News Release 平成27年5月20日 特定商取引法違反の電話勧誘販売業者に対する業務停止命 令(3か月)及び指示について ○ 消費者庁は、健康食品の電話勧誘販売を行っていた株式会社LFコーポレ ーション(東京都千代田区)に対し、本日、特定商取引法第23条第1項の 規定に基づき、平成27年5月21日から同年8月20日までの3か月間、 電話勧誘販売に関する業務の一部(新規勧誘、申込受付及び契約締結)を停 止するよう命じました。 あわせて、同社に対し、同法第22条の規定に基づき、同社の販売する健 康食品「ライフェクト」を摂取することで、あたかも病気の治療若しくは予 防又は病状の改善ができるかのように告げていたことがあるが、そのような 効能はないことを購入者に通知するよう指示しました。 ○ 認定した違反行為は、勧誘目的不明示、不実告知です。 ○ 処分の詳細は、別紙のとおりです。 1.株式会社LFコーポレーション(以下「同社」という。)は、消費者宅に電 話をかけ、「ライフェクト」と称する健康食品(以下「本件商品」という。) の電話勧誘販売を行っていました。 2.認定した違反行為は以下のとおりです。 (1)同社は、本件商品のサンプル品を販売した消費者に電話をかけ、「サンプ ルは届きましたか。」、「飲む前に説明します。」などと告げて話し始めて おり、勧誘に先立って、当該電話が本商品についての売買契約の締結につい て勧誘をするためのものであることを告げていませんでした。 (勧誘目的不明示) (2)同社は、電話での勧誘をするに際し、消費者に対し、「細胞を若返らせま す。」、「薬の必要がなくなります。」、「体の毒素を出してくれる。」な どと、本件商品の効能について不実のことを告げていました。 (商品の効能の不実告知) 1 【本件に関する御相談窓口】 本件に関する御相談につきましては、 消費者庁から権限委任を受けて消費 者庁とともに特定商取引法を担当している経済産業局の消費者相談室で承 ります。お近くの経済産業局まで御相談ください。 北海道経済産業局消費者相談室 電話 011-709-1785 東北経済産業局消費者相談室 022-261-3011 関東経済産業局消費者相談室 048-601-1239 中部経済産業局消費者相談室 052-951-2836 近畿経済産業局消費者相談室 06-6966-6028 中国経済産業局消費者相談室 082-224-5673 四国経済産業局消費者相談室 087-811-8527 九州経済産業局消費者相談室 092-482-5458 沖縄総合事務局経済産業部消費者相談室 098-862-4373 2 (別紙) 株式会社LFコーポレーションに対する行政処分の概要 1.事業者の概要 (1)名 称:株式会社LFコーポレーション (2)代 表 者:代表取締役 坂本 正喜(さかもと (3)所 在 地:東京都千代田区九段北一丁目3番5号 まさき) オセアン九段ビル (4)資 本 金:500万円 (5)設 立:平成23年12月20日 ※平成24年7月4日に、旧商号「株式会社ライフォート」から現商号に変更 (6)取引類型:電話勧誘販売 (7)取扱商品:健康食品 商品名「ライフェクト」 2.取引の概要 株式会社LFコーポレーション(以下「同社」という。)は、消費者宅に電 話をかけ、 「ライフェクト」と称する健康食品(以下「本件商品」という。)の 電話勧誘販売を行っていた。 3.行政処分の内容 (1)業務停止命令 ①内容 特定商取引に関する法律(以下「法」という。)第2条第3項に規定す る電話勧誘販売に関する業務のうち、次の業務を停止すること。 ア.電話勧誘販売に係る売買契約について勧誘すること。 イ.電話勧誘販売に係る売買契約の申込みを受けること。 ウ.電話勧誘販売に係る売買契約を締結すること。 ②停止命令の期間 平成27年5月21日から同年8月20日まで(3か月間) (2)指示 同社は、同社の電話勧誘販売により本件商品を購入した者に対し、「営業 員が、同社の販売する健康食品「ライフェクト」を摂取することで、あたか も病気の治療若しくは予防又は病状の改善ができるかのように告げていた 3 ことがあるが、当該健康食品にはそのような効能はない。」旨を、平成27 年6月20日までに通知し、同日までにその通知結果について消費者庁長官 まで報告すること。 4.処分の原因となる事実 同社は、以下のとおり、法に違反する行為を行っており、電話勧誘販売に係 る取引の公正及び購入者等の利益が著しく害されるおそれがあると認められ た。 (1)勧誘目的不明示(法第16条) 同社は、本件商品のサンプル品を販売した消費者に電話をかけ、 「サンプ ルは届きましたか。」、「飲む前に説明します。」などと告げて話し始めてお り、勧誘に先立って、当該電話が本商品についての売買契約の締結につい て勧誘をするためのものであることを告げていなかった。 (2)商品の効能に関する不実告知(法第21条第1項第1号) 同社は、電話での勧誘をするに際し、本件商品にそのような効能がないに もかかわらず、「細胞を若返らせます。」、「薬の必要がなくなります。」、 「体の毒素を出してくれる。」などと、あたかも病気の治療若しくは予防又 は病状の改善ができるかのように、本件商品の効能について不実のことを告 げていた。 4 5.勧誘事例 【事例1】 平成26年1月、同社営業員Zは、本件商品のサンプルを注文した消費者A宅 に電話をかけ、会社名と名前を名乗った後「サンプルは届きましたか。」と尋ね た。Aがサンプルを受け取ったことを伝えると、Zは「これから飲み方を説明し ますので、サンプルの箱の中にある紙を手元に出してください。」と指示した。 Aは、サンプルと一緒に入っていた紙にZの名前が書かれていたため、ZがAの 担当者だと納得し、言われたとおりに説明書を手に取って、Zの説明を聞いた。 AはZから「1日何回何粒」という飲み方の説明を受けた。話の途中で「東京 の九段に事務所があるのですよ。」というような世間話も出たが、そうこうする うちに、なぜか突然、新たな本件商品の契約の支払についての話になった。その ときもその後も、Aは「買います。」と言ったつもりはないが、Zは「1年分な らば分割払いもできて、届いた時点で20数万円、その月末にまた20数万円・・」 と、どんどん話を進めた。Aは支払額の話になって初めて、その電話が飲み方の 説明のためではなく、本件商品の購入を勧めるための電話だったと気付いた。 【事例2】 平成25年11月、同社から自宅に健康食品のパンフレットや飴などが送られ てきた消費者Bは、同封されていた「お電話をください。」と書かれている紙に 印刷されていた同社のフリーダイヤルに電話した。 Bが電話したところ、同社営業員Yに「うちは健康食品の会社です。良い健康 食品があるのですが、どこか体の悪いところはありませんか。」と質問されたた め、Bは体調や持病、それらの処方薬についてYに話した。 YはBに、「ライフェクトは血液の流れを良くします。病気を良くするために、 血流が一番大切です。」、「病気に良いのですよ。続けて飲んでもらったら、今 飲んでいる薬を全部飲まなくて良い日が来ますよ。」と言ったので、Bは、「そ れなら飲んでみたい。」と思った。Yはまた、「私も昔はガンだったのですが、 ライフェクトのお陰で今はこうして元気に仕事をしています。」などと話した。 BはYの話を聞くうちに、「血液の流れを良くしてくれて、ガンも治してしま い、処方薬を飲まずにいられる健康食品があるのなら、試そうか。」と思うよう になり、勧められた本件商品1年分の契約について承諾した。 5 【事例3】 平成26年5月、同社から本件商品のサンプルの勧誘電話を受けた消費者Cは、 値段が安かったのでサンプルを送ってもらうことにした。 C宅に宅配便でサンプルが届いた日の夕方、同社営業員XはC宅に電話をかけ、 「サンプルは届きましたか。」と尋ねた。Cが「届きましたよ。」と言うと、X は「では飲む前に説明します。」と話を始めた。 XはCに「あなたは1日2粒で良いですね。」などと簡単な飲み方の説明をし た後、「ライフェクトはとっても良い健康食品ですよ。良い巡り会いをしました よ。」、「ライフェクトは細胞を若返らせるので、耳にも腰にも良いのです。」 などと言って、本件商品を勧めた。CはXの説明を聞いて「細胞を若返らせられ て、耳鳴りや腰痛にも良さそうだな。他にも健康食品を飲んでいるけれど、ライ フェクトも飲んでみたいな。私にも合うかな。」と思い始めた。その後もXに本 件商品の購入を熱心に勧められたCは「しつこいな。」と心の中で思いながらも、 どうにも断れない気持ちになり、購入を承諾した。 【事例4】 平成25年6月頃、本件商品のサンプルを注文した消費者D宅に、同社営業員 Wから電話がかかってきた。 Wは会社名と名前を名乗った後「どんな調子ですか。」と話しかけてから、サ ンプルの飲み方を説明すると言った。Wは飲み方の説明の後に、「ライフェクト を飲んでいれば、薬の必要がなくなります。」、「現代医学に頼って薬を飲むつ もりですか。体を変えていきましょう。」、「総合的な体質改善ができるのです。」 などと言って、本件商品を勧めた。 その後も、契約に至るまで2、3度、WからD宅に電話があり、WはDに「病 気だから病院に行くことになるのです。ライフェクトを飲めば病院に行かなくて 済むようになりますよ。」、「全ての病気に良いのです。」、「私の母親がライ フェクトで元気になりました。」などと本件商品を勧めた。 同年7月、Wから電話で「1か月ほどライフェクトを飲み続けたぐらいでは、 体質は変わりませんよ。」、「ライフェクトを10か月くらい飲まないと結果は 出ません。」、「10か月分で体が変わるなら安いものです。」と、価格が70 万円ほどする10か月分の本件商品の購入を強く勧められたDは、10か月分の 本件商品を購入した。 6 【事例5】 平成26年3月、同社営業員Vは、消費者E宅に電話をかけ、「ライフェクト は体の中の毒素を出してくれるのよ。」、「今まで飲んできた薬の毒も抜いてく れるのよ。」などと本件商品の購入をEに勧めた。長年にわたり精神安定剤を服 用しており「処方薬が体の中で毒となって溜まっている。」という恐れを感じて いたEは、長年体に溜めてしまった毒を外に出さなくてはいけないと焦り、支払 額などをよく理解せずに本件商品の契約を承諾した。1週間ほどして、本件商品 12箱がE宅に届いたが、Eは、70万円もの代金は年金生活では払えないと思 い直し、消費生活センターに相談して、本件商品の契約を解約した。 7
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