香港日通、24時間操業の倉庫設備を設置 大手運送業者日本通運の海外子会社香港日通が香港における物流センタービジネスの事業拡大を決め た最大の要因は、香港の自由貿易政策、世界クラスの空港および港湾施設、 さらに中国本土との陸路のネ ットワークの存在でした。 2012 年 2 月、香港日通は 1 億香港ドルを投資して、葵涌 (Kwai 「3 番目の滑走路建設、港珠澳大橋、10000 TEU(20 フィート相 Chung) の港湾地域に、先進的な倉庫施設である香港日通綜合 当の単位)を超える船舶が入港できる埠頭、さらに効率的にな 物流中心 (HUNT) をオープンしました。同ターミナルのオープン った中心部への高速鉄道などの開発に大いに期待しています。」 により、顧客のサプライ・チェーン全般にワン・ストップで物流 と同氏は付け加えました。 サービスを提供する体制が整いました。 盛況な地域経済 香港日通の同ターミナルのオープンは、物流ハブとしての香港へ の信頼の現われです。 「香港は、航空貨物の取り扱いで世界トッ 香港の人口増加、盛況な観光産業の状況を踏まえ、鈴木氏は、 プ、運送用コンテナの取り扱いでは世界 3 位の評価を得ています。 ワイン流通、低温流通体系を整備することによる、域内のビジ こうした地位は、少なくとも今後 10 年間は維持されることでし ネスの多様化に期待しています。更に、輸入食品を地域の市場 ょう。」と香港日本通運株式会社 副社長 鈴木久志氏は述べ に届ける国際貨物運送サービスの提供も計画しています。 「日本 ました。 市場で培った輸送、貯蔵技術を香港に持ち込むことで、食品の 保存可能期間を大幅に伸ばすことができると考えます。」と同氏 競争優位を保つ は述べました。 総床面積 890,000 平方フィートで、5 階層の倉庫と 7 階層の事 務所から成っています。自動化されたシステムにより、より効率 的に運営され、人手に頼る比率は大幅に削減されています。さ らに、香港コンテナ港の隣に位置し、高速道路や空港への連絡 が便利なため、複合輸送サービスの提供が可能となり、顧客に 迅速なサービスを提供しています。 「複数の施設を使用することなく、一箇所で、貨物の柔軟な取り 扱いも可能になりました。たとえば、海上輸送から空輸への連 絡、タイから中国本土への仕向地の変更などに柔軟に対応でき ます。」と鈴木氏は述べました。 輸送インフラの開発加速化 「香港の効率的な物流システムや空港などの世界クラスのインフ ラ、併せて進んだ金融システムや取引システムにより、当社の顧 客はこれまで大きなメリットを享受してきました。」と鈴木氏は 述べています。 「結局のところ、それは当社にとっても大きなメ リットになるでしょう。」 香港日本通運株式会社 • 日本で最も長い歴史を誇る、業界最大手の日本通運株 式会社の3番目の海外子会社 • 1979年、香港に設立 した。 「貨物の向け先は、中東、アフリカ、中南米へとさらに多 • 東アジア本部 様化することでしょう。環境がどのように変化したとしても、香 • 従業員数960人、その大部分が現地採用スタッフ 「今後 10 年間、中国本土の活発な国際貿易に続いて国内需要が 旺盛となり、中国主導の国際的な物流ビジネスが活発になれば、 香港は益々重要な役割を果たすだろう」と鈴木氏は付け加えま 港の物流ハブ機能はその重要性を維持し続けるでしょう」と同 氏は述べました。 www.investhk.gov.hk 発行日:2012年5月 香港 ― 適時適所
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