コンセンサス標準化をつかった国際競争力の構築

コンセンサス標準化をつかった国際競争力の構築について
Building Global Competitiveness through Consensus Standardization
兵庫県立大学 経営学部 立本 博文([email protected])
Hirofumi Tatsumoto, School of Business Administration, University of Hyogo
1.
はじめに(国際分業・国際競争力と技術伝播について)
多国籍企業の研究にとって、
「国際分業が最終的にどのような形態になるのか」や「多国
籍企業の競争力(とりわけ国際競争力)がどのように構築されるのか」という問いは根本
的な疑問である。特に 1990 年代以降のアジアの興隆を考えた場合、「先進国産業と新興国
産業がどのような分業を行うのか」、「新興国産業のキャッチアップに対して先進国産業は
どのように競争優位を構築していくのか」という、先進国産業と新興国産業の関係が極め
て重要になっている。
1990 年代以降のアジア諸国の産業発展を概観した場合、1960 年代とは際だって異なる点
が頻繁に観察されている。この違いを明らかにするために、まず 1960 年代に先進国産業か
ら新興国産業へと生産が移転する様子をモデル化した研究としてバーノンの研究(Vernon,
1966)を取りあげてみよう。この研究では、当時世界の先端製造業を保持していたアメリカ
から、ドイツや日本、最終的にアジア諸国に生産が移転する様子が描かれている。
バーノンのモデルの特徴を挙げると、①まず資本や技術に優れるアメリカでイノベーシ
ョンが起こり、ある製品の市場導入が行われる。②アメリカ市場で製品の機能開発が行わ
れ、それにつれて市場拡大が行われる。③製品が成熟していくにつれて、機能開発(プロ
ダクトイノベーション)よりも効率的な生産(プロセスイノベーション)が重要になる。
このため、先進国企業はコストが安いアメリカ以外の先進国、続いて新興国へと生産拠点
を移転させ、先進国市場へと輸出が行われる。④さらに製品が成熟し、最終的に標準品(製
品のコモディティ化)となる。この段階では、新興国における新興国企業(地場企業)が
製品生産を行い先進国市場向け輸出と、新興国市場(自国市場向け)の供給を行う。バー
ノンのモデルでは、生産地の移動・生産者の交替(①②③④)が、製品のライフサイクル
に応じて段階的に行われるため、「プロダクトライフサイクルモデル(PLC モデル)」と呼ば
れる。
一方、1990 年代以降、アジアの製造業ネットワークで頻繁に観察されるのは、これとは
全く異なるタイプの産業移転である(新宅他, 2008)。①先進国で新要素技術が開発され、
新製品の市場導入が行われる。②先進国市場で市場拡大が行われ、機能開発競争が行われ
る。市場は依然として小さいままであるが堅調な成長を遂げる。③要求機能がある程度定
まったところで、新興国産業による急激な生産拡大が行われ市場成長が促される。④標準
品となった製品は急激な価格の下落・規模の拡大を繰り返しながら、巨大なグローバル市
場を形成する。このグローバル市場向けに製品を提供するのは主に新興国企業だが、同時
1
に、先進国企業は部品や生産装置を提供する。本稿では、このタイプをアーキテクチャル
サイクルモデル(AC モデル)と呼ぶ。
日本の製造業は、1990 年代以降、アジア経済の成長の恩恵を受けながら拡大してきてい
る。にもかかわらず、国際競争力としては立場を低下させている原因は、この新しいモデ
ルに適応していないからではないか、と考えられている(新宅他, 2008; 小川, 2009)
。
PLC モデルと AC モデルの決定的な違いは、先進国産業から新興国産業への技術情報の
伝播(移転)経路にある。PLC モデルのおける技術伝播経路は、先進国企業による直接投
資と、そこから生じるスピルオーバーにある。先進国企業が、コスト効率的な生産のため
に、新興国に生産拠点を移転すると、そこからスピルオーバーが生じ、新興国企業の製品
生産を助成することになる。これが新興国企業が市場参入のチャンスとなる。PLC モデル
においては先進国企業の直接投資が必須の要素である。
ところが、AC モデルでは、直接投資を必要としない。AC モデルでは、アーキテクチャ
上の変化が、先進国産業から新興国産業への技術伝播の契機となる。アーキテクチャの変
化とは、モジュラー化とオープン化という現象である。製品のモジュラー化がおきると機
能と部品間の構造が簡潔に整理される。たとえば、製品がプラットフォームとそれ以外に
分離されると、このような現象が起こる(Tatsumoto et al., 2008)。この好例が 1990 年代の
パソコン産業である。インテルが提供するプラットフォーム(CPU 等)は、技術蓄積の浅
い台湾企業のノートパソコン生産を可能とし、台湾企業は世界ノートパソコン需要の 80%
以上を供給するようになった。モジュラー化が生じると、機能と部品間の「曖昧な因果関
係」といった技術ノウハウは、必要ではなくなる。このため、技術伝播速度が劇的に加速
される。
ある製品でモジュラー化が起こった場合、技術伝播の主役になるのは、完成品企業の直
接投資ではなく、部品企業や生産装置企業が提供するプラットフォーム型の部品や生産装
置である。これを製品のプラットフォーム化とか工程のプラットフォーム化と呼ぶ(新宅
他, 2008)。部品企業や生産装置企業にとっては新興国の完成品機業に対して自社の製品を
販売することにインセンティブがあるため、先進国から新興国へと技術移転が更に加速さ
れる。
企業間の技術伝播や移転を考えた場合、モジュラー化よりも、もっと影響があるのがオ
ープン化である。オープン化とは、モジュラー化によって生じたインターフェースの情報
を、産業全体に対して公開することである。つまり、オープン化とは、「あるインターフェ
ース情報を産業標準規格として標準化するプロセス」に他ならない。モジュラー化は、産
業標準化プロセスを経て、最も産業構造に影響を与える。更に正確に述べれば、標準化プ
ロセスのタイプによって、産業構造に与える影響が異なる。
現在、新しい標準化プロセスが東アジアで見られる AC モデル型の国際分業で大きな役割
を果たしており、同時に、企業側から見たときに国際競争力構築の重要な手段となってい
る。新しい標準化プロセスとは次項で説明するコンセンサス標準化の事である。
2
2.新しい産業環境としてのコンセンサス標準化プロセス
モジュラー化が起こった場合、標準化プロセスの研究が重要であるという主張は、すで
に Garud, Kumaraswamy and Langlois(2002)等によって行われている。日本でも、新宅・
江藤(2008)、小川(2009)、内田、梶浦(2007)、徳田(2008)、立本・高梨(2010)などが標準化
プロセスの研究を行っている。しかしながら、いくつかの例外的な研究を除いて、多くの
研究は新しい産業環境を無視しているため混乱を生じている。たとえば、デファクト標準
とデジュリ標準という二分類法で 1990 年代の標準化プロセスを分析することは、適当とは
言えない。
新しい産業環境とは、欧米で起こった「知的財産権の保護強化」と「独禁法の緩和」で
ある。このうち、標準化プロセスに対して影響を与えたのは主に後者である。独禁法の緩
和によって、コンソーシアムやフォーラムを通じて産業標準規格の策定が行われる道筋が
作られた。加えて、新しい標準規格化プロセスを後押しする意図で、産業主体の標準化プ
ロセスが各地域標準機関内の標準規格策定で頻繁に行われるようになった。たとえば、欧
州の ETSI(欧州電気通信標準化協会, 1988 年設立)や米国の NIST(米国標準技術研究所,
1995 年設立)などはこの好例である。これらの地域標準機関内では、従来の公的標準の弊害、
すなわち硬直性を打破し、柔軟でスピーディーな産業標準策定を目指している。コンソー
シアムでの標準化プロセスや地域標準機関内の産業主体の標準化プロセスの事を、
「合意形
成が重要である」との意味からコンセンサス標準化プロセスと呼ぶ(Weiss and Cargill,
1992; 新宅・江藤, 2008; 立本・高梨, 2010)
。
コンセンサス標準と、デファクト標準・デジュリ標準は似て非なる物である。コンセンサ
ス標準と、デファクト標準やデジュリ標準を比較したものが表 1 である。
コンセンサス標準
デファクト標準(事実上の標準) デジュリ標準(公的標準)
初期メンバーは自由に決定出
来る(設置の柔軟性)。コンソー 1社。2社以上の場合は合計マー
複数社で固定的。メンバーは既
①メンバーシップ シアムへの参加を断ることはで ケットシェアが一定以下(例外
存企業。満場一致の原則
きない(メンバーシップのオー 的)。
プン性)。多数決。
市場取引プロセスを経てドミナン 市場取引前に決定できるが、
標準化の対象領域は自由に決
トデザインを獲得したものに標準 一般に市場で最も利用されて
②標準の対象 めることが出来る(対象の柔軟
が決定。
いる仕様が規格案として提出さ
性)。市場導入前技術でも良い
れる。
標準化された内容は第三者に 「誰に公開するか」、
も公開しなくてはいけない(情 「どの程度、公開するか」を任意 標準化された内容は第三者に
③公開の程度
報のオープン性)。
に決定できる(限定的オープン も公開(オープン性)
性)
PCI SIG、DVDフォーラム
AUTOSAR
具体的な例
PC(IBM)/ VTR(JVC)
ISO/IEC/ITU-T
ETSI, NIST等の新しい標準団
体(地域標準)
表 1 標準化プロセスの比較
コンセンサス標準は、独禁法の緩和によって生まれた新しい標準化プロセスである。こ
のため、「規格情報を誰に対しても公開しなくてはいけない」や「コンソーシアムへの参加
3
を断ることが出来ない」などの制限がある。最終的に標準規格内容はすべてオープンにな
ってしまうし、コンソーシアムへも自由に参加する事が出来るため、コンセンサス標準は
企業の競争戦略とは関係の無いものとして扱われてきた。
ところが、コンセンサス標準は極めて実は戦略的な道具であり、産業進化の方向を決め
たり、自社に有利な産業構造を創り出したりする事に利用されているという報告が近年さ
れている(Gawer and Cusumano, 2002; Iansiti and Levin, 2004)。立本・高梨(2010)は
12 のコンセンサス標準の事例研究を基に、表 1 に示すような制限を持っていたとしても、
コンセンサス標準が戦略的な道具として機能するメカニズムを示した(図 1)。コンセンサス
標準では、全体アーキテクチャの中の「何処の領域を標準化の対象とするのか」という点
について、コンソーシアムのメンバーが自由に定めることができる。コンセンサスさえ形
成できれば、技術が完成していなくても(市場導入される前ですら)
、当該領域を標準化対
象領域とすることが出来る。
標準化領域として設定された部分(オープン領域と呼ぶ)では、技術的ノウハウや産業
コンテクストは明確な標準規格として定義され公開される。そのため、技術蓄積が小さい
企業にとって絶好の参入機会となる。多くの新規参入のため、オープン領域の付加価値は
低下し(図 1 のα)、ローコストオペレーションが得意な企業が活躍することとなる。この
ような企業には新興国企業が多く当てはまる。対照的に、標準化されなかった領域(クロ
ーズド領域と呼ぶ)は、依然として技術蓄積が大きい企業にとって有利な条件が残り、新
規参入も多発しない。クローズド領域で製品を提供する企業は、オープン領域に新規参入
する企業を助けるようなプラットフォーム部品を提供することによって、標準化前と比べ
て付加価値が高まる力(図1のβ)が発生する。このような企業には先進国企業が多く該
当する。
全体アーキテクチャと標準化(オープン化)領域
付加価値分布曲線の変化
v2
A
上位レイヤー
(クローズド領域)
A
標準化レイヤー
(オープン領域)
β
v3
A
v1
B
C
A
α
標準化後
A
下位レイヤー
(クローズド領域)
標準化前
β
・・・標準化対象外の設計要素
特定企業に
保持される情報
・・・標準化対象外の結合関係
全企業にアクセス
可能な情報
・・・標準化対象の設計要素
低い
・・・標準化対象の結合関係
図表引用:立本・高梨(2010)
図 1
標準化と付加価値部分布の変化
4
高い
標準化レイヤーでは新規参入に
よって競争激化し付加価値が低下
3.事例研究:中国の GSM 携帯電話導入の事例
コンセンサス標準では、ある特定の領域の技術ノウハウが明白な標準規格として産業全
体に公開されてしまう。そのため、産業全体、すなわちグローバル市場に対して影響を与
える。1990 年代のアジア新興国の市場では、コンセンサス標準化を契機とした先進国産業
と新興国産業の分業が頻繁に観察される。その中には、先進国産業がコンセンサス標準化
を上手く活用しながら、国際競争力を構築した事例もある。その代表的な事例が中国市場
に導入された GSM 携帯電話である。GSM 方式の携帯電話は、欧州の ETSI を中心として
コンセンサス標準化プロセスを経て標準規格化された標準規格である。以降では、GSM 携
帯電話が中国市場に導入された際に、本稿の第 2 節で示したようなメカニズムが観察され
たかを検証する。
GSM 方式の標準化プロセスでは欧州通信機器企業が中心となって標準化が進められた。
端末領域の標準規格化は旺盛に行われた一方、自社事業に関わる通信設備(基地局等)領
域の標準化はそれほど進まなかった。この結果、端末市場はオープン領域となったが、基
地局市場はクローズド領域となった。端末市場と基地局市場では、標準化の観点から対照
的な市場となったのである。
GSM 携帯電話の中国導入は 1994 年に行われ、1999 年から本格的な普及が始まった。
2000 年以降、中国地場企業はオープン領域である端末市場に旺盛に新規参入し、2006 年に
は 50 社弱の中国地場企業が年間 500 モデルをこえる携帯電話を提供するに至った。一方、
クローズド領域となった基地局市場では、中国地場企業の新規参入はほとんど観察されず、
さらに、市場シェアのキャッチアップも行われなかった(図 2)。すなわち、オープン領域
では新興国産業のキャッチアップが起きたが、クローズド領域では先進国が市場シェアを
維持したのである。
60%
50%
40%
地場端末シェア
地場基地局シェア
30%
20%
10%
0%
1999
図 2
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
中国における中国地場企業の端末市場シェアと基地局市場シェア(GSM 方式のみ)
5
GSM 方式の携帯電話は、コンセンサス標準の典型的な事例である。産業標準化によって、
欧州携帯電話産業はグローバル市場を創り出し、GSM 標準規格発祥の地である欧州以外に
も、各国に導入された。なかでも中国は最大の市場であった。その中国における GSM 方式
携帯電話の普及をみると、①オープン領域に置かれた端末市場では中国地場企業の急速な
キャッチアップが見られる②クローズド領域に置かれた基地局市場では欧州企業が安定的
な市場シェアを維持している、という事が確認された。加えて、オープン領域の端末市場
が拡大するにつれて、クローズド領域に置かれた基地局市場の拡大も図られていることが
確認された。
4.考察とまとめ:コンセンサス標準化が産業にあたえる影響について
本研究では、新しい標準化プロセスであるコンセンサス標準を取りあげながら、欧州発
のコンセンサス標準規格(GSM 携帯電話)が中国市場に導入された事例を検証した。その
結果、コンセンサス標準化を利用した事業戦略では、全体アーキテクチャをオープン領域
とクローズド領域に分別し、オープン領域に新規参入者を引き込む一方、自らはクローズ
ド領域で製品を提供するという戦略が有効である可能性が示された。
さらに、コンセンサス標準化は産業標準であるため、製品の国際展開に大きく貢献する。
本研究で扱った中国市場の GSM 携帯電話は、まさにその事例であった。オープン領域では
新興国地場産業が旺盛に新規参入する一方、クローズド領域では先進国産業が安定的なシ
ェアを維持しており、一種の分業が形成されていた。さらに、オープン領域の市場が拡大
するのに誘引されて、クローズド領域の市場も拡大していた。
中国の GSM 携帯電話の事例は、ある意味では、コンセンサス標準化という戦略ツールを
使って、先進国産業が、新興国産業の成長を取込ながら成長を遂げているモデルであると
考えられる。先進国産業と新興国産業間の、このような産業進化のモデルは、理論的にも
実務的のも重要性が高いと考えられる。
本研究は、理論的には Baldwin(2007)、Gawer(2010)、小川(2009)に端緒が見られる
ように、標準化が国際分業に与える影響をアーキテクチャ変化や取引コストから包括的に
説明しようとする試みに貢献することが出来るだろう。また実務的には、例えば、近年計
画されているような、「電気自動車とチャージングスポット」「太陽光発電工場と系統装置
(スマートグリッド)」を新興国市場へ導入する過程において、どのような事業戦略が有効
であるかについて一定の洞察を与えてくれるものと考える。ただし、本研究はまだその端
緒に立ったばかりであり、事例研究の精緻化、また複数事例の比較などが望まれると考え
る。
参考文献
新宅純二郎・江藤学(2008)『コンセンサス標準戦略』日本経済新聞出版社.
新宅純二郎・立本博文・善本哲夫・富田純一・朴英元(2008)「製品アーキテクチャ論に
6
よる技術伝播と国際分業の分析」『一橋ビジネスレビュー』 2008 年秋号、pp.42-60.
小川紘一(2009)『国際標準化と事業戦略』白桃書房.
梶浦雅巳(2007)『国際ビジネスと技術標準』文眞堂.
立本博文・高梨千賀子(2010)「「標準規格をめぐる競争戦略-コンセンサス標準の確立と利
益獲得を目指して-」『日本システム学会誌』Vol.26, No.2.
徳田昭雄(2008) 『自動車のエレクトロニクス化と標準化―転換期に立つ電子制御システム
市場』 晃洋書房.
Baldwin, C.Y. (2007) “Where do transactions come from? Modularity, transactions, and
the boundaries of firms”, Industrial and Corporate Change, Vol.17, No.1, pp.
155–195.
Garud, R., Kumaraswamy, A and Langlois, R. (2002) Managing in the modular age:
architectures, networks, and organizations, Wiley.
Gawer, A.(2009) Platforms, Markets and Innovation, Edward Elgar Pub.
Gawer, A. and Cusumano, M.(2002) Platform Leadership: How Intel, Microsoft, and
Cisco Drive Industry Innovation, Harvard Business Press.
Iansiti, M. and Levin, R. (2004) The Keystone Advantage, Harvard University Press.
Tatsumoto, H., Ogawa, K. and Fujimoto, T.(2009) “Platforms and the international
division of labor: A case study on Intel’s platform business in the PC industry”, in
Gawer, A. (2009).
Vernon, R.(1966) “International Investment and International Trade in the product
Cycle”, "Quarterly Journal of Economics, May, 1966, pp.190-207.
Weiss, M. and Cargill, C.(1992) Consortia in the Standards Development Process,
JOURNAL OF THE AMERICAN SOCIETY FOR INFORMATION SCIENCE . Vol.
43, No.8, pp.559-565.
7