平成 25 年度クロバネキノコバエ等に係る関係連絡会議 参加報告書 日時:平成 25 年 8 月 22 日(木)13:30~15:30 会場:岐阜県保健環境研究所 出席者:岐阜県ペストコントロール協会、故金会長、可知副会長、後藤広報担当 (主催者挨拶) 岐阜県健康福祉部生活衛生課 樋口課長様より冒頭にご挨拶をいただいた。『例年になく“ハ エ”が県下で大量発生している。住民の皆さまから苦情が殺到している。議員の先生方からも問 題提起が寄せられているところである。事態の状況を把握する目的で、今回多数の関係者の皆さ まに出席願った次第である。具体的な対策としては、各戸対応が望まれるが、広域の対策が出来 るかどうかは、お互いの情報をいかに有効に共有出来るか、による。今回、様々な立場の方々に お集まりいただき、情報交換をする事により、より良い知恵が導き出されて、事態の改善に役立て ば、と期待している。 マイマイガについては、既に大量発生のピークを越えたように想われる。コバエは1回目の大量 発生は済んだが 9 月に向けて第2回目の大量発生が見込まれるので、今からでも互いに情報交 換して、有効な情報を現場にフィードバックしていきたい。出席者の皆さまのご協力を賜りたい。』 (調査結果報告) 生活衛生課 技師 原 嘉章 様より(1)クロバネキノコバエ類について、(2)マイマイガについて、 のプレゼンテーションがあった。 (1)クロバネキノコバエ類について 最初に虫の生態に対する説明があった。1世代は 15 日~20 日前後、成虫の寿命は 4~10 日、 温度上昇に伴って発育は著しく促進される。最も発生しやすいのは梅雨の時期だが、気温湿度の 条件が整えば秋などにもみられる。幼虫は腐植質やキノコなどを食べて育つ。腐葉土や園芸用の コンポストなどから発生することも。直接的な害はないが、多量に発生すると不快感を与える。 大量発生の報告が入るようになったのは、ここ4~5年のことである。平成 22 年度から、相談件 数が増え始め、地域も、東濃地域から中濃地域へと広がっている。その年の、最も相談件数の多 い地域は、年々、東から西へ移動している傾向が観察される。本年度は富加町のあたりが多い。 家庭での対策は、発生源が未だに明確ではないので、基本的に困難であるが、大量発生の時 間帯では窓やドアを閉め切る、とか忌避剤を設置する、等の方法が考えられる。いずれにせよ、 広域でみて、本当の発生源を早くつかむ事が必要と想われる。 (2)マイマイガについて マイマイガの生態は、成虫の寿命が 6~10 日、雌成虫は日没後 1 時間のみ飛翔。1雌が産む卵 塊数は1個に限られ、卵塊を完成させた後死亡する。1卵塊あたりの卵数は 500~600 個。人体へ の影響は、人によって成虫や卵塊の鱗毛が付着した場合、痒みや発疹が出ることがある。 マイマイガの相談は本年度 6 月下旬より各務原市から始まり、7 月中旬までに、可児市、多治見 市、瑞浪市、土岐市、といった東濃地域へ広がった。7 月 20 日までには、岐阜市や高山市、飛騨 市まで広がり、7 月の下旬には、揖斐川町、郡上市、山県市、美濃市、北方町、関市まで拡大。8 月の 10 日まででは、白川町、下呂市、本巣市、池田町、神戸町まで更に拡大。8 月 20 日まででは 八百津町、美濃加茂市、御嵩町、羽島市からも相談が寄せられている。岐阜県下では、本年夏季 に一気に広がった様子がうかがえる。 家庭での対策は卵塊を取り除く方法で対応。その場合、マスクやゴーグル、手袋を用意し、鱗毛 を吸い込んだり、目に入れないよう注意する。成虫の夜間の飛来を防止する為に、夜間の光源を 管理するのもひとつの対策である。 (質疑応答/対策事項) ・クロバネキノコバエについては、県下で発生しているコバエの種類を同定し、同じものかどうかを 見極める。 ・マイマイガにつては、河川のコンクリートのところを点検、高所のたまごの取り忘れが無いかどう か、光の多い所の対策、をあわせて考える。 ・マイマイガの幼虫による広葉樹食害をどう防ぐか? (まとめ) 岐阜県では、住民の皆さまへ、的確な情報を提供しなければならないので、引き続きの情報提 供をお願いしたい、との事。岐阜県ペストコントロール協会でも最大限の協力をし、住民の皆さま の安全・安心のくらしに貢献できるように努めたいと思います。会員の皆さまの情報提供と併せて 積極的な新しい駆除対策方法の開発をよろしくお願いします。 報告者:岐阜県PCO協会 広報担当 後藤貫八郎
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