教育実習から教員採用試験へ

第 91 号 2013.6.29(土)
発行
教職教育センター
教育実習から教員採用試験へ
Make hay while the sun shines!!
「教員採用試験に挑む皆さんへ」
短期大学部 教授
有本昌剛
暑い夏の季節が来ると、教員採用試験を思い出します。個人的なことですが、30 年以上
も前、私自身も皆さんと同様に苦闘した日々を過ごしました。教育実習を終え、採用試験
の勉強が本格化していく方も多いと思います。皆さんの今の努力が秋にむくわれることを
祈念しています。
「夜スペ」の講義中に何度となく皆さんにお伝えした『教師としての不十分さ』*①を忘
れないでいてください。教師としての不十分さを常に意識していないと、生徒の表層だけ
を見て誤った判断をしたりすることがあります。マイナス 200 度の氷がマイナス 100 度の
氷になったとしても、外見上その形状に変化はありません。マイナス 100 度の氷が 0 度に
なった時に、氷は解け出します。前者の営みは長い。皆さんが教壇に立っている間に、そ
の 100 度の変化を見ることはできないかもしれません。その長い営みの中で、
『教師として
の不十分さ』をいつまでも持ち続けてください。
そして、100 度の変化のためのたゆまぬ努力と 100 度の変化をただ待つだけの姿勢が、
皆さんの心から消滅してしまう時がきたなら、その時は、潔く教壇を去ってください。私
が皆さんにお伝えできるのはそれぐらいのことなのです。
ともに、がんばりましょう。
*①村上通哉「子どもたちへの詫び状;電気がない」より
1
卒業生からの激励メッセージ
千葉県
君津市立八重原中学校
教諭
市川
外国語学部
潤弥
英米語学科
平成25年3月卒業
私が教員として働き始めてから約 3 か月が経ちました。信じられないほどの速さで時間
が進み、気付けばもう夏休みといった状況です。夏と言えば、思い出すのが一つあります。
それは、昨年受験した教員採用試験のことです。皆さんにとっては、まさに間近に差し迫
った一大行事ですよね。今回は、そんな採用試験を直前に控えた皆さんに伝えたいことを
簡潔に 2 点述べたいと思います。
1 点目は、今しか勉強する時間はないということです。これは強く断言できます。皆さ
んは、教育のプロであり、英語のプロとして採用される身です。そのプロに教育の知識や
英語の知識がなければ採用されるはずもありません。また、今年はダメでも来年、再来年
と勉強すればいいという考え方も甘いと思います。なぜなら、教員の1日は想像を絶する
ほど忙しいからです。ここで簡単に私の1日を紹介したいと思います。
7:00
部活動の朝練(火~金)
8:00
始業
8:40~15:00
授業、事務作業など
15:00~18:00
部活動
18:00~21:00
授業研究、生徒指導、学年や学級の仕事、会議、雑務など
大まかに言うと、このような毎日を過ごしています。もちろん、土・日も部活動の指導
でまとまった休みはありません。この 1 日の流れを見れば、働き出してから勉強の時間を
捻出するのは容易ではないことは明らかです。だからこそ、皆さんには“今”勉強に励ん
でもらいたいのです。
2 点目は、今一度なぜ自分は教師になりたいのかを確認することです。今感じているで
あろうプレッシャーはもちろん、働き始めてからのあまりの忙しさに自分が教師をしてい
る(なりたい)理由を見失ってしまうからです。理由を持つだけでそれは道標となり、常に
自分の支えとなってくれます。
最後になりますが、今回 2 点を中心に少し厳し目のことを伝えました。しかし、それは
期待の表れでもあります。なぜなら、これを読んでいる皆さんは、これまでにも辛くしん
どい思いをたくさんしてきたと思うからです。日々勉強し、教育実習を終え、それでも教
員になりたいと思い今日を過ごしている皆さんにだからこそ、これらのことを伝えたいと
思いました。私の言葉が少しでも皆さんの役に立てば幸いです。それでは、悔いのないよ
うに、あともう少しだけ頑張ってください。
2
大阪市立住吉第一中学校
教諭
下辻 佳与子
外国語学部
英米語学科
平成22年3月卒業
はじめまして。私は、大阪市の中学校の教員になり、3 年目になります。入学時から教
職科目を履修していましたが、3 回生のとき、岡澤先生の教職ゼミに入り、真剣に教職の
道に進もうと決意しました。4 回生で合格できたのは、岡澤先生をはじめ、たくさんの先
生方や共に高め合える仲間がいたからだと、今でも心から思っています。そこで、今日は、
私が教職に就くために実践していたことを、今、教壇に立って感じることを踏まえながら、
皆さんに伝えたいと思います。
① 教員採用試験を受ける仲間同士で面接練習をする。
私は、4 回生になってから教員採用試験を受けるまでの間、週 3 回程度、図書館のグル
ープ学習室を利用し、面接練習をしました。互いに面接官・受験者になることで、仲間の
意見を聞くこともできますし、「自分がなぜ教師になりたいのか?
教師になって何を伝
えたいのか?」など自分の思いがまとまってきます。私はこの練習を積んだお陰で、当日、
堂々と自分の意見を述べることができました。
② 今のうちに英語力を高める。
教員になってからは学級経営、教材研究、生活指導、部活動指導などに追われ、本当に
自分の時間がありません。私自身、部活動の主顧問をしており、休みがなく、なかなか自
己の英語力研鑚ができていない状態です。だからこそ、時間のある学生のうちにしっかり
と英語力を高めておくべきだと思います。私は 3 回生の頃から英検準 1 級の取得や TOEIC
での高得点取得などを決めて勉強していました。確かな英語力がなくては教壇に立ったと
きに苦労します。
③ 学校ボランティアに参加する。
卒業までに、積極的にボランティアに参加し、教育現場を知ってください。私自身、約
2 年間、小学校の外国語活動に携わっていました。新任の頃、中学 1 年生の授業を担当し
たのですが、小学校の外国語活動の様子を知っていたので、自分の授業を組み立てる上で、
その経験が大いに役立ちました。教壇に立つまでに、たくさんの児童・生徒と関わり、実
際の教育現場を知ることが大切だと思います。
教員採用試験に合格することは容易なことではないです。本当に大変なのは教師として
働き出してからです。私はこの 3 年間、たくさんの壁にぶつかり、生徒との関わりや教科
指導に悩むことも続きました。しかし、何気ない生徒からの一言や笑顔で、
「頑張ろう!」
と思えます。生徒から教えられること、気づかされることがたくさんあり、毎日が勉強で
す。今、三年生の担任をしており、今後は進路指導のことで大変になってきますが、しっ
かりとした熱意を持ち、頑張ってください。応援しています。
3
教育実習を終えて
外国語学部
英米語学科
4回生
村上
尚之
私は、兵庫県の高校に 3 週間教育実習に行ってきました。そこで学んだ教師になる上で
必要だと思う資質について 3 点述べさせていただきます。
1 点目は授業力です。
「教師は授業が勝負である」と言われる以上、英語の知識は高く持
っておきたいものです。生徒からの予想外の質問が来ることもあるので、
「この文法はなん
でこうなっているのか」とか「どうやって教えるのか」ということを普段から考えておく
べきだと思います。また、授業をする上で、いかに生徒たちの注目を自分に引き込むかが
大事だと思います。私は、授業の最初に英語のことわざを紹介し、生徒に考えさせるとい
うことを授業の中に入れました。生徒たちは非常に食い付きが良く、その後の授業も生徒
たちが集中して授業を受けていたと思います。ですので、授業の導入の部分でいかに生徒
の興味や関心を自分の方に向けてくれるかが授業をする上で大事な部分だと思います。
2 点目は生徒に対する熱意です。私は、HR でも授業でも常に大きな声で話すことを意識
して取り組みました。また、文化祭の時期ということもあり、どのように動いたらいいか
わからない生徒たちを全力で指導し、生徒全員に役割を与え指示していきました。文化祭
の準備は他の実習生よりも力を入れ、誰よりも動いた自信があります。その結果、生徒た
ちともしっかりとした関係ができ、授業をする際でもしっかりとした関係ができているた
めに生徒は積極的に授業に参加してくれました。こちら側が全力で生徒たちとかかわり、
必死になって動くことによって、生徒たちはその様子を感じ取ってくれるのだなと実感し
ました。
この 3 週間はあっという間で体力的にも精神的にもしんどい思いをすることが多かった
のですが、生徒たちの笑顔や元気のおかげで毎日全力で取り組めたと思います。毎日が勉
強で得るものが非常に多かったのでそれらを今後の勉強やボランティア活動で実践してい
きたいと思います。
外国語学部
英米語学科
4回生
蓮井
良之
私は、香川県さぬき市の中学校で教育実習をしてきました。この 3 週間で、教師という
仕事の大変さ、教えることの難しさを知りました。しかし、それ以上に生徒や先生方と関
わる中で、教師のやりがいというものを感じることが出来ました。この実習を通して、感
じたことを紹介します。
それは、教師の一生懸命さを生徒は感じ取ってくれるということです。私は、いかに生
徒の興味をひき、授業に向かわせるかということを常に考えました。そのためには、教材
研究は欠かせません。生徒の興味のあることを毎日の会話の中で調べ、それを題材に取り
入れました。また、フラッシュカードも全て手作りにしました。その結果、生徒は私の問
いかけに対して、どんどん答えてくれました。教材研究は、本当に大変ですが、一生懸命
に作った教材を、生徒が見て笑ってくれた時、楽しく英語が勉強できたと生徒から言って
もらえた時、この瞬間のために頑張ろうと思えました。
4
また、2 週目に体育祭がありました。中学生の中には、一生懸命頑張ることが格好悪い
と思っている生徒がいます。頑張ることをかっこ悪いと思っている生徒に対して、どうす
れば一生懸命取り組んでくれるのか、私にできることは何かを考えた結果、ソーラン節で
は、横で一緒になって声を出し踊りました。長縄跳びや 200 メートル走では、生徒に負け
じと、跳んだり走ったりしました。体育祭が終わってから、
「俺、ソーラン節がんばったで」
と、いつも注意ばかりされていた生徒が言ってくれたとき、少しでも私の思いが伝わった
のかなと、感じました。一生懸命な姿や思いは生徒に届く、一方で一生懸命でない姿も生
徒に伝わってしまう。教材研究にしても、生徒指導にしても、まずは教師が一生懸命に熱
意をもって何事にも取り組む姿勢が大事だと感じました。
この 3 週間を終えて、私の「教師になりたい」という気持ちは大きく変わりました。い
ま私は、
「教師になりたい」ではなく「教師にならなければならない」という気持ちでいっ
ぱいです。教育実習前は、自分が教師になるために頑張っていました。けれども今は、違
います。もちろん自分のためでもありますが、私を応援してくれた担当クラスの生徒たち、
お世話になった先生方のために頑張るのです。彼らのおかげで、辛いと思うことがあって
も頑張ろうと思えます。彼らの応援は私にとって、最も心強い味方です。この3週間で学
んだことを忘れず、少しでも英語嫌いの生徒を減らせるように日々精進していきます。
外国語学部
英米語学科
4回生
北辻
紗衣
私は3週間、自分の母校であるA中学校に行ってきました。私が担当になったのは、中
学2年生であり、その学年はコミュニケーションをとるのが難しいと言われていました。
噂通り、初日から生徒に「死ね」
「目障り」の連呼、道徳の時間になると学年の3分の1が
教室から出る、ガラスは毎日のように割れる日々でした。正直自分では、塾のバイト、ボ
ランティアの経験があったので、生徒と仲良くなれる自信がありましたが、初日からその
自信が撃破されました。
しかし、
「3 週間でやってやろう!」という気持ちが大きくなったので、とりあえず生徒
と過ごす時間をひたすら作りました。毎日学校を出るのは午後 10 時以降になり、帰宅後教
材研究をし、毎日寝る時間は 3~4 時間でした。疲れているので空き時間は休憩したくなり
ます。しかし、空き時間は授業参観に行き生徒と話すことができました。また、一人でも
多くの生徒の名前を覚えるよう努めました。そういう積み重ねの結果、生徒とも次第にコ
ミュニケーションがとれるようになり、生徒から声をかけてくれるようになってきました。
そして、最後の終礼がやってきました。その時、私が最後の言葉を言おうとすると、い
つも騒がしいクラスが、私の話に耳を傾けてくれて、
「先生、有難うございました」と言っ
てくれ、寄せ書きの色紙をくれました。諦めずに頑張ってきてよかったとその時心から思
いました。学年によって独自のカラーがあり、それに合わせることに時間が本当にかかり
ました。私は、この教育実習で心身ともに鍛えてもらいました。辛い面もあったけど、本
当にやりがいがある仕事だと思い、やっぱり地元で働きたい、絶対教師になりたいと強く
思いました。この経験を生かして、7 月の教員採用試験に向けて必死に頑張ろうと決意し
ました。
5
教員養成特別講座(土曜リレー講座)受講記
『英語教育への思い: 山本恵美子先生のお話を聞いて』
平成 25 年 5 月 25 日
外国語学部
1 回生
菅原遼太朗
山本恵美子先生のお話を聞いて、英語教育のことはもちろん、生きていく上で学ぶというこ
とはとても大事で素晴らしいことだと言うことがわかった。また、特に山本先生のお話しで印
象に残ったことは、‘生きた英語を使う’ということだ。はじめ聞いた時はどのようなことかはっ
きりとはわからなかったが、山本先生のお話しを聞いていくうちに、英語をコミュニケーショ
ンツールとして上手に使うということだと思った。プリントを配る時や、朝の気軽な挨拶を英
語ですることによって、子どもが英語に親しみやすくなるというのが参考になった。そして、
最後の『英語が嫌いな生徒に対してはどのようにして英語を教えるのか』という僕の疑問には、
『どの子にとっても楽しい、おもしろい授業をする』という答えを示していただいた。しかし、
それはとても難しくて、容易に達成できることではない。また、子ども一人ひとりの興味、疑
問点は別なわけで、具体的にどのように対応していくかをもっと知りたかった。今回のお話し
を聞いて、自分の英語教育に対する思いはさらに高まり、教師に早くなりたいと思った。これ
からは自分自身の具体的な教育の理念を作り出し、教師になるために一層努力したい。
『学校の実態:明石一朗先生のお話を聞いて』平成 25 年 6 月 22 日
英語キャリア学部
1 回生
渡邉
恵奈
私が教師になる上で、明石一朗先生がおっしゃった「授業力」「子ども理解力」「保護者
対応力」を大切にしていこうと思った。特に子ども理解力は、子どもと長い時間を共にす
る教師には、本当に必要だと思った。
私は、
「英語の使える教師」を目ざしているが、英語を小学生から教える上で、その背景
には、やはり国語力も大切にしていかなければならないと思う。子どもに対して、
「おはよ
う」までの 8 時間、
「おやすみ」のあとの8時間も気にかけられる教師になりたいと思った。
学校だけでなく、家庭生活での子どもにも目を向け、気にかけることのできる教師は、子
どものことをよく理解できることだと理解できた。
今、塾講師をしているが、子どもへの対応の仕方に困ることがたくさんある。ユーモア
のある授業ができること、子どもの暮らしを踏まえた授業ができることなどは、将来私が
教師として授業する上で大きな力になると思うので、塾でも、今、指導する4人の生徒に
しっかり目を向けなければならないことを実感した。
6
外国語学部
2回生
大澄
彩花里
教師という仕事はすごく誇らしい職業だなと思った。自分が教師になりたいと思ったき
っかけは良い先生との出会いである。小学校 4 年生の時の先生は今でも印象に残っている。
自分がそう思われる先生になるためには、ユーモアが必要だと思った。明石先生の話は聞
いていて飽きなかった。ダジャレの好きな私にとっても有意義な時間だった。自分にはユ
ーモアがなく、頭も固く教師に向いてないのではないかと最近悩んでいた。
しかし、笑顔は誰にも負けない自信がある。笑顔で子どもと触れあっていたら、自分も
好感、共感、親近感を感じてもらえる先生になれるのではないかと思う。
教師というのは、命と向き合い、信頼を築き、希望を与えるという素晴らしい仕事であ
るとあらためて思えた。自分が本気で子どもと向き合えば、子どもも本気でぶつかってき
てくれて絆が生まれると思う。
今回初めて講座に参加したけれど、教職に就きたいという志を持っている人たちと一緒
にいると自分もモチベーションを上げることができた。やっぱり自分は教師になりたいと
思った。
外国語学部
3回生
沖
勘介
“一流”の教師とはどのようなものなのだろうか。講演中に頭の中で考えていた。ただ
教える力があれば、ただ子どもが好きだからといった理由があれば“一流”なのだろうか。
私が思う必要なものは「心」である。明石校長先生は同様なことをおっしゃっていた。
「ユ
ーモアのある教師になれ」と。ユーモアとは他人を和ませることである。即ち「心」、それ
も人間の持つべき「優しい心」がなければ、どんな生徒も接しにくいと感じてしまう可能
性が生じてしまう。
以前、私が敬愛する野村克也元楽天等監督が「心が変われば人生が変わる」とおっしゃ
っていた。私自身が生徒に清い心で接すれば生徒たちもそれに応える。生徒の人生形成に
責任を持つ、私たち未来の教員が持つべき大切なものは「心」であると本日の講演を通じ
て確信した。まだ人間的に未熟な私ではあるが、どんな人にも「心」を持って接すること
を忘れないでいたいと思う。
外国語学部
4回生
繩手
咲保
講演を通して一番気づいたことは、教師の人間力の大切さです。明石先生ご自身が「子
どもが好きな先生」の鏡であり、人間性の豊かな先生のお手本であることを痛感しました。
明石先生のユーモアのセンスの素晴らしさに刺激を受け、教育実習の際もユーモアのあ
る先生は大変人気があったことを思い出し、あらためて、私自身も日頃からユーモアのネ
タになるようなことを見つけていこうと思いました。授業の中でそのネタを活用すれば、
生徒から好感や親近感を持たれ、私の授業もきっと上手くできるようになると思いました。
ユーモアのネタを集めることが、生徒理解の姿勢に大きく関係していくのではないかと感
じました。生徒がどんなことに興味を持っているのかを考えることが生徒理解に通じると
思うからです。
ユーモアの中にも重要なキーワードをたくさん交えたお話が大変ためになりました。大
7
阪人としてこの話術を是非身に付けたいと思います。生徒一人ひとりしっかりと観察し、
信頼関係を築き、生徒に希望を与えられる先生になりたいと強く思いました。
国際言語学部
4回生
松尾
悦子
一番心に残っている言葉は、「
“好感・共感・親近感”が教育において大切である」とい
うことです。実際に、私は「生きることは学ぶことだ」と感じる瞬間が多々あります。そ
れは、学びの場は学校内だけでなく、学校外にもあり、色々な人との出会いの中で学べる
ことがあるからです。その理由がこの“好感・共感・親近感”だと分かりました。普通の
話が学びに変わる時、この 3 つが揃っている場合だと思えました。
教育実習の時、授業中やる気がない生徒が部活動では表情が全然違うという話を実習校
の先生から伺いました。明石先生が学校内の 8 時間と学校外の 8 時間、計 16 時間の生徒の
顔を見るというお話をされた時、私は実習校の先生の話を思い出しました。授業中、やる
気がないのではなく、
“好感・共感・親近感”が欠けており、部活動ではこれが満たされて
いるから輝いているのかもしれないと思いました。明石先生のお話は、私がこれまで学ん
できたことにいくつもつながりました。わが身に引き寄せることができて、見通しが立ち、
嬉しく思いました。
明石一朗先生の講演会には、64 名の多数の受講者があり、皆さんの感想は、明石先生
のお話から引用すると、「好感」
「共感」「親近感」で溢れていました。受講した学生の
すべてが、ユーモアのシャワーの中で、教育に関わって多くのことを学んだようです。
その上で、教職への志望の思いを益々強め、あらためて今後の学業に生かしていく決
意を持ち、併せて「元気」をいただいたようです。多くの皆さんが感謝の気持ちを感
想文に記述していたことを追記しておきます。(岡澤潤次 編集後記)
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