と共編著、日本経済評論社)
、
『日英兵器産業とジーメンス事件 -武
器移転の国際経済史-』
(奈倉文二・横井勝彦と共著、日本経済評論社)
、
『西洋経済史学』
(馬
場哲と共編、東京大学出版会)、
『クラフト的規制の起源 -19 世紀イギリス機械産業-』
(有
斐閣、
[第8回(2001 年)社会政策学会奨励賞受賞]
、など他多数。その他、論文、書評、学
会報告など多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
沖
大幹 (OKI Taikan)
東京大学生産技術研究所 教授
総長特任補佐
国連大学上級副学長
東京大学工学部卒業、
同大学院工学系研究科修了。
修士(工学)
、博士(工学)
。
東京大学生産技術研究所助手、講師、助教授を経て 2006 年から現職。2016 年から総長特任
補佐兼務。また、2016 年 10 月から国連大学上級副学長も兼務。
その間、日本学術振興会特別研究員としてアメリカ航空宇宙局(NASA)ゴッダード研究所
に、また助教授として大学共同利用機関総合地球環境学研究所に、上席政策調査員として内
閣府総合科学技術会議事務局にも勤務。
地球水循環システムを専門とし、気候変動がグローバルな水循環に及ぼす影響やヴァーチャ
ルウォーターを考慮した世界の水資源アセスメント、水文学(すいもんがく)へのリモートセン
シングの応用などを主な研究対象にしている。
気候変動に関わる政府間パネル(IPCC)第 5 次報告書統括執筆責任者、国土審議会委員、ま
た、科学技術・学術審議会や社会資本整備審議会の専門委員なども務めている。
主な著書として、
『水の未来─グローバルリスクと日本─』
(岩波新書、 2016)
、『東大教授』
(新潮新書、2014)、
『水危機 ほんとうの話』
(新潮選書、2012 年; 土木学会出版文化賞およ
び水文・水資源学会学術出版賞を受賞)、監訳に『水の世界地図』
(丸善出版、2006 年)
、
『水
の世界地図第 2 版』
(丸善出版、2011 年)
、監修・解説に『水の日本地図』
(朝日新聞出版、
2012 年)
、
『水の未来‐世界の川が干上がるとき あるいは人類最大の環境問題‐』
(日経 BP、
2008 年)、対談に『水ビジネスに挑む』
(技術評論社、2009 年)
、共著に『国土の未来』
(森
地茂編著、日本経済新聞社、2005 年)
、
『水をめぐる人と自然─日本と世界の現場から─』
(嘉
田由紀子編著、有斐閣選書、2003 年)などがある。
『教えてください。富野です』
(富野由悠
季、角川書店、2005 年)
、『茂木健一郎科学のクオリア』
(茂木健一郎、日経ビジネス文庫、
2007 年)
、
『気候科学の冒険者─温暖化を測るひとびと』
(中島映至 監修、技術評論社、2010
年)、
『世界を救う 7 人の日本人─国際貢献の教科書』
(池上彰 編・著、日経 BP、2010 年)
などにもインタビューなどが紹介されている。
第 16 回生態学琵琶湖賞(2011 年)、第 2 回海洋立国推進功労者表彰(2009 年)
、日経地球環
境技術賞、日本学士院学術奨励賞、日本学術振興会賞、科学技術分野の文部科学大臣の科学
技術賞の表彰(いずれも 2008 年)を始め、土木学会環境賞(2005 年)
、日本水大賞奨励賞(2004
年)、国際水文科学会(IAHS)Tison Award(2003 年)ほか表彰多数。水文学部門で日本人
初のアメリカ地球物理学連合(AGU)フェロー(2014 年)。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
小山 博史(OYAMA Hiroshi)
東京大学大学院医学系研究科 教授
宮崎医科大学(現宮崎大学)医学部卒業。
博士(医学)、脳神経外科専門医。
沖縄県立中部病院臨床研修(外科)、宮崎医科大学(現宮崎大学)医学部附属病院脳神経外科
助手、国立がんセンター中央病院レジデント、がん専門修練医、脳神経外科医員、同医長、
東京大学医学部非常勤講師、京都大学大学院医学研究科講師(同情報学研究科併任)
、同助教
授、東京大学大学院医学系研究科特任教授、2007 年より現職。総長補佐(2015 年度)
。
専門は臨床情報工学。救急医学、脳神経科学、臨床腫瘍学を研修後、国立がんセンター(現
国立がん研究センター)の病院情報システムの構築およびバーチャルリアリティ技術の医療
応用に関する研究に従事。現在は、mHealth の社会実装研究と病院や大学のような分権的組
織に対する IR(Institutional Research)に関する研究を行っている。
主な著書には『バイオメディカル融合3次元画像処理』
(編者、東京大学出版社、2015)、
『医
療情報システム (現代電子情報通信選書―知識の森)』(共著、オーム社、2012)、『バーチャ
ルリアリティ学』
(共著、コロナ社、2010)
、
『臨床生命情報学入門(クリニカルバイオインフ
ォマティクス)』
(共著、杏林図書 、2006)、他。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
甲斐
知恵子(KAI Chieko)
東京大学医科学研究所 教授
東京大学農学部卒業、
東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。
農学博士。
日本学術振興会奨励研究員、東京大学医科学研究所助手、スウェーデンカロリンスカ研究所
博士研究員、東京大学農学系研究科助教授を経て 1999 年より現職。
東京大学医科学研究所実験動物施設長、同奄美病害動物研究施設長、同ヒト疾患モデルセン
ター長、同副所長を歴任。
研究テーマは、RNA ウイルスの病原性発現機構、動物とヒトのウイルスの宿主決定機構の解
析、難治性感染症やエマージングウイルス感染症に対する治療・予防法の開発。エマージン
グウイルスであるニパウイルスについては、遺伝子から感染性ウイルスの合成に世界で初め
て成功し、病原性発現を規定する分子機構の研究をリードしている。また、応用研究として
ウイルスベクターを用いた多価ワクチンや腫瘍溶解性癌治療法の開発にも取り組んでおり、
現在橋渡し研究を推進している。
主な著書に『動物の感染症学』(近代出版)、『獣医伝染病学』(近代出版)、『獣医微生物学』
(文永堂出版)、『動物の免疫学』(文永堂出版)、
『環境リスクマネージメント』(朝倉書店)、
『生物学辞典』(岩波書店)、『新明解獣医学辞典』(緑書房)、『Viral Application of the
GreenFluorescent Protein』(The Humana Press)など。
(いずれも共著)。
日本学術会議会員、日本ウイルス学会理事、日本実験動物学会理事、日本獣医免疫研究
会会長、国立大学動物施設協議会会長。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
梶田
隆章(KAJITA Takaaki)
東京大学 特別栄誉教授
東京大学宇宙線研究所 所長
埼玉大学理学部物理学科卒業、
東京大学大学院理学系研究科修士課程、博士課程修了。
理学博士。
東京大学理学部附属素粒子物理国際研究センター助手、東京大学宇宙線研究所助手、助教授、教
授を経て、2008 年より現職。東京大学宇宙線研究所附属宇宙ニュートリノ観測情報融合センター
長(1999 年~2016 年)
。東京大学特別栄誉教授(2016 年)
。
ニュートリノ振動の発見により、2015 年、ノーベル物理学賞を受賞。
研究成果:
宇宙線が生成するニュートリノに関して研究し、世界で初めてミューニュートリノが長距離を
走ると約半分に減っていることを発見し、ニュートリノ振動とニュートリノの質量の存在を発
見。
この発見以降、ニュートリノの質量の研究とそれを取り入れた素粒子理論の研究が進展。素粒
子物理における標準理論を超える物理への最初の手掛かりを与えた。
功績:
1986 年、宇宙線が大気中の原子核と衝突して生成する大気ニュートリノに関する研究を開始。
1988 年、大気ニュートリノ中のミューニュートリノが予想の約 60%しか観測されないことを報告。
1998 年、ミューニュートリノが長距離を走ると約半分に減っていることを発見。
⇒ ニュートリノ振動の存在を証明。
当該成果が、ニュートリノが非常に小さい質量を持つことの証拠となり、ニュートリノには質量
がないと仮定していた素粒子の標準理論を超える初めての実験成果として、素量子物理学に大き
なインパクトを与えた。
主な著書に『ニュートリノで探る宇宙と素粒子』(平凡社、2015 年)、『宇宙の観測(3) 高エネル
ギー天文学』
(共著、日本評論社、2012 年)
、『自然の謎と科学のロマン(上)
』
(共著、新日本出
版社、2003 年)など。他にニュートリノに関する論文多数。
朝日賞(1988 年、1999 年)
、ブルーノ・ロッシ賞(米国)
(1989 年)
、第 45 回仁科記念賞(1999
年)
、パノフスキー賞(米国)
(2002 年)
、第 1 回戸塚洋二賞(2010 年)
、日本学士院賞(2012 年)
、
ノーベル物理学賞(2015 年)受賞。文化勲章受章(2015 年)
、文化功労者に選出(2015 年)
。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
梶谷
真司(KAJITANI Shinji)
東京大学大学院総合文化研究科 教授
京都大学文学部卒業、
京都大学大学院人間・環境学研究科修士課程・博士課程修了。
帝京大学文学部・外国語学部助教授、東京大学大学院総合文化研究科 准教授を経て、2015
年より現職。
専門分野は、哲学(特に現象学)
、比較文化、医学史(特に日本の江戸から明治にかけて)
。
現象学――特にハイデガー、およびヘルマン・シュミッツの〈新しい現象学〉――の立場から、
世界における人間のあり方について、身体、感情、共同性、民俗、宗教などとの連関で研究
してきた。またそうした人間存在を文化的・歴史的に具体化して捉えるために、江戸時代か
ら明治時代にかけての日本の医療・育児についても研究している。最近はこれまでしてきた
ことを「現実の多元性」というテーマのもとに統合し、哲学理論としての構築を目指してい
る。近年では、「共生のための国際哲学研究センター(UTCP)」で、哲学対話のプロジェク
トを推進し、また総合地球環境学研究所で社会変革から環境問題に取り組む理論と実践に取
り組んでいる。
主な著作として、
『新現象学運動』
(共編)
(世界書院
――身体と感情からの思索』
(京都大学学術出版会
現象学」
(
『雰囲気と集合心性』京都大学学術出版会
1999)
、
『シュミッツ現象学の根本問題
2002)
、
「集合心性と異他性――民俗世界の
2001)
、
「雰囲気と宗教――シュミッツ現
象学による比較宗教論の可能性」
(関西大学東西学術研究所編『関西大学東西学術研究所創立
50 周年記念国際シンポジウム’01 報告書――東と西の文化交流』 2004)
、
「江戸時代における
身体観の変化とその哲学的意義――蘭医方以前と以後の育児書を手掛かりにして」
(実存思想
協会編『実存思想論集 XXIII アジアから問う実存』 2008)
、訳書としてゲルノート・ベー
メ『雰囲気の美学――新しい現象学の挑戦』
(共編訳)
(晃洋書房、2006)
、他多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
香取
秀俊 (KATORI Hidetoshi)
東京大学大学院工学系研究科 教授
理化学研究所 香取量子計測研究室 主任研究員
東京大学工学部物理工学科卒業、
東京大学大学院工学系研究科物理工学専攻修士課程修了。
工学博士。
1991 年東京大学工学部教務職員、のち助手。1994 年マックス・プランク量子光学研究所・
客員研究員。1997 年科学技術振興事業団 ERATO 五神協同励起プロジェクト・基礎グループ
リーダー。1999 年東京大学工学部附属総合試験所協調工学部門・助教授。2005 年同大学大
学院工学系研究科物理工学専攻助教授を経て、2010 年同教授。同年より科学技術振興機構
ERATO 香取創造時空間プロジェクト研究総括、2011 年からは理化学研究所、香取量子計測
研究室主任研究員を兼務。2014-2017 年チュービンゲン大学 Distinguished Guest Professor。
専門:
量子エレクトロニクス、特に、中性原子・イオンのレーザー冷却・トラップ、極低温衝突、
原子の精密計測・分光の研究。
受賞:
丸文研究奨励賞 (2001 年)、第 1 回日本学術振興会賞(05 年)
、欧州周波数・時間フォーラム
賞(05 年)、ユリウス・シュプリンガー賞(05 年)
、丸文学術特別賞(06 年)
、日本 IBM 科
学賞(06 年)
、ラビ賞(08 年)、市村学術賞・特別賞(10 年)
、第 12 回光・量子エレクトロ
ニクス業績賞(宅間宏賞)(11 年)、文部科学大臣表彰・科学技術賞・研究部門(11 年)
、フ
ィリップ・フランツ・フォン・ジーボルト賞(11 年)
、朝日賞(12 年)
、東レ科学賞、藤原賞、
仁科賞(13 年)、紫綬褒章(14 年)
、日本学士院賞(15 年)
、応用物理学会業績賞(16 年)
所属学会:
日本物理学会、応用物理学会、レーザー学会。
米国物理学会
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
亀田
達也(KAMEDA Tatsuya)
東京大学人文社会系研究科 教授
東京大学文学部社会心理学専修課程卒業、
同大学院社会学研究科修士課程修了、
イリノイ大学大学院心理学研究科博士課程修了。
Ph.D.
1989 年東京大学文学部助手、1991 年東洋大学社会学部講師、1994 年北海道大学大学院文学
研究科助教授(2000 年同教授)、2008~2009 年 Residential Fellow (Stanford University,
Center for Advanced Study in the Behavioral Sciences), 2009 年~2012 年 Global COE「心
の社会性に関する教育研究拠点 」
(北海道大学)リーダー、2012 年社会科学実験研究センタ
ー長(兼務)、2014 年 10 月より現職。日本学術会議会員(第一部)。
専門は、意思決定科学、社会心理学、行動生態学。ヒトの社会行動のしくみを、 “進化・適
応のメタ理論”
(亀田・村田 2010『複雑さに挑む社会心理学:適応エージェントしての人間』
有斐閣)から研究している。
「さまざまな不確実性を人々が社会的にどのように解き、集団と
してのメリット(“規模の経済”
)を実現し得るのか」という問題意識から、①社会規範や「正
義」の概念の成立ちとその行動・認知・神経基盤の検討、②集団での意思決定や協同行為を
支える認知・行動アルゴリズムの解明、③他者と関わる心(“共感性”)のしくみの理解、な
どに関心をもつ。脳科学、経済学、進化生物学、情報科学など隣接領域の研究者とのコラボ
レーションをすることが多く、分野の壁を超えて新技術・新知識を貪欲に取り入れたいと考
えている。
主な著書に亀田達也・村田光二 『複雑さに挑む社会心理学―適応エージェントとしての人間 』
(改訂版)
(有斐閣、2010)、山岸俊男・亀田達也(編著)
『社会のなかの共存 』
(岩波講座 コ
ミュニケーションの認知科学、第 4 巻)
(岩波書店、2014)、亀田達也(編)
『「社会の決まり」
はどのように決まるか 『フロンティア実験社会科学, 第 6 巻』(勁草書房、2015)など他多
数。
http://www.tatsuyakameda.com/MEMBER/kameda_profile.html
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
川添 善行(KAWAZOE Yoshiyuki)
東京大学生産技術研究所准教授
建築家
東京大学工学部建築学科卒業、
デルフト工科大学(オランダ)留学、
東京大学大学院工学系研究科修士課程建築学専攻修了。
工学博士(社会基盤工学)
。
東京大学国際都市再生研究センター 拠点形成特任研究員、東京大学大学院工学系研究科社会
基盤学専攻 助教、東京電機大学 非常勤講師を経て、2011 年より東京大学 川添研究室を主
宰。
現在、株式会社 空間構想 代表。日蘭建築文化協会 会長。shibuya1000 代表幹事。
代表作は「佐世保の実験住宅」、「弥生の研究教育棟」、「変なホテル」など。主な著作は『空
間にこめられた意思をたどる』
(幻冬舎)、
『世界の SSD100 都市持続再生のツボ』
(彰国社)、
『このまちに生きる』
(彰国社)など。
日本建築学会作品選集新人賞、グッドデザイン 未来づくりデザイン賞などを受賞。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
喜連川
優 (KITSUREGAWA Masaru)
東京大学生産技術研究所 教授
国立情報学研究所所長
東京大学工学部卒業、同大学院工学系研究科博士課程修了。
工学博士。
東京大学生産技術研究所第三部講師、助教授を経て、現在、同教授。文部科学官(2008-2011)
、
大連理工大学客座教授。学術会議会員。情報学委員会副委員長。国立情報学研究所所長(2013.4
~)、情報処理学会会長(2013.6~)、地球観測データ統融合連携研究機構長(2010.4-2014.3)
。
データベース工学、並列処理技法、Web マイニング、大規模ストレージ、超大容量地球環境
デジタルライブラリ(1ペタバイト)に関する研究に従事する。
電子情報通信学会データ工学研究専門委員会委員長(1997-98)、ACM SIGMOD Japan
Chapter Chair(1999-02)、情報処理学会理事(2002-03)
、情報処理学会会副会長(2008-09)
、
日本データベース学会理事、SNIA-J(Storage Networking Industry Association) 顧問、
IEEE TCDE Asian Coordinator、ACM SIGMOD Advisory Board Member、VLDB Trustee
など学会活動多数。
また、文部科学省特定領域研究「情報爆発 IT 基盤」領域代表(2005-11)
、経済産業省情報大
航海プロジェクト顧問(2007-09)、情報大航海コンソーシアム会長(2006)、文部科学省リ
ーディングプロジェクトである「先進的なストレージ技術ならびにウェブ解析技術の開発
(2003-07)」、「革新的実行原理に基づく超高性能データベースの開発(2007-11)」、内閣府
最先端研究開発支援プログラム『超巨大データベース時代に向けた最高速データベースエン
ジンの開発と当該エンジンを核とする戦略的社会サービスの実証・評価』を中心研究者とし
て推進中(2009.3-2013.3)など、数々の大型プロジェクトに携わる。
電子情報通信学会論文賞(1992)、日本 IBM 科学賞(1992)
、電子情報通信学会 /情報処理
学会・船井ベストペーパ賞(2002)、情報処理学会フェロー(2002)
、日本データベース学会
論文賞(2004,2005,2010)、電子情報通信学会フェロー(2005)
、ACM SIGMOD Edgar F. Codd
Innovations Award(2009)(アジア初)、電子情報通信学会業績賞(2010)、PAKDD
Distinguished Contributions Award(2010)
、情報処理学会功績賞(2011)
、IEEE フェロー
(2013)
、 ACM フェロー(2013)、紫綬褒章(2013)などの多数の受賞歴。
経済産業省ITによる「情報大航海時代」の情報利用を考える研究会 座長。経済産業省「情
報大航海時代」における経済・社会・文化のあり方に関する研究会 座長。高度言語情報融合
フォーラム副会長。文部科学官として文科省会議に多数参加。内閣府知財戦略本部委員。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
木村
廣道 (KIMURA Hiromichi)
東京大学大学院薬学系研究科 客員教授
東京大学薬学部卒業、同大学院薬学系研究科博士課程修了。
薬学博士(1979 年)
。
米国スタンフォード大学大学院ビジネススクール経営学修士
(MBA)。
2002 年より、東京大学大学院薬学系研究科ファーマコビジネス・イノベーション教室特任教
授、2016 年 4 月より客員教授。2013 年より臨床発実用化マネジメント人材養成拠点東京大
学医療イノベーションイニシアティブ事業推進責任者および公益財団法人川崎市産業振興財
団ものづくりナノ医療イノベーションセンタープロジェクト統括を務める。
(独)科学技術振
興機構(JST)研究開発戦略センター特任フェロー(2015 年 3 月まで)
。現在、文部科学省
科学技術・学術審議会臨時委員、経済同友会幹事、日本スタンフォード協会理事。
協和醗酵工業(株)医薬事業部、モルガン銀行 企業買収グループ バイスプレジデントを経
て、アマシャム・ファルマシア・バイオテク(株)代表取締役社長(現在の GE ヘルスケア・
ジャパン(株)) 、日本モンサント(株)代表取締役社長(現在のファイザー(株)) 、ヒ
ュービットジェノミクス(株)代表取締役社長を歴任。2000 年 8 月に(株)ライフサイエン
スマネジメントを設立し代表取締役社長パートナーに就任(現任)
。2004 年 3 月に(株)フ
ァストトラックイニシアティブを設立し代表取締役パートナーに就任。一般社団法人医療産
業イノベーション機構理事長。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
久我
隆弘 (KUGA Takahiro)
東京大学大学院総合文化研究科 教授
東京大学理学部物理学科卒業、
同大学大学院理学系研究科物理学専攻博士課程修了。
理学博士。
米国 AT&T Bell Laboratories 客員科学者、東京大学物性研究所極限レーザー・助手(松岡正
浩研究室)、東京大学教養学部物理学教室・助教授、大学院重点化により東京大学大学院総合
文化研究科・助教授を経て、2001 年より現職。
研究分野は量子エレクトロニクス・量子光学。特に、光そのものの本質に迫る研究や光と原
子との相互作用(電磁相互作用)の基本を解き明かす研究を手がけている。それなりの予算と人
手を投入して、日本で初めて気体原子のボース・アインシュタイン(BE)凝縮を 1998 年に実
現させたが、研究自体が大掛かりになりすぎたため、2011 年に実験装置を他大学に譲渡して
BE 凝縮の研究からは撤退した。最近は、一人で行うことのできるこぢんまりとした研究を進
めている。たとえば、より簡便な単一光子源開発や波動光学による量子状態の時間発展の可
視化などである。また、大学の 1、2 年生向けの基礎物理学実験にも深く関与しており、新し
い学生実験種目の開発なども行っている。
著書には、
『レーザー冷却とボーズ凝縮』(岩波書店)、
『量子光学』(朝倉書店)、
『"測る"を究め
ろ ! ー物理学実験攻略法』(丸善出版)、他に国内外での学術論文がある。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
久保
文明 (KUBO Fumiaki)
東京大学法学部・法学政治学研究科 教授
東京大学法学部卒業。
法学博士(東京大学)
。
東京大学法学部助手、コ-ネル大学客員研究員(歴史学部)
、 筑波大学社会科学系助教授、
慶應義塾大学法学部助教授、ジョンズホプキンズ大学客員研究員(政治学部)、慶應義塾大学法
学部教授法学部、ジョージタウン大学客員研究員(政治学部)およびメリ-ランド大学カレ
ッジパーク校客員研究員(政治学部)、放送大学客員教授、慶應義塾大学客員教授(法学部)
などを経て、2003 年から現職。09 年パリ政治学院招聘教授、14 年ウッドローウィルソン国
際学術センター研究員。
専門はアメリカ政治、アメリカ政治外交史で、現代アメリカの政党政治、政策形成過程、内
政と外交の連関などを研究している。
主な著書に『ニューディールとアメリカ民主政――農業政策をめぐる政治過程』
(東京大学出
版会, 1988 年)
、
『現代アメリカ政治と公共利益――環境保護をめぐる政治過程』
(東京大学出
版会, 1997 年)
、編著に『G・W・ブッシュ政権とアメリカの保守勢力――共和党の分析』
(日
本国際問題研究所, 2003 年)、『米国民主党――2008 年政権奪回への課題』
(日本国際問題研
究所, 2005 年)
、『アメリカの政治』
(弘文堂, 2005 年)
、
『超大国アメリカの素顔』(ウェッジ,
2007 年)、
『アメリカ外交の諸潮流――リベラルから保守まで』
(日本国際問題研究所, 2007
年、
『オバマ政治を採点する』
(日本評論社、2010)
、
『オバマ大統領を支える高官たち』
(日本
評論社、2009)、
『アメリカ政治を支えるもの』
(日本国際問題研究所、2011)
、共著に『アメ
リカ政治 新版』
(有斐閣、2010)、
『オバマ・アメリカ・世界』
(共著、エヌティティ出版、2012)
など他多数。
The American Political Science Association, The Organization of American Historians,
The American Historical Society, アメリカ学会、日本政治学会、日本国際政治学会、日本比
較政治学会などに所属。日米文化教育交流会議委員、フルブライト委員会委員、国際文化会
館理事、日本国際問題研究所客員研究員、東京財団上席研究員などを務める。
国際文化会館社会科学国際(新渡戸)フェローシップ、第 7 回政治研究櫻田會賞(『ニューデ
ィールとアメリカ民主政』に対して)
、慶應義塾大学義塾賞(同上)、アメリカ学術団体評議
会(ACLS)アメリカ研究フェローシップ、フルブライト・フェローシップ受賞。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
越
光男(KOSHI Mitsuo)
東京大学名誉教授
東京大学工学部燃料工学科卒業、
同大学院工学系研究科反応化学専攻修士課程修了、
同博士課程修了(工学博士)
。
東京大学工学部反応化学科助手、同専任講師、同助教授を経て、1993 年より教授(~2008
年)。2008 年より JAXA 社会連携講座 特任教授(~2013 年)
。
専門は化学反応論、燃焼化学。4 年前に現講座(JAXA 社会連携講座)に移動する前は、レ
ーザを用いた化学素反応の研究や衝撃波管を用いた高温化学反応の研究などの実験を主体と
した研究、および原子分子レベルでの反応素過程や爆薬の起爆過程の理論研究を行ってきた。
また、燃焼化学反応機構に関する研究、自動車エンジン燃焼における化学反応の研究なども
おこなった。現職になってからは主として量子化学計算と化学反応論に基づいたロケット燃
焼反応機構の構築、化学反応機構と流体シミュレーションのカップリングに関する研究を行
っている。
おもな著作として、
『デトネーションの熱流体力学1』(共著、理工図書、2011)
、『大学院講
義物理化学第 2 版 II.反応速度論とダイナミクス』
(共著、東京化学同人、2011)
、
『触媒 CVD
の新展開ーラジカルを用いる新プロセス技術』
(共著、シーエムシー出版、2008)
、
『発破工学
ハンドブック』
(共著、共立出版、2001)
、
『宇宙環境利用のサイエンス』
(井口洋夫監修、裳
華房、2000)、『光熱変換分光法とその応用』(澤田嗣郎編、学会出版センター、1997)など
のほか、論文多数。
火薬学会学術賞(2002)
、Glass Memorial Award(2007)、日本燃焼学会論文賞(2009)な
どを受賞している。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
小島
憲道 (KOJIMA Norimichi)
東京大学 名誉教授
豊田理化学研究所 常勤フェロー
京都大学理学部化学科卒業、
同大学院博士後期課程修了。
(理学博士)
。
NHK 放送科学基礎研究所・博士研究員、日本学術振興会・奨励研究員、京都大学教養部化学
科・非常勤講師、神戸常盤短期大学衛生技術科・専任講師、京都大学理学部化学科・助手、
同助教授、文部科学省・在外研究員(独・マールブルク大学)
、東京大学大学院総合文化研究
科/教養学部・教授、同研究科長・教養学部長、東京大学理事・副学長等を経て現職
専門は、物理と化学にまたがる物性化学の研究。具体的には遷移金属錯体を主体とした分子
集合体の合成、構造、物性(光物性、磁性、伝導物性)の研究を行っている。特に、圧力や
光で絶縁体を金属に変換する現象(遷移金属錯体における原子価転移)
、光で磁石の性質を制
御する現象(光磁性)
、pH に応答してスピン状態が変化するスピンクロスオーバー錯体の開
発とこれを活用したプロトンの流れの可視化など、光・スピン・電荷の相乗効果による新し
い物性現象の開拓研究を行っている。
主な著書に、
“Magneto-Optics” 共編著 (Springer, 2000) ,
『新しい磁気と光の科学』共編
著 ( 講 談 社 サ イ エ ン テ ィ フ ィ ク , 2001 )、“ Inorganic Chromotropism ”
共著
(Kodansha/Springer, 2007),
『金属錯体の現代物性化学』共編著(三共出版, 2008)
,
『新版 現
代物性化学の基礎-化学結合論によるアプローチ』共編著(講談社サイエンティフィク,
2010),
“Research Advances in Magnetic Materials” 共著 (Nova science publishers, 2013),
“Mössbauer Spectroscopy: Applications in Chemistry, Biology and Nanotechnology” 共
著 (Wiley, 2013),
“Nafion: Properties, Structure and Applications” 共著 (Nova science
publishers, 2016)など、他に原著論文多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
小関
敏彦 (KOSEKI Toshihiko)
大学執行役・副学長
工学系研究科 教授
東京大学工学部卒業、
マサチューセッツ工科大学 博士課程修了
Sc.D (Materials Engineering)
新日本製鐵において鉄鋼材料の研究開発に従事後、
東京大学工学系研究科助教授を経て、
2004
年から現職。2014 年から副学長、2015 年から大学執行役・副学長を兼務。
専門は金属材料学。鉄鋼材料、金属材料のミクロ・ナノ組織の解明と制御、相変態、ナノ金
属材料の力学挙動、異種金属の界面・接合などに関する研究に取り組んでいる。また、超高
強度と高延性を両立する新たな複層金属材料の研究開発を産官学の中心となり推進。
ASM(American Society for Metals)フェロー、AWS (American Welding Society)フェ
ロー、日本溶接学会フェロー。主な受賞に日本金属学会功績賞(2001)
、日本鉄鋼協会学術功
績賞(2015)など。日本学術会議連携会員。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
小林
康夫(KOBAYASHI Yasuo)
東京大学名誉教授
東京大学大学院多文化共生・統合人間学プログラム 特任研究員
青山学院大学 総合文化政策学大学院 特任教授
東京大学大学院人文科学研究科 比較文学比較文化専攻卒業。
フランスのパリ第 10 大学で博士号取得。
電気通信大学助教授、東京大学教養学部助教授・教授、東京大学大学院総合文化研究科教授を経
て現職。
専門は表象文化論・現代哲学。哲学からアート・文学・建築・ファッションまで幅広い分野での
批評的活動をこれまで展開。UTCP(University of Tokyo Center for Philosophy)のセンター長
を十年以上つとめ、そこを拠点に各国の研究者とのさまざまな共同研究を行ってきた。
多くの著書・編集本・翻訳がある。最近では、『表象文化論講義 絵画の冒険』(東京大学出版会、
2016 年)、
『オペラ戦後文化論1 肉体の暗き運命 1945-1979』
(未来社、2016 年)、
『君自身の哲
学へ』
(大和書房、2015 年)、
『「知の技法」入門』
(河出書房新社、2014 年、大澤真幸との共著)、
『こころのアポリア―幸福と死のあいだで』
(羽鳥書店、2013 年)、
『歴史のディコンストラクシ
ョン―共生の希望へ向かって』
(未来社、2012 年)
、
『存在のカタストロフィー:〈空虚を断じて譲
らない〉ために』(未来社、2012 年)、などがある。
三宅一生デザイン文化財団 理事、日本証券奨学財団 評議員、日本デザイン振興会 評議員など。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
小宮山
宏 (KOMIYAMA Hiroshi)
株式会社三菱総合研究所 理事長
東京大学第 28 代総長、EMP チェアマン
プラチナ構想ネットワーク会長
東京大学工学部卒業、
同大学院工学系研究科修士課程・博士課程修了。
工学博士。
(1973 年~74 年、カリフォルニア大学(デービス)ポ
スト・ドクトラル・フェロー)
東京大学工学部 助教授、教授、同大学院工学系研究科長・工学部長、2003 年同大学副学長
を経て、2005 年 4 月から 2009 年 3 月まで東京大学総長。2009 年 4 月より東京大学総長顧
問、三菱総合研究所理事長。また、2009 年 12 月より科学技術振興機構 低炭素社会戦略セン
ター長を兼任。東大 EMP 創設者の一人で、現在は東大 EMP チェアマン。
また、現在、政府の総合海洋政策本部参与会議座長、プラチナ構想ネットワーク会長などを
兼任。
専門は、化学システム工学、機能性材料工学、地球環境工学、CVD 反応工学、知識の構造化
など。CVD による薄膜・超微粒子形成プロセス、地球温暖化問題対策技術などを研究してい
る。東京大学総長時代は、
「東京大学アクション・プラン」を公表して改革を推進し、現代の
リベラルアーツの構築、学術統合化などを進めてきた。
物質とエネルギーの視点から地球が持続的であるために、2050 までの長期を見据えたロード
マップ「ビジョン 2050」を提唱する。
主な著書に、
『〝多様なナンバーワン″作り
プラチナ社会への道筋』
(財界研究所)、
『Beyond
the Limits to Growth』(Springer)、
『日本「再創造」 ― 「プラチナ社会」実現に向けて』
(東洋経済新報社)、『低炭素社会』(幻冬舎新書)、『サステイナビリティ学』(共著、東京大
学出版会)、『フロネシス 05 エコと経済の新しい関係 三菱総研の総合未来読本』(編著、
丸善プラネット)、
『
「課題先進国」日本』(中央公論新社)、
『東大のこと、教えます』(プレジ
デント社)、『知識の構造化』(オープンナレッジ)、『太陽光発電工学』(共著、日経 BP 社)、
『地球持続の技術』(岩波新書)、『入門熱力学(培風館)、『反応工学』(培風館)、『地球温暖
化問題に答える』
(東京大学出版会)、『速度論』
(朝倉書店)など、他論文多数。
化学工学会会長、政府の教育再生会議委員、日本学術振興会 21 世紀 COE プログラム委員会
委員、国立大学協会会長などを歴任。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
酒井
邦嘉 (SAKAI Kuniyoshi)
東京大学大学院総合文化研究科 教授
東京大学理学部卒業、
同大学院理学系研究科博士課程修了。
理学博士。
東京大学医学部 第一生理学教室 助手、ハーバード大学医学部 リサーチフェロー 、マサチ
ューセッツ工科大学言語学・哲学科 客員研究員、東京大学大学院総合文化研究科 助教授・
准教授を経て、2012 年から現職。同理学系研究科物理学専攻教授兼任。2014 年より日本学
術会議連携会員。
言語脳科学と脳機能イメージングの研究をしており、具体的研究テーマとして、(1) 人間を対
象とする脳機能の解析、(2) 言語を中心とした高次脳機能のメカニズムの解明などがある。
主な著書に『言語の脳科学』
『科学者という仕事』
(中公新書)
、
『脳を創る読書』
『考える教室』
(実業之日本社)
、
『脳の言語地図』
『ことばの冒険』
『こころの冒険』
『脳の冒険』
(明治書院)、
『芸術を創る脳-美・言語・人間性をめぐる対話』
(編著、東京大学出版会)など他多数。そ
の他共著、研究論文多数。
第 19 回塚原仲晃記念賞受賞(2005)
、第 56 回毎日出版文化賞受賞(2002)
、第1回日本神経
科学学会奨励賞受賞(2001)。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
坂井
修一(SAKAI Shuichi)
情報理工学系研究科 教授
東京大学理学部卒業、
同大学院工学系研究科博士課程修了。
工学博士。
〇情報理工学者として
電子技術総合研究所(現 産業技術総合研究所)、マサチューセッツ工科大学、筑波大学など
を経て、現在、情報理工学系研究科長、教授。
専門は、情報システムとその応用、特に計算機アーキテクチャ、並列処理、スケジューリン
グ、省電力情報処理、ディペンダブル情報処理。
情報処理学会研究賞、同論文賞、日本 IBM 科学賞、市村学術賞、IEEE Outstanding Paper
Award、Sun Distinguished Speaker Award、元岡記念賞、大川出版賞などを受賞。
著書に、
『論理回路入門』
、
『コンピュータアーキテクチャ』
、
『実践コンピュータアーキテクチ
ャ』、
『知っておきたい情報社会の安全知識』、
『IT が守る、IT を守る ―天災・人災と情報技
術―』など。
情報処理学会フェロー。電子情報通信学会フェロー、理事(情報システムソサイエティ次期
会長)。IEEE シニア会員。人工知能学会、ACM 各会員。日本学術会議連携会員。
〇歌人として
1978 年「かりん」入会と同時に作歌開始。
歌集『ラビュリントスの日々』
(現代歌人協会賞)
、
『群青層』、
『スピリチュアル』、
『ジャック
の種子』
(寺山修司短歌賞)、
『牧神』
(茨城県歌人協会賞)
、
『アメリカ』
(若山牧水賞)、
『望楼
の春』
(迢空賞)、
『縄文の森、弥生の花』、
『亀のピカソ』
(小野市詩歌文学賞)。評論集『斎藤
茂吉から塚本邦雄へ』
(日本歌人クラブ評論賞)
、
『世界と同じ色の憂愁』
。その他、
『鑑賞・現
代短歌 塚本邦雄』、『ここからはじめる短歌入門』、『現代短歌文庫
坂井修一』。
「かりん」編集人。現代歌人協会理事。日本文藝家協会、日本歌人クラブ会員。今年度「NHK
短歌」選者。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
佐野
雅己 (SANO Masaki)
東京大学大学院理学系研究科 教授
東北大学大学院修士課程修了。
工学博士。
日本電信電話公社、運輸省を経て、東北大学電気通信研究所助手、同助教授。この間、シカ
ゴ大学客員研究員。2000 年より現職。
主な研究分野は、非線形物理、流体物理で、非線形非平衡状態にある物理・生命システムに
関する研究をしている。具体的には、平衡から遠く離れた系が示す振動やパターン形成など
の自己組織現象、さらにはカオスや乱流などの不規則現象がどのように発生するか、またそ
こにどのような普遍的な法則があるかを実験と理論の両面から探る研究を行っている。非線
形科学の対象は広く、流体、複雑流体、生体高分子、生命システムなどの動的特性を対称性
や分岐、動力学や統計力学などの共通した観点から取り扱う。また動的で複雑な現象を記述
し、解析するための新たな手法の開発も行っている。
主な著書に『フラクタル科学』(共著、朝倉書店)、『情報数理物理』(共著、講談社)などが
ある。流体科学研究賞を受賞(1996 年)
。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
柴田
德太郎 (SHIBATA Tokutaro)
東京大学大学院経済学研究科 教授
東京大学経済学部卒業、
同大学院経済学研究科博士課程修了。
経済学博士。
西南学院大学経済学部専任講師、同大学経済学部助教授、東京大学経済学部助教授、同大学
経済学部教授を経て、1996 年から現職。
専門は、現代資本主義論、金融制度論、制度進化の経済学。主な研究テーマとして、
(1)大
恐慌と現代の金融危機を制度の進化いう観点から解明する、
(2)慣習に依存し慣習を創発す
る人間像、
(3)
「見えざる手」と「コンヴェンション」
、などがある。
主な著書に、
『大恐慌と現代資本主義』
(東洋経済新報社)
、
『現代世界経済システム』
(河村哲
二と共編、東洋経済新報社)
、
『多元的経済社会の構想』
(杉浦克己・丸山真人と共編、日本評
論社)、
『制度と組織の歴史分析』
(編著、桜井書店)
、
『資本主義の暴走をいかに抑えるか』
(筑
摩書房)などがある。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
柴田
道夫 (SHIBATA Michio)
東京大学大学院農学生命科学研究科 教授
東京大学農学部卒業、
農学博士(東京大学)
。
農林水産省野菜試験場研究員、農林水産省野菜茶業試験場研究室長、独立行政法人農業・食
品産業技術総合研究機構(農研機構)花き研究所長を経て 2012 年 4 月より現職。
専門は園芸学。農林水産省に入省後、一貫して同省所管の研究機関において、キクの種間交
雑および生態育種、Camellia 属の種間交雑育種、花きの遺伝子組換えによる有用形質の改変、
葉緑体遺伝子分析による園芸花きの起源解明など、園芸分野を中心に農業現場における課題
解決に向けた研究に従事し、特に、果樹や野菜と比較して取り組みが脆弱であった花き園芸
分野の先導的かつ基盤的な研究で成果を挙げてきた。また、我が国初の花きを専門とする国
立研究所の設立及びその後の研究運営において中心的な役割を果たしてきた。現在は、園芸
学研究室の教授として、園芸学に関する教育・研究に携わる。
主な著書に、
『花の園芸事典』
(2014、朝倉書店)
、
『日本の花卉園芸 光と影
歴史・文化・産
業』
(2016,ミネルヴァ書房)、
『花の品種改良の日本史』
(2016,悠書館)などがある。
(著書は
いずれも編著または共著)
(一社)園芸学会会長(2014~2016)
、園芸学会奨励賞受賞(1991) 。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
神野
直彦
(JINNO Naohiko)
東京大学名誉教授
東京大学経済学部経済学科卒業、
同大学院経済学研究科修士課程修了、
同博士課程単位取得退学。
日産自動車株式会社退職後、大阪市立大学経済学部助教授、東京大学経済学部助教授、同教
授を経て、その後改組により 1996 年より 2009 年 3 月まで東京大学大学院経済学研究科教授
(2003 年から 2005 年まで、同研究科長)
。2008 年 10 月より 2016 年 1 月まで地方財政審議
会会長。2009 年から 2010 年まで関西学院大学教授。
政府税制調査会会長代理、社会保障審議会年金部会部会長、同左企業年金部会長、地方分権
改革有識者会議座長、その他役職を歴任。
財政学・地方財政論を主要研究分野とする。財政現象を市場と、政治や経済という非市場領
域との交錯現象と捉え、財政学と社会科学の隣境線上に成立する固有の社会科学として確立
すべく財政社会学を提唱。こうした財政社会学的アプローチにもとづいて、中央政府、地方
政府、それに社会保障基金を「政府」として捉え、そうした三つの「政府」の政府間財政関
係として、地方分権や社会保障問題を取り上げてきた。伝統的な財政学の方法論にもとづい
て歴史的に考察するだけでなく、国際比較という分析視角を重視し、スウェーデンを中心と
するヨーロッパや、中国を中心とするアジアの財政制度の実態調査を実施してきている。
主な著作として、
『システム改革の政治経済学』
(岩波書店 1998。1999 年度エコノミスト賞
受賞)、
『地域再生の経済学』
(中央公論新社 2002。2003 年度石橋湛山賞受賞)
、
『財政学』有
斐閣 2002。2003 年租税資料館賞受賞)
、
『脱「格差社会」への戦略』
(岩波書店 共編著 2006)、
『希望の構想 ―分権・社会保障・財政改革のトータルプラン―』
(岩波書店 共編著 2006)、
『財政のしくみがわかる本』
、岩波ジュニア新書 2007)
、
『教育再生の条件 ―経済学的考察』
(岩波書店 2007)、
『「分かち合い」の経済学』
(岩波書店 2010)
、
『税金 常識のウソ』
(文春
新書 2013)、
『「人間国家」への改革 参加保障型の福祉社会をつくる』
(NHK 出版 2015)等
がある。
紫綬褒章受章(2009 年 11 月)。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
菅
裕明 (SUGA Hiroaki)
東京大学大学院理学系研究科 教授
岡山大学工学部卒業、
岡山大学工学部精密応用化学科修了。
マサチューセッツ工科大学化学科卒業 Ph.D.
マサチューセッツ総合病院・ハーバード大学医学部博士研究員(1994~1997 年)
、ニューヨ
ーク州立バッファー大学 Assistant Professor(1997~2002 年)
、同大 Tenured Associate
Professor(2002~2003 年)、東京大学先端科学技術研究センター助教授(2003 年)、同センタ
ー教授(2005 年)を経て、2010 年から同大大学院理学系研究科教授。
主な専門分野はケミカルバイオロジー。有機化学の考え方と技術を生物学に取り入れること
により、これまで解決が困難であった研究課題に取り組んでおり、新しい概念を築くような
科学的知見の獲得、汎用性の高いバイオテクノロジーの開発、そして創薬にまで繋がるよう
な奥行きのある研究をしている。
主な著書に『切磋琢磨するアメリカの科学者たち』
(共立出版 2004)
、
『研究する大学――何
のための知識か』(シリーズ 大学 第 4 巻)(共著、岩波書店 2013)
、
『科学者って何だ』
(共
著、丸善出版 2007)
、
『これからどうする・未来のつくり方』
(共著、岩波書店 2013)などが
ある。
受賞歴:2001 年内閣府産学官連携功労者表彰「日本学術会議会長賞」
、2002 年日本化学会学
術賞他。
2006 年ペプチドリーム社創業、2013 年マザーズ上場、社外取締役。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
菅野
純夫 (SUGANO Sumio)
東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
東京医科歯科大学医学部卒業、
東京大学医学系研究科修了。
日本学術振興会特別研究員、東京大学医科学研究所ウイルス研究部助手、同研究所癌ウイル
ス研究部助教授、同研究所ヒトゲノム解析センター助教授を経て、2004 年から現職。
研究のあゆみ:
1978-1987 腫瘍ウイルスの発癌機構の研究
1987-1991 がん遺伝子の発癌機構の研究
1991-現在 ゲノム研究:mRNA のコピーである cDNA を多数集め、ヒトゲノム上の遺伝子
の同定、その構造の確定、発現の制御機構、疾患との関連等を網羅的に研究
主な論文に
Tsuchihara K, Suzuki Y, Wakaguri H, Irie T, Tanimoto K, Hashimoto SI, Matsushima K,
Mizushima-Sugano J, Yamashita R, Nakai K, Bentley D, Esumi H, Sugano S. Massive
transcriptional start site analysis of human genes in hypoxia cells. Nucleic Acids Res. 37:
2249-2263, 2009.
Ota T, Suzuki Y, Isogai T, Sugano S. et al, Complete sequencing and characterization of 21,243
full-length human cDNAs. Nat Genet. 36:40-45, 2004.
Suzuki, Y., Yoshitomo, K., Maruyama, K., Suyama A., Sugano, S. Construction and
characterization of a full length-enriched and a 5’-end-enriched cDNA library. Gene 200:
149-156, 1997.
Maruyama, K., Sugano, S. Oligo-capping: a simple method to replace the cap structure of eukaryotic
mRNAs with oligoribonucleotides.
Gene 138: 171-174, 1994.
「基礎から臨床へと変化するがん研究」(
『最新医学 64 巻 9 月増刊号』
)など。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
染谷
隆夫(SOMEYA Takao)
東京大学大学院工学系研究科 教授
東京大学工学部卒業、
同工学系研究科博士課程修了。
博士(工学)
。
東京大学助手、講師、助教授(後に准教授)を経て、2009 年から工学系研究科電気系工学専
攻教授。2009 年より Princeton University Global Scholar(兼務)
。2011 年 3 月から NEDO
事業「次世代プリンテッドエレクトロニクス材料・プロセス基盤技術開発」プロジェクトリ
ーダー(兼務)
。2011 年 8 月より科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業(ERATO
型研究)
「染谷生体調和エレクトロニクスプロジェクト」研究総括(兼務)
。2015 年より理化
学研究所主任研究員(兼務)
。
専門は、有機トランジスタなど有機エレクトロニクス、印刷法による大面積エレクトロニク
スの研究に従事。電子人工皮膚は、米国 Time 誌(2005 年 11 月)にて、2005 年の優秀発明
として同誌の表紙を飾った。第 9 回ドコモ・モバイル・サイエンス賞優秀賞(基礎科学部門)
(2010 年 10 月)
、2009 IEEE Paul Rappaport Award、第 13 回エレクトロニクスソサエテ
ィ賞(2010 年 10 月、電子情報通信学会)
、第 23 回日本 IBM 科学賞(2009 年 11 月)
、第 5
回日本学術振興会賞(2009 年 3 月)、IEEE/ISSCC Takuo Sugano Award(2005 年 2 月)な
ど受賞。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
高梨
直紘 (TAKANASHI Naohiro)
東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラム 特任准教授
東京大学理学部天文学科卒業、
同大学院理学系研究科天文学専攻修了。
理学博士。
国立天文台 広報普及員、研究員(ハワイ観測所)
、東京大学 生産技術研究所特任助教(東大
EMP 担当)を経て、2014 年より現職。東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラ
ム室の運営を担当している。
主な研究テーマは「知の構造化と統合化」
。天文学を基礎に、知の構造化・統合化の実践的研
究に取り組んでいる。特に、専門分野の知をどのような方法論で構造化し、それをどのよう
な手段で社会に編み込んでいくか、という点を中心に研究を行っている。
主な著作物は、
「一家に 1 枚宇宙図 2007/2013」
、
「太陽系図」など。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
高原
明生 (TAKAHARA Akio)
東京大学大学院法学政治学研究科 教授
東京大学公共政策大学院 副院長
東京大学法学部卒業。
サセックス大学 英国開発問題研究所博士課程修了(DPhil)。
笹川平和財団研究員、在香港日本国総領事館専門調査員、桜美林大学国際学部専任講師、桜
美林大学国際学部助教授、立教大学法学部助教授、立教大学法学部教授を経て、2005 年から
現職。笹川日中友好基金運営委員、東京財団上席研究員、日本国際問題研究所客員研究員、日
本国際フォーラム上席研究員も兼務。
専門領域は、現代中国政治、東アジアの国際関係で、中国共産党、日中関係、東アジアの地
域統合などを研究している。
主な著書に、
『東大塾 社会人のための現代中国講義』
(共編、東京大学出版会、2014)、
『共同討
議
日中関係なにが問題か』(共編、岩波書店、2014)、
『中国近現代史シリーズ第 5 巻 開発主
義の時代へ 1972-2014』
(共著、岩波書店、2014)、
『日中関係史』
(共著、有斐閣、2013 年)、
『「領土問題」の論じ方』
(共著、岩波書店、2013)、『日中関係史 1972―2012 Ⅰ 政治』(共編、
東京大学出版会、2012)、
『現代アジア研究 1 越境』
(共編、慶應義塾大学出版会、2008)、
『東
アジア安全保障の新展開』
(共編、明石書店、2005)、
『毛沢東、鄧小平そして江沢民』(共著、
東洋経済新報社、1999)、
『「中国」の時代』(共著 三田出版会、1995)、
『The Politics of Wage
Policy in Post–Revolutionary China 』(The Macmillan Press, 1992)、監訳書として『中日
関係史 1978-2008』(歩平編集代表/高原明生監訳、東京大学出版会、2009)など、ほか論
文多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
竹下
政孝(TAKESHITA Masataka)
東京大学名誉教授
東京大学教養学部教養学科(科学史科学哲学分科)卒業、
シカゴ大学大学院中近東学科博士課程修了。
同研究科より博士号取得。
東海大学文学部文明学科アジア課程西アジア専攻専任講師、同助教授、東京大学文学部イス
ラム学助教授、同教授を経て、東京大学大学院人文社会系研究科教授(1995~2013 年)
。
専門分野および研究課題として、イスラム思想史の流れの中で、特にイブン・アラビーに代
表される後期スーフィズムの思想をテキストの綿密な分析によって解明するとともに、彼の
思想の起源をイスラム哲学や、神学、初期スーフィズムとの関係の中で歴史的に跡付け、ま
た、彼の死後、彼の思想がどのように受容されていったかを明らかにすることを大きな目標
にしている。現在、13 世紀のアナトリアのイスラムを総合的に捉え、その中で、イブン・ア
ラビー学派の位置を検討している最中である。そのために、ルーム・セルジュク朝の歴史文
献を読んでいるが、特にメウレヴィー教団の聖者伝を資料として当時の宗教と社会の関係を
探っている。
主な著書に『イスラームを知る四つの扉』
(ぷねうま舎、2013 年)
。主な論文に、
「イスラー
ムの聖者マウラーナー・ジャラールッディーン・ルーミー」
(中東協力センターニュース、32
巻 6 号、25-30 頁、2008.2)、
「サドルッディーン・クーナウィーのイスラーム哲学史上の位
置」(哲学、59 号、61-76 頁、2008.4)
、「サドルッディーン・クーナウィーの人間論」
(アジ
ア遊学、111 号、2008.5)、
「
「マスナヴィー」からの物語」
(中東協力センターニュース、vol.
33,no. 2、50-54 頁、2008.7)、
「イスラームの暦と年中行事」(中東協力センターニュース、
vol. 33, no. 5、50-54 頁、2009.1)、
「神の友、アブラハムの物語」
(中東協力センターニュー
ス、34 巻 5 号、71-78 頁、2010.1)など他多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
武村
雪絵(TAKEMURA Yukie)
東京大学医学系研究科 准教授
東京大学医学部保健学科卒業、
東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。
保健学博士、認定看護管理者。
東京大学医学部保健学科卒業後、東京大学医学部附属病院、虎の門病院で看護師として勤務。1998
年に東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻に進学し、2002 年同専攻看護学講座助手。
2006 年東京大学医学部附属病院副看護部長、2011 年東京大学医科学研究所附属病院看護部長。
2012 年 12 月東京大学で初めての看護職副病院長に任命された。2015 年 4 月より現職。日本看護
管理学会副理事長。
博士学位論文『看護師の「しなやかさ」をもたらす4つの変化―価値観・知識としての組織ルテ
ィーンの継承と革新』
、修士学位論文『看護者が患者中心ケアを実践する過程』をはじめ、看護過
程や看護師のキャリア発達に関する研究、看護の質評価、病院組織風土、看護管理者のコンピテ
ンシーに関する研究を行っている。
看護管理者就任後は、医療チームの中で看護が担う役割は、患者の身体と心がもつ力を最大限に
引き出すこと、患者と家族、社会とのつながりを最大限に活かすこと、患者に寄り添い患者の意
思を尊重し患者の権利を護ること、各職種の役割と機能を理解しそれぞれが専門性を発揮できる
関係づくりを進め、医療チームの力を合わせて安全で適切な医療を提供すること、そして、これ
らの成果をまとめ未来の医療・看護に貢献することであると宣言し、看護師の専門性・役割の拡
大や多職種連携の推進に取り組んできた。2015 年に再び研究職となり、変革時・危機時の病院・
病棟運営を題材にダイナミックなプロセスを「現場の知」として析出する研究に取り組んでいる。
主な著作には、
『ミッションマネジメント―対話と信頼による価値共創型の組織づくり』(武村雪
絵、医学書院、2016)
、
『看護管理に活かすコンピテンシー―成果につながる「看護管理力」の開
発』
(武村雪絵編、メヂカルフレンド社、2014)
、
「Continuous Knowing of Patients: The Japanese
Nursing Perspective.」『A Contemporary Process of Nursing: The (Un)Bearable Weight of
Knowing Persons』(Locsin R.C., Purnell M. (eds.)Springer Publishing Company, 2009)、
「 Cultural traits and nursing care particular to Japan. 」『 Caring for the Vulnerable:
Perspectives in Nursing Theory, Practice, and Research』(deChesnay M. (ed.) Jones and
Bartlett Publishers, 2004)、
「看護師の仕事実感に着眼した看護サービスの質評価」
『看護管理に
活かすベンチマーキング―看護サービスの質改善のために』
(菅田勝也編、中山書店、2012)があ
る。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
田中
明彦 (TANAKA Akihiko)
東京大学東洋文化研究所 教授
東京大学教養学部教養学科国際関係論分科卒業、
マサチューセッツ工科大学政治学部大学院卒業。
Ph.D.(政治学)。
平和・安全保障研究所研究員、東京大学教養学部助教授、ルール大学(ボーフム)客員教授、
東京大学東洋文化研究所助教授、オックスフォード大学セント・アントニーズ・カレッジ客
員研究員、東京大学東洋文化研究所教授、東京大学大学院情報学環教授(併任)
、東京大学東
洋文化研究所長、東京大学理事・副学長を経て、2012 年 4 月~2015 年 9 月独立行政法人 国
際協力機構 理事長。2015 年 10 月より現職。
国際政治学、東アジアの国際政治が専門で、激動する国際情勢についての鋭い分析に定評が
あり、新聞・雑誌などで明快な論調を展開している。また、政府の各種審議会、研究会の常
連参加者であり、幅広い活躍をしている。
主な著書に『ポスト・クライシスの世界』
(日本経済新聞出版社、2009)
、
『アジアのなかの日
本』(NTT 出版、2007)
、
『複雑性の世界』
(剄草書房、2003)
、
『ワード・ポリティクス』(筑
摩書房、2000)、
『安全保障』
(読売新聞社、1997)
、
『新しい「中世」
』
(日本経済新聞社、1996)、
『戦争と国際システム』
(共著、東京大学出版会、1992)
、
『日中関係 1945−1990』
(東京大学
出版会、1991)、『世界システム』(東京大学出版会、1989)など多数。他に、国際政治に関
する論文、記事多数。
受賞歴:
『新しい「中世」
』でサントリー学芸賞(1996 年)
、
『ワード・ポリティクス』で読売・
吉野作造賞(2001 年)、紫綬褒章(2012 年)
。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
月脚
達彦 (TSUKIASHI Tatsuhiko)
東京大学大学院総合文化研究科 教授
東京外国語大学朝鮮語学科卒業、
東京都立大学大学院人文科学研究科単位取得退学。
文部省アジア諸国等派遣留学生として韓国・ソウル大学留学
(1990-1992 年)
。
東京外国語大学助手・専任講師・助教授、東京大学大学院総合文化研究科准教授を経て、2012
年から現職。
専門は朝鮮近代史。19 世紀末から 20 世紀初頭にかけての朝鮮開化思想についての考察。特
に国民国家、ナショナリズムの形成に焦点を当てて、文化史・社会史の観点からも研究して
いる。また、最近は近代日本のアジア認識について研究を進めている。
著書に『朝鮮開化思想とナショナリズム』(東京大学出版会、2009 年、韓国版〈崔徳寿訳〉
『朝鮮の開化思想とナショナリズム』2014 年)
、
『福沢諭吉と朝鮮問題』
(東京大学出版会、
2014 年)、
『福沢諭吉の朝鮮 日朝清関係のなかの「脱亜」
』
(講談社選書メチエ、2015 年)共
編に『大人のための近現代史 19 世紀編』
(東京大学出版会、2009 年、韓国版〈カン・ジナ
訳〉
『見なおす東アジア近代史』2011 年)
、訳注に『朝鮮開化派選集 金玉均・朴泳孝・兪吉
濬・徐載弼』
(平凡社、2014 年)などがある。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
藤堂
具紀 (TODO Tomoki)
東京大学医科学研究所 教授
(先端医療研究センター・先端がん治療分野)
東京大学医科学研究所附属病院(脳腫瘍外科) 教授(兼任)
東京大学医学部医学科卒業。
医学博士。
東京大学脳神経外科入局後、ドイツ国 エアランゲン・ニュールンベルグ大学脳神経外科研究
員、国立病院医療センター(現 国立国際医療研究センター)厚生技官、米国 ジョージタウ
ン大学脳神経外科助教授、ハーバード大学医学部マサチューセッツ総合病院脳神経外科助教
授、東京大学医学部脳神経外科講師、東京大学医学部附属病院トランスレーショナルリサー
チセンター特任教授を経て、2011 年より現職。
専門領域は悪性脳腫瘍の手術、脳神経腫瘍学、ウイルス療法、遺伝子治療で、難治性がんに
対する新しい治療法の開発と実用化に向けて研究している。特に、全く新しい概念に基づく
がん治療法「ウイルス療法」の研究開発に取り組み、その実用化を目指している。
主な著書に『最新型ウイルスでがんを滅ぼす』
(文藝春秋、2012 年)
、
『NHK サイエンス ZERO
ウイルスでがん消滅』
(共著、NHK 出版、2011 年)などがある。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
堂免
一成 (DOMEN Kazunari)
東京大学大学院工学系研究科、化学システム工学専攻・教授
東京大学理学部化学科卒業、
同大学院理学系研究科博士課程修了
理学博士。
東京工業大学資源化学研究所助手、その後、助教授、教授を経て、2004 年 3 月から現職。
現在の研究テーマは、(1)水の可視光分解用光触媒の開発、(2)新規な触媒材料の開発(メソポ
ーラス材料,ナノシート等)
、(3)表面反応ダイナミクス。光エネルギーを化学エネルギーに変
換することを目的とした光触媒を中心に、高い機能を持った新しい触媒の開発を行っている。
太陽光と水のみから水素を作ることができれば、真にクリーンで再生可能なエネルギー源と
なるので、人工光合成型反応を実現するための光触媒システムの開発に取り組んでいる。
受賞歴:2007 年 触媒学会賞(学術部門)
「水分解光触媒の創成」
2011 年 日本化学会賞「水を分解するエネルギー変換型光触媒の開発」
論文数:666 報
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
富田
泰輔 (TOMITA Taisuke)
東京大学大学院薬学系研究科 教授
東京大学薬学部卒業、
同大学院薬学系研究科修士課程修了、
大学院薬学系研究科博士課程中退。
博士(薬学)
。
1995 年東京大学卒業、1997 年東京大学大学院薬学系研究科助手、2003 年同研究科講師、2006
年 6 月同研究科准教授、2014 年 4 月より現職。その間、日本学術振興会海外特別研究員とし
てワシントン大学セントルイス校(Washington University in St. Louis)医学部に留学
(2004-2005 年)
。
専門は、病態生化学。アルツハイマー病を始めとする様々な疾患の発症メカニズムの分子基
盤を解明し、治療薬開発につなげていくと同時に、新しい生物学的理解を深めていくことを
目標として研究を進める。
主な研究成果として、家族性アルツハイマー病原因遺伝子 Presenilin の分子病態解明(1997
年)、アミロイドβ産生酵素γセクレターゼの同定(2003 年)と構造解析(2006 年、2014
年、2015 年)、γセクレターゼモジュレーター薬の分子機構解明(2011 年、2014 年)
、自閉
症関連分子 Neuroligin の代謝と機能制御解明(2013 年)
、遺伝学的アルツハイマー病予防因
子 CALM の機能解明(2014 年)など。
日本認知症学会 学会奨励賞(基礎研究部門)受賞(2010 年)
、ベルツ賞 2 等賞受賞(2011
年)、日本認知症学会 学会賞受賞(2013 年)
。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
鳥井
寿夫 (TORII Yoshio)
東京大学大学院総合文化研究科 准教授
東京大学教養学部基礎化学科第一卒業、
東京大学大学院理学系研究科物理学専攻中退。
学習院大学理学部物理学科助手、
マサチューセッツ工科大学博士研究員を経て 2002 年より現
職。
主な研究分野:原子物理学、量子エレクトロニクス、特に原子気体のレーザー冷却
主な著書:『基礎からの量子光学』
(共著・オプトロニクス社)
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
永井
良三 (NAGAI Ryozo)
東京大学 名誉教授
自冶医科大学 学長
東京大学医学部医学科卒業。
医学博士。
東京大学医学部附属病院内科研修医から、同医学部附属病院第三内科医員、米国バーモント
大学留学 (Visiting Assistant Professor (Department of Physiology & Biophysics) 、東京大
学医学部附属病院第三内科講師、助教授、群馬大学医学部第二内科教授、東京医科歯科大学
難治疾患研究所客員教授、東京大学大学院医学系研究科(循環器内科)教授(2003 年から
2007 年まで、東京大学医学部附属病院長を兼任)を経て、2012 年 4 月より現職。
専門は、臨床循環器病学、血管生物学。循環器疾患発症の分子機構の解明と治療法の開発、
医療データベースの開発を主要研究テーマとし取り組む。
日本内科学会、日本循環器学会、日本心臓病学会、日本動脈硬化学会(理事)
、International
Society of Heart Research(Council member)などの学会に所属。また、政府審議会等では、
医療・介護情報の活用による改革の推進に関する専門調査会会長、厚生科学審議会疾病対策部会
臓器移植委員会委員長を務める。
”SUMOylation of Krüppel-like transcription factor 5 acts as a molecular switch in
transcriptional programs of lipid metabolism involving PPAR-d. Nat Med 14:656-666,
2008”、” Molecular markers for cardiovascular disease -- cardiovascular biomarkers to
proteomic discovery --Nature Cardiac Practice (5:295、2008)
、”Krüppel-like transcription
factor KLF5 is a key regulator of adipocyte differentiation” (Cell Metabol 1:27-39, 2005)
など、病気の分子機構に関する多数の論文がある。
日本心臓財団 佐藤賞(1982)、ベルツ賞(1998)
、持田記念学術賞(2000)
、日本動脈硬化
学会賞(2002)、日本医師会医学賞(2006)、紫綬褒章(2009)、高峰譲吉賞受賞(2010)、欧
州心臓病学会金賞(2012)など、数々の受賞歴を持つ。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
中内
啓光(NAKAUCHI Hiromitsu)
東京大学医科学研究所 幹細胞治療研究センター センター長、
スタンフォード大学、幹細胞生物学・再生医療研究所 教授
横浜市立大学医学部卒業、
東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。
医学博士。
横浜市立大学医学部在学中にハーバード大学医学部に 1 年間留学。卒業して横浜市立大学病院研
修医を務めた後、東京大学大学院医学系研究科博士課程に入学。医学博士号を取得後、スタンフ
ォード大学に留学、CD8遺伝子のクローニングを行う。その後、順天堂大学医学部 、理化学研
究所フロンティア研究システム研究員、チームリーダーを務めた後、筑波大学基礎医学系の教授
に就任、一個の純化した造血幹細胞による骨髄再構築を成功させた。2002 年より東京大学医科学
研究所教授に就任し、2008 年より東京大学に新しく設置された幹細胞治療研究センターのセンタ
ー長を務める。2014 年より Stanford 大学教授を兼務。
大学院時代より一貫して基礎科学の知識・技術を臨床医学の分野に展開することを目指している。
ISSCR(国際幹細胞学会)Board of Director, 日本再生医療学会理事長等を務めている。
主な受賞は、造血幹細胞研究の業績に対して Erwin von Baelz Prize (1st prize)、ISEH(国際実
験血液学会)より Donald Metcalf Lecture Award, ISSCR では Ernest McCulloch Memorial
Lecture、日本血液学会から日本血液学会賞等が授与されている。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
中島
隆博 (NAKAJIMA Takahiro)
東京大学東洋文化研究所 副所長・教授
東京大学法学部卒業、
東京大学大学院人文科学研究科中国哲学専攻博士課程中途退学。
中国哲学研究者。東京大学大学院総合文化研究科の准教授、東洋文化研究所の准教授(2012
年 10 月)を経て、2014 年 4 月より同教授。
UTCP(The University of Tokyo Center of Philosophy)― 東京大学大学院総合文化研究科
に設置された哲学の国際的な共同作業のための機関で、21 世紀 COE とグローバル COE プ
ログラム「共生のための国際哲学教育研究センター」の事務局長を務めた(2002~2012 年)。
現在も UTCP のメンバーでもある。
2016 年 4 月より、東洋文化研究所副所長を務める。
中国哲学の脱構築、哲学と歴史、中国の言語哲学を主要研究テーマとして取り組む。
主な著書に、『コスモロギア--天、化、時』(法政大学出版局)、『悪の哲学―中国哲学の想
像力』
(筑摩選書)
、
『東大エグゼクティブ・マネジメント 課題設定の思考力』
(共著、東京大
学出版会)、
『共生のプラクシス―国家と宗教』(東京大学出版会、第二十五回和辻哲郎文化賞
受賞)
、
『哲学 (ヒューマニティーズ)』
(岩波書店)
、
『
「荘子」―鶏となって時を告げよ』
(岩波
書店、『残響の中国哲学―言語と政治』(東京大学出版会)
、Practicing Philosophy between
China and Japan(UTCP)、≪解構与重建-中国哲学的可能性≫(UTCP)、The Chinese Turn
in Philosophy(UTCP)、共著に『岩波講座 現代 宗教とこころの新時代』
(岩波書店)
、
『法
と暴力の記憶 東アジアの歴史経験』
(東京大学出版会)
、
『いま、哲学とはなにか』
(未來社)、
『漢字圏の近代 ことばと国家』(東大出版会)、『宗教と生命倫理』(ナカニシヤ出版)、『公
共哲学の古典と将来』
(東京大学出版会)
、
『ニヒリズムからの出発』
(ナカニシヤ出版)、
『新・
哲学講義第 8 巻 歴史と終末論』
(岩波書店)
、訳書として『中国思想史』
(アンヌ・チャン著、
知泉書館)など、他多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
中邑
賢龍 (NAKAMURA Kenryu)
東京大学先端科学技術研究センター
人間支援工学分野担当 教授
広島大学教育学部教育学研究科博士課程後期(実験心理学専攻)
単位取得満期退学。
博士(心理学)。
香川大学教育 学部助手・講師・助教授、米国カンザス大学客員研究員、ウィスコンシン大学
客員研究員、英国ダンディ大学客員研究員、東京大学特任教授を 経て 2009 年より現職。
専門は実験心理学。障害のある人への代替テクノロジーの開発とその適用に伴う心理的変化
の研究に従事。近年は、新規技術開発よりもすでにあるテクノロジー(アルテク)の活用に
焦点を当てた「利用の科学」を推進中。困難を抱える人たちとともに働きながら当事者の生
活にリアリティを有した研究を心がける。
「学校教育における携帯電話活用」
、
「入試における
合理的配慮」、「多様性に対応する就労研究」、「重度重複障害のある子どものコミュニケーシ
ョン手法の確立」
、
「不登校の中の異才発掘」などのプロジェクトを通じ、障害を越え困難を
抱える人々を包括した未来の多様性ある社会システムの構築を目指す。
主な著書に、
『タブレットPC・スマホ時代の子どもの教育』
(近藤武夫との共著;明治図書、
2013)、
『バリアフリー・コンフリクト: 争われる身体と共生のゆくえ』
(福島智との共著;東
京大学出版会、2012)、
『発達障害の子どもの「ユニークさ」を伸ばすテクロジー』
(中央法規、
2007)
、『福祉情報技術』
(ローカス、2003)
、『障害者のための小さなハイテク』(福村出版、
1987) などがある。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
中村
尚史 (NAKAMURA Naofumi)
東京大学社会科学研究所 教授
九州大学大学院文学研究科史学専攻博士課程修了。
博士(文学、九州大学)
。
東京大学社会科学研究所助手、埼玉大学経済学部助教授、東京大学社会科学研究所助教授・准
教授を経て 2010 年より現職。この間、国際日本文化研究センター共同研究員、Sheffield 大
学客員教授、London 大学 LSE 経済史学科 Visiting Senior Fellow、フランス社会科学高等研
究院(EHESS,パリ)客員教授、日本学術会議(第一部会)第 21 期連携会員を兼任。
専門は日本経済史・経営史。とくに明治期の鉄道業史や地域経済史を研究している。また最近
は、オーラル・ヒストリーの手法を用いた戦後史に注力しており、
『中内功回顧録』
(2006 年、
流通科学大学)のような経営者の研究や、
『汽笛の記憶:鉄道員のオーラル・ヒストリー』
(2006
年、鳥栖市)、
『激動期の労使関係: 釜石製鉄所労政・労組のオーラル・ヒストリー』
(2010 年、
東京大学社会科学研究所)といった作業現場の研究を手がけている。
主な著書は、『日本鉄道業の形成―1869~1894 年―』(日本経済評論社、1998 年)、
『商品流
通の近代史』
(中西聡氏と共編著、日本経済評論社、2003 年)
、
『希望学第 2 巻 希望の再生:釜
石の歴史と産業が語るもの』
(玄田有史氏と共編著、東京大学出版会、2009 年)
、
『希望学第 3
巻 希望をつなぐ:釜石からみた地域社会の未来』
(玄田有史氏と共編著、東京大学出版会、
2009 年)、
『産業革命と企業経営: 講座日本経営史 2』 (阿部武司氏と共編著、ミネルヴァ書
房、2010 年)
、
『地方からの産業革命: 日本における企業勃興の原動力』(名古屋大学出版会、
2010 年)、
『炎の記憶:釜石製鉄所労働者のオーラル・ヒストリーⅠ―製銑・製鋼編―』
(青木
宏之氏・梅崎修氏・仁田道夫氏と共編、東京大学社会科学研究所研究シリーズ No.43, 2011
年)
、
『炎の記憶:釜石製鉄所労働者のオーラル・ヒストリーⅡ―圧延・設備編―』
(青木宏之
氏・梅崎修氏・仁田道夫氏と共編、東京大学社会科学研究所研究シリーズ No.44, 2011 年)、
東大社研・中村尚史・玄田有史編『持ち場の希望学―釜石と震災、もう一つの記憶―』
(東京
大学出版会、2014 年)、『海をわたる機関車: 日本鉄道業形成の国際的契機』(吉川弘文館、
2016 年)など他多数。
経営史学会賞(1996 年)
、産業技術史学会奨励賞(1997 年)、優秀社史賞(2002 年、2008 年)
、
交通図書特別賞(2004 年)
、不動産協会優秀著作奨励賞(2009 年)など受章。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
中村
尚(NAKAMURA Hisashi)
東京大学先端科学技術研究センター
教授
東北大学理学部卒業、
同大学院理学研究科修士課程修了。
ワシントン大学大学院博士課程修了。
Ph.D.(大気科学)
。
ワシントン大学・プリンストン大学客員研究員、東京大学大学院理学系研究科助手,助教授
(准教授)
、教授を経て、2011 年より現職。海洋研究開発機構招聘上席研究員を兼務。
専門は、異常気象・気候変動・大気海洋相互作用。特に、亜熱帯・中高緯度域の大気循環の
形成と自然変動、異常気象・極端現象をもたらす大気循環異常、それらに関わる大気海洋(海
氷)相互作用の役割に関する解析的・数値的研究を推進。中でも、文部科学省科学研究費補
助金新学術領域研究「中緯度海洋と気候(略称)」
(2010〜2014 年度)の領域代表として、従
来顧みられなかった中緯度・亜熱帯の海洋が大気循環や雲・降水系の形成と変動に果たす役
割の解明を推進。また、地球温暖化に伴う大気・海洋の自然変動の変調や、自然変動の存在
により気候系の将来予測にもたらされる不確実性に関する研究も手がけている。これらに関
する論文多数。主な著書(いずれも共著)には、
「日本の四季のなくなる日〜連鎖する異常気
象〜」
(小学館新書 2015)、
「もういちど読む数研の高校地学」
(数研出版 2014)など。また、
異常気象に関する TV や新聞・雑誌での解説も多数。
日本学術会議第 22 期連携会員を経て、現在第 23 期第三部会員。その他、気象庁異常気象分
析検討会会長代理、日本気象学会理事、日本地球惑星科学連合サイエンスアドバイザリーボ
ード委員、国際気象学・大気科学協会日本代表委員、米国気象学会専門誌編集委員、スウェ
ーデン気象学専門誌編集顧問などを務める。
日本気象学会山本・正野論文賞(1994)、太平洋海洋科学機構総会最優秀講演賞(1998)、日
本気象学会賞(2004)を受賞。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
難波
成任 (NAMBA Shigetou)
東京大学大学院農学生命科学研究科(農学部)教授、
総長特任補佐、EMP 室副室長
東京大学農学部卒業、
同大学院農学系研究科博士課程修了。
日本学術振興会奨励研究員、東京大学農学部助手、米コーネル大学客員研究員、東京大学農
学部助教授、教授、同大学院農学生命科学研究科教授、同大学院新領域創成科学研究科教授
を経て 2004 年より現職。2009 年から総長特任補佐も兼務。
専門は「植物病理学」で、植物病原微生物の宿主決定・病原性決定の分子機構、植物病の診
断と治療・予防の科学をテーマとして研究活動に取り組み、ファイトプラズマ(昆虫が媒介
する微生物)の研究では世界のトップリーダーと目されている。また、世界で最初に開設さ
れ、2016 年に開設 110 年を迎えた「植物病理学研究室」の主任教授も務める。同年に寄付
講座「植物医科学研究室」を開設し、2008 年に我が国で初めて東京大学 植物病院を設置。
2015 年に認定審査を行い、国家資格を持った植物医師を誕生させた。
日本マイコプラズマ学会副理事長、日本植物病理学会常任評議員、農林水産省農林水産技術
会議委員、国際植物医科学会会長、日本植物医科学協会理事長、米国微生物学アカデミー会
員。
主な著作に『植物医科学』
(養賢堂)、
『植物病理学』
(文永堂)
、
『最新植物病理学』
(朝倉書店)、
『植物ウイルスの分子生物学』
(学会出版センター)
、
『農学・21 世紀への挑戦』
(世界文化社)
、
『植物ウイルス事典』
(朝倉書店)
、
『植物病理学事典』
(養賢堂)
、
『ウイルス学』
(朝倉書店)、
『新編農学大事典』
(養賢堂)
、
『生物学辞典 第五版』
(岩波書店)
、
『広辞苑 第七版』
(岩波書
店)などがある。
(著作はいずれも共著)
。
日本植物病理学会学術奨励賞・学会賞、マイコプラズマ学会北本賞受賞(2004)
、国際マイコ
プラズマ学会 エミー・クラインバーガー・ノーベル国際賞(2010)
、紫綬褒章(2013)、日
本農学賞(2014)、読売農学賞(2014)受賞。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
根本
圭介(NEMOTO Keisuke)
東京大学大学院農学生命科学研究科 教授
東京大学農学部卒業、
同大学院農学系研究科博士課程修了、
農学博士(東京大学)
。
東京大学大学院農学生命科学研究科助手、東京大学アジア生物資源環境研究センター助教授
を経て 2005 年 12 月より現職。その間、カリフォルニア大学バークレー校在外研究員をつと
める。
専門は栽培学。DNAマーカー技術を利用した作物の農業形質(収量性や不良環境耐性など)
の遺伝学的研究に従事。国内における研究はもとより、独自に育成してきた遺伝分析用系統
群をタイや中国の不良土壌地帯で栽培し、不良環境と収量性の遺伝的な関わり合いについて
も研究を行ってきた。また、昨年春の福島原発事故より稲の放射線汚染に関する調査にも携
わっており、現在、福島県伊達市の市政アドバイザーとして稲作の放射線対策の指導を行っ
ている。
著書に『作物学用語事典』(農文協、2010)、『地球環境と作物』(博友社、2007)等。
(著書
はいずれも共著)
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
納富 信留(NOTOMI Noburu)
東京大学人文社会系研究科 教授
東京大学文学部卒業、
同大学院人文科学研究科哲学専攻修士課程修了。
英国ケンブリッジ大学古典学部博士課程修了。
Ph.D.
九州大学助教授、慶應義塾大学文学部准教授、同教授を経て、2016 年 4 月 1 日より現職。国
際プラトン学会元会長(2007~2010 年)、日本哲学会理事、日本西洋古典学会委員、日本学
術会議連携会員など。
専門は、西洋古代哲学、西洋古典学。古代ギリシアにおける「哲学(フィロソフィア)
」の成
立を焦点に、詩と哲学、ソフィスト、弁論術、ソクラテス、プラトン、アリストテレスなど
を主なテーマとしている。また、ギリシア哲学の近代日本やアジアでの受容も研究している。
著 書 に 、 The Unity of Plato's Sophist: Between the Sophist and the Philosopher
(Cambridge University Press, 1999:邦訳、
『ソフィストと哲学者の間』
、名古屋大学出版会、
2002 年)、
『プラトン―哲学者とは何か』(NHK 出版、2002 年)、
『哲学者の誕生―ソクラテス
をめぐる人々』(ちくま新書、2005 年)、
『ソフィストとは誰か?』(人文書院、2006 年、サン
トリー学芸賞;ちくま学芸文庫、2015 年)、
『プラトン 理想国の現在』
(慶應義塾大学出版会、
2012 年)、
『NHK 100 分 de 名著 プラトン『饗宴』』
(NHK 出版、2013 年)
、
『プラトンとの
哲学―対話篇をよむ』
(岩波新書、2015 年)がある。編著に、Dialogues on Plato’s Politeia
(Republic) (Noburu Notomi and Luc Brisson (eds.), Academia Verlag, 2013)、
『テクストと
は何か―編集文献学入門』(明星聖子・納富信留編、慶應義塾大学出版会、2015 年)
、
『内在
と超越の閾―加藤信朗米寿記念哲学論文集』
(土橋茂樹・納富信留・栗原裕次・金澤修編、知
泉書館、2015 年)。訳書に、プラトン『ソクラテスの弁明』
(光文社古典新訳文庫、2012 年)、
アリストテレス『ソフィスト的論駁について』
(岩波書店「アリストテレス全集」第 3 巻、2014
年)などがある。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
芳賀
猛(HAGA Takeshi)
東京大学大学院農学生命科学研究科 准教授
東京大学農学部畜産獣医学科卒業、
東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。
農学博士(東京大学)。
米国カルフォルニア大学サンフランシスコ校研究員、医薬品副作用被害救済研究振興調査機構研
究員(京都大学ウイルス研究所)、宮崎大学農学部獣医学科助手、助教授、准教授を経て、2012 年
より現職。
専門はウイルス学、動物感染症学。ウイルス性発ガンを含む遅発性感染症など、感染症発症機序
に関する研究、感染症制御のための研究、病原体検出法の開発などを行っている。人・動物・環
境と多岐にわたって大きな影響を与えうる獣医学領域の感染症について、科学リテラシー向上に
貢献するような研究を目指している。
主な著作に、『獣医微生物学実験マニュアル』(チクサン出版社、2009:共著)、『牛病学 第三版』
(近代出版、2013:共著)、『コアカリ 獣医微生物学』(文英堂出版、2015:共著)、『コアカリ動物
感染症学』
(近代出版、2016:共著)。
国際ウイルス分類委員会(ICTV)パピローマウイルス研究部会委員、農林水産省 食料・農業・
農村政策審議会 家畜衛生部会 牛豚等疾病小委員会 専門委員、馬防疫研究会 馬伝染性貧血清浄
度評価専門会議専門委員、日本空気清浄協会 バイオハザード対策専門委員会委員、東京都 家畜
保健衛生所 整備検討委員会委員 等。
OIE(World Organization for Animal Health)世界獣医学教育会議において、「アジア太平洋地
域における獣医学教育」についての招待講演、また、アジア獣医大学協議会(Asian Association
of Veterinary Schools)において、「日本の獣医学教育」についての招待講演などがあり、日本の
獣医学教育の改善と国際通用性の対応にも取り組んでいる。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
橋本
英樹 (HASHIMOTO Hideki)
東京大学大学院医学系研究科 教授
公共健康医学専攻
東京大学医学部医学科卒業、
医学博士(東京大学大学院、論文博士)。
Harvard School of Public Health、
Master of Public Health in Health Care Organization, Master of
Science in Health Policy and Management, Doctor of Public
Health in Health Communication。
帝京大学医学部講師・准教授(衛生学・公衆衛生学)
、東京大学大学院医学系研究科(医療経
営政策学講座)客員教授を経て、2007 年より現職。
専門は保健社会行動学・health services research・社会疫学・医療コミュニケーション。
主な著書として「国民皆保険制度のポートフォリオ管理モデル(第 3 章)
『新時代に生きる医
療保険制度:持続への改革論』
(西田
編、薬事日報社、2004)
、
「所得分布と健康(第 3 章)
『社会格差と健康:社会疫学からのアプ ローチ』
(川上・小林・橋本 編、東京大学出版会、
2006)、
「社会階層と健康(第 1 章)社会と健康;健康格差縮小に向けた統合科学的アプロー
チ」(川上・橋本・近藤 編、東京大学出版会 2015(近刊)
Shibuya K, Hashimoto H, Yano E., Individual income, income distribution, and self rated
health in Japan: cross sectional analysis of nationally representative sample, BMJ. 2002
Jan 5;324(7328):16-9.
Hashimoto H, Noguchi H, Heidenreich P, et al., The diffusion of medical technology, local
conditions, and technology re-invention: a comparative case study on coronary stenting,
Health Policy. 2006 Dec;79(2-3):221-30.
Hashimoto H, Ikegami N, Shibuya K, Izumida N, Noguchi H, Yasunaga H, Miyata H,
Acuin JM, Reich MR. Cost containment and quality of care in Japan: is there a trade-off?
Lancet. 24;378(9797):1174-82, 2011.
Watanabe R, Hashimoto H. Horizontal inequity in healthcare access under the universal
coverage
in
Japan;
1986-2007.
Soc
Sci
Med.
2012
Oct;75(8):1372-8.
doi:
10.1016/j.socscimed.2012.06.006.
Ueda M, Kondo N, Takada M, Hashimoto H. Maternal work conditions, socioeconomic
and educational status, and vaccination of children: a community-based household survey
in Japan. Prev Med. 2014 Sep;66:17-21. doi: 10.1016/j.ypmed.2014.05.018.
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
羽角
博康(HASUMI Hiroyasu)
東京大学大気海洋研究所 教授
東京大学理学部卒業、
同大学院理学系研究科博士課程修了。
博士(理学)
。
日本学術振興会特別研究員、東京大学気候システム研究センター助手・助教授、東京大学大気海
洋研究所准教授を経て、2013 年より現職。
専門分野は海洋物理学・気候力学。海洋の大規模循環の形成・変動、およびそれらと気候の関わ
りについて、数値シミュレーションに基づく研究を行っている。熱塩循環と呼ばれる大規模な海
洋深層循環を中心的な研究対象としているが、北極海や黒潮など、様々な海域や現象についての
研究を行っている。
世界気候研究計画・海洋モデル開発作業部会・委員、北太平洋海洋科学機関・気候変動予測評価
作業部会・委員。2002 年日本海洋学会岡田賞受賞。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
長谷川
壽一(HASEGAWA Toshikazu)
東京大学大学院総合文化研究科 教授
東京大学文学部心理学専修課程卒業。
同大学院人文科学研究科心理学専攻修士課程修了。
同大学院博士課程単位取得退学。
文学博士。
国際協力事業団派遣専門家(タンザニア連合共和国天然資源省野生動物調査官)
、東京大学教
養学部助手(心理学)
、帝京大学文学部助教授、東京大学教養学部(大学院総合文化研究科)
助教授を経て、1999 年 4 月より東京大学大学院総合文化研究科(広域科学専攻生命環境科学
系認知行動科学)教授。
2010~2012 年度 総合文化研究科長・教養学部長、2013~2014 年度 東京大学 理事・副学
長。
また、21 世紀COEプログラム「心とことば:進化認知科学的展開」拠点リーダ、日本学術
会議心理学・教育学委員会委員長、新学術領域「共感性の進化・神経基盤」代表、日本心理
学会理事長、東京大学運動会理事長、東京大学出版会理事長なども歴任。
専門は人間行動進化学、行動生態学、進化心理学で、進化生物学の理論に立脚したヒトを含
む動物の行動や生態を研究している。
主な著書に『思春期学』
(監修、東京大学出版会、2015)、
『言語と生物学』
(編集、朝倉出版、
2010)、『ソーシャルブレインズ 自己と他者を認知する脳』
(開一夫共編、東京大学出版会、
2009)、
『こころと言葉 進化と認知科学のアプローチ』(C.ラマール、伊藤たかね共編、東京
大学出版会、2008)、『進化と人間行動』
(長谷川眞理子共編、東京大学出版会、2000)、『心
の進化 人間性の起源をもとめて』
(松沢哲郎共編、岩波書店、2000)など。翻訳書に『病気
はなぜ、あるのか 進化医学による新しい理解』
(ランドルフ・M.ネシー、ジョージ・C.ウィ
リアムズ著、長谷川眞理子、青木千里共訳、新曜社 2001)
、『オランウータンとともに 失わ
れゆくエデンの園から』
(ビルーテ・M.F.ガルディカス著、杉浦秀樹、斉藤千映美共訳、新曜
社、1999)、
『人が人を殺すとき 進化でその謎をとく』
(マーティン・デイリー,マーゴ・ウィ
ルソン著、長谷川真理子共訳、新思索社、1999)
、『人間はどこまでチンパンジーか? 人類進
化の栄光と翳り』
(ジャレド・ダイアモンド著、長谷川真理子共訳、新曜社、1999)など他多
数。他に日本語、英語の論文多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
羽田
正 (HANEDA Masashi)
東京大学理事・副学長
京都大学文学部史学科卒業、同大学院文学研究科東洋史学(西南
アジア史学)修了、京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位
取得退学、パリ第3大学博士課程修了。Doctorat de troisième cycle
(Etudes iraniennes)取得。
日本学術振興会奨励研究員、日本学術振興会特別研究員、京都橘女子大学文学部助教授、東
京大学東洋文化研究所助教授、ケンブリッジ大学東洋学部客員研究員を経て、1997 年東京大
学東洋文化研究所教授。2000 年フランス CNRS 客員研究員、2004 年から 2006 年まで東京
大学東洋文化研究所副所長を経て、2009 年 4 月から 2012 年 3 月まで同所長。2012 年 4 月
から 2015 年 3 月まで東京大学副学長。2016 年4月から現職。
世界史が専門で、主な研究活動は、前近代‐近代における環インド洋・環シナ海世界の港町
における異文化交流の諸相研究、世界の世俗化の歴史学的研究、グローバルヒストリーの方
法論研究などで、現在は新しい世界史の具体的な叙述方法の開発に取り組んでいる。
学外では、文部科学省科学技術・学術審議会学術分科会臨時委員、中央教育審議会専門委員。
安倍首相による戦後 70 年談話作成のための材料を提供する 21 世紀構想懇談会の委員を務め
た。学会としては、日本中東学会 (評議員)、史学会、東洋史研究会、西南アジア研究会、World
History Association, Association pour l'avancement des études iraniennes に所属し、活動
を続ける。
主な単著として、『新しい世界史へ―地球市民のための構想』(岩波新書)、『東インド会社と
アジアの海』
、
(『興亡の世界史』15 巻、講談社)
、
『イスラーム世界の創造』
(東京大学出版会)
『モスクが語るイスラム史――建築と政治権力』
(中公新書)
、
『勲爵士シャルダンの生涯 十
七世紀のヨーロッパとイスラーム世界』
(中央公論新社)など。共著・編著に『グローバルヒ
ストリーと東アジア』(東京大学出版会)、『輪切りで見える!パノラマ世界史』(全5巻、大
月書店)、『海から見た歴史』(東京大学出版会)、
『世界の歴史(15)成熟のイスラーム社会』
(中央公論社)
、
『ユーラシアにおける文化の交流と転変』
(東京大学東洋文化研究所)
、
『港町
に生きる』
(青木書店)、
『イスラーム都市研究』
(東京大学出版会)
、
『イスラーム辞典』
(岩波
書店)など多数。
また、毎日出版文化賞(2002)、アジア・太平洋賞特別賞(2006)
、ファーラービー国際賞(2010)
などの受賞歴を持つ。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
濱田
純一(HAMADA Junichi)
東京大学第 29 代総長
東京大学法学部卒業、
同大学院法学政治学研究科公法専門課程修士課程修了、
同博士課程単位取得退学。
法学博士。
東京大学新聞研究所教授、同大学社会情報研究所教授、同大学院情報学環長、学際情報学府
長を経て、2005 年~2009 年 同大学理事・副学長、2009 年~2015 年 東京大学総長を務め
る。
専門は情報法、情報政策。
主著書は、
『メディアの法理』
(日本評論社 1990)
、『情報法』
(有斐閣
のパラダイム』
(共著・東京大学出版会
1994)
、
『情報学事典』
(共編著・弘文堂
京大学 知の森が動く』
(東京大学出版会 2011)など。
【東京大学講師陣】
1993)
、『放送制度論
2002)
、
『東
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
尾藤
晴彦 (BITO Haruhiko)
東京大学大学院医学系研究科 教授
東京大学医学部医学科卒業、医師免許取得。
同大学院医学系研究科医学博士課程修了、
博士(医学)授与。
1993 年よりスタンフォード大学医学研究科常勤研究員。1997 年より京都大学大学院医学研
究科脳統御医科学系専攻 神経細胞薬理学教室にて助手、1998 年より同・講師を経て、2003
年より東京大学大学院医学系研究科 助教授(教室主任)、2007 年より同・准教授(教室主任)
。
2013 年 4 月より現職。
日仏生物学会幹事(2013-)、戦略的国際科学技術協力推進事業「日本-メキシコ研究交流」
日本側代表者(2011-2014)、日本神経科学学会 日中合同シンポジウム 日本側オーガナイ
ザー(2011-2013)
、日米先端科学シンポジウム 日本側主査(2008-2010)
、日米科学技術協
力事業「脳研究」分野情報交換セミナー 日本側オーガナイザー(2008)
。
専門は神経生化学・神経シグナル伝達学。神経回路は、神経細胞の結合と機能的なシステム
形成のための厳格な「設計図」と、個体ごとに内部・外部の環境変化に刻一刻と対応しその
経験を蓄積できる「適応性・学習能力」という、
「剛」と「柔」の性質を併せ持つ。こうした
特性から高次脳機能が生み出される仕組みを、分子、シナプス、遺伝子発現、神経回路レベ
ルで次々と明らかにしている。
主な共著に、
『ブレインサイエンスレビュー2013』
(クバプロ)、
『Annual Review 神経 2012』
(中外医学社)、『シリーズ脳科学 5 分子・細胞・シナプスからみる脳』(東京大学出版会、
2008)などがある。英文研究論文 80 編以上(総引用数
8000 件以上、Google Scholar
Citations)。
第 25 回塚原仲晃記念賞 受賞(2011)
、日本生化学会奨励賞 受賞(2004)、日本薬理学会学
術奨励賞 受賞(2003)
、Human Frontier Science Program Young Investigator Grant 受
賞(2002)
、Human Frontier Science Program Long-Term Fellowship 受賞(1993)
。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
藤原
帰一 (FUJIWARA Kiichi)
東京大学大学院法学政治学研究科 教授
東京大学法学部卒業、
同大学院法学政治学研究科博士課程単位取得中退。
東京大学社会科学研究所助手(1984-87 年)
、千葉大学法経学部助手(1987-88 年)
、助教
授(1988-92 年)を経て、東京大学社会科学研究所助教授(1992-99 年)
、1999 年 東京大
学法学部・法学政治学研究科教授に転任して、現在に至る。
フィリピン大学アジアセンター客員教授、ウッドローウィルソン国際学術センター研究員、
ジョンズホプキンズ大学高等国際研究学院客員教授、ブリストル大学政治学部客員教授を務
める。
専門は国際政治学で、比較政治や国際政治の研究を手がけている。最近は総合雑誌や新聞な
どでの論壇活動も増えている。映画マニアとしても知られている。
主な著書に、『戦争を記憶する』(講談社、2001 年)
(韓国語版・イルチョカク出版社、2003
年)、
『デモクラシーの帝国』(岩波書店、2002 年)
(韓国語版・エマージ出版社、2002 年)、
『
「正しい戦争」は本当にあるのか』
(ロッキングオン社、2003 年)
、
『平和のリアリズム』
(岩
波書店、2004 年、第 26 回石橋湛山賞<2005 年度>受賞)、『映画のなかのアメリカ』
(朝日
新聞社、2006 年)、
『国際政治』(放送大学教育振興会、2007 年)
、
『戦争解禁』(ロッキング
オン社、2007 年)
、
『新編
平和のリアリズム』
(岩波書店、2010 年)
、
『これは映画だ!』
(朝
日新聞出版、2012 年)、
『戦争の条件』
(集英社、2013 年)など他、編著・共著、論文多数。
日本比較政治学会元会長・日本国際政治学会元理事・日本学術会議連携会員。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
本間
正義 (HONMA Masayoshi)
東京大学大学院農学生命科学研究科 教授
帯広畜産大学畜産学部卒業、東京大学大学院農学系研究科修士課
程修了、博士課程単位修得退学。
米国アイオワ州立大学大学院経済学研究科博士課程修了(Ph.D.)。
東京都立大学経済学部助手、小樽商科大学商学部助教授、同教授、成蹊大学経済学部教授を
経て、2003 年 1 月から現職。この間、国際食料政策研究所(IFPRI、ワシントン D.C.)客員
上級研究員、国連食糧農業機関(FAO、ローマ)専門職員、豪州国立大学(ANU、キャンベ
ラ)客員研究員などを併任。
主な研究分野は農業政策の政治経済分析であり、経済のグローバル化と農業政策、途上国の
経済発展と農業の役割、WTO や FTA における農業問題などを研究課題にしている。農業政
策は経済発展の過程で農業収奪から農業保護に転換するが、そのメカニズムの理論化と実証
分析を行った研究は、この分野のパイオニア的業績として知られる。日本の農業政策につい
ては、専門委員を務める規制改革会議や国家戦略特区等を通じて多くの発言・提言を ってい
る。また、FAO や IFPRI などの国際機関を通じて途上国の食糧問題にも取り組んでいる。
主な著書に『現代日本農業の政策過程』
(慶應義塾大学出版会)
、
『農業問題の政治経済学』
(日
本経済新聞社)
、
『農業問題の経済分析』
(共編著、日本経済新聞社)
、
『日本の新通商戦略―WTO
と FTA への対応―』
(共著、文眞堂)
、
『アジア経済:リスクへの挑戦』
(共著、勁草書房)
、
『日
中韓 FTA-その意義と課題』
(共著、日本経済評論社)など。国内外で発表した論文も多数。
第 11 回 NIRA 政策研究・東畑記念賞受賞(1994)
2010 年-12 年 日本農業経済学会会長
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
前田
正史 (MAEDA Masafumi)
東京大学生産技術研究所 教授
東京大学工学部卒業、
同大学院工学系研究科金属工学専攻修士課程修了、
同博士課程修了。
工学博士。
東京大学工学部助手、東京大学生産技術研究所講師、助教授を経て、1996 年より現職。
生産技術研究副所長(2004 年~2005 年)
、生産技術研究所長(2005 年~2009 年)
、東京大
学生産技術研究所サステイナブル材料国際開発センター長(2004 年~2009 年)
東京大学総長室 評価支援室長(2004 年~2005 年)
、東京大学総長特任補佐(2007 年~2009
年)、東京大学 理事・副学長(2009 年~2015 年)
。
専門は循環材料学・材料プロセッシング。金属半導体生産技術開発、リサイクル技術開発、
廃棄物処理技術開発などを行っている。また、質量分析法を用いたリン含有酸化物の熱力学、
質量分析法を用いた合金の熱力学測定 、シリコンの精製に関する研究 、電子ビーム溶解法
を用いたシリコンの連続鋳造、プラズマ溶解法によるシリコンの精製、貴金属の新規回収プ
ロセスの開発などの研究も行っている。
主な著書に、『ベースメタル枯渇―ものづくり工業国家の金属資源問題―』(共著、日本経済
新聞出版社)、
『大学の自律と自立』
(日本化学会編)
、
『「ベンチャー起業論」講義』
(丸善)
、
『金
属材料活用事典』
(共著、丸善)
、
『金属事典』
(前田正史編集、産業調査会事典出版センター)、
『Advanced Physical Chemistry for Process Metallurgy』
(丸善)、などがある。
本多記念研究奨励賞受賞(1982)
、日本鉄鋼協会論文賞(俵論文賞)受賞(1982)
、日本鉄鋼
協会論文賞(俵論文賞)受賞(1990)、日本金属学会功績賞受賞(1994)
、日本鉄鋼協会西山
記念賞受賞(1996)、クリーン・ジャパン・センター リサイクル技術開発本多賞受賞(2003)、
日本金属学会功労賞受賞(2014 年)。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 6 期)
松尾
豊 (MATSUO Yutaka)
東京大学大学院工学系研究科 技術経営戦略学専攻 特任准教
授/グローバル消費インテリジェンス寄付講座 共同代表
東京大学大学院工学系研究科電子情報工学専攻博士課程修了。
博士(工学)
産業技術総合研究所研究員、米国スタンフォード大学客員研究員を経て、2007 年から東
京大学知の構造化センター准教授。2014 年から現職。2015 年から産業技術総合研究所人
工知能研究センター企画チーム長を兼務。
専門分野は、人工知能、ウェブマイニング、ディープラーニング。人工知能学会からは論
文賞(2002 年)
、創立 20 周年記念事業賞(2006 年)
、現場イノベーション賞(2011 年)
、
功労賞(2013 年)の各賞を受賞。人工知能学会 学生編集委員、編集委員を経て、2010
年から副編集委員長、2012 年から編集委員長・理事。2014 年より倫理委員長。日本のト
ップクラスの人工知能研究者の一人。著書に『人工知能は人間を超えるか ーディープラ
ーニングの先にあるものー』(KADOKAWA、2015 年 3 月)がある。
ウェブに関する最も権威のある国際学会である WWW(International World Wide Web
Conference)で、多くの研究成果の発表を行っており、またプログラム委員を経て、2014
年、2016 年にはウェブマイニングトラックのチェアを務める。
2014 年からは、グローバル消費インテリジェンス寄付講座(GCI 寄付講座)という形で、
経済産業省および国内の 10 社から協力を得て、データ分析に関わる教育プログラム、お
よび研究活動を本格的に行っている。また、2016 年から、8 社からの協力を得て、ディ
ープラーニングをはじめとする最新の人工知能に関する教育を行う、先端人工知能教育
寄付講座の立ち上げに尽力した。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
松岡
心平(MATSUOKA Shinpei)
東京大学大学院総合文化研究科 教授
東京大学文学部卒業、
東京大学大学院人文科学研究科国語国文学専門課程
博士課程満期退学。
東京大学文学部専任講師、同教養学部助教授を経て、2001 年より現職。
専門分野は世阿弥および能を中心とする日本の中世芸能・中世文学で、日本の芸能や文学へ
の身体論的アプローチによる研究を続ける。2010 年から『能を読む』
(全 14 巻、角川学芸出
版)シリーズを、梅原猛氏や中沢新一氏らとともに編集の予定。
主な著書は『能の見方』(角川ソフィア文庫
出版
2013)、『宴の身体──バサラから世阿弥へ』
(岩波現代文庫
ば』
(岩波書店
書館
2013)、『能を読む(1) ~(4)』
(共著、角川学芸
2003)、
『中世芸能を読む』
(岩波書店
2001)、『能──中世からの響き』(角川書店
2004)、『世阿弥を語れ
2002)、『中世を創った人びと』
(新
1998)
、「世阿弥の身体論──漢文で書
くこと」
(
『古典日本語の世界』東京大学出版会 2007)
、
「立つこと──中世的空間の特異性」
(
『中世文化の美と力』中央公論新社
2002)
、
「金春禅竹とエロス」
(
「国文学」学燈社
2000)、
「宴論──快楽の引用について」
(
『茶道学大系1』淡交社 1999)
、「神仏習合と翁」
(
「国文
学」学燈社
1999)、
「世阿弥──能楽の大成と流罪」
(「解釈と鑑賞」 1999)
、
「新古今時代
と連歌的想像力」
(
「国文学」学燈社
【東京大学講師陣】
1998)など他、共著・編著多数。
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
松橋
隆治 (MATSUHASHI Ryuji)
東京大学大学院工学系研究科電気系工学専攻 教授
東京大学工学部卒業、
同大学院工学系研究科電気工学専攻修士課程修了、
同博士課程修了。
工学博士。
東京大学資源開発工学科助手、同大学院工学系研究科地球システム工学専攻助教授、同大学
院新領域創成科学研究科環境学専攻助教授、教授を経て 2011 年より現職。2009 年より科学
技術振興機構 低炭素社会戦略センター研究統括も併任。
専門は環境システム工学。エネルギー供給、変換システムを総合的なシステムとしてその供
給源選択に関する弾力性を上げる統合型エネルギーシステムのモデル開発と、そのための要
素技術の研究、統合型プラントの概念設計を行うとともに、総合システム評価手法を研究し、
その柔軟性、効率性、環境性などを考慮した最適システムの設計をおこなう研究を進めてい
る。具体的な研究例として、(1)環境問題に対応できる新しいエネルギーシステム構築のため
の研究、(2)環境改善技術のライフサイクル評価、(3)地球環境改善と南北格差縮小を目的とし
た技術移転の可能性評価、特に効果的な移転をもたらす経済システムの研究、(4)要素技術の
分析手法とシステム統合手法のハイブリッドによる、技術の環境・社会への影響評価、及び
望ましい技術普及策の研究、などが挙げられる。
主な著書に『環境の産業連関分析』
(共著、日本評論社)
、
『京都議定書と地球の再生』
(共著、
NHK 出版)、『企業と環境経営 -循環型社会実現に向けた企業・政府への提言』
(共著、日
本経済調査協議会)など、他共著多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
丸井
浩 (MARUI Hiroshi)
東京大学大学院人文社会系研究科 教授
(インド哲学仏教学研究室)
東京大学文学部印度哲学印度文学科卒業、
同大学院修士課程修了、
博士課程単位取得退学。
博士(文学)
。
東京大学大学院博士課程修了後、文部省給費留学生としてインド・プーナ大学サンスクリッ
ト高等研究センターに留学およびインド哲学仏教学、比較思想学の世界的巨匠、中村元博士
創設の「財団法人東方研究会」専任研究員を経て、1992 年東京大学文学部印度哲学科助教授、
1999 年から現職。
専門は、仏教とは別系統の、インド(ヒンドゥー)の哲学的思索の伝統を、サンスクリット
原典の厳密な解読を通じて解明することである。特に中心は、インド論理学の発展に寄与し
たニヤーヤという学問(ニヤーヤ学派)の研究である。これまで研究成果はほぼすべて専門
誌等に掲載された学術論文の形だったが、最近ではインドの哲学的思惟を原典解読しつつ研
究する今日的な意義について考える機会も増えてきた。
世界各地の古典(宗教聖典ないし哲学・思想文献が中心)を研究することが、人類の未来社
会の展望につながるのではないかという問題意識のもとに、
「古典精神と未来社会分科会」と
いう組織を日本学術会議の中に立ち上げ、活動を推進する中心メンバーとなっている。また、
持続可能な地球環境・社会、という今日最もアクチュアルな関心事の一つとなっている問題
に、インドの哲学的思索あるいは仏教思想の伝統が、どのように関わりうるのか、という問
題意識を起点として、「サステイナビリティと人文知」という企画(東京大学総長裁量経費
2009~2011 年度)の実施責任者を務める。
主な書籍・論文に『ジャヤンタ研究 -中世カシミール文人が語るニヤーヤ哲学-』
(山喜房
佛書林、2015 年 3 月)
、
「宗教伝統の権威論証とインド哲学:護教論理と寛容思想」
「
『一神教
の学際的研究』研究成果報告書」
(同志社大学、2007 年)
、
「論証式における upanaya の意味
について-初期ニヤーヤ学史再構成に向けての一資料-」
『印度学仏教学研究』
(2005 年 3 月)、
「インド哲学史の一常識を見直す-Jayanta が言及する「六タルカ」の意味」
『平成 14~16
年度科学研究費補助金基盤研究(A)(2)中世インドの学際的研究(課題番号 14201003)』研究
成果報告書(2005 年 3 月)など他論考多数。
日本学術会議連携会員、日本印度学仏教学会理事長、公益財団法人 中村元東方研究所常務理
事、財団法人仏教学術振興会評議員 などを歴任。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
水島
昇(MIZUSHIMA Noboru)
東京大学大学院医学系研究科 教授
東京医科歯科大学医学部医学科卒業、
同大学院博士課程修了。
博士(医学)
。
1991 年東京医科歯科大学医学部卒業。1996 年同大学院博士課程修了(医学博士)
。基礎生物
学研究所(大隅良典研)ポスドク・助手を経て、2004 年東京都臨床医学総合研究所室長、2006
年東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授、2012 年 10 月より現職。
酵母細胞を用いたオートファジーの研究を足がかりに、哺乳類のオートファジーの分子機構
と生理的意義の研究へと展開。細胞が自らの一部を分解する仕組みとその生物学的意義につ
いて、多分野横断的研究を行っている。
主な受賞:日本学術振興会賞(2008)、塚原仲晃記念賞(2008)
、井上学術賞(2009)
、日本
生化学会柿内三郎記念賞(2010)、武田医学賞受賞(2011)
、トムソン・ロイター引用栄誉賞
(2013)
、読売テクノフォーラム・ゴールドメダル賞(2014)
、上原賞(2016)
主な著書:水島昇『細胞が自分を食べる オートファジーの謎』(PHP サイエンス・ワール
ド新書
2011 年)
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
宮崎
徹(MIYAZAKI Toru)
東京大学大学院医学系研究科 教授
疾患生命工学センター分子病態医科学部門
東京大学医学部医学科卒業。
東京大学医学部付属病院内科にて研修、学位取得後、パスツール大学(フランス・ストラス
ブール)研究員、バーゼル免疫学研究所(スイス・バーゼル)主任独立研究員、テキサス大
学サウスウエスタンメディカルセンター(アメリカ・ダラス)准教授を歴任し、2006 年より
現職。
長期にわたる海外での研究において、T リンパ球の発生分化、抗原のプロセシングとその提
示におけるメカニズム、NK 細胞の腫瘍認識機構、自己免疫性糖尿病における MHC (HLA)
分子の関与等、免疫学において数々の新しい発見を行い、その成果は、Nature, Cell, Science,
Journal of Experimental Medicine, EMBO Journal, Proceedings of National Academy of
Science USA 等の一流雑誌に論文として発表された。また、米国 NIH、Juvenile Diabetes
Foundation、American Liver foundation などからの研究費の受給や海外での多くの受賞歴
を持つ。
同時に、AIM (apoptosis inhibitor of macrophage) 遺伝子を発見しその機能解析を続けた結
果、AIM が脂肪を分解する機能を持ち、それがメタボリックシンドローム・生活習慣病の発
症・増悪の鍵となることを明らかにし、Cell Metabolism 誌等に最近論文として発表した。
現在は、生活習慣病のみならず、現代社会で増え続ける、癌、腎不全、神経変性疾患などの
様々な現代病における AIM の関与をさらに研究すると共に、AIM による創薬研究を開始し、
これらの病気に対する新規で根本的な治療法の開発を目指している。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
宮本
久雄(MIYAMOTO Hisao)
東京純心大学看護学部 教授
東京大学名誉教授
東京大学文学部哲学科卒業。
学術博士(東京大学)
。
東京大学文学部哲学科卒業後、カナダ・オタック神学大学、エルサレム聖書学研究所、パリ・
カトリック大学(パリ第Ⅳ大学)などを経て、東京大学へ奉職(2007 年 3 月退官)
。上智大
学神学部教授を経て、2015 年 4 月より現職。
ヘブライ・キリスト教思想と哲学を二つの柱として、アウシュヴィッツに象徴される現代の
根源悪にどう応えてゆこうかと模索し、「エヒイェロギア」を現在構築中である。
「エヒイェロギア」に関する主な著書として『福音書の言語宇宙』
(岩波書店、1999)
、
『他者
の原トポス』(創文社、2000)、『存在の季節』
(知泉書館、2002)、
『他者の甦り』(創文社、
2008、)
『旅人の脱在論』
(創文社、2011)、
『ヘブライ的脱在論』
(東京大学出版会、2011)な
どがある。その他、編著として「シリーズ物語り論」
(Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、東京大学出版、2007)な
ど、他多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
村山
斉 (MURAYAMA Hitoshi)
東京大学国際高等研究所 カブリ数物連携宇宙研究機構
機構長 特任教授
米カリフォルニア大学バークレー校 物理教室教授
東京大学理学部物理学科卒業、
同大学理学系大学院物理学専攻博士課程修了。
理学博士。
東北大学大学院理学研究科物理学科・助手、ローレンス・バークレイ国立研究所・研究員、
米カリフォルニア大学バークレー校物理学科・助教授、准教授を経て、同大学物理学科・
MacAdams 冠教授、米プリンストン高等研究所メンバー、2007 年 10 月より現職。
専門は素粒子物理学。主な研究テーマは超対称性理論、ニュートリノ、初期宇宙、加速器実
験の現象論。現在は文部科学省の世界トップレベル研究拠点プログラムにより発足した東京
大学数物連携宇宙研究機構(当時)の機構長として、世界第一線の数学者・理論物理学者・
実験物理学者・天文物理学者と協調し、各分野の知の融合を通し宇宙の根源的な謎を研究し
ている。
主な著書に『宇宙を創る実験』(集英社新書、2014)
、『宇宙になぜ我々が存在するのか』
(講
談社、2013)
、
『村山さん、宇宙はどこまでわかったんですか?』
(朝日新聞出版、2013)
、
『宇
宙はなぜこんなにうまくできているのか』
(集英社、2012)
、
『宇宙は本当にひとつなのか 』
(ブ
ルーバックス、2011)、『宇宙は何でできているのか』
(幻冬舎新書、2010)、『宇宙に終わりは
あるのか?―素粒子が解き明かす宇宙の歴史』
(ナノオプトニクスエナジー出版局、2010)
、
『宇
宙のしくみ―わかったことわからないこと
最新宇宙論 IPMU の 6 人の頭脳がわかりやす
く解説』(東京大学数物連携宇宙研究機構監修、学研教育出版、2010)などがある。
西宮湯川記念賞(2002)
、米物理学会フェロー(2003)。
米国アカデミー会員。日本学術会議連携会員。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
森井
裕一 (MORII Yuichi)
東京大学大学院総合文化研究科 教授
ドイツ・ヨーロッパ研究センター長
上智大学外国語学部卒業、
東京大学大学院総合文化研究科国際関係論専攻博士課程中途退学。
琉球大学法文学部専任講師、筑波大学国際総合学類専任講師、東京大学大学院総合文化研究
科 准教授を経て、2015 年から現職。東京大学ドイツ・ヨーロッパ研究センター(DESK: 総
合文化研究科に設置されたヨーロッパ研究のためのセンター)
。
専門は EU の政治、ドイツ外交、国際政治学。特に EU の政治と構成国の政治・外交の相互
作用について研究。主な所属学会として日本 EU 学会(理事)
、日本国際政治学会。
主な著書として『地域統合とグロ-バル秩序 ― ヨ-ロッパと日本・アジア』(信山社出版、
2010)、
『現代ドイツの外交と政治』
(信山社)
、編著に『国際関係の中の拡大EU』
(信山社)、
Cooperation Experiences in Europe and Asia(Shinzansha)
、共著に『日本の国際政治学3:
地域から見た国際政治』(有斐閣)、『ヨーロッパ統合と国際関係』(日本経済評論社)、『EU
スタディーズ1 対外関係』(剄草書房)、『EUスタディーズ3 国家・地域・民族』(剄草書
房)、
『EU 拡大のフロンティア―トルコとの対話』
(信山社)
、
『EU統合の軌跡とベクトル-
トランスナショナルな政治社会秩序形成への模索』
(慶應義塾大学出版会)など。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
野城
智也 (YASHIRO Tomonari)
東京大学生産技術研究所 教授
東京大学工学部建築学科卒業、
東京大学大学院工学系研究科 博士課程修了。
工学博士。
建設省建築研究所研究員、同主任研究員、武蔵工業大学建築学科助教授、東京大学大学院工
学系研究科社会基盤工学専攻助教授、東京大学生産技術研究所助教授を経て同教授(2007 年
から 2009 年まで東京大学生産技術研究所副所長、2009 年 4 月から 2012 年 3 月まで同研究
所長)。2013 年 4 月から現職。
サステナブル建築に関するパイオニアの一人で、2005 年に東京で開かれたサステナブル建築
世界大会(SB05)の Academic Secretariat を務めた。2006 年には、
「持続可能性の向上に
資する建築生産のあり方に関する研究」で日本建築学会論文賞を受賞。2002 年以来、サステ
ナブル建築に関する国際規格グループ(ISO/TC59/SC17/W4)で Covenor を務めている。1990
年代までは、課題を明らかにする分析的研究が中心であったが、今世紀にはいって課題解決
型の研究にかじをきっている。産官学のプロジェクトでリーダーをつとめながら、既存建築
の再生活用のためのインフィル動産化、バイオマス資源活用のためのロジスティックスシス
テムの開発、リアルタイムモニタリングによるエネルギーマネジメントシステム、IC タグな
どを使ったライフサイクル・トレーサビリティ・システムなど様々な分野横断統合型ビジネ
スモデルを提案・実装してきた。また、大丸有地区環境ビジョンづくりなど、企業グループ
などのタウンマネジメントの実践も支援している。政策への寄与も多岐にわたり、例えば、
東京都が実施している建築物環境計画書制度や、政府による 200 年住宅構想にとりあげられ
た住宅履歴書制度は野城の提案が反映されたものである。学内では建築専攻で教鞭をとるほ
か、技術経営戦略学専攻では「イノベーションマネジメント」
「技術開発組織論」などの授業
を担当している。
主な著書に『住宅にも履歴書の時代―住宅履歴情報のある家が当たり前になる』
(大成出版社、
2009)、
『実践のための技術倫理:責任あるコーポレートガバナンスのために』
(共著、東大出
版会)、『サービスプロバイダー 都市再生の新産業論』(彰国社)、『サステナブル建築の政策
デザイン』共著(慶応義塾大学出版会)、
『都市この小さな惑星の』共訳(鹿島出版会)など
がある。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
山川
卓(YAMAKAWA Takashi)
東京大学大学院農学生命科学研究科 准教授
東京大学農学部卒業、
同大学院農学系研究科修士課程修了、
博士(農学)(東京大学)。
三重県水産技術センター技師、研究員、主任研究員、東京大学大学院農学生命科学研究科助教
授を経て、2007 年 4 月より現職。
専門分野は水産資源学。三重県水産技術センターでは、イセエビ種苗生産技術の開発において、
世界で初めてイセエビ幼生期の完全飼育に成功したほか、定着性資源の資源管理に関する研究、
漁海況に関する研究などに従事。水産資源の持続的有効利用をめざして、水産資源の変動動態や
資源管理に関する研究を展開中。
主な共著書に、『水産動物の成長解析』(恒星社厚生閣)、『漁業と資源の情報学』(恒星社厚生閣)、
『レジームシフトと水産資源管理』(恒星社厚生閣)、『水圏生物科学入門』(恒星社厚生閣)、『統計
応用の百科事典』(丸善出版)、研究論文多数。
1995 年度日本水産学会奨励賞受賞。
水産政策審議会委員、同資源管理分科会会長、太平洋広域漁業調整委員会委員等。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
山田
興一 (YAMADA Koichi)
総長室顧問、EMP コチェアマン
科学技術振興機構 低炭素社会戦略センター副センター長
横浜国立大学工学部卒業。
工学博士(東京大学)
。
住友化学主席研究員、東京大学工学部客員教授、東京大学大学院工学系研究科教授、信州大
学繊維学部教授、地球環境産業技術研究機構理事、東京大学理事(2005~2009) を経て現職。
東大 EMP は創設から携わり、現在、EMP コチェアマン。また、2009 年から科学技術振興
機構 低炭素社会戦略センター副センター長を併任。
専門は化学システム工学、地球環境工学であり、
「無機粉末、材料製造省エネルギープロセス
の研究開発、地球温暖化対策技術の設計・評価、燃料電池、太陽電池に関する基礎研究、生
態系を利用した温室効果ガス制御システムに関する研究などを進めている。
主な著書に、『電力危機』(共著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『地球環境のための
エコマテリアル入門』(編著、オーム社)、『地球環境のための地球工学入門』(共著、オーム
社)、
『地球環境と材料』
(共著、裳華房)、
『Handbook of Batteries』
(共著、Linden)
、
『新エ
ネルギー自動車の開発』(監修・共著、シーエムシー出版)、『太陽光発電工学』(共著、日経
BP 社)
、『日本未来図 2030-20 人の叡智が描くこの国のすがた-』(共著、日経 BP 社)
などがある。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
横山
明彦 (YOKOYAMA Akihiko)
東京大学大学院大学院新領域創成科学研究科 教授
東京大学大学院大学院工学系研究科 教授
東京大学工学部電気工学科卒業、
同大学院工学系研究科電気工学専門課程博士課程修了、
工学博士。
東京大学工学部助手、講師、テキサス大学アーリントン校客員研究員、カリフォルニア大学
バークレー校客員研究員、東京大学工学部助教授、同大学院工学系研究科教授を経て 2000
年より現職。
主な研究分野は、電力システムの計画、運用、制御、解析の諸分野を対象として、主に計算
機によるシミュレーション技術を活用し、応用数学から制御工学、電気工学、社会経済学ま
での幅広い視点から研究を行っている。現在は、大量の再生可能電源が連系可能な革新的な
電力供給システムである日本型先進スマートグリッド「ユビキタスパワーネットワーク」の
構築、パワーエレクトロ二クス応用電力制御機器(FACTS 機器)などによる停電影響極小化
方策とインテリジェント手法を用いた広域システムのオンライン監視・制御手法の開発、電
力自由化における電力システムの送電線容量の評価、連系線マージンの評価、供給信頼度の
評価などに取り組む。国内外で論文多数発表。
資源エネルギー庁・電力システム改革小委員会・制度設計WG座長、経済産業省・保安分科
会・電力安全小委員会委員長、IEC・TC8 国内委員会委員長、大電力システム会議(CIGRE)
理事、執行委員、日本国内委員会委員長長、電力中央研究所(CRIEPI)評議員、電力広域的
運営推進機関・評議員などを兼任。
電気学会論文賞を受賞(2007 年)。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
横山
禎徳 (YOKOYAMA Yoshinori)
東京大学エグゼクティブ・マネジメント・プログラム(東大 EMP)
特任教授
県立広島大学 経営専門職大学院(MBA)経営管理研究科 研究科長
社会システムズ・アーキテクト
東京大学工学部建築学科卒業。
米国ハーバード大学大学院都市デザイン修士、マサチューセッツ
工科大学経営大学院修士(MBA)
。
前川國男建築設計事務所等で設計に従事後、1975 年マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。
87 年ディレクター、89 年から 94 年まで東京支社長。 2002 年退職。その後、独立行政法人
経済産業研究所(上席研究員)、産業再生機構(非常勤監査役)
。イグレック SSDI 代表とし
て「社会システム・デザイン」という分野の確立、発展に向けて活動する一方、オリックス
顧問、オリックス生命株式会社社外取締役、三井住友ファイナンシャル・グループ社外取締
役、JST 低炭素社会戦略センター上席研究員、県立広島大学 経営専門職大学院(MBA)経
営管理研究科長なども兼務している。2012 年には東京電力福島原子力発電所事故調査委員会
委員を務めた。
主な著書に『東大エグゼクティブ・マネジメント デザインする思考力』
、
『東大エグゼクティ
ブ・マネジメント 課題設定の思考力』
(2 冊とも共著、東京大学出版会)
、
『循環思考』
(東洋
経済新報社)、『アメリカと比べない日本』(ファーストプレス)、『
「豊なる衰退」と日本の戦
略』(ダイヤモンド社)、『マッキンゼー合従連衡戦略』(共著、東洋経済新報社)、『成長創出
革命』(ダイヤモンド社)、
『コーポレートアーキテクチャー』
(共著、ダイヤモンド社)
、
『企業
変身願望-Corporate Metamorphosis Design』
(NTT 出版)
。その他、企業戦略、 組織デザ
イン、ファイナンス、戦略的提携、企業変革、社会システム・デザインに関する小論文記事
多数。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
吉川
洋 (YOSHIKAWA Hiroshi)
東京大学名誉教授
立正大学経済学部 教授
東京大学経済学部卒業、
イェール大学大学院博士課程修了。
Ph.D.
ニューヨーク州立大学助教授、大阪大学社会経済研究所助教授、東京大学経済学部助教授、
同経済学部教授、同経済学研究科教授(2009 年~2011 年経済学研究科長)を経て 2016 年
4 月から現職。
専門はマクロ経済学。ケインズ経済学的なマクロ経済理論と、日本経済とりわけ 1990 年代の
日本経済の分析を主たる研究課題としてきた。最近は高齢化が急速に進む日本経済の潜在成
長率は何%であるかという問題と、マクロ経済学への統計力学的アプローチに関心をもって
いる。
主な著書に『人口と日本経済-長寿、イノベーション、経済成長』
(中公新書、2016 年)
、
『デ
フレーション―“日本の慢性病"の全貌を解明する』
(日本経済新聞出版社、2013 年)
、
『いま
こそ、ケインズとシュンペーターに学べ―有効需要とイノベーションの経済学』
(ダイヤモン
ド社、2009 年)、『Reconstructing Macroeconomics: A Perspective from Statistical Physics
and Combinatorial Stochastic Processes 』( Cambridge University Press, 2007, with
Masanao Aoki)、
『Macroeconomics and the Japanese Economy』
(Oxford University Press)、
『金融政策と日本経済』
(日本経済新聞社)
、
『高度成長』
(読売新聞社)
、
『転換期の日本経済』
(岩波書店、第1回読売吉野作造賞受賞)
、
『現代マクロ経済学』
(創文社)
、
『ゼロ金利と日本
経済』
(日本経済新聞社、共編)、
『マクロ経済学(第3版)
』
(岩波書店)
、
『Japan's Lost Decade』
(Tokyo: The International House of Japan)、
『構造改革と日本経済』
(岩波書店)
、など他
多数。
また、“On the Equilibrium Yen Dollar Rate,” (American Economic Review, 80(3), June
1990)、"The Role of Demand in Macroeconomics," (Japanese Economic Review Vol. 54,
No. 1,p.1-27, 2003)など、国内外で論文を多数発表。
学外の役職では、2001-06 年および 2008-09 年に経済財政諮問会議民間議員、2008 年に
社会保障国民会議座長などを歴任。現在、財政制度等審議会会長。
紫綬褒章受章(2010 年)
。
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
吉田
直紀 (YOSHIDA Naoki)
東京大学大学院理学系研究科 教授
カブリ数物連携宇宙研究機構 特任教授
科学技術振興機構 CREST 研究代表
東京大学工学部卒業、
スウェーデン王立工科大学修士課程修了、
マックスプランク宇宙物理学研究所博士課程修了。
PhD。
ハーバード大学、国立天文台、名古屋大学理学研究科、数物連携宇宙研究機構を経て 2012
年 4 月より現職。
専門は観測的宇宙論と宇宙物理学。特に大規模数値シミュレーションを用いた星、銀河、ブ
ラックホールの形成過程に興味をもっている。最近は宇宙の構造形成の観測により暗黒物質
の性質や暗黒エネルギーの進化を解明することを目指す。
主な著作に『宇宙はどこまで分かったか』(共著、数学セミナー別冊、日本評論社、2010)、
『宇宙137億年解読』
(東京大学出版会)
、
『宇宙で最初の星はどうやって生まれたのか』
(宝
島社新書)
、
『ムラムラする宇宙』
(学研教育出版)などがある。
国際純粋応用物理連合若手科学者賞受賞(2008)、
第 17 回日本天文学会研究奨励賞受賞(2005)
。
米国ジョージア工科大学 Dinstinguished Lecturer(2014) 、テキサス大学 Beatrice M.
Tinsley Scholar (2009)
【東京大学講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
賴住
光子(YORIZUMI Mitsuko)
東京大学大学院人文社会系研究科 教授
お茶の水女子大学文教育学部哲学科卒業、
東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了(倫理学)
、
同博士課程修了。
博士(文学)
。
日本学術振興会特別研究員、山口大学専任講師、同助教授、お茶の水女子大学助教授、准教授、
教授を経て、2013 年より現職。
専門は、倫理学・日本倫理思想史である。
倫理学の中心問題である「何をなすべきか」という行為に対する問いを、その基盤となる「人は
何であるのか」
「世界は何であるのか」という存在の問いにまで遡って考えることを目指す。研究
方法としては、日本語で書かれたテクストの思想構造を解明することを通じて、その世界観、人
間観を検討するともに、背後にあるコンテクストも探る。具体的には、道元、法然、親鸞などの
日本仏教の思想を中心として、日本思想を幅広く扱っている。特に、和辻哲郎の倫理学、倫理思
想史の方法について検討し、
「間柄の倫理学」には収まらない超越との関係という側面から、新た
な日本倫理思想史の構築を目指している。
また、これらの基礎的な研究によって得られた知見が、現代における諸問題にどのような解決の
道筋をつけることができるのかという問題にも取り組んでいる。
主たる著作として、
『道元 自己・時間・世界はどのように成立するのか』
(単著、NHK 出版
2005
年)
、
『日本の仏教思想――原文で読む仏教入門』
(単著、北樹出版、2010 年)、
『道元の思想 大
乗仏教の真髄を読み解く』
(単著、NHK 出版 2011 年)
、
『比較宗教への途 1 人間の文化と宗教』
(共著、北樹出版、1994 年)
、
『比較宗教への途 2 人間の社会と宗教』
(共著、北樹出版、
1998 年)
、
『比較宗教への途 3 人間の文化と神秘主義』
(共著、北樹出版、2005 年)など。
最近の業績としては、「日本仏教における中世と近世―「修行」から「修養」へ―」
(
『人文科学研
究』第 9 巻、2013 年)
、 「武士の思想に関する一考察―仏教との関係を手がかりとして―」
(
『倫
理学紀要』第 21 輯、2014 年)
、 「井筒俊彦と道元」(
『道の手帖 井筒俊彦』
、2014 年)など。
日本哲学系諸学会連合委員、日本倫理学会評議員、比較思想学会理事、日本仏教総合研究学会評
議員、実存思想協会評議員、日本宗教学会評議員、日本思想史学会評議員などを歴任。
【東大講師陣】
東大 EMP 講師プロフィール(第 16 期)
渡辺
浩 (WATANABE Hiroshi)
東京大学名誉教授
法政大学法学部 教授
東京大学法学部卒業。
東京大学助手(法学部)、同助教授(法学部)、同教授(法学部・大学院法学政治学研究科)
を経て、2010 年より現職。
この間、ハーヴァード大学客員研究員(1980-82 年)
、北京日本学研究中心客員教授(1996-97
年)、東京大学法学部長(2000-02 年)
、東京大学副学長(2003-5 年)など。
専門は、日本政治思想史。特に 17-19 世紀について、中国及び欧洲との比較を意識しつつ研
究している。
主な著書は、『近世日本社会と宋学』
(東京大学出版会、1985 年。新装増補版 2010 年)
、
『東
アジアの王権と思想』
(東京大学出版会、1997 年)
、
『日本政治思想史 17-19 世紀』(東京
大学出版会、2010 年)
(英訳、A History of Japanese Political Thought, 1600-1901, I-House
Press, 2012)
日本政治学会理事長(2004-06 年)、東京大学出版会理事長(2011-14 年)
。
【東京大学講師陣】