福島地区の歴史 - 福島県中小企業家同友会

各地区の歴史と活動紹介[福島・30th]
FUKUSHIMA DOYUKAI 30th
福島地区の歴史
福島市内の経営者数名が、東京等大都市圏から発生
した団体「中小企業家同友会」
の情報を収集。福島市
内で勉強会を始めた。
∼1976年
(昭和51年)
1990年4月
会員数 福島地区297名・全県908名
全国総会を郡山市にて開催
1991年4月
会員数 福島地区322名・全県1012名
第4代地区会長 永澤俊二 ㈱永沢工機 社長
1992年4月
15周年
会員数 福島地区329名・全県1030名
第5代地区会長 鈴木宗二 ㈲羽田製麺所 社長
相双地区誕生
1993年4月
会員数 福島地区332名・全県1115名
1994年4月
会員数 福島地区324名・全県1087名
第6代地区会長 円谷正夫 フクベイ㈱ 社長
1995年4月
会員数 福島地区293名・全県1041名
(平成2年)
福島県にも組織化すべく、準備会を発足。郡山市の経
営者らと共同で、準備会事務局(専任者1名)
を設置。
創立会員を募る。
(平成3年)
(平成4年)
1977年4月
(昭和52年)
会員数 福島市14名郡山市32名で合計46名
福島県中小企業家同友会創立(2月11日)
福島市と郡山市でそれぞれ地区例会を
毎月開催
(氏名・会社名・役職名は当時のものです)
(平成5年)
(平成6年)
1978年4月
会員数 全県108名
1979年4月
会員数 全県135名
福島地区例会と小グループ会を毎月開催
1996年4月
1980年4月
会員数 全県134名
(平成8年)
会員数 福島地区311名・全県1071名
白河地区誕生
1981年4月
会員数 全県166名
1997年4月
20周年
会員数 福島地区311名・全県1102名
第7代地区会長 佐藤 正 ㈱フレックス 社長
1982年4月
会員数 福島地区39名・全県246名
5周年
福島地区誕生
初代地区会長 手塚栄喜遂 ㈲手塚溶接工業 社長
1998年4月
会員数 福島地区329名・全県1167名
1999年4月
会員数 福島地区320名・全県1155名
第8代地区会長 相良育男 ㈱アポロガス 社長
いわき地区誕生
2000年4月
会員数 福島地区325名・全県1185名
2001年4月
会員数 福島地区326名・全県1215名
第9代地区会長 千葉政行
㈱サン・ベンディング福島 社長
2002年4月
会員数 福島地区354名・全県1255名
2003年4月
会員数 福島地区363名・全県1314名
2004年4月
会員数 福島地区381名・全県1386名
2005年4月
会員数 福島地区403名・全県1459名
第10代地区会長 増子勉 福島カラー印刷㈱ 社長
2006年4月
会員数 福島地区401名・全県1523名
(昭和53年)
(昭和54年)
(昭和55年)
(平成7年)
(平成9年)
(昭和56年)
(昭和57年)
1983年4月
会員数 福島地区52名・全県289名
第2代地区会長 渡辺武男 大森貸切自動車㈲ 社長
1984年4月
会員数 福島地区87名・全県379名
あだたら地区誕生
1985年4月
会員数 福島地区110名・全県424名
第3代地区会長 冨田健一郎 ㈱同仁社 社長
1986年4月
(昭和61年)
会員数 福島地区156名・全県521名
須賀川地区誕生
1987年4月
会員数 福島地区207名・全県511名
1988年4月
会員数 福島地区244名・全県688名
1989年4月
会員数 福島地区281名・全県858名
会津地区誕生
(昭和58年)
(昭和59年)
(昭和60年)
(昭和62年)
(平成11年)
(平成12年)
(平成13年)
(平成14年)
25周年
(平成15年)
10周年
(平成16年)
(昭和63年)
(平成17年)
(平成18年)
▼例会(研究グループ発表会)
▲
(平成元年)
(平成10年)
▲グループ討論風景
〈27〉
各地区の歴史と活動紹介[福島・30th]
FUKUSHIMA DOYUKAI 30th
一目でわかる福島地区会員数の推移
(人)
1600
全県会員数
福島地区会員数
1523
1459
1386
1400
1314
1167 1155 1185
1200
1115
1087
1012 1030
1000
858
1041
1071
1215
1255
1102
908
800
688
600
521 511
379
400
246
200
108
135 134
1
9
7
7
年
289
166
39 52
46
0
1
9
7
8
年
1
9
7
9
年
1
9
8
0
年
424
1
9
8
1
年
1
9
8
2
年
1
9
8
3
年
87 110
1
9
8
4
年
1
9
8
5
年
156
1
9
8
6
年
207
1
9
8
7
年
244
1
9
8
8
年
281
1
9
8
9
年
329 332 324
297 322
1
9
9
0
年
1
9
9
1
年
1
9
9
2
年
1
9
9
3
年
1
9
9
4
年
293
354
311 311 329 320 325 326
1
9
9
5
年
1
9
9
6
年
1
9
9
7
年
1
9
9
8
年
1
9
9
9
年
▲高校教師との懇談会
▲地区例会(経営体験報告)
▲同友会を知る会
▲地区例会(パネルディスカッション)
〈28〉
2
0
0
0
年
2
0
0
1
年
2
0
0
2
年
363 381
2
0
0
3
年
2
0
0
4
年
403 401
2
0
0
5
年
2
0
0
6
年
各地区の歴史と活動紹介[福島・30th]
FUKUSHIMA DOYUKAI 30th
同友会創立30周年に添えて
∼30人の福島地区会員よりのメッセージ集∼
同友会で今も鍛えていただいてます。同友会に
感謝です。
増子 勉 福島カラー印刷㈱
私は、同友会暦 17 年目になります。会社創業
22年目。会社は同友会と共に成長してきた。同
友会で学んだことは、全て会社に取り込んできた。
まさに同友会は『経営者の道場』だった。同友
会に入会しなければ今日の自分は無かったと思う。
「出会いが人を変え、感動が人を動かす。
」この
言葉が同友会だった。1人1人が辞書の一ページ、
これからも辞書のページを増やしていきましょう。
30周年をメンバー全員で祝い、又新たなスター
トをきりましょう。
千葉 政行 ㈱サン・ベンディング福島
今もまた未来も熱く語る集団であれ!
橋本 和幸 ㈲せいざん
30周年バンザイ!!人に例えると30歳。成長期、
成人、30歳でやっと自己表現しながら社会的貢
献を果たしていく歳。きっと同友会も産んで育
ててくれた沢山の方々のお陰様で30周年。その
楽しみと努力は果てしなく着実に大きなビジョ
ンに向かって広がってゆくのでしょう。
大波 三貴子 ㈱ピュア企画
30 歳、感謝です。当社も開業 30 年 !! 私も入社
20 年。一期一会、これを機に今後も情報や知
恵を共有できる会員としてお付き合いをお願い
したく…。
高橋 正一 ㈱高正
同友会は出会いメーカーだ。
大橋 浩二 ㈲アートプロJAPAN
色々な方に出会え、交流を深めることのできる「同
友会」に入会できて本当にありがたいです。
“皆
様に感謝”
本田 光男 ㈲アイテム
出逢い、感動、ありがとうございます。
森 正和 ㈲三井機械店
同友会暦20年、多くの企業家の体験と知識を得
る会としては大変勉強になる会と思う。経営者
に要求される能力を身に付ける為に、20年間で
知り合った仲間を大切にし更なる出会いを求め
ながら、経営者としての勉強を続けていきたい
と思います。又、更に同友会が大きくなると共に、
地域に期待される会を目指してほしい。
石川 邦俊 ㈱ヤマイシ
30周年おめでとうございます。私は同友会に入
って9年目。まだまだ勉強し、経営者として同
友会の足跡に恥じない様ガンバリます。
小林 孝裕 ㈱ヤマキ 第2事業部「ムーブ」
30 周年おめでとうございます。この大切な 30
周年を節目に、より一層皆様と共に中小企業憲
章の基、大空に多くの星が輝く如く、企業一つ
一つが福島の県都にきらきらと輝きを増したら
どんなに素晴らしい県都が訪れることでしょう。
大内 輝彦 ㈱三宅新聞店
経営を良くする為に真摯に考え、行動している
会員の30年の重みがすごい蓄積です。自分も入
会して4年、やっと未熟な点が見えてきたとこ
ろです。これからどんどん学び吸収させていた
だきます。
永澤 耕三 ㈱永沢工機 地域の中小企業にとって同友会は、本当の意味
で良きアドバイザーであり、また良き相談者の
集団であると思います。本音で語り合い共に成
長していくという同友会のような組織が今後も
50年、100年と続き、地域の中小企業や地域経
済の発展に尽くされていく事を切に願い30周年
のメッセージとさせていただきます。
沼澤 雅裕 ㈱サンビルド
「継続は力なり」と申しますが、「三つの目的」
をはじめとする同友会の理念が、30年たった今
でも、色あせることなく、逆に光を増している
のがすごい!
伊藤 俊一 福島酸素㈱
30 周年おめでとうございます。これからの 30
年も皆様と共に盛り上げていきたいと思います。
がんばりましょう!
宮川 聖一 ゴー・グラフィックス
30周年のプロセスが、どのような発展につなげ
るのか、会員一人一人がターンステージとして
絶好の機会となりました。
佐久間 勝男 エイ・シーピー
経営者自身を磨き上げる手段の一つとして同友会
は大きな役割を担っています。異業種交流から生
まれる成果は計り知れないものがあり、中小企業
経営者の道場としてはこれ以上の組織はないでし
ょう。同友会を育て上げてきた諸先輩に拍手!!!
佐久間 功 ㈱福々和本舗
「人は大河の一滴」という言葉を想い起こします。
30年の時間の中で、揉まれたり磨いたり共振し
ながら太い流れに連なっていく。
目黒 只司 ㈱福島県折込広告社福島支社
入会8年目になりますが、30周年誠におめでと
うございます。いつも元気をいただいています!
福島地区会員500名早期達成!!やるぞ元気出して。
尾形 芳孝 ㈲ソーラーポスト
同友会の会員になって8年目。経営者として生
きた実体験の学びをさせて頂きました。30周年
を迎え、更に多くの会員の方が入会されるよう
願っています。
渋谷 順子 渋谷レックス㈱
30周年おめでとうございます。人と人との出会
い、それが同友会です。
本田 紀生 ㈲ビルボード
経営者はどんなに状況が厳しくても経営を維持
し発展していかなければならない責任があります。
同友会は経営の手法を学ぶ所ではなく、経営者
の資質を磨き先見性を育み判断力をつけ、広い
視野を持ち勇気・実行力・楽天性を養う所だと
いうことを、これを契機に更に学んでゆきたい
と思います。
佐々木 明子 ㈱佐々木自動車
30周年おめでとうございます。私は入会してま
だ1年ですが、同友会の素晴らしさを知り、入
って本当に良かったと感じております。30年の間、
同友会を支え、活動されてこられた皆様に感謝
申し上げます。
菅野 晴治朗 ㈲カンノ洋服店
中小企業経営者にとって、またとない道場!良
い仲間と共に学んで明るい未来を築こう。
相良 育男 ㈱アポロガス
〈29〉
ゆうげん有限そっこう即効…けじめをつける。
斎藤 和也 ㈲わくや
30周年おめでとうございます。素晴らしい出会
いの場であり、学びの場である同友会が50年、
100年と続き発展されますように!
溝口 哲仁 キング印刷㈱
同友会入会25年のドラマ。自分探しに夢を追い
かけ、夢を見て、良き友との出会い、良き人財
に恵まれ、ご縁を限りなく噛みしめ、気づきに
学び、ただ感謝!
菅野 勇三 ㈲菅野自動車商会
30年という長い歴史を刻みながら会員一人一人
を支えてくれた同友会に感謝します。これから
も杖となり、道しるべとなって経営者としての
資質を高め明日への活力を養う交流の場である
ことを願います。又、個性豊かな経営者の中で
影になり、中心にもなって、会の潤滑油として
の仕事をして下さる同友会事務局の皆様にも厚
く感謝したいと思っています。
樽川 桂子 桂子フラワーデザイン ハーバル
入会して約4年。同友会の歴史からすると、ま
だまだ未熟ものです。しかし、だからこそ例会・
グループ会等に参加するたびに新しい発見があり、
勉強になっています。同友会は、貴重な経験の
場であり出会いの場です。ますます発展するこ
とを確信しています。
橋本 昭夫 ㈲保険工房パオ
30 周年おめでとうございます。次の 30 年後は
全県15,000名を目指しましょう!それまでは皆
元気でいましょう。同友会は知恵と経験の玉手
箱や!
福原 修一 日栄工業㈱
各地区の歴史と活動紹介[福島・30th]
FUKUSHIMA DOYUKAI 30th
同友会創立30周年記念広報誌
福島地区広報委員会設営対談企画
増子会長と若手会員が共に語る座談会
∼これからの同友会を語ろう!∼
創立30周年という節目を迎え、福島地区も会活動において若手会員の活躍
が多く見受けられます(福島地区会員平均年齢49.1歳)
。そこで今回、これ
からの同友会を考えてみたいと思い、こんな企画を立ててみました。
宮川:本日は年末のお忙しい中(平成18年12月25日
世話になっており、私が会社を新たに興した時に、高
収録)、お集まりいただきましてありがとうございま
建ハウジングの高橋博さんに紹介していただき、再入
す。
会となりました。父がお世話になっていたことと、名
創立30周年記念誌企画として、増子会長と次世代を
字が変わっていたこともあって(笑)、思いのほかす
担う若手に現在並びに今後の同友会について、という
んなりと溶け込むことができました。色々な方と出会
ざっくばらんなお話しをしていただこうと思います。
って、勉強することができたので入会して本当に良か
ではさっそくですが、皆さんの入会の経緯についてお
ったと思っています。
聞きしたいと思います。
国井:ラグソールの五十嵐隆男さんの紹介なのです
古川:私の入会のきっかけは、丸屋の齋藤文雄さんに
が、彼とはもともと学生時代からの付き合いで、よく
「今度いい勉強会があるから行こう」と誘われたのが
酒を飲みに行ってました。ところが、酒を飲みに誘う
きっかけでした。20∼30人の方が集まる素晴らしい
と「今日は同友会だから駄目」と言われる。そんなや
勉強会で、後にそれが同友会であると知らされ入会し
りとりが続くうちに、「同友会って何なんだい?」と
ました。活動していく中で、色々な方との関わりがで
聞くと、「お金もかからないし、お前も入ってみれば
きました。
…」と言われて何となく入会してみたのがきっかけで
宇賀神:入会のきっかけは、以前私の父が同友会にお
した。自分にとってこういった経済団体という組織に
入ったのは初めてだったのですが、様々な会合で多く
の方に出会っていくうちに、いつの間にか同友会の魅
力に引き込まれていったという感じです。
増子:同友会は、入会する前から郡山地区例会などに
顔を出していました。同友会に入会した時は39歳で、
タイミングもあったのでしょうが、入会してすぐ理事
になりました(広報委員長)。初めての理事会に出席
した時に大変驚いたことを覚えています。とにかく自
己主張の強い、個性的な方々が多く、中には、議論と
呼べない応酬もありました。しかし、当時の冨田健一
郎第三代会長の大きな器量で良くまとめられていたと
思います。会員数も150から300の大台に乗せようと
しているさなかで、地区にとっての高度成長期だった
▲増子勉さん
と記憶しています。
〈30〉
各地区の歴史と活動紹介[福島・30th]
FUKUSHIMA DOYUKAI 30th
っています。そうすれば、きっと自分の糧になるはず
入会してプラスになったこと
と思えるようになりました。
会長にお聞きしたいのは、会暦の長い方々が同友会
宮川:入会してこれは役に立ったと思えることは何で
を続けている理由をどうお考えですか?
すか?
増子:人それぞれモチベーションが異なり、会に長く
増子:私は今でもそうですが、人前で話すことは苦手
いる理由も多種多様です。真摯に経営の勉強に取り組
で、人見知りも激しい方です。体験報告や様々な人と
みたいと思っている人、極端な言い回しですけど、難
話し接することによって、会社経営を学ぶ以前に、人
しい話は抜きにしてお酒を飲みながら話せる仲間をつ
としての作法というか、とにかく鍛えられました。
くりたい人、会社を創業した人、もしくは後継者とし
古川:女性に対しても、アドバイスや、気軽に面倒を
て会社を継がなければならない人、そういったものが
見てもらえる雰囲気がいいです。色々な方とのつなが
すべて混在していて、年齢的にも立場的にもそれぞれ
りができて、2店舗目の出店の際にも同友会の仲間に
様々な人がいます。私は、うわばみのような会だと思
お世話になりました。
っています。つまりなんでも飲み込んでいる会なんで
宇賀神:業種を超えた勉強ができる所です。自分が知
す。だから会長は大変なんですよ(一同笑)
。
らなかったことに気付かされたり、普段の付き合いの
範疇では出会うことのない人達と出会えました。また
理念に対する意識づけ
自分自身が職人上がりなので、同じ考え・境遇の方と
お話できたことも良かったです。
宮川:同友会の理念に関してですが、僕自身は入会当
国井:もちろん年配の方から大いに学べるのですが、
初、三つの目的唱和に面食らいました。しかし僕も来
意外というか最近強く感じることは、同年代もしくは
年で3年目となるので、その内容を良く理解し、意識
年下の方から刺激を受けることです。「福島にも若く
を持ってやるとやらないのでは、大きく違うのではな
してこんなに頑張っている人がいるんだ」
、
「同年代な
いかと思っています。理念に対してどう考えています
のにこんな考え方を持って経営しているんだ」と感じ
か?
ることが励みになっています。
宇賀神:考え方は人それぞれによって違うと思ってい
・・・・
るので、捉え方によって意見の食い違いがあってもい
うわばみのような会
いと思っています。それよりも、これから新たに入っ
てくる人にどういった魅力のある会を提供できるのか
宮川:同友会に入って自分が変わったことは何かあり
ますか?
宇賀神:自分の考えを言うように先輩経営者から背中
を押してもらったり、(言った意見に対して)アドバ
イスしてもらえたりすることで、
「思いを人に伝える」
訓練になっています。年代を超えて本音で言えること
が素晴らしいです。
国井:今後少しだけ意識していきたいと思っているこ
とがあります。今までは、人との出会いがありために
なる楽しい場というイメージの捉え方をしていて、同
友会自体のことには興味がなかったんです。しかし、
この福島同友会が30年も続いて、今も拡大を続けてい
るのには、何らかの理由があるからで、同友会が掲げ
てきた理念と歴史を意識して見てみる必要があると思
▲国井雄一郎さん
〈31〉
各地区の歴史と活動紹介[福島・30th]
FUKUSHIMA DOYUKAI 30th
が大事だと思います。
宮川:三つの目的の唱和をとりあえず流
しながら行っているように感じる時があ
ります。やはり原点に立ち返り、意味を
噛みしめることも大事ではないかと思い
ます。
国井:自主・民主・連帯の精神というも
のについては実際の活動における実感か
らも理解ができるのですが、労使見解の
「労使」という言葉は今の時代にそぐわ
福島地区の若手会員が
中心となって制作した、
入会ガイドおよびロゴマーク
ない表現のような気がします。
古川:言葉としては知っていても、妙に
堅苦しいイメージを感じますね。
宮川:若い経営者の方が今後増えていく
中で、自分自身が経験をしていない分、
した。
ピンとこない部分があります。実際に経験をしてこら
増子:人間関係については、どうですか?
れた先輩会員がかみ砕いて説明するのも必要かと思い
古川・国井・宇賀神:(皆口を揃えて)そちらも大変
ます。
ですね。
増子:労使見解は言葉の概念を理解すればわかっても
宮川:増子会長の会社においての人間関係はいかがで
らえる内容ですし、経営指針や社員共育を含む大きな
すか?
根っこであると言えます。普段の会話でそういった言
増子:常に色々とありますよ。経営者と社員との関係
葉を使っていないだけで、例会や研究グループ会でお
が良好であることは、いいサービスと商品を安定供給
のずと同じ要素は、しゃべっているはずです。
していく前提ですし、労使がお互いに心地いい関係と
福原:すいません、オブザーバーですが発言してよろ
なるような仕掛けをつくることを常に心掛けています
しいですか(笑)。みなさん、労使見解の冊子「人を
ね。でも基本は経営者がどんな経営環境にあってもし
活かす経営」を読んだことがありますか?(首を振る
っかりと頑張ることだと思います。この法律が通らな
若手)。同友会の原点とも言えるものですからぜひ1
いから、首相が駄目だから自分の会社は伸びないんで
度目を通して下さい。
す、では理由にならないでしょう。
大波:同じくオブザーバーですけど発言させて下さい
ね。時代の流れと共に言葉も変わっていくんでしょう
個性を活かし、自由を尊重する会
けど、「労使」の代わりに当てはまるような言葉はな
いと思います。また意味は同じで呼び方を変えても、
宮川:色々な経済団体がある中で、同友会のイメージ
使う側・使われる側の立場は変わらないものです。
はどうなのでしょうか?
宮川:労使の関係と言えば、僕もそうですが、初めは
宇賀神:同友会で得てきたものは多いですし、やって
労働者だったのに、立場が逆になって経営者となりま
いて楽しいといいますか、足を運びやすいです。それ
した。いざそうなってみて大変だったことは何です
は、毎月必ず例会や研究グループ会や専門委員会があ
か?
るので、同友会に接している時間が長くなるうちに、
古川:大変なことはいっぱいありますが、単刀直入に
若手でも自分というものをしっかりと出すことができ
言えば、お金のやりくりですね。一人当たりの生産性
るし、そういった雰囲気づくりをしている会だからと
を考えたこともなかったですし、社員の時は働いても
思います。
働かなくても給料はもらうのが当たり前という感覚で
古川:同友会っていい会だと思っています。個性を活
〈32〉
各地区の歴史と活動紹介[福島・30th]
FUKUSHIMA DOYUKAI 30th
少数で(経営を学ぶことにおいて)やる気のある人で
会を運営するべきだと思います。大人数になりすぎる
と、色んな意見が飛び交い過ぎ、100%やりたいこと
の50%のことしかできていないのではないのでしょう
か?研究グループ会も、今よりも細分化して、その数
を増やしてもいいと思います。テーマが明確で、やる
気のある人が集えば、研究グループ会の参加率が上が
って例会の出席率が下がるのも仕方のないことなのか
なあと思います。
増子:私は会員を増やすべきだと思います。宇賀神さ
んが今言ったことをやりたいのであるならば、今まで
に同友会で知り合った同じ意識の人達と組んで、やれ
ばいいんですよ。同友会は会員のステージですから、
▲(左)宇賀神健次さん、
(右)宮川聖一さん
3つの目的から大きくブレなければ、やりたいことを
かせるし、1人ひとりの自由を尊重してくれる会です。
やっていいんです。人との出会いを大切に活動してい
しかし、プラスの面だけではなく、マイナスの要素も
けばいいんですよ。うわばみみたいだと言うのはそう
あるような気がします。それは、自由なだけにルーズ
いうことですよ。
なところが見受けられることです。団体が大きくなる
福原:出会いは大きなメリットです。例会という場で
と、いい事と悪い事とのバランスは難しいと思います。
は、様々な人と出会えます。私は、例会の場での新た
福原:開始の時間を守らないとか、出席といって当日
な出会いと刺激が楽しみだし、同友会そのものの始ま
キャンセルをする人は、同友会に多いと感じます。ス
りのような気がします。1年間同じメンバーで活動す
ケジュールが前もって決まっていた時には、遅れる連
る研究グループ会とは決定的に異なります。出会いで
絡はするべきです。
刺激を受けることは、商売というものが人と知り合う
増子:時間をつくれるというのも能力ですからね。
ことから始まることを考えても、例会の持つメリット
宮川:他団体より同友会にはルーズさが多く見受けら
と言えます。そして、なぜ増強をしなければいけない
れるとすれば、課題として取り組む必要があるし、そ
のか?ということの答えにもなるのではないのでしょ
れを当たり前のように受け止めているまわりの方々の
うか。例会が学び方を学ぶ場であることを考えれば、
意識も変えなくてはいけません。
成功した話より、失敗した話を私は聞きたいと思って
います。
同友会って「出会い系」
宮川:なる程、そういうお話を聞くと同友会って、
「出会い系」なんですね。
宮川:会員増強についてですが、毎年のように「辞書
宇賀神:1度もお会いしていない方が退会されるのを
の1ページを増やしましょう」ということで、会員が
見ると、もったいないと感じます。せっかくの辞書の
増えてついに400人を超えました。増やすということ
1ページに触れることなく辞めていくということと、
は確かに悪くはないのですが、数の論理が先行してい
同友会の本当の良さに触れる前に辞めていっているこ
るように感じます。そして入会動機も多種多様です。
との2点を残念に思います。
皆さんはどうお感じですか?
福原:なぜ退会するのかと言いますが、その方に対し
国井:数は正義ではないですが、間違いなく力です。
て我々が自分の辞書のページを見せていないのではな
でも、なぜページを増やさなければならないのかが自
いのでしょうか。学びたいという意欲があっても、知
分でもよくわかっていないです。
らない人の中に素直に溶け込むことは難しいことで
宇賀神:私はいっぱい人数を入れることは反対です。
す。
〈33〉
各地区の歴史と活動紹介[福島・30th]
FUKUSHIMA DOYUKAI 30th
宮川:確かに、自分も最初はそうでした。やはり新会
しくは創業者フォロー研修のようなものですかね。
員さんには、こちらから声を掛けることが大事ですよ
宮川:後継者塾ってうらやましい所がありますよね。
ね。
その点につきましてはいかがでしょうか。
福原:同友会は創業オーナーの割合が高く、同友会自
全国大会報告者を出せる地区に
体が起業塾だと思うんですね。1度同じ経営者になっ
たら年は関係ないものです。もちろん年齢が高い方へ
増子:会社を創業したお三方(古川・宇賀神・宮川)
の敬意は必要ですが、ビジネスに関しては同じ土俵で
は、確かに色々と大変だろうけど、トップリーダーは、
すから、わざわざ分ける必要は無いと思うんです。
自分で何事も決められる大変“ぜいたく”なことをし
増子:私もそう思います。
ているということを忘れないで下さい。そう考えれば
大波:一言で言うと、宝石箱かな。いい色をみんな持
人のせいなんかにできないだろうし、そこに労使見解
っています。ダイヤモンドはダイヤモンドによって磨
につながる世界が見えてくるんです。
かれるという言葉がありますが、人もしかりで、人は
宮川:最後にまとめとして、同友会とはズバリ何なの
人によって磨かれるということです。今の若い方は、
かを皆さん1人一言お願いします。
魅力的だしパワーがあると思います。私が30代で同友
増子:同友会の根底に流れる「自助努力」という考え
会に入ったときは、周りの方は皆年上でした。これか
方が好きなんですね。誰だって頑張っている人を見れ
らの新しい時代の到来を予感させられます。
ば、そっと背中を押したくなりますよ。人との出会い
福原:私も同友会を一言では言えないです。ただ同友
の中で、自ら学んでいく場ですね。
会に入ったことで、一生会えなかったはずの人と出会
国井:一言で言えないところが同友会。今までは同友
えて、その人の言葉を聞き、あるときはマネをしてみ
会を楽しんできたんですが、これからは同友会の本質
たり、またあるときは絶対そんなことはしないと反面
を少しずつ学んでいきたいと思います。
教師にしてみたりと、参加する人の姿勢如何で無限大
福原:全国大会の体験事例報告者を今日ご参加のこの
の学びができる場ではないかと思います。
メンバーの中から出したいですね。
宮川:皆様、本日は大変ありがとうございました。
宇賀神:一言で言うと、何でも揃うコンビニみたいな
もの。欲しいものは何でもあるし、足を運べば、目移
りする発見に満ちています。
古川:一言の答えが出ないという感じですね。多種多
様なメンバーが多く、同年代にも後継者もいれば創業
者もいます。後継者塾のような具体的な形がもっとあ
ってもいいのかなあと思います。若手主体の起業塾も
【参加者】8名
パネラー
増子 勉さん(57才)
福島カラー印刷㈱ 代表取締役社長 入会18年目
宇賀神謙次さん(31才)
㈲ケー・セブン 代表取締役 入会3年目
国井雄一郎さん(40才)
㈲佐周書店 専務取締役 入会2年目
古川 リカさん(34才)
㈲ティクレ 代表取締役 入会3年目
コーディネーター
宮川 聖一さん(40才)
ゴー・グラフィックス 代表 入会2年目
オブザーバー(歴史の生き証人となる見守り人)
大波 三貴子さん(46才)
㈱ピュア企画 代表取締役 入会12年目
福原 修一さん(56才)
日栄工業㈱ 代表取締役 入会11年目
記録
阿部 雄飛(31才)
同友会事務局員 入局2年目
▲古川リカさん
〈34〉