「責任ある機関投資家」の諸原則 日本版スチュワードシップ・コードへの

2014年8月
MFSインベストメント・マネジメント株式会社
「責任ある機関投資家」
の諸原則 日本版スチュワードシップ・コードへの取り組み
原則1.機関投資家は、
スチュワードシップ責任を果たすための明確な方針を策定し、
これを公表すべきである。
通常MFSのお客様の目的は、適切なリスクの範囲でポートフォリオの運用リターンを最大化することです。
この目的を
達成するため、MFSでは原則として持続的かつ長期的な競争優位性を持つ企業に焦点を合わせた投資手法を用いま
す。MFSは本コードの諸原則に対し、形式的なアプローチを取ることは必ずしもお客様の長期的な経済的利益にはな
らないと考え、その遵守がお客様の目的に合致している限り、つまり投資目的を達成する責任を果たすために有効と判
断される場合、本コードの諸原則を活動に組み込んで参ります。
原則2.機関投資家は、
スチュワードシップ責任を果たす上で管理すべき利益相反について、明確な方針を策定し、
これを公表すべきである。
MFSは独立した専業の資産運用会社として、
お客様に対し、公平に、誠実に、倫理的な対応を行う方針を堅持していま
す。所謂グループ会社として商業銀行業務や投資銀行業務を行う会社、
ファンドの販売会社などが存在していないため、
通常懸念される利益相反の可能性はありません。但し、様々な想定に対処するため、利益相反の可能性に関する監督は
内部統制コンプライアンス委員会の所管として行われます。
原則3及び4.機関投資家は、投資先企業の持続的成長に向けてスチュワードシップ責任を適切に果たすため、当
該企業の状況を的確に把握すべきである。機関投資家は、投資先企業と認識の共有を図るとともに、問題の
改善に努めるべきである。
MFSの運用チームは、企業を総合的に理解するため、経営陣、取引先、競合他社、業界関係者等と定期的にミーティン
グを実施します。経営陣とのミーティングにおいて、その企業の長期的な株主価値を高めるという目標が共有され、その
達成に資すると判断される場合は、運用チームは課題を議論に盛り込むことがあります。目的を持った対話のテーマとし
て想定される例は、
コーポレートガバナンスの問題(取締役会の独立性、株主重視の志向、役員報酬など)、労使関係の
問題、環境問題に関するスチュワードシップ、政府・非政府組織との交流、協働に関する問題などが挙げられます。
同様にMFSの議決権行使委員会も、投資先企業や他の株主と目的を持った対話を行い、提案予定の議案についての
MFSの見解について議論することがあります。
MFSは、重要な非公開情報の利用を防止するために明文化された方針を策定しています。
原則5.機関投資家は、議決権行使と行使結果の公表について明確な方針を持つとともに、議決権行使の方針に
ついては、単に形式的な判断基準にとどまるのではなく、投資先企業の持続的成長に資するものとなるよう
工夫すべきである。
議決権行使に関する方針及び手続の概要については、www.mfs.com/japan/ をご覧ください。
原則6.機関投資家は、議決権の行使も含め、
スチュワードシップ責任をどのように果たしているのかについて、原
則として、顧客・受益者に対して定期的に報告を行うべきである。
MFSに議決権行使を委任されたお客様には、議決権行使内容の報告書をお送りします。
またMFSは、国連責任投資
原則への署名など、準拠、賛同を表明する団体または組織が求める責任投資の取組みに基づいた報告を行います。
原則7.機関投資家は、投資先企業の持続的成長に資するよう、投資先企業やその事業環境等に関する深い理解
に基づき、当該企業との対話やスチュワードシップ活動に伴う判断を適切に行うための実力を備えるべきで
ある。
MFSは投資先企業の調査・分析に際して、
グローバル・リサーチ・プラットフォームと呼称する独自の組織を世界各地
に展開し、地域横断的に企業の分析を行います。
グローバル・リサーチ・プラットフォームは、MFS運用プロセスの基盤
です。MFSが独自に分類するセクター毎にグローバルなアナリストチームが構成され、株式アナリストだけでなく、債券
アナリスト、
クオンツアナリストなどもチームの議論に参加し、分析に必要な広い視野を養い洞察力を深めています。M
FSのアナリストチームは世界中の企業経営責任者等とのミーティングを通じ、投資先企業の持続的成長に資する対話
の醸成に努めています。