太田市立九合小学校 アクティブ 学校だより 3月号 (「愛を周りに示せる子」の育成 をめざして) 平成26年3月3日 「ヤマアラシのジレンマ」という話、ご存じですか? ~適切な人間関係を学ぶ場が、地域や学校です!~ 「ヤマアラシのジレンマ」の話、どこかで聞いたことがありますか? この意味は、「寒さの中、2匹のヤマアラシが暖め合おうと近づく。しかし、近づきす ぎるとお互いの体の針が相手に刺さってしまう。かといって離れると寒くなる。2匹は近 づいたり離れたりを繰り返し、苦労してお互いに傷つかず、寒くもない距離を見つけ る」という、哲学者ショーペンハウエルの寓話を元に心理学のフロイトが考えた話です。適 切な人間関係をどう保ったらよいかをわかりやすく言い表した寓話のように思います。 学校は、子どもたちにとって、様々な性格や能力をもつ同世代のみならず、異世代の 人が集まる場所であり、そこで自分の立ち位置や人とのよき関係を身に付けるためにはどうしたらよいかの術(す べ)を学ぶ場所でもあります。大多数の子どもたちは、学校生活を送るなかで、単に学力を身に付けるだけでは なく、社会性や人間関係の機微を学びます。 しかし、現在、このジレンマに変化が生じてきているとの指摘があり、私もそう感じます。以前より「より敏感なも のになってきている」ということです。どういうことかと言うと、「ある一定の距離を保ったヤマアラシ2匹が、近づく 前に『これ以上近づいたら、お互いのトゲで痛いかもしれない』『これ以上離れたら、お互い寒いだろう』と、 頭の中で想像して悩む。『近づきたいけど、近づき過ぎたくない。離れたいけど、離れ過ぎたくない』という、 より複雑なものになっている」という指摘です。 「相手を傷つけたくない、自分はもっと傷つきたくない」という思いが強くなってきているように思います。一 見、思いやりの心のある、すばらしい心情のように思いますが、根底には、「自分は傷つきたくない」という、臆病 で「他人への愛」よりも「自己への愛」を重視する心理が見え隠れします。学年が進むにつれ、このような状況 のなかで、自分らしい自然な振る舞いができなくなってしまうような状況も見受けられます。 しかし、やはり、必要以上に相手の気持ちを推し量り過ぎて、また、自分が傷つくことを恐れ過ぎて、自分が 出せず疲弊してしまっているのだとしたら、それは正常な姿とは言えないでしょう。反対に、自己主張ばかりして、 周りの空気を読まず、周りのひんしゅくを買ってばかりの人もいますが、これはこれでかなり困ると言えるでしょう。 私たち大人が、「ヤマアラシのジレンマ」の本来の意味するところをしっかりと受け止め、子どもが適切な人間 関係を身に付けられるよう、我が身を正しつつ、導き育てる努力を続ける必要がありそうです。 ◇ クラス対抗の長縄大会が、朝行事で行われました。 雪の影響で、冬の朝体育の恒例であった長縄跳びがなかなかでき なくて困っていましたが、2月の最終週にどうにか行うことができました。 あまり練習ができないなか、各クラスは、5分間に何回跳ぶことができ るか、自クラスの記録の更新をかけて真剣に努力しました。どのクラス も、回を追うごとに記録がよくなりました。そのなかでも、6-2が圧巻で、 450回というすばらしい記録を打ち立てました。立派の一言です。 ◇ 市の金管バンド演奏発表会は中止でしたが、音楽集 会で演奏を行いました。 2/8(土)に予定していた発表会が、雪で中止になってしまいました。 本校では、例年、朝の音楽集会の時間に、事前に演奏を披露して くれています。今年度も発表してくれました。日に日に、金管バンド部 の、演奏への取り組む態度や演奏の質が高まってきていると感じます。 3/15(土)に、本校で行われるミニコンサートが楽しみです。ぜひ、足 をお運びください。 ◇ 記録的な大雪で、様々な影響がありました。 特に、次の大きな影響を受けました。 ①センダンの太い枝が一つ折れてしまいました。②体育館の北側の 自転車置き場の屋根がつぶされてしまいました。③裏校舎の北側、中 庭や校庭の除雪が思うようにいかず、外活動が制約を受け困りました。 ◇ 民生・児童委員連絡協議会、学校評議員会が開かれ ました。 ○ 3日(月) 一斉下校15:15 ○ 4日(火) 卒業発表会(6年)13:30体育館 ○ 7日(金) PTA本部役員会14:15 PTA実行委員会15:00 ○10日(月) 大掃除週間(~3/14) ○15日(土) 金管バンドミニコンサート10:30体育館 ○19日(水) 卒業式予行 ○20日(木) 卒業式準備5年 1~4、6年下校13:50 ○24日(月) 卒業式 1~3年下校9:30 ○26日(水) 修了式 「給食なし」で下校10:45 ○27日(木) 学年末・始め休業日(~4/7) 両委員さんには給食を召し上がっていただいた後、民生・児童委員 さんには、情報交換後、地域での子どもたちの見守りを再度お願いし、学校評議員さんには、学校の1年間 の取り組みに対する評価をしていただきました。すべての委員さんが、学校を応援してくださっていることが実感 でき、ありがたい気持ちでいっぱいになりました。 <作成 校長 髙山幸延〉
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