企業診断ぐんま NEWS

チ ャ レ ン ジ す る 中 小 企 業・ ア シ ス ト す る 中小 企 業 診 断士
企業診断ぐんま NEWS
発行
社団法人
中小企業診断協会群馬県支部
支
部
長
371-0036
編集責任者
第 13 号
夏季 号
長塩
英雄
前橋市敷島町 244-1
広報委員長
辺見
勇
平成 19 年 7 月
診断士コミユニテイーの形成について
社団法人中小企業診断協会群馬県支部長
長塩
英雄
当支部では協会創立50周年を期して平成16年4月、
群馬県中小企業診断士会を設立しました。これは協会加入
者のみ入会できる組織で、従来、支部事業として実施して
来た事業委員会並びに交流委員会等の業務を中心に、従前
より更に活発に活動させようというもので、診断士会活動
を通じて中小企業診断士の認知度を尚一層高めて行くこと
を最大の狙いと致しました。同時に診断士会発足に際して
は、診断士自らが10年後の診断士環境の整備・充実を目
指して活動して行くことも確認しております。
診断士会発足後の各業務の取り組みは、従前と比較して意識の面では全く目覚しい展開が見
られております。即ち、各種研究会の発足・活動であります。例えば「行政コンサルティング
スキルアップ研究会」「中小企業の実務に活かせる創造性開発研究会」
「観光地活性化研究会」
「企業再生研究会」等であります。これらの研究会は支部事務所の会議室をフルに活用して開
催され、研究会の究極の目的である診断実需にと結びつけております。一例としては、群馬県・
県土整備局からの委託による中小建設業の診断・経営相談でありますが、平成17年度より開
始され、平成19年度も継続委託を受けております。
次に、交流委員会ですが、これは年2回開催する宴会コミュニケーションであります。
金融機関関係の方の出席を容易にするために、2月と7月の第1金曜日に開催されますが、来
賓・会員合わせて65人ほどのパーティーであり、この懇親の中から金融機関との業務提携が
成立しております。来賓の方々から診断士との交流はステータスを感じると好評であると同時
に、この状況は写真入りで新聞報道され、PR効果を上げております。
こうした展開の中から更に診断士の活動を容易にするために、この5月より診断士合同事務
所を開設しました。これは支部事務所に隣接して設置したもので、
現在、4人の診断士が在籍して、執務コーナーと会議コーナーが
設けられてあります。
従来、診断士は夫々の持ち味で個人事務所での活動が中心で
したが、診断士の能力を結集して顧客に向き合うこととしてお
ります。このように,診断士コミュニティーの形成を図り、事
業機会の更なる拡大を期して、当支部は活動しております。
1
一士一声
サラリーマン診断士として 22 年
中小企業診断士
一会員
前々号で記述した長期にわたる診断指導の理由・背景等について補足させて頂き ます。
1.バブル期の無策による問題の早期改善が必要
1990 年以前は、経営者自身が現状の取引先への表敬訪問さえしていれば注文は入り売上
げ、利益もそこそこ確保できる時代でした。しかし、バブルの崩壊とともに、それまでの
過大な設備資や在庫及び人員採用等の影響、さらに借入れによる不動産、会員権等への投
機の暴落も伴い、資金繰りの悪化に追討ちがかかり、企業経営の杜撰さが暴露されました。
2.後継者へうまく経営を引き継ぐこと
この3社に共通しているのは、先代社長から2代目、3
代目社長に代替わりした後も指導を継続していることです。
先代経営者が自分の子息にいかに良好な経営状態で会社を
譲るようにしたいか、その支援も我々に求められる重要な
役割だと思います。親子だからこそ、会社の将来に向けて
のベクトルさえあえば信頼はさらに増していくことになり
ます。
3.受注・生産管理システムの構築の対応が必要
親会社からは、従来以上に短納期、高品質、低価格、在
庫管理を求められ、下請企業も受注・生産管理の方法の見直しと再構築のための,OA化
の導入推進が求められてきました。当時は診断士登録には情報部門は無かったこともあり、
合理化システム構築の役割としてSEやプログラマをうまく活用して、システム構築を完
成させる役割が重要でした。
4.取引先からの値引き要求に対応するため・・・自社の原価低減を目的に
現在はトータルで儲かればいいという時代は終わり、製品毎、得意先毎に利益を確保す
ることが重要。収支状況を詳細に分析、仕入から生産工程、物流の見直しを行い不必要な
コストや費用の削減を進め、製品、得意先、工程別原価を正確に把握できるシステムの構
築が求められます。即ち、赤字製品は値上げか返品するくらいの勇気と判断も必要です。
5.取引条件としてのISO認証取得の要請に対応
各管理システムの要求拡大とともに、取引条件としてのISO(品質、環境)取得の要
請が強くなっており、認証取得への支援も重要な役割です。私はISOの認証指導員では
ないので、友人、知人の指導員の協力でISO認証取得を進めています。単なるISO認
証のためだけではなく、他のシステムの見直しや改善を加え完成させていくべきです。
6.新規得意先開拓及び新規商品開発の強化が必要
従来型の経営者の表敬訪問や既存得意先中心の営業方法では受注拡大は無論のこと競
合他社との競争に勝てない環境になっています。既存得意先であっても、常に新しい提案
や改善等、前向きな姿勢が要求されます。何しろ、新商品の技術開発が期待できません。
また、新規得意先の開拓は経営者自らリーダーとなり、営業の専門家を置くことも必要で
す。
7.短期、中期、長期経営計画の策定と利益確保体制の確立
従来の受身的経営,お付き合い営業から中小企業といえども、短期経営計画は勿論、将
来を見据えた中長期経営計画の策定及び期間計画毎の販売計画、新製品開発、新規顧客開
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拓、設備再投資計画や要員計画、財務資金計画の策定が必要。経営者自身で計画の立案、
策定、評価させ、目標達成のために我々は根気よく指導していくことが重要です。サラリ
ーマン診断士とし 22 年間、いろいろな企業に関わりを持ち、少しでも相手先のお役に立て
たことを自負しています。今後とも皆様のご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。
一士一声
知識による診断・知恵による診断
会員
中小企業診断士
森山
亨
ロンドン大学と大阪大学の名誉教授で、イギリス在住 35 年の森嶋通夫氏は「なぜ日本
は行き詰まってか」と題する本で、日本が 1990 年を境に急速に衰退した原因を広い視点か
ら分析しています。
それによると「アメリカは弱体化した日本を見捨てて米中関係を強化するが、この流れ
は誰も阻止できない。その結果東アジアにおける日本の地位は現在の韓国や台湾のレベル
に落ち、日本は今後数世紀に亘ってこの破滅的状況に留まり続けるだろう。なぜそうなる
のか。今の日本人は衰退期のローマ人と同様、快楽的で規律がなく、真の指導者もいない
からだ。敗戦によって日本人は伝統的な儒教的倫理観を捨て、不消化のまま民主主義を導
入し、自己中心的で倫理観に欠け、自分の考えも満足に主張できない人を育ててしまった。
1990 年は、戦前の教育を受けた人達が引退し、代わって戦後教育で育った人達が主役にな
った年。日本の衰退がこの年から始まったのは決して偶然ではない」と述べています。
確かに戦前を知る者の目には悲しいほど今の日本人の倫理観は地に落ちたと映ります。
相次ぐ政治家や官僚や大企業の経営者や教育者など、国家的な権威や決定権を握る人物や
組織の不祥事や身勝手な行動、大企業の破廉恥な事件や事故、次世代を育てる学校や家庭
の実態など、どれも同教授の予言が相当程度当たっていることを認めざるをえません。
戦前の日本では、家庭でも、学校でも、世間でも、家族愛や郷土愛、自然への感謝、責
任感、誠実、正しい礼儀などを美徳と教え、それに反することは恥と教えていました。
この考えは今でも世界に誇れる倫理観だと思いますが、戦時中軍部が国家主義の高揚に
用いたとして占領軍はこれを排除し、代わって民主主義が持ち込まれました。長い間抑圧
されていた国民は開放感を以って歓迎したのですが、民主主義を教えられる教師が不在だ
ったため、身勝手で無責任を自由と履き違えた若者が育ってしまったのでしょう。
そうした風土にグローバリズムと称してアメリカ型合理主
義が導入されたのですから、
儲けるためには手段を選ばないとする風潮が蔓延し、破廉恥な
行為が一挙に日常化したのは当然の成り行きと思います。しか
し本当にアメリカ型合理主義は正しいのでしょうか。
利益の獲得こそ正義とし、手段はどうあれ勝ち組は奢り、負
け組みは社会の片隅に追いやられ、自殺者は毎年3万人を上回
る。大企業は違法すれすれの雇用を増やし、部下や下請けをい
じめ、合理化の名の下に真面目一筋の社員や下請けを切り捨て、手段や人格を問わないま
ま利益を挙げた者が出世する、このような社会が長続きするはずはありません。
私たち診断士が反省すべきは、われわれも知らない間にこうした価値観の普及に力を貸
しているのではないかということです。知識としての経営理論や合理主義を最高の価値観
とみるのはいいとして、より大事な国や国民の幸せを阻害していないか、クライアントを
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精神的文化的に豊かな企業に育つよう指導しているか、合理主義を信奉するあまり知識偏
重になり、肝腎な知恵を見ていないのではないかといった反省です。
この知識と知恵の違いについて昔ある先輩がこんな比喩で説明してくれました。
「夜の登山にはカンテラを使え。懐中電灯は光は明るいが照らす範囲が狭いので谷に落ち
る恐れがある。カンテラの光は弱いが満遍なく周囲を照らすので足を踏み外すことはない。
『知識』は懐中電灯のように限られた分野には役立つが、大局を見るにはカンテラのよう
な『知恵』が必要だ」と。不合理と言われるのを承知で、時には雑学も交えた広い視点か
らクライアントを鳥瞰できる診断士になりたいものと願っています。
一士一声
自立するコンサルタント
会員
中小企業診断士
辺見
勇
平成 6 年に診断士資格を取得いたしました。取得の目的は、勤務していた企業が外国と
技術提携を行ったため、相手企業に技術のみならず、経営全般を指導しようと思い立った
ためです。結果的には、技術提携により指導するには、中小企業診断士の資格は必須条件
と考えます。当初、診断士の業務活動に不慣れであったため、プロコンの先生の指導を仰
ぎに、研究会活動に参加し、財務や接遇の教育を受けに通いました。都内の米穀商組合の
診断を行って自信をつけ、群馬県の公共診断を行うことになり、各企業経営者とコンタク
トする機会を得て、経験を積みました。その後、平成 11 年から、足掛け 5 年にわたり、群
馬県中小企業振興公社(現在の群馬県産業支援機構)にて、中小企業相談窓口の設置に伴
い、総合相談員として勤務し、県内の多くの中小企業経営者とお会いし、経営のお手伝い
ができました。この十数年の間に、学んだ経験の一端について、述べておきます。
・コンサルタントの基本心得
1.訪問時刻は守ることが大切です。遅れる場合は、事前に、
遅れる原因が発生したとき、できるだけ早く連絡を取ります。
相手を訪問するとき、予定時刻より早く訪問するのは、好ま
しくありません。先客がいたり、業務中であったりして、却
って失礼に当たります。
2.できない仕事は早めに断ります。紹介できる信頼の置け
る診断士がいれば紹介します。それ以外ではできるだけ、仕
事は請けることにします。
3.資料・情報は、すべて入手できるものは集めます。インタ
ーネットの検索エンジンを活用することをお奨めします。新語検索はインターネットの
「GOOGLE」などが便利です。グラフを多用した自作ソフトもお奨めです。
4.財務 分析 は各個 人が所 有され てい ると思 います が、便 利なも のに 中小企 業庁の
J--Net21 の情報や経営分析なども、追加的な情報を得ることができます。
5.日程計画を立てます。最終締切日に、数日の余裕を持って、情報・資料収集、問題分析、
対策立案のスケジュールを立てます。手帳やホワイトボードに明示しておきます。
6.商業・工業の区別はありません。小職も駆け出しのころは、南千住から三の輪周辺の
米穀商診断を当時、工業系の先輩の指導のもとに実施しました。商圏の調査を行い、商品
のレイアウト、サービスについて具体的な支援策を提示しました。また、群馬県の産業支
援機構でも、すべての業種に対応しました。小生が診断士の資格を取得したころは、商業・
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工業の専門分野が分離されていましたが、現在はありません。
7.時間的に余裕を創り、各地で開催される講演会、展示会などに、出席することも能力
向上の一助となります。
8.診断士それぞれは経験や専門分野が異なるので、顧客からの要請によっては、他の診
断士を紹介してあげることは良いことです。ただし、その場合でも、最初に依頼された人
はまかせ切りにすることなく、時々、対策の状況と方向性を確認することが必要です。思
わぬ方向に展開して、顧客の信頼を裏切ることが起きているかもしれません。
9.コンサルタントも、他の職業同様に信頼の上に成り立っています。昨今、年金でも手
抜き作業が問題になっています。できるだけ楽をしようということでは、良いアドバイス
を提示できません。不必要なことまで、示すことはありませんが、具体的に明確に対策を
提示できてこそ、真のコンサルタントであり、次の事業に展開が期待できます。
初心に帰り、足元を見直す意味で細かいことを述べました。皆様のご健闘を祈ります。
ミニ解説
消費生活用製品安全法(Consumer Product Safety Law)
昨年、改正された消費生活用製品安全法(消安法)が 2007
年 5 月 14 日に施行となりました。改正のポイントは、重大な製
品事故が発生した場合、製造事業者や輸入事業者に対する国へ
の報告の義務化と国による事故情報の公表制度の新設です。改
正の背景には、FF 式石油暖房機、ガス瞬間湯沸し器、シュレッ
ダーなど、2005∼2006 年にかけて相次いで重大な製品事故が発
生したことがあります
本法では、事故の状況によっては製品回収(リコール)などの危害防止策が命じられるほ
か、同命令が発動された場合、販売事業者は製造事業者等に協力しなければならないこと
なども定められています。事業者にとって、消費者への対応がこれまで以上に重要になる
ため、国は、事業者の自主的かつ自律的な取組みを促進するための「製品安全自主行動計
画策定のためのガイドライン(製品安全自主行動指針)」を取りまとめています。
(広報委員
芳賀
知)
タイポスクワッティング(typosquatting)
インターネットを利用するにあたり、ウィルス被害の他にも悪意を持ったサイトにアク
セスした為に、思いがけない迷惑を受けることがあります。
その中の一つでやっかいなものに「タイポスクワッティング(typosquatting)」なる
行為があります。いわゆる人間のタイプミスを悪用したもので、.jp を.com と打ったり、
有名サイトの文字を違えて、例えば、Yahoo→Yafoo、Google→Gooogle と間違えて打ち込
んだ場合、事前にその間違いの Yafoo や Gooogle の名前でドメインを取得し、本物のサイ
トと偽装した上で、有料悪徳サイトやフィッシングサイトとして待ち構えているのです。
これはなかなか厄介で、正規サイトの管理者が事前に間違えそうなドメイン名を全て登
録しておくわけにも行かず、対策が困難です。
(広報委員
5
武田
孝)
随想
「貸付審査と事後指導」
平成 10 年に東京都某区役所の「緊急特別貸付」の審査業務に携わりました。経営の厳
しい中小企業へ区が「無担保・無保証」1.5%の利率で直接貸付を実施。私は、50 社以上
の企業を審査しました。中小企業診断士として独立した年に、製造業、建設業、運送業な
ど、さまざまな業種の現場におじゃまし、経営者から現状、今後の見通しなど、お話を伺
いました。ヒアリング調査、財務分析、キャッシュフロー計算書の作成など、報告書作成
に時間もかかりました。中小企業の現場を知る良い経験をさせていただきました。
その後、毎年、返済の滞った企業約 10 社へ、「事後指導」に伺うことになりました。こ
れは、現在でも継続しています。私がお会いした経営者には、
「無担保・無保証」だからと
いって逃げる方は一人もおらず、「必ず返済したい」という方ばかりでした。1 年に 1 回、
訪問し、その後の様子をうかがい、助言・支援を行っています。10 年近く実施しておりま
すと、まるで「遠い親戚」のように親しみを覚えることもありました。
「来年も先生が来て
くれるんじゃ、少しは良い報告ができるように頑張るから」
「先生が来てくれたから、必ず
返済するからね」とおっしゃってくださる方もいました。どうにか頑張っている経営者に
は、
「とにかく健康に留意して、少しずつ前進していってください」と励ますこともありま
した。何年も返済が滞っていると「この企業は、もう無理かもしれない」と思うこともあ
りました。
今年は、3 月、4 月で訪問したのですが、「2 店舗めを出店したい」という相談や「売上
が 1 割以上伸びました」、「今年から息子が入社しました」などなど、嬉しい報告がいくつ
もありました。数年、返済が滞っていた経営者から「返済ができるようになりました」と
うっすら涙を浮かべた報告もありました。
「借りたお金は、返さなくっちゃね!」と照れく
さそうに笑った経営者の顔が印象に残りました。
本当にこの仕事に携われてよかったなと思いました。何度も、胸がジーンとくる経験を
しました。これからも、やっと返済が再開した企業がどのように荒波を乗り越えていくの
か、見守っていきたいと思っています。
(広報委員
茂木
三枝)
編集追記:茂木三枝先生は 6 月 17 日、結婚式を挙げられました。おめでとうございます。
委員会便り
「事業委員会」
事業委員長
丸橋正幸
≪平成19年度の事業委員会の活動≫
①
平成19年度マスターセンター補助調査・研究事業への取組み。
テーマ「県内農業経営の担い手の現状と課題」
調査員:川村明正、阿久沢豊、木暮昌弘、福島久、戸塚栄三郎、吉永哲也、土屋万寿
夫(計7名)
調査期間:6月スタート、平成19年中にまとめて、平成20年1月に報告書として
発表する。
②
ぐんま信用金庫と診断協会群馬県支部との業務提携(平成 18 年 7 月)に続いて、
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北群馬信用金庫と診断協会群馬県支部との業務提携(平成 18 年12月)が行われた。
金融機関が取引先からの経営改善・経営革新・事業再生等について依頼を受けて、群
馬県支部から会員診断士を派遣して診断助言を行う。
・今年度は上記以外の県内信用金庫との業務提携を事業委員会で積極的に進める。
③
群馬県県土整備局より、平成19年度「建設業経営出張相談80回」を受託した。
「建
設業経営出張相談」を通して担当診断士はその後の相談継続、顧問契約に発展するチ
ャンスもあるため、その都度、相談案件に最適な人物を担当させる。
・昨年同様に「土木専門業者経営診断」の受託交渉を行う。
(診断実務ポイントの付与事業)
④
群馬県支部会員の「キャリアMAP登録」の実施(現在25名の会員が登録)
(群馬県支部の依頼する診断、相談の仕事に従事する会員は、登録を義務付ける)
⑤
支部内に実務に直結した研究会を3テーマ継続、新たに2テーマを立上げる。
・「観光地活性化研究(事業化の推進)」
・「企業再生研究会」
リーダー:吉永哲也
平成19年立上げ、リーダー:戸塚栄三郎
・「行政支援コンサルティングスキルアップ研究会」リーダー:鈴木正利
(土木専門業者経営診断に関する研修を実施する)
・「中小企業の実務に生かせる創造性開発(実習)」 リーダー:森山 亨
(参加者7名以上になりしだい実施する)
・「中心市街地活性化研究会」
平成19年立上げ、リーダー:未定
※研究会への参加は、リーダーの許可が得られれば何時からでも参加できます。
⑥
群馬県産業経済局主催の「おすすめサービス体験フェア」に相談コーナーを開設し、
相談に対応する。(相談実務ポイントの付与事業)
⑦
前橋市・前橋商工会議所より平成19年度商店経営電話相談、特別経営指導を受託した。
沼田市より特別経営指導を受託した。
⑧
支部会員のメーリングリストへの登録を推進し、支部ニュースの発信、会員相互の連
絡、支部受注の案件について会員から診断のできる人の募集に活用する。
現在のメーリングリスト登録会員58名(会員総数71名;4月実数)
以上の事業委員会活動を円滑に進めるために会員の皆様の協力をお願いします。
「研修委員会」
研修委員長
研修委員会では今年の研修会を次のとおり実施しますので、是非ご出席下さい。
理論政策更新研修
9月2日(日)
テーマ
新しい中小企業政策について
群馬県商政課長
三澤益巳氏
少子高齢化時代の人材活用法
竹中栄一氏
バランススコアカードについて
渡辺英男氏
支部研修
10月21日(日)
テーマ
企業の内部統制について
下田秀之氏
地域ブランドの現状と成功例
森山
以上会場は、前者は前橋問屋センター、後者は中央情報学院です。
7
亨氏
森山
亨
なお研修会のあり方について昨年5月アンケートを実施しましたが、手始めに希望の多
かった「創造性開発研修」を募集しましたが受講者が集まらず実施できませんでした。
「研
究会」への希望者は多いので、今後「研修会」のあり方については会員の皆さんのご意見
を聞きながら検討したいと考えています。
「 交 流 委 員 会 」・ ・ 朝鮮茶碗
交流委員長
鈴木
正利
秀吉の朝鮮出兵でもたれされた中に、朝鮮陶工による伊万里における磁器の誕生など新
たな窯芸の発生があるが、さらには異国の朝鮮茶碗類が伝えられたこともある。当時我が
国の茶の世界では、道具立ては唐物一辺倒であったと言われているが、そのようななか、
伝えられた朝鮮のもの−高麗物は全く異質な存在であった。
高麗物の代表格である、例えば井戸茶碗には国宝の「喜佐衛門」がある。これは茶陶の
世界では最高峰のものとされているが、高麗物のなかにはこれに優るとも劣らない良きも
のが多く伝わり、古来より珍重されている。
不思議なことは高麗物と称される茶碗類。これらは彼の地における無名の職人の手にな
る、生活の雑器であったことだが、凄いことには先達がそれらの価値を見抜き至高の茶道
具として今日に伝えたことである。当時の人々の−モノを観る−眼の確かさ、また感性の
豊かさなどに対し敬服の念を禁じ得ない。
モノを「観る」ことをいつも想う。モノを「直に観る」こと、は大変難しい。それはモ
..
ノは情報という、厚いベールに幾重にも包まれているから。ベールという、そのモノの前
提の段階でそれを見・考え、本質にたどり着くことなく、うわべの部分で理解が終わって
しまうことがあるのでは、そのようなことが多いのでは、と思うことしきりである。
...
今の時代、情報のベールという先入観 なしに、「直観」を働かせ、モノを捉えることが
必要である。先達のような研ぎ澄まされた「直観」は望みようもないが、
「直観」のもつ力
も、やはり大切なのであると思っている。
編集後記
広報委員長
辺見勇
今回は、中小企業診断士のあるべき姿を求め、基本的な活動に関わる特集となりました。
広報やホームページがこれでよいのか、といつも反省をしております。いまだに満足でき
る状態ではないと思います。但し、広報もホームページも会員や企業経営者の方々の後押
しがあってこそ、一人前ではないでしょうか。広報やホームページが先走って、皆様方が
横を向いておられたのでは、意味がありません。皆様に読んでもらい、評価していただき、
こういう風にしたら、ああいう風にしたらと、声をかけていただき、育てて行くことが大
切なことと思います。最近、中小企業庁の「中小企業診断士の広場」へのリンクのメール
アドレスが間違っているとのご指摘を受けました。利用されているからこそご指摘も頂い
たことを大変有り難く思います。因みに、中小企業庁ホームページの「中小企業診断士の
広場」では、当会会員・広報委員の茂木三枝先生が活躍されています。
群馬県支部ホームページの「中小企業診断士紹介」についても、企業経営者、関係機関
および会員の皆様方のご意見・ご指摘をいただき、さらに充実していきたいと考えており
ます。ご協力を切にお願い申し上げます。
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