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GDM 87/2010S
2010 年 8 月 31 日
A380、CO2 削減に向けたグリーン・フライトを実施
大西洋横断路線で 3 トンの CO2 削減へ
欧州を代表する航空機メーカー、エアバス(本社:仏トゥールーズ、社長兼 CEO:トム・エンダー
ス)はこのほど、エールフランス航空および英国、カナダ、米国の各航空交通管理当局(NATS、
Nav Canada、FAA)の協力のもと、「大西洋横断グリーン・フライト(TGF)」テストをエールフラ
ンス航空の A380 で実施することを発表した。このグリーン・フライトはニューヨークのジョン・
F・ケネディ国際空港とパリのシャルル・ド・ゴール国際空港間で通常の定期運航時に行う。A380
TGF は 、 エ ア バ ス が 支 援 す る セ ザ ー 共 同 事 業 ( Single European Sky ATM Research Joint
Undertaking ) の プ ロ ジ ェ ク ト の ひ と つ で 、 AIRE ( Atlantic Interoperability Initiative to
Reduce Emissions)の第 2 段階「AIRE2」における評価テストの一環。AIRE の第 1 段階は 2007 年 6
月にパリ国際航空ショーにて EC と FAA が共同で発足させた。
エアバスは大西洋横断グリーン・フライト実施のため、数多くの関係団体に呼びかけを行った。実
施時期は 2010 年第 4 四半期で、6 週間から 8 週間をかけて行う予定。テストの内容は、ジョン・
F・ケネディ空港における地上走行時の手順および大西洋上での飛行の最適化。これにより既存の
方法と比べ、A380 の飛行あたりおよそ 3 トンの CO2 削減を見込む。
米連邦航空局(FAA)サポートのもと、ジョン・F・ケネディ国際空港において、エールフランス航
空の A380 が、ゲートから滑走路まで 4 基のエンジンのうち 2 基のみで走行することによって燃料
消費を抑える。また、英 NATS とカナダの NAV Canada が A380 による大西洋上の飛行をサポートし、
速度や高度、航路などを調整することによって飛行を最適化、CO2 排出を削減する。これは A380 の
39,000 フィート以上の高い巡航高度を利用する。
エアバスはまた、AIRE2 のその他のプロジェクトである「VINGA」「グリーン・シャトル」というフ
ライトテストにも協力する。VINGA は昨年実施されたフライトテスト「MINT」を補強するもので、
スウェーデン、ヨーテボリのランドヴェッテル空港において、RNP0.3 による着陸から ILS による着
陸方法への移行の認可取得を目的とする。一方、グリーン・シャトルではエールフランス航空と仏
航空交通当局 DSNA の協力のもと、パリのオルリー空港とトゥールーズを結ぶ路線で A320 ファミリ
ーの飛行をあらゆる面から最適化する。
エアバスは 100 座席から 525 座席以上を装備する最新旅客機を製造する航空機メーカー。フランス、
ドイツ、英国、スペインに設計・製造センターを持つ他、日本、米国、中国、中東に現地法人を置
く。本社は仏トゥールーズ。EADS が 100%出資する。
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