工事記録写真管理要領

工事記録写真管理要領
平成 28 年 7 月
本州四国連絡高速道路株式会社
目次
1 適用範囲 ................................................................................................................................................. 1
2 工事写真の分類 .................................................................................................................................. 1
2-1 着手前写真
2-2 施工状況写真
2-3 出来高報告写真
2-4 災害写真
2-5 その他写真(安全管理、公害、環境、補償等)
2-6 工事完成写真
2-7 しゅん功写真
2-8 維持修繕作業記録写真完成写真
3 撮影基準 ................................................................................................................................................. 3
3-1 撮影
3-2 デジタルカメラの画素数
3-3 写真の撮影日情報
3-4 撮影内容の表示
3-5 撮影位置および角度
3-6 連続写真
3-7 拡大写真
3-8 写真の色彩
3-9 パノラマ写真
4 整理・提出方法..................................................................................................................................... 4
5 電子納品 ................................................................................................................................................. 7
5-1 電子成果品の作成
5-2 電子成果品の内容
1 適用範囲
本要領は、設計図書により本要領を適用し、写真の撮影、整理及び提出を行う工事・維持修繕
作業又は業務に適用します。
2 工事写真の分類
(1) 土木工事共通仕様書によるもの
土木工事共通仕様書 第 1 章総則 工事記録等により、工事記録写真並びに工事完成写真に
分類されています。
① 工事記録写真
着手から完成までの施工状況がわかるもので、次のとおり分類することを標準とします。
・着手前写真
・施工状況写真
・出来高報告写真
・災害写真
・その他写真(安全管理、公害、環境、補償等)
② 工事完成写真
完成した目的物がわかるものです。
③ しゅん功写真
目的物完了時に本要領により作成し、電子納品運用ガイドラインにより成果品として監督員
へ提出する工事写真です。
(2) 維持修繕等共通仕様書によるもの
維持修繕等共通仕様書 第 1 章総則 維持修繕作業記録等により、維持修繕作業記録写真完
成写真となります。
2-1 着手前写真
現地着手前の状況を撮影する。工事箇所の全体的な状況を把握するために必要な場合は、パ
ノラマ写真とすることができます。
デジタル写真の編集は、基本的に認めませんが、明るさ補正や回転、パノラマ写真とした場合
は、格納するファイル名の後に「補正」と記載し、補正データを取りまとめて格納することとします。
2-2 施工状況写真
工事(作業)の段階ごとに、着手から完成までの施工状況が把握可能なように撮影します。施工
状況写真の撮影項目及び頻度等は、Nexco 西日本 工事記録写真等撮影要領「工種別等名称
一覧」によるものとします。ただし、この一覧表は、撮影にあたっての標準的なものを示したもので
あり、監督員と事前に撮影項目及び頻度等を確認し、撮影します。
また、工事目的物とならない割掛項目において、監督員の指示により、その工事材料、建設機
械器具、施工状況等が把握可能な写真を撮影するものとします。
1
なお、工事目的物に使用する材料の形状寸法及び工事完成後に外面から明視できない出来
形の測定状況等については、設計図書で規定された検査、立会を省略した場合に撮影します。
また、不可視となる出来形部分については、出来形寸法(上墨寸法含む)が確認できるよう、特に
注意して撮影します。
2-3 出来高報告写真
設計図書により、毎月の出来高報告とあわせ、主要物の進捗状況が判るように撮影します。
2-4 災害写真
契約図書に定める天災等により、工事目的物、仮設物又は工事材料若しくは建設機械器具に
発生した損害を明確にするために撮影します。
2-5 その他写真(安全管理、公害、環境、補償等)
工事(作業)における保安施設等の配置状況や安全確保のための対策・訓練等の状況を把握
するために撮影します。
工事の施工に起因する第三者への損害に対応するため、問題発生箇所の状況把握を目的とし
て撮影するもので、事前に問題発生が懸念される場合は、発生前の状況を撮影しておきます。
2-6 工事完成写真
工事を代表する工種について、工事目的物がわかるように測点単位又は構造物単位に撮影し
ます。全体的な状況を把握するために必要な場合は、パノラマ写真とすることができます。
2-7 しゅん功写真
工事を代表する工種について、2-1 から 2-5 の写真により、工事全体の流れが判るように、着工
前、施工中、完成の区分で作成します。
2-8 維持修繕作業記録写真完成写真
各工種について、Nexco 西日本 工事記録写真等撮影要領「工種別等名称一覧」を参考に、監
督員と事前に撮影項目及び頻度等を確認及び撮影し、履行状況が判別できるように作成します。
2
3 撮影基準
3-1 撮影
工事写真の撮影は、デジタルカメラによるカラー撮影とします。
3-2 デジタルカメラの画素数
一般的なデジタルカメラの普及機は、有効画素数 1,000 万画素以上となっているが、工事写真
では、画像中の黒板の文字が読めれば良く、有効画素数 100∼200 万画素程度(ファイルサイズ
300∼500KB 程度)を基本とします。高画質データは、データ送信・共有・保存において、使用機
器の負担となるため適切な画質設定を行ってください。
また、画像の出力画素数の目安は下記を参考とします。ただし、記録画素数の横縦数値はデ
ジカメによって多少異なることから、撮影開始前に規定の画素数、ファイルサイズとなるよう、十分
な確認を行なわなければなりません。
参考 記録画素数(Pixel)と使用可能サイズの関係
カラースケール(350dpi)
記録画素数(単位:Pixel)
使用可能サイズ
120 万画素相当
1,280 × 960
9.2 × 6.9(cm)
(解像度:SXGA)
200 万画素相当
1,600 × 1,200
11.6 × 8.7(cm)
(解像度:UXGA)
プリントサイズ
(参考)
L版
2L 版
3-3 写真の撮影日情報
撮影にあたっては、撮影日情報が記録されるよう、十分な確認を行わなければなりません。
3-4 撮影内容の表示
撮影にあたっては、撮影目的物付近を整理整頓して、形状、寸法及び位置が判明できるよう黒
板と箱尺、リボンロッド又はポール等を目的物に添えるものとする。この場合、形状、寸法及び位
置の確認を容易にするため、丁張、ヤリ形等の背景を入れ、黒板には、工事等名、工種、測点(位
置)、受注者名、設計寸法及び略図等を記入します。
ただし、工事完成写真においては、省略することができます。
3-5 撮影位置および角度
工事中、同一箇所を施工の各段階で撮影する場合は、位置の確認を容易にするために、撮影
地点、撮影角度等を常に一定とし、同一の背景を入れて撮影します。
3-6 連続写真
撮影区間の長いものについては、パノラマ写真とするが、ポール等の標識で測定等位置の表
示を明確にします。
3
3-7 拡大写真
ある箇所の一部分を拡大して撮影する必要がある場合は、その箇所の全景を撮影した後、拡
大撮影する部分の位置が確認できるように撮影します。
3-8 写真の色彩
写真は、原則としてカラーとします。
3-9 パノラマ写真
パノラマ写真は撮影機材の機能を利用して撮影したもののみとし、パソコン等で編集又は加工
して作成した画像(つなぎ写真など)は、不可とします。
4 整理・提出方法
設計図書により監督員へ提出するしゅん功写真等は、次により整理・提出します。
(1) しゅん功写真
・ 代表工種は、監督員との協議により、選定します。
・ 設計図書により、出来高報告写真を提出する場合は、それらの中から選定し、しゅん功写真
としても構いません。
・ 作成方法は、電子ファイル(A3 横書き)で作成し、オリジナルから変換した PDF 形式と作成時
のオリジナルデータを提出するものとし、紙による提出は必要ありません。
・基本的なレイアウトは、次のとおりで、作成にあたっては、監督員と確認します。
4
・用紙の大きさと向きは、A3 横とします。
・写真の大きさは、L 版程度とします。
5
(2) 出来高報告写真
・ 受注者は、設計図書により提出を求めた場合に出来高報告写真を作成し、監督員へ提出し
ます。
・ 作成方法は、電子ファイル(A3 横書き)で作成し、オリジナルから変換した PDF 形式と作成時
のオリジナルデータを提出するものとし、紙による提出は必要ありません。また、オリジナルデ
ータに挿入した写真のデータもあわせて提出します。
・基本的なレイアウトは、次のとおりで、作成にあたっては監督員と確認します。
・用紙の大きさと向きは、A3 横とします。
・写真の大きさは、L 版程度とします。
(3) 維持修繕作業記録写真完成写真
・ 工種及び基本的なレイアウトは、監督員との協議により、決定します。
・ 作成方法は、電子ファイル(A4 版)で作成し、オリジナルから変換した PDF 形式と作成時のオ
リジナルデータを提出することを基本とします。なお、詳細は監督員との協議により、決定しま
す。
6
5 電子納品
5-1 電子成果品の作成
受注者は、本要領により撮影及び整理した写真データについて、「JB 本四高速 電子納品運
用ガイドライン」により、電子成果品として、監督員へ提出します。
(1)全般
受注者は、次により電子成果品を作成します。
・ 電子成果品は、本ガイドライン 2.共通編 2-1 提出内容の確認による関連データを電子媒体
(CD-R 又は DVD-R)に格納し、収納ケースに納めて納品(提出)します。
・ 電子媒体は、本ガイドライン 2.共通編 2-1 提出内容の確認により必要部数を作成し、発注者
へ納品(提出)します。
(2)電子媒体のフォーマット
電子媒体のフォーマットは、「JB 本四高速 電子納品運用ガイドライン」2.共通編 2-2 電子成
果品の作成 (2)電子媒体のフォーマットにより行います。
(3) 電子成果品のラベル
工事記録写真に係る電子成果品のラベルは、「JB 本四高速 電子納品運用ガイドライン」2.共
通編 2-2 電子成果品の作成 (3) 電子成果品のラベルにより行います。
電子媒体の表記例
電子媒体収納ケースの表記例
(4) コンピューターウィルス対策
工事記録写真に係る電子成果品のラベルは、「JB 本四高速 電子納品運用ガイドライン」2.共
通編 2-2 電子成果品の作成 (4) コンピューターウィルス対策により行います。
7
5-2 電子成果品の内容
(1) 電子媒体のフォルダー構成(標準例)
受注者が作成する電子成果品のフォルダー構成は、他機関(国交省・NEXCO 等)の工事記録
写真に関する要領に準拠した写真管理ソフトを使用して納品する場合、事前に監督員と確認した
上で、使用して作成して下さい。なお、写真管理ソフトを使用しない場合、電子成果品のフォルダ
ー構成(標準例)は、次のとおりです。
(2) 成果品及びその他提出書類の媒体とファイル形式
受注者は、設計図書及び電子納品運用ガイドライン 2.共通編 2-1 提出内容の確認による成果
品及びその他提出書類について、次に示す媒体及びファイル形式で提出することを基本としま
す。
① 成果品の媒体とファイル形式
電子納品運用ガイドライン 3.電子納品【業務編】又は 4.電子納品【工事編】の成果品及びそ
の他提出書類の媒体とファイル形式によります。
② その他提出書類の媒体とファイル形式
JPEG 又はオリジナル形式とします。
8
(3) フォルダー命名規則
■フォルダー名称
nnn フォルダー名称
フォルダー名は内容を明示する日本語とし、10 文字程度で命名します
フォルダー番号は半角数字とします
(4) ファイル命名規則
■ファイル名称
ファイル名称は、ファイル名全体を 20 文字程度で命名します。
ファイル名称の命名は、検索性を向上させるために以下の規則とします。
・英文字 :半角
・英字
:大文字
・カタカナ :全角
ファイルの命名にあたっては、以下の名称を参考に行います。
kp_構造物名(場所)1_構造物名(場所)2_状況
kp
:対象物地点のキロポストの数値
構造物名(場所)1
:橋梁名(橋梁名、施設名)、工種(舗装、補修)
構造物名(場所)2
:塔、補剛桁などの部位、場所(上り、下り、出口)
状況
:上塗り作業中、掘削作業中、舗設完了など
(5) ファイル形式
ファイル形式は JPEG(Exif 2.1 以上)とし、画像画素数を 1,280 × 960Pixel、1,600 × 1,200Pixel
とし、1 枚あたりのファイルサイズは 500kb 以下を標準とします。
※ Exif(エグジフ):デジタルカメラ用の画像ファイルの規格。JEIDA によって標準化され、各社の
デジタルカメラに採用されている。最新版は Exif 2.3(Exif Print)。TIFF 形式で画像についての
情報や撮影日時などの付加情報を記録できるほか、縮小画像(サムネイル)を記録することがで
きる。画像形式は RGB 無圧縮方式や JPEG 方式など複数の形式をサポートしている。
9
(6) 写真の編集
原則として画像の編集を認めませんが、必要に応じて明るさ補正や回転、パノラマ、つなぎ写真
は行っても構いません。この場合は、格納するファイル名の後に「補正」と記載し、補正データを取
り纏めて格納することとします。フォルダ名称は、「補正(サブフォルダ)」とする。
なお、編集した際に撮影日情報が削除されることのないよう留意しなければなりません。
(7) 写真管理ソフトによる取扱
他機関(国交省・NEXCO 等)の工事記録写真に関する要領に準拠した写真管理ソフトを使用し
て納品する場合で、工事写真の確認のための閲覧機能を持った専用のプログラムが必要な場合
には、電子成果品に格納します。
10