思いやりがいっぱい・笑顔がいっぱいの学校、保護者・地域から信頼される学校 “夢いっぱい 教育目標 鼓阪小学校 校長通信 かしこく やさしく たくましく” 発行 2015 年 1 月 22 日 文責 西 本 浩 章 「ドッカンぐらぐら」から 下の作文は、阪神淡路大震災兵庫県下児童作文集『ドッカンぐら ぐら』に収録されている小学校1年生の作文です。初版が平成7年 9月の本なので、震災の年に綴られた作文集です。子どもたちにと っては決して思い出したくない悪夢のような震災の出来事ですが、 眼と心を通して丹念に描かれています。 わたしの一番こわかった日 「ガッチャーン。」 というすごい音が聞こえ、ベッドが、ジェットコースターのようにゆれていました。わたしは、ベッ ドで頭をうったり、したをかんだり、何かと思って目をさましました。まわりはまっくらで、何も見 えなかったけれど、弟のなき声だけが聞こえました。 少し明るくなってへやを見ると、ガラスや電球がわれて何もかもがめちゃくちゃでした。 すぐに、お母さんが、 「早く、くつをはきなさい。」 と言ったので、ベッドの上でくつをはいて外へ出ました。学校へ行く道も、あながあいたりもり上が っていたりして、だんだんこわくなりました。 ひなんして体いくかんにいた時、おなかがすいてもおかしだけで、あったかいごはんがありません でした。わたしは、いつもおかしが大すきだけど、すごくあったかいごはんが食べたかったです。地 しんがおこる前までは、わたしたちはどれだけぜいたくなくらしをしていたかがよくわかりました。 夕がた近くになるとお父さんがきました。わたしは、お母さんだけだったらちょっとこわかったの で、お父さんの顔を見た時、 「ホッ。」 としました。お父さんは、わたしと弟をだいて、ないていました。わたしは、家ぞくぜんいんがぶじ でよかったなと思いました。 「ホッ。」 としてもう一どまわりを見たら、かなしくてなきそうな人や、けがをしている人や、ボーとしている 人がいました。これが自分のすんでいる町なんだと考えたら、かなしくなりました。ねる時も、せま くてさむくてねむれませんでした。 長さきにひなんしても、地しんのゆめばっかり見てこわかったです。長さきには一か月いました。 こう戸に帰っても、まだ地しんのこわさをわすれられません。 たった一回の地しんが、今でもわたしの一番こわかった日をつづかせているみたいで、これがゆめ だったら、早くさめてほしいです。そして元のこう戸にもどってほしいと思います。 今からちょうど20年前の1月17日午前5時46分、観測史上初の震度7の激震が兵庫県南部を襲 いました。6434人が亡くなられ、奈良県でも震度4の揺れで家具が倒れるなどの被害が出ました。 私も、激しい揺れに怖がるわが子の上に覆いかぶさり、 「怖がらなくてもいいよ」と叫びながらギュッ と抱きしめたのを鮮明に記憶しています。 本校では、毎年「1.17集会」を行ってきました。残念ながら今年は学級閉鎖があり、予定してい た1月16日に実施できませんでしたが、20年前の出来事を決して過去のことに終わらせず、震災を 知らない世代の子どもたちに、しっかり継承し新たな災害への備えをしたいと思います。M8以上の南 海トラフ大地震は、 「今後50年以内に90%以上の確率で起こる」と言われています。地震は奈良か ら遠く離れたところだけでなく、私たちの身近でも起こるかも知れません。 「備えあれば憂いなし」 鼓阪っ子の近況 なかよし遊び(こおりオニ) 5年アンリデュナン紙芝居 4年学級閉鎖(1/15.16) 1年身体測定 2年「おへそのひみつ」 6年睡眠の学習 学校評価アンケートの集計結果(その2) 今回の学校評価で肯定的な評価が低かったのが左 84 82 の2項目でした。 80 学習参観については、 「曜日にかたよりがある」 「低・ 78 76 高学年に分かれていると2回も仕事を休まなければな 74 らない」などの意見をいただいていました。今後、曜 72 70 2013年 68 2014年 66 学校のことをよく話す 参観の時期・回数 日の調整や低・高学年別の回数を見直して来年度の年 間計画を作成したいと思います。 「学校のことをよく話す」ことについては、前年よ り改善されましたが、17%の方は「あまり話さない」と受け止めておられます。学校としては“おう ちの人に聞いてほしくなるような”楽しい学校づくりに一層努めたいと思います。ご家庭では、“お子 さんが話したい時に受け止めてくれる人がいる”関係づくりを大事にしてほしいと思います。
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