ポルトガル報告(中)

ポルトガル報告(中)
E-03
発行日
2004.6.6
§バ イ オ マ ス 燃 料
ポルトから長距離バスでコインブラに移動。ここも嘗て首都だったところで、
ポ ル ト ガ ル で は 第 3 の 都 市 。14 世 紀 に 立 て ら れ た ポ ル ト ガ ル 最 古 の 大 学 の 城 下 町 。
夕 方 到 着 し た が 、日 が 長 く 9 時 ご ろ ま で は 明 る い 。ガ イ ド ブ ッ ク を 持 っ て 町 に 出
た が 人 通 り は 多 く な い 。夕 食 を と ろ う と 地 図 に マ ー ク を し て い た と こ ろ を 探 す が 、
よく分からない。視覚ばかりではなく、嗅覚も生かし、焼鳥屋のにおいにつられ
てたどり着いたのが、目的の炭火焼のレストラン。ポルトガルでは先ずパンとバ
ター、チーズ、それにオリーブ、時には生ハムが出てくるが、日本の突き出しと
同じでこれもお金を取られる。これは断ってもかまわない。しかし、メインは一
皿取ればサラダやポテトフライもついてくるのでそれだけで十分。店の親父さん
に聞きながら、海からは離れているのでミートにしようと、チキンとポークの焼
肉を頼む。これがまたビッグサイズ。鶏はまるっきり半羽分ある。3 人で 2 皿で
も 十 分 位 。味 は 塩 味 で 、ま さ に 大 き な 焼 き 鳥 。わ る く な い 。ワ イ ン は ヴ ィ ー ニ ョ ・
ヴ ェ ル デ ィ 。若 い 白 ワ イ ン で 軽 く 発 泡 性 が あ る 。辛 口 だ が 軽 く 非 常 に 飲 み や す い 。
こ れ は 二 人 で 軽 く 1 本 空 け ら れ る 。旅 中 こ れ を 良 く 飲 ん だ 。ワ イ ン は 温 ま ら な い
ように筒型のクーラントを閉じ込めてある簡易カバーで覆ってくれる。
代 金 は こ れ で 18 ユ ー ロ
( 2500 円 )。 ポ ル ト ガ ル で 炭
火焼といえば、鰯の塩焼きが
有名。後日ナザレのレストラ
ンでしっかり味わった。ポル
トガル語サルディーニャは、
オイルサーディンから簡単に
連想がつく。日本の鰯より寸
胴。味はやっぱり鰯。取れた
ては美味しい。
§乾 燥 技 術
手前ポーク、向こう側チキンの炭火焼
ワインはカバーで冷たく保つ
ナ ザ レ は 今 や 観 光 地 と な っ て い る が 、一 昔 前 は 寂 れ た 漁 村 だ っ た と こ ろ 。江 ノ
島のように海岸線に沿って町ができており、ホテル、レストラン、土産物屋が軒
を連ねている。しかし江ノ島のように車も音楽も騒がしくない。9 時近く夕日が
大西洋に沈む様子を、ホテルの部屋から波の音を聞きながら静かに眺められる。
漁 港 は 離 れ た と こ ろ に 引 っ 越 し た そ う だ が 、朝 海 岸 を 散 歩 す る と 砂 浜 で は 年 配
の女性が干物
を作っている。
鰯、鯵等まる
で日本の天日
干の干物つく
りと同じ。地
球の離れたと
ころで同じこ
とをしている
のを見つける
と、なぜか懐
かしさを感じ
る。
こ こ の ホ
テルにはセー
大西洋に沈むナザレの夕陽
フティボック
ス は な く 、ホ テ ル で も 貴 重 品 を 預 か ら な い 。フ ロ ン ト で は 、
「従業員全部この街の
人 で 、 よ く 知 っ て い る の で 安 心 だ 。 物 が な く な る よ う な こ と は 今 ま で な か っ た 。」
と。もちろん、部屋に置きっぱなしでも何ともなかった。ヨーロッパのはずれと
はいえ、まだまだこんなところがあるのはうれしい。
§Site Survey
せ っ か く こ の 国 に 来 た の だ か ら 、西 の 果 て を 見 て お き
た い 。 リ ス ボ ン か ら 電 車 で 45 分 、 貴 族 の 別 荘 の あ っ た
シントラの町に着く。バスの時間待ちで王宮まで歩き、
近 く で 食 事 。 バ ス で 40 分 ほ ど 。 ユ ー ラ シ ア 大 陸 で も っ
とも経度上大西洋に突き出ている場所がロカ岬。高いが
け の 上 が 広 く な っ て い て 灯 台 が あ り 、「 こ こ に 陸 地 果 て 、
海 始 ま る 。」と 記 さ れ た 石 碑 が 建 っ て い る 。晴 天 の 空 は 広
がり、風は強いが海は穏やかに見える。
観光案内所で、最西端到達証明書を発行してくれる。
証 明 書 に は ポ ル ト ガ ル 語 、英 語 、フ ラ ン ス 語 、ド イ ツ 語 、
スペイン語、それに日本語が印刷されている。写真付き
は 10 ユ ー ロ 、簡 単 な も の が 5 ユ ー ロ 。10 ユ ー ロ を 払 い 、
凝 っ た 字 体 の 名 前 入 り の 証 明 書 を 受 け 取 る 。妻 い わ く「 こ
ロカ岬の記念碑
う い う も の に お 金 を 払 う の は 男 の 人 だ け ね 。」
SCE・ Net
持田
典秋