就職先としての魅力度で日本企業と欧米企業の間には大きな開き

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即時リリース
就職先としての魅力度で日本企業と欧米企業の間には大きな開きが
エーオン ヒューイットと JobStreet.com が共同で実施した調査結果を発表
日本、2011 年 1 月 12 日 – ジョブストリートとエーオン ヒューイット(米エーオン コーポレーシ
ョン (NYSE: AON)のグローバル人事コンサルティング子会社)が共同で実施した調査の結果、東南ア
ジアおよび南アジア地域に居住する求職者は、就職先として日本企業よりも欧米企業の方を好ましく
感じていることが明らかになった。調査回答者の内、78%が米国企業を好ましい就職先として選択し
ており、次いで、イギリス、オーストラリア企業がランクの上位を占めた。日本企業の総合的な人気
度は 60%で、これは調査対象となった企業の国籍ランキングでは 12 カ国中第 5 位に相当する。
アジア地域において日本企業が最も人気がある国はフィリピンで、同国でのランクは第 4 位となった。
反対に最も人気がないシンガポールでのランクは第 7 位という結果が出た(図表 1 参照)。
エーオン ヒューイットと JobStreet.com による『アジアのホワイトカラーが働きたい企業調査』は
2010 年の 10 月に実施され、日本を含む 12 の国籍の企業に対する意識についてアジア全域に居住す
る 14,000 名の求職者からの有効回答が得られた。調査はインド、インドネシア、マレーシア、フィ
リピン、シンガポール、バングラディシュ、ベトナム、およびタイの 8 カ国で実施された。
1 図表 1:総合評価(人気度およびランキング)
求職者の居住国
全有効回答者
インド
インドネシア マレーシア
(N = 13,496) (n = 1,316) (n = 2,494) (n = 3,440)
フィリピン シンガポール
(n = 5,236)
(n = 991)
総 合
ランク 人気度 ランク 人気度 ランク 人気度 ランク 人気度 ランク 人気度 ランク
人気度
企業の国籍
米国
78%
1
78%
2
80%
1
71%
1
84%
1
65%
1
イギリス
73%
2
72%
3
78%
2
70%
2
74%
3
57%
2
オーストラリア
67%
3
54%
8
67%
4
63%
3
75%
2
50%
4
ドイツ
62%
4
71%
5
71%
3
58%
4
60%
7
52%
3
日本
60%
5
66%
6
66%
5
52%
5
66%
4
36%
7
シンガポール
57%
6
71%
4
56%
7
46%
6
63%
5
47%
5
フランス
55%
7
56%
7
60%
6
45%
7
61%
6
39%
6
韓国
43%
8
45%
10
40%
8
40%
8
48%
8
26%
9
香港
38%
9
49%
9
31%
9
34%
9
43%
9
28%
8
台湾
32%
10
35%
11
25%
11
29%
10
38%
10
26%
9
中国
30%
11
30%
12
29%
10
27%
11
33%
11
19%
11
インド
28%
12
87%
1
19%
12
16%
12
28%
12
16%
12
1
人気度は、就職先となる企業の国籍の選択肢として”好ましい“あるいは”非常に好ましい”と回
答した割合を示す。
調査結果は、求職者に対する企業の魅力という点でアジア企業と欧米企業の間に大きな開きがあるこ
とを示している。米国、イギリスの企業の人気度が、いくつかの国において 84%や 78%といった高い
数値を示しているのに対し、アジア企業の場合は、最もランクが高い日本企業であっても人気度は
66%が最高である。
「最も印象的なのは、好ましい就職先という点でアジア企業がいかに遅れをとっているかということ
です。域内における厳しい雇用市場や好調な雇用状況という 2011 年の見通しを考えると、アジア企
業は、自国内およびアジア地域全体の両方で、自社のバリュープロポジションをより一層強化し、自
社に必要な人材を引きつける努力が今後一層必要になるでしょう」とジョブストリート・アセアンビ
ジネスコンサルティング取締役の菱垣雄介は述べている。
2 さらに、調査結果からは、求職者が就職先を選択する際に最も重要な要素は労働環境であることも明
らかになった。その他、海外での研修参加や能力開発の機会があるかどうか、会社が世界一流の製品
やサービスを提供しているかなどが就職先選択の際の重要な要素として挙げられている(図表 2 参
照)。
図表 2:就職先を選択する上で重要な要素 (全有効回答者、 N = 13, 496)
就職先を選択する際に以下の各要素はどの程度重要ですか
100%
90%
18%
23%
34%
80%
44%
70%
60%
14%
65%
33%
36%
きわめて重要
36%
非常に重要
50%
やや重要
46%
40%
35%
30%
37%
重要ではない
35%
34%
20%
31%
18%
10%
0%
7%
2%
4%
12%
18%
17%
3%
と
と
と
こと
こと
ること
いるこ
れるこ
れ るこ
ている
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業であ 提供して
し てく
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成され で構成され
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を
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ビ
民
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国籍
た労
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様な
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ントが
や能
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修
ト
一流
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研
界
に
ネ
世
中
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プマ
世界
海外
プ マネ
の トッ
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現地
本社
全体的には、特定の国籍の企業による製品やサービスの品質と、就職先としてのそれらの国籍企業の
人気度には相関関係が認められますが、日本企業の場合にはこれが当てはまりません。
調査では、日本企業の製品およびサービスには全体の中で最も高い評価が与えられています。全有効
回答者のうち 45%が日本製品に対してきわめて好ましいという評価をしており、米国(41%)、ドイツ
(37%)、イギリス(31%)、およびオーストラリア(19%)の評価を上回っています(図表 3 参照)。
3 図表 3: 企業の国籍別の製品およびサービスに対する印象 (全有効回答者、 N = 13、 496)
以下の各国籍の企業の製品およびサービスに対する印象をお答えください
100%
6%
90%
18%
19%
31%
23%
80%
6%
7%
7%
12%
15%
37%
24%
45%
41%
32%
34%
非常に好ましい
70%
きわめて好ましい
46%
60%
27%
50%
インパクトなし
44%
47%
あまり好ましくない
好ましくない
50%
41%
48%
42%
40%
44%
31%
34%
22%
19%
13%
12%
6%
イ
ン
ド
2%
2%
香
港
日
本
イ
ツ
ド
ス
フ
ラ
ン
中
国
ス
2%
1%
1%
1%
韓
国
2%
1%
1%
イ
ギ
リ
オ
ー
ス
トラ
リ
ア
2%
1%
15%
12%
7%
5%
1%
14%
3%
1%
1%
米
国
19%
10%
台
湾
28%
0%
35%
33%
ガ
ポ
ー
ル
20%
シ
ン
30%
44%
44%
39%
エーオン ヒューイット ジャパン代表取締役の堀江徹は、「日本企業は、就職先としてのイメージや
評判という観点になると、他のすべての国籍の企業に遅れを取っています。日本企業がよく考えない
といけない課題は、なぜ、いまだに、製品の優位性でレバレッジを利かせて優秀な人材を引きつける
ことができないのかということです」と語る。
また、制限されたキャリアパスや賃金の低さなども、英米の企業に対する日本企業の人気度の低さの
主な要因になっている可能性があると付け加えた。
堀江は、次のようにも指摘している。「日本の多国籍企業の多くは R&D をはじめとした高い付加価値
を生み出す部門を日本国内に置いています。一方、海外における事業展開は日本人駐在者によって率
いられていることが通常で、その結果、ローカルスタッフへの権限委譲やリーダー育成がほとんど行
われてきていません。」
国内市場が飽和状態にある中、日本企業はグローバル市場におけるプレゼンスを高めることに対する
ニーズを多いに認識している。
雇用市場が厳しいアジアにおいては特に、レピュテーションリスク(評判リスク)を管理することが
グローバルな雇用者になる上で重要な課題になるであろう。優秀な製品ブランドの重要性は変わらな
い一方で、日本企業にとっては雇用者としてのブランド価値向上を学ぶ時期に来ているのである。
-以上-
4 エーオン ヒューイット / JobStreet.com『アジアのホワイトカラーが働きたい企業調査』
2010 年の『アジアのホワイトカラーが働きたい企業調査』は、JobStreet.com とエーオン ヒューイ
ット コンサルティングにより共同で実施されました。調査は 2010 年 10 月にオンラインで行われ、
総計 13,964 の有効回答が集められました。回答者のうち 11%が大学卒で、そのうちの 17%が修士以上
の学歴を有しています。57%の回答者は 30 歳未満で、30%が 30 歳代です。男女比率はおおよそ 3 対 2
です。全回答者のうちほぼ 98%が、フィリピン(38%)、マレーシア(25%)、インドネシア(18%)、イン
ド(10%)、およびシンガポール(7%)の 5 カ国に居住しています。
エーオン ヒューイットについて
エーオン ヒューイットは世界最大の組織人事コンサルティングおよびアウトソーシングサービス企
業です。クライアント企業のパートナーとして、福利厚生や人材管理に関連して組織が直面する、複
雑な財務上の課題解決と業績向上をお手伝いします。エーオン ヒューイットは、人事管理、退職
金・年金、投資管理、保険・福利厚生、報酬等、人材管理に関わる幅広いサービスの提案、設計、導
入、運用等を行います。エーオン ヒューイットの組織は世界90カ国/地域に展開し、29,000名のプロ
フェッショナルを抱えています。エーオン ヒューイットのサービスは、クライアント企業とその従
業員に対してより働きやすい職場と環境の提供を実現するものです。エーオン ヒューイットに関す
る詳細は、ウェブサイトwww.aonhewitt.com(英語サイト)およびwww.aon.com/japan(日本語サ
イト)でご確認ください。
エーオンについて
エーオン コーポレーション (NYSE: AON) は、世界最大のリスクマネジメントサービス、保険および
再保険仲介、および組織人事コンサルティング企業です。グローバルで活躍する 59,000 名のプロフ
ェッショナルの手によって、革新的で効果的なリスクマネジメントおよび人材管理ソリューションを
通じた多大な価値をクライアント企業に提供します。業界トップのグローバルリソースとエキスパー
トは 120 カ国 / 地域で 500 を超える事業所に点在しており、ローカル市場のニーズに合わせたサー
ビスを行っています。エーオンは、米 Euromoney 誌のインシュランスサーベイで 2008 年、2009 年、
2010 年と 3 年連続ベスト保険ブローカーに選出されました。同 Business Insurance 誌がリテール、
卸、再保険、個人保険による売上を基準に選出した保険会社ランキングでは 2008 年と 2009 年にトッ
プにランクされました。また、同誌の読者投票では、最優秀保険代理店、最優秀再保険ブローカー、
および最優秀福利厚生コンサルティング企業に 3 年連続で選出されました。同じく、2007 年~2009
年には、A.M.Best による格付けでも売上世界一の保険会社として認定されました。エーオンに関す
る詳細は、ウェブサイト www.aon.com/japan でご確認ください。また、エーオンとマンチェスター・
ユナイテッドのユニフォームスポンサーシップに関する詳細は、www.aon.com/manchesterunited で
ご確認ください。
ジョブストリートについて
ジョブストリートは、マレーシア、シンガポール、フィリピン、インドネシア、インド、日本、およ
びタイの 6 カ国の雇用市場をカバーするオンライン採用ウェブサイト (www.jobstreet.com) を運営
しています。現在、グループ全体で 60,000 超の企業カスタマーおよび 800 万人超の求職者にサービ
スを提供しています。ジョブストリートはマレーシア証券取引所に上場しています (JOBST)。日本拠
点であるジョブストリート・アセアンビジネスコンサルティング株式会社は、東南アジアおよびイン
ド市場において、日系クライアントが域内のローカルリソースをフル活用し戦略や事業展開を支援す
るためのサービスを提供しています。
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