フルフレーム・カメラ FAQ(よくある質問)

フルフレーム・カメラ
FAQ(よくある質問)
■ LUT とは?(FF1)
■ カメリア(CAMELIA)は、なぜ高解像度カラー画像に適しているのですか?(FF2)
■ カメリア・デジタル画像システムのゲインはどのように調整するのですか?(FF3)
■ カメリアおよびカメリア・カラー 1.6M, 2.5M, 4M の量子効率の測定データは?(FF4)
■ データ・シートにあるカメリア感度の定義は?(FF5)
■ カメリアに使うレンズの焦点距離はどのように選ぶのですか?(FF6)
■ カメリアのソフトウェアはどのように欠陥ピクセルを補正するのですか?(FF7)
■ CCD 焦点面とニコン・マウントの距離は?(FF8)
■ デジタルカメラ・ヘッドと PCI フレーム・グラバー間のケーブル長は?(FF9)
■ 最新版ソフトウェアの入手方法は?(FF10)
■ カメリアの RS232 通信プロトコルは?(FF11)
■ CE 認証はどうなっているのですか?(FF12)
■ カメリア・デジタル画像システムの発注方法?(FF13)
■ カメリア・デジタル画像システムはどこで買えばよいのですか?(FF14)
■ カメリアと LCD シャッターとのインターフェースはどうするのですか?(FF15)
■ アトメル PCI フレーム・グラバーに関して?(FF16)
● LUT とは?(FF1)
LUT は Look-Up-Table の略です。LUT によってユーザ固有の伝達関数または
変換関数をカメラの出力データに適用することができます。
カメリア・システム内では、デジタル出力データは 12 ビットすなち 4096 グレイ・
レベル(212)で、4 つの LUT(1つは白黒用、3 つはカラー用)はユーザが簡単
にプログラムできます。カメリアの LUT は 12 ビット・12 ビット LUT と呼ばれ
ます。というのは LUT 関数は 4096 グレイ・レベル(コード)を他の 4096 グレイ・
レベルに変換するからです。
LUT はデジタル・レベルだけに適用され、カメラの解像度にはまったく関係ありま
せん。
(この点、ピクセル・ビニングとは異なります)
。伝達関数も同じようにカメラ・
センサのすべてのピクセルに適用されます。しかし 3 ショットカラー画像のときは
ユーザ定義の 3 個の異なる LUT を各カラー(赤、緑、青)に 1 個ずつ割当てる
ことができます。
LUT は主にカメラ較正、カメラ補正または白色バランス(3 ショット・カラーのとき)
のために使われますが、ユーザ固有の機能を行うためにも使われます(下記)
。
また LUT は、表示・印刷する前に 12 ビット・データを 8 ビット・データに変換する
ためにも使われます。
例 1:LUT 関数なし。
例 2:陰影をハッキリさせ、コントラストを強める非線形関数
例 3:「自然」な画像を作る関数
● カメリア(CAMELIA)は、なぜ高解像度カラー画像に適しているのですか?(FF2)
■3 ショット・カラーキャプチャ
3 ショット・カラーキャプチャは静止カラー画像キャプチャに最適です。その
理由はつぎのとおりです。
・ カラー・レジストレーションの問題がない。
・ エイリアシング、カラー・フリンジの現象が起きない。
・ センサーの最高解像度を得るための補正が必要ない。
* カメリア・システムには次のようなアプリケーションに向いた
タイミング・モデルがあらかじめ組み込まれています。
* 複数のカメラを外部イベント(例:フィルムのコマ送り、フラッシュ)
に同期させるアプリケーション。露出時間は RS232(EXTERNAL
TRIGGER モードを通して制御できます。
* トリガと露出時間を外部から制御するアプリケーション(EXTERNAL
ITC)
。
・ カメリアはすべての同期信号を外部のシャッター、フィルター・ホイール、
フラッシュに伝達します。
・ 3 個の個別 LUT と 3 種類の異なる露出時間を R,G,B 各カラーに定義すること
ができます。これにより信号雑音比を別々に調整し 3 バランスを正確に取る
ことができます。
・ 較正や欠陥ピクセル・非一様性(オフセット、ゲイン)の補正は、各 R、G、B
カラー・フレームごとに行われます。
■高速度
カメリアが、3x12 ビットのデータをキャプチャしホスト PC のメモリーに
保存する時間は、ユーザ・システムの生産性を増大させるために、最小限に
抑えられています。
3ショット・カラー・モードでストロボ照明のとき
・カメリア 2.5M: 1 カラー・フレーム/秒。
・カメリア 1.6M: 3.3カラー・フレーム/秒。
・カメリア 4M: 1.4 カラー・フレーム/秒。
(1 カラー・フレームは赤、緑、青の 3 フレームからなります。
)
■高解像度
外部フィルタ・ホイールに同期させて3つの画像(赤、緑、青)を連続して
取ることで、カメリアは印刷用の大きなデータ・ファイルをキャプチャし、
保存します。
補間なしの印刷ファイル・サイズはつぎのとおりです。
・カメリア 2.5M: 7.2 メガバイト
・カメリア 1.6M: 4.5 メガバイト
・カメリア 4M: 12 メガバイト
● カメリア・デジタル画像システムのゲインはどのように調整するのですか?(FF3)
カメリア・デジタル画像システムはつぎの 3 点で調整します。
低照度のアプリケーションのときは、デジタル・カメラの ISO 感度を高めるために
CDS ゲインをx4 にセットします。
● カメリアおよびカメリア・カラー 1.6M, 2.5M, 4M の量子効率の測定データはありまか?
(FF4)
■カメリア 1.6M:
■カメリア 2.5M
■カメリア 4M
■カメリア 1.6M カラー
■カメリア 2.5M カラー
■カメリア 4M カラー
● データ・シートにあるカメリア感度の定義は?(FF5)
ADU は Analog-to-Digital 変換 Unit の略で、グレイ・レベル 1に相当します。
12 ビットは 4096 グレイ・レベル、4096ADU に相当します。
感度測定条件:
・光源:3200K
・フィルタ:厚さ 2mm BG38 フィルタ口径 F/4
・カメラ・ゲイン:1(最低ゲイン)
・lux.s は BG38 フィルタの前、またレンズや光学システムで吸収される前で測定。
測定感度:
・カメリア 2.5M:75ADU/lux.s
・カメリア 1.6M:65ADU/lux.s
・カメリア 4M:50ADU/lux.s
他の単位では:
上記と同じ測定条件で
2
1μJ/cm が 5lux.s に対応。
● カメリアに使うレンズの焦点距離はどのように選ぶのですか?(FF6)
カメリアが使用している CCD イメージ・センサーの優れた点は、感光領域
すなわちアクティブ領域が広く 35mm の標準フィルムに非常に近いことです。
・カメリア 2.5M:36x26.5mm
・カメリア 1.6M:30x20mm
・カメリア 4M:28.7x28.7mm
このことは広角の画像キャプチャにとって非常に有利です。実際多くのデジタル・カメラ
で使用されている CCD カメラでは 35mm フィルムの感光領域より狭く、レンズの等価
焦点距離は次の係数で長くなります。
2
864/(CCD アクティブ領域mm )
カメリア 2.5M では CCD 感光領域は 35mm フィルムと等しく、したがってレンズの焦点
距離も 35mm カメラと同じになります。
カメリア 1.6M では、35mm フィルムと CCD アクティブ領域の比は 1.44 です。このことはカ
メリアの焦点距離 35mm のレンズは 35mm フィルム・カメラの焦点距離 50mm
のレンズに等価です。
● カメリアのソフトウェアはどのように欠陥ピクセルを補正するのですか?(FF7)
CCD センサーの画像等級仕様は各カメリアのモデル(1.6M または 2.5M)ごとの
説明書で定義してあります。
欠陥ピクセル(キズ)はリアルタイムでは補正できません。補正は画像を取った後
表示するときに行われます。
補正のアルゴリズムは次の通りです。
欠陥ピクセルの補正はグレイ画像(GLUT=1、約 2000)に対して行われます。
・欠陥ピクセルとは画像のすべてのピクセルの平均値より 33%以上の差が
あるものを指します。
(すべての欠陥でないピクセルは±33%以下の不均等
を補償するようゲイン補正されます。
)
・各欠陥ピクセルは欠陥でないすべての隣のピクセル(最大8個)平均値で
置き換えられます。
● CCD 焦点面とニコン・マウントの距離は?(FF8)
CCD 焦点面とニコン・マウントの距離は工業標準で、どの CCD でも工場出荷時
46.5mm に調整されています。
● デジタルカメラ・ヘッドと PCI フレーム・グラバー間のケーブル長は?(FF9)
カメリア画像システムにはデジタルカメラ・ヘッドと PCI フレーム・グラバーを接続
する 2.5m のケーブルが付属しています。ケーブル長は 10m、または必要ならば
もっと長くすることができます。
(ケーブルが良ければ RS644 を使って 30∼40mの
長さも可能です。
)
● 最新版ソフトウェアの入手方法は?(FF10)
すべてのソフトウェア(ソース・コードも)は WEB サイト www.atmel-grenoble.com
からダウンロードできます。"Image Sensor" 、"CCD Camera"アイコンを順次
クリックするとカメリア・カメラのソフトとハードの詳しい情報が得られます。
● カメリアの RS232 通信プロトコルは?(FF11)
カメリア・ユーザー・ガイドから抜粋したアプリケーション・ノートを見てください。
● CE 認証どうなっているのですか?(FF12)
カメリア 1.6M、2.5M、4M はすべて CE テストに合格しており、2 つの付属
認証も得ています。
さらにアトメル・グルノーブルは半導体製造に対して ISO9001 の認証を受けて
います。
● カメリア・デジタル画像システムの発注方法?(FF13)
カメリア 1.6M、2.5M、4M の種々のオプションを定義している発注コードが
載っている添付リストを使ってください。
標準パッケージにはつぎのものが含まれます。CCD、カメラ・ヘッド + カメラ・
ハウジング,、PCI フレーム・グラバー、ソフトウェア + ケーブル 3 本(電源、
RS232、カメラ・フレームグラバー接続)
。オプションとして次の 2 つがあります。
・フレーム・グラバーなし。
・カメラヘッド・ハウジングなし。
● カメリア・デジタル画像システムはどこで買えばよいのですか?(FF14)
世界中にあるアトメル・グルノーブル代理店のリストをみてください。
● カメリアと LCD シャッターとのインターフェースはどうするのですか?(FF15)
カメリアの CCD はフルフレーム・センサーなので、インテグレーション時間だけ
CCD に光があたるようにするため,パルス光源またはカメラ(1)の前に
チョッパー/シャッター(4)を置き同期させる必要があります。シャッターを
働けせるには適切な電子・光学インタフェースを作り(2)
、シャッター制御ユニット
(3)でカメラ、シャッター/チョッパー、または光源を駆動します。同期はカメラ
からの"SHUTTER"信号により行われます。場合によっては外部トリガー、
ITC(Integration Time Conrtrol 信号)をカメラに送るためのインタフェースが
必要になります。例として、DISPLAYTECH 社の LCD シャッターとのインタフェー
ス情報を下に示します。
カメリア・カメラ(1)
カメリア・カメラは LVDS 信号を出力し専用インタフェースを通して LCD シャッター
(4)を駆動します。付属の"Data & Sync"ケーブルをカメラに差せば、シャッター
信号がオスの DSUB9 コネクタに出力されます。
(ピン出力の詳細は"Camelia & FGT
Grabber user guide"の CABLES を見てください。
)
電子・光学インタフェース(2)
この装置はアトメル・グルノーブル製ではありません。供給電源は 110V/220V AC
です。次のような機能があります。
・+24V のカメラ電源を供給する。
・カメラ入力・出力間の TTL/LVDS、LVDS/TTL 変換を行う。
図 1 は推奨する電子・光学インタフェースの図です。
カメラ電源:
AC/DC コンバータ(入力:110V/220V AC、出力 24V DC)
参考製品
・製造メーカー:TRACO
・部品番号:TPM15124(15W)
内部で使う+5V は DC/DC コンバータ 24V/5V で作られます。
参考製品 ・製造メーカー:TRACO
・部品番号:TME2405S(1W)
論理 I/O
"TRIG_ITC"には DS90C031(ナショナル・セミコンダクタの LVDS ドライバ)
を使います。"SHUTTER"には DS90C032TM(ナショナル・セミコンダクタの LVDS
ドライバ)を使います。
シャッター制御ユニット(3)
このユニットはアトメル・グルノーブル製ではありません。シャッター制御ユニット
(P/N DR95)は DISPLATECH 製です。電子・光学インタフェース(2)から供給される
TTL"SHUTTER"信号を LCD シャッター入力の信号レベルに変換します。
注:このユニットは電子・光学インタフェース・ボックスに統合されて入ります。
このユニットの概略図はデータ・シート DR95 にあります。
LCD シャッター・ユニット(4)
このユニットはアトメル・グルノーブル製ではありません。
このユニットは次の部分からなります。
・LCD シャッター(P/N LV4500P-OEM:DISPLAYTECH)
・BG38 2mm フィルタ。このフィルタは必須です。LCD シャッターは赤外線
に近い光を遮断しないからです。
・カメラとの機械的インタフェース:カメラ前面開口部のねじ山仕様は
M51 ステップ 0. 75 です。詳細は次の機械図を見てください。
・レンズとの機械的インタフェース(5)
:ニコンのレンズには「BR3」
リングを使ってください。
[図 2]機械的インタフェース図面
[図 3]機械的インタフェース図面
[図 4]機械的インタフェース図面
● アトメル PCI フレーム・グラバーに関して?(FF16)
主な特長
・連続・単発・N 個画像取り込み
・画像表示
・画像補正
・欠陥ピクセル補正
・DSNU 補正
・PRNU 補正
・Y:U:V 4:2:2 コンバーター(FGT COLOR のみ)
・画像ファイル管理
・Windows NT4/95b/98 用ドライバ、ライブラリ、アプリケーション・
ソフトウェア