第10回市民懇話会会議録

第10回新文化会館基本構想等市民懇話会会議録
日
時
平成25年1月17日(木)午後7時~午後9時
場
所
市役所4階
出席者
大会議室
時田洋委員、手塚真世委員、菊地清委員、白岩英也委員、酒井綾子委員、
柴田正夫委員、竹田芳明委員、竹田三佳委員、髙橋幹彦会長、渡部俊一委員、
山口富士男委員、多勢久美子委員、鈴木公人委員
(欠席 白岩聡委員、斉藤友義委員、加藤健吾委員、髙橋裕介委員、丸川紀子委員、
髙橋茂子委員、須貝智郎委員、佐藤吉栄委員、安部欽也委員、松田洋子委員、
小林繁治委員、曽根原照子委員)
(アドバイザー委員)近江哲朗委員
(欠席 三浦秀一委員、大塚敦委員)
以上14名
設計者
株式会社大建設計
(百合野総括責任者、木村意匠担当主任技術者、梅景意匠担当技術者)
以上 3名
事務局
政策主幹、建設課長補佐、農林課森づくり推進室長、管理課管理係長、
スポーツ文化課長補佐、スポーツ文化課文化係長、企画財政課長補佐、
企画財政課主任
以上 8名
会議録
1
開
会
2
挨
拶
会 長
「今まで基本構想、基本計画について話し合ってきましたが、いよいよ基本設計のたたき台ができて
きました。平面図が紙になって出てくると思いましたが、プロジェクターによる説明とのことです。
設計者からの説明の後、皆様の意見をざっくばらんにお聞きできればと思います。」
事務局
本日の案はたたき台であることから、紙ベースの資料は無く、プロジェクターの画面を見
て御意見をいただいた後に具体的な作りこみをしていきたいと考えています。
3
報
告
事務局
・第9回会議録は修正無く、市 HP へ掲載します。
・「今後の市民懇話会の活動」について、意見等はなく了承とさせていただきます。
・設計者選定の経緯について事務局により説明。
4
説
明
(1)基本設計案について
・設計者から自己紹介と配置計画及び平面計画を説明。
・設計者が基本構想・基本計画及びその他資料を読み込み、意見をいただくための案として作成した
ものになります。
1
・本日頂戴する意見等を踏まえて、基本設計を作成してまいります。
5
意見交換
委員 A
木造化はどの辺を中心に考えているか。構造体はRCと理解していいか。
設計者
この建物は大きな建物と低層の平場の部分に分かれます。メインホールは音に対する配慮
も必要であり、大きな架構を使い内部の木質化(仕上げに木を使って)を行いたいと考え
ています。低層部は、柱に木を使った表現とし、積極的に木を使った内装空間としたい。
今回の大きなテーマは木造の文化会館として進めています。部分的に雪国対応や遮音の関
係からコンクリートも必要であろうと思います。
委員 A
一般的にこれほど大規模な木造建築物であれば、先進的な事例となるし、時代の要請や居
心地という面での評価もあります。しかし、耐震性、防火性、耐久性の観点からコンクリ
ート中心の方が経済的に優れていると言われているのでないか。愛媛県の試算(平成14
年度
公共施設の木造及びRC造別の建築コスト比較調査結果)では、大規模な公共建築
物はコスト面で25%かかりましする可能性があること、耐久性の面でメンテナンスコス
トについてはコンクリートが20~30年、木質系中心の場合15~25年内に大規模修
繕をしなければいけないことを計画すべきであるとの1つの見解があります。そういうも
のに対して、今回の目的が「市民会館」であって「木造化」ではないことを踏まえながら
トータルコストが安いことを説明できる計画があってしかるべきであると私自身思いま
すので、設計者の立場から建築コスト、トータルコストを含めた答えを聞きたいです。
事務局
設計者には、市の基本構想、基本計画に基づいて設計いただいています。今日は、それら
についてではなく、基本設計案についての意見をお願いします。
委員 A
分りましたが、それらについても十分検討し、木造で建てることが南陽市として本当にい
いのだという説明が必要であると思います。
委員 B
諸室の広さ、面積は基本構想を基に計画されたのか。
事務局
諸室の広さ等については、基本構想に基づいています。具体的な面積については今日の御
意見を基にお示ししたいです。
会長
配置図を見て様々話し合った施設が網羅され、なるほどと感じたところですが、市役所と
文化会館の間の通路は拡張するのでしょうか。
設計者
現在の通路幅から数メートル建物を離した案となっていますが、段差もあり、もう少し整
理、検討して配置計画を決めていきます。
会長
駐車台数に対して片道1車線であり、国道113号への出入りに時間を要するのではない
でしょうか。
事務局
基本構想、基本計画にもアクセス道路を計画しています。北側、南側の通路、沖郷方面へ
の市道を整備すれば、相当の交通量があっても対応できると考えます。
会長
市役所と新文化会館の間の道路について車線を増やすのかということを聞きたいのです。
事務局
今のままです。
委員 C
懇話会の意見が上手く集約されている気がします。アクセス道路は緊急車両も通るので、
別のアクセス道路が整備されるものと思っていましたが、万全の体制とするには狭すぎる
2
のではという意見だと思います。
メインホールのオーケストラピット不使用時は1000席の固定席となるのか。マルチホ
ールと展示ギャラリーを一体利用した場合の想定収容力はどの程度か。さらには、マルチ
ホールは可動席か別のものになるのかをお聞きします。
事務局
アクセス道路については、既存の建設予算で対応することはご説明したと思います。
退館時に混雑するものと想定されますが、文化会館が完成した際には、警察と協議し、市
役所前の信号の設定についても考慮いただきたいと考えています。
委員 C
いざという場合の退出の動線を確保した上で文化会館を建てるべきであると思います。南
側の道路も十分な広さで確保できるということであれば別に指摘するところは無いです。
委員 A
400台の車が現状の信号の間隔で一カ所から出た場合にどの位の渋滞になるのかを計
画の中で計算し、設計しないと安全性等の面で困るのではないかと思います。
設計者
メインホールは、オーケストラピットを除いた部分で固定席約800席、オーケストラピ
ットを可動席として約200席という案です。マルチホールは、2/3がロールバック席、
1/3キャスターで運ぶスタッキング席で考えた場合に約400席確保できると考えま
す。展示ギャラリーはマルチホールの約7割の広さ、併せると600席程度の空間になる
と考えます。
委員 D
マルチホールにはステージを設置するのか。また、団体等へ説明するための紙資料はいた
だけないか。
委員 A
マルチホールと展示ギャラリーについて、同時に別の催事を行う場合には遮音の問題は無
いか。
設計者
マルチホールには小舞台を設置するよう検討しています。遮音については、可動壁でも遮
音性のあるものはあり、十分な遮音性のあるもので囲いたいと考えています。展示ギャラ
リーの遮音性についても検討の中で考えていきたい。
事務局
現時点での紙資料の配布は、一人歩きしてしまう恐れもあり、できないということで御理
解いただきたいです。
委員 A
紙ベースで資料を配布することが何故だめなのでしょうか。各層から様々な意見を聞く趣
旨から考えてどのようなデメリットがあるのでしょうか。
事務局
基本構想、基本計画から基本設計案を制作してもらっており、基本設計が基本構想、基本
計画からずれているものではないことを御理解いただきたい。
委員 A
少なくとも市民懇話会の内容は会議録として公開しているので、会議録の資料として公開
していいのではないでしょうか。何をもって議論しているかが全く見えないではないです
か。
委員 E
今の意見がそのものだと思います。市の作った基本構想の中に収めたいという気持ちがあ
りすぎて、懇話会の意見が基本設計にあまり活かされていない。この位の内容が出てくれ
ば様々な意見が出てくると思う。紙ベースで知らせるべきと思う。
また、建物入口が1カ所でメインホールの入口が南側の1カ所だけになるのか。1000
人が入る場合と避難所として使う場合の動線について聞きたいです。
3
設計者
最初にお断りしましたが、懇話会で説明した内容はいただいた資料を読み込み短期間でま
とめたたたき台になりますので、今日いただいた意見、動線の話しや道路幅員の話しを検
討課題としてブラッシュアップしていきたいと考えています。
委員 B
市役所前の並木通と建物間の段差の部分の説明を聞きたい。また、図面上で交差点付近の
南東側に大分敷地の余裕があるように見えるが有効に活用しないのか。
設計者
現況では歩道となっているので、段差も含めて整備を進めるに当たっては市の担当者との
十分な検討を行いたい。
委員 D
メインホールが1000人規模であれば、マルチホールの市民利用が多くなると思います
ので、マルチホールの舞台の間口は6間、最低でも5間程度は欲しいです。また、メイン
ホールとマルチホールが離れているが、つないだ方がより利便性がいいものかお聞きしま
す。
設計者
マルチホールの舞台間口は5間程度確保できるものと思います。また、マルチホールの位
置関係ですが、使われない空間がない空間づくりと多目的に利用できる共用空間にするた
めホワイエとラウンジの区分けを曖昧にしています。ホールとマルチの人の流れの関係や
マルチホールと展示ギャラリーの関係を人々が利用しやすいコンセプトでまとめていま
す。
委員 A
展示ギャラリーは、並木通側は開放的なガラス面ととれるので2方の壁面で足りるのか。
壁面を結構使うだろうから可動式の間仕切りが必要になるのではないか、マルチホールと
展示ギャラリーを一体的に使う時に照明等はどのように考えるか。
設計者
展示ギャラリーは、市民の方がどのように使われるかを利用される方と調整、ヒアリング
している状況ではないので、今あったような意見を参考に持ち帰りたい。
委員 A
女性用のトイレの確保が非常に大切ではないでしょうか。既定の割合以上に考えていただ
きたいです。
また、資料展示ゾーンは懇話会の中では地域内のイベント情報の発信、団体の情報発信、
それと併せて、まちの歩みについての展示資料、パネル等を考えていたと思います。それ
らが最適なのか検討いただきたいが、単にハード的に処理するのではなく、大画面のパネ
ルを上手に活用し情報発信していく方がいいと思う。
会長
市役所前十字路の右折、左折レーンについて考えていかなければならない。
委員 C
全体の敷地の中で現在の位置がベストなのでしょうか。敷地の南東側という考えもあるの
でしょうか。
設計者
トイレは女性の利用率が約6割と高いので、各種事例を参考としながら配慮した形で反映
していきたいです。
建物の位置は、南東側の敷地を利用する場合には東西の幅が狭く、メインホールを縦に配
置する形になります。その場合、メインホールの部分のみが浮いてしまうことや東側の鉄
道の振動、騒音等もあり提案した位置となりました。
道路の拡張に関しては、今回の計画では未検討の段階であります。
委員 F
なんて素敵なのだろう、早く見てみたいと思いますけど、木造の屋根に貯めるとするとど
4
の位耐えられるのでしょうか。
委員 A
この地域では西風が強く、東側に屋根の雪庇が大きく出るが、対策と落雪があった場合の
入口の保護について考え方を聞きたい。
設計者
積雪2mに耐える構造の屋根になります。また、低層部分は勾配屋根ですが雪が残る形に
なります。また、雪庇については熱ヒータ等で対応することになります。東側は玄関用の
屋根を別に設ける形になります。
委員 G
プロポーザルの段階で立面図等は提示されなかったのか。いつ示されるのか。
事務局
設計案ではなく人を選んだので、ようやく設計のたたき台ができたものです。
委員 C
400台の車が退出するための時間を予測しているのか。使いやすさが利用者数につなが
るので道路の環境整備を行っていただきたいです。
事務局
それについては、これから考えていきます。
委員 B
バックヤードの数は予定通りになっているのですよね。会議室、楽屋等の数は予定どおり
ですよね。
設計者
バックヤードは、駐車場として10台を関係者用に用意しています。諸室は、基本計画を
基に全体として6000㎡超の中で考えていますが、部屋の場所や数についての御意見を
いただいて検討し、決めさせていただきます。
委員 A
バックヤードは、ホールを使用しないときも使えるよう配慮されている訳ですね。
設計者
ホールの楽屋側に動線を設けていますので運用にもよりますが、利用はできると考えます。
委員 D
マルチホールと展示ギャラリーを逆に配置した方が楽屋からの動線が近いと思いますが
いかがでしょうか。
設計者
マルチホールの近くに会議室を設けており、楽屋の代わりとして使うことになります。マ
ルチホールと展示ギャラリーの配置については皆さんの個々の利用形態によりますが、展
示ギャラリーをラウンジ側にすることで、ギャラリーとラウンジがより一体的に利用する
ことができることとしていますが、今後の皆さんの議論によるものと考えています。
近江委員
バックヤードをホール不使用時に使えるかの質問がありましたが、逆のことを考えてほし
いのです。ホールを使用中に稽古場の単独利用が難しい状況にありますが、「それはなぜ
か」を質問するのではなく、「それが使えないと困るのですよ」ということを伝えて、設
計者に次回までに解決した案を考えてきていただくための場となります。今の案では、楽
屋側にワークルームや稽古場もあります。大きい公演が来た時には楽屋の延長線として使
いやすいというメリットもあれば、メインホールを使っている際に単独利用できないリス
クもあります。どちらが皆さんの希望に近いかの声を出していただいた方が設計する側と
してはありがたいと思います。
また、メインホールとマルチホールの楽屋を兼用する考えは、この場合無いと考えていた
だいた方がいいです。マルチホールの出演者が交流ラウンジを通ることは考えにくいです。
マルチホールは、懇話会では平土間のコンベンション機能やパブリックビューイングの希
望がありましたが、固定で額縁のある舞台がいいといった声は誰も上げなかったことです。
実態を考えて額縁のあるホールのほうが良いという声があれば、意見を出していただきた
5
いし、平土間にステージが必要な場合は仮設する方法でいいという理解でいいのか。そう
いったことが、建築に大きく影響します。そういった声を出していただくと建築する方に
重要なこととして受け止めていただけるものと思います。
委員 A
マルチホールに常設の舞台までは不要。臨時的に組み立てて設置する舞台はあってしかる
べきと考えます。ホールを使った場合に稽古場が使えなくなるのはやむを得ないと思いま
す。メインホールの稼働は四六時中無いと考えます。
委員 H
メインホールの稼働率向上は難しいと考えると、バックヤードの楽屋部分やワークルーム、
稽古場の使いやすい設計をお願いしたい。楽屋等を様々な用途に使えるよう、図面では北
側に小さなドアが1つ付くイメージなのでもう少し入りやすい動線にしてほしい。
また、展示ギャラリーは全体を使うことはたまにしか無く、空間を複数に仕切ることや、
それを展示用の壁として利用できるよう配慮してほしい。マルチホールとの壁についても
利用の仕方を考えて計画していくべきです。
委員 D
マルチホールには、しっかりとした舞台が必要であると思います。1000席のメインホ
ールを一般市民はそれ程使わないと思います。300~500席のマルチホールの方が利
用する側としては使いやすく、利用頻度が高いと思います。
委員 I
完成したら展示ギャラリーを利用したいと思います。先程の意見のように細かく区切られ
た方がいいと思います。
展示ギャラリーについては、なるべく入りやすく開放的な空間とするため、ガラス張りに
するのはいいと思いますが、日焼けを嫌う作品の展示にも配慮いただきたいです。
芸文協で大型の展示を行う際に、マルチホールとの壁を撤去して利用することもあると思
うので、額縁までは必要ないと思います。
委員 J
閑散としたイメージではなく、賑わいのあるイメージとするため、活動が見えるマルチホ
ール、そこを見て行ってみたいと思えるものになればいいと思いました。
創作広場について、音楽練習室が隣接しているので、野外ステージとして使えるよう西側
に階段状の席を設けてはどうかと思います。また、その創作広場が子ども達も遊べる空間
となればいい。さらには、高齢者、障がい者が利用しやすく、小さな子供連れの方が鑑賞
できるようなスペースの設置と障がい者等が舞台に立つこともあると思いますので、楽屋
側の方も利用しやすい設計であればと思います。
設計者
音楽練習室及び広場、展示ギャラリーの使い方については今後検討したいと思います。ホ
ール客席や舞台側等どこへ行くにもフラットにしたいと考えています。
市からの要望として、公民館の機能(調理実習室他)を入れたいとのことでしたので、さ
らに検討を行います。
委員 A
交流するスペース、カフェのようなちょっと休むスペースがあればいいとの意見もありま
したので、その辺についても配慮いただきたいと思います。
事務局
予算等も考慮して実現できる部分は検討します。その他、御意見等ありましたら1週間程
度の内にメール等で御連絡いただきたいと思います。
6
6
今後の予定
第11回会議
7
閉
未定
会
7