「タゴールと日本」講演と詩朗読 タゴール生誕 150 年記念事業実行委員会 財団法人国際平和協会 協賛 賀川記念館 4月2日(土)午後2時から4時 賀川記念館(神戸市中央区吾妻通 5-2-20、078-221-3627) JR,阪急,阪神,地下鉄 三宮から徒歩 15 分 阪神バス 新生田川下車 徒歩 1 分 挨拶 伴 武澄(国際平和協会会長) 講演 瑛子タゴール(作家) 舞踊 板倉リサ(舞踏家・ボリウッド(インド映画)女優) ) 詩朗読 大場多美子 定員 100人 会費 1000円(当日会場で) 申し込みは賀川記念館に電話、またお名前を添えてメールで ([email protected]) 今年 2011 年タゴール生誕 150 周年を迎えます。タゴールが愛した日本でもこれを祝い、タゴールの芸術とその 思想にさらに理解を深め、彼が発し続けたメッセージを次の世代に伝えていきたいと考えます。 タゴールは 1861 年5月7日にインドのベンガルに生まれました。 詩聖として尊敬されたほか、音楽・絵画・戯曲・小説・思想・哲学など、あらゆる面で優れた才能を開花させ、 その深い智恵と高い精神性は、多くの人たちに多大な影響を与えました。 タゴールが訴え続けたのは「自然との共生」「東西の融合」「平和」です。賀川豊彦との出会いはありませんで したが、思想合一です。シャンティニケタン(平和の郷)にタゴール国際大学を設立し、民族の独立と自治の必 要性を説き、ガンディーらのインド独立運動を支援しました。アジア初のノーベル賞受賞者である、インド、バ ングラディシュ国歌の作詞・作曲者でもあります。さらに、ロマン・ロランやアインシュタインら世界の知識人 と親交を深めるなど、タゴールが発したメッセージは、国境、民族、宗教を超えて今なお光を放っています。 タゴールは日本にも大きな影響を与えました。岡倉天心らとの交友を通じて日本への関心を高め、親日家とな ったタゴールの来日は、1916 年から 1929 年までの間に五回に及び、多くの芸術家がタゴールを慕ってインドに渡 りました。タゴールによって日印文化交流、日本とインドの友好関係の基礎が築かれ たといってよいでしょう。 瑛子タゴール 作家。タゴールの孫、サンディップ・タゴール氏と結婚。青山学院大卒、オッ クスフォード大ソマビル・カレッジ研修。元大手門学院大学文学部講師。著書に 『インドの中の私』 (筑摩書房)、 『インド探訪』(筑摩書房)、『嫁してインドに生 きる』 (論創社) 板倉リサ(舞踏家・女優) タゴールの書から始まった武蔵野女子大学文学部日本文学科卒業。2歳半よりモダンバレエをはじめ、東宝ミュージカル「サ ウンドオブミュージック」「マイフェアレディ」「ローマの休日」(菊田一夫演劇賞大賞)「風と共に去りぬ」など大地真央 作品の主要メンバーとして多数出演。映画製作数世界一のインド映画・ボリウッドのヒロインとして活躍しながら、ダンスア ーティストとしてNY国連本部、インド・ムンバイフェスティバル、天河大弁財天社などで様々な芸術家と共演している。大 学在学中にミス日本・ミスアジアのタイトルを受賞、各地を表敬訪問。タゴールイヤー記念のDVD【板倉リサのボリウッド ワークアウト】(㈱日本コロンビア)発表。オフィシャルサイトは「板倉リサ」で検索。 100年後 (1940年著) ラビンドラナート・タゴール(森本達郎訳) いまから百年後に わたしの詩の葉を 心をこめて読んでくれる人 君はだれかー いまから百年後に? 早春の今朝の喜びの 仄かな香りを、 今日のあの花々を、鳥たちのあの唄を、 今日のあの深紅の輝きを、 わたしは 心の愛をみなぎらせ 君のもとに 届けることができるだろうかー いまから百年後に。 それでも、ひととき 君は南の扉を開いて 窓辺に座り、遙か地平の彼方を見つめ、 物思いにふけりながら 心に思いうかべようとするー 百年前の とある日に ときめく歓喜のひろがりが、天のいずこよりか漂い来て 世界の心臓(こころ)にふれた日のことをー いっさいの束縛から解き放たれた 奔放で うきうきした 若やいだ早春(ファルグン)の日のことをー 羽ばたく翼に 花粉の香りをいっぱいのせた 南の風が にわかに 吹き寄せ 青春の色調で 大地を紅く染めたのをー 昔の時代(とき)から百年前に。 その日、生命たぎらせ、心に歌をみなぎらせて なんと詩人は目覚めていたことか、 どんなにか愛をこめ どんなにか多くの言葉を 花のように咲かせたがっていたことか! 百年前の とある日に いまから百年後に 君の家(うち)で、歌って聞かせる新しい詩人は誰か? 今日の春の歓喜(よろこび)の挨拶を、わたしは その人に送る。 わたしの春の歌が、しばし君の春の日に こだましますように。 君の心臓(こころ)の鼓動のなかに、 若い蜂たちのうなりのなかに、 そして、木の葉のざわめきのなかにも、こだましますように。 いまから百年後に。 Photo by Anis Khondoker
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