胆嚢管テープ牽引法による腹腔鏡下胆嚢摘出術により 損傷を回避しえた

日消外会誌 29(12):2324∼ 2328,1996年
臨床経験
胆嚢管テー プ牽引法 による腹腔鏡下胆嚢摘出術 によ り
損傷 を回避 しえた胆石症合併副肝管の 2例
神戸労災病院外科
市原 隆 夫
光 辻 理 顕
裏
川 公 章
症例 1は 33歳の女性.仙 痛発作 を繰 り返 し胆石胆 嚢炎 と診 断 されたが術 前 の胆道造影 で は胆裏管 は
造影 され なか った。牽 引 テー プ法 に よる腹腔鏡下胆嚢摘 出術 (以下,LC)を 行 い胆 襲剣離 を底 部 か ら
頚部 に進 め る と Calot三 角部 に胆 裏管 か ら肝 門部 へ 向 か う索状物 を認 めた。術 中胆道造影 で胆裏管 に
合流 す る副肝管 と診 断,胆 裏管 を副肝管 の胆 襲側 で切 離 し胆 裏 を摘 出 した。症 例 2は 19歳の女性.術
前 内視鏡 的逆行性胆管造影 で胆 裏管 に合流す る副肝管 が造影 されたが ,症 例 1と 同様 に LCを 行 い副
肝 管 を温存 した。開腹 に よる胆蔓 摘 出術 で も胆嚢管切 離 を先行 す る retrograde methodでは副肝管 は
損傷 されやすい とされ,LCで は温 存 が 困難 で あ るが ,当 科 の牽 引 テー プ法 は nOrmograde methodに
よる LCが 可能 で Ca10t三 角部 の検 索 に も有利 で安全 な操作 が行 え, 2例 の副肝管 にお い て も損傷 が
回避 された。
Key words:
laparoscopic cholecystectomy, aberrant bile duct
は じbに
腹腔鏡下胆嚢摘 出術 (以下,LC)を
行 う際私達 の施
設 で は胆嚢 管 をテー プで仮結繁 しこれ を支持 す る牽 引
テー プ法 を考 案 し まず 底 部 か らの胆 嚢 剣 離 を先 行 さ
せ,胆 嚢管 の切 離 を最後 に行 う nOrmograde method
を採 って きた。 この手技 の利 点 について検討 す る とと
もに,今 回 この方法 に よ り胆嚢管 に副肝管 が合流 す る
肝管走行異常 2例 に対 して損傷 な く手術 を行 い えたの
で報 告す る。
当科 にお ける LCの 手技
normograde methodで
操 作 上 特 に FH8題と な る
Calot三 角剣離 の際 の視野確保 と,胆 裏 頭部 剣離 の ア
プ ロー チの困難 さを解決 す るため に,ま ず胆裏管 の剣
離 を行 い 幅 広 の テ ー プで 片蝶 結 び に仮 結 然 し支 持 と
し,胆 嚢管 と思 われ る組織 を温存 す る (Fig。1‐
a).次
に胆裏 を底 部 か ら剣離 し (Fig.1‐b),遊 離 した胆嚢底
部 を腹腔側 外側 に,テ ー プを腹腔側 内側 に牽 引 しなが
ら Calot三 角 の剣離 を行 ってい る (Fig。2)。
症
例
症例 1:33歳 ,女 性
主訴 :右 悸肋部仙痛発作
<1996年 9月 11日受理>別 刷請求先 :市 原 隆 夫
〒650 神 戸市 中央 区篭 池通 り 4-1-23 神
戸労 災
病院外科
Fig. I a) After having divided of the corpus of
gallbladder,cystic duct is kept by the tape, not
dissected nor cut off. b) Cholecystectomyapproachingfrom fundus downward is done.
99(2325)
1 9 9 6 年1 2 月
Fig. 2 The pulling tape was retracted doM′ nward
and Gallbladder M′as retracted lateralward Then
、
ve can easily get a good view of Calot's triangle
な
g r a d e c h o l a n g i o g r a p h y i下,
以 E R C ) は 行 って V ゝ
↓ゝ
,
術 中 所 見 :胆 嚢 頭 部 の 剰 離 を行 い 胆 嚢 管 を幅0.4
cm,長 さ12cmの 布 テ ー プで片蝶結 びで仮 結然 した。
続 いて肝 床部 の剣離 を胆婁底部 か ら頸部 に進 め,テ ー
プ を牽 引 し Ca10t三 角 を前 方 に展開 し観察 した ところ
胆嚢頭部 とテー プ結繁部 との間 に肝 門部 へ 向 か う索状
物 が認 め られ (Fig。3),索 状物 の胆 裏側 よ リカテ ー テ
ル を挿入 し胆 管造影 を行 った。
術 中胆道造影 :カ テー テ ル挿入部 のす ぐ中枢側 で右
肝管前側下枝 が分岐 し,さ らに中枢側 はラセ ン状走行
を有 す る胆裏管が総胆管 に合流 し,索 状物 は胆 嚢管 に
合流す る副肝管 と診 断 された (Fig。4).
副肝管 の合流す る胆婁側 で胆嚢管 を結紫切離 し副肝
管 を温存 した.
術後経過 :術 後 5日 目に退 院 とな った。
既往歴 と家族歴 :特 記 す べ きこ とな し,
現病歴 :3年 前 よ り食後 の右摩 肋部痛 を自覚 してい
たが,最 近 にな って仙痛発作 を繰 り返 すた め当科 を受
症例 2:19歳 ,女 性
主訴 :右 悸肋部痛
診.腹 部超音波検 査 (ultrasonOgraphy;以下,US),
既往歴 :特 記 す べ きこ とな し,
computed tomography(以 下,CT)に
家族歴 :母 親 が胆石症
よ り胆石胆嚢
現病歴 :平 成 6年 1月 の検診 で USを 受 け胆 石症 を
炎 と診 断 された。
腹 部 CT:胆 婁 壁 は軽 度肥 厚 して お り胆 裏 内 に約 1
cmの 結石 を認 め,周 辺臓器 との癒 着 はみ られ ない。
指摘 され 当科 に入 院 とな った。
ERC:総
胆管,胆 婁 が造影 され胆嚢管 の途 中 か ら分
枝 す る副肝管 が造影 され てい る (Fig.5).
得 られず,内 視鏡 的逆行性胆管造影 (endOscopic retro‐
術 中所見 :胆 嚢管 に牽 引テ ー プ をか けた後 に底部 よ
術前経静脈的胆道造影 (以下,DIC)i胆
管 の情報 は
Fig. 3 Oparative photograph shows the aberrant bile duct entering the cystic
duct. Then C-tube (arrow head) was insertedin cystic duct at its distal position
of the Junction department with the aberrant bile duct for per-operative
^L^t^--;^^--! rrurarrE ruxr ar l l.
4擦ピ
盟と
十
弟
100(2326)
LCに よ り損傷 を回避 しえた胆石症合併副肝管 の 2例
Fig. 4 Per‐ operative
aberrant bile duct
cholangiogram
entering
the
shows the
cystic
duct
日消外会誌 29巻
12号
Fig. 5 ERC findings shows the aberrant bile duct
(arrowhead).
(arrowhead)
で胆裏管 に合流す る副肝管 で あった.
り剣離 をすす め頚部 に達 したが胆嚢頚 部 とテー プ結紫
術後経過 :順 調 で 3日 目に退院 となった.
部 との間 に索状物 が認 め られた (Fig.6).索 状物 の胆
裏側 よ り胆管造影 を行 い副肝 管 を確認 し,胆 裏側 で胆
副肝管 とは肝 区域 を支配 す る肝 内胆 管 の走行異 常 で
嚢管 を結然切離 した。
術 中胆道造影 :索 状物 はカテー テル挿入部 の中枢側
考
察
肝外 で総胆管,総 肝管,胆 婁管 な どに合流す る肝 管 を
示 し,Hamilinl)は 肝 内 で他 の肝 管 と交 通 の な い肝 区
Fig. 6 Oparative photographshowedaberrant bile duct enteringthe cystic duct
(arrowhead)-Gallbladderdissectedfrom fundus was retracted upward (left).
The pulling tape was retracted downward and Gallbladder was retracted
lateralward (right).
1996年12月
101(2327)
域 ,肝 亜 区域 か ら ドレナ ー ジ して い る肝 管,す なわ ち
様 に胆 嚢 の 象J離 を先行 し胆 裏 管 ,三 管 合 流部 を確 認 し
accessory bile ductを除 くaberrant bile ductに限定
してお り,Flint2),Hayeら め,久 次 ら4ち 松永 ら5)など
て胆 婁 管 の 結集 切 離 を行 えば よ い と思 わ れ るが ,胆 裏
底 部 か ら内側 へ 剣 離 を進 め る と Calot三 角 で の 剣 離 面
は副肝管 が 開 口す る位置 で副肝管 の病型分類 を行 って
が 肝 下 面 に被 覆 され,Calot三 角 を展 開 しなが ら剣 離
い る。副肝管 は術 中損傷 の原因 にな る と言われ てい る
が 0,損 傷 の頻度 は病型 に よ り異 り,松 永 ら5)の本邦 10
す るに は剰 離 ,確 認 の 操 作 を繰 り返 す ご とに把 持 部 位
例 の集計 で は副肝 管 が 胆 婁管 に合 流 す る C型 で 5例 ,
で 視 野 の 維 持 が 必 要 な LCで は煩 雑 で 安 全 とは 言 えず
∼1つ
1の
諸 施 設 で 敬 遠 され て い る
。当科 で は胆 嚢 を底 部 か
ら最J離す るが ,先 に胆 婁 管 の剣 離 を行 い 支 持 用 の テ ー
胆 裏管 が副胆 管 に合 流 す る B型 で 2例 と胆 嚢 管 と合
流す る副肝 管 を胆嚢管 と誤認 し切 離 したための事故 が
高率 であ る.損傷 した場 合 の対処 として,Stokesら のは
直径 1∼2mm以
下 で は結 熱 して もよいが,そ れ以上 は
8)も
直径 2mm以 上 で胆
温存 す べ き とし,Thompsonら
汁 の流 出が ある場合 には再建 が必要 としてい る。 この
た め胆嚢摘 出術 中 の胆管損傷 を避 けるには術 前 に副肝
を変 更 し,視 野 を作 り直 さね ば な らず 限 られ た 鉗 子 数
プ を掛 け,胆 嚢 頚部 剣 離 の 時 に胆 嚢 底 部 と と もに牽 引
して い る。こ の操 作 に よ り Calot三 角 は前 方 に展 開 さ
れ 鉗 子 2本 で 視 野 を確 保 す る こ とが で き,同 時 に
Calot三 角 へ 総 胆 管 側 か らの ア プ ロ ー チ が 可 能 とな り
管 の有無 を確認 す る ことが必要 とな るが,術 前 DICや
胆 嚢 底 部 側 か ら と合 わ せ 両 方 向 か ら剣 離 操 作 が 行 え
る.加 えて万 ― テ ー プ を胆 裏 管 以 外 の胆 管 に掛 けた場
ERCで
合 で も,片 蝶 結 び は結 繁 解 除 が 容 易 で 組 織 損傷 もな く
も描 出 は困難 で,最 近 spiral CTに よる検査 も
報 告 され て はい るがり多 くは術 中胆 道造 影 で確認 され
安 全 か つ 確 実 な方 法 で あ る と考 えて い る。
てい るのが現 状 で ある1の
コ胆嚢摘 出術 中 の手技 につ い
Dは
て松 永 ら
副肝 管損傷 6例 の うち 5例 は retrograde
は術 前 検 査 で 指 摘 され て お らず術 中造 影 で は じめ て確
methodに よる胆 嚢lM 出
術 中 に生 じてお り,最 後 に胆
認 した 。も し従 来 の LCの 方法 に準 じて 最 初 に胆 婁 管
裏管 を結繁切離 す る nOrmograde methodが 副肝 管 の
損傷 を避 ける上 で も安全 な方法 としてい る11).
を切 離 してお れ ば損 傷 は避 け られ ず,当 科 の 手 技 に従
LCの 術 中合併症 は これ まで気腹 時 の臓 器損傷 ,出
血 が 問題 とされ て きたが 1幼
,高 度 の炎症症例 も適 応 と
1"胆
な って くるに従 い
裏管 の誤認 に よる総 肝管切 断 な
ど Ca10t三 角内 の胆管損傷 が 問題 となって きた 141 LC
で は開腹下胆嚢摘 出術 (以下,OC)と
異 り,胆 嚢 の剣
自験 例 は い ず れ も松 永 らの C型 の副 肝 管 で ,症 例 1
い LCを 行 った こ とが 副肝 管損 傷 を免 れ た と考 えて い
る。
文 献
1)Hamlin JA: Anomalies of the biliary tract
Edited by Bockus Berrk JE: GastrOenter
ology
Vo1 6
4th edition
WVB Saunders,
Philadelphia,1985,p3486-3498
離 に先 行 して胆 嚢 管 を結 紫 切 離 す る い わ ゆ る retrO、
15)。
この方
grade methodが 多 くの施 設 で行 われ て い る
一
法 は切 離 した胆嚢管 を牽 引 し Ca10t三 角の 辺 を開放
2)Flint ER: AbnOrmalities of the right hepatic,
す るた め,Calot三 角 の剰離 が容易 で あ る半面,胆 嚢管
3)Hayes MA, Goldenberg IS, Bishop CC:
を最初 に切 離す るた めに肝管,総 胆 管 との誤 認 に よる
損傷 が 危慎 され る10。当然胆嚢頭部 の剣離 を十 分 に行
い,胆 嚢 と胆嚢管 の連 続性 を確認 してか ら胆 裏管 の切
離 を行 うのであ るが,頚 部 の炎症 の著明 な場合 には容
易 で はな く,確 実 に同定 されてな い状 態 での処理 を余
儀 な くされ,特 に自験 例 の ように胆 裏管 に合流 す る副
肝 管 が 存 在 す る場 合 に は副肝 管 の 損傷 は避 け られ な
い。 そ こで胆裏管 の切 離前 に胆 嚢管 にカテー テル を挿
ュー ブ
入 し術 中胆 道造 影 10を行 った り術 前 ENBDチ
が 検 討 され て い る
留 置 に よ り術 中造 影 を行 う方法 1の
が ,造 影 のための胆管切 開 が必要 で あった り,ENBD
チ ュー ブ留置 を全例 に施 行 す る と手技 が 繁雑 な上,術
前入院 が延 長 し LCの 利 点が減 ず る。LCで も OCと 同
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Aberrant Bile Duct Complicated with Gallstone Disease -Laparoscopic
Cholecystectomy Performed for Pulling Tape MethodTakao Ichihara, Satoaki Mitsutsuji and Tomoaki Urakawa
Department of Surgery, Kobe Rosai Hospital of the Labor Welfare Company
We report 2 patients who had an aberrant bile duct entering the c1'51i6duct. Though in one of the two
cases its existence was not confirmed before the operation, laparoscopic cholecystectomy was successfully performed without injury to the aberrant bile duct. In many hospitals, laparoscopic cholecystectomy
involves initial dissection and transection of the cystic duct which is then divided from the gallbladder
approaching from the corpus upward. As laparoscopic cholecystectomy has become widely practiced, it
is important to perfrom the procedure with proper recognition of bile duct anomalies. We can not,
however, consistently achieve this in all cases.We perform laparoscopic cholecystectomy by the pulling
tape technique, such that we first bind the cystic duct with tape after having divided it from the corupus
of gallbladder. It is important to maintain the structure without dissection or transection. Next, we
perform cholecystectomy approaching from the fundus downward. Indeed, approaching from the fundus
downward has the demerit of a less than optimal orientation of Calot's triagle as compared to approaching from the corpus upward, but our method facilitates obtaining a good view of Calot's tringle by pulling
down the tape and the fundus of the gallbladder. We consider these two cases to have been done safely
by this technique, performed with surgical expertise.
Reprint requests: Takao Ichihara Department of Surgery, Kobe Rosai Hospital
4-l-23 Kagoike-dori, Tyuo-ku, Kobe, 651 JAPAN
a l :