小児用肺炎球菌結合型ワクチン「シンフロリックス®水性懸濁筋注」承認

2015 年 3 月 26 日
報道関係各位
ジャパンワクチン株式会社
小児用肺炎球菌結合型ワクチン「シンフロリックス®水性懸濁筋注」承認取得のお知らせ
~肺炎球菌感染症を予防する新しいタイプのワクチン~
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ジャパンワクチン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:石切山 俊博、以下「当社」)は、3 月
26 日付けで、小児用肺炎球菌結合型ワクチンである「シンフロリックス ® 水性懸濁筋注」の肺炎球菌(血清型
1,4,5,6B,7F,9V,14,18C,19F 及び 23F)による侵襲性感染症及び肺炎の予防の適応で国内製造販売承認を取
得しました。本ワクチンは、当社が初めて製造販売承認を取得した製品となりました。
GlaxoSmithKline 社により開発されたシンフロリックス®水性懸濁筋注は、キャリアタンパクとして、破傷風トキ
ソイド・ジフテリアトキソイドに加えて、無莢膜型インフルエンザ菌由来プロテイン D を結合させた、新しいタイプ
の小児用肺炎球菌結合型ワクチンで、海外で実施した大規模臨床試験では、侵襲性肺炎球菌感染症(IPD、
対象:4 万人以上)1)および細菌性肺炎(対象:2 万人以上)2)に対する有効性が確認されています。
シンフロリックス®水性懸濁筋注は 2008 年にカナダで初めて承認を取得し(製品名:SynflorixTM)、現在 130
ヶ国以上で承認されています。
肺炎球菌によって引き起こされる小児の疾患では髄膜炎や菌血症などの侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)が
代表的ですが、肺炎も肺炎球菌が原因で起こる重篤な感染症であり、日本において、肺炎は小児(1 歳から 4
歳)の病気による死亡原因の第 4 位を占めている 3)ことから、ワクチンによる予防が望まれてきました。
本邦で初めて小児の肺炎球菌による肺炎*の予防を取得したシンフロリックス®水性懸濁筋注は、乳幼児および
小児における感染症制御に対し大きく貢献すると考えられます。また、筋肉内注射を接種方法とするシンフロリ
ックス®水性懸濁筋注は、接種するワクチンの数が多くかつ接種部位が限られている乳幼児において有用なワク
チンとなります。
*
肺炎は、世界的に感染症における死因の第 1 位であり、先進国においても毎年、5 歳未満の小児の最大 260 万人
が肺炎に罹患し、その内の約 3,000 人の患児が肺炎で死亡しています 4)。
今回の製造販売承認にあたり、当社の代表取締役社長 石切山 俊博は次のように述べています。
「本ワクチンは当社が初めて製造販売承認を取得した製品です。私たちは、我国の疾病予防に対して、小児
の肺炎球菌感染症を予防する新しい選択肢を提供したいという思いで臨床開発を進めてきました。今後も乳幼
児から高齢者まで、この国のすべての人に信頼性の高い疾病予防ワクチンを提供するために尽力してまいりま
す」
「シンフロリックス®水性懸濁筋注」について
販売名
シンフロリックス®水性懸濁筋注
一般名
沈降 10 価肺炎球菌結合型ワクチン(無莢膜型インフルエンザ菌プロテイン D、破傷風トキ
ソイド、ジフテリアトキソイド結合体)
効能・効果
肺炎球菌(血清型 1,4,5,6B,7F,9V,14,18C,19F 及び 23F)による侵襲性感染症及び
肺炎の予防
用法・用量
初回免疫:小児に通常、1 回 0.5mL ずつを 3 回、いずれも 27 日間以上の間隔で
筋肉内に注射する。
追加免疫:小児に通常、1 回 0.5mL を 1 回、筋肉内に注射する。ただし、3 回目接種から
4 か月間以上の間隔をおく。
接種対象者・接種時期
本剤の接種は 6 週齢以上 5 歳未満(5 歳の誕生日は含まない)までに開始する。標準とし
て 7 か月齢未満までに接種を開始すること。
接種回数・接種間隔
・6 週齢以上 7 か月齢未満の乳児(標準接種の場合)
本剤の標準接種回数は、初回免疫 3 回、追加免疫 1 回である。また、初回免疫では、い
ずれも 27 日間以上の間隔をあけて接種すること。追加免疫では、3 回目接種から 4 か月
間以上の間隔をあけて接種すること。
在胎 27 週以上の早期産児では、標準として 2 か月齢以上 7 か月齢未満までに本剤の接
種を開始すること。初回接種及び追加接種ともに、接種回数及び接種間隔は 6 週齢以上
7 か月齢未満の乳児(標準接種)と同様に接種すること。
・接種もれ者(標準接種の 7 か月齢未満までに 1 回目の接種を開始できなかった場合)
接種もれ者に対しては以下の接種間隔及び回数による接種とすることができる。なお、月
齢(年齢)により接種回数・接種間隔が異なるため、接種スケジュールを確認すること。
・7 か月齢以上 12 か月齢未満の乳児(接種もれ者)
初回免疫:1 回 0.5mL ずつを 2 回、27 日間以上の間隔で筋肉内に注射する。
追加免疫:1 回 0.5mL を 1 回、初回免疫の 2 回目接種から 60 日間以上の間隔で、筋肉
内に注射する。なお、12 か月齢以上 24 か月齢未満までに接種することが望ましい。
・12 か月齢以上 5 歳未満の幼児(接種もれ者)
1 回 0.5mL ずつを 2 回、60 日間以上の間隔で筋肉内に注射する。
製造販売元(輸入)
ジャパンワクチン株式会社
販売元
第一三共株式会社
製造元
グラクソ・スミスクライン株式会社
参考文献
1: Palmu AA, et al; Lancet, 381, 214-222(2013)
2: Tregnaghi MW, et al; PLos Med, 11(6):e1001657(2014)
3: 厚生労働省 平成 25 年人口動態統計月報年計(概数)の概況
4: Madhi SA, De Wals P, Grijalva C, et al. The Burden of Childhood Pneumonia in the Developed World: A
Review of the Literature. The Pediatric Infectious Disease Journal. 2013; 32(3):e119-27.
ジャパンワクチン株式会社 ~力をあわせて、未来を守る~
ジャパンワクチンは 2012 年 7 月 2 日、グラクソ・スミスクライン株式会社と第一三共株式会社の折半出資の下、
事業活動を開始しました。社会ニーズに応える感染症予防ワクチンに特化した企業として、「様々なステークホ
ルダーと力をあわせて、疾病予防の確立に貢献する。」ことをミッションとしています。
本件に関するお問い合わせ先
ジャパンワクチン株式会社 コーポレートアフェアーズ部門
TEL:03-5213-2713 URL:http://japanvaccine.co.jp