日産の中国事業 (2)

2016/4/5
日産の中国事業 (2) ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
日産の中国事業 (2)
微型車事業参入・新ブランド投入で、2013年155万台超販売を目指す
2010.9.13 No.912
東風汽車有限公司 (DFL) を中心とした日産の中国における事業計画
開発体制:北京スタジオ設立による中国デザイン開発機能強化
モデル計画: Tiida/Teana に加え、年間販売10万台規模の新車種投入
販売体制: 地方中小都市/農村地域市場への進出・浸透を加速
Infiniti ブランド高級車の販売について
東風裕隆汽車のモデル計画
日産: 中国でのモデル別乗用車販売実績
要 約
日産の中国における主力乗用車部門の東風日産乗用車は、2010年1~8月の販売が43.4万台 (前年同期比35.5%
増、鄭州日産汽車等が含まず) と、高成長が続いている。
日産が 2013年の販売目標として掲げている中国での155万台超 (乗用車・LCV (小型商用車)) の販売達成に向
け、Just For (俊風) 微型車ブランド、Venucia (啓辰) 乗用車ブランド等自社ブランドを相次ぎ発表している。また、
モデル計画においても、主力車種Tiida/Teanaに加えて、年間販売10万台規模の新車種投入を計画している。
以下は、日産の中国における開発体制、モデル計画、販売体制等を中心とした事業動向である。
なお、最新の事業計画、生産体制の拡張に関する動向等については、「日産の中国事業 (1)」 (2010年8月31日付
レポート) を参照方。
■東風汽車有限公司 (DFL) を中心とした日産の中国における事業計画
DFL の中期事業計画の概要 (事業方針/販売目標)
2008~2012年計画"プラン 1 3 "
(プラン・ワン・キュービック) 等
(2008年5月28日発表等)
修正/新計画
(2009年以降)
中国市場で、商用車で 1位、乗用車で トップグループ入りを目指す。
東風日産乗用車は、乗用車業界をリードするトップクラス乗用車メーカーを目指す。
2023年までに、サプライヤー育成、製品ラインナップの拡充、強いブランド力と自主開発能力を
実現する。
これまでの日産ブランドに加え、自社ブランド Venucia (啓辰) を追加 (2010年9月発表)。
東風商用車公司は、東風 (Dongfeng) ブランドの中・大型商用車の市場シェア目標:
第一段階 (~2012年) は、国内シェア 1位、売上高 293億元 (08年実績166億元)。
事業方
針
第二段階 (~2015年) は、アジアシェア 1位の達成。
第三段階 (~2025年) は世界シェア トップ 3 入りの達成。
東風汽車股份は、2012年までに、新たに、微型バン (mini Van) 等微型車事業に参入。
2014年までに、中国 LCV 市場で、15% シェアを目指す (業界第2位)。内、傘下の常州東風汽車
は、
微型車事業参入に加えて、国内 pickup 市場トップを目指す。
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DFL は東風柳州汽車を、傘下における、商用車/乗用車メイン工場、自主ブランド車の開発基地、
東南アジア向けの輸出基地に育成する。
完成車を、2012年に 100万台(年間売上 1,000
億元)。
完成車を、2010年に 100万台 (2年前倒し)。
東風日産乗用車は、2010年に 50万台、
東風日産乗用車は、2010年に 60万台、
2012年に 55万台超。
2013年に 100万台超 (売上高 1,000億元超)。
東風商用車公司 (東風柳州汽車等を含む) は、
2010年に 20万台、2012年に、中型・大型商用車
n.a.
32万台、売上高 293億元 (内、東風天龍 (D310)
シリーズ 8万台以上、東風天錦 (D530) シリーズ
販売目
標
6万台以上)。
東風汽車股份は、2010年に 26.1万台 (Max.
東風汽車股份は、09年に 20万台、2012年に
30万台)、2012年に 30万台/売上 300億元超、
30万台、売上高 300~330億元。
2014年に 50万台 (内、微型車 20万台。
内、鄭州日産汽車は、2010年に 14万台、
他、Powertrain 30万セット)。
2012年に 20万台。
内、鄭州日産汽車は、2010年に 10万台、
2012年に 20万台、2015年に 40万台。
東風柳州汽車は、商用車と乗用車 (東風ブランド) を合わせて、2010年に 8~10万台超、
2011年に 14万台、2014年までに 16万台超 (内、乗用車 8万台)。
北京に、デザインスタジオを設立し、中国を中心とするアジア顧客のニーズ/価値観を反映した
日産車のデザイン開発を進める。
出典: 日産/DFL 広報資料 2008.5.28, 2009.7.1, 日産広報資料 2008.5.29, 東風日産乗用車 "一二四六発展戦
略" 2010.8、東風汽車股份 2010~2014年5カ年計画 "N315" 2009.12.19、鄭州日産汽車 "10・20プラン" 等事業
計画 2010.1.20、東風汽車商用車 2009~2012年"DFCV-863 振興計画" 2009.7、各紙報道等
開発体制:北京スタジオ設立による中国デザイン開発機能強化
DFL は、広州に東風日産乗用車技術中心、武漢に商用車開発センターを保有しており、日本の日産テクニカルセ
ンター、欧米の研究開発拠点と連携し、乗用車及び LCV (小型商用車) を共同開発している。現地サプライヤーと
も連携し、部品国産化と原価低減にも取り組んでいる。
2010年に北京で、日産デザインスタジオを稼働
日産は、北京市 (朝陽区) にデザインスタジオを開設、2010年に稼働する予定 (2010年3月16日発表)。日産のデ
ザインスタジオとしては、日本 (厚木、原宿)、米国 (サンディエゴ)、英国 (ロンドン) に次いで5拠点目となる。
北京デザインスタジオは、日産のグローバル事業の一環として、中国を中心とするアジア顧客のニーズ/価値観を
反映した日産車のデザイン開発を進め、主に国際モーターショーに出展するコンセプトカーの提案等を担当する。
投資総額は 1,176万元。現地スタッフを中心に 約20名を採用する。
現在、すでに日産は、上海でデザイン室 (造型設計室) を設置しており、中国でのデザイン開発、日産の日本開発
センターにアジア市場向けの製品設計 (デザイン) 情報の提供、中国各地におけるサプライヤーとの連携強化を
担当している。
ZEV 事業推進: 2011年 Leaf 走行実験・輸入販売、東風汽車股份と鄭州日産も強化
Renault-Nissan Allianceは、中国でも ZEV (ゼロ・エミッションモビリティ) 事業を推進する。日産の EV 乗用車
Leaf (中国名称: 聆風) を、2011年初から武漢を皮切りに中国にも投入する。中国でも早ければ2012年から、東風
日産乗用車の広州本工場で生産を開始、2015年の生産・販売目標は5万台としている。
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これに備えて、Renault-Nissan Alliance は、2009年4月に日産の合弁会社 DFL の本拠地である湖北省の武漢市
と、2009年5月に香港 (特別行政区) と、2009年11月に広東省と、それぞれ ZEV のパートナーシップを締結した。
2010年3月に発表した、武漢市との、ZEV 推進のパイロット計画は以下のとおり:
(1)2011年から日産の Leaf を用いる走行実験を実施 (合計25台投入予定)。
(2)中国における EV の使い方や最適な充電インフラのあり方等の基礎データを収集。
(3)武漢市政府は市内に専用 (急速) 充電施設 2基、普通充電施設 250基を設置。
(4)EVに関する啓蒙・教育活動を協力して実施していく。
(注) 2010年8月の最新情報として、2010年末まで、武漢市は専用 (急速) 充電施設 3基、2011年末までに 8~10
基を設置する見込み。
■東風汽車股份: 傘下の鄭州日産汽車と、新エネルギー型車事業を強化へ
2010年1月時点、東風汽車股份は、傘下の鄭州日産汽車を含めて、新エネルギー型車合計12車種を開発した。
内、3車種 (東風天翼 EV/鋭騏 EV/奥丁 EV) は、政府による生産許可を取得し、中国 14の省・市でテスト運行を
実施している。
■傘下の東風旅行車公司: 2010年8月に、新エネルギー型バスの新工場建設に着工
東風汽車股份傘下の東風旅行車公司 (前・襄樊旅行車公司) は、2010年8月に襄樊 (襄樊市新能源汽車産業基
地) で、新エネルギー型の軽型・中型バスの新工場建設に着工 (投資総額 6.5億元)。2011年6月までに、完成車
2,000台、シャシー 5,000台の年産体制を整え、2014年に生産・販売目標を 2万台 としている。主に、EV 型の
MPV/微型車/公共事業作業車/郵便車等サービス用車両 (1.7万台)を生産する。
■鄭州日産汽車: 河南省で新エネルギー軽型車の開発施設を建設へ
日産のグローバル LCV 工場と位置づけられた鄭州日産汽車は、河南省鄭州 (中牟県) に、新エネルギー軽型
車 (EV、HEV等) の研究開発施設を設立する計画。2009年8月に河南省政府の承認を取得。
新開発施設への投資総額は 6,800万元で、新エネルギー軽型車の制御技術、安全技術、パワートレインシステム
技術、熱処理技術、材料 (軽量化) 分析等 5分野にわたる技術開発研究を行う。鄭州日産汽車は今後、
Pickup/SUV を中心に新エネルギー軽型車の開発に活用していく方針。
モデル計画: Tiida/Teanaに加え、年間販売10万台規模の新車種投入
DFLは、2008~2012年計画 "プラン 1 3 " (プラン・ワン・キュービック) で、乗用車モデル計画として、08~2012年
には日産ブランド 10車種以上の新型車を投入 (08年に 3車種、2010~2012年に 7車種以上投入)。Tiida/Teana
に次いで、年間販売 10万台以上のフラッグシップモデルを育成するとしている。
一方、LCV に関しては、鄭州日産汽車が、2012年に、日産/東風ブランド LCV で合計 5車種以上のラインナップ
を整備していく方針。また、東風汽車股份は、新ブランドJust For (俊風) を発表し、微型車事業に参入した。
■乗用車のモデル計画 (2010年8月以降)
モデル
(中国語名称/
開発コード)
発売時期
概要
(予定)
■東風日産乗用車公司
4代目の最新型 (ハッチバック)。販売価格は合計12タイプで 6.99~9.29万元。
2010年の販売目標は3万台超。
March
(瑪馳)
2010年8月
1.5L HR15DE (最大出力79kW/最大トルク138Nm) エンジンと、5MT/4AT を
搭載。90km/h 等速での燃費は、MT仕様が 5.3L/100km、AT仕様が
5.5L/100km。4方向調整ができる、運転席/助手席を装備。部品の現地調達率
は90%以上。
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Leaf
2011年
(聆風)
(輸入販売)
EV 型ハッチバック (5ドア5座席)。2011年から先に武漢で輸入販売を開始、
2013年まで (早ければ2012年半ばから) 広州工場で現地生産に切り替える計
画。2015年の生産・販売目標は5万台。
09年後半に開発に着手した中国向け Teana 新型。販売価格は 約19~36万元
新型 Teana
2011年6月以
降
になる見通し。
2.0L MR20DE/2.5L VQ25HR/3.5L VQ35DE エンジンに、Xtronic CVT 計2
機種を組み合わせる。内部構造を一新し、外観は若者向けにデザインし直し
た。
Renault Logan
(L90)
2011年以降
Renault ブランドのエントリー小型セダン。Tiida 2/3box と同じ B platform。
Renault の委託生産車種として、広州工場で生産の予定。
東風日産乗用車の開発センターが中国市場向けに開発、フルモデルチェンジ
新型 Tiida 3box
2012年初ま
(頤達/L12F)
で
した新型 (既存Tiida 3box の代替モデル)。早ければ2011年末発売 (発表は
2011年9月予定)。
既存型と同じく 1.6L エンジンを設定。変速機は4速ATから新たに、CVT に変
更の予定。
Venucia 新型車
(啓辰ブランド車)
高級セダン
(モデル名不明)
2012年
2012年以降
自社ブランド Venucia (啓辰) の初モデル。詳細は未発表だが、旧型 Sunny を
ベースにしたセダンであるとの報道もある。
Teana より上級セグメントセダン。天津一汽トヨタ製 Crown、一汽VW製 Audi
A4 を主な競合車種と設定。Fuga/Maxima が推定される。
広州工場の第2 (新) ラインで生産の予定。Teana にも搭載された 3.5L
Infiniti FX35
2012年以降
VQ35DE エンジン (最大出力226kW/350Nm) と、7AT を搭載。
これまでの中国での輸入販売価格は、2010型が 78.3~81.6万元。
都市型の小型SUV。1.6L の自然吸気型エンジン (最大出力117馬力)/1.6L タ
Juke
(未定)
ーボ付きエンジン (190馬力)/1.5L の dCi ディーゼルエンジン (110馬力)、
5/6MT、Xtronic CVT を組み合わせる。
新型 EV
(モデル名不明)
(未定)
Leaf/NV200 EV 以外の、Nissan ブランド EV型 の3車種目モデル。詳細は不
明。
■鄭州日産汽車有限公司
Quest
(貴士)
2011年以降
MPV。販売価格は25~35万元の見通し (輸入販売価格49.3万元)。2009年8月
頃、現地生産について検討されていたと報じられた。
X-Trail の3代目となるフルモデルチェンジした新型。変速機は既存 (2代目)
新型 X-Trail
(新・奇駿/T31)
2012年
の CVT から 6AT に切り替える予定。2.0L MR20DE/2.5L QR25DEの現行エ
ンジンの他、新たに、2.0L M9R Clean ディーゼルエンジン (最大出力173馬
力/最大トルク 360Nm) も組み合わせる。車載ランプは LED を取り入れる。
日産が2010年2月に中東諸国で発売した7代目となる Patrol 新型 (2011型) ベ
ースの大型 SUV (3列7座席)。Infiniti QX56 と同じ platform を採用。中国政
7代目 Patrol
(新型・途楽)
2012年以降
府への生産承認申請済み。輸入販売 (販売価格予定68~88万元) から現地生
産に切り替える予定。
5.6L の V8 エンジン(最大出力 400馬力/最大トルク 550Nm)と、7AT を搭載。
5.6L より 小型のモデルも追加投入予定。
日産ブランドの世界戦略 CDV (Car Derived Van、2列5座席/3列7座席の2タ
NV200 EV
(未定)
イプ) NV200 の EV 型。工場は未定で、鄭州日産汽車以外で生産する可能も
ある。
Oting EV
(奥丁 EV)
(未定)
東風ブランド都市型 SUV Oting (奥丁) ベースの EV。中国政府による生産許
可を 09年5月に取得。
■東風柳州汽車有限公司
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景逸の新型 (MPV)。鄭州/青島/広州でテスト販売中 (2010年8月時点)。販売
Joyear XL
(景逸 XL)
予定価格は 6~8万元。月販目標は 3,000台。
2010年末
新たに、排気量1.5L の三菱モデルエンジン 4G91 (最大出力88kW/最大トル
ク143Nm) を設定。MT と組み合わせる (今後、AT 搭載モデルを追加の予
定)。全長/全幅/全高/軸距は、4320/1804/1620/2685mm。
Joyear SUV
(モデル名不明)
Joyear 3box
(モデル名不明)
(未定)
(未定)
東風ホンダの CR-V を主な競合車種に設定。景逸と同じく、自社の T
platform を採用。
景逸と同じく、自社の T platform を採用。公用車及び社用車用途との市場位
置づけ。
出典:日産/DFL のリリース、各報道等
(注) 2010年8月の報道によると、東風日産乗用車は、2011年にマイナーチェンジを含む新型合計10数車種を投入
1. する予定。
2.2009年には、フルモデルチェンジを含む新型モデルの投入はなかった。
小型商用車のモデル計画 (2010年8月以降)
モデル
(中国語名称/
開発コード)
発売時期
概要
(予定)
■鄭州日産汽車有限公司
Ruiqi EV
(鋭騏 EV)
(未定)
東風ブランド Pickup 鋭騏 ベースの EV。中国政府による生産許可を09年5月
に取得。
■東風汽車股份有限公司
軽型バン
(モデル名不
(未定)
明/A08)
Tianyu EV
(東風・天翼 EV)
(未定)
日産のモデルをベースに、自社主導で再開発した東風ブランドの中高級軽型
バン。モノコックボディを採用。
中型バス 東風天翼 ベースの EV。中国政府による生産許可を09年5月に取
得、2010年9月にテスト運行を開始。駆動用大容量リチウムイオン電池を搭載。
■常州東風汽車有限公司
2009年10月時点テスト生産販売を開始した東風ブランドのボンネットタイプ微型
東風大吉
(W01)
2010年
車 (シングル/ダブル・キャブの2仕様)。販売価格は 約3.18万元。排気ガス基
準 Euro3 適合の五菱柳機動力製 1.1L エンジン (型番LJ465Q3) と、5MT を
搭載。全長/全幅/全高/軸距は、4185/1680/1820/2545mm。
Just For 02
(モデル名不
2011年以降
日産と共同で開発した Just For (俊風) ブランドの微型車。
2011年以降
日産と共同で開発した Just For (俊風) ブランドの微型車。
明/W02)
Just For 03
(モデル名不
明/W03)
出典:日産/DFL のリリース、各報道等
(注) 常州東風汽車は、東風汽車股份傘下のロークラスの LCV 工場に位置づけられている。そのJust For (俊風)
ブランドの微型車モデルには、微型バンを含む。
販売体制: 地方中小都市/農村地域市場への進出・浸透を加速
東風日産乗用車は、2009年から、主に、地方中小都市及び農村地域市場への進出・浸透に注力しており、販売店
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舗を増やしている。
他方、幅広い中国顧客のニーズに対応すべく、2010年9月に自社ブランド Venucia (啓辰) を発表するなど、100万
台以上の乗用車販売目標に向けて体制を更に強化している。
日産の中国における販売体制 (2009年末時点) (店舗)
販売代理店
アフターサービス拠点
中国生産拠点
2009年末
乗用車
商用車
2010年末(計画)
2009年末
東風日産乗用車
391
450
391
東風汽車股份
916
1,000
994
鄭州日産汽車
789
819
438
東風柳州汽車
470
(不明)
260
合計 (乗用車)
2,566
2,739超
2,083
東風商用車
292
(不明)
604
東風汽車股份
916
1,000
994
東風柳州汽車
172
(不明)
598
東風日産柴汽車
52
(不明)
92
1,432
1,516超
2,288
合計 (商用車)
出典:東風汽車集団2009年末リリース、各紙報道等
(注) 東風汽車股份は2010年、微型車の販売代理店 150店舗 (販売サービスステーション約500数社) を整備、
2014年には1,000店舗に拡大する計画。
東風日産乗用車: 自社ブランド Venucia (啓辰) を発表
東風日産乗用車公司は2010年9月、中国市場における将来の成長戦略の一つとして、自社ブランド Venucia (啓
辰) を発表した。初モデルは、2012年の発売を予定している。新ブランドの投入により、東風日産乗用車公司は、
Nissan (日産)/Venucia (啓辰) の2つのブランドを持つことになる。
東風日産乗用車: レンタカー事業に進出
東風日産乗用車公司は2009年12月、北京でレンタカーブランド"易租車"を発表した。2009年末現時点、レンタカ
ーとして約600台の車両を投入し、北京、広東省の深圳/広州/東莞の4都市において、現地の「4S」 (Sale, Spare
part, Service, Survey) 販売代理店でレンタカーサービスのテスト営業を開始している。同サービスを提供する店
舗数は2010年に、2009年末時点の5店舗から50店舗に拡大。サービス範囲は、2010年6月時点の12大都市から
30都市に広げていく予定。
東風汽車股份:微型車事業参入で、専売子会社を設立
東風汽車股份は、2009年10月に、軽型車の販売子会社 常州東風汽車銷售有限公司 (武漢市) に、微型車販売
機能を持たせ、東風俊風湖北汽車銷售有限公司 (略称: DFMSC) と改称した。東風俊風湖北汽車銷售は、これ
までの東風暢遊/東風虎視/P62のPickup、SUV (途逸等)に加えて、俊風(Just For) ブランドの微型車 (微型バ
ン/微型トラック) を販売する。
東風汽車股份は、微型車の販売目標を、2010年に 3万台、2014年に 20万台に設定。販売代理店数を、2010年8
月時点の 約150店舗 (他、販売サービス拠点500数社) から、2014年に 1,000店舗以上に拡大していく方針。
(注) 東風汽車股份は、微型車事業について、グループ傘下の東風渝安車両の東風小康ブランドの微型車事業と、
当面では統合せずに、併行して強化していく方針。
鄭州日産汽車: 乗用車専売の販売網を新たに構築
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鄭州日産汽車は、2010年6月に小型 CDV (Car Derived Van) NV200 を発売するに伴い、現行販売網と平行し
て、NV200 を含む乗用車専売の販売網を新たに構築する。
鄭州日産汽車は、販売目標として、2010年に 10万台 (内、主力車種である帥客/NT400 Cabstar/NV200 合計5
万台)、2012年に 20万台 (内、CDV 8~12万台、Pickup 4~5万台、SUV 3~4万台、NT400 Cabstar 2万台)、
2015年に 40万台。
■Infiniti ブランド高級車の販売について
Infiniti ブランド車の09年の販売台数は約5,000台 (08年比46%増) で、FXシリーズが半数を超えた。2010年の販売
目標は8,000台で、更に2011年目標は 1万台としている。
日産: 中国輸入車事業部を Infiniti 事業本部に改編
日産の中国事業統括会社 日産 (中国) 投資は、中国輸入車事業部 (ICB) を Infiniti 事業本部 (IBU-China)
に、2010年7月1日付けで 改編した。新事業部になった Infiniti 事業本部は、日産の Infiniti グローバル事業部
門が直接統括する。中国籍の呂徴宇氏が新事業部の総経理に就任した。
Infiniti ブランド車販売体制: 2011年に専売店 30店舗体制へ
日産は、Infiniti ブランド車の「4S」専売店を、2010年の3月には武漢と西安に、6月には昆明にそれぞれ開業し
た。日産は、Infiniti ブランド車専売店を、2010年6月時点で 20店舗保有しており、2011年末までに 30店舗に拡
大する方針。
Infiniti の輸入販売計画
モデル
(中国語名称/
開発コード)
発売時期
概要
(予定)
M37の3代目。3.7L VQ37VHR エンジン (最大出力328馬力/最大トルク
新型 M37
2010年9月~ 365Nm) を搭載。全長/全幅はそれぞれ、2代目 (4930/1798mm) より大きい
4945/1845mm (他、軸距はM35と同じの 2900mm)。
新型 M25
2010年9月~
QX56
2010年後半
2009年ジュネーブショーで発表された Essence concept をベースにしたM25
の新型 (3代目)。
フルサイズ SUV。搭載されるエンジンは、新開発VK56VD型直噴5.6リッターV
型8気筒ガソリン「VVEL」。
HEV セダン。リチウムイオン電池、駆動用と回生用を兼ねたモーター (最大出
M35h
2011年春~
力68馬力)、3.5L の自然吸気型 V6 エンジン、7AT 等を組み合わせたハイブリ
ッドシステムを搭載。
出典:各紙報道等
(注) 日産は、2009年8月時点の G/M/FX シリーズに加えて、2010年に、EX/QXシリーズを投入し、2012年までに
更に1シリーズを追加投入すると報じられている。
■東風裕隆汽車のモデル計画
モデル
(中国語名称/
開発コード)
Luxgen 7 SUV
(納智捷 7 SUV)
Luxgen 7 MPV
(納智捷7 MPV)
Luxgen 3box
発売時期
概要
(予定)
2011年半ば
2011年
2011年~
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中国で生産する Luxgen (納智捷) ブランドの初モデル (5/7座席 2/4WD 仕
様)。2.0L エンジンを搭載。
Luxgen (納智捷) ブランドのMPV。2.0L エンジンを搭載。
Luxgen (納智捷) ブランドのセダン。
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2016/4/5
日産の中国事業 (2) ­ マークラ イ ン ズ 自動車産業ポータル
(納智捷 3box)
Luxgen 2box
(納智捷 2box)
Luxgen EV
(納智捷 EV)
2011年~
Luxgen (納智捷) ブランドのハッチバック。
2012年~
Luxgen (納智捷) ブランドの EV。
(注) 日産のパートナーの、東風汽車公司と裕隆集団が折半出資する東風裕隆汽車は、蕭山工場 (杭州市蕭山臨
江工業区) の1期建設を進め、2011年半ばに稼動する予定。
■日産:中国でのモデル別乗用車販売実績(台)
中国Model名称
ベース車種
Bluebird
*藍鳥 2.0L
1992年型
2006年
2007年
2008年
21,550
13
2
2009年
2009年
2010年
1~7月
1~7月
(販売中止)
陽光 2.0L
Sunny
5,845
1,529
2
天籟 2.0/2.3/3.5L
Teana
45,629
37,803
14,839
新天籟 2.0/2.5/3.5L
New Teana
43533
108504
56643
84,141
頤達 1.6L
Tiida 3box
50,932
58,430
68979
75568
45784
44,702
騏達 1.6L
Tiida 2box
59,682
64,880
68,214
80,282
47,299
51,629
-
41,341
69992
98,735
56,162
63,417
Livina/
驪威 1.6/1.8L
Livina C-Gear
軒逸 1.6/2.0L
Sylphy
15,267
57,182
53224
96,174
40,133
85,621
駿逸 1.8L
Livina Geniss
4,632
10,737
3,797
1,770
1,187
2,531
逍客 2.0L
Qashqai: Dualis
(08年3月発売)
23,772
33,877
18,686
34,362
奇駿 2.0/2.5L
X-Trail
(08年11月発売)
4,166
24,058
12,263
19,728
東風日産乗用車合計
帕拉丁: Paladin 2.4/3.3L
D22
NV200 1.6L
NV200
*帥客: Succe
*奥丁: Oting
271,915
350,520
518,968
278,157
386,131
7,800
9,605
11,166
8,399
5,061
4,883
(2010年6月発売)
3,912
(09年10月発売)
Serena
*風行・菱智
三菱
*風行・景逸: Joyear
Space Gear
9,266
3,811
2,397
1,908
797
1,682
2,606
1,549
1,230
281
44
7,800
13,404
14,767
16,528
9,007
21,199
18,818
18,397
14,108
16,860
8,546
14,132
5,902
7,158
3,820
6,561
発売)
発売)
鄭州日産汽車合計
-
1,875
(07年11月
1,712
2,721
(07年9月
*御軒: Yumsun
*途逸: Tuyi
203,537
(08年4月発売)
(販売中止)
東風柳州汽車合計
18,818
18,397
20,010
24,018
12,366
20,693
総合計 (乗用車)
230,155
303,716
385,297
559,514
299,530
428,023
(注) 1. Model 欄の * 表記は東風 (Dongfeng) 自主ブランドモデル (但し、藍鳥は風神自主ブランド)。
2. 乗用車は、セダン、ハッチバック、SUV、MPV 及び 微型バンを含む。
出典:マークラインズ
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