会報 - NHK名古屋ビデオクラブ

NHK名古屋ビデオクラブ
CKVC
所在地 〒461-8725 NHK名古屋放送局広報・事業部内
会報
2016年4月号
(4月1日発行)
発行責任:役員会
編集:坂 好治
第385号
CK VCのH P ht tp://ckv c. net/
…
松本審査委員長から表彰を受ける
最優秀賞・小池淑恵さん 右()
満票
小池 さん 最優秀賞
2015年度クラブコンテスト審査結果発表
優秀賞に辻井、坂、昼川 さん
今 回の 応 募 作品 は ど れも 見 応 えが あ っ た。 皆 さ んの 技 術 の高 さ は 称
賛 でき る 。 四人 の 審 査員 が そ れぞ れ に 審査 し た 。同 じ 評 価も あ れ ば
異 なる の も あっ た の は、 評 価 の視 点 が 違っ た せ いだ ろ う が、 共 通 し
て いる の は 「何 を 伝 えた い の か」 と い う主 題 が はっ き り して い る か
ど うか 、 そ の主 題 を どこ ま で 掘り 下 げ たか … と いう 点 だ ろう 。
主 題 を明 確 に し掘 り 下 げを
本
敏 樹
小池淑恵「弐千円札は今」(5:00)
事実を積み上げて立証する構成手法が良い。良く考えら
れている。何気ないことに着眼した企画力がすごい。
審 査委 員 長
松
映
( 像取材専任部長)
受 賞の 決 め 手
昼川 三津男さん
総 評
坂 好治さん
例 えば 主 題 が「 祭 り 」の 場 合 、そ の 全 体像 だ け では な く 、そ の 祭 だ
け の「 個 性 」を 映 像 表現 し た い。 そ の 上で 必 要 な情 報 発 信の た め の
ナ レー シ ョ ン、 字 幕 、イ ン タ ビュ ー な どを 複 合 的に 活 用 した い 。
簡 潔な ナ レ ーシ ョ ン 、客 観 的 な数 字 や 固有 名 詞 は字 幕 、 「そ の 人 に
し か言 え な いこ と 」 はイ ン タ ビュ ー で …な ど 、 肉づ け を した い 。
勿 体な い と 思う カ ッ トを バ ッ サリ 切 り 落と す 勇 気、 そ れ が編 集 だ 。
辻井 政治さん
報 道部 映 像 制作 専 任 部長 笛 木 忠 義 氏
同 映 像 取材 専 任 部長 松 本 敏 樹 氏
同 映 像 取材 副 部 長 松 田 和 司 氏
同 映 像 取材 副 部 長 川 村 玲 氏
小池 淑恵さん
CKビデオクラブは3月20日午後1時半からN
HKビル901号室に会員25人が集まって2015
年度最後の例会を開き、同年度の最終行事と
もいうべき部内コンテストの審査結果発表と
入賞者の表彰式を行った。
このコンンテストには16作品が応募、 審査員四氏
NHK報道部の現役4氏による審査が
1ヶ月半にわたってが行われた。
その結果、最優秀賞には全審査員が満
点を投じた小池淑恵さんの「弐千円札
は今」が選ばれた。また、次点の優秀
賞には僅差で並んだ辻井、坂、昼川の
3会員の作品が選ばれたが、その他の
入賞作は残念ながら該当なしとなった。
結果発表会は、冒頭、応募全16作品に
対する4審査員による講評一覧表が出
席者全員に配布され、これを参考にし
ながら16作品の鑑賞会が行われた。
この段階ではまだ受賞作の発表は無く、
出品者は自身の作品と他の作品とを見
比べながら、ワクワクドキドキ(?)。
全出品作品を鑑賞したあと、松本審査
委員長は「作品化する主題をどこまで
掘り下げるかが大事」と総評した(別項参照)。
そしていよいよ入賞作品の発表。最優秀賞から順に
一人ずつが発表・表彰され、NHKロゴ入り表彰状
(菅康弘名古屋局長名義)をはじめ、報道部や事業
部から提供され豪華賞品、クラブからの表彰楯・賞
品などが授与された。
その熱気が鎮まったあと、受賞4作品が再上映され
松本委員長から“選ばれた理由”などの解説を受け
15年度コンテストの審査結果発表会を終わった。
氏
CKVCカレンダー (4~5月)
4月例会日
松
( 本 審 査委 員 長
辻井政治「モズの子育て」(4:10)
野鳥の巣を発見するだけでも難しいのに、鳥の撮り方が
判っている。日頃の知識と技術の集積が生んだ作品。
4月17日 (日)
2016年度定期総会開催
総会終了後、作品鑑賞会
坂 好治「あなたなら…どうする?」(5:00)
難解になりがちなテーマ“バリアフリー問題”を判りや
すく説いている。ミッション性の高い作品。
4月28日 (木)
5月号会報発送日
)
昼川三津男「英虞湾」(5:00)
自分の言葉で喋るナレーションが良い。サミットなどの
話題にも触れながらの地域紹介が軽快で爽やか。
5月31日 (火) 6月号会報発送日
へ
災害や事件・事故を撮影したら・・・
5月15日 (日) 5月例会日(自由作品鑑賞会)
身近な場所での楽しい話題や季節の映像は「ほっとイブニング・マイビデオコーナー」へ
―1―
2015年度クラブコンテスト 応募全作品16点
優秀賞
「あな たなら・
・
・
どうする?」
坂 好 治
優秀賞
「モズの子育て」
辻井 政治
「弐千円札 は今」
小池 淑恵
最優秀賞
古希を過ぎての富士登山
森川 重義
「英虞湾」
昼川 三津男
優秀賞
山車を飾るボンデンと獅子舞
服部 勝行
カラス「夜明け前」
水谷 義裕
小さな村の秋まつり
桜井 高義
四国遍路にまつわる話
高木 萬里子
花蓮を育てる人々
野口 富雄
松坂屋の迎賓館 揚輝荘は
中村 博美
井波彫刻・欄間制作に励む若い彫刻師
車谷 忠雄
晩秋の公園を散策して
寺井 寿一
あの日の記憶
岡本 恒子
春の五条川
高室 宏継
―2―
ペイント(paint)
寺田 哮
!
さぁ
4月例会日(17日)に定期総会開
新 年 度
スタート
CKビデオクラブは4月例会日(17日)に2016年度の定期総会を開
催し、新年度事業がスタートする。これに先立つ3月20日には新年度
への会員継続申し込みが締め切られ、当初会員数は30名(2名減)で
確定している。総会では任期満了に伴う役員改選、予算、年間行事
などの案件を審議するが、クラブも発足(1984年4月)以来32年を経
ており、ビデオを取り巻く環境の変化もある中で、CKVCもひとつの
曲がり角に差し掛かっているのかもしれないことを議案書は示唆し
ている。そこで新年度の始まりを契機に直近の推移を振り返りなが
ら、短・中期的な将来展望を考察してみた。
最近10年間で会員数は半減
30 名
継続会員は まずは下のグラフをご覧いただきたい。これは2001年からの会員数変
動を表すもので、この10年間(2005年以降)で会員数は半減している。
その主な原因は、アナログからデジタルへと変化した映像の変革、そ
れに伴って台頭したノンリニア編集機能
の充実など、時代背景のめまぐるしい推
移にあったかもしれない。
2001年以降の会員数の変動
Windows OSにひっぱられて…
良きにつけ悪しきにつけ、その先陣に立
って来たのがWindowsのOS。1995年のWin
douws95の発売で火がついた。
「ビデオ編集が楽になった」「タイトル
も簡単に入れられる」「プロのような場
面変換も出来る」など、それまではフィ
ルムを切り繋いだりして悪戦苦闘してき
たアマチュアビデオ愛好家にとって夢の
世界の開幕だった。だがその後、新OSが
出るたびに新たな苦悩も始まる。
パソコンや編集ソフトの入れ替え、それに伴う使いこ
なしの習得だ。費用も掛かる。高齢化も進む。ビデオ
作りを楽しむ前に疲れてしまう。20世紀から21世紀に
かけての10年間は、そんな混乱期だったのかも。クラ
ブ会員数の変動の大きさはそんな混乱に連動したこと
を物語っていると言えるかもしれない。
そして昨2015年10月、これまでの「7」とは様相を一
変したWindows「10」が発表になり、アマチュアビデ
オ愛好家の目の前に新たな壁が立ちふさがった。
どこへ向かう?
アマチュア陣
やがてはCKVC解散の時も・・・?
4Kなど画質の精細化で魅力が増す映像の世界、その一
方で映像を扱うマシン環境の複雑化、更には高齢化によ
る肉体や知能の衰え…そんな要因によって、CKVCの会員
数は恐らく年々減少するだろう。会費収入も減る。クラ
ブ運営の世話役である役員のなり手も少なくなる。
そうした変化に伴い、クラブ活動のスリム化も進むだろ
うし、やがてはクラブ解散を余儀なくされる時が来るか
もしれない。
そんな懸念が見え隠れす
る中で、役員会では今回
の継続会員30名を確保で
きたことに心強さを感じ
ながら、これをバネに新
たなクラブスタイルを模
索している。
やっと使い慣れた?従来
のOSの延長サポートが
順次期限切れになり(下
段の表を参照)、乗り換
えが必要になるからだ。
その余裕期間もあと4年
ひとつの方向性
足らず。東京オリンピッ
「手作りの例会」
ク開催年の1月まで。僅
そこで考えられたのが協
か数年とは言え、一方で
力委員制度(仮称)。これ
はその間には確実に年齢
も重ねる。長年にわたっ 一つ一つの花はこじんまりでも、纏まれば見事な花集団。 までは役員会が担ってき
た毎月の例会運営の一部
て取り組んできたビデオ そんな姿が、いつまでも続けばいい…と思いませんか?
に対する愛着が潰えるとは思いたくないが、はたして
を役員以外の会員に委ねようとするもので、自発的な会
根気や健康状態が持続できるかどうか。
員の自らの申し出により、都合の良い時にできる範囲内
でお手伝いいただこうという構想。それによって会員間
Windows各OSの延長サポート終了期限
の垣根も低くなり、「会員による会員のための例会」ひ
いてはザックバランに意見も出しあいながらの「楽しい
Win d o ws V ISTA
20 17年4 月1日
例会」になれば…との期待、更には少人数化する役員の
「7」
20 20 年1月14 日
負担軽減につながれば…などメリットも多い。
「8 」
今回の総会に向けた議案書はそんな提案をも含みつつ、
20 23年1月10 日
「8 .1」
皆さんの忌憚のないご意見によって、将来展望に活路を
見出そうとしている。
「10 」 20 25 年10月14 日
チョッと
全国各地の
拝 見 NHKビデオクラブ活動模様
クラブ名
NHK長野ビデオクラブ
NHK金沢ビデオカメラクラブ(石川)
NHK広島ビデオクラブ
NHK高知ビデオクラブ
NHK佐賀ビデオクラブ
NHK宮崎ビデオクラブ
NHK鹿児島ビデオクラブ
活動内容など紹介
会員数68名(2015年5月現在)。年に4回程度の撮影・編集講習会、会報発行のほ
か、年に一度作品コンクールを行う。
設立当初からのクラブ名を今に受け継ぐ。近隣3県(長野・新潟・富山)のビデオク
ラブと「北信越ビデオクラブ交流会」(毎年一回開催・開催地は4県持ち回り))
の中核をなす。かつてはCKVCとも会報交換などの交流もあった。
会員を対象とした編集ソフト講習会を開くなど意欲的。
HPは見当たらないが、会員がブログで活動模様を伝えている。NHK名古屋局の
「ほっとイブニング」と同様に、地元局のニュース番組「情報いちばん」のビデオ
コーナーは人気。クラブ忘年会には番組担当の女子アナも参加して和気あいあ
いの賑わいとか。
ここもブログ式。地元局のニュース番組の「撮っておきマイビデオ」コーナーが
人気。投稿者も加えて構成する「クラブ全体会」があり、投稿ビデオの中から年
間を通じて優秀作をNHKが表彰するシステムがユニーク。
毎月の例会で会員の作品鑑賞会を行う。HPには会員の作品も掲載。
HPのトップ画面ではクラブの例会模様を掲載。もちろん動画。会員が撮影・編集
した? 例会講師は地元NHKのチーフディレクターやチーフカメラマン。会員た
ちのビデオに取り組む姿勢のコメントもあって生き生きとした姿が髣髴する。
【本紙面に掲載の情報収集について】
N HK の 冠 をつ け た ビデ オ ク ラブ は 、 その 生 誕 のい き さ つか
ら 考え て 全 国各 地 に 存在 す る はず … と 考え 、 情 報収 集 は イン
タ ーネ ッ ト 上で 検 索 した 。 だ が、 ヒ ッ トし た 確 率は 十 五 %弱
で 七ク ラ ブ が浮 か び 上が っ た 。こ れ ら のク ラ ブ のH P や ブロ
グ を見 せ て もら い な がら 本 紙 面を 構 成 した 。 断 片的 な 情 報し
か 掲載 で き ず関 係 ク ラブ の 皆 さん に は 申し 訳 あ りま せ ん 。
「鹿児島クラブ」の
作品鑑賞会模様
NHKが全国各地で同時開催したビデオ講座が終了した1984年、
修了生に呼びかけて誕生したのが各地のNHKビデオクラブ。当
初、どれほどのクラブが生まれたか定かではないが、北海道から
沖縄までかなりの地区に及んだのではないかと推察される。現在
のCKVCもそのひとつ。
以来、30数年を経て今なお活動を続けているクラブは少なくなっ
たようだ。いろい
ろな原因があった
会員向け編集ソフト講習会も開く「広島クラブ」
のだろうが、会員
の高齢化など曲がり角?を迎えた当クラブの活
性化策を模索する意味で、他クラブの活動状況
をのぞかせてもらった。ネット検索でヒットし
たのは、CKVC以外に下段掲載の7クラブ。
東日本地域でヒットしなかったのが意外だった。
月例会の中心は「作品鑑賞会」
どのクラブもほぼ毎月定期的に例会を開い
ている。例会では会員の作品を鑑賞する。
「宮崎クラブ」
では今年2月の例会で7本の
作品が発表された。HPにクラブの例会模
「鹿児島クラブ」
様ビデオを掲載している で
は、CKVCと同様にNHK現役陣の講師
から講評を受けているが、その中で講師が
「作品で何を伝えたいのか?」とコメント
するくだりはCKVCの鑑賞会と同じ。
NHK金沢ビデオカメラクラブの例会風景。
作品鑑賞会はもとより、会員同士での活発な意見交換会も。
「宮崎クラブ」の忘年会
ビデオ愛好家同士…強い仲間のつながり
ビデオ愛好家の集まりだけに、作品鑑賞会を中心に作品作りのノウハウを学
ぶのは当然としても、各クラブのHPを閲覧して感じたのは、その根底に愛
好家同士の仲間意識が強いつながりとなっていること。
が中心となった の4県クラブとの交流会し
「金沢クラブ」
長野・新潟・富山
かり。NHKへのビデオ投稿者をも巻き込んで「クラブ全体会」を構成する
「佐賀クラブ」
という の取り組みもユニーク。自分たちのクラブ内にとどまら
ず、広く門戸を開くことで、仲間や話題・楽しみも増えるのかもしれない。
そこにひと筋の新たな活路が見いだせる?
【編集後記】今春、名古屋では桜の開花が全国一番乗りを記録●つい浮かれたくなる話題●でも3月例会日午前
のクラブ役員会はどちらかと言えば重い雰囲気●4月の総会へ向けた議案書内容の協議にもいまひとつ熱が入ら
ない●なぜなら新年度への会員継続の申し込みが低調だったからだ●ところが!…午後からの例会を終えてみる
と申込数は「大台」に達していた●「皆さん有難う」…頭のさがる思いだった●この10年ほどの間に会員数も右
肩下がり●ここへきて漸く「本来のビデオ好き」が会員として残った?●こじんまりながらもクラブとして一段
と纏まった?●新たな楽しみに向かって協調しながら前進できる?●ひとつの曲がり角を無事に曲がれそう?●
桜情報をよそに、胸の内を右往左往していた数々の思いがこの会報の3・4頁となった●ご理解願えれば…(坂)
―4―