2016 年度ハベリアーナ短期研修 参加者体験談(報告書抜粋)

2016 年度ハベリアーナ短期研修 参加者体験談(報告書抜粋)
外国語学部 スペイン・ラテンアメリカ学科 2 年 福岡 珠代
<コロンビアに決めた理由>
私がコロンビアヘの実習に行くと決めた一番の理由は、コロンビアが私の中で何も知らな
い「未知の国」であったということです。初めに私がコロンビアに行きたいという意思を家族に
伝えるととても心配されました。理由は「危険だから」とりわけ祖母には「よりによってなぜそん
な危険な国に」、 「スペイン語を勉強しているのだからスペインに行ったほうがいいんじゃない
の」と何度も反対されました。同じ学科の友人たちにも「大丈夫なの?」
「盗まれたり、殺されたりするかもしれない」とすごく心配してくれました。そういった周りの
人々の声を聴くたびに、私も不安になり「やっぱりやめようかな」と何度も考えました。しかし同
時に、「じゃあ、実際はコロンビアってどんな国?ドラッグ?テロ?殺人強盗?でも誰も行った
わけじゃないから本当のところは詳しく知らないんじゃないの・・・?」という疑間が、私のこの
国に行ってみたい、という気持ちを掻き立てました。両視は、人の行ったことのない国に行っ
てみたいという私の意思を尊重してくれ、気を付けて行くなら、と許可をくれました。
外国語学部 スペイン・ラテンアメリカ学科 2 年 松波 莉子
<大学の授業について>
月曜日から金曜日、朝の 9 時から夕方 5 時まで 2 時間×3 (1 日 6 時間) のスペイン語の
授業をうけました。クラスはスペイン語レベルによってレベル 4 とレベル 5 の 2 つにわけら
れ、私はレベル 4 でした。私を含め南山大学生 3 名と上智大学生 2 名の合計 5 名に対し 4
名の先生がスペイン語の授業をしてくださいました。1 限はテキストを中心とした授業でした。
テーマが食事のときは、実際に近くにあるスーパーにいってフルーツや野菜などの名前を覚
えたり、 コロンビアで有名なフルーツを買ってきてフルーツサラダを作ったりしました。2 限は
テキストの文法を使いながらコロンビアの政治や習慣、日本とコロンビアの比較、日本の歴
史、アジアについてまた、自分自身のことについて、意見などを話し合ったり、討論したりする
ことが多かったです。面白かったのは 2 限の先生が、コロンビアには変わったフルーツがたく
さんあるといって、それらのフルーツを使ったジュースを毎回授業に持ってきてくれたことで
す。大半がおいしかったのですが、たまの日本にはない独特な味のするものもありました。3
限はコロンビアの文化についての授業で、コロンビアの先住民やコーヒーなどについて実際
にキャンパスにでてハベリアーナの学生にインタビューを行いました。最初はとても緊張しま
したが、ハベリアーナの学生はみんないい人で、質問すると丁寧に答えてくれました。どの先
生も本当に親切で面白くて授業に関しては本当に満足しています。日本の授業と違うなと思
ったのは、自分の意見を頻繁にたずねられること、会話が多いこと、そして先生がダンスを教
えてくれることです。あと Portafolio といって A4 のノートに自分自身のこと(自己紹介、コロン
ビアに来た理由、家族、友達について)、授業で習った事(単語、 課題)、自分が思ったこと
(日本との違い、来る前と現在で変わったこと、心情) をテーマごとにわけて書く課題があった
ことです。 これは最終日に発表するためでもありましたが、ハベリアーナで学んだこと、感じ
たことを日本に帰っても忘れないようにするためでもあって、今思うととても良い課題だったと
思います。 ただ本当に完成させるのが大変で、発表の前日は夜中の 3 時まで徹夜しました。
外国語学部 スペイン・ラテンアメリカ学科 4 年 石上 友里
<コロンビアと日本のちがい>
私は今回始めてラテンアメリカ圏の国に訪れました。 1 つ目に、特に気がついた日本人
(日本社会)とコロンビア人(コロンビア社会)の違いについて述べます。
研修中にボゴタ市北部のショッピングモールを訪れたとき、友人がスターバックスで買い物
をしていた時のことです。 ボゴタ市内では日本人おろか東洋人がいるのがとても珍しかった
ためか、注文していないドリンクを「ようこそコロンビアヘ」というメッセージつきで貰ったそうで
す。 また、私たちの授業の担当教授であった先生が、家に招待してくれ、夕食をご一緒させ
ていただきました。
このようなことは日本で考えられるでしょうか。スターバックスのようなグローバル企業が、
利益を考えずに商品を渡してしまう。初対面の生徒たちを家に招き、夕食をごちそうしてくれ
る。
日本社会の場合、仮にスターバックスの店員であった時、珍しい国から外国人旅行者が日本
に来てくれた、日本に来てくれて嬉しいという善意の気持ちであっても、無料でドリンクをあげ
ることはルール違反に当たりますし、非常識な行為として捉えられます。「生徒たちを家に招
待」も、日本であったら、少しフレンドリーすぎる行為な のではと思います。もちろんそのような
教授もいらっしゃるでしょうし、個人的には嬉しいことなのですがプライベー トな空間である自
宅に生徒を招待することは少なく一般的にはどこかレストランで夕食を共にする程度が普通
なのかなと思います。
日本であれば、規則違反、 距離がすこし近くないかと思われることも、善意の気持ちででき
ることが、日本人には真似できない国民性で、すばらしいことだなと思いました。
滞在中に現地の友人が言うには 「日本人はとても規則で縛られていて、人生を楽しんでい
ないように私たちには見える。コロンビア人は人生を楽しむことが大切なんだ」と言っていたこ
とは、満更でもなく、私が経験したコロンビア社会のいい加減さも、裏を返せばこのようなこと
であり、 それだけ臨機応変で寛容な人たちとも言えると思います。
外国語学部 スペイン・ラテンアメリカ学科 3 年 堀 雪加
<参加して>
本当に一か月で学んだことはとても多かったと思います。スペイン語はもちろんですが、
コロンビア人が使うジェスチャーやことわざ、考え方など、短い期間でしたがたくさん吸収で
きたと思います。周りの人が行ったことのない国だからこそ、全部が新しく感じることができ
たし、日本にいる人々にもっと知ってもらえたらいいなという感情もわきました。まだまだコ
ロンビアの中で日本のことを知っている人は少ないです。それと同様に日本の中でコロンビ
アのことを知っている人も少ないです。なので、相互的にもっとお互いの魅力を共有できた
らいいなと思います。その共有にすこしでも関われたらいいなと思います。
言葉には表せないぐらい満足な実習でした。