情報演習 1( プレゼンテーション ) - Adobe InDesign 編 - 22 ページとマスターの設定 ここでは、InDesign におけるページの概念、およびマスター ( 各ページに共通する内容を書くため の特別なページ ) の説明を行います。 ページとは ページとは、書籍や雑誌などのそれぞれの誌面を指します。ページには、本文や図、写真などのほか、 タイトルや図の説明 ( キャプション ) などが含まれます。これら以外にも、ページ番号や章のタイトル ( 本のタイトル ) などが配置されたのち、ひとつのページができあがります。 通常 InDesign の画面では、本を開いたような 2 ページ単位でのレイアウト作業が基本となります。 この作業画面全体を [ スプレッド ] と呼びます。InDesign におけるスプレッドは、用紙とそれ以外に 分かれ、用紙以外の部分は作業領域 ( 配置前の素材を置く場所 ) として使うことができます。 マスター ( マスターページ ) とは マスターとは各ページに共通して配置される、ページ番号や書籍名、章のタイトルを書くための特 別なページを指します。マスターは、通常のページの下に置くことによりその内容を反映させます。 InDesign では、複数のマスターを作成することができます。本文用のマスターや前書き用のマスター など分けて利用したり、章に応じたマスターを作るのも良いでしょう。 ページとマスターに関するポイント InDesign におけるページとマスターの扱いに関しては、InDesign に書類のサンプルとして付属する 以下のファイルを参考にすると良いでしょう。 C:\Program Files\Adobe\Adobe InDesign CS2_J\SamplesKyotoTakayama.indd 情報演習 1( プレゼンテーション ) - Adobe InDesign 編 - 23 ページ、マスターの確認 現在のページ構成やマスターの適用状況を確認するには [ ページパレット ] を利用します。 ページパレット メニューボタン マスターアイコン マスター管理部 ページアイコン ページ番号 選択ページ ページ管理部 ページを挿入 選択されたページを削除 マスター設定部 マスターに関する情報を管理します ページ設定部 ページに関する情報を管理します ページアイコン 各ページを表すマークです ページ番号 各ページの番号です 選択ページ 青色に塗られたページは現在選択されているページです。マウスのクリックで選択 できます ページを挿入 現在選択されているページの後ろに新しいページを追加します 選択されたページを削除 メニューボタン 選択されたページを削除します ページ、マスターに関する予備の操作を呼び出します ページとマスターに関するポイント マスター管理部とページ管理部、またページアイコンやマスターアイコンでは、マウスの右クリッ クにより予備の操作を呼び出すことができます ( 操作の内容はメニューボタンに含まれる内容とほぼ 同様です )。 ページの扱い 作業ページの変更 作業中のページから別のページに移動するには、画面右や下のスクロールバー、もしくは画面左下 の [ ページボックス ] を利用します。また、[ ページパレット/ページ管理部 ] にあるそれぞれのペー ジアイコンをダブルクリックしても移動できます。 情報演習 1( プレゼンテーション ) - Adobe InDesign 編 - 24 ページの挿入 ページの挿入は [ ページパレット/ページを挿入 ] ボタンを用いるか、ページ管理部で右クリックし [ ページを挿入 ] を選択します。[ ページを挿入 ] メニューでは複数ページを挿入することも可能です。 ページの挿入 ページ 挿入 マスター ページ 挿入するページ数を指定します 挿入 何ページ目のどの場所に挿入するかを指定します マスター 挿入するページにどのマスターを適用するか指定します ページの入れ替え ページの入れ替えは、[ ページパレット/ページ管理部 ] にあるページアイコンをドラッグして、目 的の場所に移動させます。 ページの削除 ページの削除はページパレットのボタンを用います。なお、[Shift] キーや [Ctrl] キーを併用して複数 ページを選択した後削除することも可能です。 ページの扱いに関するポイント 見開きでページを作成した場合、左側のページと右側のページのレイアウトは左右対称の関係にあ ります。ページ左右の余白を扱う際には注意してください ( ノドと小口の関係 )。 マスターの扱い マスターの追加 マスターの追加は、マスター管理部で右クリックしメニューから [ 新規マスター ] を選択します。 情報演習 1( プレゼンテーション ) - Adobe InDesign 編 - 25 新規マスター プレフィックス 名前 基準マスター ページ数 名前 このマスターの名前です プレフィックス マスター名のページアイコン上における識別名です。通常は、1~4 文字のアルファ ベットと数字に組み合わせにします 基準マスター このマスターの基準となる ( 下地となる ) マスターがある場合はそのマスターを指 定します。基準となるマスターがなければ [ なし ] を選択します ページ数 通常、見開きの書類を作成する場合は 2 を、そうでない場合は 1 を指定します 各種設定の後 [OK] ボタンを押します。この操作によりマスター管理部に新しいマスターが追加され ます。 マスターの作成に関するポイント 新規書類作成時には [A- マスター ] という名前のマスターが自動的に作成されます。また、このマス ターはすべてのページに適用されています ( ただし、このマスターに何も書かれていません )。最初は これを利用し、必要に応じてマスターを付け足していけばよいでしょう。 マスターの適用 マスターの適用は、マスターを適用したいページのアイコンに、適用したいマスターのアイコンを ドラッグ&ドロップすることで適用できます。複数のページに同じマスターを適用したい場合は、[ペー ジ管理部 ] で右クリックをし、メニューから [ マスターページを適用 ] を選択します。 マスターページを適用 マスターページ 適用ページ マスターページ 適用するマスターを選択します 適用ページ マスターを適用するページを入力します。複数ページを指定する場合は [ 開始ペー ジ - 終了ページ ] と書きます ( 例 2-5,10-12) 情報演習 1( プレゼンテーション ) - Adobe InDesign 編 - 26 マスターの適用に関するポイント 見開きでマスターを作成した場合、左側のマスターは左側ページに、右側のマスターは右側ページ に適用するようにします。 マスターの削除 マスターの削除はページの削除と同様ページパレットのボタンを用います。 マスターの編集 ここまでページの扱い方とマスターの扱い方について説明をしましたが、実際にはページ番号、書 籍名や章のタイトル、またロゴや挿絵などを含めたマスターを編集したのち、各ページに適用します。 ここでは、マスターに含める内容としてページ番号とタイトルを追加します。 1. マスター管理部において、編集したいマスターをダブルクリックします 2. マスター上にページ番号などを書き入れるためのテキストフレームを作成します 3. テキストフレームに文字を書き入れます。タイトルなどはそのまま文字を書き入れ、ページ 番号などページに応じて自動的に内容が変わる特殊文字は、[ 書式 ] メニュー [ 特殊文字の挿 入 ] に含まれます。ここでは [ 自動ページ番号 ] を選択します 4. 必要に応じて、フォントの種類や大きさを変えます。ページ番号や章のタイトルなどの字の 大きさは、通常、本文のフォントより若干小さいものを用います。 マスターの編集に関するポイント • マスターに複数のテキストフレームを配置する際、ガイド機能を利用するとフレームの整列 がしやすくなります。ガイドは、InDesign 画面の上と左にある定規の部分からマウスをド ラッグするとガイドが現れます ( 上の定規からは横方向のガイド、左の定規からは縦方向の ガイドが現れます ) • 見開きでマスターを作成した場合、左側のマスターと右側のマスターの両方に含まれる内容 は左右対称になるように配置します。例えばページ番号は、左側のマスターでは左上に配置 したら、右側のマスターでは右上に配置します。また、文字などを含める場合、左側のマス ターでは左寄せ、右側のマスターでは右寄せをしておきます 情報演習 1( プレゼンテーション ) - Adobe InDesign 編 - 27 複数ページにまたがる文章の作成 InDesign では一般的は文章作成ソフトと違い、基本的には、ページに配置されたテキストフレーム に文章が入りきらなくなったとしても、自動的に新しいページが作られることはありません。そのよ うな場合、自分で付け足す必要があります。文章作成の基本的な流れは、テキストフレームに文字が 入りきらなくなった場合 ( テキストフレームのアウトポートが赤くなります )、新しいページを作成し そのページにテキストフレームを作成した後、2 つのフレームを連結します。 また、用紙の余白内 ( 文字入力スペース ) に文章を割り当てるのであれば、次の方法が便利です。 1. 文字が入りきらなくなったテキストフレームのアウトポートをクリックします 2. [ ページパレット/ページを挿入 ] ボタンを押します 3. 追加されたページの余白内左上でマウスをクリックします。余白内にあう大きさのテキスト フレームが作成され文章が流し込まれます。 このとき、[Shift] キーを押しながら上記 3 を行うと、すべての文章が入りきるだけのページが自動 的に作成され文章が流し込まれます。 複数ページにまたがる文章の作成に関するポイント 上記方法以外にも、あらかじめマスターに本文用のテキストフレームを作成しておくことで、自動 的に文章を流し込むこともできます。
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