プレリリース 平 成 20 年 10 月 25 日 関係各位 企画展開催 のお知らせ ダニ・カラヴァン展 2008 年 12 月 6 日(土)∼2009 年 1 月 18 日(日) 絵 画 か ら 空間 へ ― 稀代 の 環 境 彫刻 家 の 全 貌を た ど る ダニ・カ ラヴァ ンは、比類 ない規模の 環境彫刻(周囲 の環境 との調和・同化 を図るよ うな 大規模の立 体作品)を手がけてき た稀有な芸 術家として 、世界中に その名を知 られ てい ます。若か りし頃にフ ィレンツェ やパリのア カデミーで 美術を学び 、マーサ・グレ アム・ダンス・カンパニー の舞台美術 などを担当 したのちに 、世界各地 で環境彫刻 を制 作。国際的な美 術展である ヴェネツィ ア・ビエン ナーレ(第 38回)や ドクメンタ(第 6回と第8回)に参加し、1998年には高松宮殿下記念世界文化賞を受賞するなど、 世界 的に非常に 評価の高い アーティス トです。 カ ラヴァンの 日本に対す る関心は非 常に高く、また国内に 恒久設置さ れた作品も 少な く あ り ま せ ん 。 芸 術 の 森 美 術 館 ( 北 海 道 札 幌 市 )、 霧 島 ア ー ト の 森 ( 鹿 児 島 県 霧 島 市 ) など がそうです が、特に2 006年秋 にグランド・オープン した室生山 上公園芸術 の森 (奈 良県宇陀市 )は彼のこ れまでの日 本国内の作 品の中でも 最大級のも のです。こ れら は、海外の都市 部に設置さ れた作品よ りも、美術 と自然との 関係性を深 く考えさせ る契 機を 与えてくれ る点が特徴 であり、彼 の作品には 一貫して平 和へ捧げる メッセージ が込 めら れています 。 本展 は、イスラ エルを皮切 りにベルリ ン、そして 日本では世 田谷美術館 、長崎県美 術 館を 巡回する世 界巡回展で す。ダニ・カラヴァン が近年行な ってきた世 界中のプロ ジェ クト をビデオ・インスタレ ーション(映像展示)や模型を駆 使して、余すことなく 体 験 でき るだけでな く、初期の 油彩画、挿 絵、舞台美 術などの作 品や資料( 未発表を含 む) を展 示すること により、こ の環境彫刻 家の広大な 活動を網羅 した初めて の回顧展と なり ます。さらに、展示・空間 デザインそ のものが全 てカラヴァ ン自身によ って行われ、長 崎展 のためのオ リジナルイ ンスタレー ションを制 作します。 <他会場の会期> ●テル・アヴィヴ美術館(イスラエル) 2007年11月20日∼2008年2月16日 ●マルティン・グロピウス・バウ(ドイツ)2008年3月14日∼6月1日 ●世田谷美術館(東京) Dani KARAVAN 2008年9月2日∼10月21日 ダニ・カラヴァン 19 30年テル ・アヴィヴ (イスラエ ル)生まれ 。 現在 、パリ、フ ィレンツェ 、テル・ア ヴィヴを拠 点に活動。 第 1 章 絵画 / 挿 絵 /グ ラ フ ィ ック 10代の前半に絵画を学び始めた頃の水彩画、ドローイングをはじめ、ハッショメー ル・ハッ ツァイ ール(社会 主義シオニ スト青年運 動)に身を 投じていた 頃から描き 始め た子 ども向け雑 誌の挿絵お よびキブツ が発行する 会報の表紙 やイラスト 、フィレン ツェ でフ レスコ画を 学び帰国し た後に制作 した一連の 色彩豊かな テンペラ画 など、これ まで 紹介 されたこと がなかった カラヴァン のキャリア の初期の作 品を今回初 めて展示。 左 よ り :《 絵 本 『 ヒ キ ガ エ ル の 素 敵 な 冒 険 』 の 表 紙 》 1965 年 , 《 結 婚 式 招 待 状 》 1970 年 《『 バ ミ シ ュ ラ ッ ト 』 誌 の 表 紙 》 1954 年 , 《『 ミ シ ュ マ ル ・ リ ィ ラ デ ィ ム 』 誌 の 表 紙 の 原 画 》 1953 年 左 よ り :《 荒 野 》 1958 年 頃 ,《 ベ イ ト ・ ダ ゴ ン 》 1958 年 頃 ,《 中 央 バ ス ス テ ー シ ョ ン 付 近 》 1958 年 頃 第2 章 舞台 美術 19 60年に初 めてプロの 劇団の舞台 美術を手が けたのち、カラヴァン はマーサ・グレ アム・ダ ンスカ ンパニーの 作品をはじ め数多くの 演劇、オペ ラ、ダンス の舞台セッ トの デザ インを依頼 されている 。この章で は舞台セッ トの模型、セットのた めのドロー イン グ、舞台の記録 画像、同じ くカラヴァ ンがデザイ ンを手がけ た舞台のポ スターやプ ログ ラム を紹介し、 カラヴァン にとって大 きな転換点 となった舞 台美術の仕 事を紹介。 左 よ り :『 ド ン ・ キ ホ ー テ 』 の セ ッ ト の ス ケ ッ チ , 1960 年 / 『 キ ネ レ ッ ト 、 キ ネ レ ッ ト 』 の セ ッ ト の ス ケ ッ チ ,1961 年 / マ ー サ ・ グ レ ア ム へ 宛 て た 三 通 の 手 紙( ≪ ユ デ ィ ッ ト の 伝 説 ≫ の 下 絵 と と も に ),1962 年 左 よ り :『 テ ン ト ・ オ ブ ・ ヴ ィ ジ ョ ン ズ 』 の 記 録 写 真 , 1965 年 / 『 反 映 』 の 記 録 写 真 , 1967 年 舞台セットの模型および展示風景(テル・アヴィヴ美術館) 第3 章 壁画/ 彫刻/レリ ーフ 19 60年代、絵画の制作 から壁画、レリーフ、小型彫刻、環境彫刻の 制作へと足 早 に その ジャンルと スタイルを 展開。この 章では、カ ラヴァンの 芸術家とし ての最も重 要な この 過渡期に光 をあて、世 界的に知ら れている環 境彫刻の制 作へと向か う流れを跡 付け る。特に建築・土木的な領 域で仕事を するカラヴ ァンは持ち 運び可能な 作品を制作 する こと はほとんど なく、今回 展示される 小型彫刻は 稀有の例と して必見で ある。 《 平 和 の パ イ プ 》 1963 年 ( 客 船 シ ャ ロ ム 号 の ホ ー ル の た め の 壁 画 ) 左 よ り :《 神 殿 と 広 場 》 1973 年 , 《 チ ェ ス ・ セ ッ ト I》 1975 年 , 《 祈 り の 柱 I, II》 1973 年 第4 章 環境彫 刻/インス タレーショ ン カラ ヴァンは世 界各地にそ の土地の自 然、歴史(記憶)など 広い意味で の環境を作 品に 取り 入れ制作し た環境彫刻 によってそ の名を広く 認知されて いる。日本 にも北海道 、宮 城、奈良、鹿児 島に作品を 制作してい るが、サイ トスペシフ ィックアー トの草分け であ るカ ラヴァンは 現在もなお その世界で 精力的に活 動しており 、多くのプ ロジェクト を進 行中 である。また、ヴェネ ツィア・ビエン ナーレ やカッセル のドクメン タをはじめ とす る多 くの国際的 な展覧会で インスタレ ーションを 行い、その 場所の空間 や意味性を 新た な視 点から顕在 化させる質 の高い展示 により不動 の評価を得 ている。こ の章ではこ れま でカラヴァンが制作してきた環境彫刻ならびにインスタレーションをモニターやプロ ジェ クションを 駆使し映像 により紹介 する。また 、作品のた めの模型や ドローイン グも 展示 し、カラヴ ァンの芸術 に対するよ り深い理解 を促す。 《 ネ ゲ ヴ 記 念 碑 》 1963-68 年 / ベ エ ル ・ シ ェ ヴ ァ 、 イ ス ラ エ ル 《パサージュ ヴ ァ ル タ ー ・ ベ ン ヤ ミ ン へ の オ マ ー ジ ュ 》 1990-94 年 / ポ ル ・ ボ ウ 、 ス ペ イ ン 《 大 都 市 軸 》 1980 年 ∼ 現 在 進 行 中 / セ ル ジ = ポ ン ト ワ ー ズ 、 フ ラ ン ス 《 隠 さ れ た 庭 へ の 道 》 1999 年 / 札 幌 芸 術 の 森 《室生山上公園 芸 術 の 森 》 2006 年 / 宇 陀 市 「ダ ニ・カラヴ ァン展」概 要 【会 期】 2008 年 12 月 6 日(土) ∼ 2009 年 1 月 18 日( 日) 【会 場】長 崎県美術館 企画展示 室 【開 館時間】 10: 00∼20: 00(入場は 19: 30 まで) 【休 館 日】12 月 8 日 (月 )、22 日(月 )、12 月 29 日 (月 )∼ 1 月 1 日 (木祝)、1 月 13 日(火 ) 【入 場 料】一般 1,000 円( 900 円 )、大学 生・ 70 歳以上 800 円(700 円)、 高校生 500 円( 400 円 )、中学生以 下無料 ※( )は 前売り 及び 20 名以上の団体 割引料金。 ※障 害者手帳保 持者及び介 護者 1 名ま では 5 割減 額。 ※期 間中、本入 場券にて美 術館コレク ション展( 常設展示室 )にも入場 可。 ※ 美 術 館 コ レ ク シ ョ ン 展 の チ ケ ッ ト ま た は 年 間 フ リ ー パ ス を お 持 ち の 方 は 、 一 般 600 円、 大学生 ・70 歳以上 500 円、高校生 300 円。 【主 【後 催】長 崎県美術館 援】駐日イスラエル大使館、長崎県、長崎県教育委員会、長崎市教育委員会、 長崎県立長崎図書館、長崎市立図書館、日本建築家協会九州支部長崎会、 長崎 新聞社、西日本新聞社 、朝日新聞 社、毎日新 聞社、読売 新聞長崎支 局、 NHK 長崎放送局 、NBC 長崎 放送、KTN テレビ長崎 、NCC 長崎 文化放送 、 NIB 長 崎国際テ レビ、長崎 ケーブルメ ディア、エ フエム長崎 【協 力】長 崎電気軌道 株式会社 【助 成】公 益信託タカ シマヤ文化 基金 【協 賛】株 式会社 日 健総本社 【企 画協力】空 間造形コン サルタント 長崎県美術館 (財)長崎ミュージアム振興財団 広報担当/荒木・山下 〒850-0862 長崎市出島町2番1号 Tel.095-833-2110 Fax.095-833-2115 http://www.nagasaki-museum.jp
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