プランター&コンテナを使った 生ゴミ堆肥化システム

―「生ゴミ食いしん坊」で家庭ごみがさらさら堆肥にー
プランター&コンテナを使った
生ゴミ堆肥化システム
2008-2
神奈川県藤沢市亀井野 1371-5
小林麻須男 0466-44-0375
<はじめに>
今回、私がご報告する家庭用生ゴミ堆肥化シ
ステムというのは、長野県富士見町みのり建
設という会社が開発した発酵効率の高い生ゴ
ミ分解・発酵土壌菌(愛称~生ゴミ食いしん
坊)を利用し、野菜用プランター・収穫用コ
ンテナ等を使って都市部の家庭でも簡単にで
きるように考案したホームコンポストシステ
ムです。以下、私の経験を基に生ゴミ堆肥化
システムの概要をご説明しますので、皆さん
―家庭の軒下で行う生ゴミ堆肥化システムー
も、ごみ減量、地球温暖化防止の為にホーム
コンポストにチャレンジしてみませんか。
<用意するもの>
<1次発酵用>
生ゴミ食いしん坊菌
10L×4袋(1袋680円)
野菜用プランター20L(生ゴミ埋込み用)
〃
米ぬか
40L(土壌手入用)
2箱
1箱
小型鍬、植木用シャベル、 棒形温度計
<2次発酵用>
野菜収穫用コンテナ40L
―生ごみ食いしん坊菌―
黒土、6㎜篩
―用意する道具、1次発酵用プランタ他―
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―2次熟成用コンテナー
<プランター・コンテナを使った生ごみ堆肥の作り方>
プランターを使って1次発酵
プランターを2箱用意。1箱に1週間分の生ゴミを2回に
分けて埋め込みます。藤沢市の場合、生ゴミ収集は月曜日
と木曜日なので、週2回の収集日に合わせて埋め込みます。
埋め込み方は、20L プランターの底に「生ゴミ食いしん
坊菌の入った土壌」を5㎝ほど敷きその上に月曜日収集分
の生ゴミを入れ、米ぬかをまぶし、更にその上に「生ゴミ
―生ゴミを野菜用プランターに入れるー
食いしん坊菌の混ざった土壌」を5㎝ほど被せます。つい
で木曜日収集分の生ゴミも同じ要領でその上に埋め込みま
す。ここで1箱に2層の生ゴミが埋め込まれたことになり
ます。翌週は、2箱目のプランターに同じように生ゴミを
埋め込んで行きます。このまま埋めておけば2週間で発酵
堆肥になります。2週間経ったら、前の週に埋めたプラン
ターから発酵した生ゴミだけを掘り出し、2次発酵用のコ
ンテナに移します。発酵生ゴミをコンテナに移す際に、プ
ランターに残る土壌は、一旦別の40L の土壌手入れ用プ
―生ゴミの上に米ぬかを被せるー
ランターに移し、よく攪拌し空気を混ぜてやると、生ゴミ
食いしん坊菌が活性化し、発酵効果が上がります。
空になったプランターに、上記と同じように週2回に分け
て生ゴミを埋め込んで行きます。つまり、2箱のプランタ
ーを1週間交互に使って埋込むやり方です。(但し、冬場
は発酵が遅いので、プランターを3箱使い、埋め込み期間
を3週間に延ばすと効果が上がります。)
コンテナを使って2次発酵
1次発酵を終えた生ゴミは原型をとどめぬ位に堆肥化され
―生ゴミ食いしん坊の土を被せるー
ていますが、まだ水分も多く2次熟成させて良質な堆肥に
する必要があります。写真のような収穫用コンテナは、底
にも側面にも孔が明けてあり通気性も良いので、1次発酵
を終えた生ゴミ堆肥を、2次熟成させるのに最適です。
2箱のプランターから1週間に1回の割合で出てくる1次
発酵生ゴミを掘り出し、黒土など適量に混ぜコンテナに埋
め込んでゆきます。埋め込み期間は、2週間で熟成堆肥と
なります。但し、1週間ほど経ったところで、よく天地替
えをし、空気を入れたり、発酵堆肥を解砕すると熟成効果
―コンテナで、2次熟成させるー
が上がります。2次熟成堆肥は、乾燥してボロボロになっ
ているので、鍬等で更に細かくほぐしてやると顆粒状のさらさら堆肥になります。
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1ヶ月で、さらさら堆肥に
プランターで2週間、コンテナで2週間、都合約1ヶ月で
生ゴミさらさら堆肥が完成します。
出来た乾燥堆肥をさらによく解砕し、6ミリ網で篩うと写
真のように細め堆肥ができあがります。+6ミリの粗め堆
肥も良質な堆肥として使用出来ます。またこのサラサラ堆
肥は「生ごみ食いしん坊」菌の入った発酵土壌菌としても
再利用出来ます。完成堆肥の手触りは、とてもサラサラし
―完成した生ゴミさらさら堆肥―
ており、花壇に、植木鉢に、ガーデニングに、植木栽培に、
家庭菜園に最適な堆肥として施す事が出来ます。
堆肥の保管は、ビニール袋で
出来た堆肥は、ビニール袋などに入れて保管します。
他の生ゴミ堆肥化方式と違って、地中に埋めておくのでは
なく、顆粒状で袋に入れて保管できるので、どんなにたく
さん堆肥が出来ても、どこにでも積んでおくことが出来、
小袋に入れて生ゴミ堆肥として商品化することも出来ます。
―袋詰めにして生ゴミ堆肥を保管―
<発酵効率の高い「生ゴミ食いしん坊」菌は
ホームコンポストに最適>
①、今回、私がホームコンポストの発酵促進剤として活用している「生ゴミ食いしん坊」
菌とは、糸状菌や放線菌などの細菌を総称する言い方で、プランターに埋めた生ゴミ
を短期間に堆肥に変えてしまう素晴らしいパワー持った生ゴミ分解・発酵土壌菌です。
②、「生ゴミ食いしん坊」菌は、好気性のバクテリアで有るため、こまめに撹拌して土壌
に空気を入れてやる必要があります。プランター・コンテナ方式では、定期的にプラ
ンターの中から発酵生ゴミを取り出す作業を行うので、それが、土壌を攪拌し、「生
ごみ食いしん坊」等の生ゴミ発酵菌がパワーを発揮するのに必要な空気の混合や水分
を調整する作業となり、堆肥化が促進される要因となります。
③、「生ゴミ食いしん坊」菌のパワーをつけてやるために、生ゴミを入れるときに、米ぬ
かなどの栄養物をまぜてやるとよい効果が得られます。
④、「生ごみ食いしん坊」菌は、生ごみを分解・発酵するのに一定の温度を保つ必要が有
りますので、土壌が雨風に晒されないように、雨のかからない軒下やベランダ・テラ
スなどに入れておく必要が有ります。
⑤、良い堆肥にするためには、1次発酵を終了した生ゴミを、更に収穫用コンテナに移し
替え、黒土などを混ぜて2次熟成させる必要があります。2次熟成した堆肥は、完全
にボロボロになり、鍬等でほぐすとサラサラ堆肥になります。
(「生ゴミ食いしん坊」製造・発売元
(株)みのり建設
長野県諏訪郡富士見町富士見 11693-7
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℡0266-62-2990)