平 成 17 年 度 環 境 省 委 託 事 業 平成 17 年度 CDM/JI 事業調査 ブラジル・大豆油バイオディーゼル燃料の 生産事業調査報告書 平成 18 年 3 月 新日鉱テクノリサーチ株式会社 目 次 報告書概要 (1 ) プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に 係 る 基 礎 的 要 素 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 ■提案プロジェクトの概要と企画立案の背景・・・・・・・・・・・・・・・・・1 ■ホスト国の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 ■ ホ ス ト 国 の CDM/ JI の 受 入 の 概 要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 ■ ホ ス ト 国 の CDM/ JI の 受 入 の ク ラ イ テ リ ア や DNA の 設 置 状 況 な ど 、CDM/ JI に 関する政策・状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2 ■提案プロジェクトがホスト国の持続可能な開発へ貢献できる点・技術移転できる 点・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3 ■ 調 査 の 実 施 体 制 (国 内 ・ ホ ス ト 国 ・ そ の 他 ) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 3 (2 ) プ ロ ジ ェ ク ト の 立 案 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 4 ■プロジェクトの具体的な内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4 ■プロジェクトバウンダリー・ベースラインの設定・追加性の証明・・・・・・・4 ■ プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ る GHG 削 減 量 及 び リ ー ケ ー ジ・・・・・・・・・・・・・ 5 ■モニタリング計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7 ■環境影響/その他の間接影響・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 ■利害関係者のコメント・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8 (3 ) 事 業 化 に 向 け て ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 9 ■ プ ロ ジ ェ ク ト の 実 施 体 制 (国 内 ・ ホ ス ト 国 ・ そ の 他 ) ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 9 ■プロジェクト実施のための資金計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 ■費用対効果・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9 ■ 具 体 的 な 事 業 化 に 向 け て の 見 込 み ・ 課 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 10 PDD 概 要 A. General description of project activity・ ・・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ 1 B. Application of a baseline methodology・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 3 C. Duration of the project activity / Crediting period・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 5 D. Application of a monitoring methodology and plan・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 5 E. Estimation of GHG emissions by sources・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 11 F. Environmental impacts・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 13 G. Stakeholders’ comments・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 14 報告書本文 1 プロジェクト実施に係る基礎的要素 1.1 プ ロ ジ ェ ク ト の 概 要 と 企 画 立 案 の 背 景 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 1 1.2 ブ ラ ジ ル の 概 要 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 1.2.1 一 般 的 事 項 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 2 1.2.2 政 治 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 7 1.2.3 経 済 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 8 1.2.4 農 業 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 12 1.2.5 エ ネ ル ギ ー ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 12 1.2.6 温 室 効 果 ガ ス 排 出 量 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 20 1.2.7 地 球 温 暖 化 に 関 わ る 取 組 み ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 21 1.3 ブ ラ ジ ル の CDM に 関 す る 政 策 ・ 状 況 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 24 1.3.1 DNA の 設 置 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 24 1.3.2 CDM 受 入 条 件 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24 1.4 プ ロ ジ ェ ク ト が ブ ラ ジ ル の 持 続 可 能 な 開 発 へ 貢 献 で き る 点 ・ 技 術 移 転 で き る 点 ・ 26 1.5 調 査 の 実 施 体 制 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 27 1.6 現 地 調 査 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 28 2 プロジェクトの立案 2.1 プ ロ ジ ェ ク ト の 具 体 的 な 内 容 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 44 2.1.1 プ ロ ジ ェ ク ト 領 域 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 44 2.1.2 BDF 製 造 設 備 設 置 予 定 地 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 44 2.1.3 設 備 設 計 基 準 及 び 配 置 図 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 47 2.1.4 BDF 製 造 技 術 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 48 2.1.5 BDF 製 造 設 備 の 物 質 収 支 と 用 役 消 費 量 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 50 2.1.6 プ ロ セ ス フ ロ ー ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 51 2.1.7 操 業 組 織 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 53 2.1.8 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 ス ケ ジ ュ ー ル ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 54 2.1.9 大 豆 油 (原 料 )規 格 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 55 2.1.10 BDF(製 品 )規 格 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 56 2.1.11 大 豆 、大 豆 油 を 取 巻 く 環 境 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 58 2.1.12 BDF を 取 巻 く 環 境 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 61 2.2 プ ロ ジ ェ ク ト バ ウ ン ダ リ ー ・ ベ ー ス ラ イ ン の 設 定 ・ 追 加 性 の 証 明 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 65 2.2.1 適 応 可 能 条 件 の 検 証 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 65 2.2.2 ベ ー ス ラ イ ン シ ナ リ オ の 同 定 及 び 追 加 性 の 証 明 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 67 2.2.3 プ ロ ジ ェ ク ト バ ウ ン ダ リ ー ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 71 2.3 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ る GHG 削 減 量 及 び リ ー ケ ー ジ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 73 2.3.1 ベ ー ス ラ イ ン 排 出 量 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 73 2.3.2 プ ロ ジ ェ ク ト 排 出 量 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 74 2.3.3 リ ー ケ ー ジ 排 出 量 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 75 2.3.4 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ る GHG 排 出 削 減 量 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 77 2.3.5 不 確 実 性 分 析 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 78 2.4 モ ニ タ リ ン グ 計 画 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 79 2.5 環 境 影 響 / そ の 他 の 間 接 影 響 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 83 2.5.1 環 境 影 響 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 83 2.5.2 そ の 他 の 間 接 影 響 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 83 2.6 利 害 関 係 者 の コ メ ン ト ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 84 3 事業化に向けて 3.1 プ ロ ジ ェ ク ト の 実 施 体 制 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 85 3.2 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 の た め の 資 金 計 画 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 85 3.3 費 用 対 効 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 85 3.3.1 投 資 分 析 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 86 3.3.2 CO 2 排 出 削 減 量 1 ト ン 当 た り の 費 用 対 効 果 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 90 3.4 具 体 的 な 事 業 化 に 向 け て の 見 込 み ・ 課 題 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 91 PDD A. General description of project activity・ ・・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ ・ ・・ ・ ・ 2 B. Application of a baseline methodology・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 8 C. Duration of the project activity / Crediting period・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 15 D. Application of a monitoring methodology and plan・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 16 E. Estimation of GHG emissions by sources・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 25 F. Environmental impacts・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 30 G. Stakeholders’ comments・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 30 1 プロジェクト実施に係る基礎的要素 1.1 プ ロ ジ ェ ク ト の 概 要 と 企 画 立 案 の 背 景 本プロジェクトは、ブラジル国ミナスジェライス州南部地域において、大豆油を原料と す る バ イ オ デ ィ ー ゼ ル 燃 料 生 産 工 場 か ら 、バ イ オ デ ィ ー ゼ ル 燃 料( 以 下 、BDF と い う )を 調達し、運輸部門で従来使用されてきた石油系ディーゼル軽油の一部を、この再生可能エ ネ ル ギ ー で あ る BDF と 転 換 す る こ と に よ り 、 石 油 系 デ ィ ー ゼ ル 軽 油 の 燃 焼 に 伴 い 発 生 す る温室効果ガスの削減を目的としたプロジェクトである。 ブ ラ ジ ル 国 の 大 豆 の 生 産 量 は 、年 産 5,000 万 ト ン で 、世 界 2 位 の 実 績 を 誇 る 。住 友 商 事 とブラジル国最大の石油企業であるペトロブラス社は、この豊富な大豆から搾油した大豆 油 を 原 料 に 、年 産 10 万 ト ン( 300 ト ン / 日 )の BDF 製 造 設 備 を ミ ナ ス ジ ェ ラ イ ス 州 南 部 のウベルランディア市付近に建設する計画を有している。ウベルランディアは、ブラジル の 首 都 ブ ラ ジ リ ア の 南 約 250 キロメートルに 位 置 す る 町 で あ る が 、BDF 製 造 設 備 の 立 地 は 、郊 外 にある大豆集荷場の近隣を予定している。 BDF 製 造 方 法 は 、 技 術 の 確 立 し て い る ア ル カ リ 触 媒 法 を 用 い る 。 BDF 製 造 工 場 で 生 産 さ れ る BDF は 、ペ ト ロ ブ ラ ス 社 が 所 有 す る サ ン パ ウ ロ 市( BDF 製 造 工 場 か ら 約 600 キロメートル)の 石 油 精 製 所 で デ ィ ー ゼ ル 軽 油 に 添 加 し 、バ イ オ デ ィ ー ゼ ル 軽 油として販売する。販売ルートは、ガソリンスタンドを通じて、一般消費者に供給される 予定である。 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 実 施 に よ り 、 製 造 さ れ る BDF が ブ ラ ジ ル 国 内 の 運 輸 用 軽 油 の 代 替 燃 料 と し て 使 用 さ れ る こ と に な り 、 そ の 結 果 、 軽 油 の 使 用 量 が 減 少 し 、 CO 2 排 出 量 も 減 少 す ることが見込まれる。 1 1.2 ブ ラ ジ ル の 概 要 1.2.1 一 般 的 事 項 国名 ブ ラ ジ ル 連 邦 共 和 国 ( Federative Republic of Brazil) 地理 ブ ラ ジ ル は 中 南 米 最 大 の 国 で あ り 、 面 積 は 約 8,55 万 平 方 キロメートルと 南 米 大 陸 の 約 半 分 (47.3% )を 占 め 、日 本 の 23 倍 の 国 土 を 有 し て い る 。世 界 地 図 で 見 る と 東 部 の 海 岸 線 の 膨 ら みはアフリカ大陸の西部のへこみとちょうどかみ合う形になっている。 赤道はブラジルの北部、マカバの近くを通っており、南回帰線はサンパウロの南を通って い る 。 東 西 で 最 も 幅 の 広 い と こ ろ は 4,319 キロメートルで 、 こ れ は 南 米 の 最 長 距 離 4,395 キロメートル と ほ ぼ 同 じ で あ る 。ブ ラ ジ ル は 南 米 大 陸 の エ ク ア ド ル 及 び チ リ を 除 く す べ て の 国 (10 カ 国 ) と国境を接している。 ブ ラ ジ ル の 国 土 は 、 400 万 平 方 キロメートルに も 及 ぶ ア マ ゾ ン 川 流 域 と 、 そ の 南 に 広 が る ブ ラ ジ ル 高 原 に 大 別 さ れ る 。 ブ ラ ジ ル 高 原 の 大 部 分 は 標 高 300∼ 500 メートルの 起 伏 が あ り 、 多 く の低い山脈や渓谷が入りくんでいる。この山脈は国土の南から東北へと、大西洋側と内陸 部を分断する形で連なっている。最高峰はベネズエラとの国境近くにあるピコダネブリー ナ 山 で 標 高 は 3,014 メートルで あ る 。 ま た ブ ラ ジ ル に は 大 別 す る と 8 つ の 水 系 が あ り 、そ の 内 北 部 の ア マ ゾ ン 川 は 、水 量 で 世 界 一 、 長 さ で は ナ イ ル 川 に 次 ぐ 世 界 第 二 位 の 全 長 6,577 キロメートルで あ り 、 そ の う ち 3,615 キロ メートルが ブ ラ ジ ル 領 内 を 流 れ て い る 。 河 口 か ら 3,885 キロメートル、 す な わ ち ペ ル ー の イ キ ト ス ま では大型船の航行が可能である。 ブラジルはその広大さゆえ、次の 5 地域に大別される。 (1 )北 部 アマゾナス州、パラー州、アクレ州、ロンドーニア州、ロライマ州、アマパ州、 トカンチンス州 この地域の大部分はアマゾン川流域にあり、生い茂った熱帯雨林に広く覆われている。 アマゾン川はこの地域の真ん中を西から東へと流れ、大西洋へと注ぎ込んでいる。同地 域 に は 他 に も 多 く の 河 川 が あ り 、世 界 の 5 分 の 1 の 水 量 を 誇 っ て い る 。主 要 都 市 は 、ア マゾナス州の州都マナウス市とパラー州の州都ベレン市である。 ゴ ム の 需 要 が 急 増 し た 19 世 紀 後 半 に な っ て ア マ ゾ ン 川 流 域 は 注 目 を 浴 び る よ う に な る 。そ れ 以 降 こ の 地 域 の 人 口 は 6 倍 に 、ま た 収 入 は 1850 年 か ら 1910 年 の 間 に 12 倍 に な っ た が 、 1910 年 に は ゴ ム 市 場 が 崩 壊 し た 。 1960 年 代 か ら 1970 年 代 に は 、 豊 富 な 鉱 物 資 源 と 農 業 に 対 し 、 再 び 関 心 が 集 ま っ た 。 鉱物の採掘権を管理する法律が改正されたこと、及び外国企業とのジョイントベンチャ ーを行う準備が企業の中にできてきたことにより開発が進み、鉱業は発展した。 政府は様々な移住計画に資金援助をしたが、これらは人の少ないアマゾンの広大な森林 を北東部の土地を必要とする農家に割り振ろうという考えに基づいたものであった。 2 しかし、政府がアマゾン地域を積極的に開墾して農業を奨励したことは、結果的には 同 地 域 が 環 境 破 壊 に 脅 か さ れ る こ と に も つ な が っ た 。1970 年 代 及 び 1980 年 代 に 行 わ れ た 開 発 計 画 や ア マ ゾ ン 地 域 へ の 移 住 の 結 果 、 41 万 4,400 平 方 キロメートルの 森 林 が 伐 採 さ れ 、 そのためブラジル政府は牧畜及び農業計画への奨励金や公的融資の停止、木材の輸出禁 止 な ど 、様 々 な 開 発 抑 制 策 を 打 ち 出 し た 。そ の 結 果 、1989 年 以 降 の 森 林 伐 採 の ペ ー ス は 半 分 に 落 ち 、ア マ ゾ ン 森 林 の 91.5% が 保 全 さ れ た 。今 日 で は 、ア マ ゾ ン の 熱 帯 雨 林 の 保 全 は 、通 信 衛 星 に よ っ て 監 視 さ れ 、EU や ア メ リ カ 合 衆 国 、そ の 他 12 カ 国 の 国 際 団 体 に よる「パイロットプロジェクト」を通じて、環境保全が強化されている。 (2 )北 東 部 マランニョン州、ピアウィー州、パライーバ州、ペルナンブッコ州、バイーア州、 アラゴーアス州、セルジッペ州、リオグランデドノルテ州、セアラー州 広 大 な こ の 地 域 に は 全 人 口 の 30% 近 く が 住 み 、 慢 性 的 な 干 ば つ に 苦 し め ら れ て い る 。 し か し 、 同 地 域 に は 豊 富 な 油 田 が 眠 っ て い る と い わ れ 、 最 近 で は SUDENE(北 東 部 開 発 管 理 庁 )を 通 じ て 莫 大 な 資 金 が 投 入 さ れ 、 か な り の 成 果 を 挙 げ て い る 。 北東部の最大の都市は、レシッフェとサルバドールである。 (3 )南 東 部 リオデジャネイロ州、サンパウロ州、ミナスジェライス州、エスピリトサント州 サンパウロ市、リオデジャネイロ市及びベロオリゾンテ市とそれらの周辺地域は工業 化が進み、ブラジル経済の中心となっている。人口の大半もこの地域に集中している。 (4 )南 部 パラナー州、サンタカタリーナ州、リオグランデドスール州 この地域も開発が進み、第一次産業と第二次産業のバランスが取れた地域となってい る。ブラジル高原は南に向かって下降し、パンパスと呼ばれる平原へと続いている。こ の高原では伝統的な牧畜が行われている。 この地域の最大の都市はリオグランデドスール州の州都ポルトアレーグレである。 (5 )中 西 部 マットグロッソ州、マットグロッソドスール州、ゴイアース州、連邦区 こ の 地 域 は 広 大 な サ バ ン ナ と 熱 帯 の 草 原 に 覆 わ れ 、人 口 も 少 な い 。1960 年 に 建 設 さ れ た首都ブラジリアもこの地域内にあり、連邦政府によって指定された広大なインディオ 保護地区や、野生天国である「マットグロッソ」もある。 気候 熱帯性気候、亜熱帯性気候、半砂漠型乾燥気候、高地の亜熱帯性気候、温帯性気候の 5 つに分けられる。 熱 帯 性 気 候 に 属 す る ア マ ゾ ン 地 域 は 、気 温 が 32℃ 以 上 に な る こ と は 多 く な い 。年 間 平 均 気 温 は 22∼ 26℃ 、 四 季 を 通 じ て 寒 暖 の 差 が 少 な い 。 ブ ラ ジ ル で 最 も 暑 い 地 域 は 北 東 部 で 、5∼ 11 月 の 乾 期 に は 気 温 は し ば し ば 38℃ を 上 回 る 。 サ ン パ ウ ロ 、 ブ ラ ジ リ ア の よ う な 高 原 都 市 は 温 暖 で あ り 、 平 均 気 温 が 19℃ で あ る 。 レ シ ッ フ ェ か ら リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ ま で の 大 西 洋 地 域 の 平 均 気 温 は 23∼ 27℃ で あ る 。 3 リ オ の 南 部 は 四 季 が は っ き り し て お り 、 気 温 の 変 動 は 大 き い も の の 、 平 均 気 温 は 17∼ 19℃ で あ る 。 平均降水量 最も降水量が多いのはアマゾン川河口のベレン市近くと、アマゾニア地方の広い地域で、 年 間 2,000 ミリメートル以 上 を 記 録 す る 。 ま た 、 サ ン パ ウ ロ 州 の 大 傾 斜 地 に 沿 っ た 地 域 も 雨 が よ く 降 る 。 し か し 、 ブ ラ ジ ル の ほ と ん ど の 地 域 で は 年 間 1,000∼ 1,500 ミリメートルと 適 度 な 降 水 量 で 、 夏 の 12∼ 4 月 に 集 中 し て お り 、 冬 は 比 較 的 乾 燥 し て い る 。 ブラジルで最も乾燥しているのは北東部のいわゆる「干ばつ地帯」と呼ばれる、国土の 10% に 当 た る 地 域 で あ る 。こ の 地 域 は カ ラ カ ラ に 乾 燥 し て お り 、作 物 の 成 長 し に く い 地 域 である。レシッフェの南から海岸線に沿って連なる山脈には貿易風がぶつかり雨を降らせ る。 首都 ブラジリア 人口 1 億 8,352 万 人 ( 2005 年 地 理 統 計 院 推 定 ) ブ ラ ジ ル の 人 口 は 、 中 国 、 イ ン ド 、ア メ リ カ 、イ ン ド ネ シ ア に 次 い で 世 界 第 5 位 と な っ て い る 。 ま た 、 若 年 層 の 人 口 比 率 が 高 く 、 29 歳 以 下 の 人 口 が 全 体 の 62% を 占 め て い る 。 20 世 紀 の 初 め か ら 半 ば に か け て の 急 速 な 人 口 増 加 を 受 け 、 1970 年 以 降 人 口 構 成 は 劇 的 な 変化を遂げている。この変化は、主に大規模な都市化と経済の近代化によるものである。 出 生 率 は 1960 年 初 頭 の 6.3 人 (1 女 性 当 た り )か ら 1980 年 代 に は 4.4 人 へ と 落 ち 込 み 、 そ の 結 果 、 人 口 増 加 率 も 1960 年 代 の 2.9% か ら 1990 年 代 に は 1.9%以 下 へ と 減 少 し て い る。 表 1.1 ブ ラ ジ ル の 人 口 及 び 年 間 増 加 率 年 人 口 (百 万 人 ) 年間増加率 1776 1.9 1.8% 1876 10.9 1.9% 1900 17.3 2.2% 1940 41.2 2.3% 1950 51.9 3.1% 1960 70.1 2.9% 1970 93.2 2.7% 1980 121.3 1.7% 1991 146.9 1.9% 2000 169.8 1.6% (出 所 : ブ ラ ジ ル 大 使 館 通商部) 4 人 口 は 世 界 第 5 位 で あ る が 、そ の 人 口 密 度 は 他 国 に 比 べ て 低 く 、人 口 は 大 西 洋 沿 い の 南 東部および北東部の州に集中している。 工 業 は 南 東 部 に 集 中 し て お り 、中 で も サ ン パ ウ ロ 州 は 国 内 の 総 工 業 生 産 の 40% を 占 め て い る 。1970 年 以 降 は 、農 村 か ら 都 市 へ 、北 東 部 か ら 南 東 部 へ の 人 口 移 動 が 激 し く な っ て き ているが、近年はその流れが人口の少ない中西部及び北部へと転じている。 表 1.2 に 人 口 分 布 と 人 口 密 度 を 、 ま た 表 1.3 に 都 市 圏 の 人 口 を 示 す 。 表 1.2 人 口 分 布 と 人 口 密 度 (単 位 : 人 口 : 千 人 、 人 口 密 度 : 1 平 方 キ ロ 当 た り ) 1980 年 1991 年 2000 年 人口 人口密度 人口 人口密度 人口 人口密度 北部 6.0 1.7 10.1 1.7 12.9 3.3 北東部 35.5 22.9 42.4 22.9 47.7 30.6 東南部 52.7 57.0 62.1 57.0 72.4 48.3 南部 19.4 33.6 22.1 33.6 25.1 43.5 中西部 7.7 4.1 9.9 4.1 11.6 6.2 ブラジル全土 121.3 14.3 146.1 14.3 169.8 19.9 注) 行政上、統計上の観点から、特性が近い州でまとめ、5 地域に分割している (各 地 域 の 境 界 線 は 州 で あ る ) (出 所 : ブ ラ ジ ル 大 使 館 通商部) 表 1.3 都 市 圏 の 人 口 (百 万 人 ) 1991 年 2000 年 サンパウロ 9.6 10.4 リオデジャネイロ 5.5 5.9 サルバドール 2.1 2.4 ベロオリゾンテ 2.0 2.2 フォルタレーザ 1.8 2.2 ブラジリア 1.6 2.1 クリチーバ 1.3 1.6 レシッフェ 1.3 1.4 ポルトアレーグレ 1.3 1.4 ベレン 1.2 1.3 都市名 (出 所 : ブ ラ ジ ル 大 使 館 通商部) 人種 ブラジル人は、先住民であるインディオとその後ブラジルに押し寄せたポルトガル人を 中 心 と す る ヨ ー ロ ッ パ 人 、サ ハ ラ 砂 漠 西 方 か ら 来 た ア フ リ カ の 黒 人 の 3 人 種 で 構 成 さ れ て 5 いる。 16 世 紀 の ブ ラ ジ ル に は 数 百 の イ ン デ ィ オ の 種 族 が 住 ん で お り 、民 族 的 に は 近 い に も か か わらず種族により異なった言語を話し文化も違っていた。今日、ブラジル生まれのインデ ィ オ は 約 25 万 人 で 言 語 は 180 に 及 ん で い る 。彼 ら は 国 土 の 10% に 相 当 す る 85 万 平 方 キロメ ートルの 広 大 な イ ン デ ィ オ 保 護 地 区 に 住 ん で い る 。 16 世 紀 半 ば 以 降 、 ア フ リ カ 人 (大 半 が 今 日 の ナ イ ジ ェ リ ア や ベ ナ ン に 当 た る ス ー ダ ン 語 群 の 種 族 )が ブ ラ ジ ル に 連 れ て こ ら れ 、サ ト ウ キ ビ 農 園 、金 や ダ イ ヤ 鉱 山 、さ ら に コ ー ヒ ー 園で奴隷として働かされた。そしてヨーロッパ人とインディオの間で始まった混血は、す ぐに黒人奴隷をも巻き込んだ。 人 種 間 の 混 血 は 、19 世 紀 末 に ブ ラ ジ ル が 世 界 の あ ら ゆ る 国 か ら の 移 民 を 受 け 入 れ 、ま す ます進んだ。一番多くの移民を送り出したのは依然ポルトガルであり、イタリア、レバノ ン が 続 い た 。1908 年 に は 日 本 か ら 781 名 の 移 民 が あ り 、1969 年 ま で の 日 本 人 移 住 者 数 は 24 万 7,312 名 に 上 っ て い る 。今 日 、ブ ラ ジ ル の 日 系 人 社 会 は 、日 本 以 外 で は 最 も 大 き い も のになっている。 言語 ブラジルの公用語はポルトガル語であり、保護地区に住むインディオの種族が話す言語 を除いて、日常生活でも唯一ポルトガル語が使われている。中南米でポルトガル語が話さ れているのはブラジルだけである。 宗教 憲 法 に よ り 信 仰 の 自 由 が 保 障 さ れ て い る 。1889 年 の 共 和 国 宣 言 と と も に ブ ラ ジ ル に は 国 教 が な く な っ た が 、 1980 年 時 点 で 国 民 の 90% 近 く が カ ト リ ッ ク 教 徒 で あ る 。 最 近 で は プ ロテスタントが増加している。またナイジェリアやベナンからの奴隷によりもたらされた 宗教であるカンドンブレはカトリック教に溶け込み、多くの人がカトリック教とカンドン ブレを同時に信仰している。 歴史 ブラジルの発見と植民 1500 年 ペ ド ロ ・ ア ル ヴ ァ レ ス ・ カ ブ ラ ル に よ り 正 式 に 発 見 さ れ る 。 植 民 地 時 代 ( 16∼ 19 世 紀 初 サ ト ウ キ ビ の 栽 培 → 金 ,ダ イ ヤ の 発 見 (1690-1800)) コ ー ヒ ー は 18 世 紀 に フ ラ ン ス 領 ギ ア ナ か ら ブ ラ ジ ル に も た ら さ れ た 。 初 期 の コ ー ヒ ー 園 は 奴 隷 に よ る 労 働 力 が 豊 富 な リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ の 奥 地 で 始 ま る 。19 世 紀 後 半 の 奴 隷 制 の 廃止及びヨーロッパからサンパウロ州への移民の流入により、コーヒー栽培は土壌や気候 がより好条件であるブラジル南部へと広がった。 独 立 ( ポ ル ト ガ ル 王 室 の ブ ラ ジ ル へ の 移 転 (1808∼ 1821)) 1808 年 ナ ポ レ オ ン 軍 が ポ ル ト ガ ル に 侵 攻 し た こ と に よ り 、王 室 は リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ に 移 り 中 央 政 府 を 置 く 。1815 年 ナ ポ レ オ ン 軍 が ポ ル ト ガ ル か ら 撤 退 し た 6 年 後 の 1821 年 に 国 王はリスボンに帰還したが、王子を総督としてリオに残した。 6 1822 年 王 子 は ブ ラ ジ ル 帝 国 の 独 立 を 宣 言 、 ド ン ペ ド ロ 1 世 と 称 す 。 帝 政 は 、 1822-1889 年 の 間 続 い た が 、 そ の 間 ブ ラ ジ ル は 政 治 的 及 び 文 化 的 に も 成 熟 し 、 広 大な国土の統一が確固たるものになった。また行政府が設立され、奴隷解放が段階的に行 わ れ 、 1888 年 に 完 全 に 廃 止 さ れ た 。 共和制 しかし奴隷制の廃止は、奴隷所有者である地主階級を没落させ、君主制の政治基盤を急 速 に 揺 る が す こ と に つ な が っ た 。 1889 年 皇 帝 は 退 位 し 、 こ こ に 共 和 制 が 設 立 さ れ た 。 申請共和国ブラジルは連邦制を採用した。その基本的性格は現在も維持されている。連邦 制の下、帝政時代の地域区分は州に置き換えられ、議会制は大統領制に変わり、上院、下 院の二院制が制定されると同時に、完全に独立した最高裁判所が設立された。 第二次大戦後のブラジル 1946 年 憲 法 制 定 議 会 に よ り 新 し い 民 主 憲 法 が 承 認 さ れ 、そ の 効 力 は 1967 年 ま で 続 い た 。 1964 年 軍 隊 に よ る ク ー デ タ ー に よ り 1964-1985 年 の 間 軍 政 が 敷 か れ 、 こ の 期 間 の 大 統 領 はすべて軍出身であった。 1985 年 、 21 年 ぶ り に 民 間 出 身 の 大 統 領 が 選 出 さ れ た 。 1989 年 直 接 選 挙 に よ る 大 統 領 が 選 出 さ れ た 。 1.2.2 政 治 政治体制 元首 連 邦 共 和 制 、 三 権 分 立 (米 国 型 ) ルイース・イナシオ・ルーラ・ダ・シルウヴァ大統領 (2003 年 1 月 就 任 、 任 期 4 年 ) 政治制度 憲法 君 主 制 の 廃 止 後 、1891 年 に 共 和 制 の 下 で 交 付 さ れ た 最 初 の 憲 法 に よ り 、大 統 領 制 と 行 政 、 立 法 、司 法 の 三 権 分 立 が 制 定 さ れ た 。こ の 原 則 は 共 和 政 時 代 に 制 定 さ れ た そ の 後 の 6 つ の 憲 法 で も 維 持 さ れ た 。 ま た 、 1984 年 に 召 集 さ れ た 制 憲 議 会 に よ り 起 草 さ れ 、 1988 年 10 月 5 日 に 発 布 さ れ た 現 行 憲 法 に も そ の 流 れ は 残 っ て い る 。 1988 年 制 定 の 憲 法 に は 、 環 境 保護から行政に対する立法権の拡大まで幅広い視点が盛り込まれている。 ブ ラ ジ ル は 26 州 と 1 連 邦 区 よ り 構 成 さ れ る 連 邦 共 和 国 で あ る 。各 州 に は 州 政 府 が あ り 、 その政治体制は中央政府と似ており、また各州には独自の州憲法があり、連邦政府または 市 (郡 )議 会 の 属 さ な い 分 野 に お い て 権 限 を 行 使 で き る 。 各州の行政権の最高職は知事であり、連邦憲法の下、国民による直接選挙により選出さ れる。州の立法権は州議会により行使される。州の裁判所は連邦裁判所の規範に準じてお り、その司法権は、連邦裁判所との食い違いや重複を避けるため限定されている。 約 4,400 あ る 市 (郡 )議 会 は 、 地 方 の 事 項 に 限 定 し て 自 治 権 を 有 し 、 独 自 の 基 本 法 の 規 定 7 に基づき運営されている。 立法 国の立法機関は国会であり、上院と下院により構成され、下院議員は各州及び連邦区か ら 選 出 さ れ 、定 員 は そ れ ぞ れ の 人 口 に 基 づ い て 決 め ら れ て い る 。任 期 は 4 年 で 、有 権 者 の 無記名投票による直接選挙で選ばれる。 上 院 議 員 は 各 州 及 び 連 邦 区 3 名 の 選 出 で 任 期 は 8 年 ,4 年 ご と に 定 員 の 3 分 の 1 ま た は 3 分 の 2 を 改 選 す る 。こ の 選 挙 は 下 院 と 同 時 に 行 わ れ 、上 院 、下 院 と も 制 限 な く 再 選 が 可 能 で あ る 。 2002 年 現 在 、 上 院 議 員 81 名 、 下 院 議 員 513 名 と な っ て い る 。 行政 行 政 の 最 高 職 は 大 統 領 で あ る 。大 統 領 及 び 副 大 統 領 の 任 期 は 4 年 で 、一 度 に 限 り 再 選 が 認められている。大統領が任期の半ばで辞任したときは、残務期間完了まで副大統領が大 統領職を代行する。もし副大統領が代行できない場合は、下院議長、上院議長、連邦最高 裁判所長官の順で代行権が引き継がれる。 大統領は国務大臣を任命し、国務大臣は大統領に対し個別的に責任を負う。大統領は国 務大臣の罷免を常時行うことができる。上院、下院、委員会は大臣に出席を求め、議案を 審議する。 司法 司法機関は連邦最高裁判所、高等連邦裁判所、地方裁判所、選挙裁判所、労働裁判所、 軍事裁判所、その他の特定法廷などからなる。すべての裁判官は終身職である。 連邦最高裁判所は司法制度の最高機関であり、その権威は全国に及ぶ。法律及び憲法に 関 す る 学 識 と 法 曹 経 験 を 積 ん だ 11 名 の 裁 判 官 で 構 成 さ れ 、 任 命 は 上 院 の 事 前 承 認 を 経 て 大統領が行う。 選挙制度 投 票 は 18 歳 か ら 70 歳 ま で の 読 み 書 き の で き る す べ て の 国 民 に 義 務 付 け ら れ て い る 。 候補者は政党に属していなければならない。政党の登録は、立法により制定された最低 条件を満たせば、上院選挙裁判所により承認される。 1.2.3 経 済 経済史 ブラジルの経済史は、輸出産品が周期的に連続して開発された点に特徴がある。具体的 に は 、植 民 地 時 代 初 期 の 木 材 パ ウ ブ ラ ジ ル 、16,17 世 紀 の サ ト ウ キ ビ 、18 世 紀 の 貴 金 属 (金 、 銀 )、宝 石 (ダ イ ヤ モ ン ド と エ メ ラ ル ド )、そ し て 19 世 紀 か ら 20 世 紀 初 頭 に か け て の コ ー ヒ ーなどが上げられる。このような経済サイクルと平行して、小規模農業や牧畜も発展して 8 き た 。し か し 、1888 年 の 奴 隷 制 廃 止 、そ し て 1889 年 の 君 主 制 か ら 共 和 制 へ の 移 行 を 機 に 、 ブラジル経済は混乱の時代へと入っていった。 共 和 国 政 府 の 努 力 に よ り 、財 政 は か ろ う じ て 安 定 し た が 、1929 年 の 世 界 恐 慌 に よ り 再 び 国 の 建 て 直 し が 急 務 と な っ た 。1940 年 代 に は 最 初 の 製 鉄 所 が 米 国 輸 出 入 銀 行 の 融 資 に よ り 、 リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ 州 の ボ ル タ レ ド ン ダ に 建 設 さ れ た 。1950 年 代 か ら 1970 年 代 に か け て は 、 自動車、石油化学、鉄鋼などの基幹産業が発達した。 1970 年 代 に 入 り 、欧 州 や 日 本 か ら 中 南 米 諸 国 へ 融 資 が 行 な わ れ 、こ の 資 本 は イ ン フ ラ 投 資 に 向 け ら れ 、 民 間 投 資 が 行 わ れ な い 分 野 に は 国 営 企 業 が 設 立 さ れ た 。 1970 年 か ら 1980 年 ま で の 国 内 総 生 産 量 (GDP)の 平 均 成 長 率 は 8.5% を 記 録 し 、 一 人 当 た り の 国 民 所 得 は 4 倍 に な り 、 1980 年 に は 2,200 ド ル に 達 し た 。 し か し 、1980 年 代 初 頭 、世 界 的 な 金 利 の 急 上 昇 を 契 機 に 、中 南 米 諸 国 は 金 融 危 機 に 陥 っ た。ブラジルは、通貨価値修正制度の廃止や、物価の全面凍結などの実施、また債権国と 債 務 の 繰 り 延 べ 協 定 の 締 結 な ど に よ り 、1980 年 代 終 わ り に は 債 務 を カ バ ー で き る ほ ど 貿 易 収支がプラスになった。 1980 年 代 の 金 融 危 機 は 、経 済 安 定 化 プ ロ グ ラ ム「 レ ア ル プ ラ ン 」の 実 施 に よ り 経 済 は 再 び安定と成長への道に戻ることができた。 2000 年 に お け る 国 内 総 生 産 (GDP)成 長 率 は 約 4.6% 、金 額 は 5,954 億 ド ル (国 民 一 人 当 た り 3,584 ド ル )、 2001 年 の GDP は 世 界 の ト ッ プ テ ン に 入 る ほ ど の 経 済 大 国 に 成 長 し た 。 経済情勢が好転した結果、所得分布の問題解決にも大きな進展が見られ、国民生活の質的 改 善 が 図 ら れ た 。 1993 年 の 貧 困 層 人 口 は 4,300 万 人 で あ っ た が 、 1995 年 に は そ の 数 が 1,300 万 人 に 減 少 し て い る 。 メルコスル 南 米 南 部 共 同 市 場 (メ ル コ ス ル )は 、1991 年 に 関 税 統 合 政 策 を 用 い て 、欧 州・ア ジ ア・北 米諸国との国際関係においてより重要な役割を果たせるような南米経済ブロックを創設す ることを目的として、アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイにより設立され た。 こ の ブ ロ ッ ク で 製 造 さ れ る 製 品 の 約 90% が 輸 入 関 税 な し で 域 内 で 取 引 さ れ て い る 。ま た 域 外 に 対 し て 85% の 品 目 に つ い て 共 通 関 税 率 (0-20% )を 適 用 す る ほ か 、産 業 経 済 政 策 の 共 同歩調に取り組んでいる。 統計的に見るブラジル社会 こ こ 半 世 紀 の 間 ブ ラ ジ ル で は 高 齢 化 が 進 ん で い る 。 人 口 に 対 す る 14 歳 未 満 の 比 率 は 43% か ら 31% に 低 下 し 、 そ の 一 方 60 歳 以 上 は 4% か ら 9% に 上 昇 し て い る 。 ま た 平 均 寿 命 は 46 歳 か ら 68 歳 に 上 昇 し て い る 。 識 字 率 も 50% か ら 85% に 向 上 し て い る 。 労 働 者 数 も 増 加 し て お り 、新 規 求 職 者 の 雇 用 を 確 保 す る た め に は 、毎 年 160 万 人 の 仕 事 を 新 た に 創 出せねばならない状態である。 ブ ラ ジ ル は エ ネ ル ギ ー 供 給 の 約 60% を 水 力 発 電 や エ タ ノ ー ル と い っ た 再 生 可 能 資 源 に 依 存 し て い る 。石 油 の 自 給 率 は 50% 前 後 に 達 し て い る 。ブ ラ ジ ル は 世 界 一 の 鉄 鉱 石 輸 出 国 9 であり、鉄鋼製品の輸出でも世界有数の地位を占めている。その他主要原料として石油化 学製品、アルミニウム、非鉄金属、肥料、セメントなどがあり、工業製品としては、自動 車、航空機、電気・電子機器、繊維・衣類などが上げられる。主な貿易相手国は、アメリ カ、ドイツ、スイス、日本、イギリス、フランス、アルゼンチン、メキシコ、カナダであ る。 2001 年 の GDP は 5,954 億 ド ル で 、世 界 の ト ッ プ テ ン に 入 っ た 。国 内 生 産 に 占 め る シ ェ ア は 、 鉱 業 が 37.2% 、 農 業 7.8% 、 サ ー ビ ス 部 門 が 55.0% で あ っ た 。 主要経済指標 (1) 主 要 産 業 (2) GDP 製 造 業 、 鉱 業 (鉄 鉱 石 他 )、 農 牧 業 (砂 糖 、 オ レ ン ジ 、 コ ー ヒ ー 、 大 豆 他 ) 6,049 億 ド ル (2004 年 ) (3) 一 人 当 た り の GDP 3,331 ド ル (2004 年 ) (4) 経 済 成 長 率 (% ) 4.9(2004 年 ) (5) 物 価 上 昇 率 (% ) 7.6(2004 年 ) (6) 失 業 率 (% ) (7) 総 貿 易 額 11.5(2004 年 ) (a)輸 出 965 億 ド ル (2004 年 ) (b)輸 入 628 億 ド ル (2004 年 ) (8) 貿 易 品 目 (2004 年 ) (a)輸 出 : 基 礎 産 品 (29.6% )(鉄 鉱 石 、 コ ー ヒ ー 、 大 豆 、 鶏 肉 等 )、 工 業 製 品 (68.8% )(鉄 鋼 、 航 空 機 、 乗 用 車 、 ア ル ミ 、 パ ル プ 、 原 油 等 ) (b)輸 入 : 資 本 財 (19.3% )、 原 材 料 ・ 中 間 財 (53.4% )、 消 費 財 ・ 原 油 等 (27.3% ) (9)貿 易 相 手 国 (2004 年 ) (a)輸 出 : EU(25.0% )、 米 (21.8% )、 中 南 米 (20.4% 、 内 メ ル コ ス ー ル 9.2% )、 ア ジ ア (15.1% 、 内 日 本 2.9% ) (b)輸 入 : EU(25.4% )、 米 (18.3% )、 中 南 米 (16% 、 内 メ ル コ ス ー ル 10.2% )、 ア ジ ア (19.5% 、 内 日 本 4.6% ) (10) 通 貨 レアル (11) 為 替 レ ー ト 1 米 ド ル = 2.4 レ ア ル (2005 年 8 月 現 在 )(1 レ ア ル = 約 50 円 ) 二国間関係 (1) 我 国 の 援 助 実 績 (a)有 償 資 金 協 力 (2003 年 度 ま で )3,553.54 億 円 (b)無 償 資 金 協 力 (2003 年 度 ま で )12.34 億 円 (c)技 術 協 力 (2003 年 度 ま で )940.46 億 円 (中 南 米 第 1 位 ) 10 (2) 二 国 間 貿 易 表 1.4 ブ ラ ジ ル か ら の 主 要 輸 入 産 品 (FOB ベ ー ス ) (単 位 : US$) 2003 品名 % 2002 2003/ 2002(% ) % 鉄鉱石 457 19.8 418 19.9 9.3 アルミニウムの塊 383 16.6 258 12.3 48.8 鶏肉 237 10.3 215 10.3 10.1 大豆 140 6.1 140 6.7 0.0 フェロアロイ 116 5.0 111 5.3 4.8 化学木材パルプ 116 5.0 99 4.7 17.5 コ ー ヒ ー (生 豆 ) 115 5.0 93 4.4 23.6 オレンジジュース(冷 凍 し た も の ) 76 3.3 77 3.6 ‐ 0.6 チップ状又は小片状の木材 53 2.3 48 2.3 11.7 たばこ 49 2.1 48 2.3 2.7 その他 567 24.5 592 28.2 ‐ 4.2 2,311 100.0 2,098 100.0 10.1 輸入総額 (出 所 : ブ ラ ジ ル 開 発 工 業 貿 易 省 海 外 貿 易 局 ) 表 1.5 ブ ラ ジ ル へ の 主 要 輸 出 産 品 (FOB ベ ー ス ) (単 位 : US$) 品名 2003 % 2002 % 2003/ 2002(% ) 201 8.0 149 6.4 34.7 153 6.1 33 1.4 360.3 集積回路及び半導体等 139 5.5 115 4.9 21.0 ベアリング及 び トランスミッションの 部 分 126 5.0 96 4.1 30.7 自動車及びその部分品 97 3.9 103 4.4 ‐ 5.6 ポンプ、コンプレッサー及 び ファンそ の 他 72 2.8 74 3.2 ‐ 3.1 通信又は受信機用の部分品 69 2.7 65 2.8 6.0 分析機器及び測定機器その他 69 2.7 59 2.5 17.0 自 動 車 データ処 理 機 械 用 の 部 分 67 2.6 66 2.8 0.6 乗用車 64 2.5 76 3.2 ‐ 15.8 その他 1,464 58.1 1,510 64.3 ‐ 3.1 輸出総額 2,521 100.0 2,348 100.0 7.4 自 動 車 及 び トラクターの 部 分 品 及 び 附属品 モーター、ジェネレーター及 び トランスフォーマー の部分品及び附属品 品及び附属品 の部分品 品及び附属品 (出 所 : ブ ラ ジ ル 開 発 工 業 貿 易 省 海 外 貿 易 局 ) 11 1.2.4 農 業 植民地時代初期から、農業は経済の中心的な役割を担った。大規模農業により、ブラジ ルは世界経済と結びついてきた。農業経済の基礎は、単一の輸出用作物を栽培する大規模 農 地 で あ り 、そ の 生 産 に は 奴 隷 の 労 働 力 が 使 わ れ て き た 。16 世 紀 に は サ ト ウ キ ビ 栽 培 が 始 ま り 、 「爆 発 的 な ブ ー ム 」と な っ た 後 衰 退 し 、 次 の 産 品 、 す な わ ち 綿 花 、 カ カ オ 、 ゴ ム 、 そ してコーヒーへと続く一連の農業サイクルが続いた。 1970 年 代 に 入 り 、輸 出 農 産 物 の 数 は 全 般 的 に 増 加 し て い っ た 。大 豆 に よ る 収 益 は 、コ ー ヒーやカカオ、サトウキビなどの伝統的産品を凌ぐまでになった。半加工品や加工品の量 も増え、その輸出額も増加していった。これは、農作物より加工品の生産を奨励した政府 の政策によるものであった。 1980 年 代 の 農 業 は 、か つ て の サ ト ウ キ ビ や コ ー ヒ ー 、ゴ ム の よ う に 、単 一 作 物 が 経 済 を 左右するようなことにはならなくなった。連邦政府は、財政措置や特別融資により、農村 地域の生産性の向上を強力に進めた。さらに、農村部から都市部への人口の流出を抑える ため、社会福祉の均等化、農地改革計画の策定、非生産的な小農地の活性化、そして遠隔 地 の 生 活 向 上 の た め の 政 策 を 実 施 し た 。そ の 結 果 、1980 年 か ら 1992 年 の 農 作 物 生 産 量 は 、 人 口 増 加 率 (26% )よ り も 急 激 な 伸 び (38% )を 示 し 、農 作 物 の 国 内 供 給 が 増 え た だ け で な く 、 輸出も増加した。 最 近 の 調 査 に よ れ ば 、 ブ ラ ジ ル は コ ー ヒ ー 、 サ ト ウ キ ビ 、オ レ ン ジ は 世 界 第 1 位 、 フ ェ ジ ョ ン 豆 、カ ッ サ バ 、大 豆 は 第 2 位 、と う も ろ こ し は 第 3 位 、穀 類 は 第 4 位 の 生 産 国 に な っている。 牧 畜 業 関 連 で は 、ブ ラ ジ ル は 世 界 第 2 位 の 牛 肉 生 産 国 で あ り 、牛 の 頭 数 は 世 界 一 で あ る 。 鶏肉の生産・輸出は世界第 2 位、豚肉の生産・輸出は世界第 4 位である。 1.2.5 エ ネ ル ギ ー エネルギー概要 ブラジルは石油、天然ガスに加え、石炭、ウランなど豊富なエネルギー資源を有してい る 。 水 力 も 豊 富 で 、 総 発 電 能 力 7,490 キロワットの う ち 87% を 水 力 発 電 が 占 め て お り 、 水 力 発 電 量 で は 世 界 第 2 位 で あ る 。 た だ 、 2001 年 の 旱 魃 に 伴 う 電 力 危 機 の 結 果 、 2001 年 6 月 か ら 2002 年 3 月 ま で 電 力 の 使 用 制 限 が 実 施 さ れ た 。 こ れ を 契 機 に 、 ブ ラ ジ ル で は 水 力 発 電 か ら 石 油 ・ 天 然 ガ ス 火 力 発 電 へ の 転 換 が 推 進 さ れ て お り 、 現 在 2,000 万 キロワットの 火 力 発 電 所の新設とアルゼンチンからの電力輸入が検討されている。 1995 年 に は 鉱 山 動 力 省 (Ministry of Mines and Energy) と 産 業 商 業 省 (Ministry of Industry and Commerce)の 共 同 決 定 に よ る 電 力 節 約 プ ロ グ ラ ム (PROCEL)が 実 施 さ れ た 。 PROCEL の 目 的 は 電 力 の 合 理 的 な 使 用 を 促 進 し 、無 駄 を 廃 し 効 率 を 高 め る こ と に よ り 総 合 的 な 生 産 性 を 向 上 さ せ る こ と に あ る 。2000 年 4 月 に は 電 力 拡 張 10 カ 年 計 画 (Plano Decenal de Expansao・ PDE2000/2009)が 発 表 さ れ て い る 。 12 表 1.6 ブ ラ ジ ル の エ ネ ル ギ ー 資 源 (2001 年 末 ) 単位 確認埋蔵量 推 定 /予 想 合 計 製油換算 埋蔵量 百 万 トン 石油 百 万 bbl 8,485 4,497 12,982 1,127,758 シェールオイル 百 万 bbl 2,800 59,139 61,938 382,786 ガス 億 ft 3 77,636 39,740 117,377 223,834 シェールガス 億 ft 3 39,199 830,955 870,154 104,340 石炭 百 万 トン 10,131 22,239 32,370 2,560,104 ピート(3,350kcal/kg) 百 万 トン 129 358 487 40,092 水力 GW/年 93 51 143 236,003 原 子 力 (ウラン U308) U308 トン 177,500 131,870 309,370 1,236,287 (出 所 : 鉱 山 動 力 省 ) ブ ラ ジ ル の 一 次 エ ネ ル ギ ー 供 給 の う ち 石 油 は 42% を 占 め て お り 、 天 然 ガ ス も シ ェ ア は 8% 程 度 で あ る が 近 年 の 伸 び は 著 し い 。 こ の ほ か 、 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー と し て サ ト ウ キ ビ に 由 来 す る 製 品 (エ タ ノ ー ル 、バ ガ ス な ど )が 15% と 高 い シ ェ ア を 占 め て い る の が 特 徴 で あ る。 表 1.7 一 次 エ ネ ル ギ ー 供 給 量 の 推 移 (単 位 : 千 toe) 1985 1990 1995 2000 2003 2003 シェア% 61,865 70,877 87,025 111,793 97,488 53.0 48,227 56,614 69,032 86,735 77,246 42.0 天 然 ガス 2,873 4,230 5,289 9,456 15,675 8.5 石炭 9,866 9,446 11,810 13,829 1,822 1.0 899 587 894 1,772 2,745 1.0 65,878 67,403 71,227 72,757 86,388 47.0 水力 14,423 18,660 23,140 28,000 26,301 14.3 薪炭 32,513 28,180 22,975 21,482 25,990 14.1 サトウキビ製 品 17,378 18,459 22,225 19,252 28,348 15.4 1,564 2,104 2,887 4,023 5,749 3.1 127,743 138,280 158,252 184,550 183,876 100.0 非 再 生 可 能 エネルギー 石油 ウラン U308 再 生 可 能 エネルギー その他 合 計 (出 所 : 鉱 山 動 力 省 ) 石油政策 第 一 次 、第 二 次 の 石 油 危 機 の 際 、ブ ラ ジ ル は 石 油 の 90% を 輸 入 に 依 存 し て い た 。2 度 に わ た る 石 油 危 機 の 結 果 、ブ ラ ジ ル が 石 油 の 輸 入 に 支 払 う 額 は 1972 年 の 6 億 ド ル か ら 1974 13 に は 26 億 ド ル 、 1981 年 に は 106 億 ド ル に 増 加 し た 。 対 外 債 務 に 占 め る 石 油 の 支 払 額 は 1973 年 の 9.7% が 1981 年 に は 57.2% に 上 昇 し た 。 こ の よ う な 背 景 か ら 、 ブ ラ ジ ル 政 府 は 石油に代わるエネルギー源として自国産のエタノールの導入を推進し、同時に国内の石油 資源の開発を積極的に行うことを施策として進めてきた。 ブ ラ ジ ル の 石 油 は 1939 年 に 発 見 さ れ た 。1990 年 代 初 頭 か ら 急 速 に 探 鉱 活 動 が 推 進 さ れ 、 現 在 で は 南 米 に お い て ベ ネ ズ エ ラ に 次 ぐ 石 油 資 源 量 (84 億 バレル)を 有 し て い る 。 2002 年 の 生 産 量 は 154 万 バレル/日 で 、 国 内 消 費 量 169 万 バレル/日 の 90% を 自 給 す る ま で に 至 っ た 。 天 然 ガ ス の 2002 年 初 に お け る 埋 蔵 量 は 7.8Tcf(テラキュービクフィート)と 南 米 で は 5 位 の 埋 蔵 量 (ベ ネ ズ エ ラ 、 ア ル ゼ ン チ ン 、 ボ リ ビ ア 、 ペ ル ー に 次 ぐ )を 有 す る が 、 2000 年 の 生 産 量 は 260Gcf(ギガキュービクフィート)と 増 大 す る 国 内 需 要 (2000 年 333Gcf)を 満 た す に は 至 っ て い な い 。 こ の た め 、 1999 年 7 月 か ら は ボ リ ビ ア か ら の 輸 入 が 、 2000 年 7 月 か ら は ア ル ゼ ン チ ン か らの輸入が開始されている。 表 1.8 石 油 、 天 然 ガ ス 確 認 埋 蔵 量 の 推 移 (単 位 : 千 toe) 1975 石油 1980 1985 1990 1995 2000 2001 億 バレル 7.59 13.18 21.68 45.13 62.23 84.65 84.85 Tcf 0.92 1.86 3.27 6.07 7.34 7.80 7.76 天 然 ガス (出 所 : 鉱 山 動 力 省 ) ブ ラ ジ ル の 2002 年 に お け る 石 油 の 消 費 量 は 169 万 バレル/日 、原 油 、石 油 製 品 の 輸 入 量 は 約 16 万 バレル/日 で 依 然 と し て 石 油 消 費 量 の 10% を 輸 入 に 依 存 し て い る が 、 輸 入 依 存 度 は 2001 年 の 20% か ら 半 減 し て い る 。 原 油 、 石 油 製 品 の 主 な 輸 入 先 は ナ イ ジ ェ リ ア 、 ア ル ゼ ンチン、サウジアラビア、ベネズエラなどである。 表 1.9 石 油 輸 入 量 、 輸 入 依 存 度 の 推 移 (単 位 : 千 B/D) 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 824.1 885.9 1,024.7 1,156.1 1,298.0 1,364.7 1,535.2 原 油 輸 入 量 (含 コンデンセート)(b) 549.1 549.4 521.7 461.9 376.6 300.6 134.8 石 油 製 品 輸 入 量 (c) 177.6 185.7 144.4 150.4 137.4 36.5 24.1 1,550.8 1,621.0 1,690.8 1,768.4 1,812.0 1,701.8 1,694.1 726.7 735.1 666.1 612.3 514.0 337.1 158.9 46.9 45.3 39.4 34.6 28.4 19.8 9.4 原油生産量 (含 NGL,コンデンセート)(a) 石 油 消 費 量 (d)=(a)+(b)+(c) 輸 入 依 存 量 (e)=(d)-(a) 輸 入 依 存 度 (e)/(d)% (出 所 : ANP) ブ ラ ジ ル で は 1995 年 に 憲 法 改 正 が 行 わ れ 、 政 府 独 占 の 石 油 事 業 に 対 し 私 企 業 の 参 加 を 認 め る と い う 法 制 度 の 弾 力 化 が 実 施 さ れ た 。さ ら に 1997 年 7 月 に は 石 油 投 資 法 (Petroleum 14 Investment Law, No.9478)が 制 定 さ れ た 。政 令 に 基 づ き 、石 油 政 策 決 定 の 役 割 を 担 う た め の CNPE(国 家 エ ネ ル ギ ー 政 策 審 議 会 、 National Council for Energy Policy)が 設 立 さ れ 、 鉱 山 動 力 省 の 傘 下 に 設 立 さ れ た ANP(国 家 石 油 事 業 団 、 Brazilian National Petroleum Agency)が CNPE の 政 策 を 実 施 し 、石 油 産 業 の 自 由 化 を 監 視 す る 役 割 を 担 う こ と に な っ た 。 この背景には国内の石油産業に競争原理を導入するという側面よりも、むしろ石油の探鉱 開発に対する投資を促進し、石油生産を拡大することにより輸入依存度を低減、石油の自 給を図るという目的があった。 ペ ト ロ ブ ラ ス (Petoroleo Brasileiro S.A.)は 1953 年 の 創 設 以 来 、 ブ ラ ジ ル 国 内 に お け る 石油の探鉱、開発、生成、販売を独占し、同時に石油政策の決定、石油産業の管理という 役割を担ってきたが、石油投資法に基づき探鉱、開発、生成パイプライン、タンカーによ る輸送といった各分野の自由化が順次実施された。 また、石油投資法には製油所、天然ガスの処理、貯蔵設備の建設あるいは拡張にかかる 全 て の 企 業 、 コ ン ソ ー シ ア ム は ANP の 認 可 を 得 る べ き こ と を 定 め て い る 。 従来、消費者保護のため、製油所出荷価格は固定され、各製品の価格は製油所出荷段階 あ る い は タ ー ミ ナ ル に お け る 卸 売 段 階 で は 同 一 で あ っ た 。 1998 年 7 月 に 原 油 価 格 が 世 界 の市場価格とリンクされ、下流部門では卸売り、小売マージンが自由化された。石油の精 製 、 輸 送 、 タ ー ミ ナ ル 事 業 に 関 し て は 2000 年 11 月 に ANP 令 251 号 が 公 布 さ れ 、 こ れ ら の 事 業 に お け る ペ ト ロ ブ ラ ス の 独 占 が 排 除 さ れ た 。 2002 年 1 月 か ら は 製 油 所 出 荷 価 格 が 自 由 化 さ れ 、石 油 製 品 の 輸 入 に 対 す る 規 制 も 撤 廃 さ れ た 。こ の 結 果 、ペ ト ロ ブ ラ ス は 原 油 、 石油製品の輸入に関しても独占的な地位を失うことになった。 こ の よ う に ブ ラ ジ ル の 石 油 産 業 に 対 す る 規 制 緩 和 は 2002 年 1 月 で ほ ぼ 終 了 し て い る 。 ただ、ペトロブラスは国内の石油精製設備のほとんどを保有しており、事実上は原油の輸 入を独占している。また、これにより国内の石油製品に価格に大きな影響力を維持してい る。 石油精製 ブ ラ ジ ル に は 13 の 製 油 所 が 存 在 す る 。う ち ペ ト ロ ブ ラ ス が 11 の 製 油 所 を 有 し 、精 製 能 力 は 193 万 バレル/日 と 国 内 精 製 能 力 の 98% を 占 め て い る 。 ブ ラ ジ ル 南 部 、 リ オ グ ラ ン デ ・ ド ・ ス ー ル 州 に あ る ペ ト ロ ブ ラ ス の 189,000 バレル/日 の Refap 製 油 所 に は Repsol YPF が 30% の 資 本 参 加 を 行 っ て い る 。製 油 所 は い ず れ も 輸 入 原 油 の 処 理 を 前 提 に 設 計 さ れ て い る こ と か ら 、重 質 の 国 産 原 油 を 処 理 す る た め に は 今 後 相 当 規 模 の 設 備 の 拡 充 が 必 要 と さ れ る 。 残 る 2 箇 所 の 製 油 所 は 小 規 模 で 、 精 製 能 力 は 計 31,000 バレル/日 に 過 ぎ な い 。 1 つ は Ipiranga が リ オ グ ラ ン デ ・ ド ・ ス ー ル 州 に 保 有 す る 能 力 17,000 バレル/日 の 製 油 所 、 も う 1 つ は Repsol YPF と 地 元 ブ ラ ジ ル の Grupo Peixuto de Castro が 保 有 す る リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ 州 の Manguinhos 製 油 所 (14,000 バレル/日 )で あ る 。 2002 年 に お け る 石 油 製 品 の 生 産 量 は 9,856 万 キロリットル(約 170 万 バレル/日 )、1995 年 か ら の 伸 び 率 は 4.0% で あ る 。 15 表 1.10 石 油 製 品 生 産 量 の 推 移 (単 位:千 キロリットル) 1995 2000 2001 2002 02/95 伸び率% LPG 6,788 7,893 8,793 9,093 − 1,263 1,256 1,300 7,080 10,182 9,917 8,794 3.1 14,643 18,576 19,930 19,407 4.1 航空ガソリン 107 85 93 71 − 5.7 灯油 161 200 228 227 5.1 3,161 3,744 3,714 3,625 2.0 軽油 26,527 30,883 33,217 33,321 3.3 重油 11,875 16,190 17,634 16,487 4.8 1,276 1,764 1,628 1,664 3.9 コークス 818 1,958 1,793 1,817 12.1 潤滑油 684 739 710 768 1.7 パラフィン 137 152 120 136 − 0.1 溶剤 415 515 618 685 7.4 1,206 1,118 948 1,161 − 0.5 74,878 95,262 100,599 98,557 4.0 製油所燃料 ナフサ ガソリン ジェット燃料油 アスファルト その他 合 計 4.3 (出 所 : ANP) 2002 年 に お け る 石 油 製 品 の 輸 出 量 は 1,327 万 キロリットル(約 23 万 バレル)で 、 こ の う ち バ ン カ ー 重 油 を 含 め た 重 油 が 878 万 キロリットル、 66% を 占 め て い る 。 重 油 輸 出 量 の 58% 、 285 万 キロリ ットルが 米 国 向 け で あ る 。 次 に 多 い の が ガ ソ リ ン で 339 万 キロリットル、 約 26% を 占 め て お り 、 ブ ラ ジ ル 国 内 で は ガ ソ リ ン が 余 剰 傾 向 に あ る こ と が 見 て 取 れ る 。輸 出 ガ ソ リ ン の 約 60% 、206 万 キロリットルが 米 国 向 け で あ る 。 ブ ラ ジ ル 国 内 の 軽 油 供 給 は む し ろ 不 足 気 味 で 推 移 し て い る 。2002 年 に お け る 石 油 製 品 の 輸 入 量 は 1,681 万 キロリットルで 、こ の う ち 軽 油 が 639 万 キロリットル、38% を 占 め て い る 。軽 油 の 主 な 輸 入 元 は イ ン ド (163 万 キロリットル、25.5% )、ベ ネ ズ エ ラ (143 万 キロリットル、22.4% )、サ ウ ジ ア ラ ビ ア (51 万 キロリットル、 8.0% )で あ る 。 16 表 1.11 石 油 製 品 輸 出 量 の 推 移 (単 位 : 千 キロリットル) 1995 2000 2001 2002 1,004 2,021 2,965 3,390 35 21 21 18 0 0 50 32 3 24 4 軽油 504 61 73 16 重油 923 1,782 6,334 4,915 1,224 3,091 3,486 3,869 10 8 175 425 887 662 829 4,151 7,877 13,574 13,266 ガソリン 航空ガソリン ナフサ 4 灯油 ジェット燃料油 バンカー重油 LPG その他 合 計 (出 所 : ペ ト ロ ブ ラ ス ) 表 1.12 石 油 製 品 輸 入 量 の 推 移 (単 位 : 千 キロリットル) 1995 2000 2001 2002 914 61 0 164 0 0 0 0 3,559 3,805 3,308 3,250 3 0 0 0 640 903 1,182 996 軽油 4,250 5,801 6,585 6,389 重油 435 107 13 59 LPG 4,236 5,097 3,847 3,353 2,223 2,826 2,171 824 297 458 431 14,860 18,293 18,220 16,812 ガソリン 航空ガソリン ナフサ 灯油 ジェット燃料油 石油コークス その他 合 計 (出 所 : ペ ト ロ ブ ラ ス ) 石油製品の販売 ブ ラ ジ ル の 自 動 車 保 有 台 数 は 約 2,100 万 台 で 、う ち 乗 用 車 が 1,600 万 台 と 全 体 の 80% を 占めている。また、州別に見ると工業化が進んだ東南部のリオデジャネイロ州、サンパウ ロ 州 、ミ ナ ス ジ ェ ラ イ ス 州 な ら び に 南 部 の パ ラ ナ 州 、リ オ グ ラ ン デ ド ス ー ル 州 の 5 州 に ほ ぼ 70% が 集 中 し て い る 。こ の こ と か ら 、自 動 車 用 燃 料 油 で あ る ガ ソ リ ン 、軽 油 の 需 要 も こ の地域に集中する傾向にある。 17 表 1.13 自 動 車 の 保 有 台 数 (2001 年 ) 州別シェア ×千 台 サンパウロ ミナス リオデ リオグラン ジェライス ジャネイロ デドスール 主要 5 州 パラナ 計 乗用車 16,021 38.3 10.2 9.6 8.7 7.9 74.7 商用車 2,511 33.7 11.1 6.5 7.3 8.3 66.9 トラック 1,243 29.0 11.7 5.4 9.5 11.0 66.5 319 33.3 10.9 9.9 7.6 6.4 68.1 20,093 37.1 10.5 8.9 8.6 8.1 73.1 バス 合計 (出 所 : ブ ラ ジ ル 自 動 車 工 業 会 ) ブ ラ ジ ル に お け る 製 品 の 需 要 は 年 率 1.3% の 伸 び を 示 し て お り 、 特 に ガ ソ リ ン 、 軽 油 の 需 要 の 伸 び が 著 し い 。軽 油 の 需 要 は ガ ソ リ ン を 上 回 っ て お り 、2002 年 に は 需 要 量 の 約 17% が輸入されている。これは、ブラジルには鉄道網が未発達であり、貨物輸送の多くがトラ ックによる道路輸送に依存していることによる。 表 1.14 主 要 石 油 製 品 販 売 量 の 推 移 (単 位 : 千 キロリットル) 1995 2000 2001 2002 02/95 伸び率% LPG 10,465 12,751 12,676 12,108 2.1 TypeC ガ ソ リ ン 17,441 22,586 22,130 22,365 3.6 含水エタノール 9,963 4,594 3,446 3,650 − 13.4 63 76 71 55 − 2.0 169 144 201 198 2.3 3,703 4,207 3,925 4,022 1.2 軽油 28,444 35,181 37,077 37,616 4.1 重油 9,673 10,079 9,052 7,656 − 3.3 79,920 89,617 88,578 87,670 1.3 航空ガソリン 灯油 ジェット燃料油 合 計 (出 所 : ANP) ガソリンスタンド ペ ト ロ ブ ラ ス 社 は 子 会 社 の BR Distribuidora(出 資 比 率 73.6% )を 通 じ て 石 油 製 品 の 国 内 販 売 を 行 っ て お り 、 全 国 に 5,400 の ガ ソ リ ン ス タ ン ド を 保 有 し て い る 。 ガ ソ リ ン の 小 売 市 場 に は ペ ト ロ ブ ラ ス 以 外 に 、 shell、 ExxonMobil、 Ipiranga、 Repsol な ど の 海 外 企 業 が 進 出しており、価格統制が廃止されて以降、競争が激化している。 18 表 1.15 各 社 の ガ ソ リ ン ス タ ン ド 数 (2002 年 ) BR Esso Shell Agip Ipiranga Texaco 360 78 158 41 6 10 481 338 1,472 東北部 1,255 364 501 324 298 5 1,200 1,072 5,019 西南部 2,196 1,612 1,017 1,235 1,355 766 4,526 1,561 14,268 南部 1,082 1,686 698 536 488 40 878 929 6,337 473 388 275 121 88 261 900 202 2,708 5,366 4,128 2,649 2,257 2,235 1,082 7,985 4,102 29,804 18.0 13.9 8.9 7.6 7.5 3.6 26.8 13.8 100.0 北部 中西部 合 計 シェア% 無印 その他 合計 (出 所 : ANP) 現 在 、 政 府 に 登 録 し て い る ガ ソ リ ン の 卸 売 り 事 業 者 (デ ィ ス ト リ ビ ュ ー タ ー )は 170 社 あ り 、2000 年 に お け る 燃 料 の シ ェ ア は ペ ト ロ ブ ラ ス が ト ッ プ の 23.7% 、以 下 Ipiranga、Shell、 Texaco、ExxonMobil が 続 く 。こ れ ら 主 要 5 社 の 市 場 シ ェ ア は 、76.3% で あ る 。1990 年 に は こ れ ら 5 社 が 市 場 の 96% を 支 配 し て い た こ と か ら 、事 業 者 の 新 規 参 入 に 伴 い 競 争 が 激 化 している状況がうかがえる。 表 1.16 各 卸 売 会 社 の 燃 料 油 販 売 シ ェ ア の 推 移 1980 1990 1995 1999 2000 BR 35.7 36.4 35.2 34.0 23.7 Shell 20.8 21.2 21.4 16.9 12.1 Ipiranga 15.5 17.8 16.2 14.9 18.8 8.4 9.0 9.6 10.0 11.1 16.2 11.6 9.5 9.2 10.6 3.4 4.0 8.1 15.0 23.7 100.0 100.0 100.0 100.0 100.0 Texaco Esso その他 計 (出 所 : IEEJ レ ポ ー ト ) 19 1.2.6 温 室 効 果 ガ ス 排 出 量 次 の 2 つ の 図 は 、ブ ラ ジ ル に お け る 温 室 効 果 ガ ス 排 出 量 (CO 2 換 算 )の 推 移 を 表 し て い る 。 一 人 当 た り の CO 2 排 出 量 は 、 1.80[tCO 2 /年 ・ 人 ](0.49 [MtC/年 ・ 人 ])で あ る 。 (単 位 : 千 MtC) 図 1.1 ブ ラ ジ ル に お け る CO 2 排 出 量 の 推 移 (出 所 : Oak Ridge National Laboratory ) (単 位 : MtC/年 ・ 人 ) 図 1.2 ブ ラ ジ ル に お け る 一 人 当 た り の CO 2 排 出 量 の 推 移 (出 所 : Oak Ridge National Laboratory 20 ) 1.2.7 地 球 温 暖 化 に 関 わ る 取 組 み ブラジルは再生可能エネルギーの利用に積極的に取組んできた。特にサトウキビから生 産されるエタノールについては広く知られている。 ブ ラ ジ ル の エ タ ノ ー ル 生 産 量 は 年 産 1,100 万 キロリットルと 世 界 全 体 の 生 産 量 の 1/3 を 占 め て い る 。こ の エ タ ノ ー ル は 単 体 ま た は ガ ソ リ ン に 25% 混 合 し て ブ ラ ジ ル 国 内 で 広 く 販 売 さ れ ている。 こ こ で は 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 対 象 で あ る BDF に 関 す る 取 組 み に つ い て 整 理 す る 。 (1 ) 法 令 の 整 備 (a) 条 例 5297 号 (2004 年 12 月 6 日 )全 7 条 BDF の 生 産 、商 品 化 に 伴 っ て 発 生 す る Pis/Pasep(社 会 統 合 計 画 / 国 家 公 務 員 資 産 形 成 計 画 )、 及 び 社 会 保 障 制 度 分 担 金 (Cofins)の 減 税 措 置 を 規 定 し て い る 。 BDF の 原 料 生 産 は 社 会 的 意 義 が 大 き い こ と か ら 、社 会 印 紙 制 度 を 制 定 し て 該 当 す る 生 産者を認定する。東北半乾燥地帯の原料生産や、国家家庭農業強化計画 (Pronaf=Programa National de Fortalecimento da Agricurlura Familiar)対 象 農 家 の生産により多くの減税を与える。この社会印紙の発行と管理・監督は、農地開発省 (Ministerio de Dezenvolvimento Agraria)が 担 当 す る 。 (b) 暫 定 措 置 令 227 号 (2004 年 12 月 6 日 ) BDF の 国 内 生 産 と 輸 入 は 、ブ ラ ジ ル に 本 社 を 有 す る 企 業 の み が 石 油 庁 に よ っ て 認 可 さ れ 許 可 さ れ る 。BDF は 特 別 制 度 に よ り 、原 料 生 産 か ら 加 工 、商 品 化 ま で に Pis/Pasep の 課 税 を 1 回 の み と し 、定 額 課 税 と 粗 利 益 に 対 す る 課 税 の い ず れ か を 選 ぶ オ プ シ ョ ン を与える。 (c) 暫 定 措 置 令 214/2004(2004 年 12 月 9 日 ) 国 家 石 油 監 督 庁 (ANP)は 、 BDF の 規 格 と 生 産 方 法 に 制 度 、 措 置 を 設 け る 。 (d) 法 令 10847 号 (2004 年 3 月 15 日 )全 16 条 政府は石油、天然ガス、石炭、再生可能エネルギー源の開発研究を支援するエネルギ ー 研 究 公 社 (ERE: Empresa de Pesquisa de Energia)を 設 置 す る 。 同 公 社 は 国 内 の エ ネルギー資源の調査とその利用研究を推進する。 (e) 条 例 5184 号 (2004 年 8 月 16 日 )全 8 条 エネルギー研究公社設立の施行細則。政府はエネルギー研究公社を設立し、鉱山動力 省の行政下に置く。 (f) 法 令 11097 号 (2005 年 1 月 14 日 ) 2005 年 か ら 3 年 間 は 石 油 デ ィ ー ゼ ル 油 へ の BDF2% 混 入 を 許 可 し 、2008 年 か ら は 2% 21 混 入 を 義 務 付 け 、 2013 年 か ら は 5% 混 入 を 義 務 付 け る 。 なお、同法の発令により国家石油庁も同日を持って国家石油・天然ガス・バイオ燃料 庁 と 改 名 さ れ 、 こ れ ま で の 任 務 の ほ か に 、 BDF の 監 督 責 任 を 負 う こ と に な っ た 。 (2 ) 助 成 策 (a) BNDES の BDF 投 資 支 援 プ ロ グ ラ ム 国 家 経 済 社 会 開 発 銀 行 (BNDES)は 2004 年 12 月 3 日 「 BDF に 関 す る 融 資 支 援 プ ロ グ ラ ム 」 を 承 認 し た 。 こ の プ ロ グ ラ ム の 目 的 は 2005 年 か ら デ ィ ー ゼ ル 油 に バ イ オ 燃 料 を 2% 混 合 し 、 全 国 で 商 業 流 通 さ せ る と い う 政 府 の 目 標 を 支 援 す る こ と で あ る 。 BNDES に よ れ ば 、こ の プ ロ グ ラ ム は BDF の 貯 蔵 と 製 品 流 通 の ロ ジ ス テ ィ ッ ク ス も 含 め た BDF 生 産 の あ ら ゆ る 局 面 へ の 投 資 を 支 援 す る 。 融資規定によると、零細・小・中堅企業による直接オペレーション融資金利は社会燃 料 印 紙 を 認 可 さ れ た プ ロ ジ ェ ク ト が TJLP(BNDES 長 期 金 利 )プ ラ ス 1% 、そ れ 以 外 は TJLP プ ラ ス 2% 、大 企 業 の 金 利 は 印 紙 認 可 プ ロ ジ ェ ク ト が TJLP プ ラ ス 2% 、そ れ 以 外 は 3% で あ る 。 融 資 限 度 は 燃 料 印 紙 認 可 プ ロ ジ ェ ク ト に は 90% ま で 、 そ の 他 の BDF プ ロ ジ ェ ク ト に は 80% ま で で あ る 。融 資 は 原 材 料 生 産 か ら 製 造 機 械 、バ イ オ 燃 料 を 使 用 す る 設 備 と し て認可を受けたすべての機器取得まで適用される。 (b) BDF 振 興 措 置 条 例 5297 号 及 び 暫 定 措 置 227 号 に よ り 、 Pis/Pasep(社 会 統 合 計 画 / 国 家 公 務 員 資 産 形 成 計 画 )、 及 び Cofins(社 会 保 障 制 度 分 担 金 )の 課 税 方 法 が 変 更 さ れ 、 BDF の 製 造 最 終過程において一度だけ課税されるようになった。 減 税 措 置 は BDF の 原 料 、生 産 地 域 、生 産 者 次 第 で 異 な り 、原 料 に と う ご ま (ヒ マ )、ヤ シ 科 (デ ン デ な ど )の 種 子 を 東 北 及 び 半 乾 燥 地 帯 の 家 族 農 業 者 が 生 産 し た 場 合 は 、 Pis/Pasep 関 連 税 額 を 免 除 す る 。 そ の 他 は 67% か ら 89.6%の 範 囲 で の 減 税 と な る 。 政 府 は 2008 年 、 BDF2% 混 合 の デ ィ ー ゼ ル 油 の 販 売 に よ り 、 国 内 消 費 の 約 10% を 国 外 に 依 存 し て い る デ ィ ー ゼ ル 油 の 輸 入 を 年 間 1 億 6000 万 ド ル 節 約 で き る 上 に 、 年 間 8 億 リ ッ ト ル の BDF 油 市 場 が 出 現 す る と し て い る 。 ル ー ラ 大 統 領 は 、 こ の BDF 計 画 に つ い て 国 家 的 巨 大 プ ロ ジ ェ ク ト の 性 格 は 持 っ て い な い が 、 BDF の 量 産 を 達 成 で き れ ば 、 数 年 後 に は BDF 乗 用 車 や BDF 火 力 発 電 所 の 出 現 も 予想できると期待している。 BDF の 混 入 許 可 と 同 時 に 、 政 府 は 、 BDF の 生 産 計 画 は 開 発 が 遅 れ て 貧 困 や 社 会 格 差 な ど重大な社会問題を抱える東北や半乾燥地帯に産業を興す目的でもあり、これらの地帯の 生産特典を大きくすると発表した。 鉱 山 動 力 省 で は 、 2005 年 2 月 か ら ア マ ゾ ン 河 口 の ベ レ ン 市 で 、 デ ン デ ヤ シ 油 を 混 入 し た デ ィ ー ゼ ル 油 の 市 販 を 開 始 す る と 発 表 し た 。 東 北 生 産 の と う ご ま (ヒ マ )油 混 入 デ ィ ー ゼ ル 油 は 、 2005 年 7 月 か ら 東 北 で 市 販 を 開 始 し 、 8 月 か ら は 全 国 で 混 入 を 開 始 す る 。 22 ミ ゲ ル・ロ セ ッ ト 農 地 開 発 局 長 に よ れ ば 、2005 年 中 に 東 北 部 で 家 族 営 農 者 4 万 4000 世 帯 、 2006 年 ま で に 25 万 世 帯 の 雇 用 を 創 出 す る こ と に な る 。 こ れ に よ っ て 2006 年 に は 約 100 万 人 が 年 間 3,500 レ ア ル (約 1,199 ド ル )の 所 得 を 得 る と 説 明 し て い る 。 また、ルーラ大統領は、当初は家族営農者中心の恩恵だが、先行きは農産企業にも恩恵 を及ぼすとコメントしている。 23 1.3 ブ ラ ジ ル の CDM に 関 す る 政 策 ・ 状 況 1.3.1 DNA の 設 置 1999 年 7 月 の 大 統 領 令 に よ っ て 10 省 庁 で 構 成 さ れ る 地 球 気 候 変 動 に 関 す る 省 庁 間 委 員 会が設置された。委員会の構成は次の通りである。 議長:科学技術省大臣 副議長:環境省大臣 開催頻度:1 回/2 ヶ月 構 成 メ ン バ ー ( 10 省 庁 ) 農 務 省 (Ministry of Agriculture, Livestock and Supply) 運 輸 省 (Ministry of Transportation) 鉱 山 動 力 省 (Ministry of Mines and Energy) 環 境 省 (Ministry of Environment) 開 発 ・ 商 工 省 (Ministry of Development, Industry and Trade) 都 市 省 (Ministry of Cities) 外 務 省 (Ministry of Foreign Relations) 科 学 技 術 省 (Ministry of Science and Technology) 企 画 ・ 予 算 ・ 運 営 省 (Ministry of Planning, Budget and Management) 大 統 領 府 官 房 庁 (Civil House of the Republic’s Presidency) 1.3.2 CDM 受 入 条 件 委員会への提案書類及び条件は次の通りである。 提案書類 ・ PDD ・ プロジェクトがどのようにブラジルの持続的開発に寄与するかを記載した説明書 次の内容が求められる。 地方の環境持続性への貢献 労働事情の発展及び実雇用創出への貢献 収入分配への貢献 能力開発及び技術開発への貢献 地域統合及び公企業部門関係への貢献 ・ 指定運営組織による有効性審査報告書 ・ プ ロ ジ ェ ク ト 参 加 者 へ の CER 分 配 に 関 す る 公 式 文 書 ・ 労働と環境に関するブラジルの法律を許諾する確認書類 ・ 次の利害関係者のコメント 地方自治体 24 国及び地方の環境機関 ブ ラ ジ ル NGO 及 び 社 会 運 動 機 関 社会共同体 等 な お 、 プ ロ ジ ェ ク ト を 確 認 ・ 検 証 ・ 認 可 す る 指 定 運 営 組 織 は 、 CDM 理 事 会 に 認 定 さ れている組織であること、ブラジル国内に設立されている組織であること及びブラジル の法律の要求事項を遵守する組織であることの条件を満たしていることが必要である。 承 認 の 最 終 決 定 は 、 提 案 か ら 最 初 に 行 わ れ る 通 常 委 員 会 の 後 60 日 以 内 に 行 わ れ る 。 また機密情報はブラジルの法律によって非公開とされる。 な お 、 2005 年 10 月 時 点 で ブ ラ ジ ル 政 府 に 承 認 さ れ た 案 件 は 12 件 で あ る 。 表 1.17 ブ ラ ジ ル 政 府 に 承 認 さ れ た 案 件 案件名 承認日 1 ベガ・バイーアごみ埋立地でのガス回収 2004.4.7 2 ノーバ・ジェラールごみ埋立地でのガス回収 2004.6.2 3 マルカ社ごみ処理プロジェクトでのガス回収 2004.8.26 4 リクリ社による廃材バイオマス発電 2005.3.28 5 ベッカー農場での糞尿処理によるガス回収 2005.5.4 6 ララごみ埋立地で発生するガスのエネルギー転換 2005.6.29 7 エストレ・パウリネアごみ埋立地でのガス回収 2005.8.24 8 カイエイラごみ埋立地でのガス回収 2005.8.24 9 オニキス社トレメンベごみ埋立地でのガス回収 2005.9.9 10 バンデイランテスごみ埋立地でのガス回収 2005.9.12 11 バヘイロ火力発電所でのバイオマス発電 2005.1.15 12 サジア社養豚場でのガス回収 2005.5.27 (出 所 : 2005.10.6 開 催 JETRO 講 演 会 配 布 資 料 ) 25 1.4 プ ロ ジ ェ ク ト が ブ ラ ジ ル の 持 続 可 能 な 開 発 へ 貢 献 で き る 点 ・ 技 術 移 転 で き る 点 ブ ラ ジ ル 国 の 指 定 国 家 機 関( Designated National Authority:DNA)は 、CDM 事 業 の 承認にあたり、プロジェクトごとにこれら8つの指標に基づいて評価を行い、優先順位を つけている。 (1) 気 候 変 動 緩 和 へ の 貢 献 (2) 地 域 環 境 の 持 続 可 能 性 へ の 貢 献 (3) 雇 用 創 出 へ の 貢 献 (4) 所 得 分 配 へ の 影 響 (5) 国 際 収 支 の 持 続 可 能 性 へ の 貢 献 (6) マ ク ロ 経 済 的 持 続 可 能 性 へ の 貢 献 (7) 費 用 対 効 果 (8) 技 術 的 自 立 へ の 貢 献 本プロジェクトを実施することにより、温室効果ガスの排出削減のみならず、ブラジル の DNA が 重 視 す る 持 続 可 能 な 発 展 に 寄 与 す る 下 記 の 効 果 を 得 る こ と が 見 込 ま れ る 。 ・CO 2 の 削 減 に 加 え て 、石 油 デ ィ ー ゼ ル 燃 料 か ら 出 る SOx が 削 減 さ れ 、都 市 部 の 自 動 車 の排気ガスによる大気汚染の緩和につながる。 ・ 新 規 に BDF 製 造 工 場 を 建 設 す る こ と に よ り 、 設 備 の 運 転 員 、 保 全 員 を 始 め 管 理 部 門 等人員が必要となり、これら人員は地域から雇用することとなるため、新規雇用につ ながる。 ・国産のエネルギー源の活用により軽油の輸入量が減り、エネルギー安全保障へ貢献す る。 ・ ア ル カ リ 法 に よ る BDF 製 造 技 術 は 、 既 に ブ ラ ジ ル で 使 用 実 績 が あ る も の の 、 す べ て 海 外 企 業 に よ る 技 術 で あ る 。そ の 意 味 で は 、BDF 製 造 技 術 の 導 入 は 地 場 企 業 の 技 術 的 自立につながる。 26 1.5 調 査 の 実 施 体 制 本調査は、ブラジル国におけるバイオディーゼル燃料の生産事業化に関し、その事業性を 調 査 す る と 共 に CDM 案 件 と し て の 実 現 性 を 調 査 す る こ と を 目 的 に 、 下 記 の 調 査 体 制 で 調 査を実施した。 GEC よ り 新 日 鉱 テ ク ノ リ サ ー チ( 株 )が 受 託 し 調 査 を 実 施 し た が 、一 部 調 査・業 務 に つ い ては、住友商事(株)及びみずほ総合研究所(株)に外注した。 GEC 委託 新日鉱テクノリサーチ(株) 外注 外注 住友商事(株) みずほ総合研究所(株) ( PDD 作 成 業 務 ) (関連情報収集・調査) 27 1.6 現 地 調 査 (1 ) 第 1 回 現 地 調 査 (1) 調 査 メ ン バ ー 新 日 鉱 テクノリサーチ株 式 会 社 : 調 査 ・ コンサルティング部 コンサルティング担 当 部 長 加藤恒一 (2) 調 査 目 的 (a) ペ ト ロ ブ ラ ス 社 と 調 査 内 容 に つ い て 協 議 (b) ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 )と 外 注 内 容 に つ い て 協 議 (c) BDF(バイオディーゼル燃 料 )の 原 料 と な る 大 豆 油 生 産 工 場 の 調 査 (3) 日 程 8 月 23 日 ( 火 ) 成 田 発 (AA168 18:35) → ニ ュ ー ヨ ー ク 着 ニ ュ ー ヨ ー ク 発 (AA951 22:20) → リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ 着 (24 日 ) 8 月 24 日 ( 水 )( ペ ト ロ ブ ラ ス 社 ) 8 月 25 日 ( 木 )( ペ ト ロ ブ ラ ス 社 )( ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 )) 8 月 26 日 ( 金 )( ペ ト ロ ブ ラ ス 社 )( ペ ト ロ ブ ラ ス 社 研 究 所 (セ ン ペ ス )) 8 月 27 日 ( 土 ) リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ → サ ン パ ウ ロ 移 動 8 月 28 日 ( 日 ) 現 地 休 日 8 月 29 日 ( 月 ) サ ン パ ウ ロ → ウ ベ ル ラ ン デ ィ ア ( 大 豆 圧 搾 工 場 ) → サ ン パ ウ ロ サ ン パ ウ ロ 発 (AA962 21:55) → ダ ラ ス 着 (30 日 ) 8 月 30 日 ( 火 ) ダ ラ ス 発 (AA2409 8:36) → ロ サ ン ジ ェ ル ス 着 8 月 31 日 ( 水 ) ロ サ ン ジ ェ ル ス 発 (AA169 12:40) → 成 田 着 (01 日 ) (4) 調 査 先 (a) 調 査 内 容 協 議 PETROBRAS (Av. Republica do Chile,65-23th Floor 20031-912, Rio de Janeiro) Ildo Luis Sauer(Director, Gas & energy)(8/26) Maite Torres J. Eguia(Gas & energy energy development) PETROBRAS (Av. Almirante Barroso,81-35th Floor 20030-003, Rio de Janeiro) Paulo Kazuo Tamura Amemiya (Exective manager, Energy development) Luiz Cezar Franca (Special projects coordinator, Gas & power-energy develop.) Jose Carlos Lemos Carvalhinho Filho ( Gas & energia corporativo) CENPES (Cidade Universitaria Q.7 Ilha do Fundao 21941-598, Rio de Janeiro) Joao Norberto Francesco Palombo (Programa coordenador) 28 de tecnologias estrategicas de refino (b) 外 注 内 容 協 議 ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 ) ( Avenida Rio Branco 1, Sala 1701 20090-003, Rio de Janeiro ) 渡 辺 章 次 (取 締 役 、 リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ 支 店 長 ) 竹花達夫(取締役、農水産担当) 住 友 商 事 (株 ) 小平幸廣(通信・産業プロジェクト第三部部長代理) (c) 大 豆 圧 搾 工 場 調 査 ABC – Industria e Comercio S.A. (Av. Jose Andraus Gassani, 2464 38402-322, Uberlandia-MG) Jose Luis Chialastri (Trader) (5) 調 査 結 果 概 要 (a) 調 査 内 容 ・ ス ケ ジ ュ ー ル 打 合 せ 1) 新 日 鉱 テ ク ノ リ サ ー チ (株 )の 会 社 概 要 と 当 社 BDF 技 術 概 要 に つ い て プ レ ゼ ン テ ー ションを行った。 2) 委 託 元 で あ る (財 )地 球 環 境 セ ン タ ー の 概 要 ・ 活 動 に つ い て プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン を 行った。 3) ペ ト ロ ブ ラ ス 社 に つ い て プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン が 行 わ れ た 。 4) FS 内 容 、 調 査 ス ケ ジ ュ ー ル に つ い て 協 議 の う え 決 定 し た 。 (別 紙 参 照 ) 5) 新 日 鉱 テ ク ノ リ サ ー チ (株 )及 び ペ ト ロ ブ ラ ス 社 の 業 務 分 担 を 協 議 の 上 決 定 し た 。 6) ブ ラ ジ ル で は 2008 年 か ら 石 油 デ ィ ー ゼ ル 油 に 2% の バ イ オ デ ィ ー ゼ ル 混 入 が 義 務 付 け ら れ る こ と か ら 、 ペ ト ロ ブ ラ ス 社 は 海 外 企 業 に よ る BDF の 生 産 に も 積 極 的に関与したい意向を持っている。 し か し BDF 事 業 が 法 制 化 さ れ た こ と か ら CDM 事 業 に は な ら な い と の 認 識 を 持 っ て お り 、 CDM 事 業 と 関 連 付 け る 意 識 は 薄 い 。 (本 件 に つ い て は 「 、 2001 年 11 月 11 日 以 降 の 法 案 は こ れ を ベ ー ス ラ イ ン と し な い 」 旨 が CDM 理 事 会 の 決 定 事 項 と な っ て お り 、 法 制 化 が CDM 事 業 と な る こ と を 妨 げるものでないことを説明したが、充分理解を得るまでには至っていない。) 7) ペ ト ロ ブ ラ ス 社 は BDF の 生 産 の み な ら ず 、 BDF の 原 料 と な る 大 豆 油 の 生 産 に も 参入したい意向を持っている。 (b) 外 注 内 容 打 合 せ 1) 現 地 で の デ ー タ 収 集 項 目 に つ い て 打 合 せ を 行 っ た 。 2) CDM 認 証 関 連 ブ ラ ジ ル 政 府 機 関 に つ い て 打 合 せ を 行 っ た 。 (c) 大 豆 圧 搾 工 場 ( 会 社 名 : ABC Inco) 場 所 : ミナス ヘライス州 ウベルランディア市 (Minas Gerais, Uberlandia) 搾 油 能 力 : 2,000MT/ 日 ( ブ ラ ジ ル 国 内 で は 中 規 模 の 工 場 ) 1) 大 豆 か ら 大 豆 油 を 生 産 す る 設 備 を 工 程 順 に 確 認 し た 。 2) す り 潰 し た 大 豆 か ら ヘ キ サ ン に よ り 大 豆 油 を 抽 出 す る 。 そ の 後 蒸 留 ・ 分 離 工 程 を 経て大豆油を生産する。 3) ABC 社 の 周 辺 に は 他 の 大 手 大 豆 油 工 場 が 数 社 あ り 、 大 豆 油 工 場 と BDF プ ラ ン ト 29 を併設することによりコスト低減が可能となることが確かめられた。 別紙 30 31 (2 ) 第 2 回 現 地 調 査 (1) 調 査 メ ン バ ー 新 日 鉱 テクノリサーチ株 式 会 社 : 調 査 ・ コンサルティング部 コンサルティング担 当 部 長 : 調 査 ・ コンサルティング部 主 任 研 究 員 加藤恒一 玉井昭輝 (2) 調 査 目 的 (a) ペ ト ロ ブ ラ ス 社 へ の 中 間 検 討 結 果 報 告 、 ペ ト ロ ブ ラ ス 社 の BDF 事 業 へ の 取 組 み 及 び CDM 事 業 化 に 対 す る 見 解 (b) BDF 事 業 及 び CDM に 関 し 、 所 轄 官 庁 の 意 見 聴 取 © BDF 工 場 建 設 候 補 地 の 調 査 (3) 日 程 (11 泊 15 日 間 ) 10 月 30 日 (日 ) 成 田 発 (AA60 19:25)→ ダラス着 (15:40) ダラス発 (AA905 17:47)→ (マイアミ経 由 )→ リオデジャネイロ着 (31 日 10:36) 10 月 31 日 (月 )( ペ ト ロ ブ ラ ス 社 ) 11 月 01 日 (火 )( ペ ト ロ ブ ラ ス 社 )( 国 家 石 油 ・ 天 然 ガ ス ・ バ イ オ 燃 料 庁 (ANP)) 11 月 02 日 (水 )( ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 )リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ 支 店 ) 11 月 03 日 (木 ) リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ (GOL 8:10)→ ベ ロ オ リ ゾ ン チ (9:05) (ミナスゲライス州政府) 11 月 04 日 (金 ) ベ ロ オ リ ゾ ン チ (TAM 8:28)→ ブ ラ ジ リ ア (9:39) ( 日 本 大 使 館 )、( 鉱 山 エ ネ ル ギ ー 省 )、( 科 学 技 術 省 ) ブ ラ ジ リ ア (VARIG 18:10)→ サ ン パ ウ ロ (19:30) 11 月 05,06 日 (土 ,日 ) 現 地 休 日 11 月 07 日 (月 )( サトウキビ・アルコール国 際 展 示 会 )、( エ ネ ル ギ ア 社 ) 11 月 08 日 (火 )( サトウキビ・アルコール国 際 展 示 会 )、( デ デ ィ ー ニ 社 ) 11 月 09 日 (水 )( ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 )サ ン パ ウ ロ 支 店 ) 11 月 10 日 (木 ) サ ン パ ウ ロ (TAM 9:54)→ ウ ベ ル ラ ン デ ィ ア (10:55)、( SELECTA 社 ) ウ ベ ル ラ ン デ ィ ア (TAM 16:40)→ サ ン パ ウ ロ (17:40) 11 月 11 日 (金 )( 書 類 整 理 ) 11 月 12 日 (土 ) サ ン パ ウ ロ 発 (JL047 00:35)→ ニ ュ ー ヨ ー ク 着 (7:05) ニ ュ ー ヨ ー ク 発 (JL047 9:00)→ 成 田 着 (13 日 (日 ) 13:10) (4) 調 査 先 及 び 協 議 内 容 4-1 PETROBRAS 日 時 : 平 成 17 年 10 月 31 日 (月 )14:30∼ 17:30 平 成 17 年 11 月 01 日 (火 )10:00∼ 16:00 場 所 : Av. Almirante Barroso 81, Rio de Janeiro 32 面談者: 1) Paulo Kazuo Tamura Amemiya : Gerente Executivo Desenvolvimento Energetico, Diretoria de Gas e Energia 2) Jose Carlos Lemos Carvalhinho Filho : Manager Business Risk Management Corporate Gas & Power 3) Ayri de Medeiros Trancoso Junior : Economist Gas & Power – Energy Departoment 4) Luiz Cezar Franca : Special Projects Coordinator 5) Ricardo Campos Mascarenhas : Coordinator 6) José Carlos Gameiro Miragaya : Gerente de Energia Renovavel 7) Francesco Palombo : CENPES Programa de tecnologias estrategicas de refino coordenador) 他5名 協議内容 (a)ペ ト ロ ブ ラ ス 社 へ の 中 間 検 討 結 果 報 告 第 1 回 出 張 時 に 双 方 で 確 認 し た 分 担・ ス ケ ジ ュ ー ル に 基 づ き 、当 方 の 検 討 結 果 を 報 告した。 BDF 製 造 技 術 に 関 し 、固 体 触 媒 技 術 は 開 発 途 上 で あ る と の 理 由 で 、ペ ト ロ ブ ラ ス 社 は従来法のアルカリ法に固執していることから、今回の報告はアルカリ法をベース とした検討結果を報告した。 報告に対しペトロブラス社のコメントは以下の通りである。 1) ブ ラ ジ ル で は エ タ ノ ー ル を 生 産 し て い る こ と か ら メ タ ノ ー ル に 変 え て エ タ ノ ー ル を 使 用 す る こ と が 有 力 に な る 。 (後 の 調 査 で 判 っ た こ と で あ る が 、 比 較 的 海 岸 線 に 近 い 場 所 に BDF 設 備 を 設 置 す る 場 合 、入 手 が 容 易 な メ タ ノ ー ル を 使 用 す る ことになる。) 2) ペ ト ロ ブ ラ ス 社 の 検 討 結 果 で は 、BDF 100,000 t/y 生 産 ケ ー ス で 、CER は 250,000 t-CO 2 /y(エ タ ノ ー ル 使 用 ケ ー ス )で あ り 、NTR の 検 討 結 果 270,000 t-CO 2 /y と 良 く 一致している。 3) (当 方 の 質 問 に 対 し て )BDF 製 造 設 備 と タ ン ク 間 の 距 離 の 規 制 が あ る 。 4) BDF の ブ ラ ジ ル 規 格 を 有 し て い る 。 (企 画 の 策 定 に 当 た っ て は EN 規 格 を 参 考 に し た が 、 EN 規 格 は オ ー バ ー ス ペ ッ ク と 考 え る 。 ) (b)ペ ト ロ ブ ラ ス 社 の BDF に 関 す る 取 組 み 及 び CDM 事 業 化 に 対 す る 見 解 1) 北 部 地 区 に お い て BDF 工 場 を 3 箇 所 計 画・実 施 中 で あ る 。(適 用 技 術 は 、ル ル ギ 社 (独 ) (伊 )ク ラ ウ ン 社 (米 )) ま た こ の ほ か に 10 万 t/y を 4 箇 所 建 設 の 予 定 も あ る 。 住商とは、このうちの 1 箇所について共同で実施したい。 2008 年 か ら の 法 規 制 を 守 る た め に 、 BDF の 生 産 は 待 っ た な し の 状 況 に あ る こ と から、ペトロブラス社、住商間でビジネスモデルについて早急に話を詰めたい。 2) 本 プ ロ ジ ェ ク ト が CDM 事 業 と 成 り う る こ と を ペ ト ロ ブ ラ ス 社 は 理 解 し て い る 。 33 (ブ ラ ジ ル DNA の チ ェ ア マ ン で あ る José Domingos Gonzales Miguez 氏 と 協 議 し たが、同氏も同様の見解であった。) 3) す で に BDF 工 場 建 設 プ ロ ジ ェ ク ト に 多 数 の 人 員 を 掛 け て い る こ と か ら 、 人 的 余 裕 は な い が 、 本 プ ロ ジ ェ ク ト を CDM 事 業 と す る こ と に 関 し て 、 ペ ト ロ ブ ラ ス 社 は 協 力を惜しまない。 ペトロブラス、センペス技術者との技術討議 ガス・エネルギー部門部長との協議 4-2 ANP(Agencia National do Petroleo, Gas National e Biocombustiveis ) 日 時 : 平 成 17 年 11 月 01 日 (火 )16:30∼ 18:30 場 所 : Av. Rio Branco 65-Centro, Rio de Janeiro 面談者: 1) Cristina Almeida Rego Nascimento : Deputy Manager of Products Quality 2) Luis Vaisman : Superintendencia de Qualidade de Productos 協議内容 ANP は 、 鉱 山 ・ エ ネ ル ギ ー 省 の 下 部 機 関 で あ り 、 国 内 に 流 通 し て い る 石 油 製 品 の 品 質 チ ェ ッ ク を 行 っ て い る 。BDF 規 格 及 び B2 規 格 の 策 定 も ANP の 業 務 の 一 環 で あ る 。 今 回 は 、ブ ラ ジ ル に お け る BDF の 取 組 み に つ い て 、品 質 管 理 部 門 の ク リ ス テ ィ ー ナ 34 女史から説明を受けた。主な内容は以下の通りである。 1) ブ ラ ジ ル 国 内 に お け る デ ィ ー ゼ ル 軽 油 の 需 要 (2004 年 )は 、 輸 入 を 含 め て 4,123 万 kl で あ る 。 2) 現 在 の BDF 製 造 設 備 は 、ANP の 承 認 済 み 及 び 計 画 中 の も の を 含 め 41.4 万 kl/y ( 11 プ ラ ン ト )で あ り 、 デ ィ ー ゼ ル 軽 油 に 対 し て わ ず か 1% で あ る 。 3) BDF 規 格 及 び B2 規 格 を 策 定 し た 。 (BDF 規 格 の 特 徴 は 、 EN 規 格 の 数 値 制 限 に 比 べ て 報 告 項 目 が 多 い こ と で あ る 。 ) 4) デ ィ ー ゼ ル 軽 油 中 の BDF 含 有 量 の 確 認 は 、 あ る 種 の マ ー カ ー を 使 用 す る 予 定 で あ る。 5) 入 手 資 料 ・ Anuario Estatistico Brasileiro do Petroleo e do Gas Natural ・ Brazilian Petroleum Industry in Figures 2002 ・ Relacao das Portarias Contidas Nesta Pasta ANP で の 協 議 4-3 ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 )リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ 支 店 日 時 : 平 成 17 年 11 月 02 日 (水 )9:30∼ 14:30 場 所 : Av. Rio Branco 1, Rio de Janeiro 面談者: 1) 渡 辺 章 次 : 取 締 役 、 リ オ デ ジ ャ ネ イ ロ 支 店 長 2) Augusto D. S. Ramos : Manager 3) 小 平 幸 廣 : 住 友 商 事 (株 ),通 信 ・ 産 業 プ ロ ジ ェ ク ト 第 三 部 部 長 代 理 協議内容 1) ミ ナ ス ゲ ラ イ ス 州 政 府 (11/3)、鉱 山 エ ネ ル ギ ー 省 及 び 科 学 技 術 省 (11/4)と の 協 議 内 容に関する打合せ 35 4-4 ミ ナ ス ゲ ラ イ ス 州 政 府 (Governo do Estado de Minas Gerais) 日 時 : 平 成 17 年 11 月 03 日 (木 )9:30∼ 12:00 場 所 : Av. Prudente de Morais, 1671-Santa Lucia, Belo Horizonte, MG 面談者: 1) Shelley De Souza Carneiro : Secretario Adjunto 協議内容 BDF 工 場 の 設 置 予 定 場 所 で あ る ミ ナ ス ジ ェ ラ イ ス 州 (MG)政 府 の BDF に 対 す る 法 規 制 (環 境 規 制 を 含 む )、 助 成 措 置 を 確 認 す べ く 訪 問 し た 。 主な打ち合わせ内容は以下の通りである。 1) MG に は 3 箇 所 の BDF プ ロ ジ ェ ク ト が あ る 。(ブ ラ ジ リ ア 、モ ン テ ス ク ラ ー ロ ス 、 ベランジア) 2) 現 在 の 主 な 取 組 み は 、ユ ー カ リ の 植 林 で あ る 。廃 棄 物 か ら の メ タ ン 回 収 に 関 し て はまだ経験がない。 3) カ ー ボ ン ク レ ジ ッ ト に 関 す る 取 組 み は 、今 月 末 に 州 政 府 、大 学 、企 業 が 一 同 に 介 しミーティングを行い、骨格を決定する予定である。 4) MG の 環 境 ラ イ セ ン ス は 次 の 3 ス テ ッ プ 毎 に 州 政 府 が 与 え る 。 ① プ レ リ ミ ナ リ ー ラ イ セ ン ス (プ ロ ポ ー ザ ル 的 な も の ) ② イ ン ス タ レ ー シ ョ ン ラ イ セ ン ス (建 設 許 可 ) ③ オ ペ レ ー シ ョ ン ラ イ セ ン ス (運 転 許 可 ) 5) EIA(環 境 負 荷 分 析 ) 潜在的汚染度合いにより 7 段階のクラス別けがある。 1 段階∼3 段階 EIA 必 要 な し 4 段階∼7 段階 EIA 必 要 BDF の 生 産 は EIA が 必 要 な 事 業 の 中 で は EIA が 比 較 的 簡 便 な 4 段 階 に 相 当 す る 。 6) 入 手 資 料 ・ Banco de Projetos BM&F ・ Inventario Florestal de Minas Gerais ・ Indicadores Ambientais Mr. Shelley と の 面 談 訪 問 先 の SEMAD 36 4-5 在 ブ ラ ジ ル 日 本 国 大 使 館 日 時 : 平 成 17 年 11 月 04 日 (金 )10:30∼ 12:00 場 所 : Av. Das Nacoes, Q. 881,Lote 39, Brasilia- DF 面談者: 1) 佐 野 究 一 郎 氏 : 一 等 書 記 官 (経 済 班 ) 協議内容 環境省出身の方が一時日本へ帰国中のため、上記佐野一等書記官に本プロジェクト の概要、進捗状況をご説明した。 4-6 鉱 山 エ ネ ル ギ ー 省 (Ministry of Mines and Energy) 日 時 : 平 成 17 年 11 月 04 日 (金 )14:00∼ 15:30 場 所 : Esplanada dos Ministerios Bloco U, Brasilia- DF 面談者: 1) Marlon Arraes Jardim Leal : Deputy Administrator Petroleum, Natural Gas and Renewable Fuels Secretariat, Renewable Fuels Dept. 協議内容 ペ ト ロ ブ ラ ス 、 ANP の 所 轄 省 庁 で あ る 鉱 山 エ ネ ル ギ ー 省 を 訪 問 し 、 BDF 事 業 に 関 する取組みを聴取した。 1) BDF 事 業 は 特 に 北 部 地 区 貧 農 保 護 の 観 点 か ら 国 策 と し て 取 り 組 ん で お り 、 工 場 の 設 立 認 可 は 農 地 開 発 省 が 行 う 。 (貧 農 と は 家 族 当 た り 農 地 12 ヘ ク タ ー ル 以 下 ) 2) 政 府 は 、 BDF の 購 入 を オ ー ク シ ョ ン で 行 う こ と に し て い る 。 第 1 回 を こ の 11/7 に 行 う 。 (実 際 は 11/24 に 行 わ れ た 。 ) ① 当 面 BDF の 混 入 の 法 規 制 が 始 ま る 2008 年 ま で の 6 ヶ 月 ご と に 行 う 。 (2008 年 以 降 も 本 方 法 が 踏 襲 さ れ る で あ ろ う 。 ) ② ブ ラ ジ ル で デ ィ ー ゼ ル 軽 油 を 販 売 す る す べ て の 業 者 (デ ィ ス ト リ ビ ュ ー タ ー ) は 、 ANP が 認 定 し た 数 量 を 認 定 し た 価 格 で 引 き 取 る 義 務 が あ る 。 ③ BDF の 生 産 者 の 参 加 は 義 務 付 け さ れ て い な い が 、 参 加 す る に は 農 地 開 発 省 が 認 可 し た 印 紙 (シ ー ル )を 取 得 し て い る こ と が 条 件 と な る 。 印 紙 (シ ー ル )の 条 件 は 、原 料 の 30% 以 上 を 貧 農 か ら 調 達 す る こ と 、さ ら に BDF 原 料 中 に 15% 以 上 含 ま れ て い る こ と が 証 明 さ れ た BDF の み 、オ ー ク シ ョ ン へ の参加資格が農地開発省から与えられる。 ④ オ ー ク シ ョ ン で の BDF 入 札 価 格 は 、オ ー ク シ ョ ン の 開 始 数 分 前 に 政 府 が 上 限 を発表する。 ⑤ オ ー ク シ ョ ン で 購 入 さ れ る BDF 数 量 は 、農 業 開 発 省 が 証 明 し た 数 量 の 80% を 上 限 と す る こ と に よ り 、 BDF 価 格 の 高 騰 を 防 ぐ 。 3) PDD の 事 前 承 認 先 と し て 鉱 山 エ ネ ル ギ ー 省 は 必 要 な い 。 4) 入 手 資 料 37 ・ Biodiesel. The new fuel from Brazil ・ National biodiesel production & use program な お 、 11/24 に 行 わ れ た オ ー ク シ ョ ン の 結 果 は 次 の 通 り で あ る 。 落 札 価 格 は 、 現 状 の デ ィ ー ゼ ル 軽 油 販 売 価 格 (R$1.79 /リットル)に 比 べ て 若 干 高 め と な っ て いる。 (a)供 給 者 ① Agropalma from Para State 5 千 キロリットル ② Soyminas from Minas Gerais 5.2 千 キロリットル ③ Granol from Goias 18.3 千 キロリットル ④ Brasil Biodiesel from Piaui 38 千 キロリットル 計 66.5 千 キロリットル (b)購 入 価 格 最 高 価 格 : R$1.909 /リットル 最 低 価 格 : R$1.80 /リットル (c)購 入 者 Petrobras Brasileiro S.A Alberto Pasqualine (Refap) S.A 93.3% 6.7% (d)ANP 及 び 鉱 山 エ ネ ル ギ ー 省 提 示 最 高 価 格 : R$1.92 /リットル 4-7 科 学 技 術 省 (Ministry of Science and Technology of BRAZIL Minister Cainet) 日 時 : 平 成 17 年 11 月 04 日 (金 )15:45∼ 17:00 場 所 : Esplanada dos Ministerios Bloco E, Brasilia- DF 面談者: 1) Jose Domingos Gonzales Miguez : Executive Secretary Interministerial Commission on Global Climate Change 協議内容 面 談 し た José Domingos Gonzales Miguez 氏 は 、 ブ ラ ジ ル DNA 事 務 局 長 で あ り 、 CDM 国 連 委 員 会 の 理 事 で あ り 、 ”方 法 論 パ ネ ル ”の 副 議 長 で あ る 。 BDF の CDM 事 業について意見を聴取した。 1) BDF オ ー ク シ ョ ン も 価 格 ・ 量 の す べ て に つ い て 決 め る わ け で は な い の で 、 CDM と相容れないものではない。オークションより今後のディーゼル軽油の価格動向 が 問 題 に な る か も し れ な い (デ ィ ー ゼ ル 軽 油 の 価 格 が 上 昇 す る と プ ロ ジ ェ ク ト の 収益性が高くなる) 2) た だ し 、方 法 論 が 未 承 認 で あ る こ と 、ま た 、例 え ば 、貨 車 を 多 数 所 有 し デ ィ ー ゼ ル 軽 油 の 多 量 の 消 費 者 で あ る リ オ・ド セ 社 (世 界 最 大 の 鉄 鉱 石 生 産 者 で あ り 、ブ ラ ジ ル 最 大 の 企 業 )が 、 デ ィ ー ゼ ル 軽 油 を BDF に 置 換 す る こ と に よ る CDM の 権 益 を主張することも考えられる。この場合ダブルカウントの問題が発生することが 考えられ、この問題もまだ解決していない。 3) 方 法 論 が 承 認 さ れ 、ま た ダ ブ ル カ ウ ン ト の 問 題 等 が 解 決 さ れ 、そ れ を 踏 ま え て の 38 申 請 な ら 、 ブ ラ ジ ル DNA は 受 け 付 け る 4) 本 プ ロ ジ ェ ク ト に つ い て は 、ペ ト ロ ブ ラ ス Paulo Kazuo Tamura Amemiya 氏 と 打合せを行った際にも同様な話をしている。 Jose Domingos Gonzales Miguez 氏 と の 面 談 4-8 ENERGEA, ENERGEA – South America 日 時 : 平 成 17 年 11 月 07 日 (月 )10:30∼ 15:00 場 所 : Anhembi-Sao Paulo 面談者: 1) Nurhan Ergun : ENERGEA 2) Vania B. Dabdoub : Gerente Administrativa, ENERGEA – South America 3) Michael Becker : Economista, ENERGEA – South America 4) Prof. Dr. Miguel J, Dabdoub : Coordenador do Projeto Biodiesel Brasil Universidade de Sao Paulo LADETEL – Laboratorio de Desenvolvimento de Technologias Limpas 5) Ing. Luim. Carlos F. Buttner : HARDY 協議内容 1) Teeside(英 国 )プ ロ セ ス の 建 設 (設 置 )は 終 了 し た が 、用 役 部 門 の 建 設 が 遅 れ て い る 。 11/6 プ ロ セ ス 部 門 の ウ ェ ッ テ ィ ン グ が 終 了 、 運 転 は 1 月 に な る で あ ろ う 。 2) ブ ラ ジ ル に お け る ゼ ネ コ ン は Lock Power 社 に な る 予 定 3) ブ ラ ジ ル 国 内 で の 調 達 割 合:高 圧 ポ ン プ が 必 要 だ が 、ブ ラ ジ ル で は 調 達 で き な い 。 4) コ ン ベ ン シ ョ ナ ル タ イ プ に 比 べ て ス キ ッ ド マ ウ ン ト 方 式 は 6%程 度 の コ ス ト ア ッ プになる。 5) ENERGEA – South America の 資 本 構 成 ENERGEA: 40%、 Nurhan Ergun: 15%、 Vania B. Dabdoub: 45% Vania B. Dabdoub は Prof. Dr. Miguel J, Dabdoub の 妻 、実 質 は Prof. Dr. Miguel J, Dabdoub が 関 与 6) Prof. Dr. Miguel J, Dabdoub は な ぜ ENERGEA を パ ー ト ナ ー に 選 ん だ か : 39 ①メタノール、エタノールを使用する場合、他技術は種々問題を抱えている。 ② ル ル ギ : 技 術 は よ い が 、 Crude を 処 理 で き な い 。 遠 心 機 が 多 い 。 ③選択の基準はエコノミカルであること。原料を選ばないこと。コンティニュア ス で あ る こ と (設 備 を コ ン パ ク ト に で き る ) (ENERGEA は 規 模 が 小 さ く Dr. Miguel に と っ て コ ン ト ロ ー ル し や す い ? ) 7) 固 体 触 媒 技 術 は 2∼ 3 年 後 に は 実 用 化 さ れ る の で は な い か (Dr. Miguel は 否 定 的 ) 8) Michael Becker 及 び Luim. Carlos F. Buttner 氏 は パ ラ グ ア イ の 出 身 で あ り 、 パ ラ グ ア イ も 大 規 模 に 牛 豚 の 飼 育 を し て お り 、 メ タ ン ガ ス を 対 象 と し た CDM 事 業 の可能性があることから、関係資料を送付してもらうことになった。 9) 入 手 資 料 ・ ENERGEA Biodiesel Technology (CD) ・ ENERGEA The Best Technology Worldwide now in Brasil and South America 英 国 Teesside の 建 設 状 況 左 か ら Nurhan Ergun 氏 Vania B. Dabdoub 代 表 Michael Becker 氏 4-9 DEDINI S/A Industrias de Base 日 時 : 平 成 17 年 11 月 08 日 (火 )13:00∼ 16:00 場 所 : Anhembi-Sao Paulo 面談者: 1) Paulo Roberto de Lamo : Gerente de Engenharia 2) Gualter Rezende Barbosa : Vendas Biodiesel 3) Marcelo Neves Ribeiro : International Sales Assistant – Alcohol 協議内容 DEDINI は ブ ラ ジ ル で 100 年 以 上 の 歴 史 の あ る 機 械 製 造 会 社 。製 糖 及 び ア ル コ ー ル 関連設備で発展してきた。塔槽、コンプレッサーや発電機を製造している。 40 1) バ レ ス ト ラ 社 (伊 )と 共 同 で パ ラ 州 に BDF 製 造 装 置 を 建 設 し た 。 8,000t/y 原料:パーム油、アグロパーム (マ レ ー シ ア の MPOB(マレーシアパームオイルボード)は ア グ ロ パ ー ム の 技 術 に 興 味 を 持 っ ており、来所の予定) 2) DEDINI の BDF 生 産 プ ロ セ ス ・ バ レ ス ト ラ 社 (伊 )の 技 術 を 導 入 し て い る 。 ・前処理系は他社の技術を採用している。 リ ン 酸 を 使 用 し FFA 及 び ガ ム 質 の 除 去 を 行 う 。 ・反 応 系:3 ス テ ッ プ 反 応 で あ る 。触 媒 は BASF 社 の メ ル カ ー ド ( NaOMe, KOMe) 1 ステップ:外部循環 2 ステップ:循環なし 3 ステップ:プロペラによる内部循環 ・各ステップ間及び 3 ステップ後にグリセリンを分離する。グリセリン純度は 約 85% ・ 反 応 塔 サ イ ズ : 2m×5m ・分離系:グラビティセットリングと遠心方式 3) プ ロ ッ ト : 100m×60m(プロセス: 30m×60m)、 タ ン ク : 7 日 分 4) TIC: U$14,000,000-(100,000 t/y) 5) 入 手 資 料 ・ Biodiesel Dedini ・ DEDINI em noticia DEDINI の ブ ー ス DEDINI 技 術 者 と の 協 議 4-10 ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 )サ ン パ ウ ロ 日 時 : 平 成 17 年 11 月 09 日 (水 )9:30∼ 12:00 場 所 : Av. Paulista 37, Sao Paulo 面談者: 1) 森 藤 雅 彦 : 通 信 ・ 電 力 部 門 長 2) Nelson N. Miyamoto : 農 業 部 門 課 長 41 3) 小 平 幸 廣 : 住 友 商 事 (株 ),通 信 ・ 産 業 プ ロ ジ ェ ク ト 第 三 部 部 長 代 理 協議内容 BDF 工 場 建 設 候 補 地 の う ち 、11/10 訪 問 す る 候 補 地 に つ い て 事 前 打 合 せ を 行 っ た 。 候補地はミナスジェライス州ウベルランディア市郊外にある大豆の集荷会社の敷 地に近隣である。 4-11 BDF 製 造 設 備 予 定 地 日 時 : 平 成 17 年 11 月 10 日 (木 )12:00∼ 15:30 場 所:ウベルランディア市大豆集荷会社 面談者: 1) Orlando dos Santos Mendes Filho : CREA 2) Jose Antonio Balles : Gerente de Logistica 協議内容 1) 本 集 荷 会 社 は 設 立 か ら 25∼ 30 年 経 過 し た 大 豆 の 集 荷 ・ 販 売 会 社 で あ る 。 2) 工 場 ・2 年前から操業 ・ 従 業 員 : 100 名 (人 件 費 : U$200/ 人 程 度 ) ・取 扱 量:50 万 ト ン / 年 、約 200 の 生 産 農 家 か ら ト ラ ッ ク (35t∼ 45t)で 集 荷 し ている。 ・貯蔵施設:3 万トン ・ 貨 車 : 40 車 所 有 (7t/ 車 積 載 )し て い る 。 ベ ロ オ リ ゾ ン テ 経 由 で ビ ト リ ア 港 へ 搬 送 し 、 同 港 か ら 輸 出 す る 。 (ビ ト リ ア 港 ま で 4 日 要 す る 。 ) (ゴ イ ヤ ス 州 の 大 豆 は サ ン ト ス 港 へ 搬 送 ) 3) 土 地 (City area): U$10/ m 2 4) 1∼ 1.5 年 後 に 大 豆 油 抽 出 工 場 (10 万 ト ン / 年 )が 完 成 の 予 定 5) 電 力 : R$0.5/ kwh(25 円 / kwh 現 在 は 消 費 量 が 少 な く 、 家 庭 用 の 契 約 と な っ ており割高になっている。大豆油抽出工場完成時には消費量が増大することか ら契約変更を交渉中である。) 42 サイロへの搬入出設備 搬出用引込み線 ト ラ ッ ク か ら の 荷 卸 (1) ト ラ ッ ク か ら の 荷 卸 (2) 貨車への積込み サイロに集荷された大豆 BDF 工 場 建 設 候 補 地 幹部と撮影 43 2 プロジェクトの立案 2.1 プ ロ ジ ェ ク ト の 具 体 的 な 内 容 2.1.1 プ ロ ジ ェ ク ト 領 域 本プロジェクトは、大豆から抽出された大豆油を原料としてバイオディーゼル燃料を生 産するものである。 プ ロ ジ ェ ク ト 領 域 を 図 2.1 に 示 す 。 大豆の集荷場 圧送 <大豆油抽出施設> 蒸気供給 配管にて輸送 < BDF 製 造 設 備 > BDF の 製 造 ・ 販 売 タンクローリー輸 送 ガソリン <石油精製所> スタンド BDF の 混 合・販 売 ガソリン スタンド ガソリン スタンド メタノール供 給 電力供給 グリセリン販 売 (タンクローリー輸 送 ) (タンクローリー輸 送 ) 図 2.1 プ ロ ジ ェ ク ト 領 域 2.1.2 BDF 製 造 設 備 設 置 予 定 地 設備設置予定地のウベルランディア市はミナスジェライス州の南部に位置し、首都ブラ ジ リ ア の 南 約 250 キロメートル、 サ ン パ ウ ロ か ら 北 へ 約 600 キロメートルの 町 で あ る 。 BDF 製 造 設 備 の 設 置 は 、ウ ベ ル ラ ン デ ィ ア 市 の 郊 外 に 2 年 前 か ら 操 業 を 始 め た 大 豆 集 荷 44 場 の 近 隣 を 予 定 し て い る 。 大 豆 集 荷 場 は 居 住 地 区 か ら 車 で 10 分 程 度 離 れ た と こ ろ に 位 置 している。 写 真 2.1、 2.2 に 設 備 建 設 予 定 地 を 、 ま た ウ ベ ル ラ ン デ ィ ア 市 の 位 置 図 を 図 2.2 に 示 す 。 大豆集荷場の同一敷地内には、別のプロジェクトとして大豆の抽出工場の建設が予定され て お り 、BDF 製 造 設 備 は 大 豆 抽 出 工 場 の 近 く に 建 設 し 、大 豆 抽 出 工 場 か ら 蒸 気 の 供 給 を 受 けることになる。 写 真 2.1 設 備 建 設 予 定 地 (1) 写 真 2.2 設 備 建 設 予 定 地 (2) ウ ベ ル ラ ン デ ィ ア 市 の あ る ミ ナ ス ジ ェ ラ イ ス 州 は 、 ブ ラ ジ ル の 南 東 部 に 位 置 し 、 500∼ 45 1000 メートルの 高 原 地 帯 が 広 い 面 積 を 占 め て い る 。 ミ ナ ス ジ ェ ラ イ ス 州 の 概 要 を 次 に 示 す 。 人口 約 1,800 万 人 面積 58 万 8 千 平 方 キロメートル 州都 ベ ロ オ リ ゾ ン テ 市 (人 口 224 万 人 ) 農業 牧畜、コーヒー、大豆、パイナップル、とうもろこし 工業 鉱業、製鉄、セメント、自動車、パルプ 設備設置予定地 (ウ ベ ル ラ ン デ ィ ア 付 近 ) 図 2.2 ウ ベ ル ラ ン デ ィ ア 市 位 置 図 46 2.1.3 設 備 設 計 基 準 及 び 配 置 図 (1 ) 設 備 設 計 基 準 (a) 原 材 料 : 大 豆 油 100,000 ト ン / 年 メ タ ノ ー ル 10,000 ト ン / 年 (b) 製 品 : BDF100,000 ト ン / 年 グ リ セ リ ン 10,000 ト ン / 年 (c) 設 備 稼 働 率 : 24 時 間 / 日 、 333 日 / 年 (2 ) 主 要 設 備 (a) 原 材 料 受 入 設 備 : 一 式 メ タ ノ ー ル 150 m 3 ×2 基 (b) 原 材 料 貯 蔵 設 備 : 大 豆 油 1,250m 3 ×1 基 (c) BDF 製 造 設 備 : BDF 製 造 300 ト ン / 日 (d) 製 品 貯 蔵 設 備 : BDF1,250 m 3 ×1 基 (e) 製 品 出 荷 設 備 :一式 グ リ セ リ ン 100 m 3 ×2 基 (f) 管 理 設 備 (運 転 ・ 試 験 分 析 を 含 む ) : 一 式 (3 ) 配 置 図 必 要 面 積 は 約 10,000 平 方 メートル(100 メートル×100 メートル)で あ る 。 Tank Truck Feed Oil Tank BDF Tank 1250m 3 1250m 3 Methanol Tank Glycerine Tank Station Raw Material Acceptance 150m 3 150m 3 100m 3 100m 3 Tank Truck Control Plant Area Station Room Product Shipment 図 2.3 工 場 配 置 図 47 2.1.4 BDF 製 造 技 術 (1 ) 適 用 技 術 次 表 に BDF 製 造 技 術 の 比 較 を 示 す 。 現 状 実 績 のある技 術 は、均 相 アルカリ触 媒 法 のみである。これには、Energea 社 、BDI 社 等 々が 技 術 またはプラントの販 売 を実 施 している。 金 属 酸 化 物 触 媒 法 は最 近 注 目 されており、AXENS 技 術 等 は秀 れているが、未 だ工 業 プラントの 実 績 はない。本 法 については、案 件 提 案 時 の 情 報 で は 2005 年 中 に 商 業 用 設 備 が 稼 動 し 、技 術 検 討 に 必 要 な 情 報 も 入 手 で き る と の こ と で あ っ た が 、BDF 設 備 は 完 成 し て い る も の の 、用 役設備を含む付帯設備の建設が遅れており、現状では未だ稼動していない。 固 定 化 酵 素 法 、超 臨 界 アルコール法 またイオン交 換 樹 脂 触 媒 法 など提 案 されているが研 究 段 階 である。 また、カウンターパートであるペトロブラス社 との協 議 の中 で、ペトロブラス社 は実 績 のある技 術 に 強 く固 執 している。 以 上 の 状 況 か ら 、本 プ ロ ジ ェ ク ト で は BDF 製 造 技 術 と し て 均 相 アルカリ触 媒 法 を適 用 する こととする。 表 2.1 BDF 製 造 技 術 比 較 表 製造技術 均 相 アルカリ 金属酸化物法 固定化酵素法 触媒法 超臨界 アルコール法 反応速度 速い やや遅 い 遅い 遅い 反応条件 60℃,大 気 圧 180℃,1.0MPa 40℃,大 気 圧 350℃,43MPa グリセリン汚染 あり なし なし なし 遊離脂肪酸の 必要 必要 不要 不要 ○ △ × × BDI,Energea AXENS 等 研究段階 研究段階 除去処理 実績 ライセンサー 等 (2 ) 製 造 プ ロ セ ス BDF 製 造 設 備 は 、下 図 の と お り 、エ ス テ ル 交 換 反 応 、製 品 の 取 出 し 及 び 余 剰 メ タ ノ ー ル の分離・回収部門からなる。 48 余 剰 メタノール 分離・回収 製品 取出し 大豆油 抽出 エステル 交換反応 図 2.4 BDF 製 造 プ ロ セ ス ブ ロ ッ ク フ ロ ー (3 ) エ ス テ ル 交 換 反 応 BDF は 、主 に ト リ グ リ セ ラ イ ド か ら な る 油 脂 と メ タ ノ ー ル 、エ タ ノ ー ル と い っ た 低 級 ア ルコールのエステル交換反応によって生成するエステル化合物である。 エ ス テ ル 交 換 反 応 を 図 2.5 に 示 す 。 O ∥ H 2 C− O− C− R1 O ∥ R1COCH 3 O ∥ HC− O− C− R2 O ∥ R2COCH 3 + 3CH 3 OH O ∥ H 2 C− O− C− R3 Vegetable oil Methanol Methylester Glycerol 図 2.5 エ ス テ ル 交 換 反 応 49 HC− OH H 2 C− OH BDF 次表に代表的な植物油の組成比較表を示す。 + O ∥ R3COCH 3 (R1,R2,R3 : alkyl group) 図 中 の R1、 R2、 R3 は 植 物 油 に よ っ て 異 な る 。 H 2 C− OH 表 2.2 原 料 別 脂 肪 酸 メ チ ル エ ス テ ル 比 較 表 (単 位 : % ) 脂肪酸 *C16:0 C18:0 C18:1 C18:2 C18:3 パルミチン酸 ステアリン酸 オレイン酸 リノール酸 リノレン酸 5 2 59 21 9 アブラナ油 その他 C20:0 アラキン酸 C20:1 ガドレン酸 大豆油 10 4 23 53 8 C22:0 ベヘン酸 ヒマワリ油 7 4 22 65 ‹ 0.5 C22:1 エルカ酸 パーム油 44 6 38 10 ‹ 0.5 C14:0 ミリスチン酸 *CX:Y X = カーボン数 Y = 二重結合の数 2.1.5 BDF 製 造 設 備 の 物 質 収 支 と 用 役 消 費 量 BDF 製 造 設 備 の 物 質 収 支 と 用 役 消 費 量 を 図 2.6 に 示 す 。 薬品 (0.014t) BDF 原料大豆油 BDF 製造設備 (0.996t) (1.000t) グリセリン (0.105t) メタノール (0.109t) 蒸 気 (7bar, 0.298t) 電 力 (49.7kwh) 廃 水 (0.333t) 圧 縮 空 気 (8bar, 9.9Nm3) 窒 素 (4.97Nm3) 上 水 (0.035t) 冷却水 (循 環 :28t, 補 給 :4.2t) 図 2.6 物 質 収 支 と 用 役 消 費 量 50 2.1.6 プ ロ セ ス フ ロ ー 図 2.7(1)、 (2)に 均 相 ア ル カ リ 触 媒 法 の BDF 製 造 設 備 の プ ロ セ ス フ ロ ー を 示 す 。 図 2.7(1) BDF 製 造 設 備 プ ロ セ ス フ ロ ー (1 ) 51 図 2.7(2) BDF 製 造 設 備 プ ロ セ ス フ ロ ー (2 ) 52 2.1.7 操 業 組 織 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 建 設 及 び 設 備 運 転 等 操 業 組 織 を 図 2.8 に 示 す 。 構 成 員 は 19 名 を 予 定 している。 合 計 19 人 デ ィ レ ク タ ー (1) 総 務 担 当 マネジャー(1) 生 産 担 当 マネジャー(1) 総 務 担 当 (1) 運 転 担 当 (1) 会 計 担 当 (1) 保 全 担 当 (2) 庶 務 担 当 (1) 品 質 担 当 (2) 運 転 員 (8) ( 2 人 / シフト, 3 シフト/ 日 + 1 スペアシフト) 図 2.8 操 業 組 織 運転員及び品質担当の主要業務を示す。 (1 ) 設 備 運 転 員 の 業 務 (a) 設 備 の 監 視 と 制 御 (b) 薬 品 等 補 助 材 料 の 取 扱 い (c) 廃 水 等 の 取 扱 い (d) 原 料 , 製 品 等 の サ ン プ リ ン グ (e) 原 料 , 製 品 の 受 入 れ , 出 荷 (2 ) 品 質 担 当 の 業 務 次の試験項目の分析を行う。 原 料 : FFA, 含 有 水 分 製 品 : FFA, 水 分 , 未 反 応 物 含 有 量 原 料 の 品 質 証 明 は 供 給 者 か ら 提 示 を 受 け る こ と と し 、バ イ オ デ ィ ー ゼ ル 製 品 及 び グ リセリンの全項目試験は外部専門機関に委ねることとする。 また構成員の人件費を次表のように設定した。 53 表 2.3 構 成 員 の 人 件 費 人員数 単価 費用 (人 ) (U$/ 年 ・ 人 ) (U$/ t-BDF) ディレクター 1 72,000 0.720 マネジャー 2 48,000 0.960 総務担当 1 36,000 0.360 会計担当 1 36,000 0.360 庶務担当 1 12,000 0.120 運転担当 1 36,000 0.360 保全担当 2 12,000 0.240 品質担当 2 12,000 0.240 運転員 8 12,000 0.960 19 計 4.320 2.1.8 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 ス ケ ジ ュ ー ル 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 実 施 ス ケ ジ ュ ー ル を 図 2.8 に 示 す 。 商 業 運 転 は 、 2008 年 第 3 四 半 期 か ら を 予 定 し て い る 。 2006 1Q 1 事業会社設立準備 2 設備詳細設計 3 環境アセスメント 4 工場設置申請 5 機器製作 6 機器輸送 7 機器据付工事 8 試運転 9 商業運転 2Q 3Q 2007 4Q 1Q 2Q 3Q 図 2.8 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 ス ケ ジ ュ ー ル 54 2008 4Q 1Q 2Q 3Q 4Q 2.1.9 大 豆 油 (原 料 )規 格 表 2.4 は ブ ラ ジ ル で 現 在 考 え ら れ る BDF 製 造 用 大 豆 油 (原 料 )の 規 格 で あ る 。 本 プ ロ ジ ェ ク ト で は 、 大 豆 油 抽 出 工 場 の 仕 様 に よ る と こ ろ が 大 き い が “Degummed Soybean Oil”ま た は “Semi-Refined Oil”レ ベ ル を 原 料 と し て い る 。 表 2.4 大 豆 油 (原 料 )規 格 (出 所 :ペトロブラス) 55 2.1.10 BDF(製 品 )規 格 ブ ラ ジ ル の BDF 規 格 は 、ANP に よ り 2004 年 制 定 さ れ た 。EU 規 格 (EN14214)や 米 国 規 格 (ASTM D6751)を 参 考 に し て い る が 、 数 値 制 限 を 設 け ず 報 告 を 求 め て い る 項 目 が 多 い こ とに特徴がある。 ANP に よ る と 、デ ー タ が 集 積 で き た 時 点 で 数 値 を 決 め る と の こ と で あ る 。表 2.5 に ブ ラ ジ ル BDF 規 格 を 、 ま た 表 2.6、 2.7 に EU、 米 国 規 格 を 示 す 。 表 2.5 ブ ラ ジ ル BDF 製 品 規 格 ( ANP Act No 42/2004) PROPERTY Unit LIMIT Density (20℃ ) kg/m 3 Report Viscosity (40℃ ) mm 2 /s Report % volume 0.05 mg/kg Report ℃ 100 % mass Report ℃ 360 CCR, max. % mass 0.1 Sulfate Ash, max. % mass 0.02 Sulfur Total % mass Report Na + K, max. mg/kg 10 Phosphorus mg/kg Report 3h/50℃ 1 Cetane No. − Report CFPP, max. ℃ −7 mgKOH/g 0.8 Free Glycerol, max % mass 0.02 Total Glycerol, max % mass 0.38 Monoglyceride content % mass Report Diglyceride content % mass Report Triglyceride content % mass Report Methanol or Ethanol, max. % mass 0.5 Water and Sediments, max. Total Contamination Flash Point, min. Esther Content Distillation Recovered 90% vol., max. Corrosion (Cu) Acid Value, max. Iodine Value Report Oxidation stability h at 110℃ , min. 56 6 表 2.6 EU 規 格 (EN14214) Item Unit EN14214 Item Unit EN14214 Application FAME Methanol content % ≤ 0.2 Date Jan.04 Ester content % ≥ 96.5 Monoglyceride % ≤ 0.8 Diglyceride % ≤ 0.2 Trinoglyceride % ≤ 0.2 Density (15℃ ) g/cm 3 0.86∼ 0.90 Viscosity (40℃ ) mm 2 /s 3.5∼ 5.0 ℃ ≥ 120 ppm ≤ 10 Free glycerol % ≤ 0.02 10%CCR % ≤ 0.30 Total glycerol % ≤ 0.25 Sulfate ash % ≤ 0.02 Iodine No. ppm ≤ 500 Linolic acid ME % ≤ 12 % ≤ 24 Polyunsaturated % ≤ 1 3h/50℃ 1 Phosphor mg/kg ≤ 10 Alcaline metals, mg/kg ≤ 5 mg/kg ≤ 5 Flashpoint Total Sulphur Water content Impurities total Corrosion (Cu) ≥ 51 Cetane No. ≤ 120 Na,K Neutralization mgKOH/g ≤ 0.5 Earth alkaline No. metals, Ca,Mg ≥ 6 Oxidation stability 表 2.7 米 国 規 格 (ASTM D6751) Item Unit USA ASTM D6751 Application FAME Date Aug.03 mm 2 /s 1.9∼ 6.0 ℃ ‹360 ℃ ≥ 130 ppm ≤ 500/15 CCR 100% % ≤ 0.05 Sulfate ash % ≤ 0.02 % vol. ≤ 0.05 3h/50℃ ≤ No.3 Viscosity (40℃ ) Distillation recovery 90% Flashpoint Total Sulphur Water & sediment Corrosion (Cu) ≥ 47 Cetane No. mgKOH/g ≤ 0.8 Free glycerol % ≤ 0.02 Total glycerol % ≤ 0.24 mg/kg ≤ 10 Neutralization No. Phosphor 57 2.1.11 大 豆 、 大 豆 油 を 取 巻 く 環 境 (1 ) ブ ラ ジ ル の 大 豆 生 産 量 米 国 農 務 省 (USDA)の 発 表 に よ る と 、ブ ラ ジ ル の 2005/06 年 度 に お け る 大 豆 作 付 面 積 は 7 年ぶりの減少が見込まれている。それには次の要因が挙げられている。 (a) 輸 送 費 と 生 産 費 の 上 昇 に も か か わ ら ず 、ブ ラ ジ ル 通 貨 で あ る レ ア ル が 直 近 1 年 間 に 対 米 ド ル 20% 高 で あ る こ と (b) 昨 年 の 旱 魃 に よ る 不 作 で 生 産 者 の 資 金 収 支 が 悪 化 し て お り 、作 付 け の た め の 資 金 が 不十分であること (c) 大 豆 生 産 価 格 が 昨 年 8 月 か ら 25% 、 7 月 か ら 48% も 大 幅 に 下 落 し て い る こ と 2005/06 年 度 に お け る 大 豆 作 付 面 積 は 減 少 す る が 、収 量 は 単 収 の 増 加 か ら 58.5 百 万 トンと大きく増加が見込まれている。 表 2.8 ブ ラ ジ ル に お け る 大 豆 の 作 付 面 積 、 生 産 量 の 推 移 作付面積 前年増減 生産量 前年増減 (百 万 ヘクタール) (% ) (百 万 トン) (% ) 2000/ 01 13.9 2.5 39.5 13.8 2001/ 02 16.4 17.3 43.5 10.1 2002/ 03 18.4 12.8 52.0 19.5 2003/ 04 21.5 16.4 50.5 − 2.9 2004/ 05 22.8 6.4 51.0 1.0 2005/ 06 21.5 − 5.9 58.5 14.7 (出 所 : Oilseeds : World Markets and Trade ) (2 ) 世 界 の 植 物 油 供 給 世界で最も多く生産されている植物油は大豆油で、パーム油がこれに次いでいる。この 2 つ を 比 べ る と 、そ の 他 の 油 の 生 産 量 は 極 め て 少 な い こ と が わ か る 。表 2.9 は 世 界 の 10 大 植 物 油 の 生 産 量 の 比 率 を 示 し た も の で あ る が 、生 産 総 量 は 約 1 億 ト ン で 、大 豆 油 と パ ー ム 油が過半を占めている。3 番目に多いのは菜種油であるが、パーム油のおよそ 2 分の 1 の 量に過ぎない。 58 表 2.9 世 界 の 植 物 油 生 産 (2002/ 03 年 ) 生産量 (千 ト ン ) (% ) 大豆油 29,748 30.7 パーム油 25,033 25.8 なたね油 13,326 13.8 ひまわり油 7,611 7.9 落花生油 5,299 5.5 綿実油 4,178 4.3 やし油 3,106 3.2 その他の油 8,512 8.8 96,813 100.0 合計 (出 所 : Oil World 誌 ) 世 界 の 植 物 油 の 市 場 は 、大 豆 油 と パ ー ム 油 が 主 導 権 を 握 っ て い る が 、こ の 2 つ の 油 は 性 格が全く異なっている。 大豆はアメリカやブラジルに代表されるように、広大な台地で生産されている。大豆は そのまま原料として国際流通するとともに、大豆油及び大豆ミールという加工品としても 流通するという汎用性を有している。 国際市場での価格形成は、歴史的な経緯や汎用性から大豆が主導権を有している。パー ム油を含めその他の油糧種子と植物油の価格は大豆油の価格に平行するように動くという 特徴がある。 大 豆 の 優 越 性 は 、油 糧 種 子 で よ り 鮮 明 に な る 。表 2.10 は 世 界 の 油 糧 種 子 生 産 の 現 状 を 示 している。3 億トン強の油糧種子生産量の約 6 割が大豆となっている。 表 2.10 世 界 の 油 糧 種 子 生 産 (2002/ 03 年 ) 生産量 (千 ト ン ) (% ) 195,386 59.8 ひまわり 25,960 8.0 なたね 37,956 11.6 落花生 21,486 6.6 綿実 33,449 10.2 その他の種子 12,513 3.8 326,750 100.0 大豆 合計 (出 所 : Oil World 誌 59 ) (3 ) 特 定 国 に 集 中 す る 大 豆 の 生 産 と 輸 出 大豆は温帯から亜寒帯にかけた地域で広く栽培される作物であるが、特定国の生産が圧 倒 的 に 多 い と い う 特 徴 が あ る 。世 界 の 大 豆 生 産 量 は 2 億 ト ン 弱 と 見 込 ま れ る が 、そ の 90% は、アメリカ、ブラジル、アルゼンチン、中国の 4 カ国で生産されている。 ま た 、輸 出 余 力 の あ る 国 は ア メ リ カ 、ブ ラ ジ ル 、ア ル ゼ ン チ ン 及 び パ ラ グ ア イ の 4 カ 国 で 、 こ れ ら の 国 で 世 界 の 輸 出 量 の 97% を 占 め て い る 。 表 2.11 世 界 の 国 別 輸 出 割 合 (2002/ 03 年 ) 輸 出 割 合 (%) アメリカ 46 ブラジル 32 アルゼンチン 14 パラグアイ 5 その他の国 3 (出 所 : Oil World 誌 60 ) 2.1.12 BDF を 取 巻 く 環 境 (1 ) BDF 製 造 設 備 設 置 状 況 2005 年 末 時 点 で 生 産 能 力 15.6 万 キロリットル/年 、 15 設 備 が 完 成 し て い る が 、 ANP の 認 可 を 受 け て い る の は 8 設 備 、さ ら に そ の 内 の 運 転 実 績 の あ る 設 備 は 4 設 備 に 過 ぎ ず 、そ の 生 産 量 は 能 力 に 対 し て 1% に 満 た な い 状 況 に あ り 、 商 業 運 転 と い う よ り も 試 運 転 の 段 階 と 位 置 づけることができる。 2006 年 末 ま で に は 、 現 状 の 15 設 備 の 一 部 能 力 増 強 に 加 え 、 新 た に 11 設 備 が 完 成 し 26 設 備 と な り 、 生 産 能 力 は 81.6 万 キロリットル/年 と 2008 年 か ら 始 ま る B2 軽 油 に 必 要 な BDF 量 の供給が可能になる計画になっている。 し か し 、 最 近 鋼 材 が 急 激 に 上 昇 し て お り 、 こ れ に 伴 い BDF 製 造 設 備 及 び 付 帯 設 備 費 が 高 騰 す る こ と が 予 測 さ れ る こ と か ら 、 BDF 製 造 設 備 の 建 設 が 表 2.13 に 示 す 計 画 ど お り に 行われるか懸念がある。 表 2.12 ANP の 認 可 を 受 け た BDF 生 産 者 の 2005 年 BDF 生 産 実 績 (単 位 : キロリットル) 3 月 4 5 6 7 8 9 10 11 12 2005 生産者 1 Soyminas 7.8 0 5.3 0 2.6 28.1 0 0 43.8 2 Agropalma − 13.1 14.0 21.6 0 25.9 0 20.2 94.8 3 Brasil − − − − 0 0 0 0 0 − − 0 0 1.5 2.0 2.0 0 5.5 Biodiesel 4 Brasil Biodiesel(filial) 5 Biolix − − 6.4 1.2 3.1 1.1 0 13.7 25.5 6 Renobras − − − − − − − − 0 7 Fertibom − − − − − − − − 0 8 Nutec − − − − − − − − 0 7.8 13.1 25.7 22.8 7.2 57.1 2.0 33.9 169.6 合計 ( 出 所 : ANP Revisao 29 09/12/2005 ) 61 表 2.13 ブ ラ ジ ル の BDF 製 造 設 備 設 置 状 況 (2005 年 末 ) 生産者 設置場所 州 生産能力 設備稼動 (1,000kl/yr) 状況 主要原材料 ’05.12 ’06.12 12 12 運転中 ダイズ,ヒマワリ,カブ 1 Soyminas Cassia MG 2 Agropalma Belem PA 8 8 運転中 パーム 3 Brasil Biodiesel Floriano PI 27 38 運転中 ヒマ 4 Brasil Biodiesel Teresina PI 0.6 0.6 運転中 ヒマ 5 Biolix Rolandia PR 6 6 運転準備 ダイズ,ヒマワリ 6 Renobras Dom Aquino MT 6 6 運転準備 ダイズ,ヒマワリ 7 Fertibom Catanduva SP 6 6 運転準備 多種の油 8 Nutec Fortaleza CE 0.5 0.5 運転準備 ヒマ 9 Bionatural Formosa GO 1.3 13.5 建設中 − 10 Petrocap Charqueadas SP 36 150 運転準備 ダイズ,廃 植 物 油 11 Ecomat Cuiaba MT 8 17 運転準備 ダイズ,獣 脂 12 Petrobras Guamare RN 0.6 1.2 運転準備 ヒマ 13 Granol(Ceralit) Campinas SP 35 35 運転準備 ダイズ,ヒマワリ 14 Fusermann Barbacena MG 6 6 運転準備 ダイズ,ヒマワリ 15 Agrodiesel Iguatama MG 3 3 運転準備 ダイズ,ヒマワリ 16 Biodiesel Sul Icara SC − 0.9 建設中 食品廃油 17 Petrobras Quixada CE − 40 計画 ダイズ,ヒマ,jatropha 18 Petrobras Candeias BA − 40 計画 ダイズ,ヒマ,jatropha 19 Petrobras Montes Claros MG − 40 計画 ダイズ,ヒマ,jatropha 20 BSBIO Passo Fundo RS − 100 計画 ダイズ 21 Biominas Itauna MG − 12 計画 − 22 Bertin Lins SP − 110 計画 獣脂 23 Bioeste Estrela do SP − 40 計画 獣脂 (Ponte di Ferro) Oeste Biotec Campina PB − 50 計画 ヒマ,ワタ,獣 脂 24 Grande 25 Granol Anapolis GO − 40 計画 − 26 Barralcool Barra dos MT − 57 計画 ダイズ,ヒマワリ,ピーナッツ 153 816 Bugres 合計 (出所:独自調査による) 62 なお、州略称の名称及び各州の位置を次に示す。 MG: ミナスジェライス CE:セアラ PA: パラ GO:ゴイアス PI: ピアウイ PR: パラナ RN:リオグランデドノルテ MT: マットグロッソ SC:サンタカタリナ SP: サンパウロ BA:バイア PB:パライーバ (2 ) ANP に よ る BDF の 調 達 (オ ー ク シ ョ ン の 実 施 ) 政 府 は 、法 規 制 が 始 ま る 2008 年 ま で の 2006、2007 年 の 2 年 間 、6 ヶ 月 毎 に オ ー ク シ ョ ン に て BDF を 調 達 す る こ と に し て い る 。 オークションのルールは次の通りである。 (a) ブ ラ ジ ル で デ ィ ー ゼ ル 軽 油 を 販 売 す る す べ て の 業 者 (デ ィ ス ト リ ビ ュ ー タ ー ) は 、参 加 義 務 が あ り 、 ANP が 認 定 し た 数 量 を 認 定 し た 価 格 で 引 取 ら な け れ ば な ら な い 。 (b) BDF の 生 産 者 の 参 加 は 義 務 付 け さ れ て い な い が 、参 加 す る に は 農 地 開 発 省 が 認 可 し た 印 紙 (シ ー ル )を 取 得 し て い る こ と が 条 件 と な る 。 (c) オ ー ク シ ョ ン で の BDF 入 札 価 格 は 、オ ー ク シ ョ ン の 開 始 数 分 前 に ANP が 入 札 上 限 価格を発表する。 (d) オ ー ク シ ョ ン で 購 入 さ れ る BDF 数 量 は 、農 業 開 発 省 が 証 明 し た 数 量 の 80% を 上 限 と す る こ と に よ り 、 BDF 価 格 の 高 騰 を 防 ぐ 。 2006 年 上 半 期 の 調 達 分 に つ い て 、2005 年 11 月 24 日 オ ー ク シ ョ ン が 行 わ れ た 。結 果 は 次の通りである。 落 札 価 格 は 、 現 状 の デ ィ ー ゼ ル 軽 油 販 売 価 格 (R$1.79 /リットル)に 比 べ て 若 干 高 め と な っ て いる。 (a) 供 給 者 63 ① Agropalma from Para State 5 千 キロリットル ② Soyminas from Minas Gerais 5.2 千 キロリットル ③ Granol from Goias 18.3 千 キロリットル ④ Brasil Biodiesel from Piaui 38 千 キロリットル 計 66.5 千 キロリットル (b) 調 達 価 格 最 高 価 格 : R$1.909 / リットル 最 低 価 格 : R$1.80 / リットル (c) 調 達 者 Petrobras Brasileiro S.A Alberto Pasqualine (Refap) S.A 93.3% 6.7% (d) ANP 提 示 価 格 : R$1.92 / リットル 64 2.2 プ ロ ジ ェ ク ト バ ウ ン ダ リ ー ・ ベ ー ス ラ イ ン の 設 定 ・ 追 加 性 の 証 明 ベ ー ス ラ イ ン 方 法 論 と し て 、「 LCA を 考 慮 し た 運 輸 部 門 の バ イ オ 燃 料 生 産 プ ロ ジ ェ ク ト に か か る ベ ー ス ラ イ ン 方 法 論 (“Generalized baseline methodology for transportation Bio-Fuel production project with Life-Cycle Assessment “ (NM129→ AM00xx))」が 承 認 されることを前提に、本プロジェクトに適用する。 2.2.1 適 応 可 能 条 件 の 検 証 こ こ で は 、上 記 方 法 論 の 適 用 可 能 条 件( applicability condition)を 、本 プ ロ ジ ェ ク ト が 満たしているかどうかを検証する。 「バイオマス原料供給段階」の適用可能条件は、 ( a) プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 者 が 、 (1) 購入するためのバイオマス作物の栽培を農家に依頼する (2) 海外からバイオマスを輸入する (3) バイオマス廃油を調達する (4) 他のチャネルからバイオマスを調達する のいずれかであること である。本プロジェクトでは、既に操業している大豆油抽出工場から原料となる大豆油を 調達するため、上記の(3)に該当する。 (b)バイオ燃料の原料作物を栽培するプランテーションにおいて、有機肥料のみが使わ れていること(バイオ燃料製造プラントからリサイクルされたものなど) 本プロジェクトの場合、バイオ燃料の原料作物を栽培するプランテーション工程はない。 したがって、プランテーション栽培の過程で使用される肥料については考慮しない。 ( c )ホ ス ト 国 に お い て 、化 石 燃 料 の 使 用 が 法 的 あ る い は 実 態 的 に 禁 止 さ れ て い な い こ と 、 あ る い は 同 じ タ イ プ の BDF の 使 用 が 法 律 で 強 制 さ れ て い な い こ と( typeE-政 策 で は な い )。 ブ ラ ジ ル で は 、 化 石 燃 料 を 制 限 な く 使 用 で き る 。 他 方 、 ブ ラ ジ ル で は 2008 年 か ら 石 油 デ ィ ー ゼ ル 軽 油 へ の BDF2% の 混 入 を 求 め る 規 制 が 導 入 さ れ る こ と と な っ て い る が ( A.2.参 照 )、 当 該 規 制 は 第 16 回 の CDM 理 事 会 で 確 認 さ れ た 通 り 、 マ ラ ケ ッ シ ュ 合 意 が 採 択 さ れ た後に実施された政策であるので、当該政策がないものと想定する。 ( d )ホ ス ト 国 に お い て 、燃 料 販 売 者 を 対 象 と し て 、BDF の 使 用 を あ る 一 定 の 基 準 量 ま で 65 拡 大 す る こ と を 求 め る 規 制 が 存 在 し ( typeE-政 策 と し て で は な く )、 あ る い は 導 入 さ れ る 場 合 、BDF が 基 準 量( 規 定 量 )よ り も 大 き な シ ェ ア を も っ て い る こ と 、あ る い は 関 連 市 場 で競争優位にあること。 ブ ラ ジ ル で は 、 BDF の 使 用 を 推 進 す る た め の 様 々 な 措 置 が 導 入 さ れ て い る が 、 BDF の 生 産 等 は 緒 に つ い た ば か り で 、BDF が 関 連 市 場 で 大 き な シ ェ ア を 持 っ て い る 状 況 で は な い 。 現 在 の BDF の 生 産 能 力 は 、デ ィ − ゼ ル 軽 油 の 生 産 能 力( 4,000 万 キロリットル)の 約 1% 分 に す ぎない。 ( e )ホ ス ト 国 に お い て 、b や c の 条 件 を 満 た し て い る 時 に 、プ ロ ジ ェ ク ト で 製 造 す る BDF と 代 替 可 能 で 、 バ イ オ マ ス が 同 等 比 以 上 の BDF の 普 及 率 が 70% 以 下 で あ る こ と 。 ブ ラ ジ ル に お け る BDF 生 産 は 緒 に つ い た ば か り で あ る 。 (f )生 産 さ れ る BDF は 、化 石 燃 料 の 代 替 と し て 、自 動 車 燃 料 な ど の 国 内 利 用 あ る い は 他 の 特別の目的に利用され、附属書 I 国に輸出されたり、附属書 I 国で使用されたりしないこ と。 上 記 (f )を 満 た し て い る こ と を 立 証 す る た め 、BDF 製 造 会 社 は 、BDF を 運 輸 以 外 の 目 的 に 使用したり、輸出用に売ったりしない旨定めた契約書を、ペトロブラス社と締結する予定 である。 ま た 、 プ ロ ジ ェ ク ト 開 始 後 も 、 販 売 し た BDF が す べ て 運 輸 用 の 燃 料 に ブ レ ン ド さ れ 、 附 属書I国に輸出されなかったことを毎年モニターし、そのエビデンスを提示する予定であ る。 (g ) ホ ス ト 国 に お い て 、 BDF に よ っ て 代 替 さ れ る 化 石 燃 料 の 供 給 能 力 に 余 力 が あ り 、 本 プ ロ ジ ェ ク ト に よ る BDF の 供 給 が 新 た な 需 要 、 あ る い は 隠 れ た 需 要 を 創 出 し な い こ と 。 ( BDF が 代 替 す る 化 石 燃 料 が 十 分 に 競 争 的 な 環 境 に あ る こ と 。) ブラジルでは、石油ディーゼル軽油の供給を海外からの輸入に依存しているものの、輸入 量および消費量に制限は設けられていない。したがって、ディーゼル燃料の需要は特に制 約されておらず、将来も制約されることはないことが見込まれる。 以上見てきたとおり、本プロジェクトは方法論の適用可能条件を満たしており、当該方法 論を適用することが妥当であるといえる。 66 2.2.2 ベ ー ス ラ イ ン シ ナ リ オ の 同 定 及 び 追 加 性 の 証 明 「 LCA を 考 慮 し た 運 輸 部 門 の バ イ オ 燃 料 生 産 プ ロ ジ ェ ク ト に か か る ベ ー ス ラ イ ン 方 法 論 」 の適用条件に示されているとおり、温室効果ガス削減に関連する本プロジェクトのライフ サイクルは、下記の 3 段階に分けられる。 段階1:バイオマス原料供給段階(大豆生産) 段階2:バイオ燃料生産(大豆油からのバイオディーゼル生産) 段階3:バイオ燃料消費(バイオディーゼル消費) ベ ー ス ラ イ ン シ ナ リ オ を 同 定 す る た め 、CER 獲 得 に よ る 収 入 が な い と い う 条 件 下 で 、あ り 得るシナリオのオプションを、段階ごとにリストアップする。 つ ま り 、 段 階 ご と に 、 プ ロ ジ ェ ク ト が CDM と し て 登 録 さ れ な か っ た ら ど の よ う な こ と が 実現していただろうか、といった代替シナリオを考え、それを本方法論の適用可能条件を 用いて絞りこむことで、ベースラインシナリオを一つに同定する。 段階1:バイオマス原料供給段階(大豆生産) 本プロジェクトにおいては、プランテーション栽培が行われないため、この段階におけ る シ ナ リ オ ・オ プ シ ョ ン は 下 記 の 3 つ と な る 。 オ プ シ ョ ン 1-1: 現 状 維 持 ( BaU ケ ー ス ) オ プ シ ョ ン 1-2: バ イ オ 燃 料 の 原 料 と し て 大 豆 油 を 調 達 す る 。( プ ロ ジ ェ ク ト ケ ー ス ) オ プ シ ョ ン 1-3: GHG を 排 出 す る 別 の 施 設 が 建 設 さ れ る 。 オ プ シ ョ ン 1-3 は 、 ベ ー ス ラ イ ン 排 出 量 を 増 や す こ と に な る た め 、 排 出 削 減 量 を 保 守 的 に 見積もるべきであるという趣旨に反するため、除外される。 し た が っ て 、 オ プ シ ョ ン 1-1 お よ び 1-2 が 残 る 。 段階2:バイオ燃料生産(バイオディーゼル生産) オ プ シ ョ ン 2-1: 現 状 維 持 ( BaU ケ ー ス ) オ プ シ ョ ン 2-2: BDF 製 造 施 設 の 設 置 ( プ ロ ジ ェ ク ト ケ ー ス ) オ プ シ ョ ン 2-3:BDF 製 造 施 設 の 設 置( プ ロ ジ ェ ク ト よ り も 生 産 規 模 が 小 さ い か 大 き い 場 合) BDF 製 造 段 階 で 満 た さ れ る べ き 条 件 は 、 (c)プ ロ ジ ェ ク ト は 、 経 済 面 の 様 々 な バ リ ア を 考 慮 し た う え で 決 定 さ れ て い る た め 、 も し 67 BDF 製 造 プ ラ ン ト に 投 資 が 行 わ れ る の で あ れ ば 、最 適 の 規 模 の 生 産 能 力 と な っ て い る こ と 。 (d)プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 者 は 、当 該 プ ロ ジ ェ ク ト サ イ ト の 近 く あ る い は 同 じ 場 所 で 、他 の バ イ オ マ ス 燃 料 を 、別 の 製 造 プ ロ セ ス に よ り 生 産 す る プ ロ ジ ェ ク ト を 実 施 す る 計 画 が な い こ と 。 以下で、上記の条件を満たしているかどうかを確認する。 条 件 (c )に つ い て は プ ロ ジ ェ ク ト の 様 々 な 側 面 を 考 え る 必 要 が あ る 。 例 え ば 、 (1) プロジェクト実施者にとっての下限規模を決める要因である金融面の制約 (2) 上限・下限を決める要因である技術的制約 (3) バイオ原料作物プランテーションのための契約農家のポテンシャル などである。 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 場 合 、BDF 製 造 技 術 は 既 に 使 用 実 績 の あ る も の を 利 用 す る た め( 2 )は 考慮する必要がなく、プランテーション栽培のプロセスも有しないため(3)も考慮する 必 要 が な い 。 し た が っ て 、 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 場 合 、( 1 ) の 制 約 条 件 が カ ギ と な る 。 条 件 (d)に つ い て は 、 本 プ ロ ジ ェ ク ト は 既 存 の BDF 製 造 工 場 か ら 大 豆 油 を 調 達 す る た め 、 他のバイオマス燃料を、別の製造プロセスにより生産するということは起こり得ない。た と え 、既 存 の 大 豆 油 製 造 工 場 か ら 原 料 を 調 達 で き な い 場 合 で も 、ミ ナ ス・ジ ェ ラ イ ス 州 は 、 最大の大豆の産地であるため、大豆油以外のバイオマス燃料を原料とする選択肢はない。 つ ま り 、 現 在 の ホ ス ト 国 の 状 況 下 で は 、 オ プ シ ョ ン 2-3 は 排 除 さ れ る 。 結 果 と し て 、残 っ た オ プ シ ョ ン は 、現 状 維 持( BaU ケ ー ス )か 、プ ロ ジ ェ ク ト ケ ー ス と な る。 <追加性の証明> 次に、プロジェクトが、ベースラインシナリオにおいて実施されることがないかを確認す る 必 要 が あ る ( い わ ゆ る 追 加 性 の 証 明 )。 追 加 性 を 証 明 す る 方 法 は 、バ リ ア 分 析 あ る い は 経 済 分 析( BDF 製 造 プ ラ ン ト の 投 資 の 意 思 決定に使われる指数の算出)を用いる。 “Tool for the demonstration and assessment of additionality”の ス テ ッ プ 3:バ リ ア 分 析 、 あるいはステップ2:投資分析が適用される。バリア分析によって、プロジェクトがベー スラインシナリオにおいて実施されることがないことを示すことができなければ、投資分 析を行う。 ステップ3: 68 < サ ブ ・ ス テ ッ プ 3 a. プロジェクトの実施を妨げるバリアの特定> 現 在 、 ブ ラ ジ ル は 国 策 と し て BDF 製 造 を 推 進 し て い る た め 、 本 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に 際 し ての制度的、技術的なバリアは存在しない。 最 大 の バ リ ア は プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に か か る「 コ ス ト 」で あ る 。BDF 製 造 プ ロ ジ ェ ク ト に 投 資する経済的インセンティブが十分でない場合が想定されるからである。経済性の計算は 次のステップ2で行った。 ステップ2: < IRR の 算 定 > ク レ ジ ッ ト 獲 得 期 間 10 年 間 の IRR を 計 算 し た 結 果 、 本 プ ロ ジ ェ ク ト は 、 ク レ ジ ッ ト 収 入 が な け れ ば IRR 8.2% と 低 く 、 採 算 性 は 見 込 め な い 。 ク レ ジ ッ ト 収 入 CO 2 1 ト ン 当 た り 8US$を 加 え る と IRR 15.0% と な り 、 か ろ う じ て 採 算 レ ベ ル に 乗 る プ ロ ジ ェ ク ト と な る 。 ( 計 算 の 概 要 、 パ ラ メ ー タ ー な ど は Annex 3 に 示 す 。) 以上の分析から、本プロジェクトは必ずしも経済的に魅力的な事業ではないと結論づける ことができる。 つまり、投資分析により、ベースラインシナリオでプロジェクトを実施することが困難で あることが言える。 ス テ ッ プ 4 : 慣 行 ”Common Practice”バ リ ア の 評 価 ホ ス ト 国 で 、同 じ タ イ プ の バ イ オ 燃 料 の 市 場 で の 普 及 率 が〔 10% 〕以 上 で あ る と 、プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 者 は 、 当 該 プ ロ ジ ェ ク ト は CER 獲 得 に よ る 収 入 な し で は 非 常 に 大 き な バ リ ア に直面していることを適切なエビデンスをもって示す必要がある。 し か し 、 ブ ラ ジ ル に お け る BDF 燃 料 の 生 産 は 緒 に つ い た ば か り の 段 階 で あ り 、 BDF の 普 及 率 は 10% に 満 た な い た め 、 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 慣 行 バ リ ア に つ い て 説 明 す る 必 要 は な い 。 以上の追加性チェックにより、プロジェクトシナリオが、ベースラインシナリオの候補か ら 排 除 さ れ た 。 そ の た め 、 残 っ た オ プ シ ョ ン は 、「 現 状 維 持 ( BaU ケ ー ス )」 と な る 。 段階3:バイオ燃料消費(バイオディーゼル消費) この段階で、あり得るベースラインシナリオのオプションは下記のとおり。 オ プ シ ョ ン 3-1:現 状 維 持( BaU ケ ー ス:化 石 燃 料 は プ ロ ジ ェ ク ト に よ っ て 代 替 さ れ な い ) オ プ シ ョ ン 3-2: プ ロ ジ ェ ク ト に よ っ て 販 売 さ れ る BDF の 全 て が 化 石 燃 料 を 代 替 す る (プロジェクトケース) オ プ シ ョ ン 3-3: プ ロ ジ ェ ク ト に よ っ て 販 売 さ れ る BDF が 化 石 燃 料 の 一 部 を 代 替 す る (他のバイオ燃料による代替のため) 69 オ プ シ ョ ン 3-4: プ ロ ジ ェ ク ト に よ っ て 販 売 さ れ る BDF が 化 石 燃 料 の 一 部 を 代 替 す る (消 費 が 不 十 分 な た め ) オ プ シ ョ ン 3-5:プ ロ ジ ェ ク ト に よ っ て 販 売 さ れ る BDF 燃 料 が 化 石 燃 料 の 一 部 を 代 替 す る (附属書 I 国に輸出されるため) オ プ シ ョ ン 3-6:プ ロ ジ ェ ク ト に よ っ て 販 売 さ れ る BDF 燃 料 が 化 石 燃 料 で は な く 、別 の タ イプ のバイオ燃料を代替する 方 法 論 に 示 さ れ た 適 用 可 能 条 件 (c)− (g)は 、 段 階 2 で 製 造 さ れ る BDF 燃 料 が 、 化 石 燃 料 を 代替することを確実にしている。 ま た 、 段 階 2 に 関 す る 議 論 の 結 果 、 オ プ シ ョ ン 3-1 だ け が ベ ー ス ラ イ ン シ ナ リ オ と し て 残 ることは明らかである(なぜなら、プロジェクトケースやその他のバイオ燃料を製造する オ プ シ ョ ン は ベ ー ス ラ イ ン シ ナ リ オ に は な り 得 な い か ら で あ る )。 ベースラインシナリオ同定の結果 以上の論理展開により、あらゆる段階で、すべての適用条件および上記に示したその他の 条 件 を 満 た し た ベ ー ス ラ イ ン シ ナ リ オ は 、「 現 状 維 持 」 で あ る と い う 結 論 に 達 す る 。 B.2 で 見 た 通 り 、 ベ ー ス ラ イ ン シ ナ リ オ は 「 現 状 維 持 」 で あ る 。 つ ま り 、 プ ロ ジ ェ ク ト シ ナ リ オ で BDF 燃 料 を 使 用 す る 自 動 車 が 、 化 石 燃 料 を 使 っ て い る 状 態 が ベ ー ス ラ イ ン シ ナ リオとなる。 セ ク シ ョ ン E.で 示 す よ う に 、ベ ー ス ラ イ ン 排 出 量 は 、プ ロ ジ ェ ク ト 排 出 量 よ り も 多 い こ と が見込まれる。 したがって、本プロジェクトは追加性があると言える。 70 2.2.3 プ ロ ジ ェ ク ト バ ウ ン ダ リ ー 方法論に記載されているように、本プロジェクトにおける主な排出削減は、プロジェクト で製造されるバイオディーゼル燃料を利用する不特定多数の自動車となる。 これは、グリッドに接続するタイプの再生可能エネルギープロジェクトと類似している。 ACM0002 で は 、 グ リ ッ ド と 接 続 し て い る 発 電 所 は す べ て バ ウ ン ダ リ ー 内 に 含 む と し て い る。 したがって、本プロジェクトのバウンダリーも下記を含むのが妥当である。 ・ 大豆油抽出施設 ・ プ ロ ジ ェ ク ト サ イ ト ( BDF 製 造 施 設 ) ま で の 輸 送 ・ プ ロ ジ ェ ク ト サ イ ト ( BDF 製 造 施 設 ) ・ 石油精製所(サンパウロ)までの輸送 ・ 石油精製所 ・ 燃料供給施設(ガソリンスタンド)への輸送 ・ 燃料供給施設 ・ BDF を 利 用 す る す べ て の 自 動 車 プロジェクトバウンダリー 大豆の集荷場 圧送 <大豆油抽出施設> 蒸気供給 配管にて輸送 < BDF 製 造 設 備 > BDF の 製 造 ・ 販 売 タンクローリー輸 送 ガソリン <石油精製所> スタンド BDF の 混 合・販 売 ガソリン スタンド ガソリン スタンド メタノール供 給 (タンクローリー輸 送 ) 電力供給 グリセリン販 売 71(タンクローリー輸 送 ) ベースラインシナリオおよびプロジェクトシナリオにおけるバウンダリー内外の排出源は 下表の通り。 不確実性の分析を踏まえると、いくつかの排出源は無視できる。 表 2.14 バ ウ ン ダ リ ー 内 外 の GHG 排 出 源 バウンダリー内 モニター すべき排出 ベースライン ・ PJS で BDF を 使 用 す る 自 動 ・ BDF に 代 替 さ れ る 化 石 燃 車( BDF に 代 替 さ れ る 化 石 燃 料の開発・精製・輸送(油 料 の 使 用 に 伴 う CO 2 排 出 ) 田 /港 /精 製 /ガ ソ リ ン ス タ ン ド で の CO 2 ,CH 4 ) シナリオ (BLS) バウンダリー外 無 視 で き る ・ 燃 料 供 給 施 設 ( CO 2 :共 通 ) n.a. 排 出 か 共 通 ・ PJS で BDF を 使 用 す る 自 動 車(化石燃料使用に伴う N 2 O) モニター すべき排出 ・ BDF 製 造 工 場 に 供 給 さ れ る 蒸気発生に使用される化石 燃 料 消 費 ( CO 2 ) ・ PJS で BDF を 使 用 す る 自 動 車( BDF の 非 バ イ オ 炭 素 か ら ( メ タ ノ ー ル 起 源 の ) CO 2 ) ・ BDF の 輸 送 ( CO 2 ) プロジェクト シナリオ (PJS) 無 視 で き る ・ PJS で BDF を 使 用 す る 自 動 ・ グ リ ッ ド に 接 続 さ れ た 発 電 排 出 か 共 車( バ イ オ 燃 料 に 含 ま れ る 化 所( BDF 製 造 工 場 へ 原 料 大 通) 石 燃 料 か ら の CO 2 :共 通 、N 2 O 豆油の受入れに消費される は無視できる) 電 力 、BDF 製 造 工 場 で 消 費 ・ 燃 料 供 給 施 設 ( CO 2 :共 通 ) さ れ る 電 力 か ら の CO 2 ) ・ バウンダリー外からの原料 メ タ ノ ー ル の 輸 送 ( CO 2 ) ・ バウンダリー外への副産物 グ リ セ リ ン の 輸 送 ( CO 2 ) 72 2.3 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ る GHG 削 減 量 及 び リ ー ケ ー ジ 2.3.1 ベ ー ス ラ イ ン 排 出 量 あ る 年 y に お け る バ ウ ン ダ リ ー 内 の ベ ー ス ラ イ ン 排 出 量 を BE y と お く と 、BE y は 次 の よ うに表される。 BE y = BF y ×COEF FF ×(1+δ ) BF y : BDF の 年 間 使 用 量 ま た は 販 売 量 [GJ/yr] = BF vol y ×Density y ×HV y BF vol y : BF y の 容 積 [m 3 /yr] Density y : BDF の 密 度 [ton/m 3 ] HV y : BDF の 発 熱 量 [GJ/ton] COEF FF : BDF が 代 替 す る 軽 油 の LCACO 2 排 出 係 数 [tCO 2 /GJ] δ : 燃 料 に よ る GJ あ た り の 平 均 走 行 距 離 の 差 に 伴 う 補 正 項 = [L biofuel /L fossil ]− 1 L fossil : 代 替 さ れ る 軽 油 の 平 均 走 行 距 離 [m/MJ] L biofuel : BDF の 平 均 走 行 距 離 [m/MJ] BF y : BDF 製 造 量 は 、 100,000[t/yr]で あ る 。 BDF の 発 熱 量 を 利 用 し て 、 単 位 を [熱 量 /yr] に 変 換 す る 。 BDF の 低 位 発 熱 量 は 、 9,730[kcal/kg-BDF]で あ る 。 よ っ て 、 BF y = 100,000[t/yr]×10 3 [kg/t]×9,730[kcal/kg-BDF] = 973.0×10 9 [kcal/yr] COEF FF : 厳 密 に 言 え ば 、 LCA の 影 響 は バ ウ ン ダ リ ー の 外 で あ る が 、 COEF FF の 中 に 組 み 込 ま れ る こ と で 計 算 を し や す く す る 。 ブ ラ ジ ル は 産 油 国 で あ る の で 、 conservative に 考 え て も 、ブ ラ ジ ル で の LCACO 2 排 出 係 数 の 増 加 は な い も の と 仮 定 し て 計 算 す る 。 LCA の 影 響 を 含 ま な い 排 出 係 数 は 、 IPCC の デ フ ォ ル ト 値 を 使 用 す る 。 IPCC デ フ ォ ル ト 値 = 20.2[tC/TJ]×43.33[TJ/10 3 ton]×44/12[tCO 2 /tC] = 3.21[tCO 2 /t-diesel] よ っ て 、 COEF FF = 3.21[tCO 2 /t-diesel]÷10,950[kcal/t-diesel]×1.0 = 2.93×10 -4 [kgCO 2 /kcal] δ : 科 学 文 献 等 で は 、 BDF と 軽 油 の 平 均 走 行 距 離 の 差 は 誤 差 範 囲 で あ る と し 、 δ を ゼ ロ とおいている。これは化学構造上類似の炭素鎖長を持っていることからも推測できる。 よって δ をゼロと設定する。 よ っ て 、 BDF 製 造 量 が 100,000[t/yr]の 時 の ベ ー ス ラ イ ン 排 出 量 は 次 の よ う に な る 。 73 BE y = 973.0×10 9 [kcal/yr]×2.93×10 -4 [kgCO 2 /kcal]×1 = 2.85×10 5 [tCO 2 /yr] 2.3.2 プ ロ ジ ェ ク ト 排 出 量 バ ウ ン ダ リ ー 内 で 発 生 す る プ ロ ジ ェ ク ト 排 出 量( 年 間 ) :PE y は 、下 式 に よ っ て 算 出 さ れ る 。 PE y = FF BFP oil, y ×COEF FF oil + BF mass y ×COEF FS + PE Transp1 y FF BFP oil, y : BDF 製 造 設 備 に 供 給 さ れ る 蒸 気 発 生 に 使 用 さ れ る 重 油 [kl/yr] COEF FF oil : 重 油 の LCA CO 2 排 出 係 数 [tCO 2 /kl] BF mass y : BDF の 年 間 販 売 量 [t-BDF/yr] COEF FS : BDF 中 の メ タ ノ ー ル か ら の CO 2 排 出 係 数 [tCO 2 /t-BDF] PE Transp1 y: BDF 製 造 設 備 か ら 供 給 設 備 へ の BDF の 運 搬 に よ る CO 2 排 出 量 ML Transp1 COEF ,y : BDF 製 造 設 備 か ら 供 給 施 設 ま で の BDF の 輸 送 距 離 [Km] Transp1 : BDF の 輸 送 ( 軽 油 ト ラ ッ ク ) に か か る CO 2 排 出 係 数 [kgCO 2 /km] BDF 製 造 設 備 に 供 給 さ れ る 蒸 気 発 生 に 使 用 さ れ る 重 油 BDF 製 造 設 備 で 熱 源 と し て 使 用 す る 蒸 気 は 、隣 接 す る 大 豆 油 抽 出 工 場 に 設 置 さ れ た ボ イ ラ ー か ら 直 接 配 管 に て 供 給 さ れ る 。ボ イ ラ ー の 燃 料 と し て 重 油 が 使 用 さ れ 、BDF 製 造 設 備 で 使 用 す る 蒸 気 相 当 分 の 重 油 消 費 量 FF BFP oil, y は 、 2,900[kl/yr] に な る 。 COEF FF oil は IPCC デ フ ォ ル ト 値 を 用 い て 計 算 す る と 、ボ イ ラ ー の 使 用 に よ る 重 油 か ら の CO 2 排 出 量 は 以 下 の ようになる。 FF BFP heavy oil, y ×COEF FF heavy oil = 2,900[kl/yr]×3.1[tCO 2 /kl] = 8,890[tCO 2 /yr] BDF 中 の メ タ ノ ー ル BDF は 、 大 豆 油 と メ タ ノ ー ル の 化 学 反 応 に よ っ て 生 成 さ れ る 。 よ っ て 、 BDF の 燃 焼 に よ っ て 排 出 さ れ る CO 2 の 内 、大 豆 油 由 来 の も の は IPCC ガ イ ド ラ イ ン に 従 い 、大 豆 の 成 長 過 程 で 吸 収 し た CO 2 量 と 同 等 で あ る 、と す る こ と が で き る 。よ っ て 、CO 2 排 出 量 は ゼ ロ で あ る。 一 方 、メ タ ノ ー ル は 科 学 合 成 品 で あ る の で メ タ ノ ー ル 分 の C の 燃 焼 に よ る CO 2 排 出 量 は 本 来ならばカウントされなければならない。しかし、化学反応の副生成物であるグリセリン 中 の C は 大 豆 由 来 の も の で あ り 、 C の 数 か ら 考 え る と BDF 中 の メ タ ノ ー ル の C と グ リ セ リ ン 中 の 大 豆 由 来 の C は 同 数 で あ る 。よ っ て 、相 対 的 に は メ タ ノ ー ル 分 の C は グ リ セ リ ン に変換されたといえる。 74 よ っ て 、排 出 係 数 COEF FS は ゼ ロ と お く こ と が で き 、メ タ ノ ー ル か ら の CO 2 排 出 量 BF mass y ×COEF FS も ゼ ロ と な る 。 BDF の 運 搬 ミ ナ ス ジ ェ ラ イ ス 州 ウ ベ ル ラ ン デ ィ ア 市 の BDF 製 造 設 備 で 製 造 さ れ た BDF(100,000[t/yr])は 、 ペ ト ロ ブ ラ ス 社 の 石 油 精 製 所 で 軽 油 と 混 合 さ れ た 後 、 ガ ソ リ ン ス タンドで販売される。 現 地 か ら 約 600 キロメートル離 れ た サ ン パ ウ ロ で 販 売 さ れ る と す る と 、BDF の 運 搬 に よ る CO 2 排 出 量 PE Tarnsp1 y は 次 の と お り で あ る 。 ト ラ ッ ク の 積 載 重 量 : 15t ML Transp1 ,y ( BDF 製 造 設 備 か ら 供 給 施 設 ま で の BDF の 輸 送 距 離 [km]) は 、 プ ロ ジ ェ ク ト開始後、実際の運搬時に測定するが、ここではウベルランディア市からサンパウロまで の 距 離 ( 往 復 1,200km) を 輸 送 距 離 と す る 。 COEF Transp1 ( 軽 油 大 型 ト ラ ッ ク の 炭 素 排 出 係 数 )は 、IPCC ガ イ ド ラ イ ン か ら:0.77kgCO 2 /km PE Tarnsp1 y =100,000[t/yr]/ 15[t]×1,200[km]×0.77[kgCO 2 /km] =6,160[tCO 2 /yr] プロジェクト排出量 上 記 の 検 討 に よ り 、 BDF 製 造 量 が 100,000[t/yr]の 時 の プ ロ ジ ェ ク ト 排 出 量 は 次 の よ う に なる。 PE y = 8,890[tCO 2 /yr]+ 0 + 6,160[tCO 2 /yr] = 15,150[tCO 2 /yr] 2.3.3 リ ー ケ ー ジ 排 出 量 あ る 年 y に お け る バ ウ ン ダ リ ー 外 の ネ ッ ト 排 出 変 化 量 で あ る リ ー ケ ー ジ を Ly と お く と 、 Ly は 次 の よ う に 表 さ れ る 。 Ly = EL y ×COEF EL y / (1− Loss y ) EL y : 原 料 大 豆 油 の 受 入 れ に 消 費 さ れ る 電 力 量 及 び BDF 製 造 設 備 で 消 費 さ れ る 電 力 量 [MWh/yr] COEF EL y : 電 力 の CO 2 排 出 係 数 [tCO 2 /MWh] Loss y : グ リ ッ ド の 送 電 ロ ス [− ] BDF の 製 造 量 が 100,000[t/yr]の 時 の リ ー ケ ー ジ 排 出 量 を 求 め る 。 75 原 料 受 入 れ 及 び BDF 製 造 設 備 で の 消 費 電 力 原 料 大 豆 油 の 受 入 れ に 消 費 さ れ る 電 力 18[MWh/yr]及 び BDF 製 造 設 備 で 消 費 さ れ る 電 力 4,970[MWh/yr]の 合 計 電 力 EL y は 、 4,988[MWh/yr]で あ る 。 こ の 値 は グ リ ッ ド に 影 響 を 及 ぼ す ほ ど 大 き く な い の で 方 法 論 に 従 い Operating Margin と して扱う。 電 力 の CO 2 排 出 係 数 COEF EL y は 、 ACM0002 の “Average OM method”を 用 い て 計 算 し た。 表 2.15 に 計 算 結 果 を 示 す 。 表 2.15 2003 年 エ ネ ル ギ ー 源 の 電 力 排 出 係 数 の 計 算 エネルギー源 F i j ,y 発電量 EF CO2,i NCV i OXID i CO 2 排 出 排出係数 量 (GWh/yr) (%) (kt/yr) (tCO 2 /TJ) (TJ/kt) (%) (MtCO 2 /yr) (kCO 2 /kWh) 263,300 73.3 天 然 ガス 21,200 5.9 4,420 56.1 52.3 99.5 12.90 0.608 石油由来* 53,200 14.8 13,820 77.4 42.0 99.0 44.48 0.836 7,900 2.2 13,600 3.8 359,200 100.0 水力 原子力 再生可能 エネルギー 合計 0.160 石 油 由 来 * : 石 油 派 生 品 (21,400GWh/yr)と 輸 入 エ ネ ル ギ ー (31,800GWh/yr)の 合 計 電 力 グ リ ッ ド の CO 2 排 出 係 数 は 、0.160 [tCO 2 /MWh]と な り 、原 料 受 入 れ 及 び BDF 製 造 設 備 で の 消 費 電 力 か ら の CO 2 排 出 量 は 次 の よ う に な る 。 な お 送 電 ロ ス は 5% と し た 。 電 力 グ リ ッ ド の CO 2 排 出 係 数 は 、0.160 [tCO 2 /MWh]と な り 、原 料 受 入 れ 及 び BDF 製 造 設 備 で の 消 費 電 力 か ら の CO 2 排 出 量 は 次 の よ う に な る 。 な お 送 電 ロ ス は 5% と し た 。 上 記 の 検 討 に よ り 、 BDF 製 造 量 が 100,000[t/yr]の 時 の リ ー ケ ー ジ 排 出 量 は 次 の よ う に なる。 L y = EL y ×COEF EL y / (1− Loss y ) =4,988[MWh/yr]×0.160 [tCO 2 /MWh] / (1− 0.05) =840[tCO 2 /yr] こ の 数 値 は ベ ー ス ラ イ ン 排 出 量 の 1% よ り 小 さ い の で negligible で あ る と 考 え ら れ る 。 76 リーケッジが上記のとおり無視できる値であるため、プロジェクト排出量は、 PE y = 15,150[tCO 2 /yr] となる。 2.3.4 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ る GHG 排 出 削 減 量 本 プ ロ ジ ェ ク ト の あ る 年 y に お け る 排 出 削 減 量 を ER y と お く と 、 BDF 製 造 量 が 100,000[t/yr]の 時 、 ER y は次のように表される。 ER y = BE y − PE y − L y =2.85×10 5 [tCO 2 /yr]− 15,150[tCO 2 /yr]− 0[tCO 2 /yr] =2.70×10 5 [tCO 2 /yr] プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 期 間 中 の GHG 排 出 削 減 量 を 表 2.16 に 示 す 。 表 2.16 GHG 排 出 削 減 量 Year BDF FF BFP oil,y EL y BE y PE y Ly ER y [t/yr] [kl/yr] [MWh/yr] [tCO 2 eq/yr] [tCO 2 eq/yr] [tCO 2 eq/yr] [tCO 2 eq/yr] 2008 50,000 1,450 2,494 142,500 7,575 ― 135,000 2009 100,000 2,900 4,988 285,000 15,150 ― 270,000 2010 100,000 2,900 4,988 285,000 15,150 ― 270,000 2011 100,000 2,900 4,988 285,000 15,150 ― 270,000 2012 100,000 2,900 4,988 285,000 15,150 ― 270,000 2013 100,000 2,900 4,988 285,000 15,150 ― 270,000 2014 100,000 2,900 4,988 285,000 15,150 ― 270,000 2015 100,000 2,900 4,988 285,000 15,150 ― 270,000 2016 100,000 2,900 4,988 285,000 15,150 ― 270,000 2017 100,000 2,900 4,988 285,000 15,150 ― 270,000 合計 950,000 27,550 47,386 2,707,500 143,925 ― 2,565,000 平均 95,000 2,755 4,739 270,750 14,393 ― 256,500 77 2.3.5 不 確 実 性 分 析 GHG 排 出 源 の 内 、数 値 の 大 き い 排 出 源 は 、GHG 排 出 削 減 量 を 計 算 す る 上 で 、そ の 誤 差 が削減量に大きく影響を及ぼし、不確実性に寄与する。 各シナリオの排出量を比較すると以下のようになる。 ベースライン排出量 285,000[tCO 2 /yr] プロジェクト排出量 15,150[tCO 2 /yr] リーケージ ― [tCO 2 /yr] そ の 内 、 数 値 が 大 き い 排 出 源 は BDF に よ っ て 代 替 さ れ た 軽 油 消 費 か ら の CO 2 排 出 量 で ある。 BDF に よ っ て 代 替 さ れ た 軽 油 消 費 か ら の CO 2 排 出 量 の 計 算 に 必 要 な フ ァ ク タ ー の 内 、 BDF の 販 売 量 は 実 際 に 測 定 で き る の で 、誤 差 は 1% 以 下 と い え る 。そ の 他 の 軽 油 の 排 出 係 数 COEF FF や 燃 料 の 燃 焼 効 率 δ の 誤 差 も そ れ ほ ど 大 き く な く 1% 以 下 と 考 え ら れ る 。 ベ ー ス ラ イ ン 排 出 量 の 1% 程 度 (2,850[tCO 2 /yr])よ り 小 さ い 値 の 排 出 源 は 、誤 差 範 囲 内 に 十 分 入 る と 考 え ら れ 、 negligible で あ る と 考 え ら れ る 。 本プロジェクトで他に排出量の小さい排出源として以下の 2 つがあげられる。 (1) メ タ ノ ー ル の 運 搬 原材料であるメタノールは、サンパウロからミナス・ジェライス州ウベルランディア市 の BDF 製 造 設 備 に 運 送 さ れ る 。 BDF の 運 搬 と 同 様 の 条 件 で 計 算 す る と メ タ ノ ー ル の 運 搬 に よ る CO 2 排 出 量 PE Tarnsp2 y は 次 の と お り で あ る 。 PE Tarnsp2 y =10,900[t/yr]/ 15[t]×1,200[km]×0.77[kgCO 2 /km] =671[tCO 2 /yr] こ の 数 値 は 2,850[tCO 2 /yr]よ り 小 さ い の で negligible で あ る と 考 え ら れ る 。 (2) グ リ セ リ ン の 運 搬 副 生 品 で あ る グ リ セ リ ン は 、 BDF と 同 じ く サ ン パ ウ ロ に 運 送 さ れ る 。 BDF の 運 搬 と 同 様 の 条 件 で 計 算 す る と グ リ セ リ ン の 運 搬 に よ る CO 2 排 出 量 PE Tarnsp3 y は 次 の と お り で あ る 。 PE Tarnsp3 y =10,500[t/yr]/ 15[t]×1,200[km]×0.77[kgCO 2 /km] =647[tCO 2 /yr] こ の 数 値 は 2,850[tCO 2 /yr]よ り 小 さ い の で negligible で あ る と 考 え ら れ る 。 78 2.4 モ ニ タ リ ン グ 計 画 モ ニ タ リ ン グ 方 法 論 に 従 い 、本 プ ロ ジ ェ ク ト の モ ニ タ リ ン グ を 行 う 。B、P、L は 、そ れ ぞれベースライン排出量、プロジェクト排出量、リーケージ排出量を算出するのに必要な パラメータを示す。 79 表 2.17 モニタリング計画 (1) 計測(m), 番号 利用データ データ源 単位 計算(c), 記録頻度 推定(e) B1. BDF の年間使 BFy 用量または販 - GJ/yr m 毎日 データの データ記録 モニタリ 手段(電子媒 ング割合 体/用紙) 100% 電子媒体に コメント B2×B3×B4 て保存 売量 B2. BFy の容積 容積計 m3/yr m 毎日 100% BFvoly B3. BFmassy と BDF 販売記録をチェックする。 て保存 BDF の密度 密度系 ton/m3 m 毎月 サンプリング Densityy B4. 電子媒体に BDF の発熱量 - GJ/ton m 毎月 サンプリング HVy 電子媒体に プロジェクト開始直後は、頻繁にサンプリン て保存 グし、安定性をチェックする。 電子媒体に プロジェクト開始直後は、BDF の成分分析や燃 て保存 焼テストを行う。それ以降は Densityy を概算の ために使用する。プロジェクト開始直後は、頻繁 にサンプリングし、安定性をチェックする。 B5. BDF が代替す BDF 購入 COEFFF る 軽 油 の 先、統計ま 生時に一 LCACO2 排出 たは科学 度計算 B6. 係数 文献等 BDF の生産量 容積計 tCO2/GJ m3 c c クレジット発 毎日 BF[produced]VOLy 100% 100% 電子媒体に BDF 購入先、統計又は科学文献等によりデ て保存 ータを得る。 電子媒体に この値は、ベースライン排出量の計算に直接 て保存 使うのではなく、BDF の販売量(B2)が正 しいかをチェックするために測定するもの である。もし B2 との不一致が生じた場合、 プロジェクト実施者はデータを調査し、修正 する。 80 表 2.17 モニタリング計画 (2) 計測(m), 番号 利用データ データ源 単位 計算(c) 記録頻度 推定(e) P1. BDF 製造工場に供 FFBFPoil,y 給される蒸気発生 積算流量計 kl m 毎日 データの データ記録手 モニタリ 段(電子媒体/ ング割合 用紙) 100% 電子媒体にて コメント 保存 に使用される重油 P2. 重油の LCA CO2 排 燃料購入先、 COEFFF oil 出係数 または統計 P3. BDF の年間販売量 重量計 tCO2/kl c クレジット発生時 100% に一度計算 t m 毎日 保存 100% BFmassy P4. BDF 中のメタノー COEFFS ルの CO2 排出係数 P5. BDF 製造設備から PETransp1y 供給施設までの - tCO2/ PDD 作成時 c t-BDF - tCO2/yr 100% に一度計算 c 毎月 電子媒体にて 電子媒体にて Bfvoly と BDF 販売記録をチェック 保存 する。 電子媒体にて 理論的計算に基づく 保存 100% 電子媒体にて 現地∼サンパウロ:片道 600km、 保存 往復 1,200km BDF の輸送に伴う 積載重量 15t トレーラーにて CO2 排出量 輸送。P6×P7 P6. BDF 製造設備から 輸送会社の領 MLTransp1,y 供給施設までの 収書または走 BDF の輸送距離 行キロ計データ P7. BDF の輸送(軽油 統計 COEFTRmode 1 トラック)にかかる CO2 Km m 毎月(輸送時 100% に測定) kgCO2/km PDD 作成時 c に一度測定 排出係数 81 電子媒体にて 保存 100% 電子媒体にて 保存 IPCC ガイドライン 表 2.17 モニタリング計画 (3) データ源 番号 単位 利用データ 計測(m), 計算(c) 記録頻度 推定(e) L1. 原料大豆油の受入 EL y れに消費される電 電力計 Mwh m 毎月 データのモ データ記録 ニタリング 手段(電子 割合 媒体/用紙) 100% 電子媒体に コメント 電力購入の領収書をチェックする。 て保存 力量及び BDF 製造 設備で消費される 電力量 L2. 電力の CO2 排出係 統計デー COEFELy 数 タ tCO2/MWh c/e 毎年 100% 電子媒体に ACM0002 に基づき Simple OM 法を使 て保存 用する。ブラジルの場合、水力発電が グリッド全体の 50%以上を占めるの で、Simple Ajusted OM が適用される。 電力会社の電力開発計画担当者に、本 設備が存在することで電力開発計画が 影響を受けないことの証明書をもら う。 L3. グリッドの送電ロ 統計デー Lossy ス タ 単位なし c/e 毎年 100% 電子媒体に て保存 82 最新版の統計データを使用する。 2.5 環 境 影 響 / そ の 他 の 間 接 影 響 2.5.1 環 境 影 響 BDF 製 造 設 備 の 建 設 に 当 た っ て は 、設 置 予 定 場 所 で あ る ミ ナ ス ジ ェ ラ イ ス 州 の 法 の 定 め に従って、諸手続きを行う必要がある。 1) 州 政 府 に よ る 環 境 ラ イ セ ン ス の 認 可 次の 3 段階毎に審査があり、都度必要書類が求められる。 ① プ レ リ ミ ナ リ ー ラ イ セ ン ス (プ ロ ポ ー ザ ル 的 な も の ) ② イ ン ス タ レ ー シ ョ ン ラ イ セ ン ス (建 設 許 可 ) ③ オ ペ レ ー シ ョ ン ラ イ セ ン ス (運 転 許 可 ) 2) EIA(環 境 負 荷 分 析 )の 実 施 工場の潜在的汚染度合いにより 7 段階にクラス別けされている。 1 段階∼3 段階 EIA 必 要 な し 4 段階∼7 段階 EIA 必 要 BDF の 生 産 は 、EIA が 求 め ら れ る 事 業 の 中 で は 環 境 負 荷 分 析 が 簡 便 な 4 段 階 目 に 相 当するとの見解である。 (a) グ リ セ リ ン 副 生 成 物 で あ る グ リ セ リ ン (日 産 31.5t)は 、化 学 メ ー カ ー の あ る サ ン パ ウ ロ に 送 ら れ 、 石けんやシャンプー等原料として使用されることから、環境への影響は少ない。 (b) 廃 水 BDF 製 造 設 備 か ら の 廃 水 (100t/日 )は 、 設 備 内 の 廃 水 処 理 設 備 で 廃 水 基 準 に 合 致 す るように処理した後放流することにより環境への影響を少なくする。 な お BDF 製 造 設 備 の 熱 源 は 、 大 豆 油 抽 出 工 場 の ボ イ ラ ー 設 備 で 発 生 し た 蒸 気 を 使 用 す る。大豆油抽出工場でボイラー設備の燃料を環境基準に合致したものを選択することによ り、環境への影響を少なくする。 2.5.2 そ の 他 の 間 接 影 響 (a) 雇 用 の 創 出 新設工場での雇用のならず、原材料・製品の輸送等で新たな雇用が創出されること になり、市や州の活性化や経済効果が期待できる。 (b) 国 際 収 支 の 改 善 生 産 さ れ る BDF は 、 現 在 輸 入 し て い る デ ィ ー ゼ ル 軽 油 と 置 き 換 わ る こ と に な る 。 このことは、ブラジルの国際収支の改善に寄与することになる。 83 2.6 利 害 関 係 者 の コ メ ン ト 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 原 料 (大 豆 油 )の 調 達 は 、 政 府 の 進 め る 農 業 振 興 策 に 合 致 し て い る 。 ま た 会 社 を 設 立 し 、 BDF 製 造 設 備 を 建 設 ・ 運 転 す る こ と は 雇 用 の 創 出 に 繋 が り 、 生 産 し た BDF が BDF 混 入 デ ィ ー ゼ ル 軽 油 と し て 使 用 さ れ る こ と は 、 政 府 が 推 し 進 め る 再 生 可 能 エ ネルギー利用促進政策にまさに合致するものであることから、現地の積極的な協力が期待 できると考えている。 本プロジェクトの事業計画について、さらに具体化を図る中で、ウベルランディア市当 局をはじめ利害関係者との協議を図る方針である。 84 3 事業化に向けて 3.1 プ ロ ジ ェ ク ト の 実 施 体 制 本 プ ロ ジ ェ ク ト は 、 ブ ラ ジ ル 国 に お い て 事 業 会 社 を 設 立 し 、 同 事 業 会 社 が BDF 製 造 設 備を保有、運営を行うものである。 事 業 会 社 へ の 出 資 は 、 ペ ト ロ ブ ラ ス 社 、 住 友 商 事 (株 )及 び ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 )が 行 う 。 図 3.1 に 事 業 化 の 実 施 体 制 を 示 す 。 住 友 商 事 (株 )及 び ペトロブラス社 ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 ) 出資 出資 BDF 製 造 会 社 製 品・副 製 品 の 販売 図 3.1 に 事 業 化 の 実 施 体 制 なお、事業を推進するにあったて関連各社の役割は次の通りである。 ペ ト ロ ブ ラ ス 社:BDF の 全 量 を 購 入 し 、製 油 所 ま た は 油 送 所 で B2(2013 年 以 降 は B5) ディーゼル軽油を混合・製造し、傘下のスタンドで販売する。 住 友 商 事・ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 ):原 材 料 (大 豆 油 、メ タ ノ ー ル 等 )の 適 切 な 調 達 を 行 う 。 3.2 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 の た め の 資 金 計 画 本 プ ロ ジ ェ ク ト の 建 設 に 必 要 な 投 資 額 は 約 25 百 万 US$で あ り 、 ペ ト ロ ブ ラ ス 社 、 住 友 商 事 (株 )及 び ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 )そ れ ぞ れ の 出 資 額 は 、 次 の 通 り で あ る 。 ペトロブラス社: 13 百 万 US$ 住 友 商 事 (株 ): 10 百 万 US$ ブ ラ ジ ル 住 友 商 事 (株 ): 2 百 万 US$ これらの出資をいずれの各社も自己資金で賄うことにしており、公的資金等の導入は予 定していない。 3.3 費 用 対 効 果 本プロジェクトの費用対効果を検討するために、投資分析を行う。 85 3.3.1 投 資 分 析 投資分析を行うための前提条件を次に示す。 (1) 初 期 投 資 額 は 、 土 地 の 取 得 (0.1 百 万 US$(10,000 平 方 メートル))、 BDF 製 造 設 備 及 び 付 帯 設 備 を 含 め て 25 百 万 US$で あ る 。 な お 、 最 近 材 料 費 が 高 騰 し て お り 、 設 備 製 作 費 は 1 年 前 に 比 べ て 20∼ 30% 高 く な っており、初期投資額にはこの点を考慮している。 (2) 初 期 投 資 額 は 、 全 額 自 己 資 金 で ま か な う 。 (3) BDF 生 産 量 は 、 初 年 度 は 設 備 稼 働 率 50% で 50,000 トン/年 、 2 年 目 以 降 は 設 備 稼 働 率 100% で 100,000 トン/年 を 見 込 む 。 (4) 100,000 トン/年 の BDF 製 造 に か か る コ ス ト は 、 年 間 65.33 百 万 US$ で あ る 。 表 3.1 のその内訳を示す。 表 3.1 BDF100,000 トン/年 製 造 に か か る コ ス ト (単 位 : 百 万 US$ /年 ) 原 材 料 (大 豆 油 、 メ タ ノ ー ル 等 ) 59.08 ユ ー テ ィ リ テ ィ (電 力 、 蒸 気 等 ) 1.46 人件費 0.43 保守費 1.25 管理費 3.11 合 65.33 計 (5) BDF 販 売 価 格 ペトロブラス社と長期販売契約を締結することになる。 基本的にはディーゼル軽油市場価格を基準とし、ペトロブラス社に全量引取り義務 を負わせるために、インセンティブを与えることとする。 基 準 に 価 格 決 定 方 式 : P BDF =(P diesel / 1.0925)×0.80/ 2.20 P BDF : BDF 販 売 価 格 [US$/リットル] P diesel : デ ィ ー ゼ ル 軽 油 市 場 価 格 [R$/リットル] P diesel / 1.0925:デ ィ ー ゼ ル 軽 油 市 場 価 格 か ら 税 金 (PIS/COFINS:9.25% ) を除く 0.80: デ ィ ー ゼ ル 軽 油 市 場 価 格 に 占 め る ペ ト ロ ブ ラ ス 社 の マ ー ジ ン 10% 及 び 長 期 契 約 に よ る ペ ト ロ ブ ラ ス 社 へ の イ ン セ ン テ ィ ブ 10% 2.20: 1US$= 2.20 R$ 現 状 P diesel = 1.80 R$/ リットルか ら P BDF =(1.80/ 1.0925)×0.80/ 2.20 = 0.599 [US$/リットル] 86 = 0.680 [US$/kg] (BDF 密 度 : 0.88 [kg/リットル]) (6) 大 豆 油 購 入 価 格 大豆油価格は大豆価格に連動し、大豆価格は豊不作により大きく変動する。 市場の変動をそのまま受けることは安定した事業継続上問題があることから、次の ルールに従って年間購入価格を取り決めることとする。 基 本 ル ー ル:過 去 3 年 間 の パ ラ ナ グ ア 港 平 均 FOB 価 格 に 10% の マ ー ジ ン を 加 えた価格を翌年の大豆油購入価格とする。 本 ル ー ル に 従 う と 、BDF 製 造 設 備 が 運 転 を 始 め る 2008 年 の 大 豆 油 購 入 価 格 は 、2005 ∼ 2007 年 の 大 豆 油 価 格 を 元 に 算 出 す る こ と に な る が 、現 時 点 で は 、2003∼ 2005 年 の大豆油価格を用いて評価する。 表 3.2 に 2003∼ 2005 年 の ブ ラ ジ ル パ ラ ナ グ ア 港 で の 平 均 大 豆 油 価 格 を 示 す 。 なおパラナグア港は、サンパウロの南に位置するサントス港に並ぶ大豆、大豆油等 の積出港である。 表 3.2 大 豆 油 価 格 推 移 (パ ラ ナ グ ア 港 FOB 価 格 ) (単 位 : US$/トン) 2003 2004 2005 1月 495.92 594.31 471.65 2月 491.31 637.57 444.45 3月 488.24 622.19 491.45 4月 488.31 608.80 481.78 5月 495.85 558.95 464.73 6月 503.40 491.29 458.75 7月 492.88 506.93 454.96 8月 457.98 506.96 449.37 9月 501.34 495.27 453.45 10 月 582.44 477.84 453.81 11 月 587.55 473.86 12 月 597.08 481.90 最高値 597.08 637.57 491.45 最低値 457.98 473.86 444.45 平均値 515.19 537.99 462.44 3 年間 507.72 平均値 (出 所 : SAFRAS & Mercado ) 2003∼ 2005 年 平 均 値 = (515.19+537.99+462.44)/ 3= 507.72US$/ t = 0.508 US$/ kg この大豆油価格を用いて大豆油購入価格を求める。 87 大 豆 油 購 入 価 格 = 0.508×1.10 = 0.559[US$/kg] = 0.492[US$/リットル] (大 豆 油 密 度 : 0.88 [kg/リットル]) (7) グ リ セ リ ン 販 売 価 格 図 3.2 は 粗 グ リ セ リ ン の 価 格 推 移 と Oleoline グ リ セ リ ン マ ー ケ ッ ト レ ポ ー ト に 記 載 さ れ て い る 2008 年 に お け る 予 測 値 を 図 に し た も の で あ る 。 BDF の 生 産 増 に 伴 い グ リ セ リ ン 価 格 は 下 落 し て い る 。 し か し な が ら 、 レ ポ ー ト は 、 現 在 進 行 中 の BDF プ ロ ジ ェ ク ト で は 、グ リ セ リ ン の 燃 焼 価 値 に 注 目 し 工 場 内 で 消 費 される方向にあり、グリセリン価格は長期間にわたって現状レベルから低下しない、 と見ている。 以 上 よ り 、 本 評 価 に お け る グ リ セ リ ン 販 売 価 格 は 、 0.200 US$/ kg ( 200 US$/ t)を 採用する。 US$/t 500 400 300 200 200 100 2000 2001 2002 2003 2004 2005 2008/年 図 3.2 80% 粗 グ リ セ リ ン 価 格 (ロ ッ テ ル ダ ム )推 移 (出 典 : Oleoline グ リ セ リ ン マ ー ケ ッ ト レ ポ ー ト No 69 ) 2000 年 ∼ 2004 年 は 12 月 価 格 、 2005 年 は 6 月 価 格 為替は各月の中央を適用 2008 年 は 予 想 価 格 (8) 法 人 税 は 34%で あ る 。 (9) 減 価 償 却 は 、 10 年 の 定 額 法 で 残 存 簿 価 は 0% と す る 。 (10) 換 算 レ ー ト は 、 1 US$ = 2.2R$(ブラジルレアル) 上 記 前 提 条 件 よ り 、ク レ ジ ッ ト 獲 得 期 間 10 年 間 の IRR を 計 算 し た 結 果 を 表 3.3(CER 収 入 な し )及 び 表 3.4(CER 収 入 あ り )に 示 す 。 な お 、 ク レ ジ ッ ト の 価 格 は 、 CO 2 1 ト ン 当 88 た り 5US$と し て 計 算 し た 。 表 3.3 CER 収 入 が な い 場 合 の プ ロ ジ ェ ク ト IRR (単 位 : 百 万 US$) 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 税 引 後 キャッシュフロー 1.92 4.05 4.05 4.05 4.05 4.05 4.05 4.05 4.05 4.05 税 引 後 キャッシュフロー累 計 1.92 5.98 10.03 14.08 18.14 22.19 26.24 30.30 34.35 38.40 税 引 き 後 IRR 8.2 表 3.4 CER 収 入 が あ る 場 合 の プ ロ ジ ェ ク ト IRR (単 位 : 百 万 US$) 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 税 引 後 キャッシュフロー 2.37 4.94 4.94 4.94 4.94 4.94 4.94 4.94 4.94 4.94 税 引 後 キャッシュフロー累 計 2.37 7.31 12.26 17.20 22.15 27.09 32.04 36.98 41.93 46.87 12.6 税 引 き 後 IRR 本 プ ロ ジ ェ ク ト は 、 ク レ ジ ッ ト 収 入 が な け れ ば IRR 8.2% と 低 く 、 採 算 性 は 見 込 め な い 。 ク レ ジ ッ ト 収 入 CO 2 1 ト ン 当 た り 5US$を 加 え る と IRR 12.6% と な り 、 ま だ 採 算 レ ベ ル で あ る IRR 15% に は 到 達 し な い 。 次 図 に 示 す よ う に IRR が 15% に な る ク レ ジ ッ ト 価 格 は CO 2 1 ト ン 当 た り 8.0US$で あ る。 IRR 20.0 15.0 10.0 5.0 0 5.0 8.0 10.0 15.0 US$/t-CO 2 図 3.3 ク レ ジ ッ ト 価 格 と IRR 89 3.3.2 CO 2 排 出 削 減 量 1 ト ン 当 た り の 費 用 対 効 果 本 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 に よ り 、ク レ ジ ッ ト 獲 得 期 間 10 年 間 に 削 減 さ れ る CO 2 排 出 量 は 、 2,565,000 [tCO 2 eq]で あ る 。 本 プ ロ ジ ェ ク ト 実 施 の 費 用 対 効 果 を CO 2 排 出 削 減 量 1 ト ン 当たりのプロジェクト予算額で評価する。 25,000,000[US$]/ 2,565,000 [tCO 2 eq]= 9.75[US$/tCO 2 eq] = 1,170[円 /tCO 2 eq] (為 替 レート 120 円 /US$) つ ま り 、 CO 2 排 出 削 減 量 1 ト ン 当 た り 約 1,200 円 の 初 期 投 資 が 必 要 で あ る 。 90 3.4 具 体 的 な 事 業 化 に 向 け て の 見 込 み ・ 課 題 (1 ) 原 材 料 (大 豆 油 )の 調 達 BDF 製 造 設 備 は 、原 料 の 大 豆 油 の 安 定 供 給 を 図 る 観 点 か ら 、大 豆 集 荷 場 及 び 大 豆 油 抽 出 工場の近隣に設置することを前提としている。 (a) 大 豆 集 荷 場 は 2003 年 か ら 稼 動 し て お り 、 大 豆 の 集 荷 先 、 ル ー ト は 確 立 し て い る 。 (b) 大 豆 油 抽 出 工 場 は 大 豆 集 荷 場 に 隣 接 し て 、 2006 年 末 ∼ 2007 年 初 に 完 成 の 予 定 で 既 に詳細設計も完成しているが、工事には未着工であり遅れが懸念される。 (c) 大 豆 油 抽 出 工 場 建 設 が 延 期 ま た は 中 止 さ れ る 場 合 に は 、新 た に 原 材 料 (大 豆 油 )の 調 達 に適した場所を探す必要がでてくる。 (2 ) マ ー ケ テ ィ ン グ (a) BDF B2 デ ィ ー ゼ ル 軽 油 の 販 売 企 業 で あ る ペ ト ロ ブ ラ ス 社 と の 合 弁 事 業 で あ る こ と か ら 、 BDF の 全 量 引 取 り に つ い て は 心 配 し て い な い 。 ま た BDF 製 造 設 備 が 、 大 消 費 地 で あ る サ ン パ ウ ロ の 近 い こ と も BDF 販 売 に と っ て 好条件である。 (b) グ リ セ リ ン 基本的にはブラジル国内での販売を目指す。また現状価格から下落するようである なら、ボイラーの燃料として消費することも検討する。この場合、グリセリン中の 塩分が燃焼炉に損傷を与える問題の解決が必要である。 (3 ) ペ ト ロ ブ ラ ス 社 と の 協 議 の 推 進 ペトロブラス社とは種々の検討事項について協議を行い、また独自に調査を続けてきた と こ ろ で あ る が 、2008 年 か ら の デ ィ ー ゼ ル 軽 油 へ の BDF 混 入 義 務 化 を 目 前 に 迎 え 、BDF 事業実施の可否を判断する時期に来ている。ペトロブラス社との協議をさらに深め、事業 の採算性を高めることにより事業の実施に結び付けたい。 91
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