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人工イクラ
2001年度 木曜班
1)はじめに
皆さんは人工イクラというものをご存知だろうか。中には実際に口にしたことのある人
も、更には似た物を作ったことのある人もいるかもしれない。聞いたこ との無い人でも、
このご時世本人の意思、認識とは関係なく一度ぐらいは口にしていることだろう。イクラ
寿司等を食べたとき、口の中に皮の残りカスが残ると いった経験がおありなら、それが人
工イクラとの出会いであろう。これは一種のアイデア商品であり、本物のイクラと比較し
て、若干水分が多いこととカロリー が低いこと、脂肪が植物性であることが特徴として挙
げられる。
本物のイクラはコラーゲンで出来ているのだがこれは加工が難しく、また小さな粒の集
合体であるイクラを一つ一つ作っていくのは大変な手間である。そこ で、本来なら一つ一
つ手作業で作りにくい微少なカプセルを自動的に作るマイクロカプセルの手法を使ってイ
クラを作ろうというのが本実験班の実験内容であ る。
2)原理
実験原理
人工イクラの膜は、端的に言うとバイオリアクタ用のアルギン酸とカルシウムイオンの
ゲル被膜を用いたマイクロカプセルを用いる。バイオリアクタ自体は本 実験と関係が薄い
ので説明は省略させて頂くとして、ここではアルギン酸被膜の説明をしておきたい。ゲル、
マイクロカプセルについては後述を参考にして頂き たい。
アルギン酸はマンヌロン酸とグルロン酸から成る直鎖のコポリマーで藻類の細胞膜、細
胞膜間物質を構成する天然の多糖類である。(図1) 要するに昆布の煮汁を処理し、pH を
調整すればアルギン酸は得られるのである。味、安全性の刷り込みという観点から見てよ
り完璧な人工イクラを作ろうとするなら純粋なアルギン酸試薬よりこちらの方法を取るべ
きかもしれない。
このカルボキシル基を多価イオンであるカルシウムイオンで架橋させゲル化させる。こ
のとき、直鎖であるアルギン酸にカルシウムイオンが抱き込まれるようにして積み重なっ
て架橋しゲル化する。
(図2、3)
出来上がる膜は比較的丈夫で構造が緻密であり、透明度が高い。食用にも適している(食
用として認可されている)
。
図1
アルギン酸(マンヌロン
酸)
図3
図2 カルボキシル基とカルシウムイオンの架橋
アルギン酸の架橋の図
線:アルギン酸
点:カルシウムイオン
"ゲル"について
一概に"ゲル"と言っても、その定義は意外とあやふやであったりする。"ゲル"という
単語自体は知っている、という人に「ゲルとはどのようなものか」と 問い掛けたら、大
方の人は「ゼリーみたいなもの」、「ドロドロしたもの」等の答えを出すのではないだろ
うか。実は、その答えはあながち間違っていない。
ゲル(gel)の項を辞書でめくってみると、「ゼラチン(gelatine)に由来し、コロイド状の液
体またはゾルが凝集することで形成されるゼリー状 のもの」となっている。専門の辞
典によると、「あらゆる溶媒に不溶の三次元網目構造をもつ高分子およびその膨潤
体」という定義となっている。また、「三次 元網目構造をもつ架橋高分子は、溶媒との
相互作用によってある程度までは膨潤するものの、架橋構造をもつため有限の膨潤
性を示す」ともある。以上の定義を 少々乱暴につなぎ合わせると、「ドロドロの溶液が
集まって三次元網目構造をもって形成された、不溶のゼリー状のもの」ということにな
る。これでは最初の、 「ゼリーみたいなもの」という答えと大差ない。ただ、先ほどあっ
た「有限の膨潤性」という一説から導き出されるある一つの特徴がゲルを、ただの「ゼ
リー状 のもの」という言葉で言い表せないものにしている、と筆者は思う。
その特徴とは、ゲルが常に周囲の環境と関連して存在していることである。溶媒や
溶質を交換する、あるいは温度、pH、光、電磁波などの周囲の環境が変化 すると、
その刺激や影響を受けてゲルは自分自身を変化させ、対応している。それを説明す
るため、水(溶媒)の入った三つのビーカーの中にまったく同じ 1cm3 のみつ豆の蜜(液
体)、サイコロ(固体)、寒天(ゲル)を入れた場合を考えてみよう。(図4)
蜜はビーカーいっぱいに拡散し濃度が薄まった状態で存在するが、寒天とサイコロは
同じ形状のまま固体で存在する。しかし、溶媒自体を取り替えた場合、温度を変化さ
せた場合(周囲の環境の変化)には、サイコロに変化は無くとも寒天は収縮、膨潤によ
りその形状を変える。
図4(現在作成中)
接触している界面だけで周囲の環境と対応する固体や、溶液に拡散し切ってしまう
液体と違い、溶けきらず固まりきらず(有限の膨潤性)微小な環境の変化に よって収
縮、膨潤を繰り返すゲルの曖昧さ。定義も"曖昧"、性質も"曖昧"。この"曖昧さ"こそ
が、ゲルの最大の特徴と言えるのではないだろうか。
この曖昧さが最大限に生かされるところが、生体である。ゲルの実用面についての
詳しい説明は割愛するが、ソフトコンタクトレンズ、人工皮膚、人工関節軟骨、人工膵
臓等、人体に関する分野で脚光を浴びている。
"マイクロカプセル"について
名前の通り、径がマイクロメートル(μm=10-6m)からナノメートル(nm=10-9m)の、微
小な球形容器の事を指すが、製法が原理的に同じであれば本実験のようなミリメート
ル(mm=10-3m) 単位のカプセルも定義に入る。本来は意図的な作業で作りにくい超
微小カプセルを半自動的に作るための技術である。マイクロカプセルは本来、中身を
保護した り必要に応じて外に出したりするための特殊な容器であるが、本実験では
球形の高分子膜を容易に大量生産する目的で使用している。ただ、高分子膜なので
浸透 性を持つという点は本実験でも若干関係してくる。
製法は幾つかあるが、今回主に使うのは後に紹介する液中硬化被膜法(オリフィス
法)で、もう一つ関連するのが相分離法である。
・ 液中硬化被膜法
マイクロカプセル化しようとする物質を高分子溶液内に分散させておき、その溶液を
希望の形に整えておいて硬化させ、カプセルにする。本実験の場合、アル ギン酸溶
液の水滴をそのままカルシウム溶液にたらし、水滴の形のまま硬化させる。本来は酵
素等を芯物質としてカプセルに入れるのが目的なのだが今回は芯物 質を入れる必
要がないため高分子溶液を滴状にすればよいだけなので、関係するのは前述の化
学的プロセスのみである。
・相分離法
高分子溶液はその環境(物質量、温度等)を変化させると、極めて濃厚な分散相が
希薄な連続相に点在する構造を取る。この現象をコアセルベーションとい い、生ずる
濃厚液滴をコアセルベートという。このコアセルベーションを使った被膜法が相分離法
である。芯物質の周りにコアセルベートを集合させた後、環境 を変化させて硬化させ
る。当実験では失敗した実験の理論でしか扱わない為、あまり関係ないとも言える。
3)実験
実験1:アルギン酸のカプセルを作る。
【目的】
アルギン酸のカプセルを作ってみて、これからの実験で主に使うアルギン酸の操作に慣
れる。また、アルギン酸水溶液の濃度変化によるカプセルの硬さの変化 を調べ、どの程度
の硬さがイクラに似ているか判断する。また、塩化カルシウムの濃度も調節しどのような
変化が現れるか調べる。
【使用器具・試薬】
(器具)
(試薬)
50ml ビーカー
アルギン酸ナトリウム
100ml ビーカー×3
塩化カルシウム二水和物
攪拌棒
木曜班専用みそこし(水切り用の網)
【操作】
1. 100ml の水にそれぞれ 7.4g、3.7gの塩化カルシウム二水和物を溶かしてカルシウ
ム水溶液を作る。
2. 50ml の水に 0.5g のアルギン酸ナトリウムを溶かし、アルギン酸溶液を作る。この
アルギン酸水溶液は糊状となり、溶けにくいのでよく攪拌すること。
3. 攪拌棒を使い2)のアルギン酸水溶液を一滴ずつ、1)のカルシウム水溶液に落と
してゆく。ある程度ビーカー内にカプセルが溜まってきたら水切り網でカプセルを
取り出し、水でゆすぐ。
4. できあがったカプセルを指で潰してみたりして観察し、感触を確かめる。
5. 操作3)を、アルギン酸水溶液が半分くらい(25ml)になるまで続け、また水を足し
て 50ml にする。
6. 操作3)
,4)
,5)を繰り返し、アルギン酸濃度を薄くしながらカプセルを作って
ゆき、水滴を落としてもカプセルが出来なくなったところで実験を終える。
7. 以上の実験を、濃淡両方の塩化カルシウム溶液で同時に行う。
注)アルギン酸カプセル自体は口にしても大丈夫だが、作る過程で使った器具に他の実験
で使った試薬が付着している場合もあるので口にする場合は木曜班専用の食用実験用ビー
カーを使い、細心の注意を払って作ること。使用前後の器具の洗浄も念入りに。
当実験の1)~3)の行程は、これからの実験で行うアルギン酸カプセルの基本的な
作り方なので今後の実験の記述においては省略する。
実験2:アルギン酸カプセルとCMCカプセルの比較
【目的】
アルギン酸とCMC(カルボキシメチルセルロース)の両方でカプセルを作り、両者の違い
を観察する。また、ゲルが環境に適応して存在していることを確認する。
【使用器具・試薬】
(器具)
(試薬)
50ml ビーカー×2 アルギン酸ナトリウム
100ml ビーカー×4 カルボキシメチルセルロ-スナトリウム
500ml ビーカー×2 食用染料
攪拌棒×2
みそこし
水酸化ナトリウム
【操作】
1. アルギン酸ナトリウム 0.6g、CMC1.2g をそれぞれ使い、50ml の水溶液二つを作
る。CMCの方には後から水酸化ナトリウムを一粒加え る。このとき、100ml ビ
ーカーに 30ml 程の水で糊状水溶液を作りそれに食用染料で作った 20ml 程の色水
を加えて作る。アルギン酸とCMCの水溶液 はそれぞれ違う色をつける。
2. 0.1mol/L 塩化カルシウム水溶液 100ml を二つ作る。
3. それぞれの糊状水溶液でカプセルを作り、違いを観察する。
4. カルシウム水溶液を 500ml ビーカーに深さ5mm 程入れ、この中に残った糊状水溶
液を入れて大きく攪拌し、糊状液の上部にもカルシウム水溶液がかかるようにする。
この操作をそれぞれの糊状水溶液で行う。
5. 操作4)で出来たカプセルを薄いカルシウム水溶液に浸し、両者を観察する。
注)CMCカプセルは食用ではないので口にしないこと。
実験3:アルギン酸ゲルとゼラチンの熱耐性比較
【目的】
アルギン酸カプセルとゼラチンを熱湯に投入して熱耐久性を調べ、両者の性質、構造の
違いを調べる。
【使用器具・試薬】
(器具)
(試薬)
50ml ビーカー
アルギン酸カプセル
500ml ビーカー
食用ゼラチン
マントルヒーター 食用色素
温度計
【操作】
1. アルギン酸カプセルを作る。
(色付きで)
2. 50ml の水に5g の食用ゼラチンを溶かし切り、冷凍庫で冷やしてゲル状にする。
3. 約 50℃の温水にアルギン酸カプセルと、同じ位の大きさに切ったゼラチンの塊を同
時に入れ温水の温度を上げていき、変化を調べる。
実験4:味、色、質感の調製
【目的】
イクラの味、色合い、ぬるぬるした質感を人工イクラで再現する。
【使用器具、試薬】
(器具)
(試薬)
50ml ビーカー×2 ゼラチン
100ml ビーカー
食用色素(赤、黄)
シャーレ
調味料(塩、味の素等)
【操作】
1. 実験 2 と同じ手順で色つきアルギン酸カプセルを作る。この時、赤と黄色の食用色
素を使ってイクラのオレンジ色を再現する。加えて色素を溶かした方の水溶液に調
味料で味付けする。今回は塩、味の素(グルタミン酸)
、コンソメスープの素を使用
した。
2. 20ml の水に 0.1gのゼラチンを溶かし、冷蔵庫で冷やした。この場合だとゼラチン
の濃度が低すぎて粘性のある液体が出来る。
3. 2)のゼラチン溶液をシャーレに少量取り、完成したアルギン酸カプセルを液体に
まぶす。
実験5:カプセル内に油滴を入れる
【目的】
アルギン酸カプセル内に油滴を入れ、イクラの目を模倣する。
【使用器具・薬品】
(器具)
(薬品)
200ml ビーカー
アルギン酸カプセル
ろうと
ラー油
注射器
毛細管
ピンチコック
T字管
【操作】
1. 下図5のように木曜班特製人工イクラ製造機を作る。
2. ろうと側にアルギン酸溶液、注射器にラー油を入れ、注射器をわずかに押して落ち
てくる油滴に合わせ、ピンチコックを開いてアルギン酸も落とす。
図5
【実験結果・考察】
実験1: 2回目の濃度が最もイクラに近い、というの が多くの班員の意見だった。そして
5,6回目以降は球形を成さなくなった。また、薄いほうの塩化カルシウム溶液
では、アルギン酸の濃度が濃い状態でも形が 崩れた、若干柔らかい球状になった。
この事から、アルギン酸溶液の濃度は5g/l、カルシウム溶液は割と濃く作る
とイクラに近い感触のカプセルが出来ると 分かった。
実験2: 両カプセルを比較するとCMCカプセルの方が不安定で、僅かに力を加えただけ
で潰 れてしまった。また、薄いカルシウム溶液に漬けるとアルギン酸カプセルの
方は大きな変化が見られなかったものの、CMCカプセルの方はしばらく置いて
おく とカプセルが若干膨れていた。これは、アルギン酸とCMCの構造的な違い
が原因だと考えられる。
CMCは、アルギン酸の環状の部分とカルボキシル基の間にエチレンが入った構
造になっている。
(下図参照)。このためカルシウムイオンと反応する際の立体 障
害がアルギン酸よりも大きく、直鎖同士の距離が空き隙間が大きいと考えられる。
よってカプセルの内外での濃度差によって内部へ水分子が浸透し易く、その 効果
が視覚出来たと考えられる。
カルボキシメチルセルロースナトリウム
実験3: 同時に温水の中に入れると、ゼラチンは入れた直後に一瞬で溶けきってしまった
のに 対し、アルギン酸はそのまま温度を上げ続けても溶けるどころかカプセルの
形を失わなかった。100℃近辺まで水温を上げ、そのまま数分煮てみたが形は変わ
らず、色が抜け切りカプセル自体が水分を減らし、少々硬くなっただけだった。
アルギン酸とゼラチンでこうも熱耐久性が異なったのは、ゲル化のプロセスの違
いだと考えられる。
ゼラチンは直鎖の高分子が温度変化によってその状態を変えるタイプのゲルであ
るのに対し、アルギン酸は直鎖同士がカルボキシル基とカルシウムイオンによっ
て架橋して出来るゲルである。よって、温度変化が直接反応機構に関わるゼラチ
ンよりもアルギン酸カプセルの方が熱耐久性に優れ、人工イクラには適している
と考えられる。
実験4: 色とぬめりを付けるだけかなり本物のイクラに近い物が出来た。が、味の方は散々
で、試食した班員の意見は「油っぽい」、「塩辛い」、「苦い」等、否定的なものば
かりだった。
実験5: 油滴は入ったのだが粒の大きさ、油滴の大きさが一定にならず均一な人工イクラ
を多量に生産することは出来なかった。
今回器具にはT字管を使ったが、これは変形T字管(ト字管)の代用品であり、口径
も小さめだったせいで油滴に対するアルギン酸溶液の量が少なくなってしま い、
全体的に油が多くなりすぎた。秋輪講終了後にT字管の口径だけを変えて(ゴム
管をつけて)試してみたが上手くいかなかった。
失敗談: 実験報告の最後に、今までの実験を行う過程において生じた失敗談をまとめて掲
載し ておく(実験4、5は失敗ではないのかという御意見は謹んで聞き流させて
頂きます)
。なお、当失敗談はあくまで話のタネ程度に掲載したものなので、失敗
理 由等理論は不確かな部分が多いということを前もってお知らせしておく。
一つ目は、CMC カプセルの実験で水酸化ナトリウムを一粒入れるはずが当初実験
室に無かったため、塩化ナトリウム、水酸化カリウム等で代用したのだがどう し
てもカプセルが固まらなかった。ナトリウム濃度の調整、pH 調節どちらの観点
から見ても代用出来ない理由が解らない。温度変化させても効果はない。後に 水
酸化ナトリウムを調達して頂き、実験は完了した。理由は未だに解らない。
二つ目はカプセルの項で触れた相分離に関する失敗談である。実験5の方法だと
粒を一つ一つそろえるのが困難であるためあらかじめアルギン酸溶液に油を混
ぜ、生成したカプセルの中で油滴を一つに戻すという方法を考えた。この方法は
チーフ的にはかなり上手くいきそうな自信策だったのだが、アルギン酸溶液の疎
水基部分と油相がエマルションを形成してしまい、カプセルの中で油滴が元に戻
らなくなってしまった。分離するための薬品を使おうにも、その薬品自体の食用
安全性に不安があるし、生成したイクラ一つ一つに薬品を入れていくわけにもい
かない。こうして木曜班チーフの頭の悪さを立証しつつ実験は失敗に終わった。
上図 実際に作った人工イクラ
4)まとめ
今回の実験では、実際に食用として本物と間違うぐらいの物を作ることが目的だった。
が、外見的にはかなり似ている物が作れたのだがイクラの目となる油的 を入れることが出
来ず、また味の調節も上手くいかなかった。また、実験室の環境自体が食用製品を作る環
境に向いていなかったというのも問題である(班員で すら食べるのに躊躇した。味の問題
かも知れないが)
。ただ、価格的にはかなり安価にイクラを作ることが出来たので、大量生
産出来る環境を作れば有用な方法 なのではないかと思う。
5)参考文献
1. 山内愛造著,高分子学会編:機能性ゲル,共立出版(1990)
2. 荻野一善,長田義仁,伏見隆夫,山内愛造:ゲル ―ソフトマテリアルの基礎と応
用―,産業図書(1991)
3. 西山隆造:身近なライフサイエンスの実験,オーム社(1989)
4. 日本化学会編:実験で学ぶ化学の世界3,丸善株式会社(1996)
5. 坪田一男:目の健康の科学,講談社(1995)
6. 高分子学会編:新版高分子辞典,朝倉書店(1988)
7. 近藤保:マイクロカプセル,共立出版(1985)
8. 近藤保他:マイクロカプセル〈その機能と応用〉
,日本規格協会(1991)