「自分自身の取組を振り返り,さらなる成長に繋げよう」 前期終業式校長講話 4月7日に始業式・入学式を行い,ちょうど半年が過ぎました。この半年は,皆さ ん一人一人にとってどのような半年になったでしょうか。 私は,これまで全校朝会で話をする機会が5回ありました。そこで話してきたこと の1つは,夢を抱き,目標をもち,目標の実現に向けて努力を続け,自分を高めてほ しいということです。 イチロー選手の「努力せずに何かできるようになる人のことを「天才」というのな ら、僕はそうじゃない。努力した結果、何かができるようになる人のことを「天才」 というのなら僕はそうだと思う。」という言葉を紹介したこともありました。 また,「計画のない目標は,ただの願い事にすぎない」というサン=テグジュペリ (「星の王子さま」の著者)の言葉や,「理想なき者に計画なし。計画なき者に実行 なし。実行なき者に成功なし。」という吉田松陰(日本の思想家,明治維新に影響を 与えたという人)の言葉も紹介しました。 もう1つ話してきたことは,「仲間とのかかわりを大切にしてほしい」ということ です。学校は,仲間と共に目標を達成したり課題を解決したりする場であり,仲間と 力を合わせ,協力することによって,活動が充実し,結果として一人一人の成長につ ながるからです。 この2つの投げかけに,皆さんは一生懸命に応えてくれました。そのことは,皆さ んが授業や部活動をはじめ,学級や学年の活動,生徒会活動,委員会活動など,それ ぞれにがんばって取り組んでいる姿から感じ取りました。 特に,9月に行われた東風祭では,3年生のリーダーを中心に,目標の実現に向け て,一人一人が自己の責任を果たし,みんなで力を合わせて取組を充実させていこう とする姿をたくさん見ることができました。 こうした皆さん一人一人のがんばりというのは,東風祭のような学校行事では見付 けやすいのですが,私たちが見付けにくいところでも,皆さんはいろいろと努力を重 ねてきたはずだと思っています。 そこで,全校の皆さんが答えてくれた「生活・学習意識調査」の結果なども見てみ ました。 今年になって「毎日,家庭学習を2時間以上行うことができた」という人が全校で 20%ほどいました。ここにいる皆さんの20%ですから,約110人です。 「毎日, 1時間以上勉強している」という人は,全校の63%でした。 「体を動かして運動・スポーツに親しんでいる」という人は,全校生徒の84%で した。体の健康を維持する上でも,心の健康を維持する上でも,運動・スポーツは大 切です。今後も,続けてほしいと思います。 図書館司書の大久保先生に,伺ったら「4月から昨日までの6ヶ月間に,図書館の 本を10冊以上借りた人」が164人(30%)いることがわかりました。この人た ちは,月平均にすると,毎月2冊程度,図書館の図書を借りて読書をしているという ことになります。この人たちも素晴らしいと思います。学校の図書館以外の本を読ん でいる,という人もいるかもしれませんので,実際はもっと大勢なのかもしれません が,大変素晴らしい事だと感心しています。読書は,人生を豊かにする,といいます。 あまり読書はしない,と言う人も,月に1冊程度は読書ができるといいですね。 このように,皆さんはいろいろなことに取り組みがんばってくれましたが,何事も 続ける,ということが成長につながると思います。 今日は,前期終業式という1つの区切り,節目ですから,自分自身の半年の取組を 振り返り,自分自身のがんばりや成長をしっかりと確認し,さらなる成長に繋げてほ しいと思います。 振り返りをする際は,成績や結果だけに目を向けるのではなく,実践の事実をしっ かりと確認してください。成績や結果も大事ですが,もっと大切なことは,日々何を どのように実行したのか,という事実です。 おおむら さとし かじた たかあき 今週,大村 智さん,梶田 隆章さんのお二人が,ノーベル賞を受賞されました。ノ ーベル生理医学賞を受賞された,大村智さんは,「成功した人は,人の倍も3倍も失 敗している」と語っておられました。 また,ノーベル物理学賞を受賞された,梶田隆章さんは,「最初におかしい,と思 ってから,何かに結び付くのではないかと思って研究を続けた」と語っておられまし た。このお二人の言葉からも,続けることの大切さを感じますね。 今日は,前期の終業式ということで,「自分自身の取組を振り返り,さらなる成長 に繋げよう」ということについて話をしました。
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