アクセンチュアの第 4 回電子政府進捗度 調査、カナダが

News Release
アクセンチュアの第 4 回電子政府進捗度
調査、カナダが顧客サービス重視戦略によ
り 3 年連続首位
日本は 2 位順位上げ 15 位、5 段階中 3 段階目の「活用期」
グループへ
*こちらの資料は 4 月 8 日にワシントンで発表された資料を和訳したものです。
【ワシントン DC 発、2003 年 4 月 8 日】
アクセンチュアはこの度、各国政府のオンライン・サービス提供における進捗状況を調査・分析し、第 4 回年次調査
「電子政府進捗度調査:−顧客中心の電子政府を目指して−(eGovernment Leadership: Engaging the Customer)
」を発表
しました。同調査は、国民の満足度の向上が電子政府化推進の主要因であり、コスト削減の圧力よりもはるかに重要
性を持つと述べています。
本調査はアクセンチュアが全世界規模で実施している電子政府関連の年次調査であり、今年で 4 回目となります。ま
た、本調査の一環として、北米、欧州、アジアの計 140 名以上の各国政府関係者を対象にインタビューを実施すると
共に、定量的、定性的な調査を行い、全世界 22 カ国における電子政府化の取り組みの幅と進展度を検証しました。
各国政府関係者に国民向けオンライン・サービスの「発展を推進する」原動力について尋ねたところ、93%の回答者が、
「国民の満足度の向上」と回答しています。また、83%の回答者が「新しくより優れたサービスを要求する国民の声」、
77%が「政府の業務改善目標の達成」と答えています。一方、コスト削減がその要因になっていると答えた関係者は
51%に留まりました。
日本においては、eJapan 重点計画に従い、順次オンライン化が進められていますが、昨年度から各府省のオンライン
システムが徐々に稼動を始めており、サービス成熟度という観点からは大きな飛躍が見られました。しかしながら、
カスタマー・リレーションシップ・マネジメント(CRM)に関しては、他国が顧客視点の統合ポータルやコンタクトセ
ンターの充実を図る中、依然、低迷している状況にあります。今年、電子申告システムの稼動、3 月に発表された“行
政サービス向上計画”の実施が予定されていますが、これらの計画が予定通り実行されれば、さらに大きな飛躍が期
待されます。
「各国政府関係者は、常に『顧客である住民の声にこたえよ』と唱え、その傾向は強まりつつあります。民間のビジ
ネスと同様に、各国政府関係者が顧客セグメント別に異なるニーズを満たすべく、さらにオンライン・サービスの個
別化に注力する傾向が高まれば、電子政府プログラムは、より成功し、かつより高い投資効果をもたらすものになる
でしょう」とアクセンチュア官公庁本部グローバル統括パートナー、スティーブ・ロールダー(Steve Rohleder)は述
べています。
本調査の一環として、アクセンチュアは調査対象の 22 カ国を、オンライン・サービスの進捗度に応じて、5 つの段階
に分割して評価しています。この分析にはその他にいくつかの要素を考慮に入れています。

201 項目のオンライン・サービスがどの程度、成熟しているか(提供されているオンライン・サービスの幅広さ
や洗練度)

政府のサービスが CRM 技術をどのように、またどの程度取り入れているか
全体的な電子政府進捗度の観点から、カナダが 3 年連続して首位となり、今年、第 5 段階「サービス変革期」に到達
した唯一の国となりました。この調査によれば、カナダの電子政府化計画では、
「顧客中心の構想」が徹底されており、
「サービス成功度の測定方法」が明確化された上で、
「複数のチャネルを通して、統合化された政府のサービス」を幅
広く提供しています。また、
「オンライン・サービス実現の為の組織横断的な取り組み」が有効に機能している、とい
った点においても、他国の取り組みに対して差別化されています。
シンガポール、米国、デンマーク、オーストラリア、フィンランド、香港(中国)、英国、ベルギー、アイルランドお
よびフランスは、電子政府進捗度の第 4 段階「成熟期」に位置しています。これらの政府は、顧客中心のサービスと
いう目的を定め、ポータルサイトを通じて、利用価値が高く使い易いオンライン・サービスを顧客に対して提供して
います。例えばベルギー政府は昨年、国民向け、法人向け、公務員向けなどの顧客セグメントに合わせた新しいポー
タルサイトを開設しました。また、視覚障害者がインターネットを経由して情報にアクセスできる機能も追加されて
います。
第 3 段階「活用期」に位置している国として、オランダ、スペイン、日本、ノルウェー、イタリア、マレーシアが挙
げられます。これらの国々は、基本的なサービスを提供するポータルサイトを開設済みであり、出来るだけ早く多く
のサービスをオンラインで提供することを目的として推進が行われています。また、電子化する対象を幅広く設定し
ており、洗練された決裁機能を持ち、顧客に焦点を当て、個々の機関がオンライン・サービスの構築を行っています。
さらに、サービス提供に向け、行政機関の間での協力体制がスタートしています。
先進的な技術調査および諮問会社であるガートナーの、グローバル政府関連調査担当副社長、ジョン・コースト(John
Kost)氏は、
「政府改革戦略を牽引する最も重要な要因は、常に顧客サービスの改善であるべきです。」と述べています。
「短期的には、コスト削減にはつながらないでしょう。しかし長期的に見ると、効果的な電子政府化戦略は国民の満
足度を高め、政府の全体的なコスト削減につながります」
アクセンチュアによる本調査から、電子政府化の成熟過程が、次の段階への到達が近づくにつれ、急速な発展過程の
後、ゆっくりとした進展が続くという周期的なパターンを経ることが明らかにされています。ある段階から次の段階
への移行にあたっては、国家は電子政府化の目的や結果を再評価し、その手法を修正する必要があります。今年は調
査対象の全 22 カ国が、「単に情報をインターネット上で提供するだけ」という第 1 段階から脱しました。
アクセンチュア官公庁本部電子政府サービス部門グローバル統括パートナー、ビビアン・ジャップ(Vivienne Jupp)は
次のように述べています。
「もし政府が電子政府の利益を享受したいと望むのなら、新たなオンライン・サービスを促
2
進することが最優先事項となります。その為には、更にオンライン・サービスの利用促進を図る為に、その認知度を
高めるべく、マーケティング戦略を強化する必要があります」
※ 添付資料
「4th Annual global eGovernment Study」はこちら[PDF, 51KB]
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アクセンチュアの第 4 回電子政府進捗度調査について
この調査はアクセンチュアの 22 カ国の専門スタッフにより、2003 年 1 月 7 日から 22 日にかけて行われました。各ス
タッフは個人または企業としてそれぞれの政府との間で実際にオンライン業務を行い、それぞれのサービスについて
検討された一連の条件に基づきサービスの成熟度を評価しました。電子政府活動のレベルに基づき、次の 22 カ国が調
査対象となりました。
(オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイ
ツ、香港(中国)、アイルランド、イタリア、日本、マレーシア、メキシコ、オランダ、ノルウェー、ポルトガル、シ
ンガポール、南アフリカ、スペイン、英国、米国)
この調査では農業、e デモクラシー(民主政治プロセスの電子化)、教育、厚生労働、出入国管理・法務・公安、郵政、
調達、国会、税務、防衛、運輸の、11 の主要部門の中から、中央政府が行う 201 のサービスについて調査しました。
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アクセンチュアについて
アクセンチュアは、経営コンサルティングとテクノロジ
ー・サービスにおける世界的な先進企業です。 顧客企業
のビジョンを実現し、確固たる価値を生み出す為、顧客
との協業の基、「革新」の実現を約束します。 各業界に対
する深い造詣、全世界に広がる人的資源、およびコンサ
ルティングとアウトソーシング分野における卓越した実
績を基に、最適なスキルを備えた人材、手法としてのア
ライアンス、さらにテクノロジー力を結集させます。 ア
クセンチュアは世界 47 カ国に 7 万 5 千人以上の社員を擁
し、2002 年 8 月 31 日を期末とする 2002 会計年度の売上
高は約 116 億 US ドルでした(2001 年 7 月 19 日 NYSE 上
場、略号:ACN)。
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