2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 「地域再生と自立(自律・自率) 、より広い社会との連携」に関する事業の報告 1)重点事業「社会包摂関連事業」 ①岐阜県パーソナル・サポート・センター事業 ②生活困窮者自立支援相談員派遣事業 ③寄り添い型相談支援事業(よりそいホットライン) ④市民ファンド「ぎふハチドリ基金」運営事業 ⑤子ども・若者支援ネットワーク岐阜事業(事務局として参画) 2)関連事業 ①ぎふ学生ボランティア・地域活動推進協議会 ②岐阜県ファミリー・サポート・センター等広域推進連絡会議運営事業 ③岐阜県ファミリー・サポート・センター提供会員研修会事業 ④SAVE JAPANプロジェクト事業 ⑤NPO/NGO組織基盤強化のためのワークショップ事業 ⑥政策提言事業 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 1)重点事業「社会包摂関連事業」 ① 岐阜県パーソナル・サポート・センター事業 事業の目的 事業の概要 <岐阜県労働雇用課委託事業> 2015 年から施行される「生活困窮者自立支援法」を見据え、モデル 事業として実施。生活や就労等に関して様々な課題を複合的に抱え、 安定した生活を送ることが困難な人や社会的排除のリスクのある人 等を対象として、専任の相談員(パーソナル・サポーター)が、相 談者の課題を包括的に捉え、オーダーメイドで、各種支援制度の調 整・調達等のコーディネートやカウンセリング等を通じて、相談者 に一貫して寄り添い、横断的・継続的な支援を行う。 生活困窮者自立促進支援モデル事業は、県の仕様として下記 3 拠点 にて無料相談窓口を実施。 施設名 岐阜本所 東濃支所 高山出張所 開設日時 JR 岐阜駅構内 アクティブ G JR 多治見駅前プラ ザ・テラ 高山市民文化会館 月曜日~土曜日(9:00~18:00) 月曜日~土曜日(10:00~19:00) 毎週水曜日(9:00~17:30) そのほか利用者への対応や利便性を考慮し下記 5 拠点にて相談窓口 を増設し、実施した。 施設名 中濃相談室 西濃相談室 可児相談室 揖斐相談室 岐阜相談室 住所および開設日時 可茂総合庁舎 西濃総合庁舎 可児総合会館分室 揖斐川町福祉 総合支援センター 岐阜市役所 南庁舎 毎週火曜日(8:30~17:15) 毎週水曜日(8:30~17:15) 毎週木曜日(8:30~17:15) 毎週月曜日(13:00~17:00) 毎週水曜日(13:00~17:00) 利用者の問題領域が多岐に渡る点、昨年と比べ同行支援を要する相 談内容がかなり増えたため、各相談室へのスタッフ配置も 2 人体制 にしなければ対応できないケースも増え、各相談室へのスタッフ配 置に苦労した。本所・支所・出張所の人員配置は、下記のように配置 し相談室への対応は、本所や支所から人材を派遣し利用者への対応 をした。 場所 岐阜本所 東濃支所 高山出張所 人員配置 12 人のサポーターによるシフト対応 (毎日の出勤人数 7 人を確保) 6 人のサポーターによるシフト対応 (毎日の出勤人数 4 人を確保) 1 人のサポーター対応(途中から 2 人) 、 案件により本所よりフォロー 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 評価と課題 2012 年、2013 年とベースとなる事業は異なるが 2 年間無料相談窓口を 開所してきた。その新規および延べ利用者数、支援回数、年代別、性 別、来所経路、相談内容、同行連携先、就職決定者等主だったデータ を下記の表にまとめた。 2 年間を通しての新規利用者数および支援回数 年 新規 利用者数 うち 外国人 再来 うち 外国人 支援 回数計 (延べ) うち 外国人 2012 年(H24) 554 23 3,189 111 3,743 134 2013 年(H25) 420 16 3,372 118 3,792 134 合計 974 39 6,561 229 7,535 268 10 代 9 2.1% 20 代 47 11.2% 30 代 88 21.0% 40 代 100 23.8% 50 代 84 20.0% 60 代 42 10.0% 70 代 34 8.1% 80 代 8 1.9% 未記入 8 1.9% 計 420 100.0% 新規利用者の年代別 代 人数 割合 新規利用者の相談内容 来所される利用者の多くは、金銭、健康、就労に関する問題領域の 相談割合が非常に高く、支援全体の半数以上を占める結果となった。 相談別の連携機関 利用者の抱える問題内容・問題領域によって、下記関係機関協力の もと問題解決に取り組んだ。 相談内容 法律相談 機関名 岐阜県弁護士会、法テラス岐阜 保健医療 岐阜県精神保健福祉センター、岐阜県臨床心理士会、 医療機関、保健所、等 振興局福祉課、岐阜地域福祉事務所、各市福祉課 岐阜県及び各市町村の社会福祉協議会 岐阜高齢・障害者雇用支援センター、岐阜障がい者就業・生 活支援センター、知的障害者更生相談所、作業所、等 岐阜県若者サポートステーション ハローワーク、総合人材チャレンジセンター、作業所、労 働基準監督署、社会就労センター、だれでも就労支援セン ター、ウェルテクノスジョブトレーニングセンター、障が い者パソコン教室、愛知県の就労移行支援事業所、等 女性相談センター、女性支援NPO法人 外国人支援NPO法人、岐阜県国際交流センター 岐阜県地域生活定着支援センター 生活保護 生活福祉資金 障がい者支援 若者支援 就労支援 DV 外国人支援 矯正支援 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 評価と課題 就職決定者の内訳 2013 年度の就職決定者数は 104 人となり、昨年より 15 人多くの就労 決定者があった。昨年度の就職決定者数と合わせると 193 人の方が 就労に就いたが、利用者の特性から見るといかに継続して就労する のかが昨年と同様の課題となる。 雇用形態 正規就労 非正規 就労 福祉 就労 派遣・契約 パート・アルバイト その他 就労移行 A型就労 B型就労 計 人数 22 26 39 8 2 6 1 104 割合 21.1% 25.0% 37.5% 7.7% 1.9% 5.8% 1.0% 100.0% その他の活動内容 サポーターの内部研修、関係機関との意見交換会、職場見学の実施 等、利用者の社会復帰に向けたさまざまな活動も精力的に実施。 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 ② 生活困窮者自立支援相談員派遣事業 事業の目的 事業の概要 <岐阜県労働雇用課委託事業> 2015 年度より施行される「生活困窮者自立支援法」を見据え、岐阜県 内で生活困窮者支援に携わる各種団体への聞き取り調査、県外の先進 地視察を行いながら、岐阜県内での生活困窮者の支援体制を整えるた めの方策を検討する。 岐阜ブランチ(8 人)、多治見支所(3 人)、高山事務所(2 人)の計 13 人の スタッフ体制で、生活困窮者支援に携わる団体への聞き取り調査や統 計資料の分析等を行った。 (実施時期:2013 年 10 月 1 日~2014 年 3 月 31 日) 1)実態として把握されにくい潜在的な生活困窮者数を把握するため、 統計資料等を活用しながら岐阜県内全域を対象としたボリューム感 調査を行った。 2)岐阜県内を岐阜市及び 5 圏域に区分し、各圏域における支援団体 の活動実態や支援内容を聞き取り調査によって把握した。また、今 後新たな支援の受け皿になり得る団体の開拓を合わせて行い、岐阜 県内で 220 団体への訪問調査を実施した。 3)県外で生活困窮者支援を先進的に 実施している 21 団体を訪問し、岐阜 県内における支援方策確立に向けた 情報収集、意見交換等を行った。 (2013 年 12 月 9 日 NPO法人にいがた若者自立支援ネットワーク・伴走舎視察) 4)定期的に岐阜市及び 5 圏域の福祉事務所と情報交換、意見交換の 場を設けるほか、中間報告会、先進地視察報告会、最終報告会にお いて事業の進捗状況の共有、岐阜県内の支援団体との意見交換の場 を作ることに尽力した。 (2014 年 3 月 14 日 最終報告会) 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 評価と課題 生活困窮者のボリューム感や岐阜県内での支援団体の実態は一定程度 把握できたものの、2015 年度からの生活困窮者自立支援法の施行に向け た体制づくりについては、残された課題は多い。相談窓口業務を担うス タッフや就労支援を行う団体の絶対数不足、支援メニューや支援団体の 多様性を図ることや社会的居場所の開設等支援者の実態に合わせた丁 寧な支援内容の充実も急がれる。これらをNPO側がどのように取り組 み、各セクターと協働できるかが今後の課題となる。 (事業報告書) 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 ③ 寄り添い型相談支援事業(よりそいホットライン) <一般社団法人 社会的包摂サポートセンター委託事業> 事業の目的 事業の概要 なんらかの生きづらさを抱え社会的孤立・生活困窮に陥っている状態 の人々に対し、社会資源につながれるまでの寄り添い・伴走型支援を 実施する。 【体制】 厚生労働省補助事業である寄り添い型相談支援事業を一般社団法人 社会的包摂サポートセンターが受託し、東海ブロックの運営を当セン ターが担った。 (2013 年度) 東海ブロック ・岐阜センター NPO法人ぎふNPOセンター ・愛知センター 一般社団法人草の根ささえあいプロジェクト ・三重センター 三重ローカルアクトを中心とした有志 ・静岡センター 静岡県労働者福祉協議会 【内容】 ・ 「全国どこでも 24 時間 365 日つながる」「動く電話相談」として、 0120-279-338 の全国統一番号で電話相談を実施。東海ブロック 内でも、24 時間 365 日必ずどこかのセンターにつながる体制をと った。 ・ 従来型の傾聴を主とした電話相談ではなく、相談内容に応じては社 会資源へのつなぎや、また窓口に相談に行くまでのエンパワメント ととしての継続的な電話支援、緊急時や困難ケースについての同行 支援を実施。 ・ 相談内容としては、生活困窮・社会的孤立に限定することなく、そ の状態に陥る背景にあるさまざまな課題に対応する体制を構築す るため、各県センターの相談員は、多様な経歴・支援団体に関わる ものが集まり、互いの経験や知識を共有化しながら、寄り添い型の 電話相談とはどうあるべきかを、常にブラッシュアップしていった。 ・ 相談内容が多岐にわたるため、各センターごとに多様な講師を招い ての研修と、相談員がそれぞれ自己覚知をしていくための対話型研 修を実施。 評価と課題 相談が殺到しており、接続率が常時 4%程度にとどまっており、本来 必要な相談が行き届いていない。困難ケースであるほど、必要な社会 資源が存在していないことも多く、事業単独の課題というよりは、地 域の課題として社会的孤立にどう向きあうか検討する必要性を感じ る。 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 ④ 市民ファンド「ぎふハチドリ基金」運営事業 事業の目的 事業の概要 子ども・若者や子育てをめぐる課題を地域の力で解決していく、持続 可能な地域を作るために、子育て支援に関わる支援事業を行っている NPO等の民間団体の活動資金を市民の寄付で支える市民ファンド 「ぎふハチドリ基金」をより多くの市民に知ってもらい、支援者を増 やしていく。 (1)団体指定寄付と特定事業の募集と実施 ●団体指定寄付 ・第 2 期団体指定寄付(2013 年 8 月 1 日~2014 年 2 月 28 日) (参加団体) NPO法人思い出の絵本展、風の芸術村、 NPO法人キッズスクエア瑞穂、岐阜キッズな(絆)支援室、 NPO法人岐阜ダルク、NPO法人コミュニティサポートスクエア、 NPO法人仕事工房ポポロ、NPO法人チャータースクールぎふ、 NPO法人つむぎの森 (寄付金額) 9 団体合計 1,052,539 円 (件数) 9 団体合計 197 件 *期間終了後、各団体に配分した。 ・第 3 期団体指定寄付(2014 年 2 月 1 日~2014 年 8 月 31 日) (参加団体) (障がい者の)演劇を楽しむ会劇団ドキドキわくわく、 NPO法人山茶花、NPO法人スタートライン飛騨、 NPO法人コミュニティサポートスクエア、風の芸術村、 岐阜キッズな(絆)支援室、NPO法人岐阜ダルク、 NPO法人つむぎの森 (寄付金額)募集期間終了後、集計予定 ●特定事業(基金本体からの助成事業) (助成団体) 6 団体 合計 478,241 円 「利用料の軽減」NPO法人みんなで子育てドロップス、 キッズサークル、NPO法人りあらいず和、 NPO法人子ラボハウス キキの家 「人材育成」にじいろパレット 「スタッフの交通費補助」NPO法人つむぎの森 (2)事務局の運営 ・団体や事業の採択のための審査委員会を 7 月と 1 月に開催した。 ・参加団体の寄付募集に使うリーフレットを作成・配布、ホームペ ージ等で寄付対象の事業内容を広報した。 また、 団体交流会を各期ごとに 2 回開催、 活動の振り返りを行った。 ・ホームページ、facebook、通信(4 号~10 号)で随時情報を発信した。 ・寄付金の管理、寄付者への報告、寄付金の 配分を行った。 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 事業の概要 評価と課題 (3)寄付募集のための広報活動、イベント開催 ・ふれあいサマーフェスティバル、NPO・ボランティア・生涯学習 子ども・3 世代交流フェスティバル、学習支援シンポジウム等のイ ベントにブース出展をした。 ・基金の仕組みを伝えるプロモーションビデオを作成し、イベント等 で活用した。 ・寄付つきノベルティグッズとして、缶バッチ、シールを作成し、イ ベントでの販売や配布を行った。 ・企業、団体等に対して、趣旨説明、募金箱設置、寄付つき商品開発 等の協力依頼をした。 ・11 月 30 日、チャリティーイベント 「すいちゃりん。」を開催し、「カ ラフルタウン岐阜」には会場の無 償提供、出店店舗(山本佐太郎商 店、ふーちゃん SHOP、DOLCI Café、 BOULANGERI ROUGE ROYAL、ツバ メヤ、揖斐菓匠庵 みわ屋、PECHE、 傳六茶園)には売り上げの 1 割を 寄付いただいた。来場者は約 1,500 人だった。 (※敬称略) ・2013 年 4 月より、(株)セプテーニ・ベンチャーズのソーシャルグッ ドプラットフォーム [gooddo(グッドゥ)]に参加している。 ・本体への 2013 年度の寄付金の総額は以下の通り。 (寄付金総額) 2,293,520 円 (寄付件数) 175 件 ▼内訳 ☆企業、団体からの大口寄付 (※敬称略) NDS(株) 1,000,000 円 (一財)岐阜県職員互助会 400,000 円 大垣共立銀行関連企業 12 社職員 137,956 円 (株)吉田ハム (毎月 1 万円)120,000 円 東海労働金庫(社会貢献商品からの寄付) 155,990 円 ☆個人、団体からの寄付 のべ 33 件 計 241,059 円 ☆募金箱、寄付つき商品等 計 238,515 円 ・2012 年 10 月の基金の設立後、2013 年 4 月より自主事業になり1 年目の運営となったので、前年度に引き続き基金の知名度を上げ る活動に重点を置き、Web による広報、ビデオ制作、寄付金つき ノベルティグッズ(缶バッチ、シール)等の作成、イベントの開 催に力を入れた。その結果、多くの方に基金のことを知って頂く ことができ、企業や団体の協力も増えた。 ・本体への大口の寄付をいただけたことにより、次年度の事業助成 の内容を拡充することができた。さらに多くの企業、団体の支援 がえられるよう努力したい。 ・第 2 期団体指定寄付参加団体の寄付金は、合計 100 万を超える金 額になったが、団体ごとに差があった。団体どうしの交流ができ、 物の寄付や人の協力が得られたこと は成果であった。 ・第 3 期団体指定寄付は年度替わりの 期間が入っていることもあり、団体 の寄付募集活動があまりできず、事 務局のサポートも不足していた。仕 組みの改良が課題である。 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 ⑤ 子ども・若者支援ネットワーク岐阜事業(事務局として参画) 事業の目的 事業の概要 評価と課題 困難を有する子ども、若者とその家族を包括的に支援する地域ネッ トワークを構築する。 岐阜圏域を中心として、子どもや若者支援に従事している各支援機 関・団体、および関心を持つ市民らに積極的に働きかけ、それぞれ の立場・意見の違いを超えたゆるやかなネットワークを形成するた め、毎月 1 回(原則第 4 木曜)に定例会を開催し、子ども・若者に 関わる政策動向や情勢についての情報交換や、活動交流を行った。 ・定例会には、子ども若者支援のNPOや民間団体、企業、行政機 関等から毎回 10~18 人の参加があり、情報交換や意見交流ができ た。 ・継続参加の方がほとんどで、顔の見えるつながりを構築すること ができた。地元自治体の職員や、地元の専門家に多くの講師を引き 受けて頂くことができ、今後、開催市町で独自に研修会を開催して いけるよう、関係者らとのつながりを作ることができた。 ・会議の適正規模と会場の関係から、参加者数に限界がある。より 広いネットワークを構築するための方策を検討する必要がある。 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 2)関連事業 ① ぎふ学生ボランティア・地域活動推進協議会 事業の目的 事業の概要 評価と課題 2011~2012 年度の「ぎふ学生ボランティア・地域活動ネットワーク」 構築事業で形成された教育機関、NPO・ボランティア団体、企業、 行政、学生によるネットワークを一層強化していくために、推進協 議会を立ち上げた。 県内における学生ボランティア・地域活動の促進及びネットワーク 構築支援のための方策等に関する協議、情報交換を行う。また、当 センターのネットワークを活用し、NPO・ボランティア団体、行 政等からボランティア・地域活動の情報の集約をし、さらにその情 報を学生に発信をしていく。それによって、学生が、ボランティア・ 地域活動へ参加をし、地域の人びとと共に活動し、実践的な生きた 知識や技能を獲得するとともに、豊かな人間性や社会性、それぞれ のテーマ(課題)に沿った学問的解決能力を備えた人材としての成 長を促していく。 ・2011~2012 年度の「ぎふ学生ボランティア・地域活動ネットワ ーク」構築事業では、岐阜大学を中心に事業を行っていたが、現 在では岐阜大学を含む 8 校の大学が推進協議会に参画し、それら の大学にボランティア・地域活動の情報を提供できるようになっ た。 ・学生のボランティアを募集したい団体から一定の評価を受けなが らも、推進協議会の認知度はまだ低く、ボランティア活動をした い学生に情報が届いていないためボランティア不足が生じており、 需要と供給がマッチしていない。更なる広報活動が課題である。 ② 岐阜県ファミリー・サポート・センター等広域推進連絡会議運営事業 事業の目的 事業の概要 地域で子育てを支える仕組みであるファミリー・サポート・センタ ー等が、今後も安全に実施され、各地域に広がっていくよう、ファ ミリー・サポート・センター等の運営に関わるNPO法人等の民間 団体と行政等の関連機関が、運営上の課題の解決のための情報交換 や協議を行う。 ファミリー・サポート・センター運営団体と行政担当者が集まり、 会議を持てるよう連絡調整をし、隔月 1 回開催した。 【第 12 回~第 17 回開催】月日(出席者数) :8 月 5 日(12)、10 月 1 日(12)、12 月 13 日(11) 、2 月 25 日(12)、4 月 7 日(13)、6 月 13 日(16) 評価と課題 ・各センターの事業実施状況を交流し、成果や問題点、課題等の共 有ができたことや、センター間が連携を取ることで問題の解決に つながることあった。 ・県の担当課にも出席をしていただき、国や県の施策について情報 を得られたり、また各センターのサポートの様子等を共有できた。 ・各センターの抱えている課題を解決していくとともに、ファミサ ポや病児緊急預かり対応実施の市町が増えていくような働きかけ ができるようになると良い。 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 ③ 岐阜県ファミリー・サポート・センター提供会員研修会事業 <岐阜県子育て支援課委託事業> 事業の目的 事業の概要 評価と課題 地域における子育ての相互援助活動(ファミリー・サポート・セン ター事業)に必要な知識を習得するための研修会を実施し、子ども の預かりを担う提供会員を開拓・確保することにより、同活動の質 を向上し、安心・安全なサポート活動を推進していく。 地元自治体や専門家(医師や看護師、保育士、管理栄養士等)に講 師を依頼し、同活動に必要な知識を習得するための 24 時間研修を、 以下の 2 カ所において実施した。 ①安八・神戸開催 【時期】2013 年 10 月 30 日、31 日、11 月 6 日、7 日(計 4 日) 【参加者数】36 人 【修了者数】26 人 【提供会員登録数】10 人 ②美濃加茂開催 【時期】2013 年 11 月 28 日、29 日、12 月 5 日、6 日(計 4 日) 【参加者数】38 人 【修了者数】31 人 【提供会員登録数】3 人 ・地元自治体の職員や、地元の専門家に多くの講師を引き受けて頂く ことができ、今後、開催市町で独自に研修会を開催していけるよう、 関係者らとのつながりを作ることができた。 ・受講者の中に、再勉強の機会として受講している既存の提供会員が 目立った。既存会員の意欲を維持し、活動の質を担保していくため にも、フォローを兼ねたスキルアップにつながる工夫が必要。 ・一定の受講者数が見込めない等、単独の市町村で 24 時間研修の開 催に課題を抱えている自治体は多い。複数の自治体で開催する等、 広域で連携できるよう、コーディネート機能が求められる。 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 ④ SAVE JAPANプロジェクト事業 事業の目的 事業の概要 評価と課題 <認定NPO法人日本NPOセンター委託事業> SAVE JAPANプロジェクトは、全国 47 都道府県のNPOと地域、 損保ジャパン、日本興亜損保が一緒になって、全国各地の「いきものが 住みやすい環境づくり」を行うプロジェクト。Web 約款件数をもとに算 出した寄付金により運営を行うもので、岐阜県における活動をNPO法 人ぎふNPOセンターが、岐阜市の達目洞自然の会、大洞の里山つくろ う会と協働で行う。 ①達目洞自然観察会&稲刈り体験 【実施日】2013 年 10 月 19 日(土) 【参加者】31 人 里地・里山の環境は、人の営みや農業が大きく関わっており、達目洞 においても田の耕作を行うことで、その周辺環境やヒメコウホネの生育 環境が保たれている。その達目洞で、6 月に植えた稲を参加者で刈り取 り、はざかけを行った。 ②達目洞冬の自然観察会 【実施日】2014 年 2 月 8 日(土) 【参加者】2 人 冬の達目洞も「シモバシラ」等の貴重な植物の観察をすることができ る。当日は積雪、降雪もあり、冬の里山の自然を満喫した。 ③貴重な生き物宝庫 大洞すずろし(硯石)の里へ集まれ 【実施日】2014 年 7 月 26 日(土) 【参加者】59 人 岐阜市東部の里山は豊かな里山環境が残されている。その里山で保全活 動の体験と里山内の湧水で「流しそうめん」を実施した。 ・毎回、多くの市民、県民の方々に参加していただいている。特に若い 世代(大学生、高校生)の参加が多い。 ・活動の回を重ねるごとに参加者が固定されてきている。リピーターが 多くなっていること自体は喜ばしいことではあるが、新しい参加者に 参加していただき、岐阜の自然や貴重種の保全に関わって頂く必要が ある。今後、広報活動等や企画自体の検討が課題となる。 ・今回、新たに協働先として、「大洞の里山つくろう会」に参加いただ き、「③貴重な生き物宝庫 大洞すずろし(硯石)の里へ集まれ」を実 施することができた。 2013 年度「地域再生と自立(自律・自率)、より広い社会との連携」に関する事業の報告 ⑤ NPO/NGO組織基盤強化のためのワークショップ事業 <認定NPO法人日本NPOセンター委託事業> 事業の目的 事業の概要 評価と課題 「組織基盤の強化」が、NPO/NGOの活動の発展に欠かせない!と 実感を持って語られる場面が増えてきた。組織は事業をまわしてどん どん大きくなっていくものと考えられがちだが、実はその事業を動か している組織そのものの基盤をしっかりと固めることを疎かにしてい ることが原因で、事業運営に日々追われ自転車操業的な経営に陥り、 なかなか持続可能な活動の発展に結びつかないというケースがよく見 受けられる。そこで、本事業は、事業ありきの状態からの脱却を目指 し、長期的視野で組織を発展させたいと考えている団体のリーダーや スタッフを対象に実施した。 【実施日】2014 年 5 月 10 日(土) 【会 場】長良川うかいミュージアム 四阿 【参加者】県内のNPO関係者 19 人 【講座プログラム構成】 「組織基盤強化とは」 (日本NPOセンター 早 瀬 昇 氏) 、事例報告(NPO法人しずおか環境教育研究会【エコエデ ュ】、NPO法人ORGAN)、組織基盤の課題について考えるワーク ショップ、交流会、等 参加者からは、今回のワークショップの学びを自組織内へ持ち帰って 参考にする、議論するという意見が聞かれた。これは、講座、事例報 告での学びとワークショップによる共有や深まりが有効に機能してい たものと考えられる。ただ、せっかくの機会なので、さらに多くのN PO関係者への参加を働きかける必要があった。 ⑥ 政策提言事業 事業の目的 事業の概要 評価と課題 「より広い社会との連携」により、NPOが活動しやすい環境づくり を目指す。そのための手法として、県民による県政への参画を充実さ せ、住民自治による地域の運営を実現するため政策提言を行っていく。 全国育樹祭岐阜県実行委員会 委員 岐阜県農業農村整備委員会 副委員長 岐阜県農業用水小水力発電導入技術検討会 委員 環境省 中小水力発電技術 技術実証検討会 委員 恵那市総合計画審議会 委員 恵那市防災会議 委員 恵那市リニアまちづくり構想市民委員会 委員 国連生物多様性の 10 年市民ネットワーク 事務局長 岐阜県 県営公園事業評価委員会 委員 岐阜市住民自治推進審議会 委員 岐阜市民参画賞選定委員会 委員 全国ボランティアフェスティバルぎふ実行委員会 委員 岐阜県社会福祉協議会 評議員 岐阜市地域福祉推進委員会 委員 駒宮 博男 (理事長) 原 美智子 (理事・事務局長) 林 宏澄 (フェロー) 地域の課題解決に取り組むNPO等が、その力や専門性を十分に発で きるよう、活動の障壁等を取り除き、環境を整備していくための政策 提言を、継続して行っていく。
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