ケミルミネッセンスによる一重項酸素の検出発光スペクトル測定

Chemiluminescence (CL) Application Note
ケミルミネッセンスによる一重項酸素の検出発光スペクトル測定
次亜塩素酸ナトリウム溶液(NaOCl)に過酸化水素(H2O2)を添加すると一重項酸素が発生することが既に知られている。こ
の反応系を用いて一重項酸素の発光スペクトル測定を試みた。
Methods
NaOCl 溶液 3ml を直径 50mm のステンレス
シャーレに入れ、試料室にセットし、その後、外から
30%過酸化水素をシリンジを用いて添加した(図
1)。添加直後から 2sec 間の発光スペクトル積
図 1
算値を測定した。図 2 には測定に用いた瞬時測
測定方法
光スペクトル測定装置の外観と構成図を示した。フォトンカウンティング用高感度 CCD を用いて 0.01 秒~の発光スペクトルを測定可
能である。
使用機器:瞬時測光スペクトル測定装置(CLA-SP2) 、CLS-ST(現 CLS-ST3)
図2 CLA-SP3 の外観図および構成図
Result
図3に一重項酸素の発光スペクトルを示した。一重項酸素は励起状態のエネルギー準位によって発光波長が決まっており(図
4)、可視光領域では 634nm と 704nm に発光を呈することが知られている。本結果ではその 2 波長に対応した発光スペクトルが観
測された。
図 3 一重項酸素の発光スペクトル
図 4 酸素分子の基底状態と励起状態のエネルギー
(今井一洋編、“生物発光と化学発光”、廣川書店
(1990)p114
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