『責任ある機関投資家』の諸原則 ≪日本版スチュワード

『責任ある機関投資家』の諸原則
≪日本版スチュワードシップ・コード≫への
取組方針
りそな銀行
信託財産運用部
アセットマネジメント部
当社は、2014 年 4 月、「責任ある機関投資家」の諸原則≪日本版スチュワードシップ・コード
≫を受け入れることを表明しました。
本コードは、当社の責任投資の取組みと趣旨・精神を共有するものであると認識しておりま
す。本コードに賛同し、受入れを行うことにより、当社が責任ある機関投資家として活動する姿
勢を明確化するとともに、取組みのさらなる改善を図って参ります。
当社は、スチュワードシップ責任を果たすに有用と考えられる 7 つの原則に対する取組方針を
以下のように定めています。
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原則1. 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、
これを公表すべきである。
当社は、信託財産等の運用にあたり、中長期的な観点からお客さまの利益の拡大を図
る姿勢を明確化するために、「責任投資にかかる基本方針」を定めています。
責任投資を果たすための具体的な行動は、スチュワードシップ責任を果たすための行
動と同等と考えられ、責任投資にかかる基本方針をもってスチュワードシップ責任を果
たすための方針とします。
-責任投資にかかる基本方針-
1. 基本方針
信託財産等の運用にあたっては、投資先企業の財務情報に加え、環境・社会・企業
統治(ESG:Environmental, Social and Corporate Governance)にかかる課題への
対応を含む非財務情報についても十分に把握・分析し、中長期的視点から企業の価値
向上や持続的成長を促す。これらを通じて信託財産等の価値の増大に努める。
2. 目的
本方針は、専ら受益者の利益のため、信託財産等の価値の増大を図るための運用
戦略上の手段として適切な行動を促すことを目的とする。
3. 具体的行動
本方針を具体化する行動として、以下の取組みを実践する。
・投資の意思決定プロセスへのESGの組込み
・投資先企業との建設的な対話・エンゲージメント
・受託者として適切な議決権行使
この「責任投資にかかる基本方針」に沿った具体的行動・取組み状況は「責任投資会
議」に報告されます。同会議では企業価値向上に資する行動ができているかどうか継続
的にモニタリングを行うと同時に、取組みのさらなる工夫・改善を検討し、実行に移し
ていきます。
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原則2. 機関投資家は、スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反に
ついて、明確な方針を策定し、これを公表すべきである。
当社は、責任投資の取組みを、専ら受益者の利益のため、信託財産等の価値の増大を
図るための運用戦略上の手段として位置付けています。責任投資の取組みにあたり受託
者として予め想定される利益相反については、規定・体制両面を整備し適切に管理しま
す。
りそなグループではグループ利益相反管理方針を定めています。当社は同グループ方
針の主旨に則って「利益相反管理方針」を定めるとともに、利益相反のおそれがある取
引等を特定・類型化し、あらかじめ管理方法(部門の分離、お客さまへの開示、取引条
件の変更、その他)を定めて管理することにより、当社およびグループ会社とお客さま
との間、あるいはお客さまと他のお客さまとの間で発生する利益相反を防止する体制を
整えています。
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利益相反管理方針の概要
当社は、信託財産等の運用業務において、グループ会社株式の売買や信託財産で保有
する株式の議決権行使などを利益相反のおそれがある取引等として特定・類型化し、当
社およびグループ会社と受益者との間、あるいは当社およびグループ会社の取引先企業
と受益者との間で発生するおそれがある利益相反を適切に管理するため、信託財産運用
部署と他の部署を組織的に分離するなどの対応をしています。
責任投資の取組みとの関連においては、信託財産等からの投資先企業にかかる議決権
行使について、信託財産運用部署内に設置した「責任投資会議」で行使基準および議案
の審議を完結させることにより、当社およびグループ会社と受益者との間、あるいは当
社およびグループ会社の取引先企業と受益者との間の利益相反を防止する体制を整えて
います。
当社親会社(りそなホールディングス)株式の議決権行使にあたっては、当社が定め
る「議決権行使基準」に基づき第三者の助言を受けて行使します。
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原則3. 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を
適切に果たすため、当該企業の状況を的確に把握すべきである。
運用担当者(アナリスト、ファンドマネージャー)は、投資の意思決定プロセスにおい
て、企業戦略、業績、資本政策、環境・社会・企業統治(ESG)等の機会とリスクを個別
企業の投資判断にかかる調査・検討の対象とし、かかる課題の把握に努めます。
責任投資グループは、保有している全銘柄を対象に、特に企業統治の改善に向けた取
り組み状況の把握に努めます。
原則4. 機関投資家は、投資先企業との建設的な「目的を持った対話」を通じて、投資
先企業と認識の共有を図るとともに、問題の改善に努めるべきである。
運用担当者(アナリスト、ファンドマネージャー)および責任投資グループは、財務及
び非財務面の両面から投資先企業の状況をモニタリングし、中長期的視点から投資先の
企業価値向上や持続的成長を促すことを目的とした対話・エンゲージメントを積極的に
実施します。
具体的には、企業戦略、業績、資本政策、環境・社会・企業統治(ESG)等にかかる課
題のほか、企業による社会的責任について問題意識を共有し、その遂行状況等について
対話・エンゲージメントを実施します。
これらの対話・エンゲージメントは運用における公正な投資意思決定と、受託者とし
ての適切な議決権行使を目的としたものであり、投資先企業に対して未公開の重要情報
の提供を求めるものではありません。また万一、未公開の重要情報の投資先企業より取
得した場合は、当社の社内規程に則り情報管理・行動管理を厳正に行います。
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原則5. 機関投資家は、議決権の行使と行使結果の公表について明確な方針を持つと
ともに、議決権行使の方針については、単に形式的な判断基準にとどまるの
ではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう工夫すべきであ
る。
信託財産等で保有する株式のうち、当社が運用者として株主議決権を行使できる株式
については、原則としてすべての議決権を行使しています。
議決権行使に際しては、ガバナンス体制の強化を始めとして、法令や企業倫理の遵
守、社会との共生、環境問題への取組み等、企業による社会的責任の遂行を求め、投資
先企業との対話・エンゲージメント内容等を踏まえ、受託者として適切な判断に努めて
います。
信託財産等において保有する株式について貸株取引を行う際には、議決権行使を行う
権利を担保するために、一定の限度額を定めて行っています。
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議決権行使の考え方
原則6. 機関投資家は、議決権の行使も含め、スチュワードシップ責任をどのように果
たしているのかについて、原則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を
行うべきである。
当社は、「投資の意思決定プロセスへのESGの組込み」、「投資先企業との建設的な対
話・エンゲージメント」、「受託者として適切な議決権行使」を中心とする責任投資の
取組み状況について、定期的に公表します。また、その公表にかかる方法や内容につい
ても、継続的に工夫・改善を図って参ります。
原則7. 機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業
環境等に関する深い理解に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活
動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきである。
当社は、信託財産等運用部門の知見を結集して、責任投資に関わる協議を行う場とし
て「責任投資会議」を設置しています。同会議を通じて、当社の責任投資の方針・取組
みが、「責任ある機関投資家の諸原則」および「国連責任投資原則」に照らして適切か
どうかを検証し、継続的に工夫・改善を図って参ります。
(注) 対話、エンゲージメントは、以下のように定義しています。
・対話は企業と投資家が双方向のコミュニケーションを通じ、相互理解を促進すること
・エンゲージメントは解決すべき課題を設定。課題解決に向けて議論を行い、結果を出していくこと
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