忌避剤、軽失禁ライナー・パッド、大人用紙おむつ

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富士経済 GROUP
第11087号
PRESS RELEASE
株式会社 富士経済
2011年9月13日
〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町
2-5 F・Kビル
TEL.03-3664-5811 FAX.03-3661-0165
URL : http://www.group.fuji-keizai.co.jp/
https://www.fuji-keizai.co.jp/
広報部 03-3664-5697
トイレタリー用品調査(3)∼キッチン、殺虫剤、サニタリー分野∼
忌避剤、軽失禁ライナー・パッド、大人用紙おむつなどの国内市場を調査
−2011年見込(前年比)−
忌避剤(虫除け)
:198億円(24.5%増) 殺虫剤からのシフト進む、今夏は節電対策の需要も
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋小伝馬町
社長
阿部
界
03-3664-5811)は、トイレタリー用品(全92品目)の国内市場を調査・分析しており、その結果を3回にわたっ
て報告している。
本年最後となる第3回では、台所用洗剤などキッチン分野18品目、ハエ・蚊用殺虫剤など殺虫剤分野5品目、
ベビー用紙おむつなどサニタリー分野8品目(計3分野31品目)の市場調査結果を報告書「トイレタリーグッヅ
マーケティング要覧 2011 No.3」にまとめた。
<注目市場>
き ひ
1.忌避剤【殺虫剤分野】
2010年
前年比
2011年見込
前年比
159億円
106.7%
198億円
124.5%
忌避剤は、虫が嫌うディートやピレスロイド、ハーブなどによって、虫への忌避効果を発揮する商品を対象とし
た。空間用と身体用に大別される。
「虫コナーズ プレートタイプ」
(大日本除虫菊)といった空間用商品が増加し
て新規需要を獲得したことや、
利用者が人体への影響を懸念して殺虫剤から忌避剤へ需要がシフトしていることも
あり、2000年代中盤以降、市場は高成長を遂げている。
2010年の市場は2004年以降続いた年率2桁の高成長が鈍化し、
前年比6.7%増の159億円となった。
市場の70.4%を占める空間用商品では、置き型タイプの需要が一巡したことが成長鈍化の要因となったが、
「虫こないアース あみ戸に貼るだけ」
(アース製薬)
といった網戸用や、
吊り下げ式などの新商品が後押しした。
また、2010年は夏季の記録的猛暑と高い湿度が影響しダニの発生数が増加したことで、
「ダニよけハーブ4シ
ョット」
(大日本除虫菊)といったダニ対策商品も好調だった。
身体用商品はリピート需要を獲得しており、引き続き堅調であった。
2011年は、節電対策として冷房使用を控えて窓を開ける機会が増えていることで、虫が室内に入るのを防ぐ
という需要が例年以上に高まっており、前年比24.5%増の198億円と大幅な市場拡大が見込まれる。
空間用商品では「バポナ 虫よけネットW 180日用」
(アース製薬)といった長期間効果が持続するタイプ
が需要を集めている。
また、身体用商品では手首にはめるという手軽さを訴求した「虫よけブレス」
「虫よけブレスα」
(アース製薬)
が好調である。
2.尿漏れ対策:軽失禁ライナー・パッド、大人用紙おむつ【サニタリー分野】
2010年
前年比
2011年見込
前年比
軽失禁ライナー・パッド
223億円
109.3%
241億円
108.1%
大人用紙おむつ
881億円
106.7%
940億円
106.7%
尿漏れ対策商品として、使用者が自ら使用する軽失禁ライナー・パッドと、介護を必要とする使用者向けの大人
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用紙おむつがある。
軽失禁ライナー・パッドは、下着に貼り付ける少量対応のライナータイプ、多量対応のパッドタイプと、下着型
で長時間ケア用のパンツタイプがある。
対象人口の増加と商品への認知度向上、
参入各社のラインナップ拡充から、
市場は年率2桁の高成長を遂げてきた。
急成長は一段落しつつあり、2010年は前年比9.3%増の223億円、2011年は同8.1%増の241億
円が見込まれる。需要開拓の余地は十分あると考えられており、手に取りやすいパッケージデザインへの刷新や、
購入しやすい売り場作りなどがなされている。また、消臭効果や吸水性など、機能性の向上による需要の取り込み
も図っている。
大人用紙おむつは、身体の状態に合わせてパンツタイプ、パッドタイプ、テープタイプ、フラットタイプがある。
高齢化が進み、対象人口の増加と共に市場の拡大が続いている。
市場は2010年に前年比6.7%増の881億円 となり、2011年も同様の成長率を維持し940億円が見
込まれる。交換しやすく使い勝手の良いパンツタイプが全体の60%程度を占めている。高齢化の進展で今後も市
場の拡大が続く見通しで、参入各社は基本機能強化や高機能化を進めている。
<調査結果の概要>
キッチン分野
殺虫剤分野
サニタリー分野
2010年
1,818億円
821億円
4,452億円
前年比
97.4%
98.8%
96.1%
2011年見込
1,794億円
859億円
4,557億円
前年比
98.7%
104.6%
102.4%
1.キッチン分野
2010年の市場は、前年比2.6%減の1,818億円となった。洗剤関連を中心に低価格化が進んでいること
に加え、前年の新型インフルエンザ流行に伴って除菌剤などが急拡大した反動も影響した。
2011年も引き続き市場の減退が続く見通しで、前年比1.3%減の1,794億円が見込まれる。
キッチン分野最大の市場である台所用洗剤は、詰め替え用への需要シフトと競争激化による低価格化により、前
年割れが続く厳しい市場環境にある。このため、ブランド強化や機能性訴求による差別化が図られている。
一方、近年続く内食志向によって、クッキングペーパー、ラッピングフィルム、食品保存袋・シート、レンジ・
オーブンシート、といった市場が底堅い。家庭用手袋は、衛生意識の高まりに加え介護での利用も増えており、ビ
ニール製の薄手や極薄手タイプを中心に需要を集めている。冷蔵庫用脱臭剤は、形状を薄くした新商品の投入や既
存商品のリニューアルのほか、
エコポイント制度を背景に冷蔵庫の買い替えが進んだことも追い風として拡大して
いる。
2.殺虫剤分野
2010年の市場は、前年比1.2%減の821億円となった。夏季にダニやアリが大量発生したことからダニ・
不快害虫用殺虫剤が実績を大幅に伸ばしたほか、忌避剤も引き続き好調だった。しかし、市場規模が最も大きいハ
エ・蚊用殺虫剤で、リキッドタイプと電池式蚊取り器が大きく減少し、殺虫剤分野全体としては縮小となった。
2011年は、節電対策として冷房使用を控えて窓を開ける機会が増えていることや、電池・電気を使用した器
具を避ける傾向もあり、忌避剤や蚊取線香(ハエ・蚊用殺虫剤に分類)が大幅に拡大する見通しであることから、
前年比4.6%増の859億円が見込まれる。
殺虫剤分野では、人体に対する殺虫成分の影響を懸念して、忌避剤への需要シフトが進んでいる。
3.サニタリー分野
サニタリー分野は、高齢化の進行や介護需要によって軽失禁ライナー・パッド、大人用紙おむつの拡大が続いて
いる一方、需要の伸び悩みや低価格化を受けて生理用品、綿棒は縮小が続いている。2010年の市場は、新型イ
ンフルエンザ対策で前年に急拡大した家庭用マスクの急減退も影響し、
前年比3.9%減の4,452億円となった。
本件に関するお問合せ:広報部
(Tel.03-3664-5697
Fax.03-3664-5842またはmail address:[email protected])
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2011年は、
東日本大震災の影響で物流に支障が発生した一方、
一部の品目で買い溜めなどの特需もみられた。
また、花粉飛散量の増加によって家庭用マスクが伸びたことなどから、前年比2.4%増の4,557億円が見込ま
れる。
サニタリー分野で最も市場規模が大きいベビー用紙おむつは、少子化が進む中、レギュラータイプ(テープタイ
プ)に比べ高単価なパンツタイプが主流となっており、市場が拡大している。また、おむつ離れの年齢が遅れてお
り、Lサイズ以上の商品が好調なことも拡大の一因となっている。
以上
<調査対象>
キッチン分野
台所用洗剤、キッチンクリーナー、クレンザー、パイプクリーナー、家庭用排水口洗浄剤、ペーパータオル、
クッキングペーパー、ラッピングフィルム、食品保存用品、レンジ・オーブンシート、アルミホイル、家庭用
手袋、食用油処理剤、水切り袋、冷蔵庫用脱臭剤、除菌剤、食器洗い(乾燥)機専用洗剤、米びつ用防虫剤
殺虫剤分野
ハエ・蚊用殺虫剤、ゴキブリ用殺虫剤、ダニ・不快害虫用殺虫剤、燻煙・燻蒸剤、忌避剤
サニタリー分野
生理用品、パンティライナー、軽失禁ライナー・パッド、ベビー用紙おむつ、大人用紙おむつ、綿棒、家庭用
マスク、ティシュペーパー
<調査方法>
富士経済専門調査員による調査対象企業及び関連企業、関連団体などへのヒアリング調査
<調査期間>
2011年6月∼8月
資料タイトル :
「トイレタリーグッヅマーケティング要覧 2011 No.3」
体
裁 :A4判 230頁
価
格 :100,000円 (税込み105,000円)
書籍・電子版セット 110,000円 (税込み115,500円)
調査・編集 :富士経済 東京マーケティング本部 第二事業部
TEL:03-3664-5821
FAX:03-3661-9514
発 行 所 :株式会社 富士経済
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