資料8 災害に強い次世代小型地球局(VSAT)(末松委員報告)

2014年10月1日第1回有識者会議
災害に強い
次世代小型地球局(VSAT)
ー研究事例報告ー
東北大学 電気通信研究所
末松 憲治
1
内容
1. 震災と無線通信
- 東日本大震災の経験をふまえて
2. 地上系インフラ被災時にも活用できる衛星系無線ネットワーク
- 次世代小形地球局(VSAT)システムの概要
- 実証実験およびデモンストレーションのご紹介
VSAT: Very Small Aperture Terminal
2
震災直後は,無線が大活躍。しかし・・・
3/11(金)
(1 日目)
緊急地震速報 (青葉山・電気系システム)
5 秒前 「震度 4」 時刻はほぼ正確
14:46 東日本大震災発生 (揺れ到来)
停電
携帯電話 with ワンセグ
電話はほとんどつながらず
ワンセグ利用でバッテリ切れ間近
メールがどんどん届き,ますますバッテ
リィが無くなっていく
16:00
3/12(土)
(2 日目)
3/13(日)
(3 日目)
カーナビ with ワンセグ
NHK 「名取・仙台空港へ津波襲来」
■ 携帯電話 (音声)
発信数: 通常比 60 倍 (D 推定)
本震直後にピーク (A)
発信規制: 95~70 %
■ 携帯電話 (パケット)
発信数: 通常比 4 倍 (D 推定)
15 分後に急増 (A)
発信規制: 30~0 % (本当か?)
■ WiMAX by UQ
通信量: 約半分に減少
⇒ ネットワークによって状況に差
固定電話 昼過ぎから使用不能
□ 固定電話: 交換局が電力喪失
携帯電話
徐々に基地局が見えなくなる
端末のバッテリ切れ
■ 携帯電話・基地局
停止: 最大 6,720 局 (D)
うち 85% 電源喪失による停止
□ 携帯端末: バッテリ切れ
⇒ 輻輳減少 → 発信規制減少
仙台市中心部で電気復旧: 街角で充電)
■ 総務省 「大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方に関する検討会」 資料より引用
3
地震発生時(地震波到達前)
緊急地震速報
・携帯電話のエリアメール
・学内放送
(青葉山・電気系システム)
5 秒前 「震度 4,宮城県沖」
・地方自治体の災害放送
聞こえず。
地震発生時(3/11 14:46): 青葉山(電気系2号館)で,
安達(文)研究室と合同ゼミ中
すぐに停電。
ゼミを中断して,地震動が収まった後,屋外退避。けが人はなし。
4
地震発生直後
屋外待機中
・携帯電話のみが情報源
携帯電話
地震発生直後のみ繋がるが,あとは規制のため,なかなか繋がらない。
携帯メール
受信メールがどんどん届くが,送信メールはなかなか送付できない。
電池だけが減っていく。
メールで,片平の研究室の無事を確認。
ワンセグテレビ
情報が豊富で津波の発生もわかった。
しかし,
・音量が小さく,周囲での情報共有が難しい。
・画面が小さく,荒いため,文字情報が見えず,詳細がわからない。
・電池がすぐになくなる。
情報共有という面では,ラジオが有効かも。
次第に,電池切れに。
5
地震発生数時間後
青葉山での安否確認を終え,片平へ車で帰還 (大渋滞,3時間かかる)
・自動車は,発電機付バッテリィー 雪が降る中,暖房もあり,人心地がついた。
ワンセグテレビ(カーナビ)
ちゃんとしたテレビ画面で,さらに情報量が豊富。
・音量は十分に大きく,車内での情報共有は容易。
・画面も大きいが,画面が荒いため,文字情報が
見えず,詳細がわからない。
(フルセグであれば,問題なし)
・電池の消耗を気にせず,いくらでも視聴可。
ラジオ(カーナビ)
テレビで満足すると,ラジオはほとんど聴かない。
携帯電話・メール
12Vのシガーソケットで,携帯電話の充電できるようにしておくことが重要
(震災後は,どこに行っても,充電器,乾電池は売り切れ。)
私の場合は,仕方がなく,ノートPCで,携帯電話を充電。
公衆電話
大学構内の公衆電話は,無料で,かけ放題。
沿岸部に住んでいる学生とともに,通研キャンパスで車中1泊。
プリウスだと,暖房を入れたまま,TVつけっぱなしで,1泊,ガソリン5リッター。
6
地震発生1~2日後
車のガソリンが不足し始める。GSは,手動ポンプで給油するも,品切れ。
防寒対策が必要。また,停電で真っ暗,余震の不安から,車での生活者が
多くいる。(車は明るく,暖房あり。)
ワンセグテレビ(カーナビ)
引き続き,情報源のメイン。ただし,車に乗る必要がある。
ラジオ(自宅)
自宅は停電のため,ラジオをつけっ放し。照明,電気が
なくても,音があると,安心する。
携帯電話・メール
車+充電の手段を持っている人と,そうでない人で,明暗。
携帯電話の電池切れで,通信量が大幅に減っていく。
一方,基地局も電源切れでダウンするため,電話が
繋がりやすくなったという感じはあまりしない。また,
電池消耗も早くなっているような気がする。
公衆電話
大学構内の公衆電話は,無料で,かけ放題。ただし,列があるので,
深夜などが狙い目。
真っ暗な中,地震で被害を受けた建物の5Fに寝泊りするのは,多少勇気が必要。
7
電気復旧
市内中心部(役所,病院)から順次,電気が復旧 (震災翌日の午後から。
ただし,住宅地は,さらに1~2日後)
テレビ (自宅)
自宅の電気が戻れば,情報入手の主役。
携帯電話・メール
携帯電話の電池切れで,旅行者,学生などが,仙台中心のアーケード
街の店先でタコ足充電。大盛況。電気の復旧が遅れている場所の住民も,
中心地に出てきて,充電。
加入電話,インターネット(ADSL)
電気の普及と同時に,電話も復旧。ADSL,IP電話も同時に復活。
公衆電話
大学構内の公衆電話は,無料で,かけ放題。ただし,列があるので,
深夜などが狙い目。
・情報難民から脱出。
・電気が戻ると,あとは,水,ガスの順でライフラインの確保。
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以下,
総務省 大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方に関する検討会
の配布資料より抜粋
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通信インフラの被災と輻輳の状況
10
固定電話の輻輳状況
11
携帯電話(NTTドコモ)の音声トラヒック状況
12
携帯電話(NTTドコモ)のパケットトラヒック状況
13
14
携帯電話(イー・モバイル)の音声トラヒック状況
15
Wi-MAX(UQ)のトラヒック状況
16
災害と衛星通信
総務省 大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方に関する検討会の配布資料より抜粋
17
災害に強い無線通信とは
地上系インフラの被災を前提とした高信頼な(ディペンダブル)無線
・単一の無線サービスだけに頼らない,多様性を持つ無線システム
/端末 → オフロード技術
・被災基地局を回避可能とする,通信距離に対してフレキシブルな
無線(リレー,通信距離の延伸)
・広域被災時に,外部との通信を可能とする基幹回線バックアップと
しての衛星系
バッテリー対策
・低消費電力の回路,制御手法
(端末だけでなく,基地局,VSAT)
・車のバッテリィの有効利用,スマートグリッドとの融合
18
関西大震災
1995年
固定電話
東日本大震災
2010年
次の大震災
×
×
×?
○
-
×
△
×?
→×?
○
○
→△?
→△?
携帯電話
(音声通信)
(パケット通信)
衛星携帯通信
衛星通信(VSAT)
-
-
次の手段は?
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災害時に有効な衛星通信ネットワーク
の研究開発 (H24-25年度)
代表機関:東北大通研
共同研究機関:富山高専,スカパーJSAT,
ISB,サイバー創研
協力機関:NICT, 宮城県山元町
20
内容
1. 東日本大震災を振り返って
2. 災害時に有効なVSATの研究開発のねらい
3. 研究開発の全体像
4. 技術の説明
5. 実証実験,デモンストレーションの紹介
21
22
22
23
23
3.11: 山元町では (1/2)
宮城県山元町の概要
総面積 64.48 km2
13,776人
人口
世帯数 4,742戸
(2012年12月末現在)
引用: 山元町ウェブサイト
被災状況
■ 浸水範囲:
面積 24 km2 (総面積の 37.2%)
人口 8,990人 (総面積の 53.8%)
山下駅
引用: 内閣府 「東日本大震災における災害応急対策に関する検討会」
第4回 情報通信関係 山元町 資料
山元町役場
坂元駅
地震により被災 (再建中: 2012年12月撮影)
引用: 国土地理院
24
3.11: 山元町では (2/2)
被災状況
■
(割合: 宮城県内で 2 番目に多い)
情報通信の状況
■ 宮城県対策本部への災害状況報告遅延
・ 初回報告: 3/13~ 自衛隊配備の衛星電話借用による
・ 詳細報告: 3/14~ 県派遣職員による口頭・書面による直接伝達
■ 隣接市町への支援要請: 3/13 車両で出向いて口頭による直接要請
引用: 内閣府 「東日本大震災における災害応急対策に関する検討会」 第4回 情報通信関係 山元町 資料
情報通信網障害による被害規模報告遅延の影響
災害救援遅延,報道機関への情報提供の遅延,民間支援の遅延 など
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目指すべき災害情報伝達システム像
- 東日本大震災の被災経験 -
大災害時: 地上系の通信手段は甚大な被害
衛星系の通信は幅広く活用され必要不可欠
問題多発
①
②
③
被災地の通信ニーズに応じた衛星システム用のVSAT機器の確保が困難
大規模・長時間な停電ではVSAT機器も作動停止
衛星回線のトラフィックが急増し、輻輳状態
被災地においてニーズに応じた衛星回線の円滑な確保の技術が必須
・複数の衛星システムに対応可能とするための技術:マルチモード地球局技術
・地球局の消費電力を低減させるための技術:省電力可搬地球局技術
・衛星回線の収容効率を向上させるための技術:通信帯域最適化制御技術
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大災害発生後の情報通信の確保に関するシナリオ
大災害の発生時からの情報通信ネットワークの確保のシナリオを、時間遷移について
以下に示す。本研究の対象としているシステムは、大災害発生から約12時間後に稼働し
て地上系通信インフラが復旧する数日間を対象として考えている。
地上系
衛星系/地上系
統合システム
救急・救助要請
自治体・被災者向け通信
時間
72時間以内
大災害発生
数日~
12時間以内
被災地拠点設営後
生命の危機を含めた究
極の状況で必要な通信
電気・情報通信機器
復旧後
定常状態に戻るまで繋
ぐために必要な通信
(衛星携帯電話など)
定常状態における通信
(VSAT: 本研究課題)
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研究開発内容の全体像
衛星通信機器を変更すること無く、被災地のニーズに応じて、
様々な方式の衛星通信を利用することができる技術の研究開発概要
他の自治体
さまざまな方式に
対応した無線機!
複数の衛星システムに
対応可能とするための技術
複数の衛星
複数の衛
星
役所、避難所等の中
① 複数の衛星に対応可能
② 衛星系と地上系を組合せた通信
H23補正成果装置
地上系の通信が途絶しても
すぐに衛星回線で接続可能
インターネット
無線LAN
携帯電話網等
① 自治体からの情報発信の幅が広がる
② 避難所からの簡易な通信手段の確保
マルチモード地球局
(衛星系/地上系統合ソフトウェア無線VSAT)
自治体 役所
被 災
802.11系ネットワーク
ローカル系
避難所
(例:小学校)
ローカル系
広域避難所
28
本研究開発に関するビデオをご覧下さい
29
本研究開発の実施体制
平成24年度 情報通信技術の研究開発:
災害時に有効な衛星通信ネットワークの研究開発
研究開発運営委員会(アドバイザ)
 構成員:JAXA, 宮城県経済商工観光部, 岩手県政策地域部, NICT, LASCOM
 関連する要素技術間の調整、成果の取りまとめ方等研究開発全体の方針について
幅広い観点から助言を頂くともに、東日本大震災の被災自治体、連携研究機関など
から実際の研究開発の進め方について協議。
代表研究機関:東北大学
・ア-1-1) マルチモード衛星通信用ソフトウェア無線技術
・ア-2) デジタル・フロントエンド技術
・ア-4) 超小型Ku/Ka帯共用アンテナの開発
・ア-5-1) 実フィールドにおける試作システム評価
研究機関:株式会社アイ・エス・ビー
・ア-1-2) 衛星系/地上系統合ソフトウェア無線技術
研究機関:株式会社サイバー創研
・ア-3) 複数衛星システム接続処理技術
・ア-5-2) 衛星通信ソフトウェア無線端末制御技術
・イ) 省電力可搬地球局技術
研究機関:富山高等専門学校
・ア-5-3) 実フィールドにおけるユーザ視点での評価用
アプリケーションの開発と評価
研究機関:スカパーJSAT株式会社
・ウ) 通信帯域最適化制御技術
協力機関:NICT
ワイヤレスネットワーク研究所スマートワイヤレス研究室
耐災害ICT研究センター[宮城県]
30
マルチモード地球局技術の説明
ア-1:衛星通信ソフトウェア無線技術
変復調方式,誤り訂正方式,回線制御方式,信号帯域幅等の異なる複数の
衛星通信方式を処理する衛星系/地上系融合ソフトウェア無線 VSAT 開発
ア-2:デジタル・フロントエンド技術
省電力化及び小形化のための専用回路 (IC) 開発
ア-3:複数衛星通信方式同時処理技術
多数の衛星が存在する中で,予め設定された複数の衛星情報に基づいて,
複数の衛星と自動的に通信を確立させる制御アルゴリズムと回路を実現
ア-4:超小型Ku/Ka帯共用アンテナ放射部,給電部
1台の装置でKu及びKa帯の衛星通信に対応可能とする開口径30cm級の超
小型Ku/Ka共用アンテナ放射部・給電部開発
ア-5:衛星通信ソフトウェア無線端末制御技術・実フィールド評価(全体)
東北地区に設置予定のテストベッドにおけるフィールド実証実験
31
マルチモード地球局技術
開発したマルチモード VSAT は,避難所などにおいて被災者自身が装置を簡単に
起動させることができ,自分自身のスマートフォンやノートパソコンなどを
用いて無線 LAN や衛星回線経由でインターネットへアクセスできる環境を提供
携帯電話
EsBird
民間企業や団体などが
組織内の通信網や
防災用途に使用
LASCOM
自治体間の
通信に使用
マルチモード
VSAT
屋内装置
アンテナ
無線 LAN
ゲートウェイ局
ハイブリッド自動車・
電気自動車などから給電
地上通信網
32
マルチモード VSAT IDU (屋内装置)
タッチパネルディスプレイ
FPGA ボード #1
CPU ボード/IO ボード
衛星通信変復調
処理ソフトウェア
(CSC 専用)
衛星通信変復調処理
ソフトウェア
(ルータ処理・変復調制御)
外部ディスプレイ
受信 IF 入力
周波数
変換部
FPGA ボード #2
衛星通信変復調
処理ソフトウェア
(IP/CSC 兼用)
送信 IF 出力
CA/ALM
ON OFF
ソフトウェア無線端末
制御用アプリケーション
(回線制御)
地上系コグニティブ部
(コグニティブ再構築
マネージャ)
Ether
USB→WLAN
USB→USB_Ether
USB→USB_Ether
(ODU Cont.)
USB
電源
AC
33
複数衛星切り替え機能の屋内試験: 構成図
開発したマルチモード VSAT IDU は,ソフトウェアの切り替えに
よって EsBird や LASCOM に接続可能であることを検証
評価試験装置
分配
Rx
合成
Tx
評価試験環
境
模擬装置
Rx
Tx
合成
評価試験
評価用シミュレータ
(遅延模擬)
合成
分配
評価試験
評価用シミュレータ
(雑音模擬)
評価試験装置
分配
Tx
Rx
34
複数衛星切り替え機能の屋内試験: 写真
開発したマルチモード VSAT IDU は,ソフトウェアの切り替えに
よって EsBird や LASCOM に接続可能であることを検証
評価試験環境模擬装置
(EsBird 用)
評価試験装置
評価試験評価用
シミュレータ
評価試験装置
対向局模擬
評価試験環境模擬装
置
(LASCOM 用)
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実証実験,デモンストレーションの紹介
ア-1:衛星通信ソフトウェア無線技術
変復調方式,誤り訂正方式,回線制御方式,信号帯域幅等の異なる複数の
衛星通信方式を処理する衛星系/地上系融合ソフトウェア無線 VSAT 開発
ア-2:デジタル・フロントエンド技術
省電力化及び小形化のための専用回路 (IC) 開発
ア-3:複数衛星通信方式同時処理技術
多数の衛星が存在する中で,予め設定された複数の衛星情報に基づいて,
複数の衛星と自動的に通信を確立させる制御アルゴリズムと回路を実現
ア-4:超小型Ku/Ka帯共用アンテナ放射部,給電部
1台の装置でKu及びKa帯の衛星通信に対応可能とする開口径30cm級の超
小型Ku/Ka共用アンテナ放射部・給電部開発
ア-5:衛星通信ソフトウェア無線端末制御技術・実フィールド評価(全体)
東北地区に設置予定のテストベッドにおけるフィールド実証実験
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これまでの取組状況
平成24年 4月23日 提案書の提出
6月12日 公募結果の報道発表(委託先候補発表)
7月 2日 総務省様より正式に委託依頼を受理
12月27日 被災地(宮城県亘理郡山元町)訪問し、パイロットモデルの依頼
平成25年 2月7~8日 ITU-T Focus Group で発表・展示
3月25~26日 耐災害ICT協議会@東北大にてプレゼン、展示・実証事件を実施
4月11日 山元町副町長門脇氏への本研究開発のご説明と実証実験依頼
4月25日 第1回研究推進WG及び実証実験を山元町で実施
5月16日 岩手県庁訪問、岩手県内での実証実験等実施の依頼
6月27日 高知県土佐町訪問、副町長、総務企画課長、産業振興課長へ協力・参画を依頼
9月11日 岩手県広域防災拠点整備アドバーザー会議での講演,実証実験を実施
9月25日 高知県土佐町にて実証実験を実施
平成26年 2月28日 宮城県地域高度情報化セミナーにて講演
3月 3日 耐災害ICTセンター開所式シンポジウムにて展示
3月 8日 角田市にて耐災害ICT協議会の実証事業を実施
3月25日 最終デモンストレーションを山元町にて実施
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実証実験: 想定シナリオ
被災地における複数の避難所における通信確保を想定
拠点避難所
A
– 比較的大規模
– 公民館・小学校などを想定
– 平常時から無線 LAN アクセス
ポイントを提供
近隣避難所
近隣避難所
C
B
– 比較的小規模
– 地域の集会場などを想定
– 拠点避難所から数 km 程度を想定
38
実証実験: 機器構成(全体)
* コグニティブルータ:
NICT の研究開発成果
コグニティブ
ルータ*
自立式
小型アンテナ *
通信衛星回線
マルチモード
VSAT
屋内装置
インターネット
ゲートウェイ局
回線切り替え
携帯電話回線
IP 電話
インターネット
ハイブリッド
自動車から給電
近隣
避難所
近隣
避難所
C
B
拠点
避難所
A
被災者のスマートフォンやパソコンから
・インターネットへ接続
・避難者情報システムへアクセス
* 自立式小型アンテナ:
開発: 平成23年度(3次補正)「災害時に簡易な操作で設置が可能な小型地球局(VSAT)の研究開発」(スカパーJSAT)
機能追加: 平成24年度「災害時に有効な衛星通信ネットワークの研究開発」(東北大学)
39
実証実験の流れ
大規模災害時の動きを 4 つのシーンで説明
シーン1
シーン2
シーン3
シーン4
40
シーン1:
シーン1
平常時
• 普段からマルチモード地球局屋内装置を公民館や学校などの防災施設に配備
• 携帯電話など通信会社の回線を経由しインターネットへの接続を実施
• 防災施設の周辺では公衆無線 LAN サービス(Wi-Fi)を提供
拠点避難所
A
(公民館・学校など)
マルチモード
地球局
屋内装置
家庭用の
AC100V
からの給電
Wi-Fi
インターネット
利用者のスマートフォンやパソコンから
インターネットへ接続
シーン2:
シーン2
携帯電話回線
41
大災害発生時(発災直後~1日・通信回線の早期復旧)
• 発災時に携帯電話回線が使えなくなったことを屋内装置が検知すると自立式
小型アンテナが自動的に起動し,衛星回線経由でインターネット接続が可能
• ハイブリッド自動車などからシステム全体への電源供給が可能
拠点避難所
通信衛星
自立式
小型アンテナ
A
マルチモード
地球局
屋内装置
インターネット
ゲートウェイ局
Wi-Fi
回線の切り替え
IP電話
インターネット
被災者のスマートフォンやパソコンから
・インターネットへ接続
・避難者情報システムへアクセス
ハイブリッド
自動車から給電
携帯電話回線
42
シーン3:
シーン3
複数避難所展開後(1日~1週間)
コグニティブルータの
利用により,近隣に設置
された避難所からも
インターネット利用可能
コグニティブ
ルータ
自立式
小型アンテナ
通信衛星回線
マルチモード
VSAT
屋内装置
インターネット
ゲートウェイ局
携帯電話回線
IP 電話
インターネット
ハイブリッド
自動車から給電
近隣
避難所
近隣
避難所
C
B
シーン4:
シーン4
拠点
避難所
A
被災者のスマートフォンやパソコンから
・インターネットへ接続
・避難者情報システムへアクセス
43
地上回線復旧後(1週間後~)
携帯電話回線の復旧後は
自動的に携帯電話回線に
戻る
コグニティブ
ルータ
自立式
小型アンテナ
通信衛星回線
マルチモード
VSAT
屋内装置
回線の切り替え
インターネット
ゲートウェイ局
携帯電話回線
インターネット
ハイブリッド
自動車から給電
近隣
避難所
近隣
避難所
C
B
拠点
避難所
A
被災者のスマートフォンやパソコンから
・インターネットへ接続
・避難者情報システムへアクセス
44
実証実験: 実験風景
山元町での実衛星回線による実証実験風景
IP 通信対応 SDR VSAT (課題ア-1)
(EsBird および LTE・WiFi)
デジタル・フロントエンド (課題ア-2)
(LASCOM 対応 SDR VSAT)
45
実証実験: アプリケーション開発
実フィールドにおけるユーザ視点での
評価用アプリケーションの開発と評価
避難所担当者
衛星ネットワークで
避難者情報を
システムに登録
必要な情報だけを⼊⼒するシンプル画⾯
PC、タブレットなど様々な機器から利⽤可能
対策本部などの担当者
安否の問合せに
即対応可能
タッチパネル形式で簡単⼊⼒
避難先を地図上に表⽰
速い情報提供
簡単な操作
46
今後の実証実験の予定
・LASCOM宮城県局としての登録および実証実験の実施
(2014年秋頃)
ボードサポート用チップ
・VSAT メインボード I/F
★ CEVA 社製 DSP ・メモリ I/F
- Flash ROM
- DDR-SDRAM
- SSRAM
★ SDR ハードウェア
アクセラレータ (Viterbi),
送受信制御レジスタ
接続
衛星端局装置
(ソフトウェア無線変復調装置)
可搬型自動捕捉
アンテナ
IC ボード
★: 2 チップで
変復調チップ実現
今秋以降であれば,LASCOM局
デモンストレーションの実施が可能となる予定
47
今後の実証実験の予定
2015年3月14~18日
第3回国連防災世界会議@仙台
展示会への出展および屋外での動態展示を予定
Es-Birdでのデモンストレーション
LASCOMでのデモンストレーション
48
まとめ
ソフトウェア無線技術をVSATに適用し,LASCOMと民間
衛星通信(たとえばEs-Bird)の両方に接続可能な可搬型マ
ルチモード地球局技術を開発した。
・Es-Birdの実回線への接続を確認済み
・LASCOM実回線への接続を予定(今秋以降)
49
謝辞
本研究は,
の研究委託
「災害時に有効な衛星通信ネットワークの研究開発」
の一環として実施しました。
本研究を進める上で,ご協力頂いている (独) 情報通信研
究機構 (NICT) 耐災害ICTセンター,ならびに,同ワイヤレ
スネットワーク研究所スマートワイヤレス研究室に感謝しま
す。
50