胃透視撮影に必要な知識 練習問題で自己理解度チェック! 木村脳神経・外科内科 医療技術部 末田 修一 会場の皆さんに質問です。 • さすがに基準撮影法の話も聞き飽きてきたな~?って 思っていませんか? • 決められた撮り方をしていれば、問題ないんじゃない の?って思っていませんか? • 撮影手技って詳細に理解できていますか? 以前ご協力いただいたアンケートによると • 97%の人が熟知or大体分かると回答 非常に優秀! ただ、人間は忘れる生き物なので、今回は確認作業をしてみましょうって趣旨です ㊟演者は都合の悪い事はすぐ忘れます 本日の内容・趣旨 • 胃X線検査(主に撮影)に関する理解度の自 己確認(基準撮影法に限らず撮影全般) • 一問毎に出題・解答 8 2 3 日 す え だ 例題)空欄を埋めなさい • 基準撮影法には、基準撮影法1と基準撮影 法2がある。基準撮影法1は、巡回間接撮影 という名で、広く周知されていた( ア )に対 応した撮影法であり、基準撮影法2は、 人間 ドックなど施設外来で行なう( イ )に対応し た撮影法である。 Ans • 基準撮影法には、基準撮影法1と基準撮影 法2がある。基準撮影法1は、巡回間接撮影 という名で、広く周知されていた対策型検診 に対応した撮影法であり、基準撮影法2は、 人間ドックなど施設外来で行なう任意型検診 に対応した撮影法である。 ①空欄を埋めなさい 食道撮影 胃部撮影 二重造影法 二重造影体位数 立位圧迫撮影 曝射回数** 検診対象 基準撮影法1* なし (ア) なし (ア) 対策型検診 基準撮影法2 あり 10 あり 16 任意型検診 *胃部二重造影体位は新・胃X線撮影法(間・直)ガイドラインの間接撮影法と同じである **食道撮影を2曝射、胃部立位圧迫撮影を4曝射とした場合の回数 ①Ans 食道撮影 胃部撮影 二重造影法 二重造影体位数 立位圧迫撮影 曝射回数** 検診対象 基準撮影法1* なし 8 なし 8 対策型検診 基準撮影法2 あり 10 あり 16 任意型検診 *胃部二重造影体位は新・胃X線撮影法(間・直)ガイドラインの間接撮影法と同じである **食道撮影を2曝射、胃部立位圧迫撮影を4曝射とした場合の回数 補足 • 基準撮影法1は、時間等の制約が厳しく、あ らゆる面において簡略化が求められる環境 下を想定した撮影法であり、必要最低限のも ののみで構成されている。そう言った意味で は、一枚一枚の画像が果たす役割は、非常 に大きいことになる。 バリウムの流出や付着不良 空気量不足な画像はNG ②基準撮影法に関して、記載している ○か×で答えなさい 1. 撮影された画像が揃っていれば撮影順はき にしなくてもよい 2. 流れの中で半臥位第二斜位を背臥位第二 斜位の後に撮影した 3. バリウムの付着が良かったので体位変換せ ずに撮影を行った ②Ans 1. 撮影された画像が揃っていれば撮影順はき にしなくてもよい…× 2. 流れの中で半臥位第二斜位を背臥位第二 斜位の後に撮影した…× 3. バリウムの付着が良かったので体位変換せ ずに撮影を行った…× ③空欄を埋めなさい 基準撮影法1 1 背臥位正面位 二重造影像 2 背臥位第一斜位 二重造影像 3 背臥位第二斜位 二重造影像 4 ( ア ) 5 ( イ ) 6 ( ウ ) 7 ( エ ) 8 立位第一斜位 二重造影像 右側臥位 二重造影像 腹臥位正面位 二重造影像 背臥位第二斜位 二重造影像 〈振り分け) 腹臥位第一斜位 二重造影像 (下部前壁:頭低位) (上部前壁:半臥位) ③Ans 基準撮影法1 1 背臥位正面位 二重造影像 2 背臥位第一斜位 二重造影像 3 背臥位第二斜位 二重造影像 4 腹臥位正面位 二重造影像 (下部前壁:頭低位) 5 腹臥位第一斜位 二重造影像 (上部前壁:半臥位) 6 右側臥位 二重造影像 7 背臥位第二斜位 二重造影像 〈振り分け) 8 立位第一斜位 二重造影像 ④空欄を埋めなさい • ( ア )造影剤による撮影では、手際の 良い短時間の検査が求められる。頻回の体 位変換は造影剤の(イ)な付着をもたらし、微 細粘膜病変の描出を妨げるからである。発泡 剤(5g)で胃を膨らませると、抗コリン剤を使 用しなくても、数分間は胃蠕動が抑えられる ので、その間に主要な撮影を終えることが撮 影のコツである。 ④Ans • 高濃度低粘性造影剤による撮影では、手際 の良い短時間の検査が求められる。 頻回の体位変換は造影剤の過剰な付着をも たらし、微細粘膜病変の描出を妨げるからで ある。発泡剤(5g)で胃を膨らませると、抗コ リン剤を使用しなくても、数分間は胃蠕動が 抑えられるので、その間に主要な撮影を終え ることが撮影のコツである。 ブスコパン ⑤高濃度低粘性造影剤の 濃度と量を答えなさい(基準撮影法) • (ア)~(イ)W/V% (ウ)ml ⑤Ans • 200~230W/V% (180~220) 150ml (120~150) ※バリウム造影剤の使用条件等に関するアンケート調査より抜粋(カイゲンファーマ株式会社) ⑥空欄をうめなさい • 体位: 背臥位二重造影 正面像 • 観察領域: (ア)~体部(イ) • 描出域を広くする為、(ウ) も有効 ⑥Ans • 体位: 背臥位二重造影 正面像 • 観察領域: 幽門~体部後壁 • 描出域を広くする為、頭低 位も有効 ほんの少しの逆傾斜なので、撮 影者が油断しがち! 声かけ必須! 安全面への配慮を! 下垂胃の時にBaが 留まる事があるので、 逆傾斜も有効 ある研究会にて・・・ 寝台の上に乗って支えなしで傾斜を かけたら11度くらいで滑り始めた 目を瞑ってもらって、台を垂直から水 平にしていった際に、15度くらいで、 水平と感じる事が多い 背臥位ではそんな に角度つけないと いっても気を付けて 倒そう ⑦空欄をうめなさい • 体位: ( ア ) • 観察領域: 幽門小弯~体部大弯後壁 • 十二指腸・椎体による重なり を避ける 撮影の前に右回り一回転 (イ)で行う ⑦Ans • 体位: 背臥位二重造影 第一斜位 • 観察領域: 幽門小弯~体部大弯後壁 • 十二指腸・椎体による重なり を避ける 撮影の前に右回り一回転水 平位で行う ⑧空欄をうめなさい • 体位: 背臥位二重造影 第二斜位 ( ア ) • 観察領域: 幽門大弯~体部小弯後壁 • 十二指腸・椎体による重なり を避ける ( イ )に造影剤が残らない ように注意する 撮影の前に右回り一回転水 平位で行う ⑧Ans • 体位: 背臥位二重造影 第二斜位 (頭低位) • 観察領域: 幽門大弯~体部小弯後壁 • 十二指腸・椎体による重なり を避ける 幽門部に造影剤が残らない ように注意する 撮影の前に右回り一回転水 平位で行う ⑨空欄をうめなさい • 体位: 頭低位腹臥位 前壁二重造 影像 • 観察領域: 体部~幽門部前壁 • 頭低位(ア)~(イ)度 圧迫 ふとんをする ⑨Ans • 体位: 頭低位腹臥位 前壁二重造 影像 • 観察領域: 体部~幽門部前壁 • 頭低位-30~-45度 圧迫ふ とんをする ⑩空欄をうめなさい • 体位: 腹臥位第一斜位 前壁二重 造影像(上部) • 観察領域: 上部前壁~小弯 • 半臥位(20~30度) ( ア )にて撮影 ⑩Ans • 体位: 腹臥位第一斜位 前壁二重 造影像(上部) • 観察領域: 上部前壁~小弯 • 半臥位(20~30度) 呼気にて撮影 二重造影描出範囲を広げる目的 で台を起こすが、おこしすぎると バリウムの付着が落ち、造影効 果が低下する。台の傾斜の目安 は30度以下 ⑪空欄をうめなさい • 体位: 右側臥位二重造影像(上部) • 観察領域: 食道入口部を中心とする前 後壁 • (ア)~(イ)度とし、 ( ウ )にて撮影 ⑪Ans • 体位: 右側臥位二重造影像(上部) • 観察領域: 食道入口部を中心とする前 後壁 • 水平~15度とし、 呼気にて撮影 ⑫空欄をうめなさい • 体位: 背臥位二重造影 第二斜位 像(振り分け) • 観察領域: 体部小弯~後壁 • 水平~30度 食道入口部を入れる ( ア )にて造影剤の流れを 調整し、( イ )を行う ⑫Ans • 体位: 背臥位二重造影 第二斜位 像(振り分け) • 観察領域: 体部小弯~後壁 • 水平~30度 食道入口部を入れる 腹式呼吸にて造影剤の流れ を調整し、透視観察を行う 寝台の角度で造影剤の流れる 部位が変わる ⑬空欄をうめなさい • 体位: 立位二重造影像 第一斜位 • 観察領域: 上部大弯 • 出来るだけ水平位から強第 一斜位とし、造影剤の ( ア )を撮影 ⑬Ans • 体位: 立位二重造影像 第一斜位 • 観察領域: 上部大弯 • 出来るだけ水平位から強第 一斜位とし、造影剤の流れ落 ちたところを撮影 ⑭基準撮影法について記載している ○か×で答えなさい 1. 基準撮影法のコンセプトは「手技が簡明で診断に必要な最 高の画像が得られる。精度管理の基盤となり、成果を期待で きる」である 2. 撮影法を対策型と任意型にわけ、前者を基準撮影法2とした 3. 基準撮影法は二重造影法を主体に組み立てられた撮影法 である 4. 基準撮影法では撮影体位および透視台の傾斜角度につい ても定義した ⑭Ans 1. 基準撮影法のコンセプトは「手技が簡明で診断に必要な最 高の画像が得られる。精度管理の基盤となり、成果を期待で きる」である…× 2. 撮影法を対策型と任意型にわけ、前者を基準撮影法2とした …× 3. 基準撮影法は二重造影法を主体に組み立てられた撮影法 である…○ 4. 基準撮影法では撮影体位および透視台の傾斜角度につい ても定義した…○ ⑮圧迫撮影について記載している ○か×で答えなさい 1. 圧迫筒を使用して腹部を押すことを説明して 撮影する 2. 痛みを伴う場合はすぐに申し出るよう説明し 撮影を進める 3. 無理な圧迫はしない 4. 痛みが強い場合やバリウムが少なすぎる場 合には撮影しない ⑮Ans 1. 圧迫筒を使用して腹部を押すことを説明して 撮影する…○ 2. 痛みを伴う場合はすぐに申し出るよう説明し 撮影を進める…○ 3. 無理な圧迫はしない…○ 4. 痛みが強い場合やバリウムが少なすぎる場 合には撮影しない…○ ⑯基準撮影に関する記述である ○か×で答えなさい 1. 基準撮影法は、手技が簡明で診断に必要な最低 限な画質が得られる事をコンセプトとしている 2. 基準撮影法1では食道撮影と圧迫撮影は特に必 要としない 3. どのような受診者であっても、頭低位前壁撮影の 逆傾斜角度はマイナス45度まで下げるのが望ま しい 4. 追加撮影法は、透視観察中に気づいた所見などを さらに明確に表すために行う撮影法である ⑯Ans 1. 基準撮影法は、手技が簡明で診断に必要な最低 限な画質が得られる事をコンセプトとしている…○ 2. 基準撮影法1では食道撮影と圧迫撮影は特に必 要としない…○ 3. どのような受診者であっても、頭低位前壁撮影の 逆傾斜角度はマイナス45度まで下げるのが望ま しい…× 4. 追加撮影法は、透視観察中に気づいた所見などを さらに明確に表すために行う撮影法である…○ ⑰基準撮影に関して記述してある ○か×で答えなさい 1. 基準撮影では検査時に鎮痙剤を使用してはならない 2. 基準撮影法では、一般に高濃度低粘性粉末製剤のバリ ウムを用いるが、各施設の考えでゾル製剤を用いても構 わない 3. 基準撮影法に加え、医療機関ないしは撮影者が個々の 考えに基づいて採用している撮影法を追加撮影法という。 4. NPO法人日本消化器がん検診精度管理評価機構で提 唱する基準撮影法とは撮影体位、撮影順序や体位と体 位の間の工程を含む全てが厳守されたものをいう ⑰Ans 1. 基準撮影では検査時に鎮痙剤を使用してはならない 2. 基準撮影法では、一般に高濃度低粘性粉末製剤のバリ ウムを用いるが、各施設の考えでゾル製剤を用いても構 わない 3. 基準撮影法に加え、医療機関ないしは撮影者が個々の 考えに基づいて採用している撮影法を追加撮影法という。 4. NPO法人日本消化器がん検診精度管理評価機構で提 唱する基準撮影法とは撮影体位、撮影順序や体位と体 位の間の工程を含む全てが厳守されたものをいう…○ ⑱基準撮影法で撮影すれば ほぼ胃の内腔は撮影できるが、 これを阻害する要因について○か×で答えよ 1. 胃自体が柔らかく体位ごとにねじれる臓器であるため、ブラ インドが生じる 2. 撮影時に接線方向にある部位(例:背臥位正面位の大弯・ 小弯等)の病変は二重造影で正面視できないので、ブライ ンドとなる事がある 3. 腸管の重なり 4. バリウムの残り ⑱Ans 1. 胃自体が柔らかく体位ごとにねじれる臓器であるため、ブラ インドが生じる…○ 2. 撮影時に接線方向にある部位(例:背臥位正面位の大弯・ 小弯等)の病変は二重造影で正面視できないので、ブライ ンドとなる事がある…○ 3. 腸管の重なり…○ 4. バリウムの残り…○ ⑲造影剤について○か×で答えなさい 1. 2. 3. 4. バリウムの粘度は温度に関わらず一定である 高濃度バリウムを用いるだけで画質は安定する 製剤に含まれる添加物は画質に影響しない バリウム製剤は体内に吸収されないので副作用は発生し ない ⑲Ans 1. バリウムの粘度は温度に関わらず一定である…× 2. 高濃度バリウムを用いるだけで画質は安定する…× 3. 製剤に含まれる添加物は画質に影響しない…× 4. バリウム製剤は体内に吸収されないので副作用は発生し ない…× ⑳追加撮影についての記述である ○か×で答えなさい 1. 決められた撮影体位を撮れば良いというものではなく、透 視下でバリウムの流れに注意を払う事が重要である 2. 病変を認めた場合、存在のみならず質的診断も可能とする 事ができる。 3. 胃型や造影剤の付着状態、腸管との重なりにより基準撮影 体位内では良好な描出が得られない場合は、それを補い 現す任意撮影をしなければならない 4. 基準撮影体位だけでは拾い上げが困難な病変もあることを 認識しなければならない ⑳Ans 流動観察の重要性 病変への理解が重要 1. 決められた撮影体位を撮れば良いというものではなく、透 視下でバリウムの流れに注意を払う事が重要である…○ 2. 病変を認めた場合、存在のみならず質的診断も可能とする 事ができる。 …○ 3. 胃型や造影剤の付着状態、腸管との重なりにより基準撮影 体位内では良好な描出が得られない場合は、それを補い 現す任意撮影をしなければならない…○ 4. 基準撮影体位だけでは拾い上げが困難な病変もあることを 認識しなければならない…○ ㉑二重造影法の基本について記述した ○か×で答えなさい 1. Ⅰ法とは、造影剤を胃粘膜に充分付着させて広範囲な粘 膜面を平面的な模様像として表す事をいう 2. Ⅱ法とは、病変部に薄くバリウムを漂わせ粘膜の凸凹変化 を表すことをいう 3. Ⅰ法は病変のなだらかな凸凹変化所見(粘膜下層の肥厚 等)は現れにくい 4. Ⅱ法の欠点は造影剤の層が厚過ぎると粘膜の凸凹変化が 隠されてしまう ㉑Ans 1. Ⅰ法とは、造影剤を胃粘膜に充分付着させて広範囲な粘 膜面を平面的な模様像として表す事をいう…○ 2. Ⅱ法とは、病変部に薄くバリウムを漂わせ粘膜の凸凹変化 を表すことをいう…○ 3. Ⅰ法は病変のなだらかな凸凹変化所見(粘膜下層の肥厚 等)は現れにくい…○ 4. Ⅱ法の欠点は造影剤の層が厚過ぎると粘膜の凸凹変化が 隠されてしまう…○ ㉒圧迫法について記載してある ○か×で答えさない 1. 2. 3. 4. 肋骨下の圧迫は避ける 穹窿部の圧迫は出来ない 腹臥位で圧迫用ふとんを使った圧迫が有効な事がある 病変の厚みを推定することができる ㉒Ans 1. 2. 3. 4. 肋骨下の圧迫は避ける…〇 穹窿部の圧迫は出来ない…〇 腹臥位で圧迫用ふとんを使った圧迫が有効な事がある…〇 病変の厚みを推定することができる…〇 ㉓立位で圧迫の効果が薄い受診者に 少しでも圧迫法を有効にするには どのような方法を用いるか記述せよ ㉓Ans • 出来るだけお腹の力を抜くように声かけをする • 45度くらいまで少しずつ寝台を倒しながら押えてみる • 腹臥位圧迫 ㉔3cmの腫瘤(隆起)を認める。 追加撮影について○か×で答えよ 1. 側面像を得られる体位をとる 2. 圧迫撮影で硬さを評価する 3. 造影剤を漂わせて高さを表現する ㉔Ans 1. 側面像を得られる体位をとる…〇 2. 圧迫撮影で硬さを評価する…〇 3. 造影剤を漂わせて高さを表現する…〇 ㉕胃角部後壁小弯よりの部位でひだ集中を認めた。 追加撮影について○か×で答えなさい 1. 2. 3. 4. 左右交互変換で造影剤の付着を向上させて追加撮影した。 陥凹周囲に隆起成分がないかⅡ法で追加撮影した。 発泡剤を追加して病変の硬さを評価した。 微細な変化を観察する為に、9インチから12インチに変更 した(DR) ㉕Ans 1. 左右交互変換で造影剤の付着を向上させて追加撮影した。 …○ 2. 陥凹周囲に隆起成分がないかⅡ法で追加撮影した。 …○ 3. 発泡剤を追加して病変の硬さを評価した。 …○ 4. 微細な変化を観察する為に、9インチから12インチに変更 した(DR) …× ㉖圧迫用ふとんについて記述してある ○か×で答えなさい 1. 鈎状胃での前壁撮影において圧迫用ふとんは必ずしも必 要ではない 2. 前壁撮影時、圧迫用ふとんは水平位で挿入する 3. 圧迫用ふとんは胃型別に数種類用意する 4. 牛角胃の際、圧迫用ふとんは大きくて厚めで硬めのものが 良い ㉖Ans 1. 鈎状胃での前壁撮影において圧迫用ふとんは必ずしも必 要ではない…× 2. 前壁撮影時、圧迫用ふとんは水平位で挿入する…× 3. 圧迫用ふとんは胃型別に数種類用意する…○ 4. 牛角胃の際、圧迫用ふとんは大きくて厚めで硬めのものが 良い…× ㉗装置について記述してある ○か×で答えなさい 1. DRの空間分解能はFPDと比べて変わらないが、濃度分解 能はFPDよりかなり劣る 2. DRはIIの経年劣化が問題となる 3. DRはIIサイズ変更に伴い線量も変化するが、FPDは視野 サイズ変更しても線量は基本的に変わらない 4. DRは直接変換方式と間接変換方式の2種類がある ㉗Ans 1. DRの空間分解能はFPDと比べて変わらないが、濃度分解 能はFPDよりかなり劣る…× 2. DRはIIの経年劣化が問題となる…○ 3. DRはIIサイズ変更に伴い線量も変化するが、FPDは視野 サイズ変更しても線量は基本的に変わらない…○ 4. DRは直接変換方式と間接変換方式の2種類がある…× ㉘背臥位二重造影正面位の画像において pylori菌感染を強く疑う事が出来る所見を記述した ○か×で答えなさい 1. 2. 3. 4. 太い粘膜ひだ(幅3.5~4mm以上)がみられる 胃底腺ポリープが多発している 胃粘膜は平滑である 腸上皮化生がまったくない ㉘Ans 1. 2. 3. 4. 太い粘膜ひだ(幅3.5~4mm以上)がみられる…感染疑う○ 胃底腺ポリープが多発している…× 胃粘膜は平滑である…× 腸上皮化生がまったくない…× ㉙pylori菌感染に関する胃X線背景粘膜診断である ○か×で答えなさい 1. 明らかな胃小区像やひだが認められない場合、未感染胃 の可能性が高い 2. 胃体部にひだの間に小さなポリープが散見される場合、未 感染胃の可能性が高い 3. 中高年者において胃角部までひだが広く分布するのは未 感染胃の可能性が高い 4. 粗大・粗造な胃小区模様は既感染胃の可能性が高い ㉙Ans 1. 明らかな胃小区像やひだが認められない場合、未感染胃 の可能性が高い…× 2. 胃体部にひだの間に小さなポリープが散見される場合、未 感染胃の可能性が高い…○ 3. 中高年者において胃角部までひだが広く分布するのは未 感染胃の可能性が高い…○ 4. 粗大・粗造な胃小区模様は既感染胃の可能性が高い…○ ㉚pylori菌感染について○×で答えなさい 1. 除菌すれば胃がんリスクは無いので、検診 も検査も不要である ㉚Ans 1. 除菌すれば胃がんリスクは無いので、検診 も検査も不要である × 除菌後、無検診で進行がん症例の報告がされています 未感染胃の胃がん発生リスクは極めて低い⇒除菌すれば癌にならないと思いこむ ↓ 除菌すれば、リスクは軽減するが0になるわけではないのに、健康に関しての意識 が薄まり、無検診に⇒症状出てから受診⇒進行がんで発見される 以上で練習問題は終わりです • 余裕だった (素晴らしいです!) • 数問だけ間違えた (時間限られたら意外とね?) • さっぱりだった (これから一緒に勉強しましょう) 参考資料 • 新・胃X線撮影法(間接・直接)ガイドライン (メディカルレビュー社) • 新・胃X線撮影法ガイドライン (社団法人 日本消化器がん検診学会) • 胃X線検診 撮影技術・読影補助 超練習問題300選 (ぱーそん書房) • バリウム造影剤の使用条件等に関するアンケート調査集計 結果報告 (カイゲンファーマ株式会社) この画像は削除しました この画像は良い方だけど、普段のクオリティだと“バリウム 斑”と“ひだの走行異常”のみでひっかけてる事なんてザラ そんな写真でも異常を指摘できるのは経験値が成せる業 蛇 足 で す が 、 今 し ば ら く お つ き あ い く だ さ い 日々の健診で病変を忠実に表現する画像を得る事は容易ではない。 部分的に表現されている画像から“パターン認識(判断)”をして、追 加撮影する。“存在する”のか“存在しない”のか、あるいは、“良性” なのか“悪性”なのかを“パターン認識”しながら撮影している。“パ ターン認識”する為には”データベース(経験)“が必要で、 ”データ ベース“の礎となるのが、胃透視や内視鏡の画像と病理への理解で ある。 普段、我々が撮影及び形態学的診断の補助を行っているが、”病気を 構成する細胞が、細胞が織りなす組織が、どんな形をしてどんな機 能を発揮しているか、すなわち「病理組織学的な形態」“を理解する 事で、撮影と読影・診断(の補助)の精度が向上する(ハズ) 撮影に必要な知識を確認しました! • 基準撮影法で撮れば、最高の写真が出るわ けではありません。追加撮影が必要な事もし ばしばあります。 • 完璧な撮影をすれば、技師の役目を果たした と言えるのでしょうか? • 技師=撮る事が仕事でしょうか? 画像が分 からないと、撮影できなくないですか? 最後に一言 • 基準撮影法という形で全国的に統一化が図られつつ あるが、撮影者の技術と読影力の向上が一体となっ てはじめてその効果が発揮されるものである。 撮影・読影の両方をバランス良く学習する事が重要で ある。(と、本に書いてありました) と、いうことで、定期的に勉強会へ参加して、撮影や 読影について一緒に勉強しませんか? 山口県上部消化管撮影勉強会 阿知須共立病院にて 奇数月第4木曜日開催中 次回は9/24予定?19:00~ 詳細は宇部興産中央病院の礒部さんまで
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