基礎セミナー「国際協力を現場から考える ―知識と実践のあいだ

基礎セミナー「国際協力を現場から考える ―知識と実践のあいだ―」シラバス
2010 年第 1 学期 夏期集中(9 月 6 日~10 日)
(9 月 3 日版)
授業コード:
授業時間:
教室:
担当教員:
オフィスアワー:
連絡先:
136123
2010 年 9 月 6、7、8、10 日 2~5 限(10:30-17:50)
豊中キャンパス 教育実践センターB306
ヴァージル・ホーキンス、石井正子、三田貴
特に設けません。授業中またはメールにて教員と面会約束をしてください。
[email protected]
メール送付の際には、「件名」を以下の例の通りにしてください。
例:「○○先生へ アポイントメントのお願い(学籍番号・氏名)」
例:「○○先生へ △△についての質問(学籍番号・氏名)」
【本科目の目的】
これまでの近代化や現在のグローバル化の浸透により、今日、世界の各地で災害、紛争、貧困、環境汚染、生存基
盤の破壊など負のインパクトが増大し、日本にいる私たちもこれらの問題を無視できない状況にあります。こうした問題
を軽減または解決し、自立した地域社会を構築するために、各国の政府や NGO、国際機関などのアクターが「国際協
力」という形で取り組んでいます。そのような中で、私たちはどのように国際協力を捉え、関わることができるでしょうか。
このセミナーでは最初に、国際協力に関する基礎知識を学びます。次に、国際協力の現状と課題について「現場の
実践」を通して検討し、国際協力を地域社会の文脈の中で考察することの重要性を問う視点を獲得します。さらに、
日々の学習を通じ、学術論文作成のルールやプレゼンテーション技法などのアカデミックスキルの向上を目指します。
【本科目の目標】
(1) 国際協力におけるアクターの役割と支援の種類・形態を説明できるようになる。
(2) 国際協力の現状と課題について「現場の実践」を通して検討できるようになる。
(3) 国際協力を地域社会の文脈の中で考察することの重要性を問う視点を獲得する。
(4) 基礎的なアカデミックスキルを習得する。
【授業計画】
9 月 6 日(月)
(1) イントロダクション・参加者自己紹介
(2) 緊急復興支援:現地社会の視点〔石井〕
この授業では、1)国際協力(緊急・復興支援)に関わる様ざまなアクターを知る、2)国際協力において「現地社会
の視点」を考えることを志向するようになる、を目的とします。はじめに、国際協力にかかわる様ざまなアクター(機
関)を導入します。その後、シエラレオネの紛争を事例に、アクターの具体的な活動について調べるワークを行い
ます。その後、映像「The Refugee All Stars」と「ジョージクルーニー、ダルフールへ行く」を鑑賞し、「現地社会の
視点」について考察とディスカッションを行います。
9 月 7 日(火)
(1) NGO からみた長期開発推進事業〔ホーキンス〕
国際協力が行われるのは災害などの緊急時だけではありません。多くの国では貧困が根深い問題として残ってお
り、貧困と貧困に伴う保健、教育、安全な水へのアクセスなどの問題の緩和を目指し、長期開発支援の事業が実
施されています。草の根レベルでは、このような事業に非政府組織(Non-Governmental Organizations: NGO)が
大きな役割を果たすようになっています。ところが、外国から NGO が現地住民の役に立とうとしても、成果をあげ、
現地の開発能力を向上させるのは難しく、結果的に望ましくないインパクトをもたらすことも少なくありません。この
セッションでは貧困問題に取り組む NGO の役割と課題について検討します。
(2) アカデミックスキル(その1:論文構成)
1
9 月 8 日(水)
(1) 援助依存からの脱却への展望〔三田〕
援助は開発途上国の自立を助けることを本来の目的の一つとしていながらも、実際には援助を継続することによっ
て、政府や国民経済が援助に依存する構造が生まれ、真の自立に結びつかないという状況が発生することもあり
ます。太平洋諸島の小国の場合、その多くは国づくりの目標として「経済自立」を目指してはいるものの、それを実
現することは容易ではなく、むしろ外国への依存が進行しています。このセッションでは、パラオ共和国を事例に、
パラオの開発状況を知り、政府開発援助(ODA)の現状と問題点を探ります。また、国家建設の方向性を再検討
し、援助依存からの脱却の可能性を探ります。
(2) アカデミックスキル(その 2:参考文献・資料の使い方)
9 月 9 日(木)
各自レポート作成
9 月 10 日(金)
(1) プロジェクト開発のシミュレーション〔石井、ホーキンス、三田〕
(2) ふりかえり
【課題・評価】
z レポート
25 点
評価のポイント
¾ 授業の内容が反映されているか:
¾ 自分の意見が明確に述べられているか:
¾ 適切な論文構成:
¾ 適切な引用・参照:
¾ 誤字脱字がないこと:
z
プレゼンテーション(最終日)
(5 点)
(5 点)
(5 点)
(5 点)
(5 点)
30 点
評価のポイント
¾ 課題に答えているか
¾ 論理的な構成になっているか
¾ 明確なプレゼンテーション
¾ 全員が準備に貢献したか
z
参加
(10 点)
(10 点)
(5 点)
(5 点)
45 点
評価のポイント
¾ 1 コマの出席・参加につき、3 点
レポートについて
•
課題:9 月 6 日から 8 日までに扱われた 3 つのテーマ(「緊急・復興支援」、「開発と NGO」、「開発と ODA」)の
うち一つを選択し、授業の内容を振り返るとともに、それに対する自分の意見を書いてください。
•
提出日: 9 月 10 日(月)10:30
•
提出場所: 2 部印刷して授業に持参してください。
•
書式:
・ 2000 字以内とし、A4 用紙 2-3 数枚に収めてください(参考文献リストは字数に含めない)
・ 引用/参考とした文献は、すべて、本文中および参考文献リストで示す
・ 表紙には、科目名、学籍番号、氏名と共に、レポートのタイトルを表記する
・ 表紙以降全てのページにページ番号と氏名をつける
2
【教科書】
特に指定しません。必要な資料は配布します。
【参考図書】
石坂春秋『レポート・論文・プレゼン スキルズ―レポート・論文執筆の基礎とプレゼンテーション』くろしお出版、2003 年。
内海成治(編)『国際協力論を学ぶ人のために』世界思想社、2005 年。
内海成治・中村安秀・勝間靖(編)『国際緊急人道支援』ナカニシヤ出版、2008 年。
下村恭民・辻一人・稲田十一・深川由起子『国際協力 新版―その新しい潮流』有斐閣、2009 年。
【メモ】
(1) 特別な学習支援ニーズ
障がいなどで特別な学習支援が必要である場合、履修登録の段階で担当教員に連絡してください。学習支援や
授業方法について検討します。
(2) 不正行為
リアクションペーパーやリサーチペーパーにおける剽窃があった場合、規則によって厳格に対処します。
(3) 学習権
他の受講生の学習権を阻害するような行動を取る学生には、履修取り消しを求めることがあります。
(4) ハラスメント
大阪大学は、良好な環境のもとに教育研究活動を行い大学の社会的使命を果たし得るよう努めています。また、
吹田および豊中キャンパスそれぞれにセクシュアル・ハラスメント相談室があり、専門相談員がいます。
・吹田地区セクシュアル・ハラスメント相談室
ICホール1階 電話:06-6879-7169(直通)
毎週火曜日 10 時~13 時
毎週水曜日 15 時~18 時
毎週木曜日 10 時~13 時
毎週金曜日 15 時~18 時
・豊中地区セクシュアル・ハラスメント相談室
学生相談室1階(保健センター東隣) 電話:06-6850-5029(直通)
月~木曜日 10 時~17 時 45 分(13:15~14:00 を除く)
【グローバルコラボレーションセンターについて】
本科目は、GLOCOL(大阪大学グローバルコラボレーションセンター)のスタッフによって企画運営されています。
GLOCOL は、2007 年に設立された新しいセンターです。グローバル化の中で、現代世界は、政治構造、経済格差、
社会生活などあらゆる面で目まぐるしく変化しています。貧困、環境、教育、感染症などの課題が地球規模で山積す
る一方、日本国内では「足もとの国際化」が急速に進んでいます。このようななかで、グローバル化した世界の現実に
ついて深く理解し、真の国際性をもって意思疎通し行動し、課題に取り組むことができる有用な人材を養成することが
求められています。GLOCOL はこうした要請のもと、文部科学省の特別教育研究経費を受けて設立されました。とくに
「人間の安全保障(human security)」「多文化共生」の実現のための教育研究活動を重視します。
GLOCOL ウェブサイト:www.glocol.osaka-u.ac.jp
*授業を担当するスタッフのプロフィールも閲覧できます。
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