おぐクリ通信vol33 _4

こどもの城通信 vol.33
∼
わ ん だ ぁ ら ん ど
2007
夏号 ∼
今年も厳しい暑さの夏でした。
でもどんなに暑くても、子どもたちは本当に元気!
親の心配をよそに、汗をたらたら流しながら遊び続けます。
こうして子どもたちは、季節の移り変わりの中で生きていることを教えてくれるのですね。
ドクターおぐちのつぶやき
∼川ガキはどこへ行った?∼
最近はアウトドアブームで、アルペンなどのスポーツ用品の量販店
山の激流に削られた深い渓谷には、見事な滝が次々と落ちてくる
に行くと,テント、バーベキューセット、椅子とテーブルなどのキ
激流や緑色の美しい淵をたたえる静かな流れがあり、長く険しい
ャンプ用品一式が沢山売られています。しかしよく考えるとこれら
谷を登り詰めて到達した天に近い源流域は湿原となっており、高
のものは皆、私達を自然から引きはなすものばかりです。自然の中
山植物の群落に飾られたシャングリラ(桃源郷)そのものでした。
にものを持ち込む程、自然から遠ざかってしまうのです.暑い夏こ
シャングリラのような美しい高山湿原 にキャンプした時何時の
そ、海や川で水と戯れることほど楽しい事はありません。日本の川
日にか再びこの場所に来ようと仲間と誓ったものです。医師とな
は美しく、昔はどこにいても夏になると至る所に川で泳いで遊ぶ
って,寝る暇もなかった忙しい研修医時代、結婚して次々と生ま
“川ガキ”がいたものです.先日千曲川沿いの旅をしてきましたが,
れる子ども達の子育てに追われ、小児科医として重症な赤ちゃん
残念ながら川で遊んでいる子ども達の姿を見る事は出来ませんで
達の治療に没頭しているうちに、あっという間に 30 年が経って
した。小学生の頃,夏休みになると甲府の田舎にある母親の実家に
しまいました。もはや我々には若さは失われ,あのシャングリラ
よく泊まりに行きました。近くに流れる釜無川で、堤防から急流に
にまで登る体力はありません。でも年を取るほどに,あの夢のよ
飛び込み、流れに任せて泳ぎながら浅瀬にたどり着くあそびを飽き
うな登山の思い出は次第に光彩を放つようになり、今は若い時に
る事なく繰り返しました.若かった叔父達と、細い支流の流れをせ
しか出来なかった素晴しい登山をたくさんしておいて 良かった
き止めて大きな水たまりを造り,その中の水をかき出して、行き場
な---と思います。
を失った魚を一網打尽にしました。陽が傾く頃にバケツを魚で一杯
にして、叔父達と意気揚々として祖母の待つ家に帰った遠い夏の
日々を懐かしく思い出します.医学生になってからは、登山に夢中
になり,夏になると 30 キロを越えるリュックを背負い、気のあう
仲間と一緒に,アルプスの深い渓谷に入り,源流帯まで一週間もか
かる登山というより冒険をしました。その中で圧巻だったのは黒部
の”上の廊下”(人工湖である黒部湖から上流の深い谷で、両岸を
絶壁に囲まれた深い谷なので廊下と呼ばれています)です。勿論道
は無く、自分たちの勘でルートを見つけ,岩をよじ登り,身を切る
ような冷たい激流を徒渉し,夜には流木を積み上げて燃やす豪勢な
たき火を囲んで、釣ったイワナの塩焼きに舌鼓をうち,沢音を子守
唄にして爆睡しました。何と言う原始的な素晴しい日々だったこと
でしょう.
〈黒部源流〉
イベント
夏休み子ども映画会
夏休みこども映画会を 4 階のこどもの城で、8 月 14・15 日の二日間にわたり開き、沢山の子ども達が楽しんでくれましたまし
た.午前中は“となりのトトロ”を、午後から 14 日はドラえもん“のびたの日本誕生”、15 日はドラえもん“のびたの大魔境”
を上演しました.毎回 20-30 人くらいの親子が見に来てくれました.やっぱり“となりのトトロ”は子どもにも大人にも本当に
楽しい、そしてファンタジー溢れる映画です.毎回必ず上映したいと思っています.クリニックでは、
子どもが喜ぶ映画、そして子ども達の心を豊かにし、岡さん立ちが優しくなるような素晴しい映画を
選んで不定期ですが季節ごとに上映してゆきます.
12 月下旬には,もちろんクリスマスこども映画会を開きますので,楽しみにして下さい.
もっと知ろう!バンビーノ!
今回は、バンビーノのカラー講座の講師である小林さん
に登場していただき、子どもたちを対象に調査した色彩
色で遊ぼ・学ぼ
色彩調査の結果からみえてきたものは・・・?
調査の結果について教えていただきました。
結構興味深いです・・・
4年前から独自に、子どもたちへの色彩調査を行っています。近隣の幼稚園や保育園の子どもたち
を対象に、あらかじめ用意した主要 12 色の色見本やトーン表などを見せながら、好きな色やトー
ンを聞いたり、子どもの身近な人・物・出来事に関するイメージを色になぞらえて、選んでもらっ
たりしています。毎年、「好きな色」に関する答えは、環境色やクラスの動向などにより違います
が、その結果は、とても興味深いものです。なかでも、たいへんおもしろいと思うのは、「あなた
のお母さんは何色ですか?」という質問に対して、例年、多くの子どもが「ピンク色」を選択する、
ということです!今年の調査では1位の「ピンク」が約 40%、次いで「赤」が約 20%を占めて
います。
「ピンク」も「赤」も、元々の色相は同じ「赤」から派生した色ですから、お母さんは「赤」
のイメージが強いようです。「赤」の色彩心理は、ひとことで言うと、自分の気力・体力を使って
エネルギッシュにやっていく!ということ。ですから、お母さんの役割としても的を射ているわけ
です。また、1位の「ピンク」という色に注目してみると、すべての子どもが生まれ、約 10 か月
間、育まれる子宮の色がピンク色です!!子どもたちは、みな、温かいピンクの袋に抱かれながら、
こちらは小林さんの 開催する
それを透して外界の光を感じ、育っていくのかもしれません。そう思うと、
「お母さんはピンク色」
クラスのひとつ『パステルアー
というのはごく自然な答えですね。そして、何より、子どもたちがお母さんに甘えたい気持ちや、
ト』での作品。色を使って気持
特別な温かさ・優しさを母に求めている…ということも、「ピンク」が選ばれる理由なのかもしれ
ちを表現するというもの。かな
ません。ちなみに、「お父さんの色」トップは例年、「青」と「黒」が同じ位の割合で選ばれます。
りそのときの 気持ちって色に
青は寒色、黒は無彩色。お母さんのイメージであるピンク・赤などの「暖色」は「近く感じる」と
表れるんですよ・・・とっても人
いう特徴があることから考えると、「寒色・無彩色」は「遠くに感じる色」。つまり、お父さんは、
気の高いクラスです。
距離的に少し離れた関係…ということなのでしょうか。子どもの色彩感覚ってかなり鋭いですね!
***バンビーノフェスタ***8 月 1 日に、たくさんの人にバンビーノのことをもっと知っていただこう!ということで開催した
『バンビーノフェスタ 2007』たくさんの人に参加していただき本当にありがとうございました。新しいスタイルでのイベントだっ
たために、細かなところまで行き届かずご迷惑もおかけしましたが、参加者ならびに講師の皆さんの多大なる協力により無事終了しま
した。来年はより充実した、楽しいイベントになるようスタッフも頑張ります。ご感想などありましたらお聞かせくださいね。
【HP のご案内】おぐちこどもクリニック:http://oguchi-ped.cside.com/
ふぁみりぃさぽぉと ばんびぃの: http://fs-bambino.com/