メディア・コミュニケーション研究所PDF

メディア・コミュニケーション研究所
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理念・目的
(1 ) 理 念・ 目 的の 設 定 の適 切 性
メデ ィ ア ・コ ミ ュニ ケ ー ショ ン 研究 所 は優 れ た ジャ ー ナ リス ト の育 成 と ジャ ー ナリ ズ ム、
メデ ィ ア およ び マス ・ コ ミュ ニ ケー シ ョ ン研 究 を目 的 と して 設 置さ れ た 。
研究 所 は 昭和 21( 1946)年 に 新 聞研 究 室と し て発 足 し た。研 究所 が 設 置さ れ た背 景 は 、
第 2 次 世 界 大 戦 中 の 日 本 の 戦 争 報 道 を 批 判 し た GHQ が 、 戦 後 の 日 本 の 民 主 化 の た め に
ジ ャ ー ナ リ ス ト 養 成 機 関 の 設 置 を 求 めた こ と で あ る 。 そ の 後 、 昭和 36( 1961) 年 に 新 聞
研究 所 、 そし て 平 成 8( 1996) 年に 現 在 の名 称 に改 称 し た。 こ うし た 名 称の 変 更は 、 情報
環境 の 進 展と メ ディ ア の 変化 を 反映 し て いる 。 今日 の 名 称へ の 変化 は 1990 年 代に な っ て
マル チ メ ディ ア 化が 進 み 、イ ン ター ネ ッ トに 代 表さ れ る デジ タ ルメ デ ィ アが 普 及し て き た
こと に よ る。 こ のよ う な 変化 の 中、 情 報 の批 判 的分 析 や 発信 、 そし て そ れを 担 うジ ャ ー ナ
リズ ム の 重要 性 はま す ま す増 し てお り、研 究 所 はこ う し た社 会 的要 請 に 応え る べく 、ジ ャ ー
ナリ ズ ム 組織 を はじ め 、 メデ ィ ア関 連 企 業へ 数 多く の 人 材を 輩 出し 、 研 究面 で も貢 献 し て
きた 。
現在 は 新 聞や 放 送と い っ た伝 統 的な メ デ ィア だ けで な く 、広 告 やデ ジ タ ルメ デ ィア な ど
にも 幅 広 い人 材 を輩 出 し てお り 、理 念 や 目的 は 適切 に 設 定さ れ てい る と 評価 で きる 。 と は
言え 、 今 日メ デ ィア 環 境 は急 激 に変 化 し つつ あ り、 優 れ たジ ャ ーナ リ ス トの 育 成と 研 究 と
いう 軸 を 堅持 し つつ も 情 報環 境 やメ デ ィ ア状 況 の変 化 に 対応 す るこ と が 必要 と され る 。
将来 に 向 けて は 第1 に 激 変す る メデ ィ ア 状況 の 中、 新 聞 、放 送 、通 信 、 広告 な ど各 業 界
と研 究 ・ 教育 面 での 緊 密 な連 携 を一 層 図 るこ と 、第 2 に 研究 ・ 教育 成 果 の内 外 への 発 信 の
活性 化 が 課題 と なる 。
(2 ) 理 念・ 目 的の 周 知 と公 表
こう し た 研究 所 の理 念 と 目的 は 次の よ う に大 学 構成 員 お よび 社 会に 周 知 ・公 表 され て い
る 。研 究 所の 構 成 員に 対 して は 、入所 前 の 説明 会お よ び ガイ ダ ンス 、入 所後 は 毎 年 4 月 に
行わ れ る オリ エ ンテ ー シ ョン 合 宿に お い て周 知 され る 。 また 、 その 他 の 大学 構 成員 お よ び
社会 に 対 して は イン タ ー ネッ ト 上の ホ ー ムペ ー ジや パ ン フレ ッ トを 通 じ て上 記 の理 念 や 目
的が 周 知 ・公 表 され て い る。
研究 所 で は、 学部 1 年 生 に 対し て 一層 の 周 知 を行 う べ く、 平成 22(2010)年 度 から 春
学期 に 日 吉キ ャ ンパ ス で 研究 所 の説 明 会 を行 っ てい る 。 説明 会 には 多 く の学 生 が参 加 し て
お り 、 一 定 の 効 果 が あ る と 評 価 で き る 。 ま た 、 平成 23( 2011) 年 度 は 義 塾 入 学 セ ン タ ー
が主 催 す る模 擬 授業 に 合 わせ て 受験 生 を 対象 と した 説 明 会を 実 施し た 。 その 一 方で 、 塾 内
のそ の 他 の大 学 構成 員 に 対す る 当研 究 所 の理 念 や目 的 の 周知 に つい て は 改善 の 余地 が あ る
と言 え る 。今 後 は公 開 講 座や 寄 附講 座 な どを 活 用し て と くに 研 究所 外 の 学生 に 対し て 研 究
所の 理 念 をア ピ ール す る 必要 が ある 。
(3 ) 定 期的 検 証
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上記 の 理 念や 目 的は 主 と して 所 長の 交 代 の時 期 に再 検 討 され る 。ま た 、 所内 会 議等 を 通
じて 研 究 所の 名 称や 理 念 、目 的 につ い て 検討 す るこ と が 可能 で ある 。
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教 育 研 究 組織
(1 ) 研 究所 の 理念 ・ 目 的に 照 らし た 教 育研 究 組織 の 適 切性
【教 育 組 織】
メ デ ィ ア・ コ ミュ ニ ケ ーシ ョ ン研 究 所 は所 長 、5 名 の 専任 教 員、 3 名 の所 員 から 構 成 さ
れて い る(平 成 24〔 2012〕年 6 月 現在 )。専 任教 員 お よび 所 員は 研 究 会を 組 織し 、教 育活
動の 中 心 を担 っ てい る 。そ の 一方 で 、上 述(1
理念・目的 )の通 り、研 究 所は 優 れた ジ ャ ー
ナリ ス ト やメ デ ィア 関 連 企業 で 活躍 す る 人員 を 輩出 す る こと を 主た る 目 的と し てお り 、 そ
のた め に は専 門 的な 知 識 や技 術 の取 得 も 欠か せ ない 。 そ こで 研 究所 で は ジャ ー ナリ ス ト や
メデ ィ ア 関連 企 業の 専 門 家に 以 下( 4
教育 内 容・ 方 法 ・成 果 )で 述 べ る特 集 演習 や 基 礎
演習 の 非 常勤 講 師を 依 頼 して い る。 こ う した 組 織に よ り 、所 属 する 研 究 生は ア カデ ミ ズ ム
と「現 場」
( ジ ャー ナ リズ ム )の専 門 的 な教 育 を受 け る こと が 可能 と な って い る 。ま た 、近
年は 寄 附 講座 を 充実 さ せ てお り 、ジ ャ ー ナリ ズ ムや メ デ ィア 関 連企 業 の 現状 と 実際 に つ い
て知 見 を 深め る 機会 を 提 供し て いる 。
【研 究 組 織】
研 究 所 では 、 複数 の 研 究プ ロ ジェ ク ト を推 進 して い る 。プ ロ ジェ ク ト は専 任 教員 を 中 心
に外 部 の 共同 研 究者 を 含 める 形 で組 織 化 、運 営 され る 。プロ ジ ェ クト は 3 年 間継 続 し 、そ
の後 研 究 成果 が まと め ら れる 。 平成 24( 2012)年 度は 5 つの プ ロジ ェ ク トが 進 めら れ て
いる 。
研 究 所 は 邦 文 紀 要 (『 メ デ ィ ア ・ コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 』) と 英 文 紀 要 (『 Keio
Communication Review』)を そ れぞ れ 年 1 回 発行 し て いる 。双 方 共 に大 学 院生 や 塾 外の 研
究者 か ら も積 極 的な 投 稿 があ る 。と く に 英文 紀 要に つ い ては 国 外か ら も 投稿 さ れて い る 。
本 研 究 所 は 新 聞 研 究 所 時 代 よ り 国 際 交 流 を 積 極 的 に 行 っ て き た 。 平成 22( 2010) 年 か
らは 英 国 Open Society Foundations が 主催 す るデ ジ タ ル化 の 国際 比 較 研究 プ ロジ ェ ク ト
Mapping Digital Media に ス タ ッフ が 参加 し 、平 成 24( 2012) 年 3 月に 報 告 書を 公 表し
てい る 。
以上 に 見 られ る 本研 究 所 の教 育 研究 組 織 は有 効 に機 能 し てい る と評 価 で きる 。 改善 を 要
する 点 と して 、 これ ま で の研 究 プロ ジ ェ クト の 活動 資 金 が不 足 する 見 込 みで あ るこ と が 挙
げら れ る 。現 在 、研 究 プ ロジ ェ クト の 活 動資 金 は、 創 立 50 周 年記 念 事 業の 募 金に よ っ て
設立 さ れ た基 金 の運 用 資 金 と NTT ド コ モの 寄 附金 を 主 に充 て てい る が 、基 金 運用 の 利 回
りが 低 く なっ た こと に 加 え、 寄 附金 を 近 く消 化 する た め であ る 。そ の た め、 今 後は 外 部 か
ら の 研 究 資 金 を 精 力 的 に 獲 得 す る 必 要 が あ る 。 外 部 資 金 の 導 入 に つ い て は 例 え ば 平 成 23
( 2011) 年 か ら 平 成 24( 2012) 年 に かけ て 公 益 財団 法 人 新聞 通 信 調査 会 の 公 募委 託 研 究
資金 を 獲 得し て いる が 、 今後 は 、科 研 費 など に 積極 的 に 応募 す るな ど さ らに 力 を入 れ る 予
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定で あ る 。
また 、 今 後は 東 アジ ア に おけ る メデ ィ ア 研究 、 ジャ ー ナ リズ ム 研究 を 行 って い る大 学 ・
研究 機 関 との 連 携を 活 性 化し 、 国際 的 な 研究 ネ ット ワ ー クの 構 築を さ ら に推 進 する 予 定 で
ある 。
(2 ) 定 期的 検 証
教 育 研 究組 織 の適 切 性 につ い ては 所 内 会議 や 運営 委 員 会を 通 じて 定 期 的に 検 証す る 仕 組
みが 整 っ てい る 。
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教 員 ・ 教 員組 織
上 述(2 .教育 研 究 組織 )の通 り 、研究 所 は 5 名の 専 任教 員 と 3 名の 所 員(そ れ ぞれ
文学 部、法 学部 、政 策・メ デ ィア 研 究科 に 所属 )から 構 成 され て いる 。各 教 員の 専 攻 はジ ャ ー
ナリ ズ ム 論、マ ス・コミ ュ ニ ケー シ ョン 論 、メ ディ ア 産 業論 、政治 コ ミュ ニ ケー シ ョ ン論 、
メデ ィ ア 文化 論 、メ デ ィ ア政 策 論と 多 様 であ り 、主 要 な 領域 を 広く 網 羅 して い る。
一方 で メ ディ ア 法や メ デ ィア 史 など の 重 要な 領 域の 専 任 スタ ッ フが お ら ず、 こ れら の 科
目は 塾 内 の教 員 や他 大 学 の教 員 に非 常 勤 講師 の 形で 依 頼 して い る。
研 究 所 では 慢 性的 な 人 員不 足 を解 決 す るた め に有 期 の 専任 教 員を 増 員 した 。こ れ によ り 、
ゼミ や 講 座の 選 択肢 が 増 えた と いう 利 点 があ る 一方 で 、 とり わ け研 究 会 の継 続 的な 教 育 が
十分 に 行 えな い とい う 問 題点 も ある 。
今 後 は 有期 教 員の 研 究 会の 引 き継 ぎ に つい て 、研 究 生 への 周 知も 含 め 、適 切 な対 策 を 講
じる 必 要 があ る 。
教 員 の 募 集 ・ 採 用 ・ 昇 格 は 適 切 に 行わ れ て い る 。 直 近 で は 平成 21( 2009) 年 に 専 任 教
員を 公 募 によ り 採用 し た (平 成 22〔 2010〕年 4 月 着 任)。平 成 24( 2012)年 6 月 現 在、
平 成 25( 2013) 年度 か らの 有 期 の専 任 教員 の 公募 を 行 って い る。
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教 育 内 容 ・方 法 ・ 成 果
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教育 目 標、 修 了 認定 方 針、 教 育 課程 の 編成 ・ 実 施方 針
(1 ) 教 育目 標 に基 づ く 修了 認 定方 針
メ デ ィ ア・ コ ミュ ニ ケ ーシ ョ ン研 究 所 はジ ャ ーナ リ ズ ムや メ ディ ア に 関す る 研究 、 あ る
いは ジ ャ ーナ リ ズム や メ ディ ア 関連 企 業 への 就 職を 希 望 する 者 に学 部 を 問わ ず 総合 的 な 教
育を 行 い 、同 時 に研 究 の 場を 設 けて い る 。
例 年 12 月 に行 わ れる 入 所 試験 に 合格 し 、研 究生 と な るこ と を許 可 さ れた 者 は 、2 年 生 お
よ び 3 年 生か ら 入所 し 、修 了 ま でに 合 計 28 単 位以 上 取 得す る 必要 が あ る。 ま た、 修 了 論
文の 提 出 が課 さ れて い る 。修 了 論文 が 受 理さ れ 、所 定 の 単位 を 取得 し た 研究 生 は修 了 生 と
して 認 定 され 、 証書 が 授 与さ れ る。
(2 ) 教 育課 程 の編 成 ・ 実施 方 針
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研 究 所 の教 育 課程 は 学 部に 属 しな が ら 研究 所 設置 の 科 目を 履 修し 、 原 則と し て学 部 を 卒
業す る と 同時 に 研究 所 を 修了 す るよ う 編 成・ 実 施さ れ て いる 。 この よ う な教 育 課程 に 基 づ
き、 研 究 所は 学 部の 副 専 攻と し て機 能 し てい る 。つ ま り 、研 究 生は 各 々 学部 で 専門 的 な 教
育を 受 け つつ 、自 ら の 関心 と 結び つ け なが ら ジ ャー ナ リ ズム 、メ デ ィ ア、コミ ュ ニ ケー シ ョ
ンに つ い て学 ぶ こと が で きる よ うに な っ てい る 。近 年 、 ジャ ー ナリ ス ト やメ デ ィア の 専 門
家は よ り 一層 高 い専 門 知 識を 備 える こ と を求 め られ て お り、 こ のよ う な 教育 課 程の 編 成 ・
実施 は そ うし た 要請 に 応 える も ので あ る と評 価 でき る 。
(3 ) 教 育目 標 、学 位 授 与方 針 およ び 教 育課 程 の編 成 ・ 実施 方 針の 周 知 ・公 表
研 究 生 に対 し ては 入 所 前と 入 所後 に 研 究所 の 教育 目 標 や修 了 条件 の 周 知を 行 って い る 。
まず 、入 所試 験 の 前( 10 月 )に、日 吉 、三 田 、湘南 の 各 キャ ン パス で 入 所説 明 会を 実 施 し
てい る。次 に 入所 直 前 の 2 月 の ガイ ダ ン スを 通 じて よ り 詳細 な カリ キ ュ ラム や 修了 条 件 に
関す る 説 明を 行 って い る。入 所後 に は 4 月に オリ エ ン テー シ ョン 合 宿 を実 施 し、こ こで は
研究 所 の 目的 や 研究 生 に 対し て 望む こ と を中 心 に説 明 を して い る。 社 会 に対 し ては 主 に イ
ンタ ー ネ ット を 通じ て 周 知を 行 って い る 。
研 究 生 が提 出 する 修 了 論文 に おい て 、 研究 所 の副 専 攻 とし て の特 徴 が より 明 確に 反 映 さ
れる よ う に、 今 後は 研 究 生の 理 解を 深 め るよ う 研究 会 等 で指 導 を行 う こ とに し たい 。
4− 2
教育 課 程・ 教 育 内容
研 究 所 は研 究 生に 対 し 、ジ ャ ーナ リ ズ ム、 メ ディ ア 、 コミ ュ ニケ ー シ ョン に 関す る 研 究
を行 う 場 を提 供 し、 か つ メデ ィ ア関 連 企 業へ の 就職 の 機 会を 高 める た め に科 目 群を 体 系 化
して い る。 研究 所 に は、 基礎 科 目、 基礎 演 習、 特殊 研 究、 研究 会 の 4 つの 科 目 群が 設 置さ
れて い る 。こ の 中の 基 礎 科目 は 一般 の 学 生も 履 修可 能 で ある が 、そ れ 以 外の 科 目群 は 研 究
生だ け が 対象 と なっ て い る 。な お 、平 成 21( 2009)年 度 より 法 学研 究 科 修士 課 程に ジ ャ ー
ナリ ズ ム 専修 コ ース が 新 設さ れ た。 ジ ャ ーナ リ ズム 専 修 コー ス に所 属 す る大 学 院生 も 基 礎
演習 を 履 修す る こと が で きる 。
【基 礎 科 目】
ジ ャ ー ナリ ズ ム、 メ デ ィア 、 コミ ュ ニ ケー シ ョン の 研 究に 必 要な 基 礎 的知 識 を提 供 す る
科目 群 が 設置 さ れて い る 。例 え ばマ ス ・ コミ ュ ニケ ー シ ョン 論 、メ デ ィ ア社 会 論、 ジ ャ ー
ナリ ズ ム 論、 メ ディ ア 法 制、 社 会心 理 学 など で ある 。
【特 殊 研 究】
こ の 群 には 、 各々 の メ ディ ア に特 化 し た、 比 較的 専 門 性の 高 い講 義 が 設置 さ れて い る 。
少人 数 の 講義 で 、実 務 家 を中 心 とし た 特 殊講 義 と大 学 教 員に よ る特 殊 研 究が あ る。 前 者 は
例え ば 新 聞特 殊 講義 、 放 送特 殊 講義 、 広 告特 殊 講義 な ど であ る 。後 者 は アジ ア 報道 論 や メ
ディ ア 産 業実 習 など で あ る。
【基 礎 演 習】
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こ の 群 では 、 メデ ィ ア 関連 の 実習 、 お よび メ ディ ア 関 連企 業 への 就 職 を意 識 した 科 目 が
設置 さ れ てい る。例 えば 、時 事 英 語、文章 作 法 、映 像コ ン テ ンツ 制 作な ど で ある 。平 成 21
( 2009)年 度 か らこ の 群の 充 実を 図 る べく 、 取材 論 と 時事 問 題が 新 設 され た 。
【研 究 会 】
研 究 所 では 研 究会 を 設 置し て いる 。専 任 教 員 と所 員 が 担当 し、平 成 24( 2012)年 度 は 8
つの 研 究 会が 開 講し て い る。 研 究会 は 各 教員 の 方針 に 委 ねら れ てい る が 、文 献 講読 、 三 田
祭で の 研 究発 表 の準 備 、 修了 論 文に 関 す る発 表 と執 筆 が 主た る 活動 で あ る。
研 究 生 が研 究 所の 課 程 を修 了 する た め に必 要 な 28 単位 の 内訳 は 次の よ う にな っ てい る 。
基礎 科 目 : 8 単 位 以上
特殊 研 究 : 4 単 位 以上
基礎 演 習 : 4 単 位 以上
研究 会 : 8 単位 以 上
合計 : 28 単位 以 上
研 究 所 では 学 術的 な 研 究と メ ディ ア 関 連企 業 への 就 職 とい う 二つ の 目 標の バ ラン ス を 意
識 し な が ら カ リ キ ュ ラ ム を 編 成 し て いる 。 平 成 21( 2009) 年 度 よ り メデ ィ ア 関 連 企 業 へ
の就 職 を 意識 し 、基 礎 科 目を 2 単 位 減ら し 、 基礎 演 習 を 2 単 位 増 やし た 。
また 、 研 究と メ ディ ア ・ ジャ ー ナリ ズ ムの 「 現 場」 を 学 ぶと い う点 か ら 研究 会 は重 要 な
役割 を 担 って い る。 研 究 会で は 三田 祭 に 向け た 共同 研 究 が行 わ れる 。 共 同研 究 のテ ー マ は
メデ ィ ア に関 す るも の や 、社 会 問題 に 関 する 報 道の 分 析 など で ある 。 ま た、 こ うし た 共 同
研究 を 通 じて 、 研究 生 た ちは 文 献の 読 み 方、 資 料収 集 や 調査 の 仕方 、 報 告書 や 論文 の 書 き
方を 学 ぶ 。い わ ば、 研 究 会は ア カデ ミ ズ ムと 「 現場 」 を 架橋 す る役 割 を 果た し てい る 。 さ
らに 研 究 会で は 修了 論 文 の指 導 が行 わ れ る。 多 くの 研 究 生は 学 部の 研 究 会に も 所属 し て い
るた め 、 卒業 論 文と 修 了 論文 の 2 本 の論 文 を 執筆 す る こと に なる 。
カリキュラム構成は社会の変化や学生のニーズに対応するために見直しを行っている。
第1 に 近 年の 特 徴と し て 、寄 附 講座 が 設 置さ れ 、そ の 数 も増 加 して き た 点が 指 摘で き る 。
平 成 24(2012)年 度 は、基礎 科 目 の中 に「 ジ ャ ーナ リ ズ ム総 合 講座( 朝日 新 聞寄 附 講 座)」、
「広 報・ PR 論( プ ラッ プ ジ ャパ ン 寄附 講 座)」が 設 置 され て いる 。ま た、特 殊研 究 の 中に
「テ レ ビ・ジ ャー ナ リ ズム(フ ジ テ レビ 寄 附講 座)」、
「 メ ディ ア の再 編(マ イ ナビ 寄 附 講座 )」
が設 置 さ れて い る。 基 礎 科目 に 設置 さ れ てい る 科目 は 研 究生 の みな ら ず 一般 の 学生 が 多 数
履修 し て いる 。
第 2 に 、特 殊 研究 の 科 目群 に 、メ デ ィ ア関 連 企業 で 実 施さ れ るイ ン タ ーン シ ップ を 単 位
とす る「 メ ディ ア 産業 実 習 」を設 置 し た 。こ こ 数年 、主 に 3 年 生を 対 象に イ ン ター ン シッ
プを 実 施 し、 採 用の 際 の 参考 に する 企 業 が増 え てい る 。 この 科 目は そ う した 傾 向に 合 わ せ
たも の で 、研 究 生は 、 各 企業 の イン タ ー ンシ ッ プに 自 主 的に 応 募し 、 無 事終 了 する と 単 位
を取 得 す るこ と にな る 。
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こ の よ うに カ リキ ュ ラ ムは 定 期的 に 検 証さ れ てい る 。 さら な る改 善 を 要す る 点と し て 、
第1 に 寄 附講 座 を一 般 学 生が 多 数履 修 し 、授 業 運営 に 支 障を き たす ケ ー スが 挙 げら れ る 。
この 点 に つい て は担 当 者 (非 常 勤講 師 ) と協 議 しつ つ 、 一般 学 生が 履 修 可能 な 基礎 科 目 か
ら研 究 生 のみ を 対象 と し た特 殊 研究 に 講 座を 移 すな ど の 対策 を とっ て お り、 今 後も 続 け て
いく 。 第 2に 、 メデ ィ ア 産業 実 習の 単 位 認定 に つい て 、 履修 す る学 生 が 必ず し もイ ン タ ー
ンシ ッ プ の応 募 を通 過 す ると は 限ら ず 、 また 、 実施 さ れ るイ ン ター ン シ ップ が 短期 間 と い
う場 合 も あり 、単 位 取得 の ハ ード ル が比 較 的 高 い点 が 挙 げら れ る。この 点 に つい て は今 後 、
履修 生 へ のイ ン ター ン シ ップ に 関す る 情 報提 供 を強 化 す るな ど して 一 層 の支 援 を行 っ て い
く。
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教育 方 法
(1 ) 教 育方 法 およ び 学 習指 導 の適 切 性
現 在 、研究 生 に 対す る 学習 指 導 は 2 名 の 学 習 指導( 主 任と 副 主 任 )の 下 、行わ れ てい る 。
学習 指 導 の機 会 は 4 月の 履 修申 請 期 間に 集 中 する 傾 向 があ る。ま た、研 究 所で の 教育 は 研
究会 が 中 心と な って い る ため 、 研究 会 の 担当 教 員を 通 じ た学 習 指導 も 適 宜行 わ れて い る 。
改 善 す べき 点 とし て 、 各学 部 およ び 学 生部 へ の研 究 所 のカ リ キュ ラ ム に関 す る一 層 の 周
知を 行 い 、三 者 の連 携 の 下、 指 導す る こ とで 研 究生 の 履 修申 請 のミ ス を 減ら す こと が 挙 げ
られ る 。
(2 ) シ ラバ ス に基 づ い た授 業 展開
義 塾 全 体の 方 針に 準 拠 しつ つ 、シ ラ バ スに 基 づい て 授 業が 展 開さ れ て いる 。
(3 ) 成 績評 価 と単 位 認 定の 適 切性
成績 評 価 と単 位 認定 は 義 塾全 体 の方 針 に 準拠 し て行 わ れ てい る 。
(4 ) 教 育成 果 につ い て の定 期 的な 検 証
教育成果についての定期的な検証については所内会議や運営委員会を通じて行われて
いる 。
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成果
(1 ) 教 育目 標 に沿 っ た 成果
研 究 生 の進 路 は他 の 一 般学 生 に比 べ 、メ デ ィ ア関 連 企 業が 多 い。 例 えば 平 成 23( 2011)
年度 は 38 名 の修 了 者の う ち 、メ デ ィア 関 連 企 業へ の 就 職が 新 聞( 4 名)、放 送( 4 名)、出
版( 2 名)、通 信( 1 名 )、イン タ ー ネッ ト 関連( 3 名 )と 約 4 割 を 占め て い る 。また 、2 名
が大 学 院 法学 研 究科 の ジ ャー ナ リズ ム 専 修コ ー スへ と 進 学し て いる 。 こ の点 か ら教 育 成 果
が一 程 度 存在 す ると 評 価 する こ とが で き る。
新 聞 や 放送 、 出版 を 中 心と し た伝 統 的 なメ デ ィア は 今 後さ ら に採 用 数 を減 ら すこ と が 予
想さ れ る が、 今 後は イ ン ター ン シッ プ を 強化 す るな ど の 対策 を 講じ る こ とに し たい 。
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(2 ) 修 了認 定
研 究 生 の多 く が条 件 を 満た し 修了 す る 。修 了 の割 合 は およ そ 6~7 割で あ る 。単 位 認 定の
基準 が 大 きく 異 なる た め 、所 属 学部 ・ 学 科に よ って 修 了 の難 度 が異 な る よう で ある 。
改 善 を 要す る 点は 、 修 了者 数 を増 や す こと で ある 。 過去 5 年 ( 平成 19〔 2007〕 年 ∼ 平
成 23〔2011〕年 )を 見る と 修了 率 は 減少 傾 向に ある 。平 成 19( 2007)年度 と 平 成 20( 2008)
年度 は 修 了率 が 7 割を 超 えて い た が、 そ れ以 降は 6 割 台と な っ てい る 。平 成 20( 2008)
年秋 の リ ーマ ン ショ ッ ク 以降 の 就職 難 に より 、 出席 点 を 重視 す る研 究 所 設置 科 目の 単 位 取
得が 困 難 にな っ たこ と が 予想 さ れる も の の、 今 後は 次 の 対策 に 取り 組 む こと に した い 。 第
1に 、 近 年増 加 しつ つ あ る留 学 や就 職 の ため の 留年 を 選 択す る 研究 生 に 修了 を 促し 、 修 了
単位 の 確 認な ど 必要 な 指 導を 行 うこ と で ある 。第2 に 、研 究 会 の 4 年 生 に対 す る 指導 を 強
化し 、 修 了論 文 の作 成 と 提出 を 促す こ と であ る 。
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学 生 の 受 け入 れ
(1 ) 学 生の 受 け入 れ 方 針
入 所 試 験は 毎 年 12 月 初 旬 に実 施 し 、2 年 入 所生 約 50 名 、3 年 入 所 生約 10 名 を選 考 の 結
果、 受 け 入れ る 。受 け 入 れ方 針 は説 明 会 等を 通 じて 明 示 され る 。
(2 ) 公 正か つ 適切 な 募 集お よ び選 抜
研 究 生 の募 集 と選 抜 は 公正 か つ適 切 に 行わ れ てい る 。 試験 科 目は 「 基 礎科 目」、「 英 語」、
「作 文」、
「 面接 」に よっ て 行わ れ る 。なお 、基 礎科 目 で はメ デ ィア 論 、ジ ャー ナ リズ ム 論、
マス ・ コ ミュ ニ ケー シ ョ ン論 な ど関 連 研 究や 時 事問 題 に 関す る 基礎 知 識 を問 う 。倍 率 は 2
年入 所 の 場合 は 3∼ 4 倍 、 3 年入 所 は 4∼ 5 倍 と 難関 で あ る。
研 究 所 は幅 広 い学 部 ・ 学科 か ら研 究 生 を受 け 入れ て い る。 そ れぞ れ の 学部 ・ 学科 で の 研
究を 生 か しな が ら優 れ た ジャ ー ナリ ス ト やメ デ ィア 関 連 企業 で 活躍 す る 人員 を 輩出 す る 上
で、 適 切 な募 集 と選 抜 を 行っ て いる と 評 価し う る。
平 成 24( 2012)年 4 月 時 点で の 在 籍者 は 合 計 184 名 であ り 、2 年生 57 名 、3 年生 69
名、 4 年 生 58 名 であ る 。学 部 ご との 在 籍者 数 は文 学 部 44 名 、経 済 学 部 15 名 、法 学 部法
律学 科 14 名、 法 学部 政 治 学科 78 名、 商 学 部 22 名 、 総 合政 策 学部 6 名 、環 境 情 報学 部 5
名と 偏 り が見 ら れる 。 ま た 2 年 生 が男 性 19 名 、女 性 38 名、 3 年 生 が男 性 41 名、 女 性 28
名、 4 年 生 が男 性 30 名、 女 性 28 名 と 必 ずし も 男女 同 数 では な い。
し か し なが ら こう し た 偏り は ジャ ー ナ リズ ム やメ デ ィ ア、 マ ス・ コ ミ ュニ ケ ーシ ョ ン へ
の関 心 や 、そ れ らの 関 連 企業 へ の就 職 の 志向 性 の反 映 で ある と 言え 、 ま た、 男 女比 の 不 均
衡は 公 正 な選 考 の結 果 と みな す こと が で きる 。 以上 の 点 から 厳 密に 男 女 比や 学 部ご と の 定
員を 定 め るこ と は望 ま し くな い と考 え 、 当面 は 現方 針 を 継続 す る予 定 で ある 。
(3 ) 定 員
定員 は 現 在 2 年 生 か ら 4 年 生 合 計で 約 170∼ 180 名で あ り、こ の水 準 は メデ ィ ア・コ ミ ュ
ニケ ー シ ョン 研 究所 へ の 改組 後 、維 持 さ れて い る。 在 籍 学生 数 は所 内 会 議や 運 営委 員 会 を
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通じ て 所 内で 把 握・ 管 理 され て いる 。
(4 ) 定 期的 な 検証
研 究 生 の募 集 と選 抜 の 実施 に つい て の 検証 は 所内 会 議 で検 証 され る 。
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学生支援
(1 ) 学 生支 援 の方 針
研 究 所 では 研 究生 が 学 修に 専 念し 、 安 定し た 研究 生 生 活を 送 るこ と が でき る よう 、 学 生
支援 を 行 って い る。 各 種 学生 支 援に つ い ては 入 所直 前 の ガイ ダ ンス 、 要 綱、 オ リエ ン テ ー
ショ ン 合 宿等 を 通じ て 明 示さ れ る。 た だ し研 究 所は 各 学 部に 所 属す る 学 生の 副 専攻 と し て
位置づけられるため、研究所のカリキュラム以外の修学支援や生活支援は学部の方針に
従っ て も らっ て いる 。
(2 ) 修 学支 援 ・生 活 支 援・ 進 路支 援
研 究 所 の学 生 支援 の 組 織と し ては 、 先 述の 通 り、 学 習 指導 制 度が 挙 げ られ る 。学 習 指 導
は主 に 修 学支 援 を行 う 。 また 、 進路 相 談 は通 常 研究 会 の 担当 教 員が 主 に 行っ て いる 。
そ の 他 に研 究 所の 支 援 制度 と して は 、 ゼミ ナ ール 委 員 会が 存 在す る 。 ゼミ ナ ール 委 員 会
は委 員 長 、副 委 員長 、 会 計、 各 部署 長 、 各研 究 会代 表 に よっ て 組織 さ れ た研 究 生の 自 主 的
組織 で あ り、 研 究所 で の 研究 生 活を 支 援 して い る。
ま た 、研究 所 を修 了 し た OB・OG に よ り組 織 され た 綱 町三 田 会も 研 究 生の 研 究生 活 を さ
まざ ま な 形で 支 援し て い る。 例 えば オ リ エン テ ーシ ョ ン 合宿 や 毎年 秋 に 行わ れ る「 秋 の 夕
べ 」では 、メ デ ィア 関 連 企業 に 就職 し た OB・OG と研 究 生 との 交 流の 場 が 設け ら れて い る 。
平成 23( 2011) 年 の「 秋 の 夕べ 」 では OB・OG の 有 志に よ り模 擬 面 接と 進 路相 談 が 行わ
れた 。
加 え て 主に 研 究生 活 面 では 事 務室 も 多 岐に お よび 研 究 生生 活 の支 援 を 行っ て いる 。
ゼ ミ ナ ール 委 員会 に つ いて は 学生 の 自 主的 な 活動 に 委 ねる の が望 ま し いが 、 近年 、 十 分
に機 能 し てい る とは 言 い 難い 状 況で あ っ た。 学 習指 導 と して は 、こ れ は 委員 会 の定 例 会 議
を行 わ ず 、電 子 メ ール を 用い た 意 思伝 達 、疎通 に頼 っ て いた た めと 判 断 し、平 成 24(2012)
年よ り ゼ ミナ ー ル委 員 会 に対 し て定 例 会 議を 行 うよ う 指 導し た 。今 後 の 経過 を 注視 す る 。
ま た、 OB・OG 組 織 であ る 綱 町三 田 会 は 活発 な 若手 の 構 成員 の 確 保 が課 題 と なっ て お り、
この 点 に つい て 今後 研 究 所も 連 携・ 協 力 を図 っ てい く こ とに し たい 。
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教 育 研 究 等環 境
メ デ ィ ア・コミ ュ ニ ケー シ ョン 研 究 所は 三 田 キャ ン パ ス大 学 院校 舎 7 階 に所 長 室、事 務
室、 教 員 の研 究 室、 共 同 研究 室 と研 究 生 向け の 資料 室 お よび メ ディ ア ・ ワー ク ショ ッ プ ・
ルー ム (MWR) を有 し てい る 。
と く に 、資料 室 と MWR は 研究 生 の 研究 や 就職 支 援 のた め に設 置 し てい る 。資料 室 には
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研究 生 向 けの 雑 誌や 研 究 書を 所 蔵し て い る。 ま た、 映 像 編集 の 機材 を 設 置し 、 さら に ミ ー
ティ ン グ を行 う スペ ー ス を確 保 して い る 。MWR に は PC10 台 お よび プ リン タ ー 、サ ー バ ー
が設 置 さ れて い る。 研 究 生は ア カウ ン ト を取 得 し、 利 用 が可 能 であ る 。 また 、 事務 室 が 学
生に 対 し 、プ ロ ジェ ク タ ーや ビ デオ カ メ ラの 貸 し出 し を 行っ て いる 。
研 究 生 にと っ て、資料 室 と MWR は研 究 所 で の有 用 な 教育 研 究施 設 と して 機 能し て い る。
MWR の 設 置当 時 は大 学 内 で利 用 可能 な PC が 少な か っ たこ と もあ り 、 研究 生 にと っ て 大
きな 利 点 であ っ たが 、大 学 構内 の PC や無 線 LAN が 整 備さ れ 、学生 の モバ イ ル メデ ィ アの
利用 が 高 まる 中 、MWR の設 備 につ い て 研究 生 の利 用 動 向に 対 応さ せ な がら 見 直す 必 要 が
出て き て いる 。
資 料 室 をは じ め、 研 究 所全 体 の図 書 や 雑誌 の 収容 に つ いて 現 在検 討 を 進め て いる 。 研 究
所で は 海 外の 学 術誌 を 定 期購 入 して い る が、 収 容ス ペ ー スの 確 保が 難 し くな っ てい る 。 そ
のた め 、 第1 に 、重 複 を 避け る よう 大 学 図書 館 と連 携 し つつ 購 入雑 誌 の 見直 し と整 理 を 行
うこ と に した 。 第2 に オ ンラ イ ン化 さ れ た雑 誌 につ い て は電 子 媒体 を 購 入す る こと に し 、
スペ ー ス の節 約 を図 る こ とに し た。
な お 、 研究 倫 理に つ い ては 義 塾の 全 体 的方 針 に準 拠 し てい る 。
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社 会 連 携 ・社 会 貢 献
研 究 所 は毎 年 公開 講 座 を開 催 し、 広 く 社会 へ 向け て 教 育の 還 元を 行 っ てい る 。公 開 講 座
は日 吉 と 三田 で 年 2、 3 回行 わ れる 。 講 師は ジ ャー ナ リ スト や メデ ィ ア 企業 関 係者 が 中 心
であ る 。
ま た 、 先述 の 通り 、 研 究所 は 寄附 講 座 を開 設 し、 メ デ ィア 関 連企 業 と の緊 密 な連 携 の も
と、 教 育 活動 を 行っ て い る。
研 究 所 では 邦 文紀 要 と 英文 紀 要を 毎 年 発行 し てい る 。 それ ぞ れの 紀 要 は電 子 化し 、 イ ン
ター ネ ッ トを 通 じて 研 究 成果 の 社会 へ の 還元 を 行っ て い る。 ま た、 各 研 究プ ロ ジェ ク ト は
研究 成 果 を書 籍 化し 、 世 に問 う てい る 。
な お 、 紀要 へ のさ ら な るア ク セス 数 の 増加 を 図る た め 、義 塾 の研 究 成 果の 発 信プ ラ ッ ト
フォ ー ム であ る KOARA に 登 録す る 予 定で あ る。
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内 部 質 保証
研究 所 で は義 塾 の規 定 に 基づ き 、定 期 的に 点 検 ・評 価 を 行っ て いる 。 ま た、 研 究所 は 年
に少 な く とも 2 回 、 運営 委 員会 を 開 催し 、 活 動状 況 の 報告 を 行っ て い る。
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