土木広報のすすめ ~国民から信頼される公共事業のために~ (公財)日本道路交通情報センター 藤 本 貴 也 副理事長 目 次 1.何故、今『土木広報』か! 2.土木広報のすすめ 3.土木広報アクションプランと 土木広報体制の強化 土木広報のすすめ ~国民から信頼される公共事業のために~ 平成28年2月18日 公益財団法人 日本道路交通情報センター 副理事長 藤本 貴也 本日の内容 1.何故、今『土木広報』か! 2.土木広報のすすめ 3.土木広報アクションプランと 土木広報体制の強化 1 1.何故、今『土木広報』か! 1-1 東日本大震災における 広報の成功と反省 1-2 根強い『公共事業悪玉論』 1-3 見習うべき自衛隊の広報戦略 1-4 広報以前の問題 ~建設産業の未来は?~ 2 1.何故今、土木広報か! 1-1 東日本大震災における広報の成功と反省 1) 成功した広報活動 出典:国土交通省東北地方整備局資料 ♯「くしの歯作戦」の命名と発信 3 1-1 東日本大震災における広報の成功と反省 1) 成功した広報活動 ♯ 前へ 「前へ!―東日本大震災と戦った無名 戦士たちの記録―」麻生幾著(新潮社) 出典:国土交通省東北地方整備局資料 4 1-1 東日本大震災における広報の成功と反省 2) 一般の人には浸透しなかった建設関係者の努力 ♯ 東日本大震災の被災地支援で貢献した組織は? Q 東日本大震災の被災地支 援で、より大きく貢献したと 思う団体・組織などは? 世間と建設業界の溝は、 震災対応でも埋まっていない 注) 図中の単位は%。一般の 回答者418人と建設業界 の回答者366人に対して、 編集部があげた選択肢 の中から三つまで選んで もらった。 出典:日経コンストラクション2012.3.26号 5 2) 一般の人には浸透しなかった建設関係者の努力 ♯ くしの歯作戦の認知度 注) 数字は、土木広報アクションプラン小委員会幹事会メンバー(13名)が、建設業界以外の知り合い(計272名) に電話ヒアリングを行い、くしの歯作戦を「知っている」「知っていない」どちらかを尋ねた結果である。 出典:「土木広報アクションプラン」2013/7/31(土木学会土木広報アクションプラン小委員会) 6 2) 一般の人には浸透しなかった建設関係者の努力 ♯ くしの歯作戦とともだち作戦の知名度 注) 数字は、平成23年3月11日~平成24年9月11日の1年6ヵ月期間を対象に、日経テレコン21による検索でヒットした記事 件数。見出し、本文、キーワード、分類語のいずれかに一致した記事の件数を表す。 出典:「土木広報アクションプラン」2013/7/31(土木学会土木広報アクションプラン小委員会) 7 2) 一般の人には浸透しなかった建設関係者の努力 ♯ 建設人の広報意識の欠如 集まらない東日本大震災における建設人の活躍状況写真 人のいない写真が大半 黒板や巻き尺、ポールが主役の写真 職員が直立不動で写っている写真 建設人の汗が感じられない写真 住民のいない写真 8 1-2 根強い“公共事業悪玉論” 震災の前後半年間における、大手5紙の「経済社説」に占める「公共事業批判社説」の割合 出典:「日本破滅論」 藤井聡・ 中野剛志、2012年、文春新書 9 1-2 根強い“公共事業悪玉論” ♯ 根強い「公共事業悪玉論」による“ムダな公共事業”の刷り込み(その1) 山に登るわたしは、奥に分け入るほど、呆然とすること がある。どんな山間僻地の渓流沿いにも、砂防ダムがある ことだ。どれも年月を経て土砂に埋まっている。おそらく 初期の目的に資する期間は短かったに違いない。・・・ 短期間で使い物にならなくなる砂防ダムに、いったいどれ だけのコンクリートが、そして公共事業という名の税金が、 つぎこまれただろう? 出典:「土木学会誌」2015年1月号『新連載 外から見える土木 第1回 誰のための、 何のための、土木事業か? 上野千鶴子 社会学者』 10 1-2 根強い“公共事業悪玉論” ♯ 根強い「公共事業悪玉論」による“ムダな公共事業”の刷り込み(その1) 砂防ダムといい、スーパー堤防といい、ついでに全国至 るところの海岸線にあるテトラポッドといい、むだで効果の ないコンクリートを公共事業の名で列島各地につぎ込み、 税金を使って大手のゼネコンから地方の建設業者まで、 津津浦々の毛細血管に及ぶカネの流れをつくりだし、その 利権誘導をもって盤石の保守の政治基盤をつくりだした。 出典:「土木学会誌」2015年1月号『新連載 外から見える土木 第1回 誰のための、 何のための、土木事業か? 上野千鶴子 社会学者』 11 【参考】 1.土砂が貯まることによ って、川底が削られるのを 防ぎます。また、勾配がゆ るくなることで水の流れが 遅くなります。 砂防ダムの効果 2.土砂が貯まり、川底が 3.一度に大量の土砂が 上がることで山くずれを防 出るのを防ぎます。 止します。また川幅が広が ることで水の流れが遅くな ります。 出典:「砂防えん堤のしくみ」熊本県土木部砂防課HP 12 1-2 根強い“公共事業悪玉論” ♯ 根強い「公共事業悪玉論」による“ムダな公共事業”の刷り込み(その1) M 「公共工事のだれがどう考えても無駄だなと思うものを 造ってきたのは間違いないですからね。ぼくらが自分 たちで造っていてもそう思いますよ。」 S 「四国に橋を3本も造っているからね。」 M 「そういうのを反省しながら、ほんとうに必要なものは これとこれなんだという方向にもっていかないと。」 出典:「東大卒大手ゼネコン3社長 特別座談会 ~建築の再生に向けて~」2013年7月16日 東京大学工学部建築学科HP 13 1-2 根強い“公共事業悪玉論” ♯ 京都新聞(6月21日) ①問12 悪化している日本の財政を立て直すた めに、あなたは何が必要だと思いますか。二つ までお答えください。 消費税を増税する 6.1 所得税を増税する 2.9 法人税を増税する 12.1 経済成長により税収を増やす 20.9 医療などの社会保障費の伸びを抑える 13.7 地方への交付金を減らす 3.1 無駄な公共事業をなくす 62.8 防衛費を減らす 15.2 公務員の人件費や定数を削減する 46.2 その他 1.1 分からない・無回答 2.3 出典:京都新聞 14 主要新聞、雑誌における「公共事業悪玉論」、「土建国家」の記事掲載件数集計 (1988(S63)~2012(H24)) 35 件数が急増した4つの山がある 地方紙、 夕刊紙等 30 雑誌 25 悪玉論の ルーツは 1983年の 朝日新聞 連載と関 連本。 ⇒詳しくは 3ページ後 ・・・。 出典:ELNET 20 朝日 15 読売 10 毎日 5 日経 0 1 9 8 8 1 9 8 9 1 9 9 0 1 9 9 1 1 9 9 2 1 9 9 3 1 9 9 4 1 9 9 5 1 9 9 6 1 9 9 7 1 9 9 8 1 9 9 9 2 0 0 0 2 0 0 1 2 0 0 2 2 0 0 3 2 0 0 4 2 0 0 5 2 0 0 6 2 0 0 7 2 0 0 8 2 0 0 9 2 0 1 0 2 0 1 1 2 0 1 2 産経 15 『平成経済20年史』 (2008(H20)年11月初版発行、紺屋典子著、幻冬社新書) ○・・・もう10年以上も前、スクラップを見ていて気がついた。 同時期に公共事業批判の記事が急に増え、しかも内容が どれも似通っている。「ひょっとして」と、大蔵省に電話して 尋ねた。「公共事業批判のキャンペーンをおやりになりまし たか」と。たとえ事実でも否定すると思いきや、「もちろんや りましたよ」の返事があっさり返ってきた。「マスコミにすぐ 使える資料も提供しました」と・・・ 16 財政制度審議会の報告・答申等 公共事業関係部分抜粋 平成8年10月 財政構造改革特別部会海外調査報告 (約210ページ) ○ 一般政府総固定資本形成の推移(対GDP比) 日 米 英 独 仏 伊 加 スウェー デン デン マーク 1975 5.3 2.1 4.7 3.6 3.7 3.2 3.7 4.3 3.7 1994 6.6 1.6 1.9 2.0 3.4 2.3 2.3 3.3 2.1 (出典)日本:国民経済計算(1990年基準による)、諸外国:OECD/National Accounts (注)イタリアの1975年の欄の数値は1980年、アメリカの1994年の欄の数値は1993年のもの。 17 財政制度審議会の報告・答申等 公共事業関係部分抜粋 平成8年12月12日 財政構造改革特別部会最終報告 -活力ある21世紀への条件- (68ページ) ○ 平成9年度予算編成における歳出削減合理化方策(13ページ) 公共工事の事業の実施については、財政資金の効率的使用の観点から、 ①公共工事のコストが割高である、 ②投資が薄まきとなっており、その効果がなかなか目に見えてこない、 ③各省庁・事業がバラバラに実施されており、二重投資等の非効率な事例 が見受けられる といった批判がなされている。 18 1-2 根強い“公共事業悪玉論” 『公共事業悪玉論』の“功罪” 1. たたきやすい公共事業費の圧縮へ世論を誘導し、財政危 機を抜本的に回避するために必要な社会保障費の見直し を先送りしてしまったこと。 2. 公共事業の軽視による、中長期的発展を支える国土基盤 (社会資本)の形成を遅らせてしまったこと。 3. 短期的な経済・雇用対策手段としての財政出動(公共事業 等)施策を自ら封じてしまったこと。 cf.安倍政権における『アベノミクス』(金融緩和、財政出動、成長戦略) 19 1-2 根強い“公共事業悪玉論” 『公共事業悪玉論』の“教訓” 1. 公共事業がフォローの風のピーク時に『公共事業不要論』 のタネが生まれている。 ⇒ コンプライアンスの重要性を 再認識すべき。 2. 財政制度等審議会の審議が予算の動きを誘導している。 3. 財務省財政制度等審議会の動きとマスコミの動きが連動 している。 ⇒ 公共事業の必要性についてのマスコミ・政 治・国民の理解が重要 20 1-3 見習うべき自衛隊の広報戦略 自衛隊の東日本大震災での活躍状況の広報 自衛隊の東日本大震災広報誌 ■ 目次 ■ 発刊のことば ■ フォトレポート 「絆」で結ばれる岩手県民と自衛隊 ■ 自衛隊員へ贈る感謝のメッセージ ■ 全国各地から届いた「励ましのことば」 ■ 災害派遣活動の軌跡 ■ 自衛隊員の証言で綴る 災害派遣活動体験記 ■ 国民が見守る自衛隊 発行:盛岡タイムス社 平成23年9月11日発売(税込1,700円) 21 1-3 見習うべき自衛隊の広報戦略 出典:「ありがとう自衛隊(勇士たち)」(盛岡タイムズ社) 1-3 見習うべき自衛隊の広報戦略 東日本大震災に見る自衛隊の広報 • 約30人の広報専門部隊(JTF※広報室)が取材・記録、報道対応、関係自治体 との広報連絡にあたっていた ※JTF:Joint Task Force=統合任務部隊の略。特定の任務を達成するため、 1人の司令官の指揮下に陸・海・空自の部隊のいずれか2以上からなる 特別の部隊を置いて運用される部 cf:「空飛ぶ広報室」(有川 浩著) 積極的な広報活動に向けた取り組みについて • 広報の実務は、優れてトップ・マネジメントの問題 • 自衛隊員それぞれが広報マンとの意識が徹底 • 対外的な活動には必ず訓練された記録班(広報班)を同行 「防衛省・自衛隊における広報活動の基本方針について(通達)」(防衛省) 参照 「防衛省の広報活動に関する訓令」 (防衛省) 「陸上自衛隊の広報活動に関する達」(防衛省) 23 1-3 見習うべき自衛隊の広報戦略 広報実施担当官は自衛隊のトップマネジメント 出典:「防衛省の広報活動に関する訓令」、「陸上自衛隊の広報活動に関する達」(防衛省)より作成 24 1-3 見習うべき自衛隊の広報戦略 隊員等一人ひとりの広報意識の醸成 すべての隊員等が広報意識を持つ必要がある 広報意識とは・・・ 自らの行動の結果が防衛省・自衛隊に対する国民の印象・評判に 直結することを常に意識し行動することである。 広報意識を醸成するには部内広報が重要 出典:「防衛省・自衛隊における広報活動の基本方針について(通達)」H22/8/1(防衛大臣)を参考に作成 25 1-4 広報以前の問題 ~建設産業の未来は?~ 1) 建設関連企業経営者アンケート(日刊建設工業2015年10月14日、15日) 【アンダーライン部】 ①2019年をピークに建設市場は縮小し、 量から質へと需要転換が本格化-(中 略)建設関連企業の経営者が長期的な 事業動向をそう見ていることが、日刊建 設工業新聞社が各社トップに行ったアン ケートで明らかになった。 ④ ②長期的には、市場の縮小傾向が続くと の見方が支配的だ。 ① 一方で、建設市場は大きく変動せず、底 堅く推移するとの予測もある。 ③ ③市場変動や環境変化にどう対応していく かは重要な経営課題の一つだ。 ② ④多かったのは、「人材の確保・育成」 71人)、「現場生産性の向上」(62人)、 「海外事業の拡大」(51人)となった。 ⑤ ⑤「特定の分野・領域が縮小するというよ りも、人口減に伴う需要減少や公共部 門の財政的制約などの中で、市場全体 が引き締まると予想する」 出典:日刊建設工業新聞 26 1-4 広報以前の問題 ~建設産業の未来は?~ 1) 建設関連企業経営者アンケート(日刊建設工業2015年10月14日、15日) 長期的には、市場の縮小傾向が続く との見方が支配的だ。 日刊建設工業新聞社は、ゼネコンや 建築設計事務所、建設コンサルタン トなど建設関連100社の経営者を対 象に、建設市場の動向や環境変化 への対応で注力する取り組み、成長 が期待できる事業分野・領域などに ついてアンケートした (有効回答81社) 出典:日刊建設工業新聞(平成27年10月15日より) 27 1-4 広報以前の問題 ~建設産業の未来は?~ 1) 建設関連企業経営者アンケート(日刊建設工業2015年10月14日、15日) 市場変動や環境変化に どう対応していくかは重要 な経営課題の一つだ。 多かったのは、「人材の 確保・育成」(71人)等 出典:日刊建設工業新聞(平成27年10月15日より) 28 1-4 広報以前の問題 ~建設産業の未来は?~ 2) オリンピック特需の終焉(含む復興特需)の影響は? オリンピック関連の建設投資は1%程度 国家が成立して以来今日まで、社会資本整備は常に時の政府 (含む地方政府)の重要な使命の一つであった。 今日の欧米諸国においても国力(GDP)の2~4%は社会資本 整備に振り向けている。 ⇒ 経済・社会の発展に対応して、GDPの3%程度(日本は防 災投資分が更に上乗せされる)のインフラ投資は必要。 経済が成長すれば、それに比例してインフラ投資も増加する。 災害復旧事業は補正予算同様+α と考えるべき 29 1-4 広報以前の問題 ~建設産業の未来は?~ 3) 人口減少の影響は? 人口の減少は経済成長のマイナス要因であるが、生産性の 向上(技術革新等)等によりカバー出来ない程致命的ではない。 (注:経済の潜在成長率=労働力、資本、生産性) 西 暦 人口減少率 2015年 -0.25% 2025年 -0.61% 2030年 -0.72% 2040年 -0.92% 2050年 -1.05% 30 1-4 広報以前の問題 ~建設産業の未来は?~ 4) インフラ整備は質・量ともに満足できる水準になったのか? 現在の社会資本の整備水準は 安全の確保、活力基盤の整備、景観・環境等の快適な 生活基盤の確保のいずれをとっても不十分であり、欧米 諸国と比べてもその水準は極めて低い。 今後、量的な充足度は向上しても、質的な向上や 経済・社会の変化に対応した新たなニーズへの対応が 必要。 31 1-4 広報以前の問題 ~建設産業の未来は?~ 5) 赤字財政の中で、インフラへの投資水準は今後とも引き下げる べきか? ○ 国家成立以来インフラ整備は政府(国・公共団体等)の 主要課題。 ○ 我が国よりインフラ整備の進んでいる世界の先進国に おいても、GDPの3%程度はインフラ整備に振り向けて いる。 ○ 我が国もGDPの一定水準はインフラ整備に振り向ける べき。これ以上下げる理由は見当たらない。 32 1-4 広報以前の問題 ~建設産業の未来は?~ 6) 維持更新費の増大による新規投資の制約 国土交通省のこれまでの維持更新費の推計によると、 概ね20年後には新規投資の余力がなくなる可能性が ある。 (税法上の耐用年数で一括更新) 国土交通省の推計の見直し結果(平成25年12月)に よると、今後とも現在程度の新規投資の余力はある。 (実態に即した更新時期を想定) 33 平成25年12月25日社会資本整備審議会答申に基づき作成 維持管理費・更新費の再推計 (平成23年度国土交通省白書+H25年末データ) 3.6兆円※ 4.3~5.1兆円※ 4.6~5.5兆円※ 5 13 (注)推計方法について 国土交通省所管の8分野(道路、港湾、空港、公共賃貸住宅、下水道、都市公園、治水、海岸)の直轄・補助・地単事業を対象に、2011年度以降につき次のような設定を行い推計 ・更新費は、耐用年数を経過した後、同一機能で更新すると仮定し、当初新設費を基準に更新費の実態を踏まえて設定。耐用年数は、税法上の耐用年数を示す財務省令を基に、 それぞれの施設の更新の実態を踏まえて設定。 ・維持管理費は、社会資本ストック額との相関に基づき推計。 (なお、更新費・維持管理費は、近年のコスト縮減の取組実績を反映) ・災害復旧費は、過去の年平均値を設定。 ・新設(充当可能)費は、投資総額から維持管理費、更新費、災害復旧費を差し引いた額であり、新設需要を示したものではない。 ・用地費・保障費を含まない。各高速道路会社等の独法等を含まない。 なお、今後の予算の推移は、技術的知見の蓄積等の要因により推計結果は変動しうる。 修正箇所(※)は平成25年12月25日社会資本整備審議会答申記載の国土交通省試算による。 資料) 国土交通省 35 新規投資への余力 (2013年度の公共投資総額を10兆円とした場合) 2013年度 公共投資 総額の 公共投 伸び率 資総額 10年後 【内訳】 維持 管理・ 更新費 投資 余力 1% 2% 維持 管理・ 更新費 (10 兆円) 0% (10 兆円) 3.6 6.4 20年後 【内訳】 公共投 資総額 (11 兆円) (12.2 兆円) 平成25年12月25日社会資本整備審議会答申に基づき作成 4.3 ~ 5.1 単位:兆円 投資 余力 【内訳】 公共投 資総額 4.9~ 5.7 (10 兆円) 5.9~ 6.7 (12.2 兆円) 7.1~ 7.9 (14.9 兆円) 維持 管理・ 更新費 投資 余力 4.5~ 5.4 4.6 ~ 5.5 6.7~ 7.6 9.4~ 10.3 36 2.土木広報のすすめ 2-1 広報とは 2-2 土木広報のポイント 2-3 土木広報の教訓 2-4 戦略的広報とは 37 2.土木広報のすすめ 2-1 広報(パブリック・リレーションズの日本語訳)とは 「パブリック・リレーションズとは、組織体とその存在を左右 するパブリックとの間に、相互に利益をもたらす関連性を構 築し、維持するマネジメント機能である。」と定義している。」 (『体系パブリック・リレーションズより』) 「「広報」が「知らせる・伝える」という一方向のコミュニケー ションのニュアンスが強いが、「パブリック・リレーションズ」は 「相互に利益をもたらす」ための双方向のコミュニケーション を意味している。」 (『土木広報アクションプラン小委員会』(土木学会社会コミュニケーション委員会)) (以降『土木広報小委員会』と略称で呼ぶ) 出典:土木学会 「土木広報アクションプラン「伝える」から「伝わる」へ【最終報告書】」 38 2-2 土木広報のポイント ① 総論賛成・各論無関心 ② 広報は優れてトップマネジメントの問題 ③ 一人一人が広報マン=>総力戦 ④ 建設関係者と一般国民との間の認識のギャップ ⑤ PDCAサイクルの重要性 39 2-2 土木広報のポイント 1) 建設関係者と一般国民との間の認識のギャップ ♯ 建設業に対する世間のイメージ Q 建設業界に抱くイメージは? ■2009年調査との比較(一般のイメージ) 談合 地域経済への貢献 地域の雇用確保 1.5 1 0.5 0 -0.5 -1 -1.5 防災・災害復旧への 貢献 2009年 2012年 出典:日経コンストラクション2012.3.26号 政官との癒着 経営体質 この3年間で建設業界に対 する一般の人のイメージは 改善した。 しかし建設業界と世間の溝 は埋まらない 労働環境 環境配慮 注) 図に示したイメージ指数は、 各テーマに関して数値が大きい ほどイメージがよいことを示す (最大値は2、最小値は-2)。 40 2-2 土木広報のポイント 1) 建設関係者と一般国民との間の認識のギャップ ♯ 建設業に対する世間のイメージ Q 建設業界に抱くイメージは? ■建設業界と一般の意識の差 談合 地域経済への貢献 地域の雇用確保 2 1.5 1 0.5 0 -0.5 -1 -1.5 防災・災害復旧への 貢献 建設業界の回答者 一般の回答者 出典:日経コンストラクション2012.3.26号 政官との癒着 “政官との癒着”“談合”に ついては、建設業界の人 が思う以上に一般の人の イメージは依然として悪い 経営体質 労働環境 環境配慮 注)図に示したイメージ指数は、各 テーマに関して数値が大きい ほどイメージがよいことを示す (最大値は2、最小値は-2)。 41 2-2 土木広報のポイント ジョハリの窓による土木広報の問題認知 「土木会では当たり前のことが国民にとって当たり前のことではない」 「広報は常に相手とのコミュニケーション」 ジョハリの窓 自分は分かっている 分他 か人 っ は て い る 解放の窓 「公開された自己」 (Open Self) 自分は分かっていない 盲点の窓 「自分は気づかれていな いものの、他人からは 見られている」 (Blind Self) 分他 か人 っ は 「誰からもまだ知られて て 「隠された自己」 いない自己」 い (Hidden Self) な (Unknown Self) い 「ジョハリの窓」は、コミュニケーションにおける自己の公開とコミュニケーションの円滑な進め方を考える ために提案されたモデル 秘密の窓 未知の窓 出典:土木学会 「土木広報アクションプラン「伝える」から「伝わる」へ【最終報告書】」 42 2-2 土木広報のポイント 土木界のイメージ 国 民 は 知 っ て い る 土木界のジョハリの窓 土木界が知っている 土木界は知らない 【①顕在的イメージ】 【③無自覚イメージ】 ・土木施設は身近にある ・生活の役に立っている ・東日本大震災で減災に役に立った 【②潜在的イメージ】 国 民 は 知 ら な い ・我が国の社会資本は十分でない ・地震時に危険な個所がある ・経済の活性化に貢献 ・東日本大震災で啓開作業にあたった ・復旧、復興に貢献している ・土木施設はおもしろい ・最先端技術が用いられている ・特例公債と建設国債の混同(事例3) ・国民が以下の疑問を抱いていることを土木 界関係者は理解していない。 ・社会資本ってなに? ・コンサルタント、ゼネコンってなに? ・社会資本って必要なの? ・無駄な施設に税金を浪費? ・非常時に役立つの? ・土木マニアの存在(事例1) ・くしの歯作戦が知られていないこと(事例2) 【④未知的イメージ】 ・国民も知らない、土木界も気づいていない 土木の魅力があるのではないか? ・QS世界大学ランキング(事例4) ・土木の意味(事例5) 出典:土木学会 「土木広報アクションプラン「伝える」から「伝わる」へ【最終報告書】」 43 2-2 土木広報のポイント 目指すべき土木界のジョハリの窓 目指すべき土木界のジョハリの窓 国 民 は 知 っ て い る 土木界が知っている 土木界は知らない 【①顕在的イメージ】 【③無自覚イメージ】 ・土木施設は必要である ・土木施設は身近にある ・生活の役に立っている ・非常時に頼りになる ・今後も充実する必要がある ・土木施設はおもしろい ・経済の活性化に寄与する ・なし 【②潜在的イメージ】 国 民 は 知 ら な い ・なし 【④未知的イメージ】 ・なし 土木界関係者は、国 民が知らない、あるい は誤認している事象を、 国民に正しく知らせなけ ればならない。 土木界関係者は、土木界での常識 は、国民の常識ではないことを認識し て広報に取り組む必要がある。 併せて、国民の声や動向に注目し、 土木界で認知されていないことを土木 界にしらせる必要がある。 土木界の事象を情報 発信したり、アーカイブ 化していく必要がある。 土木界関係者は、知られ ていない土木界の事象をい ち早く察知する必要がある。 出典:土木学会 「土木広報アクションプラン「伝える」から「伝わる」へ【最終報告書】」 44 2-2 土木広報のポイント 継続的な取り組みの為に ①計画(Plan) 広域目標の明確化、評価に 向けての目標設定、広報企画 ③改善(Act) 何をどのように広報していくか、 前計画を反省しどのように改善 するかについて決定する。 評価を基に、広報の継続や バージョンアップ、改善措置の検討 ②実行(Do) 計画の継続、内容を変更などについ て決定する。 計画に従って広報を実行する。 広報実施 ③評価(Check) 目標達成度評価 計画の達成度を評価し、成功 要因や失敗要因を分析する。 土木広報のPDCAサイクル 出典:土木学会 「土木広報アクションプラン「伝える」から「伝わる」へ【最終報告書】」 45 2-3 土木広報の教訓 (広報に対する基本的姿勢) ・広報費は経費ではなく投資と考えるべき ・広報の人材教育 ・様々な方法で多面的なアプローチを 等 46 2-3 土木広報の教訓 (広報の対象) ・母親、女性等からの公共事業批判に耳を傾ける とともに、興味を持ってもらう方法を考える ・マスコミとの信頼関係の重要性 ・オピニオンリーダーへの働きかけ 等 47 2-3 土木広報の教訓 (広報の方法) ・「見てもらえる現場」つくりの努力が必要 ・大規模な土木構造物、土木遺産の活用 ・社会貢献活動は継続性が重要 ・頑張る人のストーリーを作り、メディアを通じて 国民へ 48 2-3 土木広報の教訓 広報と恋愛の類似点 『明日の広報』(佐藤尚之氏)では、「広告は消費者へのラブレター」として紹介して いる。 恋愛成就のための視点 土木広報を成功させる視点 恋愛の対象者を思い浮かべる、良く 知る 広報対象を明確化しターゲットごとに 広報メニューを考える こまめにメールし、自分を印象づける 小さな広報でも束ねるとインパクトを 持つ 好意を示し続けることが大切 広報は継続してこそ効果が出る たまには遊園地に行ったりレストラン で食事する 目玉のメニューを打ち出す 「好きな気持ち」をいろいろな表現で 伝える 広報の材料は見せ方を変えて再利 用する 相手から反応がなくても、アプローチ を重ねる 一度であきらめずに手数を打つ 出典:土木学会 「土木広報アクションプラン「伝える」から「伝わる」へ【最終報告書】」 49 2-4 戦略的広報とは 戦略的広報 戦略PRとは? 戦略PRとは、対象者に必要・ほしいと思わせるイメージをつくりだすことである。 購入 広 告 商品の情報 情報提供 欲しい人 購入 戦 略 P R 商品の情報 ②情報提供 興味のない人 慎重な人 ①必要・欲しいと思わせる イメージを作り出す 出典:「新版 戦略PR 空気をつくる。世論で売る」本田哲也著、2011/2(アスキー新書) 50 2-4 戦略的広報とは 戦略的広報 ダイエット食品を売るには? 市民が暗黙のうちに共有する情報の集合体である「イメージ」づくりを仕掛ける。 メタボは 体に悪い・ カッコ悪い お金をかけない 手軽な ダイエット方法は 無い 有名人が使っ てるなら 怪しくない 嫌われる・ 不健康 今のままでは ダイエット できない 購入 有名人が 購入し 効果がある 友人・家族の 評判がいい 友人が 試したなら 間違いない 出典:「新版 戦略PR 空気をつくる。世論で売る」本田哲也著、2011/2(アスキー新書) 51 2-4 戦略的広報とは 戦略的広報 イメージづくりに必要な要素 イメージづくりに必要な要素は「おおやけ」「ばったり」「おすみつき」の3つで ある。 情報洪水の中での 貴重で運命的な 出会い (口コミ) ばったり 「偶然性」 日本の消費社会は成熟 し政治や環境問題への 関心が高い (テレビや新聞) おおやけ 「公共性」 おすみつき 「信頼性」 出典:「新版 戦略PR 空気をつくる。世論で売る」本田哲也著、2011/2(アスキー新書) 本物志向・自分だけの スタイルを満足させる (知識人、有名人) 52 2-4 戦略的広報とは ボスニア戦争 ボスニア紛争は情報戦だった! ボスニア・ヘルツェゴビナとセルビアの紛 争は、1992年に始まり1995年に終結した。 紛争当初、ボスニア・ヘルツェゴビナ大統 領は、連邦国内の「内戦」として処理される のを避け、問題を「国際化」するためにアメ リカの『PR企業』のサポートを受けた。 その結果、セルビアが「悪」とのイメージ づくりに成功し、紛争に勝利した。 出典:「ドキュメント 戦争広告代理店」高木徹著、2005/6(講談社文庫) 53 2-4 戦略的広報とは ボスニア戦争 国際社会へのイメージづくりで勝利! ボスニア・ヘルツェゴビ ナは被害者! 虐殺して いる! 強制収容所 がある! 国際社会 セルビアが 「悪」 であるとの 印象づけ ボスニア ・ヘルツ ェゴビナ セルビアが 加害者! PR 企業 民族浄化 しようと している! 『ボスニア』で 紛争が 起きている! 『ボスニア紛争』 実際の紛争では 同等の戦争行為が 行われている。 出典:「ドキュメント 戦争広告代理店」高木徹著、2005/6(講談社文庫) 国 連 追 放 国連軍に よる攻撃 経済制裁 セルビア 54 3.土木広報アクションプランと 土木広報体制の強化 3-1 土木広報アクションプラン 3-2 個別の取り組みから総力戦へ 3-3 土木学会における 土木広報体制の強化 55 3.土木広報アクションプランと土木広報の体制強化 3-1 土木広報アクションプラン 1) 広報対象者の類型化と重点化(イメージ) 対象者との関係性 Ⅰ.重点対象者 A.当事者 A-Ⅰ.土木関係者 B.中 間 B-Ⅰ.家族・主婦 C.第三者 Ⅱ.特定対象者 Ⅲ.一般対象者 A-Ⅱ.工学系高校生・ A-Ⅲ.土木マニア・ 大学生 ファン・シニア B-Ⅱ.幼児・小学生・ B-Ⅲ.一般市民・ 中学生・高校生 利用者 C-Ⅰ.報道関係者・ C-Ⅱ.地方報道関係 識者・作家 者・利害関係者・住民 出典:土木学会 「土木広報アクションプラン「伝える」から「伝わる」へ【最終報告書】」 C-Ⅲ.世論・輿論 56 3-1 土木広報アクションプラン 2) 土木広報アクションプラン対象別メニュー 関 係 1.東日本大震災の経験と教訓(最重点) 1) 土木関係者への広報研修実施 2) 土木界内の広報に関する情報 A.当事者 A1.土木関係者 共有 3) 最高広報責任者の明示 7) マスメディアにおいて誤解や思 い込みや、不正確な情報に基づく 土木に関する発言があった場合、 正確な情報を提供する。 8) 一般の女性が関心のある内容 で土木を広報 9) ファミリーデー(社員の家族によ る会社訪問日)の開催 10) ”Facebook””twitter”公式アカ ウントによる情報提供 B.中 間 B2.家族・主婦 11) 災害時広報体制の確立 C.第三者 C1.報道関係者・ 識者・作家 26) 記者との懇談会の実施 27) 記事にされやすい情報発信 28) 識者向けの情報発信 対 象 2.次世代への投資(重点) 4) 学生向けの特別授業やセミ A2.工学系高校生・ ナー等 大学生 B2.幼児・小学生・ 中学生・高校生 C2.地方報道関係者・ 利害関係者・住民 12) 学校の図書館に所蔵でき る土木図書の作成 13) 教育指導者向けの学習会 の開催や教材開発 14) 学習指導要領に合致し、 総合学習、遠足、修学旅行等 に活用できる教育素材の提 案、企画づくり 15) 土木技術者を講師とした 土木教室の開設 16) 国語辞典における土木の 意味と用例の提案、普及 29) 地方報道記者との勉強会 30) 第三者による検証や再現 が可能な説明資料の提供 出典:土木学会 「土木広報アクションプラン「伝える」から「伝わる」へ【最終報告書】」 3.社会資本整備への理解(一般) 5) 土木検定の実施 A3.土木マニア・ 6) 体験ツアー等の実施 ファン・シニア B3.一般市民・ 利用者 17) 観光と一体となった現場見学 ツアーの実施 18) 100万人の市民現場見学会 の改善 19) 土木に興味のある著名人を 土木イベントに招待したり機関 誌にコラムを執筆依頼 20) 道の駅やSA/PA、駅での情 報発信(フリースペースやイベン ト広場の活用) 21) 障害学習で地域の土木を素 材化 22) 土木技術者が正確な情報に 基づいてWikipediaに投稿 23) 電車のつり広告の掲載 24) 土木共通のシンボルマーク・ シンボルロゴ・ゆるキャラの制定 25) 工事に携わった土木技術者 の氏名を記した銘板の設置 C3.世論・輿論 31) 土木知識に関する対応窓口 設置 32) テレビ情報番組の制作 33) 番組製作会社へのはたらき かけ 57 3-2 個別の取組から総力戦へ 主体別の広報活動(従来) 国 民 マスコミ 研究成果 イメージアップ 自社PR 事業広報 解説・研究成果 自社PR イメージアップ コンサルタント 建設業 政策・事業説明 事業主 イメージアップ 土木学会 測量・地質調査 積極的広報活動 出典:土木学会 「土木広報アクションプラン「伝える」から「伝わる」へ【最終報告書】」 大学等の 研究機関 補助的広報活動 58 3-2 個別の取組から総力戦へ 主体別の広報活動(各団体が連携し、土木学会が広報の先導役を担う場合) 国 民 マスコミ 研究成果 自社 PR 事業広報 自社 PR 解説・ 研究成果 政策・事業説明 イメージアップ イメージアップ イメージアップ イメージアップ 土木学会 コンサルタント 建設業 事業主 測量・地質調査 大学等の 研究機関 連携・協働 積極的広報活動 出典:土木学会 「土木広報アクションプラン「伝える」から「伝わる」へ【最終報告書】」 広報における連携 59 3-3 土木学会における土木広報体制の強化 1) 土木学会の問題意識 【土木広報の現状と課題】 • 現状 – 土木広報全般の先導役を担う組織が明確になっていない – 各組織がそれぞれの目的で個別に広報活動を展開しており、 土木広報全般の戦略的取り組みとして不十分 – 各組織が有する広報ノウハウや情報の集約・活用が不十分 – 各組織が情報面や活動面で十分な連携が図られていない • 課題 – – – – 土木広報全般の主導的組織の設置 土木広報全般の戦略案の立案と共有 広報ノウハウ、情報の集約・活用 広報活動の連携・推進 出典:土木学会 「検討討論会14「土木界の新しい広報体制-土木広報センターの役割-」」 60 3-3 土木学会における土木広報体制の強化 2) 「土木広報戦略会議」と「土木広報センター」の設置 「土木広報戦略会議」は、土木界が一体となって取り組む 広報戦略の基本方針を示す司令塔となる組織である。 また、「土木広報センター」は、その方針に基づき、自ら が主体となる活動の実施、各委員会や支部、関係団体が 主体となって行う活動との連携・調整、情報共有・発信など を行うものである。 出典:土木学会 「土木広報戦略会議及び土木広報センター設置構想(2015年6月)」 61 3-3 土木学会における土木広報体制の強化 3) 「土木広報センター」設立の趣旨 【広報センター設立の趣旨】 ・ 社会と土木の100年ビジョン-あらゆる境界をひらき、持続可能 な社会の礎を築く-(土木界、土木学会、土木技術者が今から行 動すべき事柄) ① 市民、メディアとのコミュニケーションの推進 -不言実行から有言実行へ- ② 社会の技術リテラシー向上への貢献 ・ JSCE2015-あらゆる境界をひらき、市民生活の質向上を目 指す-(土木学会の活動目標と行動計画) 重点課題:価値ある情報発信と情報収集機能の構築と運用 – 社会のインフラに対するニーズを的確に把握し、学会内の有機的結合で整理された シーズや新たな検討成果に基づき情報発信をする仕組みの構築を行います。- ・ 土木広報インフラ(戦略と施策・組織体制・仕組み)の構築 出典:土木学会 「検討討論会14「土木界の新しい広報体制-土木広報センターの役割-」」 62 ご静聴ありがとうございました! 63 ふじもと た か や 藤本 貴也 氏 プロフィール 公益財団法人 日本道路交通情報センター 大阪工業大学 副理事長 客員教授 昭和24年生まれ 47年 〃 平成 東京大学工学部土木工学科卒業 建設省入省 62年 〃 大臣官房技術調査官 元年 〃 中部地方建設局静岡国道工事事務所長 3年 〃 道路局有料道路課建設専門官 5年 〃 道路局企画課道路事業調整官 7年 〃 道路局企画課道路経済調査室長 10年 〃 関東地方建設局企画部長 11年 〃 道路局国道課長 13年 日本道路公団調査役 14年 国土交通省総合政策局技術調査官 16年 〃 近畿地方整備局長 18年 国土地理院長 19年 国 土 交 通 省 退 職 、 (財 )道 路 空 間 高 度 化 機 構 20年 (社 )建 設 コ ン サ ル タ ン ツ 協 会 専務理事 副会長兼インフラストラクチャー研究所長 大阪工業大学 25年 客員教授 (公 財 )日 本 道 路 交 通 情 報 セ ン タ ー 副理事長 (一 社 )建 設 コ ン サ ル タ ン ツ 協 会 イ ン フ ラ ス ト ラ ク チ ャ ー 研 究 所 顧問
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