1 3 センサ 3.1 変位・速度・加速度 3.1 変位・速度・加速度 3.1 変位

3.1 変位・速度・加速度
3 センサ
センサ
何らかの物理現象を利用して,対象の関連する
エネルギー形態を分析,情報処理,記録しやすい
物理量のエネルギー形態に変換する
剛体・機械的:スケール,ブロックゲージ 鋼球など
3.1 変位・速度・加速度
3.2 力・ひずみ・圧力
3.3 流速・流量
3.4 温度
3.5 磁気
マイクロメータ
ダイヤルゲージ
ノギス
3.1 変位・速度・加速度
出力電圧
すべり抵抗
印加電圧
(ポテンショメータ)
電気抵抗
Ex
ストローク
ex =
R
Rl
変位
回転形にすれば、角度変位が測定できる
ex
E
R
l
x
S
C =ε
d
1
2π LC
振動数の変化
Δυ
ΔC Δd
=−
=
2C 2d
υ
3.1 変位・速度・加速度
∂B
rot i = −ε
∂t
i 電流
B 磁束密度
ε
導電率
コイルに一定周波数、一定電圧の高周波を
かけるとコイル先端に高周波磁界が発生する
導電体を接近させると、導体表面に渦電流が流れる
この渦電流による磁界はもとの磁界と逆方向で、
コイルのインダクタンスを減少させる
減少量はコイルと導体の距離による
差動変圧器
1次コイルは交流電流で励磁する
e1 , e2 が誘起される
2次コイルに電圧 差動結線した出力 eo = e1 − e2
コアの変位に応じた出力が得られる
μ0 n2 S
l=
ls
l
μs
+
2x
μx
隙間の変化と、インダクタンスの変化は
ΔL
Δx
=−
L
x
容量の検出には、コイルと回路を組む
渦電流式変位センサ
L=
μ s μ x とすると、第1項は無視できる
C
S
d
LC 回路の電気振動の固有振動数 υ =
L
n
S
l
インダクタンス型
容量
面積
距離
ε 誘電率
距離が Δ d だけ変化すると、容量の変化は
ΔC
Δd
=−
C
d
静電容量型
3.1 変位・速度・加速度
μ0
μs
μx
ls
x
インダクタンス
コイル巻き数
磁束の断面積
等価磁路長さ
真空透磁率
鉄心比透磁率
隙間の比透磁率
鉄心の総長さ
隙間の長さ
インダクタンスの変化は、静電容量型と
同様に、コンデンサと回路を組むなどして、
検出する
3.1 変位・速度・加速度
電磁誘導型速度センサ
e = −n
dφ
dt
隙間の変化と、磁束変化は
Δφ
Δx
e
=−
φ
x
φ
したがって
nφ dx
e=−
x dt
n
x
起電力
磁束
コイル巻き数
隙間の長さ
タコジェネレータ
発電機の原理
永久磁石がつくる磁界中をコイルが回転すると、
磁束が変化し起電力を生じる
タコジェネレータ
(角速度)
1
3.1 変位・速度・加速度
レーザ変位センサ
3.1 変位・速度・加速度
ロータリ・エンコーダ
三角測量を応用
レーザの光を測定対象物に照射し
対象物から拡散反射された光線の
一部は受光レンズを通して光位置
検出素子上にスポットを結ぶ
対象物が移動するとスポットも移動
スポットの位置を検出することで、
対象物までの変位量を知る
光学式ロータリエンコーダ
光源(LEDなど)からの光を、円板にあけたスリットを通過させ、
受光素子(フォトトランジスタなど)で受ける
・インクリメンタル型・・・90度位相差を持つA相、B相のパルスから回転方向を
検出し、パルス数を数えて変位を求める(原点検出用のZ相をもつこともある)
・アブソリュート型・・・同心円上のスリットにより、絶対位置に応じた2進コードを
出力する
超音波距離センサ
圧電体の縦振動を利用
発振用センサから超音波パルスを物体に
向けて発射し、反射して受信用センサに戻って
くる時間を計測する
40 kHz ~ 400 kHz ぐらい
3.1 変位・速度・加速度
ジャイロ
・機械式レートジャイロ
コリオリ力を利用
金属円盤を回転させ、入力軸回りに角速度
があると、回転体にコリオリ力が発生する
このコリオリ力とジンバルに取り付けられた
ばねの復元力とが釣り合う時の角度を測る
・コリオリ力
ω
角速度 で回転する座標系に対して、
m
速度 で運動する質量 の物体に働く力
V
F = 2mV × ω
運動方向と回転軸に直交する方向に働く
3.1 変位・速度・加速度
加速度センサ
・ひずみゲージ式
ひずみゲージを貼り付けた板ばねで
おもりを支えた構造になっている
加速度を受けると、おもりに慣性力
が加わり、板ばねがひずむ
これをひずみゲージで検出する
3.1 変位・速度・加速度
ジャイロ
・振動ジャイロ
コリオリ力を利用
一方向に励振している振動子の
中心軸に回転角速度が加わると、
励振方向に対して直角方向に
コリオリ力が発生する
・光ジャイロ
サニャック効果を利用
ループ状の光路に左回りと右回りの光を与え、
光学系全体を回転させると、光路差が生じ、
一週する時間が異なる
光ファイバー内を伝達する光や、レーザー発信
周波数や位相の変化を検出する
3.1 変位・速度・加速度
加速度センサ
・ピエゾ抵抗式
加速度が加わり、おもりが動くと、ビーム(梁)上に配置された
ピエゾ抵抗の抵抗値が変化する
・静電容量式
微小な櫛歯型の固定電極と、可動電極の組み
合わせからなる
可動電極は中央のおもりが、ばね状のビームに
よって両側から支えられた構造になっている
加速度が加わり、このおもりが移動すると、
可動電極の櫛歯と、固定電極の櫛歯の間の
静電容量が変化する
2
3.2 力・ひずみ・圧力
環状ばね形力計
F
x
k
F = −k x
力
変位
ばね定数
・ひずみ測定回路
ホイートストンブリッジ
(例)1抵抗式(R1がひずみゲージ)
平衡状態 i = 0
R1 R3 = R2 R4
が成り立つ
ひずみゲージ
R 電気抵抗
l 4ρ l
l 長さ
=
A π D2
A 断面積
dR d ρ dl dA
ρ 比抵抗
=
+ −
D 直径
R
ρ l A
ν ポアソン比
dA
dD
dl
=2
= −2ν
ε ひずみ
A
D
l
dR
dl d ρ
dρ
∴
=(1 + 2ν ) +
= (1 + 2ν )ε +
ρ
ρ
R
l
R =ρ
・金属抵抗線ひずみゲージ
dρ ρ
比抵抗の変化 は小さい
3.2 力・ひずみ・圧力
箔ひずみゲージ
ゲージ率 K =
dR
ε = 2~4
R
R1 = R2 = R3 = R4 = R
とし、
R1 → R + Δ R
微小変化すると、
EΔR
i =
E 電源電圧
4( R + R0 )( R + r )
i 電流
R 抵抗
温度補償が必要
r , R0 内部抵抗
・半導体ひずみゲージ
応力に対して、大きな比抵抗の変化 d ρ ρ
K = 20~200
ゲージ率 ピエゾ抵抗型半導体圧力センサ
3.2 力・ひずみ・圧力
マノメータ
3.3 流速・流量
絞り機構
静的な釣り合い(パスカルの原理)
Δ p = p1 − p2 = ( ρ1 − ρ2 )hg
p1 , p2
ρ1 , ρ 2
h
g
圧力
液体の密度
液中の高さの差
重力加速度
マノメータ(U字管,単管形)
W
連続の式
W = ρ Av = const.
エネルギー保存
(ベルヌーイの定理)
p v2
+
+ h = const.
ρg 2g
より
2( p1 − p2 )
Q = CA
ρ
ブルドン管
偏平な金属管を渦巻き状に巻き、一端を固定、
他端を自由にしたもの
内圧が与えられると、管断面が円形になろうと
して管が伸張し、自由端が回転する
ブルドン管
圧力式温度計
2gV f ( ρ f − ρ )
局所的な流速
v=
2( p − p0 )
ρ
v
p
p0
ρ
流速
全圧
静圧
密度
Af ρ
Vf
Af
浮き等価密度
浮き体積
浮き最大断面積
浮きの重量と圧力差が均衡した位置で静止する
浮きの位置によって決まる流路面積と流量の関係
から流量を測定
3.3 流速・流量
ピトー管
ρf
面積流量計
Q = CA
質量流量
密度
A 流路断面積
v 流速
p 圧力
h 高さ
g 重力加速度
Q 流量
C 係数
ρ
3.4 温度
熱電対
ゼーベック効果
異種の金属導線の両端を接合して回路を
つくり、接合点の一方を高温、他方を低温に
保つと、その間に起電力を生じ、電流が流れる
熱線流速計
電熱線を流体中に置くと冷却する
冷却は流速によって変わる
・加熱電流を一定として電気抵抗を測定する
・熱線の温度または抵抗を一定とするように電流
を流す
レーザードップラー流速計
移動する流体中の微小粒子が、入射レーザ
光を散乱するとき、少し偏移した周波数の光を
散乱する
この周波数偏移から流速を算出する
測温抵抗体
Ptに対する熱起電力
t
金属の温度による電気抵抗
R
変化の近似式
R0
R = R0 (1 + a1t + a2t 2 +")
a1 , a2
線形性のよいもの
温度 ℃
抵抗
0℃の抵抗
係数
3
3.4 温度
サーミスタ
・NTC
遷移金属酸化物の焼結体
負の温度係数
⎛B⎞
R
R = R0 exp ⎜ ⎟
⎝T ⎠
R0
1 dR
B
T
α=
=− 2
R dT
T
B
α
・PTC
ポジスタ
著しい正の温度係数
n形半導体
正の温度係数
・CTR
負の急激な温度係数の変化
3.5 磁気
ホール素子
F = e( E + v × B)
抵抗
0℃の抵抗
絶対温度
サーミスタ定数
温度係数
F
e
v
E
B
力
電荷
速度
電界
磁界
ホール効果
(a) 無磁界のとき
eE によって電界方向
電子はクーロン力 に直進する
(b) 磁界を印加したとき
ev × B
ローレンツ力 によって進行方向
が曲げられる
(c) 磁界を印加後
電荷の偏りが生じ、横方向に電界が発生
定常状態では力が釣り合い、電子は
外部電界と平行に移動する
磁気抵抗効果素子
磁気抵抗効果
ローレンツ力により電子の走行距離が長くなると、抵抗が増加する
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