DN216 ヒートシンクなしでAMD Athlonプロセッサ電源要求に対応する

ヒートシンクなしでAMD AthlonTMプロセッサの要求条件を
満たすPolyPhase表面実装電源 − デザインノート 216
Craig Varga
はじめに
PolyPhaseアーキテクチャ
AMD Athlonプロセッサの発表により、デスクトップPCの
プロセッサ用電源電流条件が初めて40Aの水準を超えまし
た。このような高電源電流と低動作電圧(公称1.6V)および
非常に厳しい過渡応答条件のために、従来の電源設計方式
は限界近くになっています。LTC®1929 PolyPhaseTM電
流モード・コントローラは、従来とは手法が多少異なりま
す。1個のレギュレータで40Aを供給しようとしないで、2
個のレギュレータを並列にして、負荷を半分に分割してい
ます。しかし、2個のレギュレータのクロックの位相関係
がマジックなのです。
2個の同期式降圧レギュレータが並列に接続され、それら
のクロックは180°
逆相で同期しています。この一見簡単に
見えるトリックが大幅な性能向上とコスト削減をもたらし
ます。並列電圧モード・レギュレータに現れる可能性のあ
る循環電流に付随する問題を軽減するために、電流モー
ド・アーキテクチャが選択されました。競合する解決方法
は、この問題を解決するために非同期レギュレータを使用
、LTC、LTはリニアテクノロジー社の登録商標です。
PolyPhaseはリニアテクノロジー社の商標です。
AthlonはAdvanced Micro Devices, Inc.の商標です。
C22
10µF
C23
10µF
C4
10µF
5VIN+
+
C5
10µF
C28
5VIN–
C1 1000pF
C2
1µF
C7
0.1µF
1
R2 2.7k R3 10k
2
3
C9 0.01µF
4
R11 15k
5
6
C10 680pF
R12 51k
R5 68k
7
8
9
C11
470pF
10
C15
470pF
11
12
R6
8.06k
R7
8.06k
13
14
RUN/SS
NC
SENSE1 +
TG1
SENSE1 –
SW1
EAIN
BOOST1
PLLFLTR
VIN
BG1
PLLIN
NC
EXTVCC
ITH
INTVCC
SGND
PGND
VDIFFOUT
3
R1
10Ω
U1
LTC1929
BG2
VOS –
BOOST2
VOS +
SW2
SENSE2 –
TG2
SENSE2 +
AMPMD
1
28
2
D1
BAT54A
Q2
Q1
L1
1µH
27
26
R4
0.002Ω
C8
0.47µF
25
Q3
24
Q4
23
22
21
20
C12
1µF
C13
2.2µF
C14
10µF
19
18
C16
0.47µF
17
Q5
Q6
L2
1µH
16
R8
0.002Ω
15
C17
1000pF
Q7
Q1 TO Q8: FDS6670A OR FDS7760A
C3, C4, C22, C23: LMK316F106ZL
L1, L2: SUMIDA CEP149-1ROMC
C18 TO C20: T510E108M004
C18 TO C21 ONLY: GOOD FOR 30A STEP
C24: 6 × LM432F476ZM
C25 TO C27: OPTIONAL, ONLY NEEDED IF 40A LOAD STEP IS REQUIRED
+
C25, C26: T510E108M004
C27: 2 × LMK432F476ZM
C28: OPTIONAL, INPUT POWER SUPPLY DECOUPLING CAPACITOR,
1000µF/6.3V ALUMINUM ELECTROLYTIC
Q8
+
+
C25
+
C18
+
C19
C26
C27
VOUT +
+
C20
C21
C24
1.6V/40A
VOUT –
R9
51Ω
R10
51Ω
VOSENSE –
DN216 F01
図1. Athlonプロセッサ用電源の回路図
10/99/216
VOSENSE +
していますが
(ローサイド・スイッチ用に1個のダイオード
を使用)、結果的に大きな効率損失が生じる場合がありま
す。降圧レギュレータのハイサイド・スイッチ電流波形は
台形で、ゼロとほぼIOUT間で変動します。入力電流は直流
なので、入力コンデンサは瞬間のスイッチ電流と平均入力
電流との差を供給しなければなりません。これは入力コン
デンサに大きなリップル電流の負担を課します。2個のレ
ギュレータを交互に動作させることによって、ピーク電流
は1つのステージが別のステージが残した「穴をふさぐ」よ
うにして半分になります。正味効果は入力コンデンサの
リップル電流が劇的に減少することです。
図2に図1の回路の効率を示します。この基本設計は主入力
源として12Vでも動作可能です。この例では効率は数ポイ
ント低くなりますが、システム設計レベルで利点があり、
これを考慮することが必要です。図3に3Aから30Aへの過
渡負荷ステップに対するレギュレータの応答を示します。
P C B の面積を小さくするために、この回路では4 個の
1000µF表面実装タンタル出力コンデンサを使用していま
す。コストが最優先目標の場合は、12個の3900µFアルミ
ニュウム電解コンデンサで代用できます。VID制御が必要
なときは、LTC1709はLTC1929と同じ性能を提供しなが
ら出力電圧を1.3V∼3.5Vにプログラムする5ビットVID
DACを内蔵していますので、それを利用できます。
出力リップルも同様な方法で低減されます。1つのインダ
クタの電流が増加している間、他方の電流は減少します。
また必要なインダクタ・エネルギーの蓄積も大幅に(約
75%)
減少します。インダクタの体積、したがってコストも
同様に削減されます。詳細については、リニアテクノロ
ジーのアプリケーションノート 77を参照してください。
図1はAthlonに最適化された回路です。この回路は非常に
簡潔です。基本的には並列に接続された2 つの同じ同期
バック・レギュレータがあります。コントローラはそれら
を180°逆相でドライブします。LTC1929は大型ゲート・
ドライバを内蔵しているので、大型MOSFETを効率的にド
ライブ可能です。また出力電圧とグランドの両方を簡単に
リモート・センスできるよう帰還路に精密な差動アンプが
あります。2つのPWMステージは共通の誤差アンプを共有
し、両チャネルが確実に負荷に対して同じ量の電流を供給
するようにしています。したがって、負荷の共有は
「開ルー
プ」
であり、他の方法で起こり得る共有回路での発振をなく
します。
VIN = 5V
VOUT = 1.6V
90
EFFICIENCY (%)
出力リップル電流の大幅な減少に加えて、電源の最大有効
電流のスルーレートが劇的に増加します。負荷ステップの
間、2つのインダクタは並列に接続されているかのように
動作し、他方、定常状態動作中は直列に動作しているよう
に見えます。その結果、非常に低いリップルできわめて高
速なダイナミック性能が得られます。リップルが減少する
ため、全誤差マージンへの影響が少なく、過渡応答に対し
てより多くのマージンを残します。最終的に必要な出力容
量が大幅に減少します。
100
80
70
60
50
0
5
10
15 20 25 30 35
LOAD CURRENT (A)
40
DN215 F02
図2. 測定された効率
IOUT
20A/DIV
VOUT
50mV/DIV
10µs/DIV
データシートのダウンロード
http://www.linear-tech.co.jp/data/datasheet/html/j1929i.html
45
DN216 F03
図3. アクティブ電圧ポジショニング
をともなう負荷過渡応答
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 LINEAR TECHNOLOGY CORPORATION 1999