北海道大学 2015 年度日本語教授法ワークショップ 報告書

北海道大学
2015 年度日本語教授法ワークショップ
報告書
北海道大学グローバル教育推進センター
-1-1-
ご挨拶
北海道大学留学生センターでは,2015年7月,海外の協定大学で日本語教育を担
当されている先生方をお招きし,日本語教授法ワークショップを開催いたしました。
協定校の日本語教育の発展に寄与し,協定校の先生同士および本学の日本語教員との
交流を深めるという目的で開始した本ワークショップは,今回で8回目となりました。本
年度は,中国,タイ,インドネシア,ロシア及びベルギーの協定大学より10名の先生方
に札幌にお集まりいただき,ワークショップのみならず,各種行事を通じて活発な情報交
換をしていただくことができました。
この催しは来年度以降も引き続き開催していきたいと考えております。初夏の札幌で
開催する本ワークショップに是非ともご参加くださるようご案内申し上げます。
北海道大学 副学長・グローバル教育推進センター長
寺尾 宏明
-2-
目次
Ⅰ.
2016 年度ワークショップ実施要項. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .- 4 -
Ⅱ.
ワークショップ計画. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .- 6 -
Ⅲ.
北海道大学の大学間協定校. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .- 8 -
Ⅳ.
音声の指導・文法の指導 (山下 好孝 教授) . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . - 9 -
Ⅴ.
認知心理学の知見を日本語教育に生かす-動機づけを中心に (小林 由子 教授). . . . . . -11-
Ⅵ.
授業に使える日本語の歴史・授業に使える ICT スキル (小河原 義朗
Ⅶ.
参加者発表. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .-13-
Ⅷ.
参加者のアンケート結果より. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .-18-
Ⅸ.
2015年度開催案内. . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . .-20-
ワークショップ参加者と本学留学生センター
日本語教育部教授 山下 好孝
-3-
准教授) . . . . . . . -12-
Ⅰ.
2015 年度ワークショップ実施要項
北海道大学グローバル教育推進センターは,本学と大学間交流協定を締結している協定校より日
本語教師を招き,日本語教授法のワークショップを開催した。
1. 目的

協定校における日本語教育をより一層充実したものにするためのお手伝いをする

協定校の日本語教員と北海道大学グローバル教育推進センターの日本語教員の交流を
図る
2
主
催
北海道大学 国際本部 グローバル教育推進センター
(コーディネーター:グローバル教育推進センター日本語教育部教授 山下 好孝)
3
実施期間
2015 年 7 月 27 日(月)~2015 年 7 月 31 日(金)
4
会
北海道大学国際本部 グローバル教育推進センター
場
北海道札幌市北区北15条西8丁目
5
参加資格
北海道大学と大学間交流協定を締結している外国の大学において日本語科目を
担当している教員
6
参加人数
7
参加費用等
10 名
無料(ワークショップ参加費)
旅費、食費等、その他の出費は参加者の自己負担
他、参加者の宿泊代を北海道大学が負担
8
内
容
参加者の希望に基づいて決定した
9
講
師
北海道大学 国際本部 グローバル教育推進センター 日本語教育部
教
授 山下 好孝(コーディネーター)
教
授 小林 由子
准教授 伊藤 孝行
-4-
参加者
2.
#
性
名前
大学
別
大学
役職
所在国
1
チューシー アサダーユット
男
チュラーコンコーン大学
2
ビャルト イェカテリーナ
女
ゲント大学
3
ペルミャコヴァ
女
4
ムルヤディ
男
ガジャマダ大学
講師
インドネシア
5
楊 昉
男
湖南大学
講師
中国
6
陳 露
女
上海交通大学
准教授
中国
7
楊 暁敏
女
復旦大学
講師
中国
8
張 蓓
女
北京師範大学
講師
中国
9
方 光鋭
女
大連理工大学
講師
中国
10
劉 肖雲
女
南開大学
准教授
中国
トゥヤーラ
講師
タイ
アカデミック
ベルギー
アシスタント
M.K.アモースフ
記念北東連邦大学
准教授
ロシア
(順不同・敬称略)
3.
スケジュール
北海道大学 日本語教授法ワークショップ 2015
コーディネーター : 山下 好孝 教授 7月27日 (月)
7月28日 (火)
7月29日 (水)
7月30日 (木)
7月31日 (金)
授業見学(自由参加)
ISC 大会議室
08:45-10:15
10:15-10:30
Break
Break
ワークショップ(1)
ワークショップ(3)
ワークショップ(5)
ワークショップ(7)
伊藤 孝行 准教授
山下 好孝 教授
山下 好孝 教授
小林 由子 教授
ISC 大会議室
ISC 大会議室
ISC 大会議室
ISC 大会議室
Lunch
Lunch
Lunch
Lunch
ワークショップ(2)
ワークショップ(4)
ワークショップ(6)
まとめ、閉講式
伊藤 孝行 准教授
山下 好孝 教授
小林 由子 教授
ISC 大会議室
ISC 大会議室
ISC 大会議室
アクティブラーニング室1
市内探訪(2)
Break
Break
Break
(チャーターバスにて)
キャンパス・ツアー
市内探訪(1)
参加者発表
開拓の森
ガイダンス
(徒歩にて)
(徒歩にて)
~ 希望者 ~
他 車窓見学
ISC 大会議室
学内
札幌駅周辺
ISC 大会議室
14:00~17:00頃
交歓会
希望者は
オプションツアーあり
希望者は
オプションツアーあり
10:30-12:00
12:00-13:30
13:30-15:00
開講式
15:00~17:00
18:00~
札幌ビール園
-5-
希望者は
オプションツアーあり
Ⅱ. ワークショップ計画
以下に示すのは,コーディネーターの山下教授が提案する「日本語ワークショップ」についての
資料である。北海道大学が求めている方向性を示すと共に,本ワークショップの位置づけを明らかに
している。
-6-
-7-
Ⅲ. 北海道大学の大学間協定校
2016 年 3 月 31 日現在、北海道大学は 47 カ国・地域の大学と 171 の協定を結んでいる。
国 ・ 地 域 名
バングラデシュ人民共和国
協 定 大 学 名 (
ダッカ大学(ダッカ)
所
在
地
)
国
・
地
域
名
協 定 大 学 名 ( 所 在 地 )
江原大学校(春川)
北京科技大学(北京)
忠北大学校(清州)
韓京大学校(安城)
浙江大学(杭州)
東義大学校(釜山)
大韓民国
北京大学(北京)
韓国海洋大学校(釜山)
高麗大学校(ソウル)
復旦大学(上海)
吉林大学(長春)
南開大学(天津)
南京大学(南京)
マレーシア
西安交通大学(西安)
モンゴル国
清華大学(北京)
ミャンマー連邦共和国
ネパール連邦民主共和国
中華人民共和国
インド
東北師範大学(長春)
四川大学(成都)
武漢大学(武漢)
大連理工大学(大連)
北京師範大学(北京)
蘭州大学(蘭州)
東南大学(南京)
厦門大学(厦門)
上海海洋大学(上海)
中国海洋大学(青島)
香港中文大学(香港)
西北農林科技大学(咸陽)
上海交通大学(上海)
華中科技大学(武漢)
湖南大学(長沙)
香港城市大学(香港)
中国人民大学(北京)
デリー大学(デリー)
マイソール大学(マイソール)
フィリピン共和国
スリランカ民主社会主義共和国
ボゴール農業大学(ボゴール)
ガジャマダ大学(ジョグジャカルタ)
バンドン工科大学(バンドン)
台湾
タイ王国
マヒドーン大学(サラヤ)
カセサート大学(バンコク)
チュラロンコン大学(バンコク)
モンクット王工科大学トンブリ校(バンコク)
タマサート大学(バンコク)
モンクット王ラカバン工科大学(バンコク)
ベトナム国家大学ホーチミン校(ホーチミン)
ベトナム社会主義共和国
全北大学校(全州)
嶺南大学校(慶山)
中央研究院(台北)
国立中正大学(嘉義)
淡江大学(淡水)
国立中興大学(台中)
国立清華大学(新竹)
国立成功大学(台南)
国立交通大学(新竹)
国立台湾師範大学(台北)
国立台湾海洋大学(基隆)
国立政治大学(台北)
台北医学大学 (台北)
アジア工科大学(クロンルアン)
ソウル大学校(ソウル)
大韓民国
ペラデニヤ大学(ペラデニヤ)
国立台湾大学(台北)
パランカラヤ大学(パランカラヤ)
インドネシア共和国
延世大学校(ソウル)
公州大学校(公州)
仁川大学校(仁川)
漢陽大学校(ソウル)
成均館大学校(ソウル)
ソウル市立大学校(ソウル)
マレーシア科学大学(プラウ・ペナン)
マレーシア・サバ大学(サバ)
モンゴル国立農業大学(ウランバートル)
モンゴル国立大学(ウランバートル)
パテイン大学(パテイン)
トリブバン大学(カトマンズ)
デラサル大学(マニラ)
フィリピン大学(ケソンシティ)
ベトナム国家大学ハノイ校科学大学(ハノイ)
カントー大学(カントー)
ベトナム国家大学ホーチミン校工科大学(ホーチミン)
オーストラリア連邦
タスマニア大学(タスマニア)
オーストラリア国立大学(キャンベラ)
ニューサウスウェールズ大学(シドニー)
シドニー大学(シドニー)
サンシャインコースト大学(サンシャインコースト)
釜慶大学校(釜山)
マードック大学(パース)
ニュージーランド
忠南大学校(大田)
ベルギー王国
-8-
オークランド大学(オークランド)
地質・核科学研究所(ウェリントン)
ゲント大学(ゲント)
国 ・ 地 域 名
デンマーク王国
エストニア共和国
協 定 大 学 名 ( 所 在 地 )
オーフス大学(オーフス)
タルトゥー大学(タルトゥー)
国 ・ 地
セルビア共和国
域
スペイン
オウル大学(オウル)
ヘルシンキ大学(ヘルシンキ)
フィンランド共和国 ラップランド大学(ロバニエミ)
アールト大学(エスポー)
トゥルク大学(トゥルク)
東フィンランド大学(ヨエンスー)
スウェーデン王国
フランス共和国
協 定 大 学 名 ( 所 在 地 )
ベオグラード大学 (ベオグラード)
バルセロナ大学 (バルセロナ)
リェイダ大学 (リェイダ)
スウェーデン王立工科大学 (ストックホルム)
ウメオ大学 (ウメオ)
ジュネーブ大学(ジュネーブ)
スイス連邦
スイス連邦工科大学 (チューリッヒ)
ストラスブール大学(ストラスブール)
(グルノーブル大学連合)
グルノーブルアルプス大学
グルノーブル理工科大学
グルノーブル政治学院
サヴォワ大学
名
ウォリック大学(コヴェントリー)
英国
ウズベキスタン共和国
シェフィールド大学 (シェフィールド)
エジンバラ大学 (エジンバラ)
ニューカッスル大学 (ニューカッスル)
イーストアングリア大学 (ノリッジ)
アバディーン大学 (アバディーン)
世界経済外交大学 (タシケント)
レンヌ政治学院(レンヌ)
アルバータ大学 (エドモントン)
パリ政治学院 (パリ)
カナダ
エコール・ポリテクニーク (パレゾー)
ブリティッシュ・コロンビア大学(バンクーバー)
パリ市立工業物理化学高等専門大学 (パリ)
マルセイユ第2大学 (マルセイユ)
機械航空高等国立大学 (ポワティエ)
ルートヴィヒ・マクシミリアン大学(ミュンヘン)
(ミュンヘン大学)
ドイツ連邦共和国
モントリオール大学(モントリオール)
ポートランド州立大学 (ポートランド)
マサチューセッツ大学 (アマースト)
コーネル大学 (イサカ)
ブレーメン大学 (ブレーメン)
アラスカ大学 (フェアバンクス)
ミュンヘン工科大学 (ミュンヘン)
ハイデルベルグ大学(ハイデルベルグ)
ハンガリー
ブダペスト工科経済大学 (ブダペスト)
アイルランド
アイルランド国立大学ダブリン校 (ダブリン)
イタリア共和国
トリノ工科大学 (トリノ)
ミラノ・ビコッカ大学 (ミラノ)
カザフスタン共和国
ラトビア共和国
リトアニア共和国
オランダ王国
ルクセンブルク大公国
ノルウェー王国
ポーランド共和国
ルーマニア
ウイスコンシン大学マディソン校(マディソン)
オハイオ州立大学 (コロンバス)
アメリカ合衆国
アルファラビ・カザフ国立大学 (アルマティ)
オレゴン大学(ユージーン)
ラトビア大学 (リーガ)
ヴィルニュス大学 (ヴィルニュス)
アムステルダム自由大学(アムステルダム)
ルクセンブルク大学 (ルクセンブルク)
ベルゲン大学(ベルゲン)
AGH科学技術大学(クラコフ)
ワルシャワ工科大学(ワルシャワ)
ワルシャワ大学(ワルシャワ)
ブカレスト大学(ブカレスト)
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(ロサンゼルス)
ハワイ大学マノア校(ホノルル)
ハワイ大学ヒロ校(ヒロ)
オクラホマ大学(ノーマン)
マサチューセッツ大学 (ボストン)
サンディエゴ州立大学 (サンディエゴ)
モスクワ国立大学(モスクワ)
サハリン国立大学(ユジノサハリンスク)
ロシア連邦
極東連邦大学(ウラジオストク)
ブラジル連邦共和国
リオグランデドスール大学 (ポルトアレグレ)
サウジアラビア王国
ロシア科学アカデミー極東支部(ウラジオストク) ナイジェリア
イルクーツク大学(イルクーツク)
北東連邦大学(ヤクーツク)
サンクトペテルブルグ国立大学(サンクトペテルブルグ)
太平洋国立大学(ハバロフスク)
サンパウロ大学 (サンパウロ)
南アフリカ共和国
ザンビア共和国
-9-
キング・アブドゥルアジーズ大学 (ジェッダ)
ナイジェリア大学 (ヌサカ)
エボニ州立大学(アバカリキ)
ヨハネスブルグ大学 (ヨハネスブルグ)
ノースウェスト大学 (ポチェフストルーム)
ザンビア大学 (ルサカ)
カッパーベルト大学 (キトウェ)
Ⅳ. 音声の指導・文法の指導
担当:山下 好孝 教授
今回のワークショップでは2つのテーマで講義を行った。
1)日本語の音声指導
2)日本語の文法の問題点
1)に関し,まず水曜日の第1校時に日本語研修コース(集中日本語コース)の授業にワークショ
ップ参加者の人たちに来ていただき,実際の音声指導の現場を見てもらった。授業では50音の発音,
その50音図を利用した動詞変化の練習,つぎに動詞の「ます形」から「ない形」「た形」などの変
換練習を実際に体験してもらった。
水曜日の2時間,3時間目は,1時間目の授業の音声指導に関して詳しく説明した。50音図は,
テキスト「みんなの日本語」に掲載されているものではなく,清音・濁音・半濁音が並んで記載され
ている50音図を使った。そして母音の発音を明瞭に行うことで,いわゆる五段動詞の各動詞変化の
発音指導に結びつけるやり方を紹介した。その中で強調したのは,たとえ単音の発音が目的でも,で
きるだけ単語単位で指導を行い,その中でアクセントの指導も同時に行うことである。その別の例と
して,数字の読み方の説明を行った。その参考資料としては,NHKの発音辞典の数字の読み方の資
料を配布した。
午後の講義では動詞変化や形容詞(い形容詞)の変化とアクセントの置かれる位置の規則性につい
て説明した。さらに複合語になったときのアクセント位置の見分け方についても説明を行った。従来
はアクセント指導の単位として,
「拍(モーラ)」が使われてきたが、2拍を一つの単位とするフット
の利用について説明をおこなった。
木曜日の講義では教科書「みんなの日本語」のいくつかの文法項目について,問題点を指摘した。
それらは以下の項目である。
(1)
「~だけ」と「~しか~ない」の違いについて
(2)助詞「は」の文でいわゆる「うなぎ文」とその他の文の違いについて
(3)従来「比較文」とされている文型2つを「程度文」と「比較文」にわけることに
ついて
参加者の中からも,これらの項目に関連する助詞「が」「は」の使い分けの難しさが提起された。
中国などでは中級レベルになって「が」
「は」の使い分けを整理するという意見も出されたが,私の
考えでは初級のうちから文型が導入されるたびにこれらの助詞の使い分けを意識させたほうがいい
のではないかとの意見を述べた。
日本語教授法ワープショップも8回目を迎え,参加者の自己研鑚の場という位置づけから,それぞ
れの教育機関のノウハウを交換するという機能を重視したワークショップに発展させるべきではな
いかとの感想を得た。
- 10 -
講義風景
Ⅴ. 認知心理学の知見を日本語教育に生かす—動機づけを中心に—
担当:小林
由子 教授
今回のワークショップでは,事前に参加者にアンケートを行ったところ「日本語学習者の動機づけ」
に対する要望が高かったため,「動機づけ」を中心にすることとした。また,併せて講義の最初に出
席者の方からの「現場でのお悩み」を伺い,認知心理学的な観点から共に考えるという形をとった。
講義では,まず,日本語教育に関わる心理学の分類と,学習観に関わる心理学の流れ(行動主義→
認知主義→状況論的学習論→学習科学)を概観した。中心となる認知心理学的な学習観の理解を助け
るものとして,担当者の執筆した「認知心理学的視点」(青木直子ほか『日本語教育を学ぶ人のため
に』世界思想社 pp.56-71)を配布し,参考とした。
「動機づけ」については,まず,行動主義的な立場からの動機づけ観、第二言語習得研究における
動機づけ研究,自己制御感覚や自己効力感の重要性,内発的動機づけと外発的動機づけについて取り
上げた。ついで,外発的な動機づけを内発化していく「自己決定理論」,文化圏による動機づけの違
い,メタ認知について情報提供を行った。
「現場での悩み」としてあげられたのは,
「学習者のばらつきへの対応」
「学習者のやる気がないと
きどうすればよいか」
「日本語能力試験 N1 に合格するとやる気が失われてしまう」「読解をどう教え
るか」
「グループワークをどうするか」などであった。参加者から寄せられたこれらの問題について,
他の参加者からも様々な意見が出され,担当者かも認知心理学的な観点からコメントをし,活発な議
論が行われた。
事後アンケートでは,認知心理学的な知見の提供や問題の共有に対し,よい評価をいただくことが
できた。
このワークショップは,協定大学間で様々な現場での知見を共有し問題解決の一助となる場として
の役割を果たしている。今回のワークショップは,協定大学の増加にともない,前回担当した一昨年
に比べ,参加者の所属大学・国籍が多様化し,現場での悩みも多様化しているように思われる。異な
る背景を持つ日本語教育関係者が一堂に会し,日本語教育実践についてお互いに学び意見交換を行う
ことは,大学間協定の意義をも高めるものであろう。今後,本ワークショップのありかたを精査し,
- 11 -
お互いに学び合うことができるような互恵的な関係を築いていけることを願うものである。
講義風景
Ⅵ.
授業に使える日本語の歴史・授業に使える ICT スキル
担当:伊藤 孝行 准教授
当方の担当となった7月28日(火)は,午前と午後で内容の異なる 2 種のワークショップを行った。
今回は先生方が日本語の授業内で学生に先生方の母語で説明していただく場面を想定し,先生方の御
帰国後,先生方がとくに準備をすることなく,すぐに授業内で学生に紹介していただけるような内容
になることを念頭に,ワークショップを行った。
午前は「授業に使える日本語の歴史」とした。まず,ハ行子音の変遷について,天理図書館蔵『後
奈良院御撰何曾』と大英博物館蔵『天草版平家物語』を紹介し,実際に読んでいただいた。次に,タ
行子音の変遷について,香川大学図書館蔵『伊路波』を紹介し,当時のハングルによる表記から知り
うる当時のタ行子音,ことに「ち・つ」のいまだ破擦音化されていなかったところに焦点を当て,当
時の「ち・つ」はどのような音であったのか考えていただいた。その他,
「つ」の話として,
『伊勢物
語』23 段,いわゆる「筒井筒」にある「沖つ白波」と「まつげ」の話,漢字の読み方の話として『宇
治拾遺物語』巻第 3 の 17「小野篁広才の事」をとりあげ,どのように読むのか考えていただいた。
最後に,
「かな」の話として大阪青山歴史文学博物館蔵『土左日記』をとりあげ,少し読んでいただ
いた。この写本は藤原為家が紀貫之の自筆原本を忠実に書写したという後書きがあり,国宝に指定さ
れているものである。文化的にも貴重資料であるが,記されてあるかながひじょうに読みやすいとい
う特徴もある。
午後は授業に使えるICTスキルとし,LL教室のノートパソコンを使用し,ショートカットキー
と検索術についてのワークショップを行った。ショートカットキーについては,今回は時間の都合上
基本的なショートカットキーを10個のみ紹介し,実際に操作していただいた。検索術については,
複数のキーワードを並べる検索だけでなく,不要情報を外す検索・ファイル形式指定検索・ドメイン
指定検索を紹介した。また,最後に教材作成のヒントになるウェブサイトを紹介した。国際教務課福
田さまに依頼し,スライドのファイルを先生方に送っていただいた。
- 12 -
最後に,本ワークショップのコーディネーターである山下教授,国際教務課福田さまをはじめ本ワ
ークショップの準備・運営に尽力された方々,そして御参加の先生方につつしんでお礼申しあげる。
講義風景
Ⅶ. 参加者発表
今回参加された上海交通大学の陳 露先生,チェラーロンコーン大学のチューシー アサダーユット
先生,湖南大学の楊 昉先生よりワークショップ期間中に発表していただいたご自身の研究について
の発表内容や,ワークショップに参加した感想などを以下に紹介します。
********* ********** **********
三年生の精読における教室活動の実践
上海交通大学外国語学部 准教授
陳
露
1.3.1 「教師主導型」
最初の段階においては,文法や単語の意味用法を中心にしっかりと解説したり,文を作る練習など
の宿題をさせたりしていたが,すこしでも話す意欲・会話力を高めるために,スピーチなどのウォー
ミングアップの教室活動を設けた。しかし,学習者の「話す・書く」力が十分に鍛えられたとは言え
ない。
1.3.2 「学習者主導型」へ
次の段階では,それを「学習者主導型」へと変えようと工夫した。「本文内容・表現(文法)の理
解・解釈」を学習者にやらせて,教員は随時質問し,その説明を訂正した。さらに本文内容をまとめ
たうえで,議論させる方法も試した。いわゆる「ゼミ」形式というやり方である。しかし,与えられ
た「仕事」を早く終わらせたいと思っている学生がいて,十分な説明もしないまま,粗末な発表で終
わってしまうので,教員としてはその後始末が大変という結果になった。
1.3.3 「教師・学習者共同参加型」へ
現段階では,「話す・書く」という産出技能のための教室活動を引き続き重要視して,実施してい
る。以下のように改善して,「半ゼミ形式」を試みている。
- 13 -
(1)ウォーミングアップ:単なる学習者による 3 分間発表ではなく,時間を 15 分以内に延長し,
他の学習者からの質問を受け答えして,教師が最後にコメントするというスタイルに変更した。
(2)展開:教師が「新出単語の意味用法」の説明を行う時に,類義語の使い分けにさらに力を入れ
るようにした。用例の提示と練習を通じて,確実に理解・使用させるようにした。
(3)「本文内容」の読解は教師が行うことにした。しかし,シートを用意して,本文に入る前に,
関連事項を記入してもらったりするなどの工夫をした。そして,学習者に随時質問を投げかけたり,
同じシーンの再現をしてもらったりするなど,学習者を取り巻く言語環境作りを試みた。なお,「表
現(文法)の解釈」は、学習者にそれを補足しながら自分の言葉で説明するように求めた。
(4)「まとめ」の部分の教室活動の改善も試みた。キーワードを三つ挙げて本文内容をまとめても
らうほか,本文内容の発展として,中日比較などの話題をグループディスカッションに取り入れて,
「会話力」の向上を図った。さらに,本文に関連する言語調査をした上で,発表・レポートの提出を
してもらったりして,
「表現する・書く」力の向上を図った。
(5)評価方法も変えてみた。平常点を 30%から 40%に引き上げ,授業活動への参加度をさらに重
視するようにした。
以上のような教室活動を行うことで,学習者には興味を持って授業に臨んでもらえるようになったと
すこしずつ実感している。しかし,授業時間の制限があるため,まだ満足した教室活動ができたとは
言えない。文法解説の時間を短縮するなどの工夫が必要だと実感する。今後は様々な教授法を参考に
しながら,本学の学生に合った教室活動を展開していきたいと考えている。
発表の様子
タイ王国チュラーロンコーン大学の日本語講座のカリキュラムの変遷
タイ・チュラーロンコーン大学 講師
アサダーユット・チューシー
1.タイ王国における日本語教育
本発表は,タイの大学における日本語教育はどのような特徴があるのかを明らかにするため,チュ
ラーロンコーン大学文学部に行われてきた日本語講座の変遷を探る。
タイの日本語教育は 1947 年からボピットピムック高校で始まったと言われている(松井他 1991:
89)が,大学では,初めて日本語主専攻が開講したのは 1966 年ごろである。タイで初めて開講され
- 14 -
たチュラーロンコーン大学の当時の主専攻のカリキュラムは,2 年間のコースで,開講された科目は
12 科目であった。2015 年現在では,開講されている科目は 40 科目ある。約 50 年の間,どのように
カリキュラムが変わってきたのか,パラダイムシフトと同時に触れたいと思う。
2.チュラーロンコーン大学の日本語カリキュラム
チュラーロンコーン大学の日本語講座のカリキュラムの更新は不定期で,1966 年版,1974 年版,
1977 年版,1984 年版,1995 年版,2004 年版,2009 年版,2014 年版と過去 50 年間で,8 回更新され
た。
1966 年版には,日本語の話し言葉,読解・作文,日本語音韻論、会話Ⅰ,会話Ⅱ,統語論,現代文,
手紙・作文,歴史・文化,文学,文書講読Ⅰ,文書講読Ⅱがある。初級から始まるため,話し言葉の
授業では,現代の総合日本語と同様だと考えられる。
8 年後更新された 1974 年版には,40 科目が設けられた。4 技能の学習のほかに,
「日本語統語論」,
「日本学の読解」
,
「文学」
,
「現代詩」
,
「日本劇」の授業もあった。当時これらの日本学の分野を専門
にしている教師がいたからだと考えられている。また,テレビ・ラジオのメディアは入手が困難であ
ったが,学生が 4 年生になる時にはそれらのメディアを用いて,日本語の聴解,会話を練習すること
ができた。
1977 年版には、
「タイ語・日本語の翻訳」の授業や,レポートの文書作成や手紙文等の職業的な能
力を育成する科目が設けられた。これは,日本語を翻訳したり日本語の文書作成をしたりする仕事が
増えたことを反映している。それに加えて,非漢字圏のタイ人学習者にとって学習しにくい「漢字学」
もある。日本学を目的とし日本語を学ぶ前版から職業的な日本語を目的とし,日本語を学ぶ学習目標
の転換が見られる。
1984 年版は,1977 年版と同様に,4 技能が全て練習されたが,1977 年版よりも学習時間が増やさ
れた。特に,海外の学習者が苦手な聴解のために,テレビ・ラジオのメディアの授業が再開講された。
日系企業への就職要求の増加とともに,日本留学の要求もあったことにより,ビジネス日本語に加え,
自由研究の科目も開講された。1995 年版には観光ガイドのための「観光日本語」が増やされた。2004
年版からは,高等学校の日本語学習者が増えたことにより,大学では主専攻の科目は,中級日本語か
ら学習するようになった。
3.チュラーロンコーン大学の日本語教育の現状と課題
2004 年版以後のカリキュラム更新は数か所である。2009 年版を経て現在の 2014 年版に至るまでは
中・上級日本語の科目に代わったが,4 技能を中心とすることが変わらない。翻訳等は 5 技能目とい
うよりも,観光日本語,ビジネス会話・文書作成とともに,職業日本語の一つとして位置付けられて
いる。また、70 年代にあった日本学の科目は少なくなり,人文学系の文化・文学・言語学の 3 系統に
限られるようになった。
現在の教育のパラダイムは,支援のための言語学習から共生のための言語学習に変わったため,今
後、課外活動だけでなく,カリキュラム内にも,タイ国内の日本人や ASEAN 諸国の人との共生等を目
的とする日本語の科目を設計する必要があるであろう。
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発表の様子
南大学外国語・国際教育学院日本語学部の中日交流事業の歩み
湖南大学外国語 国際教育学院日本語学部 講師
楊 昉
湖南大学日本語学部は故周炎輝先生の指導の下で 1981 年に大学院修士学生の養成がスタートし,
1993 年に正式に修士課程の開設と学部生の募集を始めてから,34 年の歳月が経った。創立当初は,
グローバル人材への需要を鑑み,学生の日本語能力,日本・異文化への理解力の向上と,国際社会の
中で積極的にチャレンジできる人材の育成を目標とした。この目標の下で,日本の大学,研究機構な
どとの交流が盛んに行われるようになり,現在は日本の 14 の国立・私立大学と大学・部局間交流協
定を結んでいる。
1.日本語学部の概要
2015 年度現在の専任教員は 19 人,日本人教師は 2 人である。学部生の年間募集数は 75 人,3 つ
のクラスに分けられる。修士学生の年間募集数は 40 人であり,そのうちの 30 人は「学術修士コース」
(就学年限 3 年,日本研究に関する専攻),10 人は「MIT コース」
(就学年限 2 年,通訳専門者養成
専攻)にそれぞれ属する。
2.交流協定校
時系列に沿って交流協定校数の推移を見ると,1995 年‐2000 年は 3 校(千葉大学,鹿児島大学,
筑波大学の人文社会科学研究科),2001 年‐2010 年は 8 校(北海道文教大学,広島大学,大阪府立
大学,新潟大学など)に増え,2011 年‐2015 年は 14 校(同志社大学,関西学院大学,北海道大学
など新たに増加)に達している。2000 年度から交流協定校が大幅に増加したことには,日本政府が
打ち出した「30 万人留学生計画」
,「クローバル大学創成」などの教育戦略的なプロジェクトが背景
となる。
3.学部生,大学院生向けの留学プログラムと留学生の受け入れ
学部生と大学院生向けに共通して「3+1」留学プログラムが実施され,学生は 2 年目または 3 年目
の時に交流協定校で 1 年間の交換留学ができる。また,学部生むけの「2+2」プログラムは,3 年生
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の後期から留学に行き,2 年間の留学生活が終わった後双方の大学から卒業証書をもらえるダブル・
デグリープログラムである。大学院生むけの「3+3」プログラムでは,博士コースへの進学を前提と
した,修士課程修了後に留学に行くプログラムである。新しい動きとして,奨学金のリソースにはこ
れまでの J-PAC、JASSO のほか,中国留学基金委員会が提供する「5000 人計画支援金」,
「重点国際
交流プロジェクト支援金」が加わったことが挙げられる。これによって,国立大学で留学する学生は
ほぼ全員が学費免除を獲得できるほか,奨学金を獲得できる人数も倍増した。
一方,交流協定校の長期留学生(1 年)の受け入れは千葉大学,筑波大学,北海道文教大学(現在
休止中),短期語学研修留学生(3~4 週間)の受け入れは千葉大学(現在休止中)・筑波大学・大阪
府立大学(不定期)を対象に実施している。
4. 交換留学後の進路
交流の歴史が最も長い千葉大学、筑波大学での留学経験者を対象に,帰国後の進路を集計した結果,
122 人(2 回以上の留学をした学生については 1 回の留学=1 人とカウント)のうち,日系企業に就
職した人は 44%,大学の教職に就いた人は 31%,そのほかは日本の大学で進学する人(17%)と中
国の公務員になる人(8%)という結果になった。日系企業を選ぶ人は最も高い割合であるが,大学
の教職に就く人のほとんどが日本の大学での修士課程または博士課程に進学した経歴があるため,日
本の大学での進学を選択した人は高い割合で教職に就く。この結果は,交換留学を通じて,学生の日
本語学力が向上し,日本社会の文化,慣習に対する認識も深まり,日系企業での就職に有利な条件が
揃ったからだと考えられる。また,日本研究への関心が掻き立てられ,研究に専念することにつなが
ったとも推測できる。
5. 学術・文化交流
湖南大学外国語・国際教育学院日本語学部では,これまで中日対照言語学研究,日本語教育研究が
テーマとなる国際シンポジウム,国際交流基金地域巡回教師研修会,日本学研究センターの講演会,
日本語教育ワークショップなどを開催し,湖南省日本語スピーチコンテスト,湖南省中日相互スピー
チ・アフレココンテスト,Japan week in Hunan などの文化交流事業を実施している。また,国立
国語研究所,国際交流基金主催の研究プロジェクトの中核メンバーとなっている。
6. 留学プログラムにおける新しい変化および今後の課題
交流協定校への定期的な学生派遣が 20 年目を迎えた現在,両国を取り巻く社会・経済環境の変化
伴い,留学交流にも新しい変化が現れてきている。まず,日本文部科学省の『スーパーグローバル大
学創成支援』プロジェクトにより,両国の大学間の連携がさらに強化され,今は,在籍学生の「全員
留学」
(公・私費)の時代を迎えている。そして,中国留学基金委員会の重点国際交流プロジェクト
の支援を得て,奨学金の獲得ルートがますます広がっている。また,短期間の留学(半年、サマープ
ログラムなど)に関心を持ち,首都圏以外の大学への留学を希望する学生が増え,自分のニーズに合
う留学先を選択する傾向が強まってきている。
今後は,時代のニーズに合うグローバルな人材の育成を目標に,これまでの留学派遣事業を継続す
る中,日本からの留学生の受け入れに積極的に参入することも念頭に,日本語学部の中日交流事業が
さらなる発展を遂げられるよう様々な取り組みを推進していくであろう。
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発表の様子
Ⅷ. 参加者のアンケート結果より
ワークショップ終了後,参加した先生方にアンケートをお願いし,下記のような回答(一部抜粋)
を得ました。いただいた貴重なご意見は,来年度以降,よりよいワークショップを企画するために最
大限に生かしていきます。
A) 開催期間、日程について
・ 中国の夏休み中であり,日本のお盆も避けられるので良い
・ 10 日間や 2 週間くらい,長く開催してほしい
・ 良い季節の北海道なのでもっと長く滞在したかった
週末もはさんでほしい
・ 昼休みを短くしたら,ワークショップに時間をとれるのでは?
・ 大学試験中のため,図書館が利用できなくて残念だった
・ 初日にもワークショップを開催してほしい
B) ワークショップ内容について
※ 山下 好孝 教授「音声の指導・文法の指導」
・本当に役に立ち感謝している
・中国における日本語教育で重視されていなかった内容でとても勉強になった
・山下先生のように発音に力を入れて教えていく予定です
・文法の話をもっと聞きたかった
・自分や自分の大学の欠点に気づき,もっと音声の授業を取り入れたいと思った
・イントネーションの話しはあまり聞くことができないのでよかった
※ 小林
由子
教授「認知心理学の観点から見た日本語学習支援-動機づけを中心に」
・みんなの抱えている問題のために資料&解答を用意していただき本当にありがとうございました
・心理学という角度から,学生指導も非常に重要な意義をもった内容でした
・自分にとっては初めての分野でとても勉強になった
・聞かれた悩みついて話す時間がもっとあると良かった
・小林先生が使っているテキストを紹介していただいて嬉しかった
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※ 伊藤 孝行
准教授「授業に使える日本語の歴史・授業に使えるICTスキル」
・実践に使えるスキルを教えていただきありがとうございました
・これからの研究や授業のために役立つ内容だった
・自国ではあまり聞くことのない内容で,検索の方法とか大変勉強になった
・授業に使える日本語の歴史についてもっと詳しい内容が良いと思う
・教材の作り方など教えてほしい
※ その他の行事:交歓会,キャンパスツアー,授業見学,市内見学など
・もっと授業の見学を増やして欲しい
・もっと遠くまで行ってみたい
・山下先生のおかげで北海道の夏を満喫することができました
・キャンパスはきれいで,食べ物はおいしく,授業は充実していて最高でした
・ジンギスカンがおいしかたった
・キャンパスツアーは自転車のほうがいいかも
・授業見学の際,学生と話すチャンスがあまりない
・教師同士の仕事の情報交換ができるといい
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Ⅸ. 2016 年度開催案内
北海道大学グローバル教育推進センターでは、2016 年度も本学と大学間交流協定を締結している協
定校から日本語教師をお招きし, 日本語教授法ワークショップを開催する予定です。
1.
主催
北海道大学 国際本部
コーディネーター: 教授
山下 好孝
国際本部グローバル教育推進センター 日本語教育部
2.
実施期間
2016 年 7 月 18 日(月)~7 月 22 日(金)
(予定)
3.
会場
北海道大学 国際本部グローバル教育推進センター
4.
北海道札幌市北区北 15 条西 8 丁目
参加資格
北海道大学と大学間交流協定を締結している外国の大学において日本語科目を担当している
教員
5.
募集人数
10 名程度(予定)
6.
参加費用
無料(北海道大学が参加者の参加費及び宿泊費を負担)
7.
内容
参加者の希望に基づいて決定
8.
講師
北海道大学グローバル教育推進センター日本語教育部
教
授 山下 好孝(コーディネーター)他2名
* 日程や内容の詳細については,後日確定し,発表する。
* 問合せ先:北海道大学 国際本部国際教務課
[email protected]
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